JP3468589B2 - 5−アミノフラボン誘導体 - Google Patents

5−アミノフラボン誘導体

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JP3468589B2
JP3468589B2 JP17523094A JP17523094A JP3468589B2 JP 3468589 B2 JP3468589 B2 JP 3468589B2 JP 17523094 A JP17523094 A JP 17523094A JP 17523094 A JP17523094 A JP 17523094A JP 3468589 B2 JP3468589 B2 JP 3468589B2
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宇一郎 木村
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博満 斉藤
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌活性、抗エストロ
ゲン活性および抗腫瘍活性を有する新規な5-アミノフラ
ボン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】フラボン(2-フェニル-4H-1-ベンゾピラ
ン-4- オン)の5位にアミノ基を有し、8位にフッ素を
有する誘導体としては、抗細胞活性を有する化合物(特
開平2-138277号公報)が開示されているが、該化合物は
4’位にアミノ基を有さず、具体的な実施例の記載もな
い。また、5位および4’位にアミノ基を有する誘導体
としては、抗細胞活性を有する化合物(特開平2-256673
号公報)が開示されているが、該化合物は6位および8
位にフッ素を有さず、7位にも置換基を有していない。
【0003】5位にアミノ基を有するその他の誘導体と
しては、6位がヒドロキシである化合物[Chem.Abst.,4
1 巻,120f,1947年]、抗ウィルス作用を有し3位がアル
コキシである化合物(特開昭62-223179 号公報)、抗ア
レルギー等の作用を有する化合物(特開昭50-52070号公
報)および7位がメチルである化合物[Arch.Pharm.(We
inheim),322 巻,589頁,1989 年]がそれぞれ開示されて
いる。また、6位および/または8位にハロゲンを有
し、4’位にアミノ基を有する誘導体[Indian J.Che
m.,1巻,477頁,1963 年]が開示されているが、これらの
抗細胞活性については知られていない。
【0004】また、上記の各フラボン誘導体において、
それらの抗エストロゲン活性については知られていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗菌
活性、抗エストロゲン活性および抗腫瘍活性を有する新
規な5-アミノフラボン誘導体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、R1 およびR2 は同一または異な
って、水素または置換もしくは非置換の低級アルキルを
表し、Xは置換もしくは非置換の低級アルキル、低級ア
ルケニル、低級アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、置
換もしくは非置換の低級アルコキシ、NR34 (式
中、R3 およびR4 は同一または異なって、水素、置換
もしくは非置換の低級アルキルを表すか、R3 とR4
一緒になって、Nをはさんで形成される複素環基を表
す)、低級アルキルチオ、低級アルキルスルフィニル、
低級アルキルスルホニル、カルボキシ、低級アルコキシ
カルボニル、低級アルカノイル、アジド、シアノ、置換
もしくは非置換のカルバモイルまたは低級アルキルチオ
チオカルボニルを表し、Y1 およびY2 は同一または異
なって、水素、ハロゲンまたは低級アルキルを表す〕で
表される5-アミノフラボン誘導体〔以下、化合物(I)
という。他の式番号の化合物についても同様である。な
お、化合物(Ia)、(Ib)等は、化合物(I)に包
合されることを意味する〕またはその薬理上許容される
塩に関する。
【0009】式(I)の各基の定義において、低級アル
キルとしては、直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜8の、
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキ
シル、ヘプチル、イソヘプチル、オクチル等が挙げら
れ、低級アルケニルとしては、直鎖もしくは分岐状の炭
素数2〜6の、例えば、ビニル、アリル、メタクリル、
クロチル、3-ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等が挙
げられ、低級アルキニルとしては、炭素数2〜6の、例
えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、
ヘキシニル等が挙げられる。ハロゲンはフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素を表す。複素環基としては、ピロリジニ
ル、ピペリジノ、モルホリノ、置換もしくは非置換のピ
ペラジニル等が挙げられる。置換ピペラジニルにおける
置換基としては、同一または異なって置換数1〜2の、
例えば、低級アルキル等が挙げられ、低級アルキルは前
記と同義である。低級アルカノイルとしては、直鎖もし
くは分岐状の炭素数1〜7の、例えば、ホルミル、アセ
チル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ピバ
ロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル等が挙げられる。
低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスル
フィニル、低級アルキルスルホニル、低級アルコキシカ
ルボニルおよび低級アルキルチオチオカルボニルにおけ
るアルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。置
換低級アルキルおよび置換低級アルコキシにおける置換
基としては、同一または異なって置換数1〜3の、例え
ば、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アル
カノイルオキシ、ヒドロキシスルホニルオキシ、NR5
6(式中、R5 およびR6 は前記R3 およびR4 と同
義である)等が挙げられ、ハロゲン、および低級アルコ
キシ、低級アルカノイルオキシにおけるアルキル部分は
前記と同義である。置換カルバモイルにおける置換基と
しては、同一または異なって置換数1〜2の、例えば、
低級アルキル等が挙げられ、低級アルキルは前記と同義
である。
【0010】化合物(I)の薬理上許容される塩として
は、薬理上許容される酸あるいは塩基の付加塩が挙げら
れ、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩
等の無機酸塩あるいはメタンスルホン酸塩、シュウ酸
塩、酢酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マ
レイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩、また
はナトリウム塩、カリウム塩等の塩基付加塩が挙げられ
る。
【0011】次に、化合物(I)の製造法について説明
する。なお、以下に示した製造方法において、定義した
基が実施方法の条件下変化するか、または方法を実施す
るのに不適切な場合、有機合成化学で常用される方法、
例えば、官能基の保護、脱保護等の手段に付すことによ
り容易に実施することができる。
【0012】製造法1 化合物(I)において、R1 およびR2 が水素である化
合物(Ia)は、次の反応工程に従い製造することがで
きる。
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R7 は低級アルキルを表し、Lは
ヒドロキシの保護基を表し、X、Y1およびY2 は前記
と同義である)ここで、低級アルキルは、前記低級アル
キルと同義であり、Lとしては、テトラヒドロピラニ
ル、メトキシメチル等が例示される。
【0015】工程(1) 化合物(III )は、参考例1に記載の方法あるいはそれ
に準じて得られる化合物(II)の4位をリチオ化し、次
いで、1〜10当量の求電子試薬と反応させることにより
得ることができる。リチオ化に使用する塩基としては、
リチウムジイソプロピルアミド、sec-ブチルリチウム、
tert- ブチルリチウム等が挙げられ、溶媒としては、テ
トラヒドロフラン、エーテル、ジメトキシエタン等が用
いられる。求電子試薬としては、ヨードメタン、ヨード
エタン、ブロモエタン、1-ヨードブタン、1-ヨードヘキ
サン等のアルキルハライド、N-クロロコハク酸イミド、
N-ブロモコハク酸イミド、ジメチルジスルフィド等のジ
アルキルジスルフィド、1,2-ジブロモエタン、臭素、ト
リメトキシボラン、二酸化炭素、二硫化炭素、クロロぎ
酸エチル、p-トルエンスルホニルアジド、p-トルエンス
ルホニルシアニド、アセトアルデヒド等のアルデヒド、
ジメチルホルムアミド等が挙げられ、反応は、-78 〜0
℃、好ましくは-60 ℃以下で0.5 〜3時間でリチオ化し
た後、求電子試薬を加え、必要に応じ0℃から室温まで
昇温して行い、0.1 〜1時間で完了する。求電子試薬と
してトリメトキシボランを用いた場合には、その後酢酸
および過酸化水素で処理することによりヒドロキシル基
を導入することができる。ジメチルホルムアミドを用い
た場合、ホルミル基が導入されるが、このものは、メタ
ノールあるいはエタノール中、水素化ホウ素ナトリウム
等の還元剤を作用させ、ヒドロキシメチル基とすること
ができる。置換基としてヒドロキシル基を有する場合
(ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基等)には、常法
に従いテトラヒドロピラニル基やトリアルキルシリル基
等の塩基性条件下で安定な保護基で保護した後次の工程
に用いることが望ましい。二硫化炭素を用いた場合に
は、さらにヨードメタンを加えてジチオカルボン酸エス
テルとし、次いで、文献[Chem.Lett.,827頁,1992 年]
記載の方法によりトリフルオロメチル基へと変換するこ
とができる。
【0016】工程(2) 化合物(V)は、化合物(III )と参考例2〜5に記載
の方法により得られる化合物(IV)とを、3〜5当量の
塩基の存在下、不活性溶媒中縮合させることにより得る
ことができる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素
化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、カリウム tert-ブトキシド等が用いられ、適当な
不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコー
ル類、トルエン、ジメチルホルムアミド等が単独もしく
は混合して用いられる。反応は、通常加温して、好まし
くは40℃から使用する溶媒の沸点で行い、1〜12時間で
完了する。
【0017】工程(3) 化合物(VI)は、化合物(V)を、メタノール、エタノ
ール等の低級アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類あるいは酢酸中、塩酸あるいは硫
酸を溶媒中の濃度1〜6規定で用い、0〜50℃で0.5 〜
12時間処理することにより、保護基Lの脱保護、次いで
環化反応を行い得ることができる。
【0018】工程(4) 化合物(VI)は、以下の方法によって得ることもでき
る。すなわち、化合物(II)と化合物(IV)とから工程
(2)の方法に準じて化合物(VII )を得、次いで工程
(3)の方法に準じて化合物(VIII)を得、最後に化合
物(VIII)を工程(1)の方法に付すことにより得るこ
とができる。化合物(VII )が溶媒に溶けにくい場合
は、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等を補助溶媒
として加えることもできる。
【0019】工程(5) 化合物(Ia)は、化合物(VI)と塩酸、臭化水素酸、
硫酸等の酸類とを、必要に応じてメタノール、エタノー
ル等の低級アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類あるいは酢酸中、室温から100 ℃あ
るいは使用する溶媒の沸点で0.1 〜10時間反応させるこ
とにより、脱ピバロイル化を行い得ることができる。
【0020】工程(3)あるいは工程(4)で得られる
化合物(VI)の一部は、この段階で置換基Xの修飾を行
い、その後に工程(5)に付すことにより、新たな誘導
体(Ia)を得ることもできる。例えば、Xがアミノ基
の化合物(VIa)は、Xがアジドである化合物(VIb)
と1〜10当量のトリフェニルホスフィンとを、テトラヒ
ドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル等の不活性溶
媒中、0℃から溶媒の沸点で1〜12時間反応させた後、
希塩酸を加え、室温で1〜12時間反応させるか、または
メタノール、エタノール等の低級アルコール中、1〜10
当量の水素化ホウ素ナトリウムおよび水と反応させるこ
とにより得ることができる。
【0021】Xがジアルキルアミノである化合物(VI
c)は、化合物(VIa)と当量から過剰量のヨードメタ
ン、ヨードエタン、ブロモエタン、クロロエタン等のア
ルキルハライドとを、過剰量の塩基の存在下、不活性溶
媒中反応させることにより得ることができる。塩基とし
ては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等が挙げられ、不活性溶媒として
は、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、ア
セトン等が用いられる。
【0022】Xがモノアルキル(アセチル)アミノであ
る化合物(VId)は、化合物(VIa)のアミノ基を、ピ
リジン中、必要により触媒量のN,N-ジメチルアミノピリ
ジンの存在下、無水酢酸と反応させアセトアミドとした
後、化合物(VIc)を得る場合と同様の条件下でアルキ
ル化することにより得ることができる。アセチル基は、
次の工程(5)において加水分解される。
【0023】Xがピペラジニル等の環状アミノ基である
化合物(VIe)は、Xが臭素である化合物(VIf)と過
剰量の対応する環状アミンとを、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中、室温から
使用する溶媒の沸点、好ましくは80〜120 ℃で、1〜24
時間反応させることにより得ることができる。Xが置換
もしくは非置換の低級アルコキシである化合物(VIg)
は、Xがヒドロキシである化合物(VIh)を、化合物
(VIc)を得る場合と同様の条件下でアルキル化するこ
とにより得ることができる。
【0024】Xが低級アルキルスルフィニルあるいは低
級アルキルスルホニルである化合物(VIi)は、Xが低
級アルキルチオである化合物(VIj)を、不活性溶媒
中、当量から過剰量の酸化剤で処理することにより得る
ことができる。不活性溶媒としては、ジクロロメタン、
1,2-ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒が好ましく、酸
化剤としてはm-クロロ過安息香酸が好ましく用いられ
る。反応は、0℃から室温で行い、0.5 〜12時間で完了
する。
【0025】Xが低級アルカノイルである化合物(VI
k)は、Xが対応する1-ヒドロキシアルキルである化合
物(VIm)を、不活性溶媒中、当量から過剰量の酸化剤
で処理することにより得ることができる。不活性溶媒と
しては、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジ
クロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒
等が用いられ、酸化剤としては、二酸化マンガンが好ま
しく用いられる。反応は、室温から使用する溶媒の沸点
で行い、0.5 〜24時間で完了する。
【0026】Xが低級アルキニル、例えば、エチニルで
ある化合物(VIn)は、化合物(VIf)とトリメチルシ
リルアセチレンとを、塩基の存在下、不活性溶媒中、0.
