JP2991578B2 - 床暖房構造及びそこに用いるパネル構造体 - Google Patents

床暖房構造及びそこに用いるパネル構造体

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JP2991578B2
JP2991578B2 JP4312099A JP31209992A JP2991578B2 JP 2991578 B2 JP2991578 B2 JP 2991578B2 JP 4312099 A JP4312099 A JP 4312099A JP 31209992 A JP31209992 A JP 31209992A JP 2991578 B2 JP2991578 B2 JP 2991578B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床暖房構造及びそこに
用いるパネル構造体に関し、特に敷設施工面へのパネル
構造体の敷設作業と各パネルの電気発熱体への電流供給
のための配線作業とを独立して行うことを可能とした、
床暖房構造及びそこに用いるパネル構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】マンション等のコンクリート住宅あるい
は木造住宅等において、理想的な暖房環境を得るように
するために床下に電気発熱体等の暖房器具を設置して床
暖房を行うことが普及しつつある。このような床暖房設
備の施工を容易にするため、表面板、均熱板、電気発熱
体、断熱材等を一体的に積層した床暖房パネルが提案さ
れている。この種の組み込み型床暖房パネルは、工場に
おいて規格品として大量にかつ精緻なものとして製造す
ることができることに加え、施工現場において敷設面積
が異なっている場合であってもそれを適宜組み合わるこ
とにより確実に施工できるので有効なものである。
【0003】施工に際しては、組み込み型床暖房パネル
の敷設作業を行ういわゆる大工工事と暖房パネルの電気
発熱体用配線コードと給電側のコードとを接続するいわ
ゆる電気工事とを同時に行う必要があり、大工と電気工
事士とが同一現場において共同作業を行いながら結線施
工作業を行っているのが現状である。特に、現在の施工
法は両者の日程調整が必要となり作業効率の観点から改
善が求められていた。
【0004】また、通常床暖房パネルの施工に際して
は、4周の成形及び断熱のために電気発熱体を持たない
ボーダーパネルを必要長さに切断して周辺部に配置する
ことが行われる。そして、床暖房パネルに取り付けられ
ている配線コードあるいは建物側の配線コードをそのよ
うなボーダーパネルの下を通すことが必要であり、その
ための通路となる凹溝を開設する作業をその都度施工時
に行っているのが現状であり、どうしても、大工工事と
電気工事とを分離することができなかった。
【0005】本出願人は、そのような作業上の不都合を
解決し暖房パネルの敷設工事と結線等の電気工事とを完
全に分離して作業を進めることができる組み込み型床暖
房パネルについて研究を行い、既に次のような組み込み
型床暖房パネルを用いた床暖房構造を提案している(特
願平3−291796号参照)すなわち、図7に示すよ
うに、表面材、電気発熱体及び裏面材とを有する床暖房
パネル100であって、該表面材の外周縁近傍部分の一
部が取り外し可能となっており該取り外し可能な部分の
下側に電気発熱体に対する通電加熱用の配線コードを結
線するための結線用開口部101が設けられている組み
込み型床暖房パネル100と、該電気発熱体を有せずか
つ該裏面材の裏面には該結線用開口部201に連通する
凹溝がその長さ方向に形成されているボーダーパネル2
00、とを適宜選択的に用いる床暖房構造である。
【0006】敷設に際して、敷設する床面の面積、形状
に合わせて2種のパネルを、床暖房パネル100はその
ままの形状で敷設施工面のほぼ全面にわたり必要枚数を
敷設し、ボーダーパネル200を敷設面積に応じた適宜
の寸法に切断して敷設床面の周縁部分に敷設する。その
際に、ボーダーパネル200はその裏面材の裏側に凹溝
が形成されているので、作業者すなわち大工工事を行う
者は、建物側からの配線コードをその凹溝に埋入しかつ
