JP2614061B2 - 窒化物系複合セラミックス - Google Patents
窒化物系複合セラミックスInfo
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- JP2614061B2 JP2614061B2 JP62314929A JP31492987A JP2614061B2 JP 2614061 B2 JP2614061 B2 JP 2614061B2 JP 62314929 A JP62314929 A JP 62314929A JP 31492987 A JP31492987 A JP 31492987A JP 2614061 B2 JP2614061 B2 JP 2614061B2
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- ceramics
- ceramic
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、窒化物系セラミックスと窒化ボロンセラミ
ックスの複合セラミックスに係わるものである。
ックスの複合セラミックスに係わるものである。
<従来の技術> BN系セラミックスは、溶湯に対する非濡れ性、高温潤
滑性に優れている反面、脆弱である。
滑性に優れている反面、脆弱である。
このためにBN系セラミックスは、ある程度強度の必要
な部分にはなかなか使用できない欠点がある。
な部分にはなかなか使用できない欠点がある。
従来は、このBNの優れた特性をもたせるために、他の
セラミックスの中に粉末の形で混合して、複合化するこ
とが試みられているが、添加量はせいぜい20〜30%程度
であり限界がある。
セラミックスの中に粉末の形で混合して、複合化するこ
とが試みられているが、添加量はせいぜい20〜30%程度
であり限界がある。
またBN量の増加に伴って、脆弱になり、両方の特性を
同時に兼ね備えたものは得られていない。
同時に兼ね備えたものは得られていない。
<発明が解決する問題点> 本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、そ
の目的とする所は、BNセラミックスの特性を100%備
え、しかも強度も兼備した新しい形の複合セラミックス
を提供するにある。
の目的とする所は、BNセラミックスの特性を100%備
え、しかも強度も兼備した新しい形の複合セラミックス
を提供するにある。
<問題点を解決するための手段> 上記問題点は次の手段によって解決される。
BNセラミックスが窒化物系セラミックスの表層に積
層されて、一体化された構造にすると、BNの特性を100
%備え、しかも高強度のセラミックスが得られること。
層されて、一体化された構造にすると、BNの特性を100
%備え、しかも高強度のセラミックスが得られること。
上記積層構造は、窒化物系セラミックスの表層部に
多孔層を設け、この層にBNセラミックスを充填して、焼
結、一体化する。
多孔層を設け、この層にBNセラミックスを充填して、焼
結、一体化する。
いわゆる係止構造にしてやると、二つの材料の材料特
性の違いによる歪みの発生を防止して極めて信頼度の高
い接合状態が得られること。
性の違いによる歪みの発生を防止して極めて信頼度の高
い接合状態が得られること。
〈作用〉 BNセラミックスと窒化物系セラミックスは、互いに反
応しにくく、接合界面で反応層は生成されにくい。
応しにくく、接合界面で反応層は生成されにくい。
このために、この二つのセラミックスを単に重ね合わ
せて焼結しても安定な接合状態は得られない。
せて焼結しても安定な接合状態は得られない。
本発明は、窒化物系セラミックスの表層部に多孔部を
形成し、この多孔部をBNセラミックスで充填して一体的
に焼結して、いわばBNセラミックスを窒化物系セラミッ
クスに機械的に係止してつなぎ留めて、安定な接合状態
を得ようとするものである。
形成し、この多孔部をBNセラミックスで充填して一体的
に焼結して、いわばBNセラミックスを窒化物系セラミッ
クスに機械的に係止してつなぎ留めて、安定な接合状態
を得ようとするものである。
この様な構造にすると、高い接合強度が得られ、しか
も、二つの材料の熱膨張特性の違いによって界面に発生
する熱歪みも抑制することができる。
も、二つの材料の熱膨張特性の違いによって界面に発生
する熱歪みも抑制することができる。
本発明積層体では、BNセラミックスは連続した層の
形、あるいは不連続層の形、いずれの形にすることもで
きる。
形、あるいは不連続層の形、いずれの形にすることもで
きる。
不連続層の場合、多孔部のみにBNが充填された構造に
することもできる。
することもできる。
本発明のBNセラミックスは不可避的な不純物を除き10
0%純粋なセラミックスを指すものである。
0%純粋なセラミックスを指すものである。
