JP2989712B2 - ベンゾピラン誘導体、その製法および血圧降下剤 - Google Patents

ベンゾピラン誘導体、その製法および血圧降下剤

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JP2989712B2 JP4154259A JP15425992A JP2989712B2 JP 2989712 B2 JP2989712 B2 JP 2989712B2 JP 4154259 A JP4154259 A JP 4154259A JP 15425992 A JP15425992 A JP 15425992A JP 2989712 B2 JP2989712 B2 JP 2989712B2
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柄 晧 李
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管の平滑筋弛緩作用
による血圧下降活性を発揮して、高血圧治療に高度の選
択性を有するベンゾピラン誘導体に関する。
【0002】また、本発明はこのような化合物を製造す
る方法およびそのような化合物を有効成分として含む医
薬組成物に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】最
近、心臓循環器系の治療には、主に細胞内にCa2+イオ
ンの流入を遮断して血管の平滑筋弛緩を誘導する薬物が
広く知られてきた。かかる薬物としては、カルシウムチ
ャンネル遮断剤とソジウムチャンネル遮断剤とが既に開
発されており、最近カリウムチャンネルを調節する薬物
に関する研究が盛んに進められてきた。このようなカリ
ウムチャンネル調節剤としては、主に末梢血管拡張剤で
あるピナシジル(pinacidil)、狭心症治療剤であるニコ
ランジル(Nicorandil)をはじめ、高血圧治療剤とし
て、現在開発しつつあるクロマカリムなどがあり、これ
らの誘導体に関する研究も広範囲に進められている。
【0004】ヨーロッパ特許願第93,535号[Beec
ham group PLC により“新規なクロメンとクロマン”と
いう発明の名称で出願された]には、一般式(A):
【0005】
【化16】
【0006】[式中、R1 およびR2 中の一つは水素で
あり、余りの一つはC1-6 アルキルおよびアルコキシカ
ルボニル、C1-6 アルキルカルボニルオキシ、C1-6
ルキルヒドロキシメチル、ニトロ、シアノ、クロロトリ
フルオロメチル、C1-6 アルキルおよびアルコキシスル
フィニル、C1-6 アルキルおよびアルコキシスルホニ
ル、C1-6 アルキルおよびアルコキシカルボニルアミ
ノ、C1-6 アルキルおよびアルコキシスルフィニルアミ
ノ、C1-6 アルキルおよびアルコキシスルホニルアミ
ノ、C1-6 アルキルおよびアルコキシチオカルボニル、
1-6 アルキル−チオカルボニルオキシ、C1-6 アルキ
ル−チオメチル、ホルミルおよび置換又は非置換のアミ
ノスルフィニル、アミノスルホニルおよびアミノカルボ
ニル、および末端置換のエチルレニルおよび−C(C
1-6 アルキル)NOHおよび−C(C1-6アルキル)N
NH2 からなる群から選択されるか、またはR1 および
2 中の一つはニトロ、シアノまたはC1-6 アルキルカ
ルボニルであり、余りの一つはメトキシまたは置換もし
くは非置換のアミノであり;R3 およびR4 中の一つは
水素またはC1-4 アルキルであり、余りの一つはC1-4
アルキルであるか、またはR3 およびR4 が一緒になっ
てC2-5 ポリメチレンを形成してもよく、X´は酸素ま
たは硫黄であり、Y´およびZ´は各々水素であるか、
Y´およびZ´が一緒に単一結合を形成し;nは1また
は2である]のベンゾピラン誘導体およびその塩が記述
されている。
【0007】また、ヨーロッパ特許願第298,452
A2号[F. Hoffmann-La Roche &Co.により出願され
た]には、一般式(B):
【0008】
【化17】
【0009】[式中、R5 は水素、ハロゲン、トリフル
オロメチル、ニトロ、シアノ、低級アルキル、低級アル
コキシカルボニル、低級アルキルチオ、低級アルキルス
ルホニル、低級アルカノイル、カルバモイル、またはモ
ノもしくはジ(低級アルキル)カルバモイルであり;R
6 は水素、低級アルキルまたはフェニルであり;R7
水素または低級アルキルであり;R8 は水素またはヒド
ロキシであり、R9 が水素であるか、またはR8 とR9
が共に炭素−炭素結合を形成し;R10はアリールまたは
N含有ヘテロアリール基で、2−位置にヒドロキシ基を
含むか、またはN含有ヘテロアリール基の場合には2−
位置にN−オキシド基を含んでいる]のベンゾピラン誘
導体およびその医薬組成物が記述されている。
【0010】上記先行技術分野の化合物などは血圧下降
作用を有しており、高血圧治療に有用であると記述され
ているが、最近発表の論文[Br. J. Pharmacol. 89 395
-405(1986)], [Br. J. Pharmacol. 165 231-239 (198
9)]および[Br. J. Pharmacol. 95 765-770 (1988)]な
どによると、上記化合物などは血管および気管のような
平滑筋を、K+ の流出増加に伴う膜の過分極化作用によ
り弛緩することによって血圧下降剤としてのみならず、
喘息治療時、気管枝拡張剤としても有効であると報告さ
れており、しかし、高血圧治療に対する選択性に劣ると
いう短所がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明者らは、
かかるカリウムチャンネル調節剤の薬物の選択性に劣る
という問題点を相当水準まで改善して、高血圧治療に対
する選択性に優れ、かつその薬効また優れる新規なベン
ゾピラン誘導体を提供するに至った。
【0012】本発明の主な目的は、一般式(I):
【0013】
【化18】
【0014】[式中、R1 は−CN、−NO2 、−OC
123 、−NH2 、−NHSO2a 、−NHC
ORb 、−CONRcd 、−SO2c または−SO
2 NRcd(式中、X1 、X2 およびX3 は各々F、C
lまたはHであり、Ra およびRb は各々アミノ、C
1-6 アルコキシ、C1-6 アルキルまたは置換もしくは非
置換のフェニルであり、Rc およびRd は各々水素、C
1-6 アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルであ
り、該置換基はハロゲンまたは直鎖もしくは有枝鎖C
1-3 アルキルである)であり;
【0015】R2
【0016】
【化19】
【0017】(式中、Re は水素、C1-6 アルキル、シ
クロプロピル、シクロプロピルメチルまたはベンジルで
あり、Rf は−CORa または−CSRa(式中、Ra
前記で定義したのと同じである)であり、XはO、Sま
たはNRc(式中、Rc は前記で定義したのと同じであ
る)であり、nは0ないし3である)であり;
【0018】R3 はC1-4 直鎖または有枝鎖アルキルで
あり;
【0019】R4
【0020】
【化20】
【0021】(式中、Rg およびRh は各々C1-6 アル
キルまたは置換もしくは非置換のフェニルであり、Aお
よびBは各々SまたはOであり、ZはC1-3 直鎖または
有枝鎖アルキルである)を表わす]の新規なベンゾピラ
ン誘導体を提供するものである。
【0022】以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】本発明の一般式(I)で表われる化合物
中、より好ましいことは、R1 が−CN、−NO2 、−
OCF3 または−SO2 NRcd(式中、Rc およびR
d は各々C1-6 アルキルである)であり、
【0024】R2
【0025】
【化21】
【0026】であり、R4
【0027】
【化22】
【0028】(式中、Rg およびRh は各々C1-3 アル
キルであり、Zは前記で定義したのと同じである)の化
合物である。
【0029】本発明の一般式(I)で表われる化合物
中、最も好ましいものは、R1 が−CN、−NO2 また
は−OCF3 であり、
【0030】R2
【0031】
【化23】
【0032】であり、R3
【0033】
【化24】
【0034】である化合物である。
【0035】本発明の一般式(I)の化合物は、一般式
(I´)の化合物および一般式(I″)のような光学的
な活性形として存在しており、これらのラセミ混合物を
形成する。別に、それらの純粋な(+)および(−)鏡
像異性体を製造することができ、これらをも本発明の範
囲に含まれる。従って本発明の一般式(I)の化合物は
これら(+)および(−)各々の異性体とラセミ混合物
とを全て含んでいる。
【0036】
【化25】
【0037】[式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各
々前記で定義したものと同じである]。
【0038】本発明は、また一般式(I)の化合物の製
造方法を提供するものである。
【0039】次に本発明の化合物の製造方法について説
明する。
【0040】製法1 本発明の化合物は、公知の方法により得ることができる
が、例えば、以下に示す反応式(1)に従って製造する
ことができる。
【0041】
【化26】
【0042】[式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各
々前記で定義したものと同じである]。
【0043】この方法では、一般式(II)のエポキシ化
合物と各々の求核基(R2 基)含有化合物とを塩基の存
在下で反応させて一般式(III)のアルコール誘導体を得
る(a段階)。この段階で、用いられる塩基としては、
水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシドなどがあ
り、溶媒としてはジメチルホルムアミド、テトラヒドロ
フラン、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはアル
コール類があり、反応温度は常温である。
【0044】続いて、該アルコール誘導体(III)を塩基
の存在下、脱水反応させて一般式(I)の最終化合物を
得る(b段階)。この時の反応条件は、塩基として水素
化ナトリウムを用いてDMSOまたはジメチルホルムア
ミド(DMF)のような溶媒中で常温ないし60℃で加
熱するか、または塩基として水酸化ナトリウムを用いて
水、ジオキサンまたは水−ジオキサン中、常温ないし6
0℃で加熱するものである。
【0045】前記段階aで出発物質として用いられる一
般式(II)のエポキシ化合物は、例えば下記反応式
(2)に従って製造することができる。
【0046】
【化27】
【0047】[式中、R1 、R3 およびR4 は各々前記
で定義したものと同じであり、(OZ)は脱離基を示
し、Halはハロゲン原子を示す]。
【0048】この方法においては、一般式(IV)のケト
ン誘導体を還元させて一般式(V)のアルコール誘導体
を得る(c段階)。この時、還元剤としては水素化ホウ
素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、ナトリウ
ム−水などが用いられ、溶媒としてはアルコール類、テ
トラヒドロフランまたはエーテルなどが用いられ、反応
温度は0℃ないし常温である。
【0049】次に、該アルコール誘導体(V)を脱水反
応に付して一般式(VI)のベンゾピラン誘導体を得る
(d段階)。この時、触媒としてはCu(I)化合物、
例えば、硫酸第1銅または塩化第1銅などを用い、反応
温度は100℃以上である。
【0050】一方、該アルコール誘導体(V)を適切な
塩化メシルまたは塩化トシルと反応させて、一般式(V
−1)のメシルレートまたはトシルレートに変換させて
適当な脱離基(OZ)を導入した後(e段階)、この脱
離基(OZ)を塩基の存在下で除去してベンゾピラン誘
導体(VI)を得ることもできる(f段階)。前記e段階