その先端を各暖房パネルに形成した結線用開口部201
に臨ませることでその作業を終えることができる。ま
た、建物側の電気配線の状況によっては、ボーダーパネ
ル200の敷設と同時にあるいは敷設した後に、必要な
配線コードをボーダーパネル200に形成した結線用開
口部201から裏面に形成した凹溝を通して建物側に配
設する。
【0007】この床暖房構造の施工にあっては、いずれ
の場合であっても、暖房パネルの敷設を行う者は格別の
電気工事もあるいはパネルに溝加工をすることなしに、
その作業を終了することができる。そのようにして床面
全面に暖房パネルを敷設した後に、電気工事を行う者が
各暖房パネルの表面材の取り外し可能な部分を取り外
し、開口部101、201に露出している配線の端部同
志を適宜の接合手段により順次結線する。その作業を終
えた後、先に取り外した表面材部分をもとの位置に取り
付け、配線作業を終了する。従って、暖房パネルの敷設
と配線の接続の作業を完全に独立した作業として行うこ
とが可能となり、効率よい作業工程を組むことができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は上記の床暖
房構造を実際に施工しその有効性を確認することができ
たが、その過程において、床暖房パネルの配線コードと
建物側の給電線との結線においてなお改善すべき事項が
あることを知覚した。すなわち、上記の床暖房構造にお
いては床暖房パネルの各列の一端から延びる床暖房パネ
ル側の配線コードと建物側の給電源に連結する給電線と
の結線を床暖房パネルの列数(図7における上下方向の
列数)だけ行う必要があり、その列数に応じた本数の配
線コードを建物側の給電線から新たに分岐することが必
要となる。そしてその分岐作業が行われる結線ボックス
は通常床暖房施工を行う部屋の外部にあるのが普通であ
り、結線ボックスから前記ボーダーパネルの開口まで床
暖房パネルの列数に応じた数の配線を施すことは大きな
作業を伴うことに加え、分岐部分の点検、修理作業も容
易ではなかった。また、結線ボックスが室内に配置され
ている場合もあり得るがその場合であっては、該結線ボ
ックスに導かれる床暖房パネルからの複数本の配線コー
ドを隠蔽する手段が必要となり、作業の困難さと共に美
観を損ないかねないものであった。
【0009】かかる点に鑑み、本発明は、上記のような
作業上の不都合を解決し、床暖房パネル側から延びる配
線コードと建物側の供給電源から延びる配線コードとの
結線作業を簡素化し、かつ当該部分の点検、修理作業を
容易に行うことができまた外観上も優れた配線コードの
接続部を持つ床暖房構造及びそこに用いるパネル構造体
を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決しかつ
目的を達成すべく、本発明は基本的に、電気発熱体を有
する複数枚の床暖房パネルと、該電気発熱体を有しない
複数枚の端部パネルとを組み合わせて敷設した構成であ
る床暖房構造において、1の床暖房パネルと少なくとも
1の端部パネルとが一つの単位パネル構造体を構成して
おり、各単位パネル構造体の端部パネルは床暖房構造を
構成すべき床面の少なくとも一側辺に沿って配置されて
おり、各単位パネル構造体の端部パネルの部分には床暖
房パネルの電気発熱体を給電側に接続するための接続部
が形成されており、かつ、複数の単位パネル構造体のう
ちの少なくとも1の単位パネル構造体における前記接続
部はさらに建物側の給電線と電気的に接続する接続部と
なっていることを特徴とする、床暖房構造を開示する。
【0011】本発明はさらに、上記の床暖房構造を構成
する部材として、幅方向に分離可能な2つの部材からな
り、一方の部材の裏面には長さ方向に凹溝が形成されて
おり、かつ2つの部材を組付けたときに連続状態となる
ように2つの部材の裏面には幅方向に凹溝が形成されて
いる端部パネル、表面材及び裏面材とを有し、前記表面
材は幅方向に分離可能な2つの部材からなり、一方の部
材の裏面には長さ方向に凹溝が形成されており、かつ2
つの部材を組付けたときに連続状態となるように2つの
部材の裏面には幅方向に凹溝が形成されている端部パネ
