JP2987867B2 - セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法 - Google Patents

セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法

Info

Publication number
JP2987867B2
JP2987867B2 JP2056509A JP5650990A JP2987867B2 JP 2987867 B2 JP2987867 B2 JP 2987867B2 JP 2056509 A JP2056509 A JP 2056509A JP 5650990 A JP5650990 A JP 5650990A JP 2987867 B2 JP2987867 B2 JP 2987867B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
powder
composition
organic binder
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2056509A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03261662A (ja
Inventor
英紀 北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2056509A priority Critical patent/JP2987867B2/ja
Publication of JPH03261662A publication Critical patent/JPH03261662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2987867B2 publication Critical patent/JP2987867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,セラミック粒子,金属粒子,バインダー
等を含むセラミック組成物及び該組成物によるセラミッ
ク部材の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来,窒化珪素質セラミックスの泥しょう鋳込み成形
方法として,特開昭64−5977号公報に開示されたものが
ある。該成形方法は窒化珪素質セラミックスの泥しょう
に解膠剤としてポリアクリル酸のアンモニウム塩を泥し
ょうの粉末に対し0.1〜0.7重量%添加し,且つバインダ
ーとしてアクリルエマルジョンを泥しょう中に添加して
鋳込み成形したものである。
また,セラミックス製品の製法として,特開昭59−17
4571号公報に開示されたものがある。該セラミックス製
品の製法は,セラミックス製造用原料と有機バインダー
との混合物を成形し,脱脂し,焼結してセラミックス製
品を製造するものであり,上記有機バインダーの必須成
分として熱硬化製樹脂を用い,該熱硬化製樹脂を含んだ
有機バインダーと上記セラミックス製造用原料との混合
物を,この混合物の軟化点以上に加熱して流動性を付与
し,該混合物の軟化点以下の温度で所望の形状に形成
し,次いで脱脂して焼結したものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら,前掲特開昭64−5977号公報に開示され
た成形方法は,窒化珪素質の泥しょうにアクリルエマル
ジョン等を添加し,アクリルエマルジョンの添加量を増
加させても他のバインダーに比較して泥しょうの粘度が
大きく変化することなく,保形性を改善するものである
が,該泥しょうを鋳込んだ状態から吸水及び焼成までの
工程を通じて寸法変化をできるだけ小さくする(ころネ
ットシェイプ性)という観点では,該効果を発揮できな
い。しかるに,該成形方法では,バインダー量が少ない
ために吸水時に1〜2%,窒化珪素を含んだ泥しょうで
あるために,焼成時に15〜20%の寸法収縮が発生するか
らである。
また,前掲特開昭59−174571号公報に開示されたセラ
ミックス製品の製法は,アクリル樹脂を含む熱硬化性の
有機バインダーを用いて所定のプロセスを施すことによ
