JP2987536B2 - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JP2987536B2
JP2987536B2 JP4122610A JP12261092A JP2987536B2 JP 2987536 B2 JP2987536 B2 JP 2987536B2 JP 4122610 A JP4122610 A JP 4122610A JP 12261092 A JP12261092 A JP 12261092A JP 2987536 B2 JP2987536 B2 JP 2987536B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁性塗布液等に塗布液を
長尺の可撓性の支持体に塗布する塗布方法に関するもの
であり、特に、走行する支持体の背面を支持することな
く支持体表面側にエクストルージョン型の塗布ヘッドを
押し付けて磁性塗布液を塗布する塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行する支持体上に塗布液を塗布
する方法としては、ロールコート、グラビヤコート、ロ
ールコートプラスドクタ方式、エクストルージョン塗布
方法(エクストルージョンコート、スライドビードコー
トなど種々の方法が用いられている。これらの塗布方法
のうち磁気テープ等の磁性塗布液の塗布においてはエク
ストルージョン塗布方法が多用されている。このエクス
トルージョン塗布方法は、例えば支持体を走行自在に案
内するガイドロール間において、該支持体の背面を支持
することなく支持体表面側にエクストルージョン型の塗
布ヘッドを押し付けて磁性塗布液を塗布する塗布方法で
ある。すなわち、この押し付けより前記支持体は前記塗
布ヘッドに特定の角度でラップした状態となり、前記塗
布ヘッドと前記支持体とは該塗布ヘッドから吐出された
塗布液の液膜分だけのクリアランスで保持させた状態で
塗布が行われることになる。
【0003】前記エクストルージョン塗布方法により塗
布するときは、磁性塗布液が前記塗布ヘッドに送液され
ていない状態では、前記支持体と塗布ヘッドとが直接接
触する状態が発生してしまうために、前記支持体の帯電
やさらには擦り傷や破損など種々の問題が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来にお
いては例えば特開昭62−95169号公報に開示され
ているように、磁性塗布液を送液していないときには、
すみやかに前記支持体を塗布ヘッドから引き離し、また
送液を再送液のタイミングと合わせて塗布ヘッドを再び
前記支持体に押しつける操作を行っていた。このように
塗布ヘッドを支持体から引き離す方法では、塗布ヘッド
を支持体に接近させる際にはヘッド先端の一部が支持体
に接触してから該ヘッドから磁性塗布液を吐出し、塗布
ヘッドを支持体から離すときは該ヘッドが離れる前に磁
性塗布液の吐出を停止するようにしていた。
【0005】このように塗布ヘッドと支持体とを離すケ
ースとしては、支持体の接合部分が塗布ヘッドの所を通
過する時に、すなわち、該接合部分がヘッド先端部分に
引っ掛かったり、該接合部分の段部が通過することによ
る支持体の挙動の乱れを回避する場合がある。特に、薄
層塗布を目的とした塗布工程においては、接合部分の段
部が通過すると支持体の挙動の乱れが、塗布ヘッドと支
持体間に形成される磁性塗布液のメニスカスに大きな影
響を与えるために、塗布をそのまま続行することが出来
ず、塗布ヘッドを離さねばならなかった。
【0006】この塗布方法により、支持体の傷や破損な
らびに磁性塗布液の厚塗りや塗布ヘッドの汚れ等を改善
できた。しかしながら、特開昭62−95169号公報
に開示されような方法の場合、磁性塗布液と吐出と塗布
ヘッドの動作タイミングは塗布条件により左右されるた
めに、塗布条件が大幅に変わったときは設定しなおす必
要がある。また、この方法を実施するための設備には、
塗布ヘッドあるいは搬送ロールの移動装置が必要であ
り、この移動装置は製造設備の複雑化並びにメンテナン
ス性低下の問題があった。また、上述のように支持体の
接合部分が通過するときに塗布ヘッドと支持体とを離す
操作を行うことは、この接合部分の前後が製品となら
ず、材料の使用効率を低下させている問題があった。本
発明は、上述の欠点を解消せんとするもので、その目的
とするところは、塗布ヘッドと支持体とを離すことによ
って生ずる材料の無駄を解消できる塗布方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、走
行する支持体の背面を支持することなく該支持体の表面
側に塗布ヘッドを前記支持体に押し付けて磁性塗布液を
塗布する塗布方法において、前記磁性塗布液を塗布する