尚、BNセラミックスは本来非常に焼結されにくいセラ
ミックスで通常ホットプレスで製造されている。
ミックスで通常ホットプレスで製造されている。
従って強度の高いBNの層を得るためには、本発明で
は、BNの出発原料の一部あるいは全部をアモルファスBN
あるいは焼結過程でアモルファスBNを生成する粉末(例
えばB)にすることを必須の条件にしている。
は、BNの出発原料の一部あるいは全部をアモルファスBN
あるいは焼結過程でアモルファスBNを生成する粉末(例
えばB)にすることを必須の条件にしている。
出発原料を上記のものにすると、常圧焼結でも強度の
高いBN層が生成される。
高いBN層が生成される。
BNセラミックスの層を窒化物系セラミックスの上に積
層係止する具体的手段として、例えば次の様な方法があ
る。
層係止する具体的手段として、例えば次の様な方法があ
る。
予め窒化物系セラミックスを仮焼きして表面に多孔質
の層を形成し、この層にBN出発原料粉末の分散したスラ
リーを含浸させる。
の層を形成し、この層にBN出発原料粉末の分散したスラ
リーを含浸させる。
窒化物系セラミックスの表面の多孔部はBNの出発原料
粉末で充填される。
粉末で充填される。
次にこれを同時焼結する。
極めて緻密な複合性焼結体が得られる。
なお、本発明で窒化物系セラミックスとはSi3N4、AI
N、サイアロン等である。
N、サイアロン等である。
〈実施例〉 本発明セラミックスの構造を図面によって説明する。
第1図は本発明の接合構造を模式的に表した図であ
る。
る。
1は窒化物系セラミックスの表面に形成された多孔質
の層2はBNの層である。
の層2はBNの層である。
多孔層1は図の様に深く入りくんだ入江の様な構造に
なっているが、BN粒子はこの入江に深く侵入して焼結さ
れているために、この入江がカギになって脱去できない
構造になっている。
なっているが、BN粒子はこの入江に深く侵入して焼結さ
れているために、この入江がカギになって脱去できない
構造になっている。
更に、窒化物系セラミックスとBNセラミックスは同時
焼結されているために部分的には、一部反応して互いに
拡散し合った部分もあり、極めて強固な接合が得られて
いる。
焼結されているために部分的には、一部反応して互いに
拡散し合った部分もあり、極めて強固な接合が得られて
いる。
本発明の窒化物系複合セラミックスには、基本的には
次の様な2つの積層形態がある。
次の様な2つの積層形態がある。
(1)BNの連続層の積層 第2図に示す様に、窒化物系セラミックスの表面にBN
の連続体の層が積層されたものである。
の連続体の層が積層されたものである。
表面は100%BNの層で覆われる。
(2)BNの不連続層の積層 第3図に示す様に、主に窒化物系セラミックスの表面
の多孔部のみにBNが充填された構造のものであり、表面
にはBNと窒化物系セラミックスの層が露出している。
の多孔部のみにBNが充填された構造のものであり、表面
にはBNと窒化物系セラミックスの層が露出している。
窒化物系セラミックスの耐磨耗性とBNの潤滑性の両方
が得られる。
が得られる。
次に、本セラミックスの製造法について実例を示す。
実例1. 〈仮焼き体の製造〉 窒化ケイ素の鋳込み成形用スラリーを調整し、石膏型
に鋳込んで20φ×20Hmmの柱状体を成形した。
に鋳込んで20φ×20Hmmの柱状体を成形した。
乾燥後、これをN2雰囲気で400℃に仮焼きした。
〈BNの含浸〉 含浸用スラリーの組成 アモルファスBN粉末 49% B粉末 0.5% 結晶質BN粉末 10% 解 膠 剤 0.5% 分 散 剤 40%水 上記組成のスラリーに上記窒化ケイ素の仮焼き体を侵
漬して表面層に約1mm、BNの出発原料の層を沈着させ
た。
漬して表面層に約1mm、BNの出発原料の層を沈着させ
た。
〈焼 成〉 乾燥後、N2雰囲気、1700℃×2Hr焼成した。
〈断面組織〉 焼成体の断面組織を観察した。
BNの層は約0.5mm、BNは窒化ケイ素の中に約0.1mm侵入
して、両者が一体結合されていた。
して、両者が一体結合されていた。
〈強 度〉 曲げ強度 95kg/mm2 因みに窒化ケイ素単体のものは、100kg/mm2、BN単体
では、5kg/mm2である。
では、5kg/mm2である。
実例2. 〈仮焼き体の製造〉 窒化アルミニウムの鋳込み成形用スラリーを調整し、
石膏型に鋳込んで20φ×20Hmmの柱状体を成形した。
石膏型に鋳込んで20φ×20Hmmの柱状体を成形した。
乾燥後、これをN2雰囲気で400℃に仮焼きした。
〈BNの含浸〉 含浸用BNスラリーに窒化アルミニウム仮焼き体を含浸
して表面層に約1mm、BNの出発原料の層を沈着させた。
して表面層に約1mm、BNの出発原料の層を沈着させた。
〈焼成〉 乾燥後N2雰囲気、1800℃×2Hr焼成した。
〈断面組織〉 焼成体の断面組織を観察した。
