JP2988532B2 - 高湿度冷蔵庫 - Google Patents

高湿度冷蔵庫

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JP2988532B2
JP2988532B2 JP40191490A JP40191490A JP2988532B2 JP 2988532 B2 JP2988532 B2 JP 2988532B2 JP 40191490 A JP40191490 A JP 40191490A JP 40191490 A JP40191490 A JP 40191490A JP 2988532 B2 JP2988532 B2 JP 2988532B2
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敏雄 榊原
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多湿状態にし食品を保
鮮する高湿度冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、食品の乾燥を防ぎ、新鮮さを保ち
多面冷却方式の冷却サイクルを用いる高湿度冷蔵庫が種
々提唱されている(例えば実開昭63−120071号
公報)。以下、図5から図8を参照しながら、従来の高
湿度冷蔵庫を説明する。
【0003】1は高湿度冷蔵庫の本体で、前面開口部に
それぞれ断熱壁からなる複数の扉2A,2Bを備えた断
熱箱3にて本体1を構成させている。
【0004】そして、本体1の上部天面に、圧縮機4,
凝縮器ファン5,凝縮器6を収納設置する機械室7を形
成している。
【0005】8は、外箱8Aと、内箱8B及び両箱8
A,8B間に充填された、発泡断熱材8Cより形成され
た断熱壁である。
【0006】9は断熱壁8と同様に機械室7の部品を載
せかつ外箱8Aと、内箱8B及び両箱8A,8B間に充
填された発泡断熱材8Cより形成された機械室断熱壁で
あり、本体1の天井部に設けられている。
【0007】10は蒸発器で、露を受けるためのドレン
パン11と機械室断熱壁9との間に設けられ、蒸発器フ
ァン12にて庫内に冷気を送る様、並設して設けられて
いる。
【0008】13は、ダクト構成部品を兼ねた熱良導体
で構成された内装箱体であり、上部の上板14と背面の
背板15、両側面の側板16A,16B、下部の下板1
7とより構成されている。
【0009】又、内装箱体13は蒸発器ファン12にて
送られた冷気を完全に遮断する様、内箱8Bとの間に一
定の空気部(第1空気部)18を設けてシールされてい
る。そして内箱8Bと側板16A,16Bとの間には、
冷気の流れを一定の方向に導くための整流板19で仕切
られている。
【0010】20は、内装箱体13の内部の庫内であ
る。21は、庫内撹拌様ファンであり、風上側と風下側
にそれぞれ開口部22A,22Bを有したファン取付板
23と上板14との間に設けられている。
【0011】そして、ファン取付板23は、上板14と
固定されて取付けられている。24A,24Bは食品
(図示せず)を載せるための棚である。
【0012】以上の様に構成された高湿度冷蔵庫につい
て、冷気の流れを中心に、以下動作について説明する。
【0013】蒸発器ファン12,蒸発器10を経た冷気
(図中白抜き矢印)は、整流板19と、側板16A,1
6B,背板15,下板17で仕切られた内装箱体13と
内箱8Bとの間の空気部18を流れ、そして側板16
A,16Bと内箱8Bとでかこまれた、高湿度冷蔵庫本
体1の扉2A,2Bの方向へと流れ、蒸発器ファン12
に戻るサイクルを形成する。この時冷気は庫内20と完
全に遮断されているため、庫内20へは冷気は流れな
い。従って庫内20の冷却は内装箱体13より冷却され
るため、庫内20は高湿度冷却状態が保たれる。
【0014】一方、庫内20の上下間の冷却温度差を小
さくするためと、内装箱体13よりの熱伝達効果を大き
くさせるため、庫内撹拌用ファン21により開口部22
Aより吸込んだ庫内空気(図中実線矢印)を開口部22
Bより吐出させて棚24A,24Bに載せた食品(図示
せず)を冷却させている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の様