01〜0.3 当量のパラジウム触媒を用いてカップリングさ
せることにより得ることができる。不活性溶媒として
は、ジメチルホルムアミド、トルエン等が用いられ、塩
基としては、トリエチルアミン、ジエチルアミン等が挙
げられ、塩基が溶媒を兼ねて用いられる場合もある。パ
ラジウム触媒としては、トリフェニルホスフィン等の配
位子を有するものが用いられ、必要に応じ反応系内で配
位子交換して用いられる。反応は、室温から使用する溶
媒の沸点で行い、0.5 〜24時間で完了する。
【0027】Xが置換もしくは非置換のアミノアルキル
である化合物(VIo)は、Xがヒドロキシアルキルであ
る化合物(VIp)のヒドロキシル基を脱離基へと変換し
た後、種々のアミンで置換することにより得ることがで
きる。例えば、まず、化合物(VIp)を、塩基の存在
下、不活性溶媒中、1〜10当量のメタンスルホニルクロ
リドあるいはp-トルエンスルホニルクロリドと反応さ
せ、対応するスルホン酸エステルまたは塩素化物とす
る。不活性溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジク
ロロメタン等が用いられ、塩基としては、トリエチルア
ミン、ピリジン等が挙げられ、塩基が溶媒を兼ねて用い
られる場合もある。反応は、0℃から室温で行い、0.1
〜2時間で完了する。得られたスルホン酸エステルまた
は塩素化物は、不活性溶媒中、必要により塩基の存在
下、種々のアミンと反応させ、化合物(VIo)とするこ
とができる。不活性溶媒としては、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン等が用いら
れ、塩基としては、トリエチルアミン、炭酸カリウム、
炭酸ナトリウム等が挙げられる。アミンとしては、溶液
または塩になったものを用いてもよく、1当量から大過
剰用いられる。反応は、0℃から使用する溶媒の沸点、
好ましくは0℃から室温で行い、0.1 〜24時間で完了す
る。
【0028】Xが低級アルコキシアルキルである化合物
(VIq)は、上記で得られる化合物(VIp)のスルホン
酸エステルまたは塩素化物に、メタノール、エタノール
等の低級アルコールを溶媒を兼ねて反応させることによ
り得ることができる。反応は、室温から溶媒の沸点、好
ましくは50〜100 ℃で行い、1〜48時間で完了する。こ
こに得られる化合物(Ia)の一部は、これを合成中間
体としてさらに新たな誘導体(Ia)とすることもでき
る。
【0029】化合物(Ia)においてXがカルボキシで
ある化合物(Iaa)は、Xが低級アルコキシカルボニ
ルである化合物(Iab)を、溶媒中、アルカリ水溶液
で処理することにより得ることができる。溶媒として
は、メタノール、エタノール等の低級アルコール類、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等の水と混合する不活性
溶媒が単独もしくは混合して用いられ、アルカリ水溶液
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の1〜
10規定の水溶液が挙げられる。反応は、0℃から使用す
る溶媒の沸点、好ましくは40〜60℃で行い、0.5〜12時
間で完了する。
【0030】化合物(Ia)においてXがカルバモイル
である化合物(Iac)は、化合物(Iab)とアンモ
ニアとを、メタノールあるいはエタノール等の低級アル
コール中反応させることにより得ることができる。反応
は、室温または必要に応じ封管中加熱下で行い、1〜7
日で完了する。化合物(Ia)においてXがシアノであ
る化合物(Iad)は、化合物(Iac)を、必要によ
り不活性溶媒中、0℃から使用する溶媒の沸点、好まし
くは室温で、オキシ塩化リン、塩化チオニル等で脱水す
ることにより得ることができる。不活性溶媒としては、
ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、ピリジン等が
用いられる。
【0031】化合物(Ia)においてXが低級アルカノ
イルオキシアルキルである化合物(Iae)は、Xがヒ
ドロキシアルキルである化合物(Iaf)を、低級アル
カノイル部分に相当する低級脂肪酸を溶媒とし、濃硫酸
の存在下、加熱することにより得ることができる。濃硫
酸は、溶媒中の濃度1〜18規定で用いるのが好ましい。
反応は、室温から用いる溶媒の沸点、好ましくは50〜10
0 ℃で行い、0.1 〜10時間で完了する。なお、原料とし
て保護基のついた化合物(VIp)を用いてもよく、この
場合には、同条件下で脱ピバロイル化とエステル化が同
時に進行し、化合物(Iae)を得ることができる。
【0032】化合物(Ia)においてXがヒドロキシス
ルホニルオキシアルキルである化合物(Iag)は、化
合物(Iaf)を、濃硫酸中、50〜100 ℃で、0.1 〜10
時間処理することにより得ることができる。上記と同
様、原料として保護基のついた化合物(VIp)を用いて
もよく、この場合には、同条件下で脱ピバロイル化とエ
ステル化が同時に進行し、化合物(Iag)を得ること
ができる。
【0033】化合物(Ia)においてXがホルミルであ
る化合物(Iah)は、Xがヒドロキシメチルである化
合物(Iaf−1)を、不活性溶媒中、10〜50当量
の酸化剤で処理することにより得ることができる。不活
性溶媒としては、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水
素類、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン等のハロゲ
ン系溶媒、酢酸エチル等が用いられ、酸化剤としては、
二酸化マンガンが好ましく用いられる。反応は、室温か
ら使用する溶媒の沸点、好ましくは使用する溶媒の沸点
で行い、1〜48時間で完了する。
【0034】製造法2 化合物(I)において、R1 および/またはR2 が置換
もしくは非置換の低級アルキルである化合物(Ib)〜
(Id)は、化合物(Ia)を原料として、次の反応工
程に従い製造することができる。
【0035】
【化4】
【0036】(式中、R1 、R2 、X、Y1 およびY2
は前記と同義である)R1 が置換もしくは非置換の低級
アルキルかつR2 が水素である化合物(Ib)の製造
法: 工程(6) 化合物(IX)は、化合物(Ia)と当量から少過剰量の
ピバロイルクロライドとを、塩基の存在下、不活性溶媒
中反応させることにより得ることができる。不活性溶媒
としては、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、ジメ
チルホルムアミド、テトラヒドロフラン等が用いられ、
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン等が挙げられ、塩基が溶媒を兼ねて
用いられる場合もある。反応は、0℃から室温で行い、
0.1 〜12時間で完了する。
【0037】工程(7) 化合物(X)は、化合物(IX)と1〜10当量のヨードメ
タン、ヨードエタン、ブロモエタン、クロロエタン、1-
ヨードプロパン、1-ヨードブタン、1-ヨードペンタン、
1-ヨードヘキサン、1-ヨードヘプタン等のアルキルハラ
イドとを、当量から過剰量の塩基の存在下、不活性溶媒
中反応させることにより得ることができる。塩基として
は、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等が挙げられ、不活性溶媒としては、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等が用いられる。反応は、0
℃から使用する溶媒の沸点で行い、1〜12時間で完了す
る。
【0038】工程(8) 化合物(Ib)は、化合物(X)を、工程(5)と同様
の条件下で脱ピバロイル化することにより得ることがで
きる。R1 が水素かつR2 が置換もしくは非置換の低級
アルキルである化合物(Ic)の製造法:
【0039】工程(9) 化合物(XI)は、化合物(Ia)と当量から少過剰量の
アセチル化剤とを、塩基の存在下、不活性溶媒中反応さ
せることにより得ることができる。アセチル化剤として
は、無水酢酸、塩化アセチル等が好ましく用いられる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエ
タン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メ
タノール、エタノール等が用いられ、塩基としては、ピ
リジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン等が挙げられ、塩基が溶媒を兼ねて用いられる場合も
ある。反応は、0〜50℃で行い、1〜48時間で完了す
る。
【0040】工程(10) 化合物(XII )は、化合物(XI)と1〜10当量のヨード
メタン、ヨードエタン、ブロモエタン、クロロエタン、
1-ヨードプロパン、1-ヨードブタン、1-ヨードペンタ
ン、1-ヨードヘキサン、1-ヨードヘプタン等のアルキル
ハライドとを、当量から少過剰量の塩基の存在下、不活
性溶媒中反応させることにより得ることができる。塩基
としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、不活性溶媒とし
ては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等が用いられる。反応
は、0℃から使用する溶媒の沸点で行い、1〜12時間で
完了する。
【0041】工程(11) 化合物(Ic)は、化合物(XII )を、工程(5)と同
様の条件下で脱アセチル化することにより得ることがで
きる。R1 およびR2 が置換もしくは非置換の低級アル
キルである化合物(Id)の製造法
【0042】工程(12) 化合物(XIII)は、化合物(XII )を、工程(7)と同
様の条件下でアルキル化することにより得ることができ
る。
【0043】工程(13) 化合物(Id)は、化合物(XIII)を、工程(5)と同
様の条件下で脱アセチル化することにより得ることがで
きる。
【0044】製造法3 化合物(I)において、R1 およびR2 が水素かつXが
フッ素である化合物(Iai)は、次の反応工程に従い
製造することができる。
【0045】
【化5】
【0046】(式中、Y1 およびY2 は前記と同義であ
る) 工程(14) 化合物(XVI )は、参考例7に記載の方法により得られ
る化合物(XIV )と1〜5当量の参考例8に記載の方法
により得られる化合物(XV)の反応性誘導体、例えば酸
クロリドあるいは酸無水物とを、1〜5当量の塩基の存
在下、不活性溶媒中縮合させるか、あるいは化合物(XI
V )と1〜5当量の化合物(XV)とを、適当な縮合剤の
存在下、不活性溶媒中反応させることにより得ることが
できる。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。不
活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、ピリジン等が
単独もしくは混合して用いられる。縮合剤としては、無
水トリフルオロ酢酸、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、ヨウ化2-クロロ-1- メチルピリジニウム等が挙げら
れる。反応は、通常0〜30℃で行い、0.5 〜10時間で完
了する。
【0047】工程(15) 化合物(XVII)は、化合物(XVI )を、塩基の存在下、
不活性溶媒中転位反応に付すことにより得ることができ
る。塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、カリウム tert- ブトキシド等が挙げられる。不活
性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホ
キシド、ジオキサン、ジエチルエーテル等が挙げられ
る。反応は、通常0〜30℃で行い、1〜10時間で完了す
る。
【0048】工程(16) 化合物(XVIII )は、化合物(XVII)を、工程(3)と
同様の条件下で環化することにより得ることができる。
【0049】工程(17) 化合物(Iai)は、化合物(XVIII )を、工程(5)
と同様の条件下で脱保護することにより得ることができ
る。以上に記載した方法等を適宜組み合わせて実施する
ことにより、所望の位置に所望の官能基を有する化合物
(I)を得ることができる。
【0050】上記各製造法における中間体および目的化
合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、ろ
過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグ
ラフィー等に付して単離精製することができる。また、
中間体においては、特に精製することなく次の反応に供
することも可能である。化合物(I)の塩を取得したい
とき、化合物(I)が塩の形で得られる場合にはそのま
ま精製すればよく、また遊離の形で得られる場合には、
通常の方法により適当な溶媒に溶解または懸濁し、所望
の酸または塩基を添加し塩を形成させ単離精製すればよ
い。
【0051】また、化合物(I)およびその薬理上許容
される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在す
ることもあるが、これら付加物も本発明に包含される。
本発明によって得られる化合物(I)の具体例を第1表
に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】本発明化合物(I)は、抗エストロゲン活
性を有する。このことは、未成熟マウスにエストラジオ
ールを適用することによってもたらされる前記マウスの
子宮の重量増加に拮抗する作用で示される。化合物
(I)を経口投与するとエストラジオール投与群で観察
された子宮重量の増加は有為に抑制され、抗エストロゲ
ン活性が確認される。一方、公知の抗エストロゲン剤で
あるタモキシフェン(tamoxifen) の抗エストロゲン活性
は弱いが、これは、タモキシフェンが部分的アゴニスト
作用を有するためであり、エストラジオール非投与群に
おいてはむしろ子宮重量の有為な増加をもたらす。化合
物(I)は、エストラジオール非投与下においても子宮
重量減少作用を有する抗エストロゲン剤である。また、
化合物(I)は、マイクロプレート内の培地中でのヒト
乳癌細胞の増殖を抑制し、さらに、ヌードマウスに移植
したヒト乳腫瘍の増殖も抑制する。
【0055】このような生物活性を有する化合物は、タ
モキシフェンが有効であると同じ症状の治療、例えば、
乳腫瘍、非排卵性不妊あるいは月経不順の治療に有効で
あるだけでなく、タモキシフェンが無効の子宮内膜症あ
るいは子宮内膜癌にも有効である。次に、代表的な化合
物(I)の活性について実験例により具体的に示す。 実験例1 未成熟マウスの子宮重量に及ぼす効果 生後4週齢の未成熟雌性BALB/cマウスを2群に分け、片
方の群には50μg のエストラジオールを胸部皮下に投与
した。各群について、さらに、1群8匹で、被験化合物
を同日より3日間反復経口投与した。4日後に子宮を摘
出し、重量を測定した。
【0056】その結果を第2表に示す。表中、エストラ
ジオール(−)は、エストラジオール非投与群を、エス
トラジオール(+)は、エストラジオール投与群を表
す。
【0057】
【表3】
【0058】実験例2 ヒト乳癌細胞(MCF-7) 生育阻害試験 96穴マイクロタイタープレートの各穴に、RPMI1640培地
に10%牛胎児血清、10-8M エストラジオール (シグマ社
製) 、100 単位/mlのペニシリンおよび100 μg/mlのス
トレプトマイシンを添加した培地(以下、培地Bとい
う)で5×104 個/ml調製したMCF-7 細胞を0.1ml ず
つ分注した。該プレートを炭酸ガスインキュベーター内
で37℃、20時間培養後、培地Bにより適宜希釈した検体
(試験化合物)を0.05mlずつ加え、炭酸ガスインキュベ
ーター内で37℃、72時間培養した。培養上清を除去後、
残渣に0.02%ニュートラルレッドを添加した培地Bを0.
1mlずつ加え、37℃で1 時間炭酸ガスインキュベーター
内で培養し、細胞を染色した。培養上清を除去後、残渣
を生理食塩水で1回洗浄した。次いで、0.001 規定塩酸
/30% エタノールで色素を抽出後、マイクロプレートリ
ーダーにより550nmの吸光度を測定した。無処理細胞
と既知濃度の検体で処理した細胞の吸光度を比較するこ
とにより細胞の増殖を50% 阻害する検体濃度(IC50
を算出した。
【0059】その結果を第3表に示す。
【0060】
【表4】
【0061】実験例3 エストロゲン依存性ヒト乳癌MCF-7 に対する抗腫瘍効果 ヒトホルモン依存性乳癌MCF-7 の腫瘍片(2mm角) を7〜
9週齢の雌性BALB/c-nu/nuマウス(日本クレア)の腹側
部皮下に移植した。腫瘍の増殖を促進するために、移植
当日および移植後2週目の計2回、12.5μg のプロピオ
ン酸エストラジオールを大腿部筋肉内に投与した。移植
後3〜4週目に腫瘍の体積が25ないし200mm3に達したマ
ウスを選別し、1群5匹で、被験化合物を週5日間、2
週間反復経口投与した。また、投与開始日にプロピオン
酸エストラジオールを再度、追加投与した。経日的に腫
瘍の長径と短径を測定し、腫瘍体積を楕円体の近似値と
して次の式で算出した。
【0062】
【数1】
【0063】投与開始時の腫瘍体積(V0)を測定後、経日
的に腫瘍体積(V) を測定してV/V0を算出し、対照群のV/
V0値に対する薬剤投与群のV/V0値の割合(T/C) を求め
た。その結果を第4表に示す。
【0064】
【表5】
【0065】実験例4 エストロゲン依存性ヒト乳癌Br-10 に対する抗腫瘍効果 ヒトホルモン依存性乳癌Br-10 の腫瘍片(2mm角) を7〜
9週齢の雌性BALB/c-nu/nuマウス(日本クレア)の腹側
部皮下に移植した。腫瘍の増殖を促進するために、移植
当日および移植後2週目の計2回、12.5μg のプロピオ
ン酸エストラジオールを大腿部筋肉内に投与した。移植
後3〜4週目に腫瘍の体積が30ないし150mm3に達したマ
ウスを選別し、1群5匹で、被験化合物を週5日間、2
〜4週間反復経口投与した。また、投与開始日および投
与開始後14日目にプロピオン酸エストラジオールを追加
投与した。経日的に腫瘍の長径と短径を測定し、腫瘍体
積を楕円体の近似値として前記の式で算出した。投与開
始時の腫瘍体積(V0)を測定後、経日的に腫瘍体積(V) を
測定してV/V0を算出し、対照群のV/V0値に対する薬剤投
与群のV/V0値の割合(T/C) を求めた。
【0066】その結果を第5表に示す。
【0067】
【表6】
【0068】実験例5 抗菌活性 化合物(I)の枯草菌(Bacillus subtilis #10107)に
対する抗菌活性〔最小生育阻止濃度(MIC;μg/m
l)〕を第6表に示す。最小生育阻止濃度は、寒天希釈
法によりpH7.0 で測定した。
【0069】
【表7】
【0070】以下に、実施例および参考例を示す。な
お、下記実施例中および参考例中の各化合物の物理化学
データは、以下の機器類によって測定した。1 H NMR :JEOL JNM-GX270(270MHz) JEOL JNM-EX270(270MHz) HITACHI R-90H(90MHz) MS :JEOL JMS-D300 JEOL JMS-SX102 島津 QP-1000
【0071】
【実施例】
実施例1 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
1) (1)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン( 70.0
mL, 500 mmol ) をテトラヒドロフラン 140 mL に溶解
し、内温を-10 〜0 ℃に保ちながら、n-ブチルリチウム
( 1.6M n- ヘキサン溶液, 288 mL, 460 mmol )を滴下し
た。反応液を内温-60 ℃以下に冷却し、これに、参考例
1で得られる化合物II−1( 77.0 g, 200mmol )のテト
ラヒドロフラン( 600 mL )溶液を滴下した。同温度で2
時間攪拌し、4 位をリチオ化した。ヨードメタン( 19 m
L, 0.30 mol ) を加え、さらに30分間攪拌した。反応液
に水を加え、室温まで昇温し、酢酸エチルで1 回抽出し
た。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をn-ヘキサン
でトリチュレーションすることにより、エチル 3,5-ジ
フルオロ-4- メチル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 75.9 g, 収率95
% ) を得た。
【0072】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.19(s,9H),1.3
7(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),2.23(t,3H,J=2.2Hz),
3.4-4.2(m,2H),4.34(q,2H,J=7.0Hz),5.28(brs,1H),7.69
(brs,1H) FABMS(m/z) 400(M+ +H) 分子式 C20H27F2NO5=399
【0073】(2)アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウ
ム( 60% 油状物 430 mg, 10.8 mmol )をトルエン 2 mL
および1,4-ジオキサン 2 mL の混合溶媒に懸濁し、加熱
還流下、上記で得られたエチル 3,5- ジフルオロ-4- メ
チル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニル
オキシ) ベンゾエート( 1.51 g, 3.78 mmol ) および参
考例2で得られる化合物IV−1( 750 mg, 3.15 mmol )
をトルエン 10 mL および1,4-ジオキサン 10 mL の混
合溶媒に溶解した溶液を滴下し、さらに50分間攪拌し
た。反応液を氷冷し、水を加え、酢酸エチルで1 回抽出
した。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をエタノー
ル 40 mL に溶解し、濃塩酸 10 mL を加え、室温で12
時間攪拌した。反応液に水を加え、析出した結晶を濾取
することにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピ
バロイルアミノフェニル)-7-メチル-5- ピバロイルアミ
ノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 834 mg, 収率54% ) を
得た。
【0074】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),2.41(t,3H,J=2.2Hz),6.64(s,1H),7.5-7.9(m,3
H),8.59(t,1H,J=8.4Hz),10.5(brs,1H) EIMS(m/z) 488(M + ) 分子式 C26H27F3N2O4=488
【0075】(3)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-
5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 800
mg, 1.64 mmol ) に1,4-ジオキサン 50 mL および濃
塩酸 25 mL を加え、加熱還流下、2 時間攪拌した。反
応液を氷水に注ぎ、液性をアルカリ性とし、クロロホル
ムで1 回抽出した。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=40:1)で精製後、酢酸エチル/n-ヘキ
サンから再結晶することにより、化合物1( 183 mg, 収
率35% ) を得た。
【0076】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 2.33(t,3H,J=
2.0Hz),4.17(brs,2H),6.12(brs,2H),6.45(s,1H),6.84
(t,1H,J=8.4Hz),7.5-7.6(m,2H) EIMS(m/z) 320(M + ) 分子式 C16H11F3N2O2=320
【0077】実施例2 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-エチル
-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
2) (1)ヨードメタンの代わりにヨードエタン( 2.40 mL,
30.0 mmol )を用い、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=3:1 )で精製する以外
は、実施例1(1)と同様にして、エチル 4- エチル-
3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 2.78 g, 収率67%
) を得た。
【0078】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.20(t,3H,J=7.
7Hz),1.29(s,18H),1.37(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),
2.72(q,2H,J=7.7Hz),3.4-4.2(m,2H),4.34(q,2H,J=7.0H
z),5.28(brs,1H),7.67(brs,1H) FABMS(m/z) 414(M+ +H) 分子式 C21H29F2NO5=413
【0079】(2)上記で得られたエチル 4- エチル-
3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 2.00 g, 4.84 mmo
l ) および参考例2で得られる化合物IV−1( 960 mg,
4.04 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮合
および環化反応を行い、7-エチル-6,8- ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロ
イルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 840 mg, 収率
41% ) を得た。
【0080】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.35(t,3H,J=7.
5Hz),1.36(s,9H),1.38(s,9H),2.7-3.1(m,2H),6.65(s,1
H),7.5-7.9(m,3H),8.59(t,1H,J=8.4Hz),10.5(brs,1H) EIMS(m/z) 502(M + ) 分子式 C27H29F3N2O4=502
【0081】(3)上記で得られた7-エチル-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 800
mg, 1.59 mmol ) を用い、実施例1(3)と同様にして
濃塩酸で処理し、化合物2( 235 mg, 収率44% ) を得
た。
【0082】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.21(t,3H,
J=7.6Hz),2.74(q,2H,J=7.6Hz),6.08(brs,2H),6.66(s,1
H),6.87(t,1H,J=8.8Hz),6.99(brs,2H),7.59(dd,1H,J=8.
6,2.0Hz),7.65(dd,1H,J=13.0,2.0Hz) EIMS(m/z) 334(M + ) 分子式 C17H13F3N2O2=334
【0083】実施例3 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-(1- ブ
チル)-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化
合物3) (1)ヨードメタンの代わりに1-ヨードブタン( 3.41 m
L, 30.0 mmol )を用い、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )で精製する以
外は、実施例1(1)と同様にして、エチル 4-(1-ブチ
ル)-3,5-ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 1.30 g, 収率29
% ) を得た。
【0084】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.92(t,3H,J=5.
9Hz),1.29(s,9H),1.37(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,10H),
2.69(brt,2H),3.4-4.2(m,2H),4.34(q,2H,J=7.0Hz),5.27
(brs,1H),7.67(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 440(M+ -H) 分子式 C23H33F2NO5=441
【0085】(2)上記で得られたエチル 4-(1-ブチ
ル)-3,5-ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 1.30 g, 2.95 m
mol ) および参考例2で得られる化合物IV−1( 585 m
g, 2.46 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして
縮合および環化反応を行い、7-(1- ブチル)-6,8-ジフル
オロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-
ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 470 m
g, 収率36% ) を得た。
【0086】NMR(90MHz,DMSO-d6)δ(ppm) 0.96(t,3H,J=
6.3Hz),1.2-1.9(m,7H),1.36(s,9H),1.39(s,9H),2.7-3.0
(m,2H),6.64(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.59(t,1H,J=8.4H
z),10.5(brs,1H) EIMS(m/z) 530(M + ) 分子式 C29H33F3N2O4=530
【0087】(3)上記で得られた7-(1- ブチル)-6,8-
ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニ
ル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
450 mg, 0.849 mmol )を用い、実施例1(3)と同様に
して濃塩酸で処理し、化合物3( 144 mg, 収率47% ) を
得た。
【0088】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.95(t,3H,J=
7.4Hz),1.40(sextet,2H,J=7.4Hz),1.63(quint.,2H,J=7.