ル、さらには表面材及び該表面材より幅狭の裏面材とを
有し、前記表面材は幅方向に分離可能な2つの部材から
なり、裏面材には幅方向に全幅にわたる凹溝が形成され
ている端部パネルをも開示する。端部パネルに前記幅方
向の凹溝を2本形成することは好ましい態様である。
【0012】
【作 用】本発明は上記の構成を有するので、施工に際
して、各単位パネル構造体同志の並列的結線は端部パネ
ル部分において建物の給電線側の結線作業とは全く無関
係に行うことが可能となり、さらに建物の給電線側と結
線作業暖房パネル側との結線作業は通常の場合室内側に
おける端部パネル部分において一度行えば完了する。従
って、建物の給電線側における配線の分岐作業を最小に
することができ、大工工事の電気工事の分業化の促進と
共に作業自身の簡素化が可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。図1は、本願発明による床暖房構造の一例として8
畳の面積を持つ居間に暖房パネルを敷設した状態を示す
図であり、基本的に、後記する床暖房パネル10及び端
部パネル50とから構成される。
【0014】まず、図2を参照しつつ床暖房パネル10
の一例について説明する。この床暖房パネル10は複数
(図においては3個)の単位暖房パネル11と、それら
各単位暖房パネル11を連結する給電用配線コード12
とによって構成されており、各単位暖房パネル11は、
図2b、cに示すように、合板等の適宜の材料からなる
裏面材13と、該裏面材13とほぼ同形状の表面材14
(図2d)と、該裏面材13と表面材14との間に配置
した電気発熱体(図において斜線で示される)とによっ
て構成され、4周には実加工が施されている。
【0015】表面材14は、図2dに示すように木質フ
ローリング材等の木質材からなる方形状の単位板14a
を複数個寄せ集めたものにより形成され、1個の合板に
より形成された裏面板13と同じ形状となるように形成
されている。単位板それ自体は必ずしもすべてが同じ形
状である必要はなく、長さ及び幅が異なっているものを
適宜寄せ集めて形成してもよい。電気発熱体は、アルミ
箔からなる均熱板及び外部電源により通電加熱される発
熱体等からなる従来知られた構造のものであり、配線コ
ード12によって外部電源から通電される。
【0016】裏面材13には、図2aにその断面図を示
すように、配線コード12を直線的に収納するための長
さ方向に貫通する凹溝15が下方に開口して形成されて
おり、その一部に電気発熱体のヒーター線と配線コード
12との接続部16と、後記するように敷設後弛んだ余
分の配線コードを収納するための凹溝の幅が大きくなっ
た部分である配線コード収納部17とが形成されている
(なお、この床暖房パネル10の構成の詳細は本出願人
の出願に係る特願平4−217976号に詳記され
る)。
【0017】この床暖房パネル10は、工場において図
2aに示すように各単位暖房パネル11を積み重ねた状
態で梱包され出荷される。工場でコンパクトな長さに梱
包された組み込み型床暖房パネル10は、施工する床面
の幅に応じて必要個数を施工現場に搬入し、敷設する床
面に直線状に敷設した後(図2b)、各単位暖房パネル
11間の隙間を詰め、四周の実を係合させて接合した状
態で敷設される(図2c)。図2cに示すように配線コ
ード12の各単位暖房パネル11、11間の隙間に位置
する部分は、前記配線コード収納部15内に確実に収納
されるため、作業の邪魔になることはない。また、その
状態で配線コード12の先端は図2b、c、dに示すよ
うに長さ方向の端部から延出している。なお、配線コー
ド12が床暖房パネル10の端部から延出する部位は後
記する端部パネルに形成される長さ方向の凹溝あるいは
その相当体と整列する位置であることはきわめて望まし
い態様である。
【0018】次に、端部パネル50について説明する。
端部パネル50は図3にその一実施例を示すように基本
的に前記した単位暖房パネル11と同じ外形形状をして
いるが、電気発熱体は有していない。そして、各列の床
暖房パネル10の長さ方向の端部に実係合により接合さ
れかつ図1に示すように敷設される床面の端部に合わせ
てその寸法を切断することにより、暖房パネル全体を施