な構成では、蒸発器ファン12より吐出された冷気は、
背板15と内箱8Bとの空間部18に冷気は流れても、
側板16A,16Bと内箱8Bとの空間部18には冷気
が流れにく、良く流れる部分の内装箱体13の表面は温
度が下がり易く、流れにくい部分は温度が高く庫内温度
(湿度)に変動を与えるという課題を有していた。
【0016】又、吐出された冷気の上流側は温度が低
く、下流側は熱交換されてしまっているため、温度が高
く同様に庫内温度(湿度)に変動するという課題も合わ
せて有していた。
【0017】さらに、庫内撹拌用ファン21により吐出
された庫内循環用の空気は、棚24A,24Bの食品
(図示せず)に直接触れて、食品の乾燥をうながすとい
う課題も合わせて有していた。
【0018】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で蒸発器ファンより吐出された冷気を均一に内装箱体の
表面に沿って流せる構成を得ることを第1の目的として
いる。
【0019】第2の目的は、内装箱体の表面の温度を均
一にする構成を得ることにある。また、第3の目的は、
庫内の温度の均一化を、食品直接、庫内撹拌用ファンよ
りの吐出風を当てない構成を得ることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の高湿度冷蔵庫は、断熱壁で構成された
箱体の内箱と熱良導体で構成された内装箱体との両方に
当接して、前記内装箱体の上板,背板,両側板,下板
が、内箱の上面,背面,両側面,下面のそれぞれ と所定
の間隔があくように前記内装箱体を前記内箱内に固定支
持するとともに、前記内装箱体と前記内箱との間に形成
された空間を、前記内装箱体の前記上板と前記内箱の前
記上面との間の第1の空間、前記第1の空間と連通する
前記内装箱体の前記背板と前記内箱の前記背面との間の
第2の空間、前記第2の空間と連通する前記内装箱体の
前記下板における背面側部分と前記内箱の前記下面にお
ける背面側部分との間の第3の空間、前記第3の空間と
連通する前記内装箱体の前記両側板における背面側部分
と前記内箱の前記両側面における背面側部分との間の第
4の空間、上部で前記第4の空間と連通する前記内装箱
体の前記両側板における前面側部分と前記内箱の前記両
側面における前面側部分との間の第5の空間、前記第5
の空間と連通する前記内装箱体の前記下板における前面
側部分と前記内箱の前記下面における前面側部分との間
の第6の空間とに仕切る仕切壁および第1,第2の整流
板と、前記内装箱体に接触しないように前記第5の空間
を仕切り、前記第6の空間と前記第1の空間とに連通す
る吸入ダクトとを設け、前記蒸発器で冷却された冷気
が、前記第1の空間から、前記第2の空間、前記第3の
空間、前記第4の空間、前記第5の空間、前記第6の空
間、前記吸入ダクトを順に経て、前記第1の空間に戻る
ように構成したのである。
【0021】また、第2の目的を達成するために、整流
板に冷気をバイパスさせるためのバイパス孔を設けるも
のである。
【0022】さらに第3の目的を達成するために、ファ
ン取付板の空気吐出側と対向する内装箱体の背面の背板
に、負圧発生板を設けるものである。
【0023】または、第3の目的を達成するために、フ
ァン取付板の空気吐出側に、コアンダ効果で、内装箱体
の背面に沿った下方向きの空気流を導く曲面部を形成し
たものである。
【0024】
【作用】本発明の高湿度冷蔵庫では、上記した構成によ
って、内装箱体の上板と内箱の 上面との間の第1の空間
内の空気は、蒸発器で冷却されると共に、蒸発器ファン
により背面側に送風され、第1の空間と第2の空間との
連通部分から内装箱体の背板と内箱の背面との間の第2
の空間に流入する。第2の空間に流入した冷気は、内装
箱体の背板と熱交換しながら蒸発器ファンの送風作用と
冷気自身の重みで内装箱体の背板に沿って下降し、第2
の空間と第3の空間との連通部分から内装箱体の下板に
おける背面側部分と内箱の下面における背面側部分との
間の第3の空間に流入する。第3の空間に流入した冷気
は、内装箱体の下板における背面側部分と熱交換しなが
ら蒸発器ファンの送風作用で第3の空間と第4の空間と