BNの層は約0.5mm、BNは窒化アルミニウムの中に約0.0
5mm侵入して、両者が一体焼結されていた。
5mm侵入して、両者が一体焼結されていた。
〈発明の効果〉 本発明は以上評記した様に、BNセラミックスと窒化物
系セラミックスの性質を併せ持ったものであり、耐磨耗
性と高温潤滑性を併せて要求される分野や、強度不足で
今まで使用できなかった分野へのBNセラミックスの利用
を可能ならしめるものである。
系セラミックスの性質を併せ持ったものであり、耐磨耗
性と高温潤滑性を併せて要求される分野や、強度不足で
今まで使用できなかった分野へのBNセラミックスの利用
を可能ならしめるものである。
第1図は本発明の構造を模式的に説明した図であり、第
2図はBNの連続層が積層されたときの構造を説明した
図、第3図はBNの不連続層が積層されたときの構造を説
明した図である。 1……窒化物系セラミックスの層 2……BNセラミックスの層
2図はBNの連続層が積層されたときの構造を説明した
図、第3図はBNの不連続層が積層されたときの構造を説
明した図である。 1……窒化物系セラミックスの層 2……BNセラミックスの層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−111989(JP,A) 特開 昭59−137375(JP,A) 特開 昭63−190786(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】窒化物系セラミックス側の表面部に形成さ
れた多孔部に、窒化ボロンあるいは窒化ボロンを生成す
る成分を充填、成形後、一体的に焼結し、窒化物系セラ
ミックスの表面に窒化ボロンセラミックスの層を係止積
層されていることを特徴とする窒化物系セラミックスと
窒化ボロンの複合セラミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314929A JP2614061B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 窒化物系複合セラミックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62314929A JP2614061B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 窒化物系複合セラミックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01157487A JPH01157487A (ja) | 1989-06-20 |
JP2614061B2 true JP2614061B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=18059349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62314929A Expired - Lifetime JP2614061B2 (ja) | 1987-12-11 | 1987-12-11 | 窒化物系複合セラミックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2614061B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2588554B2 (ja) * | 1987-12-29 | 1997-03-05 | 日立金属株式会社 | アルミニウム溶湯用部材及びその製造方法 |
JP2688980B2 (ja) * | 1989-04-05 | 1997-12-10 | 株式会社いすゞセラミックス研究所 | 窒化珪素複合構造体の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59111989A (ja) * | 1982-12-17 | 1984-06-28 | 株式会社東芝 | 摺動部材 |
JPS59137375A (ja) * | 1983-01-25 | 1984-08-07 | トヨタ自動車株式会社 | 摺動特性にすぐれた窒化珪素質焼結体 |
JPS63190786A (ja) * | 1987-01-30 | 1988-08-08 | 日立金属株式会社 | 被覆窒化珪素系セラミツクスおよびその製造方法 |
-
1987
- 1987-12-11 JP JP62314929A patent/JP2614061B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01157487A (ja) | 1989-06-20 |
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