4Hz),2.79(t,2H,J=7.4Hz),4.16(brs,2H),6.12(brs,2H),
6.46(s,1H),6.84(t,1H,J=8.7Hz),7.5-7.6(m,2H) EIMS(m/z) 362(M + ) 分子式 C19H17F3N2O2=362
【0089】実施例4 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7-(1-ヘキシル)-4H-1- ベンゾピラン-4- オン
(化合物4) (1)ヨードメタンの代わりに1-ヨードヘキサン( 4.43
mL, 30.0 mmol )を用い、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )で精製する
以外は、実施例1(1)と同様にして、エチル 3,5- ジ
フルオロ-4-(1-ヘキシル)-6-ピバロイルアミノ-2-(2-テ
トラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 3.32 g, 収
率71% ) を得た。
【0090】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.7-1.0(m,3H),
1.29(s,9H),1.37(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,14H),2.5-
2.9(m,2H),3.4-4.2(m,2H),4.34(q,2H,J=7.0Hz),5.26(br
s,1H),7.67(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 468(M+ -H) 分子式 C25H37F2NO5=469
【0091】(2)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4-(1-ヘキシル)-6-ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 3.31 g, 7.06 m
mol )および参考例2で得られる化合物IV−1( 1.40 g,
5.88 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮
合および環化反応を行い、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオ
ロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(1- ヘキシル)-5-
ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.41
g, 収率43% ) を得た。
【0092】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.8-1.0(m,3H),
1.1-1.8(m,8H),1.36(s,9H),1.38(s,9H),2.7-3.0(m,2H),
6.64(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.59(t,1H,J=8.4Hz),10.5(b
rs,1H)EIMS(m/z) 558(M + ) 分子式 C31H37F3N2O4=558
【0093】(3)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(1- ヘ
キシル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 1.35g, 2.42 mmol ) を用い、実施例1(3)と同
様にして濃塩酸で処理し、化合物4( 499 mg, 53% ) を
得た。
【0094】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.89(t,3H,J=
6.9Hz),1.2-1.5(m,6H),1.64(quint.,2H,J=7.4Hz),2.78
(t,2H,J=7.4Hz),4.16(brs,2H),6.16(brs,2H),6.46(s,1
H),6.84(t,1H,J=8.9Hz),7.5-7.6(m,2H) EIMS(m/z) 390(M + ) 分子式 C21H21F3N2O2=390
【0095】実施例5 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-ブロモ
-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
6) (1)ヨードメタンの代わりに1,2-ジブロモエタン( 2.
59 mL, 30.0 mmol )を用い、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )で精製す
る以外は、実施例1(1)と同様にして、エチル 4- ブ
ロモ-3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テト
ラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート(2.26 g, 収率4
9% ) を得た。
【0096】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
8(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2(m,2H),4.35
(q,2H,J=7.0Hz),5.32(brs,1H),7.65(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 462,464(M+ -H) 分子式 C19H24 79BrF2NO5=463
【0097】(2)上記で得られたエチル 4- ブロモ-
3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 2.05 g, 4.42 mmo
l ) および参考例2で得られる化合物IV−1( 956 mg,
4.02 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮合
および環化反応を行い、7-ブロモ-6,8- ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロ
イルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.27 g, 収率
57% ) を得た。
【0098】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.37(s,9H),1.3
8(s,9H),6.68(s,1H),7.5-8.0(m,3H),8.60(t,1H,J=8.4H
z)10.6(brs,1H) FABMS(m/z) 553,555(M+ +H) 分子式 C25H24 79BrF3N2O4=552
【0099】(3)上記で得られた7-ブロモ-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 500
mg, 0.938 mmol )を用い、実施例1(3)と同様にして
濃塩酸で処理し、化合物6( 138 mg, 38% ) を得た。
【0100】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.13(brs,2
H),6.72(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.27(brs,2H),7.59
(dd,1H,J=8.4,1.5Hz),7.66(dd,1H,J=12.7,1.5Hz) EIMS(m/z) 386,384(M + ) 分子式 C15H8 79BrF3N2O2=384
【0101】実施例6 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチルチオ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化
合物10) (1)ヨードメタンの代わりにジメチルジスルフィド(
1.80 mL, 20.0 mmol )を用い、実施例1(1)と同様に
して、エチル 3,5- ジフルオロ-4- メチルチオ-6- ピバ
ロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ) ベン
ゾエート( 3.82 g, 収率89% ) を得た。
【0102】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
7(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2(m,2H),4.34
(q,2H,J=7.0Hz),5.28(brs,1H),7.63(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 430(M+ -H) 分子式 C20H27NO5S=431
【0103】(2)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4- メチルチオ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 3.56 g, 8.26 m
mol )および参考例2で得られる化合物IV−1( 1.63 g,
6.88 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮
合および環化反応を行い、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオ
ロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチルチオ-5- ピ
バロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 2.07 g,
収率58% ) を得た。
【0104】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),2.66(t,3H,J=1.3Hz),6.65(s,1H),7.5-7.9(m,2
H),8.60(t,1H,J=8.4Hz) EIMS(m/z) 520(M + ) 分子式 C26H27F3N2O4S=520
【0105】(3)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル
チオ-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
( 511 mg, 0.983 mmol )を濃硫酸 20 mL に溶解し、50
℃で10分間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、液性を中性
とし、析出した結晶を濾取した。これをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製後、酢酸
エチル/n-ヘキサンから再結晶することにより、化合物
10( 309 mg, 収率89% ) を得た。
【0106】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.59(s,3
H),6.11(brs,2H),6.69(s,1H),6.86(t,1H,J=8.7Hz),7.10
(brs,2H),7.59(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.66(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz)EIMS(m/z) 352(M + ) 分子式 C16H11F3N2O2S=352
【0107】実施例7 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- ヒドロキシ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化
合物7) (1)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン( 7.00
mL, 50.0 mmol )をテトラヒドロフラン 14 mL に溶解
し、内温を-10 〜0 ℃に保ちながら、n-ブチルリチウム
( 1.6M n- ヘキサン溶液, 30 mL, 48 mmol )を滴下し
た。反応液を内温-60 ℃以下に冷却し、参考例1で得ら
れる化合物II−1( 7.70 g, 20.0 mmol ) のテトラヒド
ロフラン( 60 mL ) 溶液を滴下した。同温度で2 時間攪
拌し、4 位をリチオ化した。トリメトキシボラン( 2.7
mL, 24 mmol ) を加え、20分間で0 ℃まで昇温した。反
応液に酢酸 4.0 mLおよび30% 過酸化水素水 8.0 mL を
加え、室温で20時間攪拌した。反応液に亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を加え、室温まで昇温し、酢酸エチルで1
回洗浄した。水層に2N 塩酸を加え酸性とし、酢酸エチ
ルで1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1
回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し、残渣をn-ヘキサンでトリチュレーションするこ
とにより、エチル 3,5- ジフルオロ-4- ヒドロキシ-6-
ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)
ベンゾエート( 4.33 g, 収率54% ) を得た。
【0108】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.30(s,9H),1.3
7(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2(m,2H),4.34
(q,2H,J=7.0Hz),5.28(brs,1H),8.15(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 400(M+ -H) 分子式 C19H25F2NO6=401
【0109】(2)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4- ヒドロキシ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラ
ヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 4.23 g, 10.5 m
mol )をジクロロメタン 50 mL に溶解し、氷冷下、ジ
イソプロピルエチルアミン( 2.4 mL, 13.7 mmol ) およ
びクロロメチルメチル エーテル( 0.96 mL, 12.6 mmo
l)を加え、同温度で30分間攪拌した。反応液に水を加
え、クロロホルムで1 回抽出した。有機層を飽和食塩水
で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し、n-ヘキサンでトリチュレーションすること
により、エチル 3,5- ジフルオロ-4- メトキシメトキシ
-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキ
シ) ベンゾエート( 4.33 g, 収率93% ) を得た。
【0110】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
7(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.57(s,3H),4.34(q,2
H,J=7.0Hz),5.21(s,2H),5.28(brs,1H),7.80(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 444(M+ -H) 分子式 C21H29F2NO7=445
【0111】(3)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4- メトキシメトキシ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-
テトラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 3.98 g,
8.94 mol )および参考例2で得られる化合物IV−1( 2.
17 g, 9.17 mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にし
て縮合および環化反応を行い、6,8-ジフルオロ-2-(3-フ
ルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシ-5
- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.15
g, 収率26% ) を得た。
【0112】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
7(s,9H),6.59(s,1H),7.5-7,9(m,3H),8.53(t,1H,J=8.4H
z),10.6(brs,1H),10.9(brs,1H) EIMS(m/z) 490(M + ) 分子式 C25H25F3N2O5=490
【0113】(4)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロ
キシ-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
( 409 mg, 0.834 mmol )を用い、実施例6(3)と同様
にして濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=200:1 〜9:1 )で
精製後、メタノール/イソプロピルエーテルから再結晶
することにより、化合物7( 139 mg, 収率52% ) を得
た。
【0114】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.02(brs,2
H),6.57(s,1H),6.87(t,1H,J=8.7Hz),6.97(brs,2H),7.56
(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.62(dd,1H,J=12.9,2.0Hz),11.3
(brs,1H) EIMS(m/z) 322(M + ) 分子式 C15H9F3N2O3=322
【0115】実施例8 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- クロロフェニル)-6,8-ジフル
オロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物2
4) (1)実施例1(1)で得られたエチル 3,5- ジフルオ
ロ-4- メチル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロ
ピラニルオキシ) ベンゾエート( 14.6 g, 36.7 mmol )
および参考例3で得られる化合物IV−2( 7.73 g, 30.6
mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮合およ
び環化反応を行い、2-(3- クロロ-4- ピバロイルアミノ
フェニル)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-5- ピバロイルア
ミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 8.41 g, 収率55% )
を得た。
【0116】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.38(s,18H),2.
41(t,3H,J=2.2Hz),6.64(s,1H),7.82(dd,1H,J=9.0,2.0H
z),7.95(d,1H,J=2.0Hz),8.22(brs,1H),8.66(d,1H,J=9.0
Hz) EIMS(m/z) 504(M + ) 分子式 C26H27 35ClF2N2O4=504
【0117】(2)上記で得られた2-(3- クロロ-4- ピ
バロイルアミノフェニル)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-5
- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 8.29
g, 16.5 mmol ) を濃硫酸 60 mL に溶解し、50℃で10
分間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾
取した。1N 水酸化ナトリウム水溶液でトリチュレーシ
ョンし、再度濾取した。酢酸エチル/n-ヘキサンから2
回再結晶することにより、化合物24( 2.42 g, 収率44
% ) を得た。
【0118】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.27(t,3H,
J=1.7Hz),6.24(brs,2H),6.66(s,1H),6.89(d,1H,J=8.4H
z),6.97(brs,2H),7.69(dd,1H,J=8.9,2.0Hz),7.83(d,1H,
J=2.0Hz) EIMS(m/z) 336(M + ) 分子式 C16H11 35ClF2N2O2=336
【0119】実施例9 5-アミノ-2-(4-アミノ-3,5- ジクロロフェニル)-6,8-ジ
フルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合
物25) (1)実施例1(1)で得られたエチル 3,5- ジフルオ
ロ-4- メチル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロ
ピラニルオキシ) ベンゾエート( 4.66 g, 11.7 mmol )
および参考例5で得られる化合物IV−4( 2.88 g, 9.72
mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮合およ
び環化反応を行い、クロロホルム/n-ヘキサンから再結
晶することにより、2-(3,5- ジクロロ-4- ピバロイルア
ミノフェニル)-6,8- ジフルオロ-7- メチル-5- ピバロ
イルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4-オン( 3.73 g, 収率7
1% ) を得た。
【0120】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.40(s,18H),2.
42(t,3H,J=2.2Hz),6.63(s,1H),7.78(s,3H),10.3(brs,1
H) EIMS(m/z) 538(M + ) 分子式 C26H26 35Cl2F2N2O4=538
【0121】(2)上記で得られた2-(3,5- ジクロロ-4
- ピバロイルアミノフェニル)-6,8-ジフルオロ-7- メ
チル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
( 1.52g, 2.83 mmol ) を用い、実施例8(2)と同様
にして濃硫酸で処理し、酢酸から3 回再結晶することに
より、化合物25( 657 mg, 収率63% ) を得た。
【0122】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.27(t,3H,
J=2.0Hz),6.36(brs,2H),6.78(s,1H),6.98(brs,2H),7.86
(s,2H) EIMS(m/z) 370(M + ) 分子式 C16H10 35Cl2F2N2O2=370
【0123】実施例10 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- エチルフェニル)-6,8-ジフル
オロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物2
6) (1)実施例1(1)で得られたエチル 3,5- ジフルオ
ロ-4- メチル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロ
ピラニルオキシ) ベンゾエート( 6.90 g, 17.3 mmol )
および参考例4で得られる化合物IV−3( 2.84 g, 11.5
mmol ) を用い、実施例1(2)と同様にして縮合およ
び環化反応を行い、酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶
することにより、2-(3- エチル-4- ピバロイルアミノフ
ェニル)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-5- ピバロイルアミ
ノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.15 g, 収率20% ) を
得た。
【0124】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.33(t,3H,J=7.
7Hz),1.37(s,9H),1.38(s,9H),2.40(t,3H,J=2.2Hz),2.67
(q,2H,J=7.7Hz),6.67(s,1H),7.56(brs,1H),7.6-7.9(m,2
H),8.24(d,1H,J=9.0Hz) EIMS(m/z) 498(M + ) 分子式 C28H32F2N2O4=498
【0125】(2)上記で得られた2-(3- エチル-4- ピ
バロイルアミノフェニル)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-5
- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.10
g, 2.21 mmol ) を用い、実施例8(2)と同様にして
濃硫酸で処理し、酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶す
ることにより、化合物26( 488 mg, 収率67% ) を得
た。
【0126】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.18(t,3H,
J=7.4Hz),2.27(brs,3H),2.4-2.6(m,2H),5.83(brs,2H),
6.56(s,1H),6.70(d,1H,J=9.4Hz),6.96(brs,2H),7.5-7.6
(m,2H)EIMS(m/z) 330(M + ) 分子式 C18H16F2N2O2=330
【0127】実施例11 5,7-ジアミノ-2-(4-アミノ-3,5- ジクロロフェニル)-6,
8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物2
7) (1)ヨードメタンの代わりにp-トルエンスルホニルア
ジド( 7.88 g, 40.0 mmol ) を用い、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=6:1 〜
3:1 )で精製する以外は、実施例1(1)と同様にし
て、エチル 4- アジド-3,5- ジフルオロ-6- ピバロイル
アミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)ベンゾエー
ト( 7.14 g, 収率84% ) を得た。
【0128】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
7(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2(m,2H),4.34
(q,2H,J=7.0Hz),5.28(brs,1H),7.81(brs,1H) FABMS(m/z) 427(M+ +H) 分子式 C19H24F2NO5=426
【0129】(2)上記で得られたエチル 4- アジド-
3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 4.64 g, 10.9 mmo
l ) をメタノール 100 mL に溶解し、氷冷下、水素化ホ
ウ素ナトリウム( 2.90 g, 76.7 mmol ) を数回に分けて
加え、さらに水 10 mL を加え、室温で4.5 時間攪拌し
た。溶媒を減圧留去し、水を加え、酢酸エチルで1 回抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール
=100:1 )で精製することにより、エチル 4- アミノ-
3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 4.09 g, 収率94%
) を得た。
【0130】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
6(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2(m,2H),4.06(b
rs,2H),4.32(q,2H,J=7.0Hz),5.24(brs,1H),8.27(brs,1
H) FABMS(m/z) 401(M+ +H) 分子式 C19H26F2N2O5=400
【0131】(3)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
エチル 4- アミノ-3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミ
ノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート(
809 mg, 2.02 mmol ) をジメチルホルムアミド 20 mL
に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム( 240 mg, 6.00 m
mol ) および二炭酸ジ-tert-ブチル( 1.4 mL , 6.0 mmo
l ) を加え、同温度で6 時間攪拌した。反応液に水を加
え、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-
ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )で精製することにより、
エチル 4-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3,5- ジフル
オロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニル
オキシ) ベンゾエート( 740 mg, 収率73% ) を得た。
【0132】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.29(s,9H),1.3
9(t,3H,J=7.3Hz),1.43(s,9H),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.2
(m,2H),4.34(q,2H,J=7.3Hz),5.31(brs,1H),7.53(brs,1
H)
【0133】(4)上記で得られたエチル 4-tert-ブト
キシカルボニルアミノ-3,5- ジフルオロ-6- ピバロイル
アミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエー
ト( 3.64 g, 7.28 mmol ) および参考例5で得られる化
合物IV−4( 1.75 g, 6.08mmol)を用い、実施例1
(2)と同様にして縮合および環化反応を行い、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=100:1 )で精製することにより、7-アミノ-2-(3,
5-ジクロロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-6,8-ジフル
オロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 400 mg, 収率12% )
を得た。
【0134】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.38(s,9H),1.4
0(s,9H),4.57(brs,2H),6.56(s,1H),7.81(s,2H) FABMS(m/z) 540(M+ +H) 分子式 C25H25 35Cl2F2N2O4=539
【0135】(5)上記で得られた7-アミノ-2-(3,5-ジ
クロロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-6,8-ジフルオロ
-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 400 mg, 0.741 mmol )を
用い、実施例8(2)と同様にして濃硫酸で処理し、イ
ソプロピルエーテルでトリチュレーションすることによ
り、化合物27( 202 mg, 収率73% ) を得た。NMR(270M
Hz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.24(brs,2H),6.28(brs,2H),6.68
(s,1H),6.84(brs,2H),7.83(s,2H) EIMS(m/z) 371(M + ) 分子式 C15H9 35Cl2F2N3O2=371
【0136】実施例12 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-クロロ
-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
5) (1)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン( 1.54
mL, 11.0 mmol )をテトラヒドロフラン 10 mL に溶解
し、内温を-10 〜0 ℃に保ちながら、n-ブチルリチウム
( 1.6M n- ヘキサン溶液, 6.3 mL, 10 mmol ) を滴下し
た。反応液を内温-60 ℃以下に冷却し、これに、参考例
6で得られる化合物VIII−1( 1.19 g, 2.50 mmol ) を
テトラヒドロフラン( 50 mL ) およびヘキサメチルホス
ホリックトリアミド( 10 mL ) の混合溶媒に溶解した溶
液を滴下した。同温度で2 時間攪拌し、7 位をリチオ化
した。N-クロロコハク酸イミド( 802mg, 6.00 mol ) を
加え、さらに10分間攪拌した。反応液に水を加え、室温
まで昇温し、酢酸エチルで1回抽出した。有機層を飽和
食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:アセトン=60:1)で精製する
ことにより、7-クロロ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ
-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4
H-1-ベンゾピラン-4- オン( 384 mg, 収率30% ) を得
た。
【0137】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),6.67(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.61(dd,1H,J=9.2,
8.4Hz),10.5(brs,1H) FABMS(m/z) 509(M+ +H) 分子式 C25H24 35ClF3N2O4=508
【0138】(2)上記で得られた7-クロロ-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 343
mg, 0.675 mmol )を用い、実施例8(2)と同様にして
濃硫酸で処理し、イソプロピルエーテルでトリチュレー
ションすることにより、化合物5( 168 mg, 収率73% )
を得た。
【0139】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.11(brs,2
H),6.71(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.30(brs,2H),7.59
(dd,1H,J=8.9,2.0Hz),7.65(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 340(M + ) 分子式 C15H8 35ClF3N2O2=340
【0140】実施例13 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-エトキ
シカルボニル-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン(化合物13) (1)N-クロロコハク酸イミドの代わりにクロロぎ酸エ
チル( 0.29 mL, 5.0 mmol ) を用い、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=40:
1)で精製する以外は、実施例12(1)と同様にし
て、7-エトキシカルボニル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミ
ノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 900 mg, 収率66% ) を
得た。
【0141】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),1.43(t,3H,J=7.0Hz),4.49(q,2H,J=7.0Hz),6.69
(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.60(t,1H,J=8.5Hz),10.4(brs,1
H) EIMS(m/z) 546(M + ) 分子式 C28H29F3N2O4=546
【0142】(2)上記で得られた7-エトキシカルボニ
ル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミ
ノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4
- オン( 740 mg, 1.36 mol )を用い、実施例8(2)と
同様にして濃硫酸で処理し、pHを7とした後、酢酸エチ
ルで1 回抽出した。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム)で精製後、酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶する
ことにより、化合物13( 259 mg, 収率50% ) を得た。
【0143】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.34(t,3H,
J=7.2Hz),4.43(q,2H,J=7.2Hz),6.15(brs,2H),6.67(s,1
H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.26(brs,2H),7.61(dd,1H,J=8.