の連通部分に向かって流れ、そこから内装箱体の両側板
における背面側部分と内箱の両側面における背面側部分
との間の第4の空間に流入する。第4の空間に流入した
冷気は、内装箱体の両側板における背面側部分と熱交換
しながら蒸発器ファンの送風作用で内装箱体の両側板に
おける背面側部分に沿って上昇し、第4の空間と第5の
空間との連通部分から内装箱体の両側板における前面側
部分と内箱の両側面における前面側部分との間の第5の
空間における吸入ダクトの外側に流入する。第5の空間
における吸入ダクトの外側に流入した冷気は、内装箱体
の両側板における前面側部分と熱交換しながら蒸発器フ
ァンの送風作用と冷気自身の重みで内装箱体の両側板に
沿って下降し、第5の空間と第6の空間との連通部分か
ら内装箱体の下板における前面側部分と内箱の下面にお
ける前面側部分との間の第6の空間に流入する。第6の
空間に流入した冷気は、内装箱体の下板における前面側
部分と熱交換し、蒸発器ファンの送風作用で吸入ダクト
に流入し、その後、吸入ダクトから第1の空間に流出す
る。
【0025】その結果、蒸発器で冷却された冷気は、内
装箱体と内箱との間の空間を滞りなくスムーズに流れる
とともに、内装箱体を均一に冷却する。また、内装箱体
との熱交換を終えて第6の空間に流入した比較的温度が
上昇した冷気は、吸入ダクトを通り、内装箱体と熱交換
することなく、蒸発器が配置された第1の空間に戻るた
め、内装箱体を効率よく冷却できる。また、吸入ダクト
から吸入する第6の空間の空気は、第6の空間が内装箱
体と内箱との間の空間の底部に位置するため、自重で降
下してくる冷気と熱交換して温度上昇が小さく、蒸発器
と熱交換する空 気の温度が低くなるため、圧縮機の運転
も効率良くなる。
【0026】また、整流板に冷気をバイパスさせるため
のバイパス孔を設けることにより、内装箱体と内箱間の
空間部に流れる冷気は温度差の少ないものである。
【0027】また、ファン取付板の空気吐出側と対向す
る内装箱体の背面の背板に、負圧発生板を設けるか、も
しくは、ファン取付板の空気吐出側に、コアンダ効果
で、内装箱体の背面に沿った下方向きの空気流を導く曲
面部を形成することにより、庫内撹拌ファンよりの吐出
風は内装箱体の背板に沿った流れとなり、食品に直接、
風が触れることを防ぐことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図面を参照し
ながら説明する。尚、従来例と同じ構成については、同
一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0029】図1,図2において、25A,25Bは整
流板であり本体1に複数個設けている。そして整流板2
5A,25Bは内箱8Bの側面部26と、内装箱体13
の側板16A16Bとネジ等(図示せず)で固着されて
いる。
【0030】さらに、整流板25Aは内箱8Bの底部2
7と一定の空間を設けた空間部(第2空間部)28Aを
備え、上部はドレンパン11と密着させて取付けられて
いる。さらに整流板25Bは上部に空間部(第2空間
部)28Bを設け、内箱は8Bの底部26と密着する構
成としている。
【0031】29は流入した冷気を蒸発器ファン12に
導くための吸入ダクトであり、底部と上部にそれぞれ底
部開口部30Aと上部開口部30Bを有しており、内箱
8Bの側面部26に密着させている。又、吸込ダクト2
9と側板16A,16Bとは仕切壁31で密着されてい
る。
【0032】第1の実施例の高湿度冷蔵庫は、外箱8A
と内箱8Bとの間に発泡断熱材8Cを充填した断熱壁8
で構成された箱体と、上板14,背板15,両側板16
A,16B,下板17で構成された熱良導体の内装箱体
13と、内箱8Bと内装箱体13との両方に当接して、
内装箱体13の上板14,背板15,両側板16A,1
6B,下板17が、内箱8Bの上面,背面,両側面(側
面部)26,下面(底部)27のそれぞれと所定の間隔
があくように内装箱体13を内箱8B内に固定支持する
とともに、内装箱体13と内箱8Bとの間に形成された
空間を、内装箱体13の上板14と内箱8Bの上面との
間の第1の空間、第1の空間と連通する内装箱体13の
背板15と内箱8Bの背面との間の第2の空間、第2の