前に有機溶剤を主体とするプレコート液を塗布し、且
つ、前記塗布ヘッドの上流側のエッジにて前記プレコー
ト液の一部を掻き落とすようにするとともに、前記支持
体の接合部の通過する直前に該支持体に前記塗布ヘッド
を押し付けたまま該塗布ヘッドからの前記磁性塗布液の
吐出を停止し、該支持体の接合部の通過した直後に該磁
性塗布液を再吐出することを特徴とする塗布方法によっ
て達成される。
【0008】
【実施態様】以下、本発明の塗布方法の一実施態様であ
る磁性塗布液の塗布工程について説明する。図1は塗布
ヘッドの要部および該塗布ヘッドにより支持体上に磁性
塗布液を単層塗布している状態を示す要部断面図であ
る。図2は塗布工程の要部を示した要部概略図である。
図3は塗布ヘッドの要部および該塗布ヘッドにより支持
体上に磁性塗布液を重層塗布している状態を示す要部断
面図である。先ず、図1および図2を参照して塗布設備
および塗布ヘッドの要部について説明する。本実施態様
における支持体1は図示しないロールから引き出されて
所定の搬送路を走行し、図2にしめすようにガイドロー
ル11、12、13の間にプレコート液26を塗布する
塗布ヘッド9および磁性塗布液3を塗布する塗布ヘッド
10(エクストルーダ)が配置されている。そして、前
記塗布ヘッド10の前後には検出センサ7、8が配設さ
れ、前記支持体1の接合部の通過を機械的或いは光学的
に検出できるようにしてある。そして、前記検出センサ
7により接合部を検出したときに、後述する送液系によ
り前記塗布ヘッド10への送液を停止し、その後前記検
出センサ8により接合部を検出したとき前記塗布ヘッド
10への送液を再開する。
【0009】図1に示す本実施態様の前記塗布ヘッド1
0の横断面図及び該塗布ヘッドによる塗布状態を説明す
る。フロントエッジ21は、前記支持体1に対向するフ
ロントエッジ面21a全域が支持体側に膨らむように形
成されているが、支持体側に膨らむ形態としては、一般
的には曲率(R)をもった湾曲面が用いられるが、支持
体に同伴される空気の巻き込みを防止できれば、これに
は限らず平坦な形状でもよい。また、バックエッジ22
の先端部22aおよび該バッグエッジ面全体は前記フロ
ントエッジ21の頂部よりも低く構成されている。すな
わち、前記バックエッジ22の先端部22aが前記フロ
ントエッジ21の後端部21aよりも段差をつけて前記
支持体1に対して後退するように構成されている。エッ
ジ(ダイ先端部)材質が、超硬あるいはセラミックであ
る。
【0010】スリット38はポケット5から前記支持体
1への塗布点に向けてテーパを有していても図示の如く
平行であっても構わない。本実施態様において、プレコ
ート液26は図示しない給液系により前記塗布ヘッド9
に供給され、該塗布ヘッド9により前記支持体1に所定
量塗布される。図2においては、前記塗布ヘッド9を前
記塗布ヘッド10と便宜上同様な形状に図示したが、本
発明の趣旨から容易に理解できるように該塗布ヘッド9
のタイプは特に限定するものではなく、例えばグラビア
コーター、ロールコーター、ブレードコーター、エクス
トルージョンコーターなどの一般的に用いられている周
知の塗布装置により塗布される。なお、前記両塗布ヘッ
ド9、10は、図示のように所定の間隔をあけて適宜配
置されるが、これらの塗布装置は異なった二本のガイド
ロール間に別々に設置してもよいし、二本のガイドロー
ル間に同時に設置しても構わない。また、図示の磁性塗
布液用の前記塗布ヘッド10における前記支持体1のラ
ップ角度は、一般には2°〜60°、前記塗布ヘッド1
0においてラップを形成するための前記ガイドロールの
スパンは一般的には50〜300mmに設定されるがこ
れに限られるものではない。
【0011】この予め塗布される前記プレコート液26
は、有機溶剤系の液であり前記磁性塗布液3に比べて低
粘度の液であり、その作用は後述する作用以外に、従来
と同様に前記磁性塗布液3が塗布されるときのフロント
エッジ上流側での同伴空気の巻き込みが防止され、好適
な塗布状態が維持される。
【0012】図3に示す重層塗布の場合は、中間ブロッ
ク23により二つのスリット38aと38bとが形成さ
れており、基本的には図1に示す塗布ヘッドと同じ構成
である。なお、この場合においては、前記両スリット3
8a,38bに二種類の磁性塗布液3aと3b或いは磁
性塗布液と非磁性塗布液を別々に供給して塗布すること
ができる。
【0013】以下、図4に示す磁性塗布液の送液系につ
いて説明する。前記磁性塗布液3を貯蔵したストックタ
ンク20から送液ポンプP1 により前記塗布ヘッド10
方向に送り出すことができる。前記塗布液3の経路は、
前記塗布ヘッド10の直前に設置された第1の切替弁で
ある三方コックC1 により、本路50とバイパス管路3
2とに適宜経路が切り替えられる。なお、前記バイパス
管路32にはその途中から分岐して前記塗布液3を前記