4,2.0Hz),7.67(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 378(M + ) 分子式 C18H13F3N2O4=378
【0144】実施例14 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-アジド
-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
15) (1)N-クロロコハク酸イミドの代わりにp-トルエンス
ルホニルアジド( 1.78 g, 9.00 mmol ) を用い、反応液
に水を加えた後、室温にして析出した結晶を濾取する以
外は、実施例12(1)と同様にして、7-アジド-6,8-
ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニ
ル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
3.11 g, 収率81% ) を得た。
【0145】NMR(90MHz,DMSO-d6)δ(ppm) 1.26(s,9H),
1.29(s,9H),7.08(s,1H),7.7-8.0(m,3H),9.19(brs,1H),1
0.2(brs,1H) FABMS(Negative)(m/z) 514(M+ -H) 分子式 C25H24F3N5O4=515
【0146】(2)上記で得られた7-アジド-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 320
mg, 0.621 mol ) を用い、実施例13(2)と同様にし
て濃硫酸で処理し、分取用薄層クロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=20:1)で精製することによ
り、化合物15( 180 mg, 収率84% ) を得た。
【0147】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.12(brs,2
H),6.67(s,1H),6.85(t,1H,J=8.7Hz),7.22(brs,2H),7.57
(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.64(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 347(M + ) 分子式 C15H8F3N5O2=347
【0148】実施例15 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7-(1-ヒドロキシエチル)-4H-1- ベンゾピラン-4
- オン(化合物20) (1)N-クロロコハク酸イミドの代わりにアセトアルデ
ヒド( 1 mL, 大過剰 )を気相で導入し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトニトリル
=30:1〜9:1 )で精製する以外は、実施例12(1)と
同様にして、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロ
イルアミノフェニル)-7-(1- ヒドロキシエチル)-5-ピバ
ロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 730 mg, 収
率70% ) を得た。
【0149】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.37(s,9H),1.3
8(s,9H),1.72(d,3H,J=6.8Hz),2.5-2.8(m,1H),5.2-5.5
(m,1H),6.64(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.57(t,1H,J=8.5H
z),10.4(brs,1H) FABMS(m/z) 519(M+ +H) 分子式 C27H29F3N2O5=518
【0150】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(1- ヒ
ドロキシエチル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラ
ン-4- オン( 320 mg, 0.621 mol ) を用い、実施例13
(2)と同様にして濃硫酸で処理し、分取用薄層クロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精
製することにより、化合物20( 8.0 mg, 収率6.1% )を
得た。
【0151】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.51(d,3H,
J=6.9Hz),5.1-5.3(m,1H),5.55(d,1H,J=4.5Hz),6.09(br
s,2H),6.68(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),6.99(brs,2H),
7.60(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.66(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) FABMS(m/z) 351(M+ +H) 分子式 C17H13F3N2O3=350
【0152】実施例16 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- メトキシ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合
物8) (1)実施例7(3)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-
フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシ
-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 34
8 mg, 0.710 mmol )をアセトン 35 mL に溶解し、炭酸
カリウム( 166 mg, 1.20 mmol ) およびヨードメタン(
0.45 mL, 7.1 mmol ) を加え、40分間加熱還流した。反
応液を濾過し、濾液を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エ
チルで1 回抽出した。有機層を1N 水酸化ナトリウム水
溶液で2 回、水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製することにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ
-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メトキシ-5- ピバロ
イルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 280 mg, 収率
78% ) を得た。
【0153】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),4.22(t,3H,J=1.8Hz),6.61(s,1H),7.5-7.9(m,3
H),8.58(dd,1H,J=8.6,7.3Hz),10.6(brs,1H) EIMS(m/z) 504(M + ) 分子式 C26H27F3N2O5=504
【0154】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メトキ
シ-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
260 mg,0.516 mmol )を用い、実施例8(2)と同様に
して濃硫酸で処理し、得られた結晶をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=80:1)
で精製することにより、化合物8( 126 mg, 収率73% )
を得た。
【0155】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 4.09(t,3H,
J=1.5Hz),6.07(brs,2H),6.64(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9H
z),7.22(brs,2H),7.57(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.64(dd,1
H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 336(M + ) 分子式 C16H11F3N2O3=336
【0156】実施例17 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-(2- ジ
メチルアミノエトキシ)-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン(化合物9) (1)実施例7(3)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-
フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシ
-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 49
0 mg, 1.00 mmol ) をジメチルホルムアミド 40 mL に
溶解し、炭酸カリウム( 3.60 mg, 26.0 mmol )および2-
ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩( 2.88 g, 20.0 m
mol ) を加え、50℃で12時間攪拌した。反応液を濾過
し、濾液を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで1 回
抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=30:1)で精製することにより、
7-(2- ジメチルアミノエトキシ)-6,8-ジフルオロ-2-(3-
フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロイル
アミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 230 mg, 収率41%
) を得た。
【0157】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),2.36(s,6H),2.79(t,2H,J=5.5Hz),4.48(t,2H,J=
5.5Hz),6.62(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.58(dd,1H,J=8.6,
7.3Hz),10.6(brs,1H) EIMS(m/z) 561(M + ) 分子式 C29H34F3N3O5=561
【0158】(2)上記で得られた7-(2- ジメチルアミ
ノエトキシ)-6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロ
イルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾ
ピラン-4- オン( 250 mg, 0.446 mmol )を用い、実施例
8(2)と同様にして濃硫酸で処理し、得られた結晶を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=30:1)で精製することにより、化合物9(
170 mg, 収率97% ) を得た。これを2-プロパノール 10
mL に溶解し、1N 塩酸/2-プロパノール溶液 0.5 mL
を滴下し、さらにイソプロピルエーテル 5 mL を加え
た。析出した結晶を濾取することにより化合物9の塩酸
塩を得た。
【0159】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.89(s,6
H),3.56(t,2H,J=5.0Hz),4.67(t,2H,J=5.0Hz),6.08(brs,
2H),6.67(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.17(brs,2H),7.5
-7.7(m,2H),10.6(brs,1H) (塩酸塩) EIMS(m/z) 393(M + ) 分子式 C19H18F3N3O3=393
【0160】実施例18 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチルスルフィニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン(化合物11) (1)実施例6(2)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-
フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチルチオ
-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 20
4 mg, 0.392 mmol )をジクロロメタン 5 mL に溶解し、
氷冷下、m-クロロ過安息香酸( 86 mg, 0.39 mmol )を加
え、同温度で2 時間攪拌した。反応液に亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を加え、クロロホルムで1 回抽出した。有
機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で1 回、水で1 回、飽
和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:1 )で
精製することにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4
- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチルスルフィニル-5
- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 200
mg, 収率95% ) を得た。
【0161】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),3.23(s,3H),6.71(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.60
(t,1H,J=8.4Hz) EIMS(m/z) 536(M + ) 分子式 C26H27F3N2O5S=536
【0162】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル
スルフィニル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン
-4- オン( 170 mg, 0.317 mmol )を用い、実施例8
(2)と同様にして濃硫酸で処理し、得られた結晶を酢
酸エチルでトリチュレーションすることにより、化合物
11(104 mg, 収率89% ) を得た。
【0163】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 3.19(s,3
H),6.16(brs,2H),6.76(s,1H),6.87(t,1H,J=8.7Hz),7.31
(brs,2H),7.62(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.68(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz) FABMS(m/z) 369(M ++H) 分子式 C16H11F3N2O3S=368
【0164】実施例19 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチルスルホニル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン(化合物12) (1)実施例6(2)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-
フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチルチオ
-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 20
3 mg, 0.391 mmol )をジクロロメタン 5 mL に溶解し、
氷冷下、m-クロロ過安息香酸( 850 mg, 3.91 mmol ) を
加え、室温で3 時間攪拌した。反応液に亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を加え、クロロホルムで1 回抽出した。有
機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で1 回、水で1 回、飽
和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=40:1)で精
製することにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4-
ピバロイルアミノフェニル)-7-メチルスルホニル-5- ピ
バロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 204 mg,
収率94% ) を得た。
【0165】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),3.43(s,3H),6.74(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.64
(t,1H,J=8.4Hz) EIMS(m/z) 552(M + ) 分子式 C26H27F3N2O6S=552
【0166】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル
スルホニル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4
- オン(176 mg, 0.319 mmol )を用い、実施例8(2)
と同様にして濃硫酸で処理し、得られた結晶を酢酸エチ
ルでトリチュレーションすることにより、化合物12(
78mg, 収率64% ) を得た。
【0167】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 3.50(s,3
H),6.19(brs,2H),6.80(s,1H),6.84(t,1H,J=9.4Hz),7.39
(brs,2H),7.62(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.70(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz)FABMS(m/z) 385(M ++H) 分子式 C16H11F3N2O4=384
【0168】実施例20 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-カルボ
キシ-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化
合物14) 実施例13(2)で得られた化合物13( 121 mg, 0.32
0 mmol )をエタノール10 mL およびメタノール 5 mL
の混合溶媒に懸濁し、5N 水酸化ナトリウム水溶液 0.4
mL を加え、50℃で2.5 時間攪拌した。反応液を氷冷
後、pHを4 とし、析出した結晶を濾取することにより、
化合物14( 101 mg, 収率90% ) を得た。
【0169】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.14(brs,2
H),6.74(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.20(brs,2H),7.60
(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.67(dd,1H,J=13.4,2.0Hz) FABMS(m/z) 351(M+ +H) 分子式 C16H9F3N2O4=350
【0170】実施例21 5,7-ジアミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-
ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物16) (1)実施例14(1)で得られた7-アジド-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 3.50
g, 6.80 mmol ) をテトラヒドロフラン 120 mL に懸濁
し、トリフェニルホスフィン( 1.96 g, 7.48 mmol ) を
加え、室温で2 時間攪拌した。これに1N塩酸 50 mL を
加え、さらに10時間攪拌した。10N 水酸化ナトリウム水
溶液を加えpHを9 とした後、析出した結晶を濾取し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜ク
ロロホルム:メタノール=40:1)で精製することによ
り、7-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバ
ロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベン
ゾピラン-4- オン( 2.83 g, 収率85% ) を得た。
【0171】NMR(90MHz,DMSO-d6)δ(ppm) 1.27(s,18H),
6.58(brs,2H),6.87(s,1H),7.7-8.0(m,3H),9.18(brs,1
H),10.4(brs,1H) EIMS(m/z) 489(M + ) 分子式 C25H26F3N3O4=489
【0172】(2)上記で得られた7-アミノ-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 404
mg, 0.826 mmol )を用い、実施例6(3)と同様にして
濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=100:1 )で精製後、酢酸
エチル/n-ヘキサンから再結晶することにより、化合物
16( 183 mg, 収率69%) を得た。
【0173】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 5.99(brs,2
H),6.20(brs,2H),6.48(s,1H),6.82(brs,2H),6.85(t,1H,
J=8.4Hz),7.54(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.60(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz) FABMS(m/z) 322(M+ +H) 分子式 C15H10F3N3O2=321
【0174】実施例22 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-ジメチ
ルアミノ-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
(化合物17) (1)アルゴン雰囲気下、実施例21(1)で得られた
7-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 510 mg, 1.04 mmol ) をジメチルホルム
アミド 15 mL に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(
60% 油状物 212 mg, 5.30 mmol )およびヨードメタン(
0.17 mL, 2.6 mmol ) を加え、同温度で2 時間攪拌し
た。反応液に水を加え、クロロホルムで2 回抽出した。
有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセ
トン=100:1 )で精製することにより、7-ジメチルアミ
ノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミ
ノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4
- オン( 290 mg, 収率54% ) を得た。
【0175】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),3.12(t,3H,J=2.6Hz),6.56(s,1H),6.4-6.8(m,2
H),6.88(brd,1H),8.47(t,1H,J=8.4Hz),10.6(brs,1H) EIMS(m/z) 517(M + ) 分子式 C27H30F3N3O4=517
【0176】(2)上記で得られた7-ジメチルアミノ-
6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4-ピバロイルアミノフ
ェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン(290mg, 0.561mmol)を用い、実施例6(3)と同様
にして濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:アセトン=70:1)で精製後、酢
酸エチル/n−ヘキサンから再結晶することにより、化
合物1(66mg, 収率34%)を得た。
【0177】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 3.00(t,6H,
J=2.5Hz),6.00(brs,2H),6.56(s,1H),6.86(t,1H,J=8.4H
z),6.89(brs,2H),7.56(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.61(dd,1
H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 349(M + ) 分子式 C17H14F3N3O2=349
【0178】実施例23 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-(3- ジ
メチルアミノプロピルアミノ)-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン(化合物18) (1)実施例21(1)で得られた7-アミノ-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.17
g, 2.39 mmol ) をピリジン 40 mL に溶解し、無水酢
酸( 2.3 mL, 24 mmol ) およびN,N-ジメチルアミノピリ
ジン( 30 mg, 0.24 mmol )を加え、50℃で18時間攪拌し
た。反応液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾取した。
【0179】上記の結晶をジメチルホルムアミド 15 mL
に溶解し、炭酸カリウム( 0.94 g)および1-クロロ-3-
ヨードプロパン( 2.2 mL )を加え、50℃で9 時間攪拌
した。反応液に水を加え、酢酸エチルで1 回抽出した。
有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精
製することにより、7-[N- アセチル-N-(3-クロロプロピ
ル) アミノ]-6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロ
イルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾ
ピラン-4- オン( 1.16 g, 収率80% ) を得た。
【0180】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.37(s,9H),
1.39(s,9H),2.0-2.2(m,2H),2.03(s,3H),3.60(t,2H,J=6.
7Hz),3.8-4.0(m,2H),6.73(s,1H),7.6-7.8(m,2H),7.74(b
rd,1H,J=3.0Hz),8.65(t,1H,J=8.4Hz),10.7(brs,1H) EIMS(m/z) 607(M + ) 分子式 C30H33 35ClF3N3O5=607
【0181】(2)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
7-[N- アセチル-N-(3-クロロプロピル) アミノ]-6,8-ジ
フルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニ
ル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
932 mg, 1.54 mmol ) をジメチルホルムアミド 10 mL
に溶解し、ヨウ化ナトリウム( 320 mg, 7.68 mmol ) 、
ジメチルアミン塩酸塩( 1.25 g, 15.4 mmol ) および炭
酸カリウム( 2.12 g, 15.4mmol ) を加え、70℃で23時
間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2 回抽出
した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
〜クロロホルム:メタノール:アンモニア水=40:1:1)
で精製することにより、7-[N- アセチル-N-(3-ジメチル
アミノプロピル) アミノ]-6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオ
ロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ
-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 603 mg, 収率64% ) を得
た。
【0182】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),1.6-2.5(m,4H),2.01(s,3H),2.20(s,6H),6.71
(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.63(t,1H,J=8.4Hz),10.6(brs,1
H) FABMS(m/z) 617(M+ +H) 分子式 C32H39F3N4O5=616
【0183】(3)上記で得られた7-[N- アセチル-N-
(3-ジメチルアミノプロピル) アミノ]-6,8-ジフルオロ-
2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバ
ロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 549 mg, 0.