空間と連通する内装箱体13の下板17における背面側
部分と内箱8Bの下面(底部)27における背面側部分
との間の第3の空間、第3の空間と連通する内装箱体1
3の両側板16A,16Bにおける背面側部分と内箱8
Bの両側面(側面部)26における背面側部分との間の
第4の空間、上部で第4の空間と連通する内装箱体13
の両側板16A,16Bにおける前面側部分と内箱8B
の両側面(側面部)26における前面側部分との間の第
5の空間、第5の空間と連通する内装箱体13の下板1
7における前面側部分と内箱8Bの下面(底部)27に
おける前面側部分との間の第6の空間とに仕切る仕切壁
31および第1,第2の整流板25A,25Bと、第1
の空間に配置された蒸発器10および蒸発器ファン12
と、内装箱体13に接触しないように第5の空間を仕切
り、第6の空間と第1の空間とに連通する吸入ダクト2
9とを備え、蒸発器10で冷却された冷気が、第1の空
間から、第2の空間、第3の空間、第4の空間、第5の
空間、第6の空間、吸入ダクト29を順に経て、第1の
空間に戻るように構成したのである。
【0033】以上のように構成された高湿度冷蔵庫につ
いて、以下その動作を説明する。図1において、白抜き
矢印は蒸発器10で冷却された冷気の流れを示してい
る。
【0034】内装箱体13の上板14および仕切壁31
と内箱8Bの上面との間に形成される第1の空間内の空
気は、蒸発器10で冷却されると共に、蒸発器ファン1
2により背面側に送風され、第1の空間と第2の空間と
の連通部分から内装箱体13 の背板15および整流板2
5Aと内箱8Bの背面との間に形成される第2の空間に
流入する。
【0035】第2の空間に流入した冷気は、内装箱体1
3の背板15と熱交換しながら蒸発器ファン12の送風
作用と冷気自身の重みで内装箱体13の背板15に沿っ
て下降し、第2の空間と第3の空間との連通部分(内装
箱体13の背板15と整流板25Aのそれぞれの下端と
内箱8Bの下面(底部)27との隙間)から内装箱体1
3の下板17における背面側部分と内箱8Bの下面(底
部)27における背面側部分と整流板25Bとの間に形
成される第3の空間に流入する。
【0036】第3の空間に流入した冷気は、内装箱体1
3の下板17における背面側部分と熱交換しながら蒸発
器ファン12の送風作用で第3の空間と左右の第4の空
間との連通部分(内装箱体13の側板16Aにおける背
面側部分の下端と内箱8Bの下面(底部)27との隙間
と、内装箱体13の側板16Bにおける背面側部分の下
端と内箱8Bの下面(底部)27との隙間)に向かって
分岐して流れ、その連通部分から内装箱体13の両側板
16A,16Bにおける背面側部分と内箱8Bの両側面
(側面部)26における背面側部分と整流板25Aと整
流板25Bとの間に形成された左右の第4の空間に流入
する。
【0037】第4の空間に流入した冷気は、内装箱体1
3の両側板16A,16Bにおける背面側部分と熱交換
しながら蒸発器ファン12の送風作用で内装箱体13の
両側板16A,16Bにおける背面側部分に沿って上昇
し、第4の空間と第5の空間との連通部分(整流板25
Bの上端と仕切壁31との隙間)から内装箱体13の両
側板16A,16Bにおける前面側部分と内箱8Bの両
側面(側面部)26における前面側部分と整流板25B
と吸入ダクト29との間に形成された第5の空間に流入
する。
【0038】第5の空間における吸入ダクト29の外側
に流入した冷気は、内装箱体13の両側板16A,16
Bにおける前面側部分と熱交換しながら蒸発器ファン1
2の 送風作用と冷気自身の重みで内装箱体13の両側板
16A,16Bに沿って下降し、第5の空間と第6の空
間との連通部分(内装箱体13の側板16Aにおける前
面側部分の下端と内箱8Bの下面(底部)27との隙間
と、内装箱体13の側板16Bにおける前面側部分の下
端と内箱8Bの下面(底部)27との隙間)から内装箱
体13の下板17における前面側部分と内箱8Bの下面
(底部)27における前面側部分との間に形成された第
6の空間に流入する。
【0039】第6の空間に流入した冷気は、内装箱体1
3の下板17における前面側部分と熱交換し、蒸発器フ
ァン12の送風作用で底部開口部30Aから左右の吸入