ストックタンク20に戻すことのできる還流管路33が
設けられており、更に、還流管路33には流量を調整で
きる調節弁Vが設置されている。
【0014】前記塗布ヘッド10の直後で且つ前記引抜
ポンプP2 の上流側には、前記三方コックC1 とほぼ同
期動作する第2の切替弁である三方コックC2 が設けら
れている。前記引抜ポンプP2 にて引き抜かれた前記塗
布液3は、最終還流路31を経て再び前記ストックタン
ク20に戻される。塗布工程を開始するときは、先ず、
塗布開始前に予め前記塗布液3を前記塗布ヘッド10に
満たしたのち、前記送液ポンプP1 及び前記引抜ポンプ
2 を運転状態に保ったまま、前記三方コックC1 ,C
2 をほぼ同期させて電気信号にて操作し、前記塗布液3
を前記バイパス管路32並びに前記還流管路33に流し
ておく。このとき、前記調節弁Vの絞り調整により、前
記バイパス管路32と前記還流管路33とに流れる前記
塗布液3の分量が適宜調整されている。この調整は、前
記バイパス管路32に流れる流量を、塗布時に前記塗布
ヘッド10の排液側から流出する流量に対応した量と
し、前記還流管路33に流れる流量を、塗布時に前記ス
リット38から流出する流量に対応した量に調整されて
いる。
【0015】塗布開始に際しては、自動操作にて前記両
三方コックC1,2 をほぼ同時(下流側の前記三方コッ
クC2 の作動を僅かに遅延させるようにしてもよい。)
に操作して、前記塗布液3を前記塗布ヘッド10に送液
して塗布を開始する。送液停止においても前記両三方コ
ックC1,2 の操作により適宜行うことができる。ま
た、前記塗布液3は前記送液ポンプP1 により送り出さ
れているとき、流量計M1 にて計量しつつフィルタfを
通り前記塗布ヘッド10に送り込まれる。一方、これと
同時に、前記塗布ヘッド10の排液側からでた塗布液3
の一部は給液系とは別系統の前記引抜ポンプP2 により
流量計M2 で計量されつつ引き抜かれる。
【0016】前記支持体の接合部の形成について説明す
る。ロール状に巻かれた前記支持体1が終わり、該支持
体1の最後端が引き出されると、待機していた他のロー
ル状の支持体1の先端とが従来行われてきたように両面
接着テープで支持体移動中に重ね合わさるように接合さ
れる。したがって、前記支持体1の走行はその走行速度
を緩めることなく継続される。本実施態様においては、
前記支持体1の接合部の通過する直前に、前記検出セン
サ7により前記接合部を検出し、該支持体1に前記塗布
ヘッド10を押し付けたまま該塗布ヘッド10からの前
記磁性塗布液3の吐出を停止する。その後、前記支持体
1の接合部の通過を前記検出センサ8により検出し、前
記磁性塗布液3を再吐出する。
【0017】前記接合部が前記塗布ヘッド10を通過す
るときに、上述のように前記送液系を制御することによ
り、従来型式のものより完全な製品とならない支持体の
無駄が短縮される。しかも、前記磁性塗布液3の送液停
止並びに送液開始に際して、前記支持体1の挙動の乱れ
が極めて少なく、特に磁性塗布液3を再塗布時において
安定した塗布状態になる時間が極めて短く、無駄の少な
い塗布を行うことができる。この理由は下記のような作
用によるものと推定される。前記支持体1に塗布される
プレコート液26が、既述のように前記フロントエッジ
21の頭部近傍で掻き落とされる液28と、該支持体1
に付着したまま前記塗布ヘッド10を通過する液27と
に別れている。これにより、前記接合部が前記エッジ面
21aを通過する時、該接合部の支持体面段差により、
前記支持体1と前記エッジ面21aとの間のプレコート
液に通常時の圧力と異なった圧力が加わるが、この瞬
間、前記接合部が掻き落とされていた前記液28の一部
を前記液27側に巻き込むように作用する(反対に掻き
落とし量が増える場合ある)。この接合部の通過時に
前記支持体1の挙動変動に追従してプレコート液26の
掻き落とし量が変化することで、該支持体1の挙動変化
のエネルギーを吸収する緩衝作用が働くことにより、前
記接合部が通過したときの支持体走行バランスが速やか
に安定化するものとみられる。
【0018】以上述べた前記支持体1に塗布される前記
磁性塗布液3には強磁性微粉末が使用されるもので、以
下、これに付き詳述する。強磁性微粉末としては、γ−
Fe2 3 、Co含有のγ−Fe2 3 、Fe34
Co含有のFe3 4 、γ−FeOx、Co含有のγ−
FeOx(X=1.33〜1.50)、CrO2 、Co
−Ni−P合金、Co−Ni−Fe−B合金、Fe−N
i−Zn合金、Ni−Co合金、Co−Ni−Fe合金
など、公知の強磁性微粉末が使用でき、これら強磁性微
粉末の粒子サイズは約0.005〜1ミクロンの長さ
で、軸長/軸幅の比は、1/1〜50/1程度である。
又、これらの強磁性体微粉末の比表面積は、1m2 /g