890 mmol )を濃硫酸 15 mL に溶解し、50℃で10分間攪
拌した。反応液を氷水に注ぎ、pHを8 とし、酢酸エチル
で1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:1)で精
製することにより、化合物18( 297 mg, 収率82% ) を
得た。このものは、実施例17(2)と同様にして塩酸
塩とした。
【0184】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.80(quint.,
2H,J=6.4Hz),2.27(s,6H),2.44(t,2H,J=6.4Hz),3.62(m,2
H),4.17(brs,2H),5.74(brs,1H),6.07(brs,2H),6.37(s,1
H),6.82(t,1H,J=8.4Hz),7.4-7.6(m,2H) (フリー体) EIMS(m/z) 406(M + ) 分子式 C20H21F3N4O2=406
【0185】実施例24 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7-(4-メチルピペラジン-1- イル)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン(化合物19) (1)実施例5(2)で得られた7-ブロモ-6,8- ジフル
オロ-2-(3-フルオロ-4-ピバロイルアミノフェニル)-5-
ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(580 mg,
1.05 mmol ) をジメチルスルホキシド 6 mL に溶解
し、N-メチルピペラジン( 1.2 mL, 10.5 mmol ) を加
え、100 ℃で7 時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸
エチルで2 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水
で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製すること
により、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイル
アミノフェニル)-7-(4- メチルピペラジン-1- イル)-5-
ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 350 m
g,収率58% ) を得た。
【0186】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.
38(s,9H),2.38(s,3H),2.5-2.7(m,4H),3.4-3.6(m,4H),6.
58(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.58(t,1H,J=8.8Hz),10.6(br
s,1H)EIMS(m/z) 572(M + ) 分子式 C30H35F3N4O4=572
【0187】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(4- メ
チルピペラジン-1- イル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 340 mg, 0.594 mmol )を1,4-ジオ
キサン 20 mL に溶解し、濃塩酸10 mL を加え、2.5
時間加熱還流した。反応液を氷冷し、pHを10とし、クロ
ロホルム(少量のメタノールを含む)で2 回抽出した。
有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=1
2:1)で精製することにより、化合物19( 117 mg, 収
率49% ) を得た。
【0188】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.23(s,3
H),2.4-2.5(m,4H),3.2-3.4(m,4H),6.05(brs,2H),6.59
(s,1H),6.86(t,1H,J=8.9Hz),6.92(brs,2H),7.5-7.7(m,2
H) EIMS(m/z) 404(M + ) 分子式 C20H19F3N4O2=404
【0189】実施例25 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- ビニル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合物
21) 実施例15(1)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(1- ヒドロキシ
エチル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 205 mg, 0.396 mmol )を用い、実施例13(2)と
同様にして濃硫酸で処理し、分取用薄層クロマトグラフ
ィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製するこ
とにより、化合物21( 18 mg, 収率14% ) を得た。
【0190】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 4.17(brs,2
H),5.77(dd,1H,J=11.9,1.0Hz),6.17(brs,2H),6.22(d,1
H,J=17.8Hz),6.47(s,1H),6.81(dd,1H,J=17.8,11.9Hz),
6.84(t,1H,J=8.7Hz),7.5-7.7(m,2H) EIMS(m/z) 332(M + ) 分子式 C17H11F3N2O2=332
【0191】実施例26 7-アセチル-5- アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニ
ル)-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合
物22) (1)実施例15(1)で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-(1- ヒ
ドロキシエチル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラ
ン-4- オン( 206 mg, 0.398 mmol )をトルエン 20 mL
に懸濁し、二酸化マンガン( 348 mg, 3.98 mmol ) を加
え、2 時間加熱還流した。反応液を濾過し、溶媒を減圧
留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:アセトニトリル=50:1)で精製するこ
とにより、7-アセチル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ
-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4
H-1-ベンゾピラン-4- オン( 179 mg, 収率87% ) を得
た。
【0192】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),1.3
8(s,9H),2.69(brs,3H),6.70(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.62
(dd,1H,J=8.7,8.1Hz),10.5(brs,1H) FABMS(m/z) 517(M+ +H) 分子式 C27H27F3N2O5=516
【0193】(2)上記で得られた7-アセチル-6,8- ジ
フルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニ
ル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
158 mg,0.305 mmol )を用い、実施例6(3)と同様に
して濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム:メタノール=40:1)で精製し、イ
ソプロピルエーテルでトリチュレーションすることによ
り、化合物22( 73 mg,収率69% ) を得た。
【0194】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.63(s,3
H),6.14(brs,2H),6.74(s,1H),6.87(t,1H,J=8.7Hz),7.24
(brs,2H),7.60(dd,1H,J=8.9,2.0Hz),7.67(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz) EIMS(m/z) 348(M + ) 分子式 C17H11F3N2O3=348
【0195】実施例27 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-7-ジメチルアミノ
-6,8- ジフルオロ-5-メチルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-
4- オン(化合物23) (1)アルゴン雰囲気下、実施例21(1)で得られた
7-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 1.47 g, 3.00 mmol ) をジメチルホルム
アミド 40 mL に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(
60% 油状物, 600 mg, 15.0 mmol ) およびヨードメタン
( 0.41 mL, 6.6 mmol ) を加え、同温度で2 時間攪拌し
た。反応液に水を加え、クロロホルムで2 回抽出した。
有機層を水で1 回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセ
トン=30:1)で精製することにより、7-ジメチルアミノ
-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノ
フェニル)-5-(N- メチル-N- ピバロイルアミノ)-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン( 790 mg, 収率50% ) を得た。
【0196】(2)上記で得られた7-ジメチルアミノ-
6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノ
フェニル)-5-(N- メチル-N- ピバロイルアミノ)-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン( 605 mg, 1.14 mmol ) を用い、
実施例6(3)と同様にして濃硫酸で処理し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製
後、酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶することによ
り、化合物23( 306 mg, 収率74% ) を得た。
【0197】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 3.05(t,6H,J=
2.5Hz),3.09(dd,3H,J=6.2,5.9Hz),4.12(brs,2H),6.38
(s,1H),6.82(t,1H,J=8.7Hz),7.4-7.6(m,2H) EIMS(m/z) 363(M + ) 分子式 C18H16F3N3O2=363
【0198】実施例28 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフルオロ-5
-(1-ヘキシルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン(化合物28) (1)実施例1(3)で得られた化合物1( 1.21 g, 3.
77 mmol ) をピリジン 10 mL に溶解し、氷冷下、ピバ
ロイルクロライド( 0.46 mL, 3.77 mmol )を加え、同温
度で1 時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、析出した結
晶を濾取することにより、5-アミノ-6,8- ジフルオロ-2
-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル
-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 1.48 g, 収率97% ) を得
た。
【0199】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 1.36(s,9H),2.3
4(t,3H,J=2.1Hz),4.21(brs,2H),6.55(s,1H),7.5-7.9(m,
3H),8.57(t,1H,J=8.6Hz) EIMS(m/z) 404(M + ) 分子式 C21H19F3N2O3=404
【0200】(2)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
5-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 653 mg, 1.62 mmol ) をジメチルホルムアミド 20
mL に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム( 60% 油状
物, 200 mg, 5.00 mmol ) および1-ヨードヘキサン( 0.
48mL, 3.2 mmol ) を加え、室温で20時間攪拌した。反
応液に水を加え、酢酸エチルで2 回抽出した。有機層を
水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を中圧液体クロ
マトグラフィーで精製することにより、6,8-ジフルオロ
-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-(1-
ヘキシルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
( 422 mg, 収率54% ) を得た。
【0201】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.8-1.0(m,3H),
1.1-1.9(m,8H),1.36(s,9H),2.31(t,3H,J=2.2Hz),3.48
(m,2H),6.52(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.57(t,1H,J=8.6H
z),8.66(brs,1H) EIMS(m/z) 488(M + ) 分子式 C27H31F3N2O3=488
【0202】(3)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-(1- ヘ
キシルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
405 mg,0.830 mmol )を用い、実施例6(3)と同様に
して濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物2
8( 270 mg, 収率81% ) を得た。
【0203】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.89(t,3H,J=
7.2Hz),1.2-1.5(m,6H),1.5-1.7(m,2H),2.30(t,3H,J=2.5
Hz),3.4-3.5(m,2H),4.15(brs,2H),6.42(s,1H),6.83(t,1
H,J=8.9Hz),7.3-7.5(m,2H),8.70(brs,1H) EIMS(m/z) 404(M + ) 分子式 C22H23F3N2O2=404
【0204】実施例29 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフルオロ-5
-(1-ヘプチルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン(化合物29) (1)実施例28(1)で得られた5-アミノ-6,8- ジフ
ルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-
7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 650 mg,1.61 mm
ol ) および1-ヨードヘプタン( 0.53 mL, 3.22 mmol )
を用い、実施例28(2)と同様にしてアルキル化を行
い、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミ
ノフェニル)-5-(1- ヘプチルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 369 mg, 収率46% ) を得た。
【0205】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.7-1.8(m,13
H),1.36(s,9H),2.31(t,3H,J=2.2Hz),6.51(s,1H),7.4-7.
8(m,3H),8.57(t,1H,J=8.6Hz),8.64(brs,1H) EIMS(m/z) 502(M + ) 分子式 C28H33F3N2O3=502
【0206】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-(1- ヘ
プチルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
351 mg,0.699 mmol )を用い、実施例6(3)と同様に
して濃硫酸で処理し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物2
9( 250 mg, 収率86% ) を得た。
【0207】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.88(t,3H,J=
6.9Hz),1.2-1.5(m,8H),1.5-1.7(m,2H),2.30(t,3H,J=2.5
Hz),3.4-3.5(m,2H),4.15(brs,2H),6.42(s,1H),6.83(t,1
H,J=8.7Hz),7.4-7.6(m,2H),8.69(brs,1H) EIMS(m/z) 418(M + ) 分子式 C23H25F3N2O2=418
【0208】実施例30 6,8-ジフルオロ-2-[3-フルオロ-4-(1-プロピルアミノ)
フェニル]-7-メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベン
ゾピラン-4- オン(化合物30) (1)実施例1(3)で得られた化合物1( 2.68 g, 8.
38 mmol ) をピリジン 30 mL に溶解し、氷冷下、無水
酢酸( 0.88 mL, 9.2 mmol ) を加え、50℃で18時間攪拌
した。反応液を氷水に注ぎ、析出した結晶を濾取するこ
とにより、2-(4-アセチルアミノ-3- フルオロフェニル)
-5-アミノ-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 3.03 g, 100% )を得た。
【0209】NMR(90MHz,DMSO-d6)δ(ppm) 2.15(s,3H),
2.28(t,3H,J=2.2Hz),6.86(s,1H),6.95(brs,2H),7.6-8.0
(m,2H),8.25(t,1H,J=8.8Hz),9.98(brs,1H) EIMS(m/z) 362(M + ) 分子式 C18H13F3N2O3=362
【0210】(2)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
2-(4- アセチルアミノ-3- フルオロフェニル)-5-アミノ
-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 506 mg, 1.40 mmol ) をジメチルホルムアミド 30
mL に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム( 60% 油状
物, 60 mg, 1.5 mmol ) および1-ヨードプロパン( 0.28
mL, 2.8 mmol ) を加え、室温で6 時間攪拌した。反応
液に水を加え、酢酸エチルで2 回抽出した。有機層を水
で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム)で精製することによ
り、2-[4-[N-アセチル-N-(1-プロピル) アミノ]-3-フル
オロフェニル]-5-アミノ-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4
H-1-ベンゾピラン-4- オン( 315 mg, 収率56% ) を得
た。
【0211】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.90(t,3H,J=7.
3Hz),1.50(quint.,2H,J=7.5Hz),1.90(s,3H),2.35(t,3H,
J=2.2Hz),3.68(t,3H,J=7.5Hz),6.11(brs,2H),6.61(s,1
H),7.37(t,1H,J=8.4Hz),7.6-7.8(m,2H) EIMS(m/z) 404(M + ) 分子式 C21H19F3N2O3=404
【0212】(3)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
2-[4-[N-アセチル-N-(1-プロピル) アミノ]-3-フルオロ
フェニル]-5-アミノ-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン( 299 mg, 0.740 mmol )をジメチ
ルホルムアミド 10 mL に溶解し、氷冷下、水素化ナト
リウム( 60% 油状物, 60 mg, 1.5 mmol ) および1-ヨー
ドペンタン( 0.98 mL, 7.4mmol )を加え、室温で6 時間
攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで1 回抽出し
た。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製することにより、2-[4-[N-アセチル-N-(1-プロピ
ル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフルオロ-7-
メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4-
オン( 91.2 mg, 26% )を得た。
【0213】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.7-2.0(m,14
H),1.90(s,3H),2.33(t,3H,J=2.2Hz),3.3-3.8(m,4H),6.5
8(s,1H),7.34(t,1H,J=8.4Hz),7.6-7.8(m,2H) EIMS(m/z) 474(M + ) 分子式 C26H29F3N2O3=474
【0214】(4)上記で得られた2-[4-[N-アセチル-N
-(1-プロピル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン( 77 mg, 0.16 mmol )を用い、実施例1
3(2)と同様にして濃硫酸で処理し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)で精製後、n-ヘキサンから再結晶することにより、
化合物30( 36 mg, 収率51% ) を得た。
【0215】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.91(t,3H,J=
6.9Hz),1.04(t,3H,J=7.4Hz),1.2-1.8(m,8H),2.30(t,3H,
J=2.5Hz),3.20(t,2H,J=7.2Hz),3.4-3.5(m,2H),4.40(br
s,1H),6.42(s,1H),6.73(t,1H,J=8.7Hz),7.53(dd,1H,J=1
2.9,2.0Hz),7.59(dd,1H,J=8.9,2.0Hz),8.81(brs,1H) FABMS(m/z) 433(M+ +H) 分子式 C24H27F3N2O2=432
【0216】実施例31 2-[4-(1-ブチルアミノ)-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン(化合物31) (1)1-ヨードプロパンの代わりに1-ヨードブタン( 0.
33 mL, 2.85 mmol )を用い、実施例30(2)と同様に
して、2-[4-[N-アセチル-N-(1-ブチル) アミノ]-3-フル
オロフェニル]-5-アミノ-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4
H-1-ベンゾピラン-4- オン( 334 mg, 収率56% ) を得
た。
【0217】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.8-1.0(m,3H),
1.1-1.7(m,4H),1.90(s,3H),2.35(t,3H,J=2.2Hz),3.6-3.