ダクト29に流入し、その後、吸入ダクト29の上部開
口部30Bから第1の空間に流出する。
【0040】その結果、蒸発器12で冷却された冷気
は、内装箱体13と内箱8Bとの間の空間を滞りなくス
ムーズに流れるとともに、内装箱体13を均一に冷却す
る。また、内装箱体13との熱交換を終えて第6の空間
に流入した比較的温度が上昇した冷気は、吸入ダクト2
9を通り、内装箱体13と熱交換することなく、蒸発器
10が配置された第1の空間に戻るため、内装箱体13
を効率よく冷却できる。また、吸入ダクト29から吸入
する第6の空間の空気は、第6の空間が内装箱体13と
内箱8Bとの間の空間の底部に位置するため、自重で降
下してくる冷気と熱交換して温度上昇が小さく、蒸発器
10と熱交換する空気の温度が低くなるため、圧縮機の
運転も効率良くなる。
【0041】次に第2の実施例における高湿度冷蔵庫に
ついて、図1,図2を参照しながら説明する。なお、第
1の実施例と同一構成には同一符号を付し、詳細な説明
を省略する。32は整流板25A,25Bに明けられた
バイパス孔であり、蒸発器ファン12よりの吐出された
冷気の一部を途中よりバイパスをさせるものである。
【0042】以上のように構成された高湿度冷蔵庫につ
いて、以下その動作を説明する。蒸発器ファン12,蒸
発器10を経て流れた(図中矢印)冷気は冷気の一部は
途中よりバイパス孔32経て流れる。
【0043】本実施例によれば、バイパス孔32の冷気
は風上の冷えた冷気であるので、冷気は混合され、均一
な温度となるものである。
【0044】次に、第3の実施例における高湿度冷蔵庫
について、図3を参照しながら説明する。なお、第1の
実施例と同一構成には同一符号を付し、詳細な説明を省
略する。
【0045】図3に示すように、第3の実施例は、内装
箱体13内の庫内上部に、庫内撹拌用ファン21と、庫
内撹拌用ファン21を載置すると共に風路を形成するフ
ァン取付板23とを取付け、内装箱体13内の上面前部
の開口部22Aから空気を吸い込み内装箱体13内の背
面上部の開口部22Bから下方に空気を吐出するように
した高湿度冷蔵庫において、ファン取付板23の空気吐
出側の開口部22Bと対向する内装箱体13の背面の背
板15に、開口部22Bを狭めるように前面方向に突出
する負圧発生板を備えたものである。
【0046】以上のように構成された高湿度冷蔵庫につ
いて、以下その動作を説明する。庫内撹拌用ファン21
を吐出した空気は、図中矢印で示すように内装箱体13
の上板14と背板15と両側板16A,16Bとファン
取付板23との間を流れ開口部22Bへと導かれる。こ
の時、負圧発生板33の近辺をも流れ、この負圧発生板
33の下流方向は、負圧を発生する。そのため空気の流
れは、背板15の方向へと流れ背板15に沿い下板17
の方向へと流れる。そして下板17よりファン取付板2
3の開口部22Aへと戻るサイクルを形成する。
【0047】本実施例によれば、庫内撹拌用ファン21
より吐出された空気は背板15に沿った流れとなるた
め、庫内20の食品に直接触れる流れとならず食品の乾
燥を防ぐものである。
【0048】次に、第4の実施例における高湿度冷蔵庫
について、図4を参照しながら説明する。なお、第3の
実施例と同一構成には同一符号を付し、詳細な説明を省
略する。図4において、34はファン取付板であり開口
部22Bの近傍に曲面状(曲率半径30mm程度)の曲
面部35を設けている。
【0049】以上のように構成された高湿度冷蔵庫につ
いて、以下その動作を説明する。庫内撹拌ファン21を
吐出した空気は、図中矢印で示すように内装箱体13の
上板14と背板15と両側板16A,16Bとファン取
付板34との間を流れ、開口部22Bへと導く。この
時、ファン取付板34の開口部22B近傍は曲面部35
を設けているため、コアンダ効果(ある一定の曲面を設
けて空気を流すことにより曲面部に負圧を発生させ、空
気を層流化させる効果)により、空気は曲面部35に沿
った流れとなる。そして曲面部35に沿った流れは、背
板15の方向へと確実に流れ、背板15の下方向,下板
17の方向へと流れる。そして下板17よりファン取付
板34の開口部22Aへと戻るサイクルを形成する。
【0050】本実施例によれば、第3の実施例と同様