〜70m2 /g程度である。また強磁性微粉末として、
板状六方晶のバリウムフェライトも使用できる。バリウ
ムフェライトの粒子サイズは約0.001〜1ミクロン
の直径で、厚みが直径の1/2〜1/20である。バリ
ウムフェライトの比重は4〜6g/ccで、比表面は1
2 /g〜70m2 /gである。
【0019】本発明において、磁性層には強磁性微粉末
と共にバインダーが使用される。使用されるバインダー
としては上記同様に従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が挙げられる。熱可
塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分子量
が10,000〜300,000、重合度が約50〜
2,000程度のもので、例えば塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合
体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、
メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステルスチレン共重合体、ウレタンエラストマ
ー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポ
リアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデンアク
リロニトリル共重合体、ブタジェンアクリロニトリル共
重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セル
ロース誘導体(セルロースアセテートブチレート、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースプロピオネート、ニトロセルロース等)、スチレ
ンブタジェン共重合体、ポリエステル樹脂、クロロビニ
ルエーテルアクリル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、
各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等
が使用される。
【0020】熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、
塗布液の状態では200,000以下の分子量のもので
あり、磁性層形成用組成物を塗布し、乾燥させた後、加
熱すると、これらの樹脂が縮合、付加等の反応を生じて
分子量が無限大のものとなり得る。また、これらの樹脂
の中で、樹脂が熱分解するまでの問に軟化または溶融し
ないものであることが望ましい。具体的には、例えばフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、硬化型ポリウレタン樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコ
ン樹脂、反応型アクリル系樹脂、エポキシポリアミド樹
脂、ニトロセルローズメラミン樹脂、高分子量ポリエス
テル樹脂とイソシアネートプレポリマーの混合物、メタ
クリル酸塩共重合体とジイソシアネートプレポリマーの
混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネート
との混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリ
コール/高分子量ジオール/トリフェニルメタントリイ
ソシアネートの混合物、ポリアミド樹脂及びこれらの混
合物などがある。
【0021】バインダー中に分散する強磁性微粉末、溶
剤、又、添加剤としての分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電
防止剤及び非磁性支持体等は従来使用されていたものが
同様に使用される。分散剤としてはカプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、ステアロール酸等の炭素数12〜18個の脂
肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数11〜17個のアル
キルまたはアルケニル基):前記の脂肪酸のアルカリ金
属(Li,Na,K等)またはアルカリ土類金属(M
g,Ca,Ba)から成る金属石鹸:前記の脂肪酸エス
テルの弗素を含有した化合物:前記の脂肪酸のアミド:
ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステル:レ
ジチン:トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモ
ニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンはエ
チレン、プロピレンなど):等が使用される。この他に
炭素数12以上の高級アルコール、およびこれらの他に
硫酸エステル等も使用可能である。潤滑剤としては前述
の分散剤もその効果が認められるが、ジアルキルポリシ
ロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシ
ポリシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノ
アルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキルは炭
素数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4個)、フェニ
ルポリシロキサン、フロロアルキルポリシロキサン(ア
ルキルは炭素数1〜5個)などのシリコンオイル、グラ
ファイトなどの導電性微粉末:二硫化モリブデン、二酸
化タングステンなどの無機微粉末:ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレン塩化ビニル共重合体、ポリテ
トラフルオロエチレンなどのプラスチック微粉末:α−
オレフィン重合物:常温で液状の不飽和脂肪族炭化水素
(二重結合が末端の炭素に結合したα−オレフィン、炭
素数約20):炭素数12〜20個の一塩基性脂肪酸と
炭素数3〜12個の一価のアルコールからなる脂肪酸エ
ステル類、フルオロカーボン類などが使用できる。
【0022】研磨剤としては溶融アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム(Cr2 3 )、コランダム、人造コラ
ンダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、
エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用され
る。帯電防止剤としてはカーボンブラック、カーボンブ
ラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末:サポニン
などの天然界面活性剤:アルキレンオキサイド系、グリ
セリン系、グリシドール系などのノニオン界面活性剤:
高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩類、ピリ
ジンその他の複素環類、ホスホニウム又はスルホニウム
類などのカチオン界面活性剤:カルボン酸基、スルホン
酸基、燐酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸
性基を含むアニオン界面活性剤:アミノ酸類、アミノス
ルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステ
ル類等の両性活性剤などが使用される。塗布溶媒に使用
する有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エ
チル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル
系:ベンゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香
族炭化水素):メチレンクロライド、エチレンクロライ
ド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリ
ン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素等がある。
【0023】溶剤の量は磁性微粉末の2〜3倍である。
バインダー100重量部に対して、分散剤は0.5〜2
0重量部、潤滑剤は0.2〜20重量部、研磨剤は0.
5〜20重量部、帯電防止剤として使用する導電性微粉
末は0.2〜20重量部、同じく帯電防止剤として使用
する界面活性剤は0.1〜10重量部である。磁性粉末
及び前述の結合剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、溶剤等は混練されて磁性塗料とされる。
【0024】これらの磁性層を設ける支持体の素材とし
てはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタ
レートなどのごときポリエステル、ポリプロピレンのご
ときポリオレフィン、三酢酸セルローズや二酢酸セルロ
ーズのごときセルローズ誘導体、ポリ塩化ビニルのごと
きビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、
ポリスルホンなどのプラスチックのフィルム、アルミニ