9(m,2H),6.15(brs,2H),6.61(s,1H),7.37(t,1H,J=8.4H
z),7.6-7.8(m,2H) EIMS(m/z) 418(M + ) 分子式 C22H21F3N2O3=418
【0218】(2)上記で得られた2-[4-[N-アセチル-N
-(1-ブチル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-5-アミノ-
6,8- ジフルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 319mg, 0.762 mmol )を用い、実施例30(3)と
同様にしてアルキル化を行い、2-[4-[N-アセチル-N-(1-
ブチル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフルオロ
-7- メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン
-4- オン( 105 mg, 収率28% ) を得た。
【0219】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.8-2.0(m,16
H),1.89(s,3H),2.32(t,3H,J=2.2Hz),3.3-3.8(m,4H),6.5
8(s,1H),7.36(t,1H,J=8.4Hz),7.6-7.8(m,2H),8.67(brs,
1H) EIMS(m/z) 488(M + ) 分子式 C27H31F3N2O3=488
【0220】(3)上記で得られた2-[4-[N-アセチル-N
-(1-ブチル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフル
オロ-7- メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピ
ラン-4- オン( 92 mg, 0.19 mmol )を用い、実施例13
(2)と同様にして濃硫酸で処理し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=5:1 )
で精製後、n-ヘキサンから再結晶することにより、化合
物31( 50 mg, 収率59% ) を得た。
【0221】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.91(t,3H,J=
6.9Hz),0.98(t,3H,J=7.4Hz),1.2-1.8(m,10H),2.30(t,3
H,J=2.2Hz),3.23(t,2H,J=7.4Hz),3.4-3.5(m,2H),4.30(b
rs,1H),6.42(s,1H),6.72(t,1H,J=8.7Hz),7.52(dd,1H,J=
12.9,2.0Hz),7.59(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),8.79(brs,1H) FABMS(m/z) 447(M+ +H) 分子式 C25H29F3N2O2=446
【0222】実施例32 6,8-ジフルオロ-2-[3-フルオロ-4-(1-ペンチルアミノ)
フェニル]-7-メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベン
ゾピラン-4- オン(化合物32) (1)アルゴン雰囲気下、実施例30(1)で得られた
2-(4- アセチルアミノ-3- フルオロフェニル)-5-アミノ
-6,8- ジフルオロ-7- メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 510 mg, 1.41 mmol ) をジメチルホルムアミド 30
mL に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム( 60% 油状
物, 58 mg, 1.5 mmol ) および1-ヨードペンタン( 0.37
mL, 2.8 mmol ) を加え、室温で4 時間攪拌した。反応
液を氷冷し、水素化ナトリウム( 60% 油状物, 117 mg,
2.93 mmol ) および1-ヨードペンタン( 0.37 mL, 2.8 m
mol ) を加え、室温で50分間攪拌した。反応液に塩化ア
ンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで2 回抽出した。
有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精
製することにより、2-[4-[N-アセチル-N-(1-ペンチル)
アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフルオロ-7- メチ
ル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4- オン
( 153 mg, 収率22% ) を得た。
【0223】NMR(90MHz,CDCl3)δ(ppm) 0.7-2.0(m,18
H),1.89(s,3H),2.32(t,3H,J=2.2Hz),3.3-3.8(m,4H),6.5
8(s,1H),7.36(t,1H,J=7.7Hz),7.6-7.9(m,2H),8.68(brs,
1H) EIMS(m/z) 502(M + ) 分子式 C28H33F3N2O3=502
【0224】(2)上記で得られた2-[4-[N-アセチル-N
-(1-ペンチル) アミノ]-3-フルオロフェニル]-6,8-ジフ
ルオロ-7- メチル-5-(1-ペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン( 122 mg, 0.243 mmol )を用い、実施例
13(2)と同様にして濃硫酸で処理し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル=5:
1 )で精製後、n-ヘキサンから再結晶することにより、
化合物32( 70 mg, 収率63% ) を得た。
【0225】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.91(t,3H,J=
6.9Hz),0.94(t,3H,J=6.9Hz),1.2-1.8(m,12H),2.30(t,3
H,J=2.5Hz),3.22(t,3H,J=6.9Hz),3.4-3.5(m,2H),4.35(b
rs,1H),6.42(s,1H),6.72(t,1H,J=8.7Hz),7.52(dd,1H,J=
12.9,2.0Hz),7.59(dd,1H,J=8.4Hz),8.82(brs,1H) FABMS(m/z) 461(M+ +H) 分子式 C26H31F3N2O2=460
【0226】実施例33 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-エチニ
ル-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(化合
物33) (1)アルゴン雰囲気下、実施例5(2)で得られた7-
ブロモ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイル
アミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラ
ン-4- オン( 30 mg, 0.054 mmol ) をジメチルホルムア
ミド 0.5 mL およびトリエチルアミン 0.5 mL の混合溶
液に溶解し、酢酸パラジウム(II)( 1 mg,0.004 mmol
)、トリフェニルホスフィン( 2 mg, 0.008 mmol )およ
びトリメチルシリルアセチレン( 38 μL, 0.27 mmol )
を加え、50℃で2 時間攪拌した。反応液を室温まで冷却
後、水を加え、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を2N
塩酸水溶液で2 回、水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(クロロホル
ム:アセトニトリル=19:1)で精製することにより、6,
8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェ
ニル)-5-ピバロイルアミノ-7-(2-トリメチルシリルエチ
ニル)-4H-1- ベンゾピラン-4- オン( 12 mg, 収率39%
) を得た。
【0227】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.30(s,9H),
1.36(s,9H),1.38(s,9H),6.66(s,1H),7.4-7.9(m,3H),8.6
0(t,1H,J=8.1Hz) FABMS(m/z) 571(M+ +H) 分子式 C30H33F3N2O4Si=570
【0228】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-ピバロ
イルアミノ-7-(2-トリメチルシリルエチニル)-4H-1- ベ
ンゾピラン-4- オン( 37 mg, 0.065 mmol ) に濃硫酸 3
mL を加え、50℃で10分間攪拌した。反応液を氷水に注
ぎ、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を1N 水酸化ナ
トリウム水溶液、水、飽和食塩水でそれぞれ1 回ずつ洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(クロロホル
ム:アセトニトリル=9:1 )で精製することにより、化
合物33( 15 mg,収率70% ) を得た。
【0229】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 5.04(s,1
H),6.14(brs,2H),6.73(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.19
(brs,2H),7.60(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.67(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz)EIMS(m/z) 330(M + ) 分子式 C17H9F3N2O2=330
【0230】実施例34 5-アミノ-2-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)-6,7,8-
トリフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4-オン(化合物3
4) (1)アルゴン雰囲気下、参考例8で得られる化合物XV
-1(962mg, 4.88mmol)に塩化チオニル 10mLを加え、1
時間加熱還流した。塩化チオニルを減圧留去後、ジクロ
ロメタン 15mL、参考例7で得られる化合物XIV(1.17g,
4.06mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液およびトリ
エチルアミン 0.42mLを加え、室温で2 時間攪拌した。
反応液に水を加え、有機層を飽和食塩水で1回洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1〜1:1)で精製することにより、2-
アセチル-4,5,6-トリフルオロ-3-ピバロイルアミノフェ
ニル 4-アセチルアミノ-3-フルオロベンゾエート(1.2
1g, 収率76%)を得た。
【0231】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.29(s,9H),
2.28(s,3H),2.46(s,3H),7.5-8.1(m,4H),8.61(dd,1H,J=
8.8,7.5Hz)
【0232】(2)アルゴン雰囲気下、ジイソプロピル
アミン( 0.83 mL, 5.9 mmol ) をテトラヒドロフラン 1
0 mL に溶解し、氷冷下、n-ブチルリチウム( 1.6 M n-
ヘキサン溶液, 3.5 mL )を滴下し、-78 ℃に冷却した。
この溶液に、上記で得られた2-アセチル-4,5,6- トリフ
ルオロ-3- ピバロイルアミノフェニル 4-アセチルアミ
ノ-3- フルオロベンゾエート( 838 mg, 1.79 mmol ) の
テトラヒドロフラン( 20mL ) 溶液を滴下し、0 ℃まで
徐々に昇温しながら2 時間攪拌した。反応液に塩化アン
モニウム水溶液を加え、酢酸エチルで2 回抽出後、有機
層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をエタノール 24 mL
に溶解し、濃塩酸 6 mL を加え、室温で4 時間攪拌し
た。反応液に水を加え、析出した結晶を濾取することに
より、2-(4- アセチルアミノ-3- フルオロフェニル)-6,
7,8-トリフルオロ-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 330 mg, 収率77% ) を得た。
【0233】NMR(90MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.29(s,9
H),2.16(s,3H),7.09(s,1H),7.7-8.0(m,2H),8.29(t,1H,J
=8.4Hz),10.0(brs,1H),10.4(brs,1H) EIMS(m/z) 450(M + ) 分子式 C22H18F4N2O4=450
【0234】(3)上記で得られた2-(4- アセチルアミ
ノ-3- フルオロフェニル)-6,7,8-トリフルオロ-5- ピバ
ロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 366 mg, 0.
812 mmol )を用い、実施例6(3)と同様にして濃硫酸
で処理した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:酢酸エチル=20:1〜10:1)で精製し、
酢酸エチル/n-ヘキサンから再結晶することにより、化
合物34( 200 mg, 収率76% ) を得た。
【0235】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 6.11(brs,2
H),6.69(s,1H),6.86(t,1H,J=8.9Hz),7.40(brs,2H),7.57
(dd,1H,J=8.4,2.4Hz),7.64(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 324(M + ) 分子式 C15H8F4N2O2=324
【0236】実施例35 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフルオロ-7
- メチル-5-(3-メチルブチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラ
ン-4- オン(化合物35) (1)アルゴン雰囲気下、実施例28(1)で得られた
5-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 1.03 g, 2.54 mmol ) をジメチルホルムアミド 20
mL に溶解し、水素化ナトリウム( 60% 油状物, 308 m
g, 7.62 mmol ) および1-ブロモ-3- メチルブタン( 0.7
7 mL, 6.4 mmol ) を加え、室温で4 時間攪拌した。反
応液に水を加え、酢酸エチルで1 回抽出後、有機層を飽
和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:n-ヘキサン=3:1 )で精
製することにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4-
ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-5-(3-メチルブチ
ルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4- オン( 708 mg, 収率
59% ) を得た。
【0237】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.94(d,6H,J=
6.2Hz),1.35(s,9H),1.4-1.8(m,2H),2.31(t,3H,J=2.4H
z),3.3-3.7(m,2H),6.51(s,1H),7.5-7.8(m,3H),8.56(t,1
H,J=8.6Hz),8.5-8.7(m,1H) EIMS(m/z) 474(M + ) 分子式 C26H29F3N2O3=474
【0238】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-
5-(3-メチルブチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4- オ
ン( 692mg, 1.46 mmol ) を用い、実施例6(3)と同
様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム)で精製し、2-プロパノー
ルから再結晶することにより、化合物35( 371 mg, 収
率65% ) を得た。
【0239】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.94(d,6H,J=
6.4Hz),1.53(q,2H,J=6.9Hz),1.6-1.8(m,2H),2.30(t,3H,
J=2.2Hz),3.4-3.5(m,2H),4.16(brs,2H),6.42(s,1H),6.8
3(t,1H,J=8.6Hz),7.4-7.6(m,2H),8.6-8.7(m,1H) EIMS(m/z) 390(M + ) 分子式 C21H21F3N2O2=390
【0240】実施例36 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフルオロ-7
- メチル-5-(4-メチルペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピ
ラン-4- オン(化合物36) (1)アルゴン雰囲気下、実施例28(1)で得られた
5-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 1.02 g, 2.54 mmol ) 、水素化ナトリウム( 60% 油
状物, 306 mg, 7.65 mmol ) および1-ブロモ-4- メチル
ペンタン( 0.90 mL, 6.3 mmol ) を用い、実施例35
(1)と同様にして、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4
- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-5-(4-メチルペ
ンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4- オン( 718 mg,
収率58% ) を得た。
【0241】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.90(d,6H,J=
6.2Hz),1.3-1.9(m,4H),1.36(s,9H),2.31(t,3H,J=2.4H
z),3.3-3.6(m,2H),6.51(s,1H),7.5-7.9(m,3H),8.5-8.8
(m,1H),8.56(t,1H,J=8.5Hz) MS(m/z) 488(M + ) 分子式 C27H31F3N2O3=488
【0242】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-
5-(4-メチルペンチルアミノ)-4H-1- ベンゾピラン-4-
オン( 685 mg, 1.40 mmol ) を用い、実施例6(3)と
同様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム)で精製し、2-プロパノ
ールから再結晶することにより、化合物36( 271 mg,
収率48% ) を得た。
【0243】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.89(d,6H,J=
6.4Hz),1.2-1.4(m,2H),1.5-1.7(m,3H),2.30(t,3H,J=2.5
Hz),3.3-3.5(m,2H),4.16(brs,2H),6.43(s,1H),6.83(t,1
H,J=8.7Hz),7.4-7.6(m,2H),8.7-8.8(m,1H) MS(m/z) 404(M + ) 分子式 C22H23F3N2O2=404
【0244】実施例37 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-5-(3- ジメチルア
ミノプロピルアミノ)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン(化合物37) (1)アルゴン雰囲気下、実施例28(1)で得られた
5-アミノ-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン( 10.1 g, 25.0 mmol ) をジメチルホルムアミド 150
mL に溶解し、氷冷下、2-(3- ヨードプロピルオキシ)-
3,4,5,6-テトラヒドロピラン( 20.2 g, 74.8 mmol ) の
ジメチルホルムアミド( 10 mL ) 溶液および水素化ナト
リウム( 60% 油状物, 2.00 g, 50.0 mmol ) を加え、室
温で7.3 時間攪拌した。反応液を氷冷後、水を加え、溶
媒を減圧留去し、さらに水を加え、酢酸エチルで1 回抽
出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残
渣をエタノール 250 mL に溶解し、dl- カンファースル
ホン酸( 500 mg, 2.16 mmol ) を加え、50℃で7 時間攪
拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を加え、クロロホ
ルムで2 回抽出した後、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:酢酸エチル=2:1 )で精製することにより、
6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフ
ェニル)-5-(3- ヒドロキシプロピルアミノ)-7-メチル-4
H-1-ベンゾピラン-4- オン( 3.00 g, 収率30% ) を得
た。
【0245】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
1.92(quint.,2H,J=6.8Hz),2.32(t,3H,J=2.4Hz),3.59(t
d,2H,J=6.8,3.6Hz),3.81(t,2H,J=6.8Hz),6.53(s,1H),7.
5-7.8(m,3H),8.57(t,1H,J=8.4Hz) FABMS(m/z) 463(M+ +H) 分子式 C24H25F3N2O4=462
【0246】(2)氷冷下、上記で得られた6,8-ジフル
オロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-
(3- ヒドロキシプロピルアミノ)-7-メチル-4H-1-ベンゾ
ピラン-4- オン( 3.96 g, 8.57 mmol ) をピリジン 100
mL に溶解し、メタンスルホニルクロライド( 1.3 mL,
17 mmol ) を加え、同温度で1 時間攪拌した。反応液に
水を加え、析出した結晶を濾取することにより、6,8-ジ
フルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニ
ル)-5-(3- メタンスルホニルオキシプロピルアミノ)-7-
メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 4.62 g, 収率100%
)を得た。
【0247】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
2.09(quint.,2H,J=6.3Hz),2.33(t,3H,J=2.3Hz),3.04(s,
3H),3.3-3.7(m,2H),4.37(t,2H,J=6.0Hz),6.54(s,1H),7.
5-7.8(m,3H),8.58(t,1H,J=8.4Hz) EIMS(m/z) 540(M + ) 分子式 C25H27F3N2O6S=540
【0248】(3)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-(3- メ
タンスルホニルオキシプロピルアミノ)-7-メチル-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン( 1.02 g, 1.89 mmol ) をジメチ
ルホルムアミド 30 mL に溶解し、ジメチルアミン塩酸
塩( 1.54 g, 18.9 mmol ) および炭酸カリウム( 2.60
g,18.9 mmol ) を加え、50℃で24時間攪拌した。反応液
に水を加え、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を水で
1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:
1 〜9:1 )で精製することにより、6,8-ジフルオロ-5-
(3-ジメチルアミノプロピルアミノ)-2-(3- フルオロ-4-
ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 660 mg, 収率71% ) を得た。
【0249】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.35(s,9H),
1.7-1.9(m,2H),2.29(s,9H),2.3-2.6(m,2H),3.4-3.7(m,2
H),6.52(s,1H),7.5-7.7(m,3H),8.57(t,1H,J=8.4Hz),8.6
-8.7(m,1H) EIMS(m/z) 489(M + ) 分子式 C26H30F3N3O3=489
【0250】(4)上記で得られた6,8-ジフルオロ-5-
(3-ジメチルアミノプロピルアミノ)-2-(3- フルオロ-4-
ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピ
ラン-4-オン( 624 mg, 1.28 mmol ) を用い、実施例6
(3)と同様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
9:1 〜クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:
1:1)で精製し、エタノール/n-ヘキサンから再結晶す
ることにより、化合物37( 472 mg, 収率91% ) を得
た。
【0251】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.82(quint.,
2H,J=7.3Hz),2.27(s,6H),2.29(t,3H,J=2.3Hz),2.42(t,2
H,J=7.4Hz),3.4-3.6(m,2H),4.18(brs,2H),6.42(s,1H),
6.83(t,1H,J=8.7Hz),7.4-7.7(m,2H),8.7-8.8(m,1H) EIMS(m/z) 405(M + ) 分子式 C21H22F3N3O2=405
【0252】実施例38 2-(4- アミノ-3- フルオロフェニル)-5-(3- ジエチルア
ミノプロピルアミノ)-6,8-ジフルオロ-7- メチル-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン(化合物38) (1)実施例37(2)で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-5-(3- メ
タンスルホニルオキシプロピルアミノ)-7-メチル-4H-1-
ベンゾピラン-4- オン( 1.02 g, 1.89 mmol ) をジメチ
ルホルムアミド 30mL に溶解し、ジエチルアミン( 2.0
mL, 18.9 mL ) を加え、80℃で15時間攪拌した。反応液
に水および1N 水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エ
チルで1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で
1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=100:1 〜9:1 )で精製す
ることにより、5-(3- ジエチルアミノプロピルアミノ)-
6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフ
ェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 860 m
g, 収率88% ) を得た。
【0253】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.06(t,6H,J=
7.3Hz),1.35(s,9H),1.7-1.9(m,2H),2.31(t,3H,J=2.4H
z),2.5-2.8(m,2H),2.60(q,4H,J=7.3Hz),3.3-3.7(m,2H),
6.52(s,1H),7.5-7.7(m,3H),8.57(t,1H,J=8.4Hz),8.6-8.
7(m,1H) EIMS(m/z) 517(M + ) 分子式 C28H34F3N3O3=517
【0254】(2)上記で得られた5-(3- ジエチルアミ
ノプロピルアミノ)-6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4-
ピバロイルアミノフェニル)-7-メチル-4H-1-ベンゾピラ
ン-4-オン( 820 mg, 1.59 mmol ) を用い、実施例6
(3)と同様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
9:1 〜クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:
1:1)で精製し、エタノール/n-ヘキサンから再結晶す
ることにより、化合物38( 584 mg, 収率85% ) を得
た。
【0255】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.05(t,6H,J=
7.2Hz),1.81(quint.,2H,J=7.4Hz),2.55(q,4H,J=7.2Hz),
2.57(t,2H,J=7.4Hz),3.4-3.6(m,2H),4.17(brs,2H),6.42
(s,1H),6.83(t,1H,J=8.7Hz),7.4-7.6(m,2H),8.7-8.8(m,
1H) EIMS(m/z) 433(M + ) 分子式 C23H26F3N3O2=433
【0256】実施例39 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- ヒドロキシメチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン(化合物39) (1)参考例1で得られる化合物II−1( 385 mg, 1.00
mmol ) を用い、ヨードメタンの代わりにジメチルホル
ムアミド( 0.39 mL, 5.0 mmol ) を用いる以外は、実施
例1(1)と同様にして、エチル 3,5- ジフルオロ-4-
ホルミル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラ
ニルオキシ) ベンゾエート( 402 mg, 97%) を得た。
【0257】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.29(s,9H),
1.39(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.1(m,2H),4.3
7(q,2H,J=7.0Hz),5.3-5.4(m,1H),7.52(brs,1H),10.32
(s,1H) FABMS(m/z) 414(M+ +H) 分子式 C20H25F2NO6=413
【0258】(2)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4- ホルミル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 22.3 g, 54.0 mmo
l ) をメタノール 260 mL に溶解し、氷冷下、水素化ホ
ウ素ナトリウム( 1.02 g, 27.0mmol ) を加え、同温度
で1 時間攪拌した。反応液に水を加え、溶媒を約50 mL
まで減圧留去した後、さらに水を加え、酢酸エチルで2
回抽出した。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することによ
り、エチル 3,5- ジフルオロ-4- ヒドロキシメチル-6-
ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ)
ベンゾエート( 22.0 g, 収率98% ) を得た。
【0259】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.29(s,9H),
1.38(t,3H,J=7.3Hz),1.4-2.0(m,6H),3.4-4.1(m,2H),4.3
5(q,2H,J=7.3Hz),4.7-4.8(brs,2H),5.2-5.4(m,1H),7.68
(brd,1H) FABMS(m/z) 416(M+ +H) 分子式 C20H27F2NO6=415
【0260】(3)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-4- ヒドロキシメチル-6- ピバロイルアミノ-2-(2-
テトラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 213 mg,
0.50 mmol ) をジクロロメタン 5 mL に溶解し、イミダ
ゾール( 68 mg, 1.0 mmol ) およびtert- ブチルジメチ
ルシリルクロライド( 302 mg, 2.00 mmol ) を加え、30
分間加熱還流した。反応液を氷冷後、水を加え、酢酸エ
チルで1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で
1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1 )で精製することによ
り、エチル 4-tert-ブチルジメチルシリルオキシメチル
-3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テトラヒ
ドロピラニルオキシ) ベンゾエート( 256 mg, 収率98%
) を得た。
【0261】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.03(s,6H),
0.83(s,9H),1.23(s,9H),1.32(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0
(m,6H),3.4-4.1(m,2H),4.28(q,2H,J=7.0Hz),4.70(t,2H,
J=1.7Hz),5.2-5.3(m,1H),7.52(brs,1H) FABMS(m/z) 525(M+ +H) 分子式 C26H41F2NO6Si=525
【0262】(4)上記で得られたエチル 4-tert-ブチ
ルジメチルシリルオキシメチル-3,5-ジフルオロ-6- ピ
バロイルアミノ-2-(2-テトラヒドロピラニルオキシ) ベ
ンゾエート( 29.0 g, 55.2 mmol ) および参考例2で得
られる化合物IV−1( 11.4 g,48.2 mmol ) を用い、実
施例1(2)と同様にして、6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
9.69 g, 収率40% ) を得た。
【0263】NMR(90MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.27(s,9
H),1.29(s,9H),4.6-4.7(m,2H),5.56(t,1H,J=5.7Hz),7.0
7(s,1H),7.7-8.0(m,3H),9.20(brs,1H),10.0(brs,1H) EIMS(m/z) 504(M + ) 分子式 C26H27F3N2O5=504
【0264】(5)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロ
キシメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4
- オン(903 mg, 1.79 mmol ) にエタノール 40 mL お
よび濃塩酸 20 mL を加え、6.5時間加熱還流した。反
応液を氷冷後、10N 水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH
を7 〜8 に調整し、析出した結晶を濾取した。この結晶
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=40:1〜9:1 )で精製し、酢酸エチルで
トリチュレーションすることにより、化合物39( 364
mg, 収率60% ) を得た。
【0265】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 4.5-4.6(m,
2H),5.44(t,1H,J=4.9Hz),6.11(brs,2H),6.69(s,1H),6.8
7(t,1H,J=8.4Hz),7.03(brs,2H),7.5-7.7(m,2H) EIMS(m/z) 336(M + ) 分子式 C16H11F3N2O3=336
【0266】実施例40 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7- ヒドロキシスルホニルオキシメチル-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン(化合物40) 実施例39(4)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
1.00 g, 1.98 mmol ) に濃硫酸 10 mL を加え、50℃で
20分間攪拌した。反応液を氷冷後、氷水を加え、析出し
た結晶を濾取した。この結晶をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1 〜クロ
ロホルム:メタノール:アンモニア水=40:10:1 )で精
製し、エタノールでトリチュレーションすることによ
り、化合物40( 293 mg, 収率36% ) を得た。
【0267】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 4.91(s,2
H),6.12(brs,2H),6.70(s,1H),6.88(t,1H,J=8.9Hz),7.06
(brs,2H),7.61(dd,1H,J=8.6,2.0Hz),7.67(dd,1H,J=12.