工面積に合致した状態で敷設するようにされる。
【0019】この実施例において、端部パネル50は図
4に示すように表面材51及び裏面材52とから構成さ
れる。これらの材質は床暖房パネル10における表面材
及び裏面材のものと同様のものが用いられる。表面材5
1はさらに幅方向に分離可能な2つの部材51a、51
bからなり、一方の表面部材51aの裏面には長さ方向
のほぼ全長にわたる凹溝53が形成され、かつ幅方向に
も同様に凹溝54が形成されている。そして二つの凹溝
53、54の交差部位は幅が拡大した拡幅部55となっ
ている。もう一方の表面部材51bの裏面には、二つの
表面部材51a、51bを裏面部材52の所定位置に組
付けたときに表面部材51aに形成した前記幅方向の凹
溝54と連続した直線状態となる位置に凹溝56が形成
されている(図4a、e)。さらに、端部パネル50の
裏面材51の前記表面部材51aに形成した拡幅部55
に対応する位置にはほぼ同じ大きさの切欠き部57が形
成され、該切欠き部57はその一方向端を開口58して
いる。なお、この端部パネル50は、工場において裏面
材52と一方の表面材51bとが適宜の接合手段により
分離不能に組付けられ、もう一方の表面材52aは分離
した状態で梱包され出荷される。
【0020】次に、この端部パネル50の敷設法及び電
気的結線法について説明する。前記したように図2c、
dに示すように配線コード12の先端を延出した状態で
複数枚の床暖房パネル10が施工すべき床面に配置され
る。その状態で、端部パネル50の梱包を解き、各床暖
房パネル10の長さ方向両端部のそれぞれに端部パネル
50を接合すると共に不必要な部分を切断して床面に敷
設する(この状態の床暖房パネル10と端部パネル50
と接合体を以下必要に応じ単位パネル構造体と表現す
る)。上記のように一方の表面材51aはこのときには
裏面材52とは分離した状態にある。従って、裏面材5
2の前記切欠き部57内の位置に開口58を通して床暖
房パネル10の配線コード12の先端部を容易に配置す
ることができる。この作業はいわゆる大工作業の一部と
して容易に行うことができる。
【0021】2列分の単位パネル構造体の敷設を終えた
後、一方の列の単位パネル構造体の切欠き部57から他
方の列の単位パネル構造体の切欠き部57に向けて端部
パネル50に形成した幅方向の凹溝54及び56を通し
て配電用ケーブル80(図1参照)を挿入する(あるい
は各端部パネル50に形成した幅方向の凹溝56に配電
用ケーブル80を予め通した状態のものを敷設するよう
にしてもよい)。以下、順次単位パネル構造体の敷設と
配電用ケーブル80の挿入を繰り返して行い、図1に示
すように床面積全体に単位パネル構造体を敷設する。こ
の敷設作業において、端部パネル50の分離した表面材
51aは、分離した状態で端部パネル50の近辺に配置
しておく。なお、図1において、90、90は面積の調
整及び安全の目的で敷設されるいわゆるボーダーパネル
であり、前記の端部パネル50をそのまま用いることも
できる。
【0022】上記の作業で大工工事は終了する。この作
業工程において電気工事は全く不必要であり大工工事を
行うものだけでその作業を容易に完遂できる。次に、電
気工事が行われる。電気工事を行うものは、既に敷設さ
れている各単位パネル構造体の端部パネルに形成された
前記切欠き部57において、そこに位置する床暖房パネ
ル10の電気発熱体に接続した配線コード12の先端と
配電用ケーブル80の先端とを順次結線した後、分離し
て近くに置かれている表面材51aを配線コードが凹溝
54に収納されるようにしつつ、必要に応じて適宜の接
着剤を塗布して(あるいは粘着テープを用いて)裏面材
52に組付ける。最後の単位パネル構造体(この実施例
においては図1における最上位に位置する単位パネル構
造体)の切欠き部57での結線においては、建物側の給
電線からの分岐線81(図1参照)の先端部分を端部パ
ネルの切欠き部57まで引き込み、そこにおいて、床暖
房パネル10の配線コード12の先端と配電用ケーブル
80の先端と共に前記給電線からの分岐線81の先端部
分を結線する。その後に分岐線81が凹溝53内に収容
されるようにしつつ、他の単位パネル構造体と同様に裏