ュウム、銅などの金属材料、ガラスなどのセラミックス
などがある。これらの支持体は、あらかじめコロナ放電
処理、プラズマ処理、下塗処理、熱処理、金属蒸着処
理、アルカリ処理などの前処理が施されていてもよい。
支持体は、種々所望の形状のものでよい。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、塗布ヘッ
ドを走行する支持体に押し付けて磁性塗布液を塗布する
ときに、磁性塗布液を塗布する前に有機溶剤を主体とす
るプレコート液を塗布し、且つ、前記塗布ヘッドの上流
側のエッジにて前記プレコート液の一部を掻き落とすよ
うにするとともに、前記支持体の接合部の通過する直前
に該支持体に前記塗布ヘッドを押し付けたまま該塗布ヘ
ッドからの前記磁性塗布液の吐出を停止し、該支持体の
接合部の通過した直後に該磁性塗布液を再吐出する塗布
方法である。したがって、本発明によれば、前記接合部
が前記塗布ヘッド上を通過するときに、該塗布ヘッドと
前記支持体とを離す操作を行わないので、前記接合部分
の前後で製品とならない部分を従来の比べて極めて少な
くすることができ、材料の無駄を解消できる塗布方法を
提供することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果をさらに明
確にすることができる。下記表1に示す組成の各成分を
ボールミルに入れて混合分散させた後、エポキシ樹脂
(エポキシ当量500)を30重量部加えて均一に混合
分散させて磁性塗布液(磁性分散液)とした。こうして
得られた磁性塗布液の粘度を測定したところ、剪断速度
が大きくなるのにともなってその粘性が低くなるチキソ
トロピックな粘度特性を示した。
【0027】
【表1】
【0028】塗布条件は下記に示す条件により塗布を実
施した。 *支持体の材質 :厚さ15μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム *磁性塗布液を塗布する塗布ヘッド:図1に示す塗布ヘ
ッド *磁性塗布液の送液系は図4に示した送液系を使用し
た。 *塗布ヘッドの配置及びパス系設備は図2に示す設備を
使用した。 *支持体の張力 :10kg/全幅 *塗布幅 :500mm *塗布速度 :600m/min
【0029】また、プレコート液はメチルイソブチルケ
トンを使用し、バーコーダ塗布方式により2.0μm
(未乾燥状態)の厚さで塗布した。この結果を図5乃至
図7に示したタイムチャートを参照して説明する。図5
は本発明の塗布方法による実施例1を示し、図6は本発
明の実施例2を示す。図7は従来の塗布方法による場合
で、プレコート液26を殆ど掻き落とさない場合であ
る。夫々支持体1の接合部がフロントエッジ21の頭部
を通過する際の塗布ヘッドの該支持体への脱着状態(縦
軸)と塗布状態の各時刻(横軸)を示す。本発明による
実施例1に述べると、本実施例の場合、従来型式のもの
のように、塗布ヘッド10と支持体1との離脱はなく、
塗布状態にある塗布ヘッド10への磁性塗布液の送液を
制御する。塗布ヘッド10の前後に支持体1の接合部の
通過を検出する検出センサ7及び8を配設させたもの
で、該接合部を時刻t1 で検出、この時刻から送液を停
止して時刻t2 において送液が完全に止まる。その後、
時刻t2 において検出センサ8により前記接合部を再検
出したときに送液を再開し、時刻t4 で正常な塗布状態
に復元する。この時刻t1 から時刻t4 まで時間がほぼ
1秒であった。なお、時刻t0 は接合部が塗布ヘッドを
通過するタイミングである。
【0030】次に、実施例2について説明する。本実施
例の場合、従来型式のもののように、塗布ヘッド10と
支持体1との離脱はなく、塗布状態にある塗布ヘッド1
0への磁性塗布液の送液を制御する。これは、時刻t1
から時刻t2 の間に送液を停止し、時刻t2 から時刻t
3 まで間は全く送液しない。そして、支持体1の接合部
が通過したところを見計らって時刻t3 に送液を開始
し、時刻t4 で正常塗布状態に復元した。この時刻t1
から時刻t4 まで時間がほぼ3秒であった。即ち、この
場合においては、塗布ヘッド10の前後に検出センサを
用いなくても塗布不安定状態が時刻t1 から時刻t4
でとなり、従来型式のものより完全な製品とならない支
持体の無駄が短縮される。なお、時刻t0 は接合部が塗
布ヘッドを通過するタイミングである。
【0031】比較例とした図7に示す従来型式において
は、支持体1の接合部が通過するのを見計らって塗布状
態を時刻t1 で停止、と同時に時刻t3 まで塗布ヘッド
10が支持体1から離脱し、この時刻t3 と同時に時刻
4 から時刻t5 まで送液が停止される。その後、接合
部が通り過ぎるのを見計らって時刻t5 と同時に時刻t
6 より時刻t7 の間に送液を再開し、時刻t7 から時刻