9,1.7Hz) FABMS(m/z) 417(M+ +H) 分子式 C16H11F3N2O6S=416
【0268】実施例41 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-アミノ
メチル-6,8- ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
(化合物41) (1)実施例39(4)で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロ
キシメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4
- オン( 3.30 g, 6.55 mmol ) をジメチルホルムアミド
70 mL に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン 4.6 mL
およびメタンスルホニルクロライド 1.0 mLを加え、室
温で10分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで
2 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去す
ることにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバ
ロイルアミノフェニル)-7-メタンスルホニルオキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
3.57 g, 収率94% ) を得た。
【0269】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
1.38(s,9H),3.10(s,3H),5.48(brs,2H),6.69(s,1H),7.5-
7.9(m,3H),8.61(t,1H,J=8.4Hz),10.4(brs,1H) FABMS(m/z) 583(M+ +H) 分子式 C27H29F3N2O7S=582
【0270】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メタン
スルホニルオキシメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 400 mg, 0.687 mmol )をアンモニ
アのメタノール溶液(約6N)50 mL に溶解し、室温で9
時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで2 回
抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=30:1)で精製することにより、
7-アミノメチル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピ
バロイルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 142 mg, 収率41% ) を得た。
【0271】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.37(s,9H),
1.38(s,9H),4.1-4.2(m,2H),6.60(s,1H),7.5-7.9(m,3H),
8.60(t,1H,J=8.8Hz),10.5(brs,1H) FABMS(m/z) 504(M+ +H) 分子式 C26H28F3N3O4=503
【0272】(3)上記で得られた7-アミノメチル-6,8
- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェ
ニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
( 2.99g, 5.94 mmol )を用い、実施例13(2)と同様
にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1〜クロロ
ホルム:メタノール:アンモニア水=9:1:1 )で精製
し、クロロホルムでトリチュレーションすることによ
り、化合物41( 1.59 g, 収率80% ) を得た。
【0273】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 3.80(s,2
H),6.08(brs,2H),6.67(s,1H),6.87(t,1H,J=8.9Hz),7.00
(brs,2H),7.59(dd,1H,J=8.4,2.0Hz),7.66(dd,1H,J=12.
9,2.0Hz)FABMS(m/z) 336(M+ +H) 分子式 C16H12F3N3O2=335
【0274】実施例42 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-7-ジメチ
ルアミノメチル-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン(化合物42)塩酸塩 (1)実施例41(1)で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メタン
スルホニルオキシメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 800 mg, 1.37 mmol ) をジメチル
ホルムアミド 10 mLに溶解し、ジメチルアミン塩酸塩(
558 mg, 6.85 mmol ) および炭酸カリウム( 945 mg, 6.
85 mmol ) を加え、室温で45分間攪拌した。反応液に水
を加え、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を水で1
回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去することにより、7-ジメチルアミ
ノメチル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピ
ラン-4- オン( 727 mg, 収率100% )を得た。
【0275】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
1.38(s,9H),2.36(s,6H),3.81(brs,2H),6.67(s,1H),7.5-
7.8(m,3H),8.59(t,1H,J=8.4Hz),10.4(brs,1H) FABMS(m/z) 532(M+ +H) 分子式 C28H32F3N3O4=531
【0276】(2)上記で得られた7-ジメチルアミノメ
チル-6,8- ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルア
ミノフェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン
-4- オン( 715 mg, 1.35 mmol ) を用い、実施例6
(3)と同様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
30:1〜9:1 )で精製し、エタノール/メタノールから再
結晶することにより、化合物42( 360 mg, 収率73% )
を得た。これをエタノール 60 mL に溶解し、1N 塩酸
/2-プロパノール溶液 2 mL を滴下し、さらにイソプロ
ピルエーテル 60 mLを加えた。析出した結晶を濾取する
ことにより化合物42の塩酸塩を得た。
【0277】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.84(s,6
H),4.47(brs,2H),6.16(brs,2H),6.76(s,1H),6.88(t,1H,
J=8.9Hz),7.25(brs,2H),7.61(dd,1H,J=8.6,2.0Hz),7.67
(dd,1H,J=12.9,2.0Hz),10.7(brs,1H) FABMS(m/z) 364(M+ +H) 分子式 C18H16F3N3O2=363
【0278】実施例43 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロー7- メトキシメチル-4H-1-ベンゾピラン-4- オン
(化合物43) (1)実施例41(1)で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メタン
スルホニルオキシメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベ
ンゾピラン-4- オン( 800 mg, 1.37 mmol ) をメタノー
ル 200 mL に溶解し、24時間加熱還流した。溶媒を減圧
留去後、残渣をクロロホルムに溶解し、飽和食塩水で1
回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:アセトニトリル=20:1)で精製するこ
とにより、6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイ
ルアミノフェニル)-7-メトキシメチル-5- ピバロイルア
ミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン( 610 mg, 収率86% )
を得た。
【0279】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
1.38(s,9H),3.44(s,3H),4.72(t,2H,J=1.8Hz),6.67(s,1
H),7.6-7.9(m,3H),8.60(t,1H,J=8.6Hz),10.4(brs,1H) FABMS(m/z) 519(M+ +H) 分子式 C27H29F3N2O5=518
【0280】(2)上記で得られた6,8-ジフルオロ-2-
(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-メトキ
シメチル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン( 610mg, 1.18 mmol )を用い、実施例13(2)と
同様にして濃硫酸で処理した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム:アセトニトリル=9:1
)で精製し、酢酸エチルから再結晶することにより、
化合物43( 267 mg, 収率65% ) を得た。
【0281】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 3.31(s,3
H),4.57(brs,2H),6.10(brs,2H),6.69(s,1H),6.87(t,1H,
J=8.9Hz),7.06(brs,1H),7.5-7.7(m,2H) EIMS(m/z) 350(M + ) 分子式 C17H13F3N2O3=350
【0282】実施例44 7-アセトキシメチル-5- アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオ
ロフェニル)-6,8-ジフルオロ-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン(化合物44) 実施例39(4)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
6.02 g, 11.9 mmol ) を酢酸 160 mL および濃硫酸 40
mL の混合溶液に溶解し、100 ℃で35分間攪拌した。反
応液を氷冷後、氷水にあけ、酢酸エチルで2 回抽出し
た。有機層を1N 水酸化ナトリウム水溶液で2 回、水で
1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=100:
1 )で精製し、クロロホルム/メタノール/n-ヘキサン
から再結晶することにより、化合物44( 2.43 g, 収率
54% ) を得た。
【0283】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 2.11(s,3H),
5.29(t,2H,J=1.5Hz),6.49(s,1H),6.84(t,1H,J=8.7Hz),
7.5-7.6(m,2H) FABMS(m/z) 379(M+ +H) 分子式 C18H13F3N2O4=378
【0284】実施例45 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7-(1-プロパノイルオキシメチル)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン(化合物45) 実施例39(4)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
1.06 g, 2.10 mmol ) 、プロピオン酸 32 mL および濃
硫酸 8 mL を用い、実施例44と同様にして反応させた
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:アセトニトリル=20:1)および高速液体クロマトグ
ラフィーで精製することにより、化合物45( 261 mg,
収率32% ) を得た。
【0285】NMR(270MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 1.04(t,3H,
J=7.6Hz),2.36(q,2H,J=7.6Hz),5.24(brs,2H),6.10(brs,
2H),6.70(s,1H),6.87(t,1H,J=8.6Hz),7.10(brs,2H),7.5
9(dd,1H,J=8.6,2.0Hz),7.65(dd,1H,J=12.9,2.0Hz) EIMS(m/z) 392(M + ) 分子式 C19H15F3N2O4=392
【0286】実施例46 5-アミノ-2-(4-アミノ-3- フルオロフェニル)-6,8-ジフ
ルオロ-7-(1-ヘキサノイルオキシメチル)-4H-1- ベンゾ
ピラン-4- オン(化合物46) 実施例39(4)で得られた6,8-ジフルオロ-2-(3-フル
オロ-4- ピバロイルアミノフェニル)-7-ヒドロキシメチ
ル-5- ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オン(
1.06 g, 2.10 mmol ) 、1-ヘキサン酸 24 mL および濃
硫酸 6 mL を用い、実施例44と同様にして反応させた
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:アセトニトリル=30:1〜20:1)で精製し、酢酸エチ
ル/n-ヘキサンから再結晶することにより、化合物46
( 489 mg, 収率55% ) を得た。
【0287】NMR(270MHz,CDCl3) δ(ppm) 0.88(t,3H,J=
6.4Hz),1.2-1.3(m,4H),1.64(quint.,2H,J=7.4Hz),2.35
(t,2H,J=7.4Hz),5.29(s,2H),6.49(s,1H),6.84(t,1H,J=
8.9Hz),7.5-7.6(m,2H) EIMS(m/z) 434(M + ) 分子式 C22H21F3N2O4=434
【0288】参考例1 エチル 3,5- ジフルオロ-6- ピバロイルアミノ-2-(2-テ
トラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエート(化合物II−
1) (1)2,4-ジフルオロフェノール( 104 g, 796 mmol )
をジクロロメタン 800 mL に溶解し、氷冷下、トリエチ
ルアミン 132 mL およびクロロぎ酸エチル 92.0mL を
加え、-10 〜0 ℃で2 時間撹拌した。反応液を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去することにより、O-エトキシカルボニル-2,4- ジ
フルオロフェノール( 156 g, 収率97% ) を得た。
【0289】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.39(t,3H,J=
7.0Hz),4.33(q,2H,J=7.0Hz),6.7-7.3(m,3H) MS(m/z) 202(M + ) 分子式 C9H8F2O3=202
【0290】(2)上記で得られたO-エトキシカルボニ
ル-2,4- ジフルオロフェノール( 50.5g, 250 mmol )
を濃硫酸 115 mL に溶解し、内温を10〜20℃に保ちなが
ら発煙硝酸 15.9 mL を加え、同温度で1 時間撹拌し
た。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチル 500 mL で抽出し
た。有機層を飽和食塩水で2 回洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール
1.0 L に溶解し、水 50mL および炭酸水素ナトリウ
ム 40 g を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を濾過
し、メタノールを減圧留去した。水 200 mL を加え、pH
を5とし、酢酸エチル 200 mL で2 回抽出した。有機層
を水 400 mL で1 回、飽和食塩水 400 mL で1 回洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する
ことにより、2,4-ジフルオロ-5- ニトロフェノール( 4
1.6 g, 収率95% ) を得た。
【0291】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 7.23(t,1H,J=
9.9Hz),7.76(dd,1H,J=8.6,7.3Hz) MS(m/z) 175(M + ) 分子式 C6H3F2N03=175
【0292】(3)上記で得られた2,4-ジフルオロ-5-
ニトロフェノール( 24.9 g, 142 mmol)を酢酸エチル 15
0 mL に溶解し、10% パラジウム炭素 5.0 g を加え、
水素気流下、50〜60℃で27時間撹拌した。反応器を窒素
置換した後、反応液を吸引濾過し、溶媒を減圧留去し
た。残渣をn-ヘキサンでトリチュレーションすることに
より、5-アミノ-2,4- ジフルオロフェノール( 19.8 g,
収率96% ) を得た。
【0293】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 4.75(brs,2
H),6.37(t,1H,J=9.1Hz),6.87(t,1H,J=11.1Hz),9.21(s,1
H) MS(m/z) 145(M + ) 分子式 C6H5F2N0 =145
【0294】(4)上記で得られた5-アミノ-2,4- ジフ
ルオロフェノール( 18.9 g, 130 mmol)をピリジン 45 m
L に溶解し、氷冷下、ピバロイルクロライド 16.0 mL
を8分間で滴下し、さらに同温度で30分間撹拌した。反
応液に1N 塩酸水溶液を加え、エーテルで抽出した。有
機層を1N 塩酸水溶液、水および飽和食塩水で各1 回ず
つ洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧留去し、残渣をn-ヘキサンでトリチュレーションする
ことにより、2,4-ジフルオロ-5- ピバロイルアミノフェ
ノール( 27.0 g, 収率91% ) を得た。
【0295】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.35(s,9H),
6.90(t,1H,J=10.4Hz),7.65(brs,1H),7.94(brs,1H),8.24
(dd,1H,J=9.1,8.0Hz) MS(m/z) 229(M + ) 分子式 C11H13F2NO2=229
【0296】(5)上記で得られた2,4-ジフルオロ-5-
ピバロイルアミノフェノール( 2.15 g, 9.39 mmol ) を
ジクロロメタン 40 mL に溶解し、3,4-ジヒドロ-2H-ピ
ラン 4.3 mL およびカンファースルホン酸 44 mg を加
え、室温で4.3 時間撹拌した。反応液を5%炭酸カリウム
水溶液に加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水で
1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をn-ヘキサンでト
リチュレーションすることにより、2,4-ジフルオロ-5-
ピバロイルアミノ-O-(2-テトラヒドロピラニル) フェノ
ール( 2.51 g, 収率85% ) を得た。 NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.31(s,9H),1.4-2.2(m,6
H),3.4-4.2(m,2H),5.43(brs,1H),6.89(t,1H,J=10.4Hz),
7.44(brs,1H),8.25(t,1H,J=8.5Hz) MS(m/z) 313(M + ) 分子式 C16H21F2NO3=313
【0297】(6)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
2,4-ジフルオロ-5- ピバロイルアミノ-O-(2-テトラヒド
ロピラニル) フェノール( 31.3 g, 100 mmol )をテトラ
ヒドロフラン 300 mL に溶解し、ヘキサメチルホスホリ
ックトリアミド 40 mL を加え、-78 ℃に冷却した。こ
の溶液に、n-ブチルリチウム( 1.6M n- ヘキサン溶液,1
40 mL )を内温-60 ℃以下で加え、同温度で1 時間撹拌
した。クロロぎ酸エチル19 mL を加え、徐々に昇温し
ながら撹拌し、2.2 時間後、内温が-15 ℃になったとこ
ろで水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で1
回、飽和食塩水で1 回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。n-ヘキサンでトリチュレ
ーションすることにより、化合物II−1( 23.4 g, 収率
61% ) を得た。
【0298】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.28(s,9H),
1.38(t,3H,J=7.0Hz),1.4-2.0(m,6H),3.3-4.1(m,2H),4.3
6(q,2H,J=7.0Hz),5.32(brs,1H),7.00(dd,1H,J=10.7,9.6
Hz),7.57(brs,1H) FABMS(m/z) 386(M+ +H) 分子式 C19H25F2NO5=385
【0299】参考例2 3'- フルオロ-4'-ピバロイルアミノアセトフェノン(化
合物IV−1) (1)4-ブロモ-2- フルオロアニリン( 250 g, 1.32 mo
l ) をピリジン 500 mLに溶解し、氷冷下、ピバロイル
クロライド( 178 mL, 1.45 mol )を滴下し、さらに10分
間攪拌した。反応液を1.5 L の氷水に注ぎ、析出した結
晶を濾取した。1N塩酸および水で洗浄し、減圧下、40〜
60℃で加熱乾燥することにより、4-ブロモ-2- フルオロ
-N- ピバロイルアニリン( 350 g, 収率97% ) を得た。
【0300】(2)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
4-ブロモ-2- フルオロ-N- ピバロイルアニリン( 70.6
g, 258 mmol )をトルエン 500 mL に溶解し、1-エトキ
シビニルトリブチルすず( 108 mL, 310 mmol )および塩
化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)( 1.
