JP3041741B2 - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JP3041741B2
JP3041741B2 JP4125412A JP12541292A JP3041741B2 JP 3041741 B2 JP3041741 B2 JP 3041741B2 JP 4125412 A JP4125412 A JP 4125412A JP 12541292 A JP12541292 A JP 12541292A JP 3041741 B2 JP3041741 B2 JP 3041741B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布方法に関し、特に、
連続的に移動している可撓性帯状の支持体の表面に対向
せしめたスリット先端部から塗布液を連続的に排出する
ことにより前記支持体の表面に前記塗布液の薄膜を層設
する塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば磁気テープや磁気ディスク
等の磁気記録媒体あるいは写真感光材料などを製造する
際には、一般的に、連続的に移動させた支持体上に所定
の塗布液を塗布して特定の機能を有する層を形成して製
造する。前記塗布液には種々のものがあるが、本発明で
いう塗布液とは、例えば写真感光剤塗布液、磁性塗布
液、表面保護・帯電防止剤あるいは潤滑剤塗布液などを
挙げることができる。
【0003】上述の塗布液を塗布方法としては、例えば
グラビヤロール、リバースロール、ドクターブレード、
エクストルージョン型の塗布ヘッド等を用いた方法があ
るが、この中でもエクストルージョン型塗布ヘッドを使
用した方法が、他の塗布方法に比べて高速かつ薄層の塗
布が可能であり多用されている。上述のエクストルージ
ョン型塗布ヘッドを用いた従来の塗布方法には、例えば
特公昭60−53674号、特開昭60−143866
号、特開平1−236968号公報に開示された方法が
ある。これらの塗布方法の目的は、塗布液の凝集を回避
するために塗布ヘッドの液溜め内の塗布液の流動性を高
めると共に塗布幅方向の塗布液の吐出量の均一化を図
り、以て塗布層の表面性ならびに塗布厚みの安定化を図
る塗布方法である。
【0004】上記各公報に関して簡単に述べると、前記
特公昭60−53674号公報においては、液溜めから
塗布液をスリットを介さずにポケット外にその一部を流
出せしめる塗布方法である。前記特開昭60−1438
66号公報においては、ポケット内の塗布液をポンプに
て引き抜いたり、適宜循環させながら、給液量と引抜液
量との差分量を塗布する塗布方法である。
【0005】また、前記特開平1−236968号公報
においても、ポケット内の塗布液の引抜ながら塗布する
塗布方法である。この場合は、例えば図3に示すよう
に、塗布ヘッド40への塗布液の供給に際してストック
タンク1内の塗布液2を送液するポンプP1 とは別に、
該塗布ヘッド40の周りに該塗布液2の一部分を循環さ
せる管路系を設け、該系内の配置した還流ポンプP2
より強制的に塗布液を循環させることにより凝集を回避
すると共にスリット長手方向における吐出圧の安定化を
図ろうとしたものである。
【0006】しかし、このような塗布方法によると、前
記ポンプP1 および前記還流ポンプP2 の吐出脈動によ
り吐出量の不安定化を生じやすい欠点があった。従っ
て、従来においてはこの欠点を解消するためには、例え
ば前記還流ポンプP2 に定量性のよい極めて高価なポン
プが必要であるだけでなく、前記ポンプP1 においても
定量性のよいものを使用することが要求されると共に、
前記ポンプP1 用の流量計FM1 ならびに前記還流ポン
プP2 用の流量計FM 2を配置し、これらの流量計の流
量検出信号に基づいてそれぞれ前記両ポンプを極めて正
確に制御する構成が採用されている。
【0007】本発明者らは、前記両ポンプのうち一方の
ポンプを制御しない場合や、定量性の高いポンプに代え
た塗布工程を行うテストを繰り返したが、ポンプ性能に
起因した塗布液の脈動を効果的に抑えることができなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の不都合を解消せんとするもので、極めて薄層で凝集性
の強い製品に対しても、液凝集に起因するスジ発生を防
止して安定製造ができるだけでなく、塗布液を送液する
ポンプ性能に起因した送液の脈動を高価な送液系を使用
しなくても回避でき設備コストが抑えられる塗布方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は連続
的に移動している可撓性帯状の支持体上の表面に対向せ