に、庫内撹拌ファン21より吐出された空気は、背板1
5に沿った流れとなるため、庫内20の食品に直接触れ
る流れとならず、食品の乾燥を防ぐものである。
【0051】
【発明の効果】以上の様に本発明の高湿度冷蔵庫は、断
熱壁で構成された箱体の内箱と熱良導体で構成された内
装箱体との両方に当接して、前記内装箱体の上板,背
板,両側板,下板が、内箱の上面,背面,両側面,下面
のそれぞれと所定の間隔があくように前記内装箱体を前
記内箱内に固定支持するとともに、前記内装箱体と前記
内箱との間に形成された空間を、前記内装箱体の前記上
板と前記内箱の前記上面との間の第1の空間、前記第1
の空間と連通する前記内装箱体の前記背板と前記内箱の
前記背面との間の第2の空間、前記第2の空間と連通す
る前記内装箱体の前記下板における背面側部分と前記内
箱の前記下面における背面側部分との間の第3の空間、
前記第3の空間と連通する前記内装箱体の前記両側板に
おける背面側 部分と前記内箱の前記両側面における背面
側部分との間の第4の空間、上部で前記第4の空間と連
通する前記内装箱体の前記両側板における前面側部分と
前記内箱の前記両側面における前面側部分との間の第5
の空間、前記第5の空間と連通する前記内装箱体の前記
下板における前面側部分と前記内箱の前記下面における
前面側部分との間の第6の空間とに仕切る仕切壁および
第1,第2の整流板と、前記内装箱体に接触しないよう
に前記第5の空間を仕切り、前記第6の空間と前記第1
の空間とに連通する吸入ダクトとを設け、前記蒸発器で
冷却された冷気が、前記第1の空間から、前記第2の空
間、前記第3の空間、前記第4の空間、前記第5の空
間、前記第6の空間、前記吸入ダクトを順に経て、前記
第1の空間に戻るように構成したのである。
【0052】その結果、蒸発器で冷却された冷気は、内
装箱体と内箱との間の空間を滞りなくスムーズに流れる
とともに、内装箱体を均一に冷却する。また、内装箱体
との熱交換を終えて第6の空間に流入した比較的温度が
上昇した冷気は、吸入ダクトを通り、内装箱体と熱交換
することなく、蒸発器が配置された第1の空間に戻るた
め、内装箱体を効率よく冷却できる。また、吸入ダクト
から吸入する第6の空間の空気は、第6の空間が内装箱
体と内箱との間の空間の底部に位置するため、自重で降
下してくる冷気と熱交換して温度上昇が小さく、蒸発器
と熱交換する空気の温度が低くなるため、圧縮機の運転
も効率良くなる。
【0053】また本発明は、整流板にバイパス孔を設け
た構成であるので、風上の冷却温度の低い冷気がバイパ
ス孔を介して流れ、冷気が混合されるため、均一な温度
の冷気が流れ、吐出冷気付近の内装箱体の表面が良く冷
えチルドスポットとなる恐れがないものである。
【0054】さらに本発明は、庫内撹拌ファンを収納す
るファン取付板の下流方向の開口部の近辺の背板に負圧
発生板を取付けた構成であるので庫内撹拌用ファンより
吐出された空気は背板に沿った流れとなり、庫内に収納
した食品に空気流が近接食品に触れることがないもので
ある。
【0055】また、さらに本発明は、ファン取付板の吐
出口の近辺に曲面部を設けた構成であるので、曲面部で
コアンダ効果を生み、庫内撹拌用ファンより吐出された
空気は、背板に沿った流れとなり、庫内に収納した食品
に空気流が、直接食品に触れることがないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び出2の実施例おける高湿度冷
蔵庫の縦断面図
【図2】図1に示した高湿度冷蔵庫の横断面図
【図3】本発明の第3の実施例における高湿度冷蔵庫の
縦断面図
【図4】本発明の第4の実施例における高湿度冷蔵庫の
縦断面図
【図5】従来の高湿度冷蔵庫の正面図
【図6】図5に示した高湿度冷蔵庫の斜視図
【図7】図5に示した高湿度冷蔵庫の縦断面図
【図8】図5に示した高湿度冷蔵庫の横断面図
【符号の説明】