はピリジン中、0℃ないし常温で行うか、またはジクロ
ロメタンおよびクロロホルムのような溶媒中で3級アミ
ンなどの塩基を用いて行うことができ、この時、触媒と
して、例えば4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)
を触媒量使用することができる。前記f段階における塩
基としては1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デ−7−セン(DBU)、カリウムt−ブトキシドまた
はナトリウムエトキシドを用いることができ、これら塩
基の各々に相応する溶媒としてベンゼンまたはトルエ
ン、t−ブタノールまたはエタノールを用いることがで
きる。反応温度は常温ないし溶媒の沸点間から選ばれ
る。
【0051】その次に、前記ベンゾピラン誘導体(VI)
のハロヒドリン化反応により一般式(VII)のハロヒドリ
ン誘導体を得る(g段階)。
【0052】この時、ハロゲン原子供与体としてはN−
ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミドまた
は臭素などが用いられ、反応溶媒としては水、水−ジメ
チルスルホキシドなどが用いられ、反応温度は0℃ない
し常温である。
【0053】続いて、該ハロヒドリン誘導体を塩基の存
在下で反応させて一般式(II)のエポキシ化合物を得る
(h段階)。
【0054】この段階には塩基として水酸化ナトリウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムt−
ブトキシドなどが用いられ、反応溶媒としてはジオキサ
ン、ジオキサン−水などが用いられ、反応温度は0℃な
いし常温であり、必要に応じてヨウ化ナトリウムを触媒
量用いることもできる。
【0055】一方、前記f段階により得られたベンゾピ
ラン誘導体(VI)を直接酸化させてエポキシ誘導体(I
I)が得ることもできる(i段階)。
【0056】この時、酸化剤としてはm−クロロパー安
息香酸、過酸化水素またはモノパーオキシフタル酸マグ
ネシウム塩を用い、溶媒としてはジクロロメタンまたは
クロロホルムを用いるか、または酸化剤としてジメチル
ジオキシラン、オキソン(カリウムペルオキシモノスル
フェート)を用い、溶媒としてはジクロロメタンまたは
アセトン−ジクロロメタンなどを用いることができる。
【0057】または、ジオキサンとアセトンとをNaH
CO3 水溶液中で混合して、同じ反応系内でジメチルジ
オキシランを生成させることもできる。反応温度は0℃
ないし常温で選ぶ。前記g段階によると大部分一般式(V
II´)および(VII″)の2つのジアステレオマーの1:
1混合物が得られる。
【0058】
【化28】
【0059】従って、最終的に得られるエポキシ化合物
(II)もまた一般式(II´)と(II″)の化合物の混合
物で得られ、これらは各々一般式(VII)と(II)の化合
物から通常のクロマトグラフィーにより分離できる。
【0060】
【化29】
【0061】前記一般式(II´)または(II″)の化合
物は、本発明の最終生成物(I)を得る段階では立体異
性体の特性が喪失されるので、前記h段階以後の反応は
前記一般式(II´)または(II″)の化合物の各々また
はそれら2つの化合物の混合物形態で反応させることが
できる。
【0062】前記一般式(II)のエポキシ出発物質は、
例えばプロパルギルエーテル誘導体から公知の方法によ
り製造できる[J. Med. Chem. 26, 1582 (1983) 参
照]。
【0063】製法2 下記一般式(I−a)および(I−b)の本発明の望ま
しい化合物は、下記反応式(3)に従って製造すること
ができる。
【0064】
【化30】
【0065】[式中、R1 、R2 、R3 、A、Bおよび
Zは各々前記で定義したものと同じであり、R´はC
2-6 アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニルであ
る]。この方法では、一般式(III−a)の化合物を過剰
量の一般式(VIII) のアルコールまたは一般式(IX)の
ジオールまたはメルカプトアルコールとを反応させてト
ランスアセタール化反応に付して、一般式(III−b)ま
たは一般式(III−c)の化合物を各々得る(j段階)。
この際、触媒として酸を触媒量で使用することができ、
適切な酸としてはボロントリフルオライドなどの通常の
ルイス酸またはp−トルエンスルホン酸などがあり、溶
媒としては、触媒がルイス酸の場合にはジクロロメタン
またはクロロホルムなどのハロゲン置換の溶媒を用いる
ことができ、触媒がp−トルエンスルホン酸の場合に
は、ベンゼン、トルエンなどの溶媒を用いることがで
き、反応温度は常温ないし使用される溶媒の沸点の間か
ら選ばれる。
【0066】次に、一般式(III−b)または(III−c)
の化合物の各々を、塩基の存在下で脱水させて本発明の
一般式(I−a)または(I−b)の望ましい化合物を
得る(k段階)。この際の反応条件は塩基として水素化
ナトリウムを用いてDMSOまたはDMF溶媒中、常温
ないし60℃で加熱するか、または塩基として水酸化ナ
トリウムを用いて水、ジオキサンまたは水−ジオキサン
中、常温ないし60℃で加熱する。
【0067】前記製法のうち、とくに製法2の長所は、
3 位置に−OCH3 基で置換された化合物などを容易
に得ることができ、トランスアセタール化により種々な
化合物を容易に合成できるということである。
【0068】本発明の化合物(I)の各々の光学異性体
(I´)および(I″)は、例えば反応式(4)により
効率的で、かつ個別的に得ることができる。
【0069】
【化31】
【0070】[式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各
々前記で定義したものと同じである]。
【0071】前記一般式(III)で表われるアルコール誘
導体の光学異性体などの混合物と(−)−α−メトキシ
フェニル酢酸とを、縮合剤および触媒の存在下で反応さ
せて一般式(X)のエステル誘導体を得る(l段階)。
縮合剤としてはN,N−二置換のカルボジイミド(例え
ばN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド)またはイ
ミダゾール化合物(例えば、N,N−カルボニルジイミ
ダゾール)があり、適切な触媒としては4−ジメチルア
ミノピリジンがあり、反応溶媒としては酢酸エチル、ジ
クロロメタンなどを用いることができる。
【0072】次に、上記ジアステレオマー混合物(X)
を通常のシリカゲルカラムクロマトグラフィーまたは再
結晶法により、一般式(X´)の化合物と一般式
(X″)の化合物に分離する(m段階)。分離された各
々のジアステレオマーを加水分解して光学活性を有する
一般式(III´)の化合物と一般式(III″)の化合物とを
得る(n段階)。上記加水分解反応には水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの塩基および
メタノールなどのアルコール系溶媒、アルコール系溶媒
−水、THF−水、ジオキサン−水などの溶媒が用いら
れる。
【0073】最後に、上記アルコール誘導体の各々の異
性体を塩基の存在下で脱水して本発明の化合物の各々の
光学異性体(I´)および(I″)を得るものであるが
(o段階)、この際の反応条件は上記反応式(1)のb
段階で説明したのと同じである。前記方法により製造で
きる本発明の一般式(I)の化合物の代表的な例として
は次のような化合物などが挙げられ、これらに限るもの
ではない。
【0074】2−[2″−(1″,3″−ジオキソラ
ン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロ
リジニル)−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6
−シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6
−トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6
−フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6
−フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0075】2−[2″−(1″,3″−ジオキサ
ン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロ
リジニル)−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0076】2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−
(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ−
2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−2H−1−ベ
ンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキシ
−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−フェニルスルホニルア
ミド−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−フェニルスルホニル−
2H−1−ベンゾピラン
【0077】2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−
(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ−
2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−2H−1−ベ
ンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキシ
−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−フェニルスルホニルア
ミド−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−フェニルスルホニル−
2H−1−ベンゾピラン
【0078】2−[2″−(1″,3″−ジオキソラ
ン)]−2−メチル−4−(1´−(2´−オキソ−1
´,2´−ジヒドロピリダジニル))−6−ニトロ−2
H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリダジニル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾ
ピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリダジニル))−6−トリフルオロメトキシ−2
H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリダジニル))−6−フェニルスルホニルアミド
−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−(1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリダジニル))−6−フェニルスルホニル−2H
−1−ベンゾピラン
【0079】2−[2″−(1″,3″−ジオキサ
ン)]−2−メチル−4−[1´−(2´−オキソ−1
´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−6−ニトロ−2
H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリダジニル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾピ
ラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリダジニル)]−6−トリフルオロメトキシ−2H
−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリダジニル)]−6−フェニルスルホニルアミド−
2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリダジニル)]−6−フェニルスルホニル−2H−
1−ベンゾピラン
【0080】2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−
[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダ
ジニル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラ
ン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0081】2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−
[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダ
ジニル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラ
ン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリダジニル)]−
6−フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0082】2−[2″−(1″,3″−ジオキソラ
ン)]−2−メチル−4−[1´−(2´−オキソ−1
´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−ニトロ−2H−
1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリジル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾピラ
ン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリジル)]−6−トリフルオロメトキシ−2H−
1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリジル)]−6−フェニルスルホニルアミド−2
H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
チル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒ
ドロピリジル)]−6−フェニルスルホニル−2H−1
−ベンゾピラン
【0083】2−[2″−(1″,3″−ジオキサ
ン)]−2−メチル−4−[1´−(2´−オキソ−1
´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−ニトロ−2H−
1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリジル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリジル)]−6−トリフルオロメトキシ−2H−1
−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリジル)]−6−フェニルスルホニルアミド−2H
−1−ベンゾピラン 2−[2″−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチ
ル−4−[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒド
ロピリジル)]−6−フェニルスルホニル−2H−1−
ベンゾピラン
【0084】2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−
[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラン 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0085】2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−
[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
シアノ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
フェニルスルホニルアミド−2H−1−ベンゾピラン 2−ジエトキシメチル−2−メチル−4−[1´−(2
´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−
フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
【0086】前記で言及したように、本発明の一般式
(I)の化合物は、血管平滑筋弛緩作用による血圧下降
効果を発揮して高血圧治療に高度の選択性を有する。
【0087】本発明はまた、本発明の化合物を含む医薬
組成物を提供するものである。
【0088】特に、本発明は、血圧下降効果量の一般式
(I)の化合物と製薬上許容し得る担体とを含む医薬組
成物を提供する。
【0089】前記組成物は経口または非経口的に投与す
ることができ、経口投与できるように製剤化するものが
望ましい。本発明の組成物は単位容量形であるものが望
ましく、適切な単位容量形としては、錠剤、カプセル剤
および散剤がある。単位容量形は本発明の化合物を体重
kg当り0.01ないし50mg、さらに望ましくは0.0
1ないし10mg/kg 含んでいる。本発明の組成物は体重
70kgの成人の場合、一日4回、さらに望ましくは1回
または2回に分けて投与するのが望ましい。
【0090】本発明の組成物は、通常の製剤化に用いら
れる賦形剤、例えば充填剤、凝集防止剤、結合剤、潤滑
剤、香味剤などと共に適宜混合してもよく、これらは、
通常の公知方法によって行う。
【0091】
【実施例】下記参考例および実施例などは本発明の化合
物の製造方法を例示的に説明するためのものである。 参考例1:2−ジメトキシメチル−2−メチル−3,4
−エポキシ−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−2H−1
−ベンゾピランの合成 段階1)2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−オキ
ソ−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾ
ピランの合成 トルエン100mlに3−アセチル−4−ヒドロキシベン
ゾニトリル8.06g(50m モル)とピルビンアルデヒ
ドジメチルアセタール7.68g(65m モル)を溶解
し、この溶液にピロリジン1.67ml(20m モル)を
加える。
【0092】常温で30分間反応させた後、ジーンスタ
ーク装置で水を除去しながら、8時間加熱還流する。溶
媒を減圧下留去し、2N HCl水溶液50mlを加えた
後、30分間常温で撹拌する。酢酸エチル(100ml×
2)で抽出し、水(50ml)、飽和塩水(50ml)で洗
浄後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
/酢酸エチル=4:1)で分離精製して白色固体の目的
化合物11.19g を得た(収率86%)。
【0093】段階2)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−
2H−1−ベンゾピランの合成 メタノール200mlに上記段階1により得た化合物1
1.19g(43m モル)を溶解し、ここに0℃で水素化
ホウ素ナトリウム1.62g(43m モル)を徐々に加え
る。0℃で1時間撹拌後、メタノールを減圧下で除去す
る。水100mlを加えた後、酢酸エチル(200ml×
2)で抽出する。飽和塩水50mlで洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去して目的化合物
11g を得た(収率97%)。
【0094】段階3)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−6−シアノ−2H−1−ベンゾピランの合成 クロロホルム100mlに前記段階2により得た化合物1
0.0g(38m モル)を溶解し、この溶液にN,N−ジ
イソプロピルエチルアミン13ml(76m モル)を加
え、塩化メタンスルホニル5.9ml(76m モル)を加
える。常温で15時間撹拌する。クロロホルム200ml
で希釈後、水200ml、飽和塩水200mlで洗浄する。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、
溶媒を減圧下留去して目的化合物と塩化物との混合物を
得た。トルエン50mlにさらに溶解し、この溶液にDB
U 11ml(76m モル)を加える。6時間加熱還流さ
せた後、トルエンを減圧下留去する。酢酸エチル(20
0ml×2)で抽出し、水(100ml)、飽和塩水50ml
で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、減圧濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で分離精製して目
的化合物7.2g を得た(収率77%)。
【0095】段階4)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3−ブロモ−4−ヒドロキシ−6−シアノ−3,4
−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 DMSO 40mlに前記段階3により得た化合物7.2
g(29.4m モル)を溶解し、ここに水1.3ml(7
3.3m モル)を加え、0℃でN−ブロモスクシンイミ
ド11.1g(62.3m モル)を加える。0℃で30分
間撹拌した後、水200mlで希釈する。酢酸エチル(2
00ml×2)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過した後濃縮する。ヘキサン/酢酸エチル(3:
1)を溶離剤として用いてシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して目的化合物をジアステレオマーとし
て各々4.02g(収率40%)と3.82g(収率38
%)を得た。
【0096】段階5)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3,4−エポキシ−6−シアノ−3,4−ジヒドロ
−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階4により得た化合物のうち、Rf 値が大きい化
合物4.0g(11.7m モル)をジオキサン−水(5:
1)50mlに溶解し、水酸化ナトリウム0.94g(2
3.4m モル)を常温で加える。常温で30分間撹拌し
た後、減圧下で溶媒を最大限に留去させ、酢酸エチル
(100ml×2)で抽出する。水(50ml)、飽和塩水
(50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮して白色固体の目的化合物2.69g を得た(収率
88%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.25(s, 3H, CH3), 3.58(s,
3H, OCH3), 3.65(s,3H, OCH3), 3.75(d, 1H, H-3), 3.