80 g, 2.57 mmol ) を加え、100 ℃で5 時間攪拌した。
反応液を氷冷し、2N 塩酸 500 mL を加え、室温で2 時
間攪拌した後、不溶物を濾別した。濾液を酢酸エチルで
1 回抽出し、有機層に10% フッ化アンモニウム水溶液50
0 mLを加え、室温で3 時間攪拌した。不溶物を濾別し、
有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エ
チル=6:1 〜4:1 )で精製することにより、化合物IV−
1( 60.8 g, 収率99% ) を得た。
【0301】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.35(s,9H),
2.57(s,3H),7.6-7.9(m,3H),8.53(t,1H,J=8.4Hz) EIMS(m/z) 237(M + ) 分子式 C13H16FNO2=237
【0302】参考例3 3'- クロロ-4'-ピバロイルアミノアセトフェノン(化合
物IV−2) (1)4-ブロモ-2- クロロアニリン( 20.6 g, 100 mmol
)を用い、参考例2(1)と同様にして、4-ブロモ-2-
クロロ-N- ピバロイルアニリン( 27.8 g, 収率96% ) を
得た。
【0303】(2)上記で得られた4-ブロモ-2- クロロ
-N- ピバロイルアニリン( 2.91 g, 10.0 mmol ) を用
い、参考例2(2)と同様にして、化合物IV−2( 1.64
g, 収率65% ) を得た。
【0304】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.30(t,3H,J=
7.7Hz),1.35(s,9H),2.57(s,3H),2.65(q,2H,J=7.7Hz),7.
47(brs,1H),7.7-7.9(m,2H),8.25(d,1H,J=9.0Hz) EIMS(m/z) 247(M + ) 分子式 C15H21NO2=247
【0305】参考例4 3'- エチル-4'-ピバロイルアミノアセトフェノン(化合
物IV−3) (1)4-ブロモ-2- エチルアニリン塩酸塩( 4.68 g, 1
9.8 mmol ) を用い、参考例2(1)と同様にして、4-
ブロモ-2- エチル-N- ピバロイルアニリン( 5.10 g, 収
率90% ) を得た。
【0306】(2)上記で得られた4-ブロモ-2- エチル
-N- ピバロイルアニリン( 4.28 g, 15.0 mmol ) を用
い、参考例2(2)と同様にして化合物IV−3( 3.23
g, 収率87% ) を得た。
【0307】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
2.57(s,3H),7.80(dd,1H,J=8.8,2.0Hz),8.01(d,1H,J=2.0
Hz),8.20(brs,1H),8.58(d,1H,J=8.6Hz) EIMS(m/z) 253(M + ) 分子式 C13H16 35ClNO2=253
【0308】参考例5 3',5'-ジクロロ-4'-ピバロイルアミノアセトフェノン
(化合物IV−4) (1)4-ブロモ-2,6- ジクロロアニリン塩酸塩( 12.0
g, 50.0 mmol ) をピリジン 50 mL に溶解し、ピバロ
イルクロリド( 9.90 mL, 80.0 mmol )およびN,N-ジメチ
ルアミノピリジン( 0.61 g, 5.0 mmol )を加え、40℃で
28時間攪拌した。その後は参考例2(1)と同様にし
て、4-ブロモ-2,6- ジクロロ-N- ピバロイルアニリン(
15.7 g, 収率97% ) を得た。
【0309】(2)上記で得られた4-ブロモ-2,6- ジク
ロロ-N- ピバロイルアニリン( 11.4 g, 35.0 mmol ) を
用い、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製
の代わりに、トルエン/n-ヘキサンからの再結晶を行う
以外は、参考例2(2)と同様にして、化合物IV−4(
8.93 g, 収率89% ) を得た。
【0310】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.38(s,9H),
2.58(s,3H),7.26(brs,1H),7.90(s,2H)EIMS(m/z) 287(M
+ ) 分子式 C13H15 35Cl2NO2=287
【0311】参考例6 6,8-ジフルオロ-2-(3-フルオロ-4- ピバロイルアミノフ
ェニル)-5-ピバロイルアミノ-4H-1-ベンゾピラン-4- オ
ン(化合物VIII-1) (1)公知の方法(特開昭61-78 号公報)に準じて得ら
れるエチル 6-(N-エトキシカルボニル-N- ピバロイルア
ミノ)-2-(2- テトラヒドロピラニルオキシ) ベンゾエー
ト 200 g をエタノール 900 mL に溶解し、濃塩酸 300
mL を加えて3.5時間加熱還流した。反応液を氷冷し、
水 500 mL を加えた後、生成する結晶を濾取することに
より、エチル 6-(N-エトキシカルボニルアミノ)-2-ヒド
ロキシベンゾエート( 89.1 g, 収率74% ) を得た。
【0312】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.31(t,3H,J=
7.0Hz),1.50(t,3H,J=7.0Hz),4.22(q,2H,J=7.0Hz),4.53
(q,2H,J=7.0Hz),6.65(dd,1H,J=8.2,1.2Hz),7.37(t,1H,J
=8.4Hz),7.86(dd,1H,J=8.4,1.1Hz),9.48(brs,1H),10.74
(s,1H) MS(m/z) 253(M + ) 分子式 C12H15NO5=253
【0313】(2)上記で得られたエチル 6-(N-エトキ
シカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾエート( 2.0
g ) をジクロロエタン 30 mL に溶解し、オノダ・フロ
リネイト FP-T700(和光純薬)( 5.0 g ) を加え、3.7
時間加熱還流した。さらにFP-T700 1.25 g を加え、50
分間加熱還流した。さらにFP-T700 1.25 g を加え、1
時間加熱還流した。反応液に1N 塩酸を加えて酸性とし
た後、エーテルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘ
キサン:酢酸エチル=9:1 〜3:1 )で精製することによ
り、エチル 3,5- ジフルオロ-6-(N-エトキシカルボニル
アミノ)-2-ヒドロキシベンゾエート( 690 mg, 収率30%
) を得た。
【0314】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.29(t,3H,J=
7.0Hz),1.43(t,3H,J=7.1Hz),4.21(q,2H,J=7.2Hz),4.47
(q,2H,J=7.1Hz),6.83(brs,1H),7.13(t,1H,J=9.9Hz),10.
54(s,1H) MS(m/z) 289(M + ) 分子式 C12H13F2NO5=289
【0315】(3)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-6-(N-エトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシベ
ンゾエート( 5.72 g )をアルゴン雰囲気下、ジクロロメ
タン 70 mL に溶解し、氷冷下、ジイソプロピルエチル
アミン 4.13 mL、クロロメチルメチル エーテル 1.80
mL を加え、0 ℃で20分間攪拌した。反応液に希塩酸水
溶液を加え、エーテルで抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減
圧留去することにより、エチル 3,5- ジフルオロ-6-(N-
エトキシカルボニルアミノ)-2-メトキシメトキシベンゾ
エートを得た。
【0316】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.27(t,3H,J=
7.1Hz),1.38(t,3H,J=7.3Hz),3.55(s,3H),4.19(q,2H,J=
7.1Hz),4.39(q,2H,J=7.1Hz),5.11(s,2H),6.56(brs,1H),
7.01(t,1H,J=10.0Hz) MS(m/z) 333(M + ) 分子式 C14H17F2NO6=333
【0317】(4)上記で得られたエチル 3,5- ジフル
オロ-6-(N-エトキシカルボニルアミノ)-2-メトキシメト
キシベンゾエートを、氷冷下、テトラヒドロフラン 35
mL に溶解し、水素化ナトリウム( 60% 油状物, 792 mg
)およびピバロイルクロライド( 1.69 mL ) を加え、0
℃で25分間攪拌した。さらに水素化ナトリウム( 60% 油
状物, 396 mg )およびピバロイルクロライド( 0.85 mL
) を加え、0 ℃で20分間攪拌した。さらに水素化ナト
リウム( 60% 油状物, 158 mg )およびピバロイルクロラ
イド 0.34 mL を加え、0 ℃で1.2 時間攪拌した。反応
液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、エーテルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより、エチル
3,5- ジフルオロ-6-(N-エトキシカルボニル-N- ピバロ
イルアミノ)-2-メトキシメトキシベンゾエート( 6.63g,
2段階収率80% ) を得た。
【0318】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.20(t,3H,J=
7.0Hz),1.33(t,3H,J=7.0Hz),1.39(s,9H),3.55(s,3H),4.
18(q,2H,J=7.0Hz),4.33(q,2H,J=7.0Hz),5.12(s,2H),7.0
0(dd,1H,J=10.2,9.1Hz) MS(m/z) 417(M + ) 分子式 C19H25F2NO7=417
【0319】(5)水素化ナトリウム( 60% 油状物, 73
7 mg )にジオキサン 10 mL を加えた懸濁液に、加熱還
流下、上記で得られたエチル 3,5- ジフルオロ-6-(N-エ
トキシカルボニル-N- ピバロイルアミノ)-2-メトキシメ
トキシベンゾエート( 4.19 g )および3'- フルオロ-4'-
ピバロイルアミノアセトフェノン( 1.98 g )をジオキサ
ン 23 mL に溶解した溶液を滴下し、さらに2.3 時間加
熱還流した。反応液を冷却した後、水を加え、n-ヘキサ
ンで水層を洗浄し、水層をさらに酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー (クロロホルム:アセトン=40:1〜30:1) で精製す
ることにより、1,3-ジケトン体( 3.37 g, 収率75% ) を
得た。
【0320】(6)上記で得られた1,3-ジケトン体( 3.
37 g )をエタノール 80 mL に溶解し、濃塩酸 20 mL
を加え、室温で6.6 時間攪拌した。反応液を氷冷し、水
100 mL を加え、析出した結晶を濾取することにより、
化合物VIII−1( 2.72 g, 収率91% ) を得た。
【0321】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
1.38(s,9H),6.68(s,1H),7.35(t,1H,J=9.8Hz),7.5-7.9
(m,2H),8.60(t,1H,J=8.4Hz) MS(m/z) 474(M + ) 分子式 C25H25F3N2O4=474
【0322】参考例7 3',4',5'- トリフルオロ-2'-ヒドロキシ-6'-ピバロイル
アミノアセトフェノン(化合物XIV ) (1)2,3,4-トリフルオロフェノール( 7.40 g, 50.0 m
mol ) をジクロロメタン50 mL に溶解し、氷冷下、トリ
エチルアミン( 8.30 mL, 60.0 mmol )およびクロロぎ酸
エチル( 5.74 mL, 60.0 mmol )を加え、室温で20分間攪
拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで1 回抽出し
た。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより、O-エト
キシカルボニル-2,3,4- トリフルオロフェノール( 9.83
g, 収率89% ) を得た。
【0323】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.40(t,3H,J=
7.0Hz),4.34(q,2H,J=7.0Hz),6.9-7.1(m,2H)
【0324】(2)上記で得られたO-エトキシカルボニ
ル-2,3,4- トリフルオロフェノール(9.82 g, 44.6 mmol
) を、氷冷下、濃硫酸 25 mL に溶解し、発煙硝酸 8.
0 mLを内温50℃以下で加え、さらに2 時間攪拌した。反
応液を氷水300 mLに注ぎ、酢酸エチルで1 回抽出した。
有機層を水で1 回、飽和食塩水で2 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エ
チル=20:1)で精製することにより、O-エトキシカルボ
ニル-2,3,4- トリフルオロ-5- ニトロフェノール( 1.44
g, 収率12% )を得た。
【0325】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.42(t,3H,J=
7.3Hz),4.39(q,2H,J=7.3Hz),7.92(td,1H,J=7.0,2.4Hz) FABMS(Negative)(m/z) 264(M+ +H) 分子式 C9H6F3NO5=265
【0326】(3)アルゴン雰囲気下、上記で得られた
O-エトキシカルボニル-2,3,4- トリフルオロ-5- ニトロ
フェノール( 1.43 g, 5.40 mmol ) を酢酸エチル 20 mL
に溶解し、10% パラジウム炭素 200 mg を加え、水素
雰囲気に置換し、室温で4 時間攪拌した。反応液を濾過
し、溶媒を減圧留去することにより、5-アミノ-O- エト
キシカルボニル-2,3,4- トリフルオロフェノール( 1.27
g, 収率100% )を得た。
【0327】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.38(t,3H,J=
7.3Hz),3.45(brs,2H),4.34(q,2H,J=7.3Hz),6.3-6.5(m,1
H) EIMS(m/z) 235(M + ) 分子式 C9H8F3NO3=235
【0328】(4)上記で得られた5-アミノ-O- エトキ
シカルボニル-2,3,4- トリフルオロフェノール( 1.27
g, 5.40 mmol ) をピリジン 5 mL に溶解し、氷冷下、
ピバロイルクロライド( 0.80 mL, 6.5 mmol ) を加え、
同温度で15分間攪拌した。反応液に1N 塩酸水溶液を加
え、酢酸エチルで1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽
和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール 25 mL に溶解
し、炭酸カリウム( 1.40 g, 10.1 mmol ) および水15 m
L を加え、室温で4 時間攪拌した。反応液に2N 塩酸
水溶液を加え、pHを2 とした後、酢酸エチルで1 回抽出
した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することに
より、2,3,4-トリフルオロ-5- ピバロイルアミノフェノ
ール( 1.20 g, 2段階収率90% ) を得た。
【0329】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.36(s,9H),
7.66(brs,1H),8.02(ddd,1H,J=8.4,7.3,2.6Hz),8.45(br
s,1H) EIMS(m/z) 247(M + ) 分子式 C11H12F3NO2=247
【0330】(5)上記で得られた2,3,4-トリフルオロ
-5- ピバロイルアミノフェノール( 1.19 g, 4.82 mmol
) をジクロロメタン 50 mL に溶解し、3,4-ジヒドロ-
2H-ピラン( 0.88 mL, 9.6 mmol ) およびdl- カンファ
ースルホン酸( 22 mg, 0.095 mmol ) を加え、室温で1
時間攪拌した。反応液を10% 炭酸カリウム水溶液 100 m
Lに注ぎ、クロロホルムで1 回抽出した。有機層を飽和
食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去し、残渣をn-ヘキサンでトリチュレーシ
ョンすることにより、2,3,4-トリフルオロ-5- ピバロイ
ルアミノ-O- テトラヒドロピラニルフェノール( 1.25
g, 収率78% ) を得た。
【0331】(6)上記で得られた2,3,4-トリフルオロ
-5- ピバロイルアミノ-O- テトラヒドロピラニルフェノ
ール( 3.60 g, 10.9 mmol ) をテトラヒドロフラン 50
mL に溶解し、この溶液にn-ブチルリチウム( 1.6 M n-
ヘキサン溶液, 14 mL ) を内温-60 ℃以下で滴下し、-3
5 ℃まで昇温後、再び-60 ℃以下まで冷却した。ここに
アセトアルデヒド約2 mL を気相で加え、20分間攪拌し
た。反応液に水を加え、室温まで昇温し、酢酸エチルで
1 回抽出した。有機層を水で1 回、飽和食塩水で1 回洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘ
キサン:酢酸エチル=5:1 〜3:1 )で精製することによ
り、2,3,4-トリフルオロ-6-(1-ヒドロキシエチル)-5-ピ
バロイルアミノ-O- テトラヒドロピラニルフェノールの
ジアステレオマー混合物( 2.45 g,収率60% ) を得た。
【0332】FABMS(m/z) 376(M+ +H) 分子式 C18H24F3NO4=375
【0333】(7)上記で得られた2,3,4-トリフルオロ
-6-(1-ヒドロキシエチル)-5-ピバロイルアミノ-O- テト
ラヒドロピラニルフェノール( 2.45 g, 6.53 mmol ) を
アセトン 50 mLに溶解し、氷冷下、ジョーンズ試薬を原
料が消失するまで(薄層クロマトグラフィーで確認)加
え、2-プロパノール 2 mL を加えた。反応液に水を加
え、酢酸エチルで2 回抽出した。有機層を水で2 回、飽
和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去後、残渣をテトラヒドロフラン 40
mL に溶解し、1N 塩酸水溶液 10 mL を加え、室温で
40分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで1 回
抽出した。有機層を飽和食塩水で1 回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸
エチル=50:1)で精製することにより、化合物XIV( 1.2
6 g, 2段階収率75% ) を得た。
【0334】NMR(90MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.34(s,9H),
2.50(s,3H),7.55(brs,1H),11.1(brs,1H) FABMS(m/z) 290(M+ +H) 分子式 C13H14F3NO3=289
【0335】参考例8 4-アセチルアミノ-3- フルオロ安息香酸(化合物XV−
1) アルゴン雰囲気下、4-ブロモ-2- フルオロアセトアニリ
ド( 696 mg, 3.0 mmol)をテトラヒドロフラン 12 mL
に溶解し、-60 ℃以下に冷却した。この溶液に、n-ブチ
ルリチウム( 1.6 M n-ヘキサン溶液, 4.1 mL )を滴下
し、20分間攪拌した。ここにドライアイス約2 g を加
え、1.5 時間攪拌した。反応液に水を加え、室温まで昇
温後、1N 水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10以上
とし、酢酸エチルを加え、分液した。水層に4N 塩酸水
溶液を加えてpHを1 とし、氷冷下攪拌した。析出した結
晶を濾取することにより、化合物XV−1( 378 mg, 収率
64% )を得た。
【0336】NMR(90MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.14(s,3
H),7.6-7.8(m,2H),8.19(t,1H,J=8.4Hz),9.90(brs,1H) EIMS(m/z) 197(M + ) 分子式 C9H8FNO3=197
【0337】
【発明の効果】本発明により、抗菌活性、抗エストロゲ
ン活性および抗腫瘍活性を有する新規な5-アミノフラボ
ン誘導体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 311/30 A61K 31/352 A61P 5/32 A61P 31/04 A61P 35/00 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、R1およびR2は同一または異なって、水素また
    は置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、Xは置換
    もしくは無置換の低級アルキル、低級アルケニル、低級
    アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、置換もしくは無置
    換の低級アルコキシ、NR34(式中、R3およびR4
    同一または異なって、水素、置換もしくは無置換の低級
    アルキルを表すか、R3とR4が一緒になって、Nをはさ
    んで形成される複素環基を表す)、低級アルキルチオ、
    低級アルキルスルフィニル、低級アルキルスルホニル、
    カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノ
    イル、アジド、シアノ、置換もしくは無置換のカルバモ
    イルまたは低級アルキルチオチオカルボニルを表し、Y
    1およびY2は同一または異なって、水素、ハロゲンまた
    は低級アルキルを表す〕で表される5-アミノフラボン誘
    導体またはその薬理上許容される塩。
  2. 【請求項2】 R 1 が水素、R 2 が水素、Xがメチル基、
    1 がフッ素、Y 2 が水素である請求項1記載の5-アミノ
    フラボン誘導体またはその薬理上許容される塩。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の5-アミノフラボ
    ン誘導体またはその薬理上許容される塩の少なくとも一
    つを含有する抗菌剤。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の5-アミノフラボ
    ン誘導体またはその薬理上許容される塩の少なくとも一
    つを含有する抗腫瘍剤。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の5-アミノフラボ
    ン誘導体またはその 薬理上許容される塩の少なくとも一
    つを含有する抗エストロゲン剤。
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