8A 外箱 8B 内箱 8C 発泡断熱材 8 断熱壁 10 蒸発器 12 蒸発器ファン 13 内装箱体 14 上板 15 背板 16A,16B側板 17 下板 18 空間部(第1空間部) 19 整流板 20 庫内 22A,22B 開口部 23 ファン取付板 25A,25B 整流板 26 内箱の側面部 28A,28B 空間部(第2空間部) 32 バイパス孔 33負圧発生板 34 ファン取付板 35 曲面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F25D 19/00 540 F25D 19/00 540C 23/00 302 23/00 302D (56)参考文献 実開 昭60−93882(JP,U) 実開 昭62−105475(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25D 17/08 F25D 17/06 F25D 23/00 F25D 19/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と内箱との間に発泡断熱材を充填し
    た断熱壁で構成された箱体と、 上板,背板,両側板,下板で構成された熱良導体の内装
    箱体と、 前記内箱と前記内装箱体との両方に当接して、前記内装
    箱体の前記上板,背板,両側板,下板が、前記内箱の上
    面,背面,両側面,下面のそれぞれと所定の間隔があく
    ように前記内装箱体を前記内箱内に固定支持するととも
    に、前記内装箱体と前記内箱との間に形成された空間
    を、前記内装箱体の前記上板と前記内箱の前記上面との
    間の第1の空間、前記第1の空間と連通する前記内装箱
    体の前記背板と前記内箱の前記背面との間の第2の空
    間、前記第2の空間と連通する前記内装箱体の前記下板
    における背面側部分と前記内箱の前記下面における背面
    側部分との間の第3の空間、前記第3の空間と連通する
    前記内装箱体の前記両側板における背面側部分と前記内
    箱の前記両側面における背面側部分との間の第4の空
    間、上部で前記第4の空間と連通する前記内装箱体の前
    記両側板における前面側部分と前記内箱の前記両側面に
    おける前面側部分との間の第5の空間、前記第5の空間
    と連通する前記内装箱体の前記下板における前面側部分
    と前記内箱の前記下面における前面側部分との間の第6
    の空間とに仕切る仕切壁および第1,第2の整流板と、 前記第1の空間に配置された蒸発器および蒸発器ファン
    と、 前記内装箱体に接触しないように前記第5の空間を仕切
    り、前記第6の空間と前記第1の空間とに連通する吸入
    ダクトとを備え、 前記蒸発器で冷却された冷気が、前記第1の空間から、
    前記第2の空間、前記第3の空間、前記第4の空間、前
    記第5の空間、前記第6の空間、前記吸入ダクトを順に
    経て、前記第1の空間に戻るように構成した ことを特徴
    とする高湿度冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 整流板に冷気をバイパスさせるためのバ
    イパス孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の高湿
    度冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 内装箱体内の庫内上部に、前記内装箱体
    内の背面上部から下方に空気を吐出するように、庫内撹
    拌用ファンとファン取付板とを備え、前記ファ ン取付板
    の空気吐出側と対向する前記内装箱体の背面の背板に、
    負圧発生板を備えたことを特徴とする請求項1記載の高
    湿度冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 内装箱体内の庫内上部に、前記内装箱体
    内の背面上部から下方に空気を吐出するように、庫内撹
    拌用ファンとファン取付板とを備え、前記ファン取付板
    の空気吐出側に、コアンダ効果で、前記内装箱体の背面
    に沿った下方向きの空気流を導く曲面部を形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の高湿度冷蔵庫。
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