り,欠陥の発生を抑制するものである。従って,セラミ
ックス製品の製造工程において,熱硬化性の有機バイン
ダーが軟化点以上に加熱した時に,膨張率がないか或い
は少ないものになる。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであ
り,金属Si粉末をベースにする粉末にバインダーを添加
したものを成形用泥しょうとして用い,鋳込み成形後,
吸水,乾燥,脱バインダーを行い,次いで窒素ガス中で
反応焼成を行い,それによって多量添加により,吸水乾
燥時の寸法収縮が極めて小さく抑えられ,また焼成時に
はSi粒子と窒素ガスとの反応で窒化珪素(Si3N4)が生
成され,これに寸法変化は伴わず,従って全工程を通し
て寸法収縮量が極めて小さいセラミックスを得ることが
できるセラミック組成物及び該組成物によるセラミック
部材の製造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は,上記の目的を達成するために,次のよう
に構成されている。即ち,この発明は,金属Si粉末又は
該粉末にチタン酸アルミニウム,ムライト,ジルコニア
及びチタン酸カリウムのうち少なくとも1種以上を含ん
でいるセラミック粉末を加えた混合粉末,前記金属Si粉
末又は前記混合粉末の合計重量の6〜25重量%の添加量
範囲の有機バインダー,解膠剤及び水,から成るセラミ
ック組成物に関する。
このセラミック組成物において,前記有機バインダー
は,熱可塑性アクリル樹脂であることから成るものであ
る。
或いは,この発明は,金属Si粉末又は該粉末にセラミ
ック粉末を加えた混合粉末,前記金属Si粉末又は前記混
合粉末の合計重量の6〜25重量%の添加量範囲の有機バ
インダー,解膠剤及び水から成るセラミック組成物を,
多孔質材製型上に配置された緻密質セラミック焼結体の
筒体内に注入して吸水固化する工程,吸水固化した組成
物を加熱して前記有機バインダーを揮発除去する工程,
及び揮発除去した組成物を窒素ガス雰囲気中で焼成して
前記筒体と一体構造の焼結体を製造する工程,から成る
セラミック部材の製造方法に関する。
〔作用〕
この発明によるセラミック組成物及び該組成物による
セラミック部材の製造方法は,以上のように構成されて
おり,次のように作用する。
このセラミック組成物は,有機バインダーの添加量を
該有機バインダーと金属Si粉末又は混合粉末の合計重量
の6〜25重量%の範囲内としたので,鋳込み成形法にお
いて成形時の収縮率を,例えば,従来の1/10以下に抑え
られ,焼成時には,Si粒子と窒素ガスとの反応で窒化珪
素(Si3N4)が生成され,該窒化珪素に寸法変化は伴わ
ず,従って全工程を通して寸法収縮量が極めて小さいセ
ラミック部材を得ることができる。
また,有機バインダーが熱可塑性アクリル樹脂である
ので,有機バインダーは軟化点以上に加熱した時に膨張
率が大きくなり,この特性を利用して寸法収縮量が極め
て小さいセラミック部材を得ることができる。
或いは,この発明によるセラミック部材の製造方法
は,上記セラミック組成物を多孔質材製型上の緻密質セ
ラミック焼結体の筒体内に注入して吸水固化し,吸水固
化した組成物を加熱して有機バインダーを揮発除去し,
次いで揮発除去した組成物を窒素ガス雰囲気中で焼成し
て前記筒体と一体構造の焼結体を製造したので,上記セ
ラミック組成物を鋳込み成形後,吸水,乾燥,脱バイン
ダーを行い,次いで窒素ガス中で反応焼成を行い,それ
によって熱軟化性有機バインダーの多量添加により,吸
水乾燥時の寸法収縮が極めて小さく抑えられ,焼成時に
は,Si粒子と窒素ガスとの反応で窒化珪素Si3N4が生成さ
れる。しかも,有機バインダーの添加量を1〜25重量%
の範囲に設定しているので,筒体内,特に,筒体の環状
溝内への充填状態が良好になり,筒体と反応焼結の窒化
珪素との結合が良好になり,更に,全工程を通して寸法
収縮量が極めて小さいセラミック部材を製造することが
できる。
〔実施例〕 以下,この発明によるセラミック組成物及び組成物に
よるセラミック部材の製造方法の実施例を詳述する。
この発明によるセラミック組成物は,金属Si粉末又は
該金属Si粉末にセラミック粉末を加えた混合粉末,解膠
剤,水及び有機バインダーから成り,前記有機バインダ
ーの添加量を前記有機バインダーと前記金属Si粉末又は