88(d, 1H, H-4), 4.2(s, 1H), 6.9(d, 1H, H-8), 7.52
(dd, 1H, H-5), 7.68(d, 1H, H-7)
【0097】参考例2:2−ジメトキシメチル−2−メ
チル−3,4−エポキシ−6−ニトロ−3,4−ジヒド
ロ−2H−1−ベンゾピランの合成 段階1)2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−オキ
ソ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 トルエン250mlに2−ヒドロキシアセトフェノン30
g(0.22m モル)とピルビンアルデヒドジメチルアセ
タール33.8g(0.29m モル)を溶かし、ピリジン
6.3g(0.09m モル)を加える。常温で30分間撹
拌した後、ジーンスターク装置により水を除去しなが
ら、5時間加熱還流する。溶媒を減圧下留去し、2N −
HCl水溶液100mlを加え、常温で1時間撹拌する。
酢酸エチル(200ml×2)で抽出し、水(100ml)
と飽和塩水(50ml)で洗浄した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)
で精製して白色固体の目的化合物39g(0.16m モ
ル)を得た(収率75%)。
【0098】段階2)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−オキソ−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H
−1−ベンゾピランの合成 クロロホルム15mlに前記段階1により得た化合物1.
9g(8.1m モル)と硝酸アンモニウム0.64g(8.
1m モル)を加え、常温で無水トリフルオロ酢酸4.5
ml(32m モル)を加える。常温で3時間撹拌した後、
飽和NaHCO3 水溶液で反応を終了する。
【0099】ジクロロメタン(50ml×2)で抽出し、
水(50ml)と飽和塩水(20ml)で洗浄する。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、濃縮する。
【0100】ヘキサン/酢酸エチル(4:1)を溶離剤
として使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
分離精製して目的化合物1.24g を得た(収率55
%)。
【0101】段階3)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−
2H−1−ベンゾピランの合成 メタノール8mlに前記段階2により得た化合物726mg
(2.6m モル)を溶かし、0℃で水素化ホウ素ナトリ
ウム98mg(2.6m モル)を徐々に加える。0℃で1
時間撹拌した後、メタノールを減圧下留去する。水20
mlを加えた後、酢酸エチル(50ml)で抽出する。飽和
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
後、溶媒を減圧下留去して目的化合物620mgを得た
(収率85%)。
【0102】段階4)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピランの合成 クロロホルム60mlに前記段階3により得た化合物6.
13g(22m モル)を溶解し、この溶液にN,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン7.5ml(43m モル)を加え
た後、塩化メタンスルホニル2.5ml(32m モル)を
加える。常温で15時間撹拌した後、クロロホルム10
0mlで希釈後、水100ml、飽和塩水100mlで洗浄す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した
後、溶媒を減圧下留去して目的化合物と塩化物との混合
物を得た。この混合物をトルエン30mlに溶解し、DB
U4.95g(32m モル)を加える。5時間加熱還流し
た後、トルエンを減圧下留去し、酢酸エチル(100ml
×2)で抽出し、水(80ml)と飽和塩水(50ml)で
洗浄する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾
過した後、溶媒を減圧下留去する。シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で
分離精製して目的化合物4.03g を得た(収率70
%)。
【0103】段階5)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3−ブロモ−4−ヒドロキシ−6−ニトロ−3,4
−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 DMSO 10mlに前記段階4により得た化合物1.7
9g(6.8m モル)を溶解し、水0.24ml(13.5
m モル)を加え、常温でN−ブロモスクシンイミド2.
41g(13.5m モル)を加える。常温で2時間撹拌し
た後、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濾過した後、減圧濃縮する。ヘキサ
ン/酢酸エチル=(4:1)を溶離剤として用いてシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製して目的化
合物を各々のジアステレオマーとして各々0.42g(収
率17%)と0.59g(収率24%)を得た。
【0104】段階6)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3,4−エポキシ−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ
−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階5により得た化合物のうち、大きいRf 値の化
合物0.48g(1.3m モル)をジオキサン−水(5:
1)5mlに溶かし、水酸化ナトリウム100mg(2.6
m モル)を常温で加える。常温で2時間撹拌した後、酢
酸エチル(20ml×2)で抽出する。水(10ml)と飽
和塩水(10ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濾過した後、濃縮して目的化合物0.35g を得
た(収率94%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.30(s, 3H, CH3), 3.6(s,
3H, OCH3), 3.7(s, 3H, OCH3), 3.82(d, 1H, H-3), 4.0
(d, 1H, H-4), 4.20(s, 1H), 7.0(d, 1H, H-8), 8.2(d
d, 1H, H-5), 8.35(d, 1H, H-7)
【0105】参考例3:2−ジメトキシメチル−2−メ
チル−3,4−エポキシ−6−フェニルスルホニル−2
H−1−ベンゾピランの合成 段階1)4−フェニルスルホニル−1−メトキシベンゼ
ンの合成 アニソール21.6g にAlCl3 16g を溶解し、塩
化ベンゼンスルホニル17.6g を滴下した後、8時間
加熱還流する。反応溶液を氷冷1N −HCl水溶液に滴
下する。酢酸エチル(100ml×3)で抽出し、飽和N
aHCO3 水溶液(100ml)で洗浄した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥する。濃縮後の残渣をヘキサン−酢酸
エチルで再結晶して目的化合物25g を得た。
【0106】段階2)4−フェニルスルホニル−1−ヒ
ドロキシベンゼンの合成 前記段階1により得た化合物24.8g(100m モル)
を酢酸50mlに溶解し、40%HBrを加えた後、8時
間加熱還流する。反応溶液を氷水に入れて酢酸エチル
(100ml×3)で抽出する。無水硫酸ナトリウムで脱
水し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で分離精製してオ
ルト異性体が少量含まれている(1/8程度)目的化合
物23.0g を得た(収率100%)。
【0107】段階3)4−フェニスルルホニル−1−ア
セトキシベンゼンの合成 前記段階2により得た化合物23g およびピリジン1
2.9mlをCH2 Cl2150mlに溶解し、常温で塩化
アセチル7.8mlを徐々に滴下する。反応溶液を0.2
N −HClで洗浄し、さらに飽和NaHCO3 水溶液で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下濃縮
する。残渣を精製せず、そのまま次の反応に用いる。
【0108】段階4)4−フェニルスルホニル−2−ア
セチルフェノールの合成 前記段階3により得た化合物0.67g をCS2 5mlに
溶解し、AlCl3 0.97g を加え、撹拌しながら温
度を190℃まで上昇させ、(この時、CS2は蒸発さ
せる)30分間反応させる。次にこれらを氷冷1N −H
Cl水溶液に入れて、酢酸エチル(20ml×3)で抽出
する。無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧濃縮した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル=2:1)で精製して目的化合物0.35g を得
た(収率52%)。
【0109】段階5)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−オキソ−6−フェニルスルホニル−3,4−ジ
ヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階4により得た化合物10g を、ピルビンアルデ
ヒドジメチルアセタール6.5mlおよびピロリジン1.
5mlをトルエン100mlに溶かした後、16時間加熱還
流する。減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し
て目的化合物11g を得た。
【0110】段階6)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−6−フェニルスルホニル−3,4
−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階5により得た化合物6g をメタノール50mlに
溶かした後、常温でNaBH4 0.74g(1.2当量)
を加え、1時間撹拌する。メタノールを留去し、残渣を
CH2 Cl2 100mlに溶かした後、蒸留水(50ml)
および飽和食塩水溶液(30ml)で洗浄する。無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した後、精製せず、その
まま次の反応に用いる。
【0111】段階7)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−6−フェニルスルホニル−2H−1−ベンゾピラン
の合成 前記段階6により得た化合物をジイソプロピルアミン
3.5mlに加え、さらに塩化メタンスルホニル1.1ml
を0℃で滴下する。室温で16時間撹拌した後、飽和N
aHCO3 水溶液で洗浄し、減圧濃縮して残渣を得た。
【0112】ここにDBU 1.6g のトルエン20ml
溶液を加え、16時間加熱還流する。減圧濃縮後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル=1:1)で精製して目的化合物3g を得た。
【0113】段階8)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3,4−エポキシ−6−フェニルスルホニル−3,
4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階7により得た化合物3g(8.72m モル)をア
セトン10mlと蒸留水10mlに溶かした後NaHCO3
2.2g(26.16m モル)を加え、オキソン(カリウ
ムペルオキシモノスルフェート)5.45g(8.72m
モル)を一度に添加する。約10分間撹拌した後、前記
と同様の方法によりNaHCO3 とオキソンとをさらに
1回加えた後、20分間撹拌する。減圧下でアセトンを
留去し、酢酸エチル(30ml×3)で抽出し、濃縮して
得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル=1:1)で精製して目的化合物2.