8 までの間に塗布ヘッド10が再び支持体1を押圧す
るようにして塗布状態に復元する。これに要した時間、
すなわち時刻t1 から時刻t8 までのほぼ7秒は全く塗
布されていないか塗布不安定状態となり、完全な製品と
ならず、この間に走行した支持体1及び磁性塗布液3の
無駄となり、前記実施例1及び2に比べて製法としての
効率が悪いことが判る。なお、時刻t0 は接合部が塗布
ヘッドを通過するタイミングである。なお、時刻t0
接合部が塗布ヘッドを通過するタイミングである。
【0032】又、実施例3として、図1及び図2に示し
た装置において磁性塗布液3を送液しないときの支持体
1の削れ状況を観察した。この比較例としては特開昭6
2−95169号公報に記載の塗布方法において塗布ヘ
ッドを支持体から離さないで磁性塗布液の送液を停止し
たときの支持体削れによるスジ発生の状況を支持体のテ
ンションが5kg/全幅(比較例2)とテンションが1
0kg/全幅(比較例3)とについて観察した。この結
果を表2に示す。
【0033】 なお上記表2における評価は ○:接合の外れもなく筋発生も5回のうち平均3本以下
と極めて少ない状態 ×:接合の外れは殆どないが筋発生が5回平均で5本以
上生じる状態 △:接合の外れが起きたり、筋が5回平均で10本以上
と多く発生する状態
【0034】表2から判るように、本発明の塗布方法に
おいて、プレコート液を塗布ヘッドのフロントエッジに
よりかき落とすようにすることにより、磁性塗布液の送
液を停止したときに支持体のスジ発生がないことが判
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様における塗布ヘッドの要部
および該塗布ヘッドにより支持体上に磁性塗布液を単層
塗布している状態を示す要部断面図である。
【図2】本発明の塗布方法を実施した塗布工程の要部を
示した要部概略図である。
【図3】本発明の他の実施態様における塗布ヘッドの要
部および該塗布ヘッドにより支持体上に磁性塗布液を重
層塗布している状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明の一実施態様における磁性塗布液の送液
系を示した概略図である。
【図5】本発明の実施例の塗布工程において支持体の接
合部が塗布ヘッドの部分を通過するときの時間と磁性塗
布の吐出状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の他の実施例の塗布工程において支持体
の接合部が塗布ヘッドの部分を通過するときの時間と磁
性塗布の吐出状態を示すタイムチャートである。
【図7】従来の塗布方法の塗布工程において支持体の接
合部が塗布ヘッドの部分を通過するときの時間と磁性塗
布の吐出状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 支持体 3 磁性塗布液 5 ポケット 7、8 検出センサ 9 プレコート液用の塗布ヘッド 10 磁性塗布液用の塗布ヘッド 11、12、13ガイドロール 20 タンク 21 フロントエッジ 22 バックエッジ 23 中間ブロック 26 プレコート液 27 支持体に同伴されるプレコート液 28 掻き落とされるプレコート液 38 スリット C1 、C2 三方コック M1 、M2 流量計 f フイルタ P1 、P2 ポンプ V 調節弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B05C 5/02 B05C 5/02 (56)参考文献 特開 昭62−95169(JP,A) 特開 昭51−58437(JP,A) 特開 平4−4071(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 1/00 - 7/26 B05C 1/00 - 21/00 G11B 5/84 - 5/845

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する支持体の背面を支持することな
    く該支持体の表面側に塗布ヘッドを前記支持体に押し付
    けて磁性塗布液を塗布する塗布方法において、前記磁性
    塗布液を塗布する前に有機溶剤を主体とするプレコート
    液を塗布し、且つ、前記塗布ヘッドの上流側のエッジに
    て前記プレコート液の一部を掻き落とすようにするとと
    もに、前記支持体の接合部の通過する直前に該支持体に
    前記塗布ヘッドを押し付けたまま該塗布ヘッドからの前
    記磁性塗布液の吐出を停止し、該支持体の接合部の通過
    した直後に該磁性塗布液を再吐出することを特徴とする
    塗布方法。
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