面材52に組付け、電気工事は終了する。
【0023】なお、図1において、分岐線81はリレー
82を介して外部電源線と接続しており、さらに該リレ
ー82はコントローラ83からの信号により断続が行わ
れるようになっている。そして、適宜の単位パネル構造
体に組み込まれる端部パネル50に形成された凹溝53
を利用して適宜の温度センサ84を挿入し、該温度セン
サ84をコントローラ83に接続することにより、床暖
房構造の温度制御及び安全管理を容易に行うことができ
る。
【0024】上記の説明から明らかなように、本発明に
よる床暖房構造においては、その敷設を大工工事と電気
工事とを完全分離して行うことができるばかりでなく、
建物側の給電線と床暖房パネル側の電気的接続は、単位
パネル構造体の列数の多寡にかかわらず1箇所において
行えばよいことから、建物側の給電線から多数の配線コ
ードを新たに分岐する必要がなく、既存の建造物の床面
に対しても容易に床暖房工事を行うことができる。ま
た、各単位パネル構造体相互の並列的接続も室内に配置
した端部パネルの表面材を開閉することにより行うこと
ができるので、作業が容易であるばかりでなく、建物側
の給電線との結線部も含め、全ての結線部分の点検及び
修理の作業も容易に行うことができる。
【0025】図5は本発明による床暖房構造体に用いら
れる端部パネルの他の実施例を示している。この端部パ
ネル60は、幅方向に分離可能な2つの部材61a、6
1bからなり、2つの部材を接合することにより基本的
に前記した単位暖房パネル11と同じ外形形状をなす。
また、前記の端部パネル50と同様に電気発熱体は有し
ていない。
【0026】図5b〜dに示すように、一方の部材61
aの裏面には長さ方向に凹溝62及び幅方向の凹溝63
が形成されており、2つの凹溝62、63の交差部位は
幅が拡大した拡幅部64となっている。もう一方の部材
61bの裏面には、2つの部材61a、61bを所定位
置に組付けたときに部材61aに形成した前記幅方向の
凹溝63と連続した直線状態となる位置に凹溝65が形
成されている(図5a、e)。この端部パネル60も2
つの部材61aと61bとが分離した状態で梱包され出
荷される。
【0027】この端部パネル60の敷設法及び電気的結
線法は前記した端部パネル50の場合とほぼ同じであ
り、必要な電気的結線作業を終えた後に結線部分及び配
線コードを凹溝及び拡幅部64に収容するようにして他
方の部材61aを組付ける。この端部パネル60を用い
る場合であっても、端部パネル50の場合と同様に本発
明の作用及び効果を奏しうることは容易に理解されよ
う。
【0028】図6は本発明による床暖房構造体に用いら
れる端部パネルのさらに他の実施例を示している。この
端部パネル70は表面材71及び裏面材72とから構成
される。表面材71はさらに幅方向に分離可能な2つの
部材71a、71bからなり、上記した2つの実施例と
同様に2つの部材を接合することにより基本的に前記し
た単位暖房パネル11と同じ外形形状をなす。裏面材7
2はその長さ方向両端の形状は2つの表面材71a、7
1bを接合したときと実質的に同じ形状をなしている
が、図6cに示すようにその横幅は組付けられた表面材
71の横幅よりも狭い幅のものである。また、前記分離
可能な部材である一方の表面部材71aが配置される側
における裏面材72の側辺部には2つの切欠部73a、
73bが形成されており、該切欠部73a、73bのそ
れぞれから裏面材72の幅方向の全長にわたり裏面材7
2の裏側に2本の凹溝73a、73bが形成されてい
る。さらに、一方の表面部材71aの裏面であって裏面
材72に組付けたときに前記切欠部73a、73bに相
当する部位には凹所75a、75bが必要に応じて形成
される。この形態の端部パネルは、長さ方向の凹溝を加
工する必要がないために加工工程が簡素化されることに
加え、裏面材に用いる材料を節約することができる。
【0029】なお、この端部パネル70も、工場におい
て裏面材72と一方の表面材71bとが適宜の接合手段
により分離不能に組付けられ、もう一方の表面材72a
は分離した状態で梱包され出荷される。この端部パネル