5g を得た(収率80%)。1 H NMR(CDCl3, 200MHz) δ 1.28(s, 3H), 3.60(s, 3H),
3.70(s, 3H), 3.82(d, 1H), 4.0(d, 1H), 4.25(s, 1
H), 6.80(d, 1H), 7.20(d, 1H), 7.40(dd, 1H),7.45(m,
5H)
【0114】参考例4:2−ジメトキシメチル−2−メ
チル−3,4−エポキシ−6−トリフルオロメトキシ−
2H−1−ベンゾピランの合成 段階1)4−トリフルオロメトキシ−2−(α−ヒドロ
キシエチル)フェノールの合成 5−(トリフルオロメトキシ)サリシルアルデヒド1.
0g(4.85m モル)を乾燥エーテル50mlに溶かした
後、常温で1.4M CH3 Li 10.34ml(14.
55m モル)を徐々に滴下する。常温で30分間撹拌し
た後、1N −HCl溶液を加えて酸性化し、エーテル
(20ml×3)で抽出し、乾燥濃縮して得た残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル=2:1)で分離して目的化合物0.88g を得た
(収率82%)。1 H NMR(CDCl3, 200MHz) δ 1.6(d, 3H), 2.0(d, 1H),
5.1(m, 1H), 6.85(m, 2H), 7.1(m, 1H), 8.1(s, 1H)
【0115】段階2)4−トリフルオロメトキシ−2−
アセチルフェノールの合成 前記段階1により得た化合物0.85g(3.83m モ
ル)をジクロロメタン20mlに溶解し、セライトを適量
加えた後、ピリジニウムジクロメート1.73g(4.6
m モル)を加え、常温で30分間撹拌する。反応物をセ
ライトを介して濾過して得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6:
1)で分離し、0℃で減圧濃縮して目的化合物0.72
g を得た(収率85%)。
【0116】段階3)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−オキソ−6−トリフルオロメトキシ−3,4−
ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階2により得た化合物0.5g(2.27m モル)
をトルエン10mlに溶かした後ピルビンアルデヒドジメ
チルアセタール0.55ml(4.54m モル)とピロリ
ジン80mg(1.14m モル)を添加し、ジーンスター
ク装置で12時間加熱還流させた後反応を終了し、トル
エンを減圧下留去し、酢酸エチルで抽出して濃縮した残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/
酢酸エチル=10:1)で精製して目的化合物0.47
0g を得た(収率65%)。1 H NMR(CDCl3, 200MHz) δ 1.4(s, 3H), 2.6〜2.7(d, 1
H), 3.0 〜3.1(d, 1H), 3.5(d, 6H), 4.3(s, 1H), 7.0
(d, 1H), 7.3(q, 1H), 7.7(q, 1H)
【0117】段階4)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメトキシ−3,
4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階3により得た化合物0.22g(0.69m モ
ル)をメタノール3mlに入れた後、NaBH4 31mg
(0.83m モル)を添加して室温で1時間加熱撹拌す
る。酢酸エチル(20ml×3)で抽出し飽和塩水(10
ml×2)で洗浄した後、有機層は無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン/酢酸エチル=3:1)で精製して目的化合
物0.18g(0.56m モル)を得た(収率81%)。
【0118】段階5)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−6−トリフルオロメトキシ−2H−1−ベンゾピラ
ンの合成 ジクロロメタン1mlに前記アルコール化合物69mg
(0.214m モル)を溶かした後、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン75μl(0.742m モル)を加
え、塩化メタンスルホニル25μl(0.321m モル)
を加え、常温で15時間撹拌する。ジクロロメタン10
mlで希釈後、水10mlおよび飽和塩水10mlで順次洗浄
する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し
た後、溶媒を減圧下留去して目的のオレフィン化合物と
塩化物との混合物を得た。該化合物をトルエン2mlにさ
らに溶かした後、DBU48μl(0.321m モル)を
加える。6時間加熱還流した後、トルエンを減圧下留去
する。残渣を酢酸エチル(10ml×2)で抽出し、水5
mlおよび飽和塩水5mlで洗浄する。無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濾過した後、減圧下で濃縮する。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
4:1)で分離精製して目的化合物40g を得た(収率
61%)。
【0119】段階6)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3,4−エポキシ−6−トリフルオロメトキシ−
3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階5により得たオレフィン32mg(0.105m
モル)をアセトン1mlに溶かした後、1mlの水を加え
る。NaHCO3 31mg(0.368m モル)とオキソ
ン65mg(0.105m モル)を3回にわたって入れ
る。
【0120】常温で1時間撹拌した後、反応が終了すれ
ば、濾過し、アセトンを減圧下留去し、酢酸エチル(5
ml×3)で抽出し、水5mlおよび飽和塩水5mlで洗浄す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した
後減圧下で濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製して目的
化合物16mgを得た(収率48%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.5(s, 3H, CH3), 3.6(d, 6
H, (OCH3)2), 3.9(d,1H, H-3), 4.1(d, 1H, H-4), 4.3
(s, 1H, CH(OCH3)2), 6.8(d, 1H,芳香族), 6.92(d, 1H,
芳香族), 7.1(dd, 1H,芳香族)
【0121】実施例1 この実施例においては望ましい化合物中の一つである2
−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキソ
−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−2H−1−ベン
ゾピランの製法を示すものである。
【0122】段階1)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3−ヒドロキシ−4−(2´−オキソ−1´−ピロ
リジニル)−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−2H−1
−ベンゾピランの合成 t−ブタノール15mlに2−ピロリドン0.59g(6.
9m モル)を溶解し、この溶液にカリウムt−ブトキシ
ド10.77g(6.9m モル)を加える。常温で20分
間撹拌した後、前記参考例1により得た化合物1.2g
(4.6m モル)を加える。常温で24時間撹拌した
後、水5mlを用いて反応を終了した後、酢酸エチル(3
0ml×2)で抽出し、水(30ml)と飽和塩水(30m
l)で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
した後、濃縮して白色固体の目的化合物1.39g を得
た(収率87%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.4(s, 3H, CH3), 2.1(m, 2
H, NCH2CH2), 2.6(t,2H, NCOCH2), 3.08(m, 1H, NCH2),
3.45(m, 1H, NCH2), 3.62(d, 6H, (OCH3)2),3.85(m, 1
H, OH), 4.24(d, 1H, H-3), 4.45(s, 1H, CH(OCH3)2),
5.3(d, 1H, H-4), 6.95(d, 1H, H-8), 7.3(d, 1H, H-
5), 7.47(dd, 1H, H-7)
【0123】段階2)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
シアノ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階1により得た化合物80mg(0.24m モル)
をDMF 1mlに溶かし、水素化ナトリウム(60%)
10mg(0.24m モル)を常温で加える。常温で24
時間反応させた後、水(10ml)を加えて反応を終了
し、酢酸エチル10mlで抽出する。飽和塩水(5ml)で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮する。カ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:
1)で分離して目的化合物39mgを得た(収率51
%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.41(s, 3H, CH3), 2.2(m,
2H, NCH2CH2), 2.52(t, 2H, NCOCH2), 3.45(d, 6H, (OC
H3)2), 3.6(t, 2H, NCH2), 4.23(s, 1H, CH(OCH3)2),
5.7(s, 1H, H-3), 6.85(d, 1H, H-8), 7.18(d, 1H, H-
5), 7.39(dd, 1H,H-7)
【0124】実施例2 この実施例においては本発明の望ましい化合物中の一つ
である2−ジメトキシメチル−2−メチル−4−(2´
−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ−2H−
1−ベンゾピランの合成を例示するものである。
【0125】段階1)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3−ヒドロキシ−4−(2´−オキソ−1´−ピロ
リジニル)−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−1
−ベンゾピランの合成 t−ブタノール2mlに2−ピロリドン63μl(0.83
m モル)を溶かして常温でカリウムt−ブトキシド93
mg(0.83m モル)を加える。常温で20分間撹拌し
た後前記参考例2により得た化合物155mg(0.55
m モル)を加えた後、常温で24時間撹拌する。水10
mlを加えて反応を終了し、酢酸エチル(20ml×2)で
抽出する。次に水(10ml)および飽和塩水(10ml)
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃
縮する。エーテル/ヘキサンで再結晶化して白色固体の
目的化合物96mgを得た(収率47%)。
【0126】段階2)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
ニトロ−2H−1−ベンゾピランの合成 前記段階1により得た化合物44mg(0.12m モル)
をジオキサン1mlに溶かし、水素化ナトリウム(60
%)10mg(0.24m モル)を常温で加える。常温で
24時間撹拌した後、水(10ml)を加えて反応を終了
した後、酢酸エチル(10ml×2)で抽出する。飽和塩
水(10ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、濃縮する。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/
酢酸エチル=1:1)で分離して目的化合物30mgを得
た(収率92%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.55(s, 3H, CH3), 2.3(m,
1H, NCOCH2CH2), 2.62(t, 1H, NCOCH2), 3.65(m, 1H, N
CH2), 4.0(d, 6H, (OCH3)2), 5.0(s, 1H, CHC(OCH3)2),
5.7(s, 1H, H-3), 6.9(d, 1H, H-8), 7.8(d, 1H, H-
5), 8.1(dd, 1H,H-7)
【0127】実施例3 この実施例においては前記参考例3により得た化合物を
使用して、前記実施例1と同様の方法により2−ジメト
キシメチル−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−
ピロリジニル)−6−フェニルスルホニル−2H−1−
ベンゾピランを合成した後、カラムクロマトグラフィー
で精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.41(s, 3H), 2.2(m, 2H),
2.6(t, 2H), 3.30(s,3H), 3.32(s, 3H), 3.6(t, 2H),
4.25(s, 1H), 5.7(s, 1H), 6.80(d, 1H), 7.18(d, 1H),
7.39(dd, 1H), 7.45(m, 5H)
【0128】実施例4 この実施例においては前記参考例4により得た化合物を
使用して、前記実施例1と同様の方法により2−ジメト
キシメチル−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−
ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキシ−2H−1
−ベンゾピランを合成した後、カラムクロマトグラフィ
ーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 200MHz) δ 1.50(s, 3H), 3.30(s, 3H),
3.32(s, 3H), 4.30(s, 1H), 5.70(s, 1H), 6.75(t, 1
H), 6.85(d, 1H), 7.0(dd, 1H)
【0129】実施例5 この実施例においては前記参考例1により得た化合物と
2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジンを出発物質とし
て使用して、実施例1と同様の方法により2−ジメトキ
シメチル−2−メチル−4−[1´−(2´−オキソ−
1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−シアノ−2H
−1−ベンゾピランを合成した後、カラムクロマトグラ
フィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.41(s, 3H), 3.43(s, 3H),
3.45(s, 3H), 4.39(s, 1H), 5.80(s, 1H), 6.23(td, 1
H), 6.63(d, 1H), 6.80(dd, 1H), 6.95(d, 1H), 7.10
(s, 1H), 7.38(td, 1H), 7.45(dd, 1H)
【0130】実施例6 この実施例においては前記参考例2により得た化合物を
使用して、実施例5と同様の方法により2−ジメトキシ
メチル−2−メチル−4−[1´−(2´−オキソ−1
´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−ニトロ−2H−
1−ベンゾピランを合成した後、カラムクロマトグラフ
ィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.40(s, 3H), 3.42(s, 3H),
3.40(s, 3H), 4.30(s, 1H), 5.90(s, 1H), 6.20(td, 1
H), 6.65(d, 1H), 6.85(dd, 1H), 7.0(d, 1H),7.40(dt,
1H), 7.80(d, 1H), 8.1(dd, 1H)
【0131】実施例7 この実施例においては本発明の望ましい化合物中の一つ
である2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−
2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニ
ル)−6−シアノ−2H−1−ベンゾピランをトランス
アセタール化により製造する方法を例示するものであ
る。
【0132】段階1)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−(2
´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−3,
4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 トルエン5mlに前記実施例1の段階1により得た化合物
0.05g(0.1445m モル)を溶かした後、エチレ
ングリコール17.9mg(0.2890m モル)を入れ
て、p−トルエンスルホン酸5.7mg(0.03m モ
ル)を加える。ジーンスターク装置で水を除去しながら
1時間加熱還流する。反応を終了した後、反応混合物を
室温まで冷却した後、酢酸エチル(5ml×3)で抽出し
水(5ml)と飽和塩水(5ml)で洗浄する。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濾過した後濃縮する。シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
1:4)で精製して白色固体の目的化合物0.049g
(0.142m モル)を得た(収率99%)。
【0133】段階2)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´
−ピロリジニル)−6−シアノ−2H−1−ベンゾピラ
ンの合成 ジオキサン5mlに前記段階1により得た化合物0.05
g(0.15m モル)を溶かした後、NaOH 12mg
(0.29m モル)を加える。30分間加熱還流した後
反応を終了し、室温まで冷却し、ジオキサン溶媒を減圧
下で最大限に留去した後、CH2 Cl2 20mlで抽出
し、水(10ml)と飽和塩水(5ml)で洗浄する。無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後濃縮する。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル=1:4)で精製して、エーテルで数回再結晶化した
後、白色固体の目的化合物42mg(0.13m モル)を
得た(収率89%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.55(s, 3H, CH3), 2.25(m,
2H, NCH2CH2), 2.61(t, 2H, NCOCH2), 3.65(m, 2H, NC
H2), 4.0(m, 4H, -OCH2CH2O-), 4.98(s, 1H, CHCOCH2),
5.67(s, 1H, H-3), 6.88(d, 1H, H-8), 7.16(d, 1H, H
-5), 7.42(dd,1H, H-7)
【0134】実施例8 この実施例においては本発明の望ましい化合物中の一つ
である2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−
2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニ
ル)−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピランをトランス
アセタール化反応により製造する方法を示すものであ
る。
【0135】段階1)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−(2
´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ−3,
4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 トルエン5mlに前記実施例2により得た化合物0.05
1g(0.14m モル)を溶かした後、エチレングリコー
ル17.3mg(0.28m モル)を入れて、p−トルエ
ンスルホン酸5.7mg(0.03m モル)を加える。ジ
ーンスターク装置で水を除去しながら1時間加熱還流す
る。反応を終了した後、反応混合物を室温まで冷却し、
酢酸エチル(5ml×3)で抽出し、水(5ml)および飽
和塩水(5ml)で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濾過した後濃縮する。シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン/酢酸エチル1:4)で精製して
白色固体の目的化合物48mg(0.13m モル)を得た
(収率95%)。
【0136】段階2)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´
−ピロリジニル)−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラ
ンの合成ジオキサン5mlに前記段階1により得た化合物
0.048g(0.13m モル)を溶かした後、NaOH
10.6mg(0.26m モル)を加える。30分間加
熱還流した後、反応が終了すれば室温まで冷却し、ジオ
キサン溶媒を減圧下で最大限に留去した後、CH2 Cl
2 20mlで抽出し、水(10ml)と飽和塩水(5ml)で
洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後
濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル1:4)で精製してエーテルで数回再
結晶化した後、白色固体の目的化合物42mg(0.13
m モル)を得た(収率89%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.55(s, 3H, CH3), 2.3(m,
2H, NCH2CH2), 2.61(t, 2H, NCOCH2), 3.67(m, 2H, NCH
2), 4.0(m, 4H, -OCH2CH2O-), 5.0(s, 1H, CHOCH2), 5.