前記混合粉末の合計重量の6〜25重量%の範囲内とした
ことを特徴とするものである。このセラミック粉末は,
チタン酸アルミニウム,ムライト,ジルコニア及びチタ
ン酸カリウムのうち少なくとも1種以上を含んでいる。
特に,このセラミック組成物に含んでいる有機バインダ
ーは,熱可塑性アクリル樹脂を使用し,セラミック部材
の製造工程における寸法収縮を抑制することができる。
更に,この発明によるセラミック組成物によるセラミ
ック部材の製造方法は,金属Si粉末又は金属Si粉末にセ
ラミック粉末を加えた混合粉末,解膠剤,水及び有機バ
インダーから成り,前記有機バインダーの添加量を前記
有機バインダーと前記金属Si粉末又は前記混合粉末の合
計重量の6〜25重量%の範囲内としたセラミック組成物
を製造する工程,該セラミック組成物を多孔質材製型に
設置した緻密質セラミック焼結体から成る筒体内に注入
して吸水固化させて成形体を形成する工程,前記成形体
を加熱して前記成形体に含まれる有機バインダーを揮発
除去する工程,及び前記成形体を窒素ガス雰囲気中で焼
成して前記筒体と一体構造の焼結体を製造する工程,か
ら成るものである。
このセラミック組成物を使用してセラミック部材を製
造する場合には,鋳込み成形における吸水時或いは乾燥
時の収縮は,スラリー中の水分減少に伴って粒子が中心
方向に向けて移動するために生じると考えられる。有機
バインダーとしての熱可塑性アクリル樹脂のバインダー
即ちアクリルバインダーは,スラリー中でコロイド粒子
として存在するが,水分量が減少していっても,バイン
ダー粒子がセラミック粒子間に介在し,粒子の移動を抑
制する。粒子移動の抑制度合いは,アクリルバインダー
の添加量に依存し,該添加量が多くなるほど,セラミッ
ク粒子の移動が抑制され,従って,セラミック組成物の
スラリーの吸水固化における成形体の収縮量も小さくな
っていく。
更に,この発明では,スラリーの吸水固化後に,500℃
程度まで加熱し,アクリルバインダーを揮発除去する。
この過程では,成形体は若干膨張する。この膨張作用
は,先のスラリーの吸水固化時に発生した収縮をキャン
セルすることができる。次いで,アクリルバインダーを
揮発除去した成形体を焼成する。この場合,有機バイン
ダーの揮発除去した成形体の焼成時には,Siと雰囲気ガ
ス即ち窒素ガスN2の反応によって焼成が進行し,窒化珪
素が生成する。この反応焼結では,寸法収縮の現象は発
生しないものである。従って,例えば,窒化珪素製の筒
体内に形成された成形体を焼成して該筒体と一体構造の
焼結体を製造した場合に,筒体と焼結体との間に隙間等
は発生しない。
次に,第1図,第2図及び第3図を参照して,この発
明によるセラミック組成物によるセラミック部材の製造
方法の具体的な実施例を説明する。
まず,セラミック組成物を製造するため,珪素Si,窒
化珪素Si3N4,チタン酸アルミニウム及びムライトの粉末
を重量比で,珪素Si;50,窒化珪素Si3N4;20,チタン酸ア
ルミニウム;15及びムライト;15を混合して混合粉末を作
った。この混合粉末に,該混合粉末と同量の重量の蒸留
水,1重量%の解膠剤及び所定量の熱可塑性アクリル樹脂
から成るアクリルバインダーを加え,ボールミルによっ
て10時間混合した後,脱泡処理してスラリー3Sを得た。
ここで,蒸留水の量及び粉末組成比とその全体重量は,
一定にしてアクリルバインダーの添加量のみを変えたセ
ラミック組成物のスラリー3Sを数種類作った。
次に,第1図に示すように,石膏型1の上に内周面に
環状溝5を形成した窒化珪素Si3N4製の筒体2をスラリ
ー3Sの種類だけ配置する。筒体2は,例えば,外径:φ
80mm,肉厚:3mm,高さ:40mm,下から6mmの位置に深さ:1.5m
m及び幅:10mmの環状溝5を形成したものである。次い
で,第2図に示すように,各筒体2内に各々のスラリー
3Sをそれぞれ流し込み,スラリー3S中に含まれる水分を
石膏中に吸水させた。この状態で,室温で約20時間放置
すると,スラリー3Sは固化するが,第3図に示すよう
に,これらの吸水固化した成形体3Fを石膏型1から取り
外し,各成形体3Fの底部を実体顕微鏡で観察し,筒体内
径を基準として粉末充填部のこの時点での半径方向の収
縮率を測定した。これらの結果を,第4図に符号Aで示
す。
次に,上記の各成形体3Fを窒素ガス雰囲気とした脱脂