70の敷設法及び電気的結線法は前記した端部パネル5
0と場合とほぼ同じである。ただしこの端部パネル70
は前記のように表面材71に比較して裏面材72は幅狭
に形成されているので、図1に示すように幅方向に複数
列敷設したときに、隣接する端部パネルの裏面材との間
に他の実施例における長さ方向の凹溝の機能を果たすこ
とができる間隙が形成される。従って、敷設作業に際し
ては形成された間隙に床暖房パネル10の端部から延出
している配線コード12を配置しその先端を前記切欠7
3a、73bに位置させるようにする。そして、端部パ
ネル50での場合と同様な作業を行い、必要な電気的結
線作業を終えた後に、結線部分及び配線コードを前記間
隙及び切欠73a、73bに収容するようにして他方の
部材71aを組付ける。
【0030】この端部パネル70は長さ方向に分離して
2本の凹溝74a、74bを設けているので、施工に際
し端部パネル70を長さ方向の中心部近傍で切断するこ
とにより、それぞれを床暖房パネル10の左右両端用の
端部パネルとして用いることができる。以上の説明は、
本発明の好ましい実施例を説明したものであって他に多
くの変形例が存在する。例えば、床暖房パネル10とし
て本出願人がすでに提案している(特願平4−2179
76号)、3枚の単位暖房パネル11を予め給電用配線
コード12によって結線した形状のものを用いて説明し
たが、床暖房パネル10の構成自体は任意であり、例え
ば個々に独立した単位暖房パネルを複数枚敷設し敷設現
場において単位暖房パネル相互の電気的結線を行うよう
にしてもよい。また、単位暖房パネル自体の構成も従来
知られたものを適宜用いることができる。さらに、パネ
ルの4周に実加工が施されている場合に、敷設時あるい
はメンテナンス時における組付け及び離脱を容易にする
目的から、端部パネルの離脱可能な部分すなわち端部パ
ネル50における一方の表面材51a、端部パネル60
における一方の部材61aあるいは端部パネル70にお
ける一方の表面材71aに形成する雄実あるいは雌実の
一部を切除することは好ましい態様である。
【0031】また、上記の実施例では敷設床面に配置さ
れた床暖房パネルの全てに対して建物側の給電線からの
1の配線コードにより給電するものとして説明したが、
敷設床面積が大きく多数の床暖房パネルを必要とする場
合あるいは一定面積毎に温度制御をすることが好ましい
ような場合等にあっては、敷設された床暖房パネルを適
宜数にグルーピングして各グループ毎に建物側の給電線
からの配線コードを分岐するようにしても本発明の目的
は達成できることは理解されよう。
【0032】さらに、図4及び図5に示した形状の端部
パネルにおいても、図6に示す端部パネル70と同様に
幅方向の凹溝を2本形成することも当然に可能である。
表面材についても、実施例のように単位板の集合体によ
るものに限るものではなく、合板、木質フローリング材
等の適宜の部材から一枚物として作製してもよい。単位
暖房パネルの全体形状も実施例のように階段状であるこ
とは必須でなく、例えば方形状、平行四辺形状等任意で
ある。各パネルの幅、長さ等も同様に任意である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上記のような構成であるの
で、床暖房構造を施工する場合に床暖房パネル及び端部
パネル(ボーダーパネル)の敷設作業である大工工事と
配線関係の仕事である電気工事とをまったく別個の作業
として行うことが可能となるのに加え、建物側の給電線
と床暖房パネル側の電気的接続は、床暖房パネルの列数
の多寡にかかわらず1箇所において行えばよいことか
ら、建物側の給電線から多数の配線コードを新たに分岐
する必要がなく、既存の建造物の床面に対しても容易に
床暖房工事を行うことが可能となる。また、各床暖房パ
ネル相互の接続も室内に配置した端部パネル部分で行う
ことができるので、作業が容易であるばかりでなく、建
物側の給電線との結線部も含め、全ての結線部分の点検
及び修理の作業も容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組み込み型床暖房パネルを用いた
床暖房構造を示す平面図。
【図2】床暖房パネルの一実施例を示す説明図。