7(s, 1H, H-3), 6.9(d, 1H, H-8), 7.85(d, 1H, H-5),
8.1(dd, 1H, H-7)
【0137】実施例9 この実施例においては本発明の2−[2″−(1″,
3″−ジオキソラン)]−2−メチル−4−(2´−オ
キソ−1´−ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキ
シ−2H−1−ベンゾピランをトランスアセタール化に
より製造する方法を例示するものである。
【0138】段階1)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−3−ヒドロキシ−4−(2´−オキソ−1´−ピロ
リジニル)−6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒ
ドロ−2H−1−ベンゾピランの合成 t−ブタノール1mlに2−ピロリドン5.3μl(0.0
7m モル)を溶かし、カリウムt−ブトキシド7.9mg
(0.07m モル)を加える。常温で20分間撹拌した
後、前記参考例4により得たエポキシド15mg(0.0
47m モル)を加える。常温で24時間撹拌した後、水
を加えて反応を終了する。酢酸エチル(5ml×3)で抽
出し、水(5ml)および飽和塩水(5ml)で洗浄する。
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、濃縮して
目的化合物10mg得た(収率53%)。
【0139】段階2)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−(2
´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−トリフルオロ
メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン
の合成 トルエン1mlに前記段階1により得た化合物10mg
(0.025m モル)を溶かした後、エチレングリコー
ル2.5μl(0.05m モル)を入れて、p−トルエン
スルホン酸を触媒量加えた後加熱還流する。1時間後、
酢酸エチル(5ml×3)で抽出し、飽和塩水(5ml)で
洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
で濃縮する。ヘキサン/酢酸エチル(=1:4)を溶離
剤としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て目的化合物9mgを得た(収率89%)。
【0140】段階3)2−[2″−(1″,3″−ジオ
キソラン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´
−ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキシ−2H−
1−ベンゾピランの合成 前記段階2により得た化合物9mg(0.022m モル)
をジオキサン1mlに溶解した後、NaOH2mg(0.0
44m モル)を加えて1時間加熱還流する。反応を終了
した後、減圧下でジオキサンを留去し、ジクロロメタン
(5ml×2)で抽出する。水5mlおよび飽和塩水5mlで
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で
濃縮する。ヘキサン/酢酸エチル(=1:4)でシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して目的化合物5
mgを得た(収率60%)。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.5(s, 3H, CH3), 2.2(m, 2
H, NCOCH2), 3.65(t,2H, NCOCH2CH2CH2), 3.95(m, 2H,
OCH2), 4.05(m, 2H, OCH2), 5.05(s, 1H, C(OCH2)2),
5.7(s, 1H, H-3), 6.75(d, 1H,芳香族), 6.85(d, 1H,芳
香族), 7.0(dd,1H,芳香族)
【0141】実施例10 前記実施例7と同様の方法により、前記実施例1の段階
1により得た2−ジメトキシメチル−2−メチル−3−
ヒドロキシ−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニ
ル)−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−1−ベンゾピラ
ンと1,3−プロパンジオールを出発物質として使用
し、本発明の望ましい化合物中の一つである2−[2″
−(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチル−4−
(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−
2H−1−ベンゾビランを合成してカラムクロマトグラ
フィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.35(m, 2H, OCH2CH2), 1.5
(s, 3H, CH3), 2.3(m,1H, NCH2CH2), 2.6(m, 1H, NCOCH
2), 3.75(m, 1H, OCH2, 1H, NCH2), 4.2(m, 1H, OCH2),
4.7(s, 1H, CH(OCH2)2CH2), 5.85(s, 1H, H-3), 6.98
(d, 1H, H-8),7.25(d, 1H, H-5), 7.48(dd, 1H, H-7)
【0142】実施例11 前記実施例2の段階1により得た化合物を使用して、前
記実施例10と同様の方法により2−(2″−(1″,
3″−ジオキサン))−2−メチル−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ−2H−1−ベ
ンゾピランを合成してカラムクロマトグラフィーで精製
した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.4(m, 2H, OCH2CH2), 1.5
(s, 3H, CH3), 2.3(m,1H, NCH2CH2), 2.85(m, 1H, NCOC
H2), 3.75(m, 1H, OCH2, 1H, NCH2), 4.2(m, 1H, OC
H2), 4.7(s, 1H, CH(OCH2)2CH2), 5.9(s, 1H, H-3), 6.
9(d, 1H, H-8), 7.89(d, 1H, H-5) 8.1(dd, 1H, H-7)
【0143】実施例12 前記実施例5の工程のうち、得た2−ジメトキシメチル
−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−[1´−(2´−
オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−シア
ノ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランを使用
して、前記実施例7と同様の方法により2−[2″−
(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチル−4−[1
´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾピランを合成し
てカラムクロマトグラフィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.54(s, 3H), 3.80(m, 2H),
3.90(m, 2H), 4.23(s, 1H), 5.80(s, 1H), 6.25(td, 1
H), 6.63(d, 1H), 6.87(dd, 1H), 7.00(d, 1H), 7.15
(d, 1H) 7.38(td, 1H), 7.50(dd, 1H)
【0144】実施例13 前記実施例5の工程のうち、得た2−ジメトキシメチル
−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−[1´−(2´−
オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−シア
ノ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランを使用
して、前記実施例10と同様の方法により2−[2″−
(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチル−4−[1
´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−シアノ−2H−1−ベンゾピランを合成し
てカラムクロマトグラフィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.32(m, 2H), 1.50(s, 3H),
3.80(m, 2H), 4.20(m, 2H), 4.33(s, 1H), 5.85(s, 1
H), 6.20(td, 1H), 6.60(d, 1H), 6.78(dd, 1H), 6.95
(d, 1H), 7.10(d, 1H) 7.40(td, 1H), 7.50(dd, 1H)
【0145】実施例14 前記実施例6の工程のうち、得た2−ジメトキシメチル
−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−[1´−(2´−
オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−ニト
ロ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランを使用
して、前記実施例12と同様の方法により2−[2″−
(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メチル−4−
[1´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピランを合成し
てカラムクロマトグラフィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.50(s, 3H), 3.80(m, 2H),
4.00(m, 2H), 4.38(s, 1H), 5.90(s, 1H), 6.20(td, 1
H), 6.70(d, 1H), 6.90(dd, 1H), 7.05(d, 1H), 7.35(d
t, 1H) 7.80(d, 1H), 8.05(dd, 1H)
【0146】実施例15 前記実施例6の工程のうち、得た2−ジメトキシメチル
−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−[1´−(2´−
オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジル)]−6−ニト
ロ−3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピランを使用
して、前記実施例13と同様の方法により2−[2″−
(1″,3″−ジオキサン)]−2−メチル−4−[1
´−(2´−オキソ−1´,2´−ジヒドロピリジ
ル)]−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピランを合成し
てカラムクロマトグラフィーで精製した。1 H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 1.30(m, 2H), 1.52(s, 3H),
3.80(m, 2H), 4.20(m, 2H), 4.35(s, 1H), 5.90(s, 1
H), 6.30(td, 1H), 6.70(d, 1H), 6.92(dd, 1H), 7.10
(d, 1H), 7.40(dt, 1H), 7.85(d, 1H), 8.10(dd, 1H)
【0147】実施例16 この実施例においては相互に鏡像異性体である本発明の
化合物(+)と(−)2−ジメトキシメチル−2−メチ
ル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−
シアノ−2H−1−ベンゾピランを別に得られることを
示すものである。
【0148】段階1)(+)と(−)2−ジメトキシメ
チル−2−メチル−3−(O−α−メトキシ−α−フェ
ニルアセトキシ)−4−(2´−オキソ−1´−ピロリ
ジニル)−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−2H−1−
ベンゾピランの合成 前記実施例1の段階1により得た化合物1.0g(2.7
3m モル)を酢酸エチル50mlに加熱しながら溶かした
後、常温で(−)α−メトキシフェニル酢酸0.68g
(4.10m モル)を添加し、1,3−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド0.67g(3.28m モル)をまた徐
々に添加する。ここに触媒として4−ジメチルアミノピ
リジン0.040g(0.33m モル)を添加した後24
時間撹拌する。反応混合物の副生物として生成される白
色固体のジシクロヘキシルウレアを濾過除去した後、濾
液を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル=1:1)で精製することにより、
f =0.23である(+)ジメトキシメチル−3−
(O−α−メトキシ−α−フェニルアセトキシ)−4−
(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−
3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン0.70g
(1.36m モル、50%)と、Rf =0.30である
(−)ジメトキシメチル−3−(O−α−メトキシ−α
−フェニルアセトキシ)−4−(2´−オキソ−1´−
ピロリジニル)−6−シアノ−3,4−ジヒドロ−2H
−1−ベンゾピラン0.54g(1.05m モル、38
%)を得た。
【0149】段階2)(+)と(−)2−ジメトキシメ
チル−2−メチル−3−ヒドロキシ−4−(2´−オキ
ソ−1´−ピロリジニル)−6−シアノ−3,4−ジヒ
ドロ−2H−1−ベンゾビランの合成 段階1により得た(+)異性体0.70g(1.36m モ
ル)をメタノール:水(5:1)10mlに溶かし、0℃
でLiOH・H2 O 86mg(2.04m モル)を徐々
に加えた後、2時間撹拌する。反応混合物中のメタノー
ルは減圧濃縮し、酢酸エチル50mlで希釈した後、飽和
塩水(50ml×2)で洗浄する。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製することに
よって白色固体の(+)異性体化合物0.43g(1.1
7m モル)を得た(収率86%)。また、段階1により
得た(−)異性体0.54g(1.05m モル)をメタノ
ール:水(5:1)10mlに溶かした後、0℃でLiO
H・H2 O 66mg(1.58m モル)を徐々に加え、
2時間撹拌する。反応混合物中のメタノールは減圧下で
濃縮し、酢酸エチル50mlで希釈した後、飽和塩水(5
0ml×2)で洗浄する。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、減圧下で濃縮する。シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製することによ
って白色固体の(−)異性体化合物0.31g(0.85
m モル)を得た(収率81%)。
【0150】段階3)(+)と(−)2−ジメトキシメ
チル−2−メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリ
ジニル)−6−シアノ−2H−1−ベンゾピランの合成 段階2の(+)異性体0.43g(1.17m モル)をジ
オキサン5mlに溶かし、NaOH94mg(2.34m モ
ル)を加えた後、1時間加熱還流して反応混合物中のジ
オキサンを留去する。酢酸エチル50mlで希釈した後、
飽和塩水(50ml×2)で洗浄する。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1
/4)を用いて精製することによって、Rf =0.4で
ある白色固体の(+)異性体化合物0.35g(1.01
m モル)を得た(収率85%)。
【0151】また、段階2により得た(−)異性体0.