炉内で最高温度500℃まで加熱し,アクリルバインダー
を揮発除去し,脱脂炉を冷却した後,上記と同様に各成
形体3Fの底部を実体顕微鏡で観察し,各成形体3Fの各底
面における半径方向の収縮率を測定した。これらの結果
を,第4図に符号Bで示す。この時点で,グラフから分
かるように,加熱した後の各成形体3Fの全体の収縮率
は,吸水固化直後の収縮率より小さくなっていることか
ら,成形体3Fを加熱して脱バインダー時には,約0.1〜
0.2%程度の膨張現象が生じたことが明らかである。
更に,これらの成形体3Fを,9.9kgf/cm2の窒素ガス雰
囲気中で,最高温度1400℃まで加熱して反応焼成し,筒
体2内の内部成形体3Fを反応焼結して窒化珪素Si3N4
ムライト或いはチタン酸アルミニウムとの複合焼結体3
(第5図参照)とした。同様に,各焼結体3の各底面に
おける半径方向の収縮率を測定したが,反応焼結では寸
法変化は認められなかった。このようにして得られた筒
体2内に複合焼結体3を充填した複合部材を縦方向に切
断し,筒体2に形成した環状溝5内への充填状態を観察
した。それらの結果を,下記表に示す。
下記の表から分かるように,アクリルバインダーの添
加量をアクリルバインダーの添加量を1〜25重量%まで
は環状溝5内への充填状態は良好であったが,28.0重量
%以上としたものは,スラリーの粘度が高くなり,環状
溝5内への充填状態は不十分であった。
更に,このセラミック部材の製造方法によって上記セ
ラミック組成物を使用して製造したセラミック部材は,
例えば,断熱エンジンのピストンに利用して極めて好ま
しいものである。即ち,第5図に示すように,この断熱
エンジンのピストンとしては,窒化珪素(Si3N4)から
成る筒体2と一体構造の焼結体3の上面を,窒化珪素の
化学蒸着(CVD)によって窒化珪素の薄膜4を形成する
ことによって製作することができる。このピストンで
は,焼結体3の部分は高度の断熱性を提供でき,また窒
化珪素の薄膜4及び筒体2は耐熱性,耐変形性に富む断
熱ピストンを提供できる。
しかも,断熱ピストンの製造に当たっては,反応焼結
と化学蒸着の特徴を活かすことによって,断熱材の焼結
体3,窒化珪素(Si3N4)の筒体2及び窒化珪素(Si3N4
の薄膜4に対するセラミックスの接合技術を不要にし,
しかも,製品に対する機械加工を行う部分は極めて少な
くなり,製造コストを大幅に低減できる。また,焼結体
3には,小さい気孔が多数分散状態に存在すると共に,
反応焼結による窒化珪素部材であるので,断熱粒子界面
ミスマッチによるフォノン散乱効果のため,低熱伝導性
に富むセラミックス部材を提供できる。
〔発明の効果〕
この発明によるセラミック組成物及び該組成物による
セラミック部材の製造方法は,以上のように構成したの
で,次のような効果を有する。
この発明によるセラミック組成物は,金属Si粉末又は
該粉末にセラミック粉末を加えた混合粉末,前記金属Si
粉末又は前記混合粉末との合計重量の6〜25重量%の添
加量範囲の有機バインダー,解膠剤及び水から成るの
で,鋳込み成形法において成形時の収縮率を,例えば,
従来の1/10以下に抑えられ,焼成時には,Si粒子と窒素
ガスとの反応で窒化珪素(Si3N4)が生成され,該窒化
珪素に寸法変化は伴わず,従って全工程を通して寸法収
縮量が極めて小さいセラミック部材を得ることができ
る。
また,このセラミック組成物において,有機バインダ
ーは熱可塑性アクリル樹脂であるので,有機バインダー
は軟化点以上に加熱した時に膨張率が大きくなり,この
特性を利用して寸法収縮量が極めて小さいセラミック部
材を得ることができる。
或いは,この発明による上記組成物によるセラミック
部材の製造方法は,金属Si粉末又は該粉末にセラミック
粉末を加えた混合粉末との合計重量の6〜25重量%の添
加量範囲の有機バインダー,解膠剤及び水を含むセラミ
ック組成物を多孔質材製型上の緻密質セラミック焼結体
の筒体内に注入して吸水固化する工程,吸水固化した組
成物を加熱して前記有機バインダーを揮発除去する工
程,及び揮発除去した組成物を窒素ガス雰囲気中で焼成
して前記筒体と一体構造の焼結体を製造する工程,から
成るので,上記セラミック組成物を鋳込み成形後,吸
水,乾燥,脱バインダーを行い,次いで窒素ガス中で反
応焼成を行い,それによって熱軟化性有機バインダーの