【図3】端部パネルの全体図。
【図4】端部パネルの一実施例を説明する図。
【図5】端部パネルの他の実施例を説明する図。
【図6】端部パネルのさらに他の実施例を説明する図。
【図7】従来の床暖房構造を示す平面図。
【符号の説明】
10…床暖房パネル、50…端部パネル、80…建物側
の給電線、90…ボーダーパネル、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24D 13/02 E04F 15/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気発熱体を有する複数枚の床暖房パネ
    ルと、該電気発熱体を有しない複数枚の端部パネルとを
    組み合わせて敷設した構成である床暖房構造において、
    1の床暖房パネルと少なくとも1の端部パネルとが一つ
    の単位パネル構造体を構成しており、各単位パネル構造
    体の端部パネルは床暖房構造を構成すべき床面の少なく
    とも一側辺に沿って配置されており、各単位パネル構造
    体の端部パネルの部分には床暖房パネルの電気発熱体を
    給電側に接続するための接続部が形成されており、か
    つ、複数の単位パネル構造体のうちの少なくとも1の単
    位パネル構造体における前記接続部はさらに建物側の給
    電線と電気的に接続する接続部となっていることを特徴
    とする、床暖房構造。
  2. 【請求項2】 表面材、電気発熱体及び裏面材とを有す
    る床暖房パネルであってその長さ方向端部に電気発熱体
    への配線コードを露出している床暖房パネル、及び、 床暖房パネルの長さ方向端部に接合する端部を持つ端部
    パネルであってその裏面に長さ方向及び幅方向の全幅に
    わたる凹溝が形成されておりかつ該凹溝の交差部は拡幅
    部となっている端部パネル、 とを用い、1の前記床暖房パネルの長さ方向両端部のそ
    れぞれに前記端部パネルが接合して単位パネル構造体を
    構成し、該各端部パネルを床暖房構造を構成すべき床面
    の両側辺に沿うようにして所定枚数敷設しており、か
    つ、各床暖房パネルの前記配線コードを各一方の端部パ
    ネルに形成した前記長さ方向の凹溝を通過させて前記拡
    幅部に位置させており、さらに、前記各端部パネルの幅
    方向に形成した凹溝には相隣る端部パネルの前記拡幅部
    に延出する配線コードを配置しており、それぞれの拡幅
    部においてそれぞれの前記配線コードを電気的に接続し
    ており、さらに、少なくとも1の単位パネル構造体の前
    記拡幅部においてさらに建物側の給電線と電気的に接続
    していることを特徴とする、床暖房構造。
  3. 【請求項3】 幅方向に分離可能な2つの部材からな
    り、一方の部材の裏面には長さ方向に凹溝が形成されて
    おり、かつ2つの部材を組付けたときに連続状態となる
    ように2つの部材の裏面には幅方向に凹溝が形成されて
    いることを特徴とする、請求項1又は2の床暖房構造に
    用いる端部パネル。
  4. 【請求項4】 表面材及び裏面材とを有し、前記表面材
    は幅方向に分離可能な2つの部材からなり、一方の部材
    の裏面には長さ方向に凹溝が形成されており、かつ2つ
    の部材を組付けたときに連続状態となるように2つの部
    材の裏面には幅方向に凹溝が形成されていることを特徴
    とする、請求項1又は2の床暖房構造に用いる端部パネ
    ル。
  5. 【請求項5】 表面材及び該表面材より幅狭の裏面材と
    を有し、前記表面材は幅方向に分離可能な2つの部材か
    らなり、裏面材には幅方向に凹溝が形成されていること
    を特徴とする、請求項1又は2の床暖房構造に用いる端
    部パネル。
  6. 【請求項6】 1の端部パネルに対して前記幅方向の凹
    溝が2本形成されていることを特徴とする、請求項3な
    いし5いずれか記載の端部パネル。
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