31g(0.85m モル)をジオキサン5mlに溶かし、N
aOH68mg(1.7m モル)を加えた後、1時間加熱
還流して反応混合物中のジオキサンを留去する。酢酸エ
チル50mlで希釈した後、飽和塩水(50ml×2)で洗
浄する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下で濃縮する。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン/酢酸エチル=1/4)を用いて精製するこ
とによって、Rf=0.4である白色固体の(−)異性
体化合物0.32g(0.92m モル)を得た(収率87
%)。 [α]D 20 =+80.7(c=0.30、CHCl3) [α]D 20 =−80.9(c=0.33、CHCl3)
【0152】前記実施例1ないし15により合成した化
合物を表1に示した。
【0153】
【表1】 薬理試験 本発明の一般式(I)の化合物について、論文〔I.M. C
laxton, M.G. Palfreyman, R.H. Poyster, R.L. Whitin
g, European Journal of Pharmacology 37, 179(197
6)〕に記述されている“テイル−カッフ(tail-cuff)”
方法により、本発明の化合物を経口投与した後、収縮期
(systolic)血圧降下測定実験により、最大血圧下降効
果を観察した。その結果は表2に示した。一方、呼吸気
系平滑筋の弛緩効果は、ギニピグ気管(trachea)筋をヒ
スタミンで収縮させた後、本発明の化合物を投与して、
収縮の50%が弛緩するまでの濃度(EC50)を測定
し、この数値を表2に示した。表2に見られるように、
本発明の化合物は、対照化合物のクロマカルリムに比べ
て血圧に関する選択性が非常に優れることを示してい
る。
【表2】 急性毒性試験 体重100ないし120gの4週齢のラット(SD rat)
を、群当り雄雌各々6匹ずつ用いて、実施例1および1
1の化合物を10、20および50mg/kg経口投与した
後、48時間までの死亡数を記録した。その結果を、表
3に示した。表3に見られるように、本発明の化合物
は、使用容量において安全である。
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/495 601 A61K 31/495 601 31/50 601 31/50 601 31/505 601 31/505 601 31/535 31/535 31/54 31/54 C07D 405/04 C07D 405/04 405/14 405/14 407/04 407/04 //(C07D 405/04 207:00 311:00) (C07D 405/04 237:00 311:00) (C07D 405/04 213:00 311:00) (C07D 405/14 207:00 311:00 317:00) (C07D 405/14 207:00 311:00 319:00) (C07D 405/14 237:00 311:00 317:00) (C07D 405/14 237:00 311:00 319:00) (C07D 405/14 213:00 311:00 317:00) (C07D 405/14 213:00 311:00 319:00) (72)発明者 徐 知 希 大韓民国大田直轄市中区大興3洞403− 2 (72)発明者 金 宣 周 大韓民国大田直轄市中区宣化3洞339− 53 (72)発明者 辛 和 燮 大韓民国大田直轄市中区中村洞16−1 現代アパート105−1106 (72)発明者 李 柄 晧 大韓民国大田直轄市儒城区山城洞155 (72)発明者 鄭 圭 植 大韓民国大田直轄市西区葛馬洞343−1 東山アパート6−1004 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 311/00 - 311/74 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、R1 は−CN、−NO2 、−OCX12
    3 、−NH2 、−NHSO2a 、−NHCORb 、−
    CONRcd 、−SO2c または−SO2 NRc
    d(式中、X1 、X2 およびX3 は各々F、ClまたはH
    であり、Ra およびRb は各々アミノ、C1-6 アルコキ
    シ、C1-6 アルキルまたは置換もしくは非置換のフェニ
    ルであり、Rc およびRd は各々水素、C1-6 アルキル
    または置換もしくは非置換のフェニルであり、該置換基
    はハロゲンまたは直鎖もしくは有枝鎖C1-3 アルキルで
    ある)であり;R2 は 【化2】 (式中、Re は水素、C1-6 アルキル、シクロプロピ
    ル、シクロプロピルメチルまたはベンジルであり、Rf
    は−CORa または−CSRa(式中、Ra は前記で定義
    したのと同じである)であり、XはO、SまたはNR
    c(式中、Rc は前記で定義したのと同じである)で、n
    は0ないし3である)であり;R3 はC1-4 直鎖または
    有枝鎖アルキルであり;R4 は式 【化3】 (式中、Rg およびRh は各々C1-6 アルキルまたは置
    換もしくは非置換のフェニルであり、AおよびBは各々
    SまたはOであり、ZはC1-3 直鎖または有枝鎖アルキ
    ルである)を表わす]で示されるベンゾピラン誘導体。
  2. 【請求項2】 R1 が−CN、−NO2 、−OCF3
    たは−SO2 NRcd(式中、Rc およびRd は各々C
    1-6 アルキルである)であり、 R2 が 【化4】 であり、R4 が 【化5】 [式中、Rg およびRh は各々C1-3 アルキルであり、
    Zは請求項1で定義したものと同じである]である、請
    求項1記載のベンゾピラン誘導体。
  3. 【請求項3】 R1 が−CN、−NO2 または−OCF
    3 であり、 R2 が 【化6】 であり、R3 が 【化7】 である、請求項1記載のベンゾピラン誘導体。
  4. 【請求項4】 2−ジメトキシメチル−2−メチル−4
    −(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−ニトロ
    −2H−1−ベンゾピラン;2−ジメトキシメチル−2
    −メチル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)
    −6−シアノ−2H−1−ベンゾピラン;および2−ジ
    メトキシメチル−2−メチル−4−(2´−オキソ−1
    ´−ピロリジニル)−6−トリフルオロメトキシ−2H
    −1−ベンゾピランからなる群から選ばれる請求項1記
    載のベンゾピラン誘導体。
  5. 【請求項5】 2−[2″−(1″,3″−ジオキソラ
    ン)]−2−メチル−4−(2´−オキソ−1−´−ピ
    ロリジニル)−6−ニトロ−2H−1−ベンゾピラン;
    2−[2″−(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メ
    チル−4−(2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6
    −シアノ−2H−1−ベンゾピラン;および2−[2″
    −(1″,3″−ジオキソラン)]−2−メチル−4−
    (2´−オキソ−1´−ピロリジニル)−6−トリフル
    オロメトキシ−2H−1−ベンゾピランからなる群から
    選ばれる請求項1記載のベンゾピラン誘導体。
  6. 【請求項6】 (a)一般式(II): 【化8】 [式中、R1 、R3 およびR4 は各々請求項1で定義し
    たものと同じである]のエポキシ化合物を、求核基含有
    化合物と、塩基の存在下に反応させて、 一般式(III): 【化9】 [式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々請求項1で
    定義したものと同じである]のアルコール誘導体を得る
    段階;および (b)前記アルコール誘導体(III)を塩基の存在下に脱
    水反応させる段階を含む、一般式(I): 【化10】 [式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は請求項1で定義
    したものと同じである]の化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 (a)一般式(III−a): 【化11】 [式中、R1 、R2 およびR3 は各々請求項1で定義し
    たものと同じである]の化合物を、一般式(VIII):R
    ´−OH[式中、R´はC2ー6 アルキル、または置換又
    は非置換のフェニルである]のアルコールまたは一般式
    (IX): HA−(Z)−BH [式中、A、BおよびZは各々請求項1で定義したもの
    と同じである]のジオールまたはメルカプトアルコール
    と反応させてトランスアセタール化する段階;および (b)前記段階(a)により得た化合物を、塩基の存在
    下に脱水反応させる段階を含む、一般式(I−a)また
    は(I−b): 【化12】 [式中、R1 、R2 、R3 、A、BおよびZは各々請求
    項1で定義したものと同じであり、R´はC2-6 アルキ
    ル、または置換もしくは非置換のフェニルである]の化
    合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)一般式(III): 【化13】 [式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々請求項1で
    定義したものと同じである]のジアステレオマー混合物
    を、縮合剤および触媒の存在下、キラル炭素を有する有
    機酸と反応させてエステル誘導体を得る段階; (b)前記エステル誘導体を各々のジアステレオマーに
    分離する段階; (c)前記分離されたジアステレオマーを各々加水分解
    して一般式(III´)および一般式(III″): 【化14】 [式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々請求項1で
    定義したものと同じである]の化合物を得る段階;およ
    び (d)前記化合物(III´)および(III″)を各々脱水反
    応させる段階を含む、 下記一般式(I´)および(I″)の光学異性体の製造
    方法。 【化15】 [式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々請求項1で
    定義したものと同じである]
  9. 【請求項9】 有効成分として請求項1の化合物および
    その製薬上許容し得る担体とを含む血圧降下剤。
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