多量添加により,吸水乾燥時の寸法収縮が極めて小さく
抑えられ,焼成時には,Si粒子と窒素ガスとの反応で窒
化珪素(Si3N4)が生成される。従って,全工程を通し
て,特に,寸法収縮量が極めて小さいセラミック部材を
製造することができ,製品としてクラック,亀裂等の存
在しない,或いはクラック亀裂等が発生し難い好ましい
セラミック部品を提供できる。
特に,このセラミック部材の製造方法は,断熱ピスト
ンを製作するのに極めて好ましいものである。このセラ
ミック部材を断熱ピストンに製作した場合には,焼結体
の部分で高度の断熱性を,且つ,窒化珪素等のセラミッ
ク製の薄膜及び筒体で耐熱性,耐変形性に富む断熱ピス
トンを提供でき,薄膜の熱容量を小さくして燃焼ガス温
度に追従性の良いピストンを提供できる。
しかも,この発明のセラミック部材の製造方法におい
ては,外周のセラミック製の筒体に,例えば,環状溝等
の係止部を形成しておくだけで,内部の断熱材となる焼
結体と極めて良好に且つ堅固に接合することができ,即
ち,反応焼結と化学蒸着CVDの特徴を活かすことによっ
てセラミックスの接合技術を不要にするだけでなく,製
品に対する機械加工を行う部分が極めて少なくなり,製
造コストを大幅に低減できる。また,緻密質セラミック
焼結体の筒体と金属Si粉末による反応セラミック焼結体
とのセラミック材を同種のものにすることができるの
で,両者の接合状態を一層堅固に接合することができ,
特に,焼結体自体は小さい気孔を多数分散状態に有し,
且つ断熱粒子界面ミスマッチによるフォノン散乱効果の
ため,極めて低熱伝導性に富む断熱ピストンを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図及び第3図はこの発明によるセラミック
組成物でセラミック部材の製造方法の各工程を示す説明
図,第4図はセラミック組成物のアクリルバインダー添
加量に対する収縮率を示すグラフ,並びに第5図はこの
発明によるセラミックスの製造方法で製作したピストン
の一例を示す断面図である。 1……石膏型,2……筒体,3……焼結体,3F……成形体,3S
……スラリー,4……薄膜,5……環状溝。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属Si粉末又は該粉末にチタン酸アルミニ
    ウム,ムライト,ジルコニア及びチタン酸カリウムのう
    ち少なくとも1種以上を含んでいるセラミック粉末を加
    えた混合粉末,前記金属Si粉末又は前記混合粉末の合計
    重量の6〜25重量%の添加量範囲の有機バインダー,解
    膠剤及び水,から成るセラミック組成物。
  2. 【請求項2】前記有機バインダーは熱可塑性アクリル樹
    脂であることから成る請求項1に記載のセラミック組成
    物。
  3. 【請求項3】金属Si粉末又は該粉末にセラミック粉末を
    加えた混合粉末,前記金属Si粉末又は前記混合粉末の合
    計重量の6〜25重量%の添加量範囲の有機バインダー,
    解膠剤及び水から成るセラミック組成物を,多孔質材製
    型上に配置された緻密質セラミック焼結体の筒体内に注
    入して吸水固化する工程,吸水固化した組成物を加熱し
    て前記有機バインダーを揮発除去する工程,及び揮発除
    去した組成物を窒素ガス雰囲気中で焼成して前記筒体と
    一体構造の焼結体を製造する工程,から成るセラミック
    部材の製造方法。
JP2056509A 1990-03-09 1990-03-09 セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法 Expired - Lifetime JP2987867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2056509A JP2987867B2 (ja) 1990-03-09 1990-03-09 セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2056509A JP2987867B2 (ja) 1990-03-09 1990-03-09 セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03261662A JPH03261662A (ja) 1991-11-21
JP2987867B2 true JP2987867B2 (ja) 1999-12-06

Family

ID=13029095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2056509A Expired - Lifetime JP2987867B2 (ja) 1990-03-09 1990-03-09 セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2987867B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4432182A1 (de) * 1993-09-13 1995-03-16 Isuzu Motors Ltd Verbundkeramik und Verfahren zu deren Herstellung
JP2686248B2 (ja) 1995-11-16 1997-12-08 住友電気工業株式会社 Si3N4セラミックスとその製造用Si基組成物及びこれらの製造方法
JP2001080967A (ja) 1999-09-06 2001-03-27 Sumitomo Electric Ind Ltd Si3N4セラミックスとその製造用Si基組成物及びこれらの製造方法
EP3075719B1 (en) 2013-11-26 2020-04-22 NGK Insulators, Ltd. Porous material and heat insulating film

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03261662A (ja) 1991-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4248813A (en) Process for producing high density sintered products
JPH05254914A (ja) 焼結素地の製造方法
JP2987867B2 (ja) セラミック組成物及び該組成物によるセラミック部材の製造方法
JPS6350310B2 (ja)
JP3739913B2 (ja) 窒化アルミニウム−アルミニウム系複合材料及びその製造方法
US20010033038A1 (en) Method of producing metal/ceramic composite, and method of producing porous ceramic body
EP0240190A2 (en) Process for manufacturing ceramic sintered bodies and mold to be used therefor
JPH0224789B2 (ja)
JP2614061B2 (ja) 窒化物系複合セラミックス
SU1570849A1 (ru) Способ изготовлени пористых вставок дл композиционных отливок
JPH03150276A (ja) セラミックス多層体及びその製造方法
JPS6128629B2 (ja)
JPH0453831B2 (ja)
JP2000233979A (ja) 窒化珪素焼結体及びその製造方法
JP3060498B2 (ja) 金属とセラミックスの結合体及びその製造方法
JP2932698B2 (ja) リエントラント型ピストン及びその製造方法
JPH04342481A (ja) セラミックスと金属の複合体構造とその製造方法
JP4849589B2 (ja) セラミックス構造体及びその製造方法
JPS59184759A (ja) 多孔質セラミツクス板状体の製造方法
JPS5978979A (ja) 有機結合材を含む焼結粉末成形体の脱脂方法
JPH0548724B2 (ja)
JPH02172870A (ja) 均質焼結体の製造方法
JPH01168845A (ja) 鉄−鉄酸化物焼結体及びその製造方法
JP3026116B2 (ja) 複合セラミックス焼結体およびその製造方法
JP2936288B2 (ja) 複合セラミックスおよびその製造方法