しめた塗布ヘッドのスリット先端部から塗布液を連続的
に排出することにより前記支持体の表面に前記塗布液の
薄膜を層設する塗布方法において、前記スリットに連通
する液溜めの一端側の塗布液供給側から供給された前記
塗布液の一部を他端側の塗布液排出側から排出して該塗
布液供給側に還流せしめる閉鎖還流系を形成すると共
に、ストックタンク側からの前記閉鎖還流系への前記塗
布液の供給を、前記ストックタンクと前記閉鎖還流系の
間に配置した定量送液ポンプにより、該閉鎖還流系に配
置した還流ポンプの吸引側に行うことを特徴とする塗布
方法により達成される。
【0010】以下、添付した図面に基づいて本発明の塗
布方法の実施態様を説明する。図1は本発明の一実施態
様である磁性分散液を塗布する設備の概略図であり、及
び図2は図1に示す設備において使用される塗布ヘッド
(以下、「エクストルーダ」という)を用いた塗布装置
の構成図を示す。図1および図2により本実施態様にお
ける塗布工程ならびにエクストルーダの構造について説
明する。
【0011】先ず図2に示したエクストルーダ40は、
先端部分が図示しないパスロール間に架け渡され支持さ
れて一定速度で移送される支持体Tの表面に直接接触す
るように対設し、塗着する塗布液の吐出圧により前記支
持体Tをスリット41の先端部から若干離脱せしめるよ
うにして該塗布液を塗布するものである。そして、塗布
工程時において前記エクストルーダ40には、前記支持
体Tの表面に塗着される塗布液2(スリットから吐出さ
れる塗着量はQ1 )が送液手段である定量送液ポンプP
1 により閉鎖還流系10に送液され、且つ該閉鎖還流系
10内の還流ポンプP2 の送液圧力により前記スリット
41から所望量の塗布液2を吐出することができる。す
なわち、前記エクストルーダ40は、前記閉鎖還流系1
0における前記液溜め43に、その給液側42からは所
定量(Q0 )の塗布液が供給され、前記塗着量Q1 が前
記スリット41から吐出し、残りの過剰量Q2 が排出側
44から前記還流ポンプP2 の吸引力により強制的に抜
き取られる。
【0012】上記のように構成された前記エクストルー
ダ40を用いた図1に示す塗布設備を用いた塗布工程に
ついて説明する。ストックタンク1に貯蔵された前記塗
布液2は、該塗布液2を定量的に供液することができる
定量送液ポンプP1 により流量計FM1 が配置された送
液系5を経て前記エクストルーダ40、前記還流ポンプ
2 およびフィルタfが配置された前記還流系10に送
り出される。
【0013】なお、制御器11は前記流量計FM1 から
の流量検知信号により前記定量ポンプP1 を制御して、
極めて正確な送液を行うことができる。前記閉鎖還流系
10は前記エクストルーダ40に前記塗布液2を送り込
む高圧領域の還流路10aと、該エクストルーダ40か
ら塗布液を引き抜く低圧領域の還流路10bとから構成
されている。そして、前記還流路10bの適所に前記送
液系5が接続されている。
【0014】前記エクストルーダ40を配置した前記閉
鎖還流系10は、図1においては閉鎖経路となっている
が、この閉鎖経路は塗布工程時において閉鎖経路を構成
すればよく、塗布工程中以外は開放管路にすることもで
きる。すなわち、前記還流路10bから適当な弁やコッ
クを設けた管路により前記塗布液2の一部を前記ストッ
クタンク1に還流させるように構成し、該弁やコックの
操作により塗布工程中は閉鎖系にできる構成を採用する
こともできる。
【0015】このように構成された設備において、前記
スリット41に連通する前記液溜め43の塗布液供給側
42から供給された前記塗布液2の一部を他端側の塗布
液排出側44して引き抜きかつ再び該塗布液供給側42
に還流せしめる塗布液循環作用は、前記還流ポンプP2
により行われている。そして、この閉鎖還流系に前記塗
布液2を供給する給液位置15は、前述のように該還流
ポンプP2 の塗布液排出側44(吸引側)である前記還
流路10bにある。前記給液位置15の位置が極めて重
要な作用をもたらすものである。
【0016】すなわち、塗布液を引き抜く低圧領域の前
記還流路10bに前記給液位置15があることにより、
前記ポンプP1 による塗布液供給のときの該給液位置1
5における合流抵抗を小さく抑えて円滑な給液ができ、
また、前記エクストルーダ40への前記塗布液2の給液
を前記還流ポンプP2 によって生じる給液圧力だけで制
御することができ、従来のように2つのポンプの干渉を
回避して極めて正確な送液が可能である。
【0017】なお、上記のような前記塗布液2の強制引
き抜きを用い、かつ前記還流系において液流量の調節、
すなわち塗布量(Q1 )の調整は、前記ポンプP1 なら
びに前記還流ポンプP2 による送液量の調節や、図示し
ない適宜弁やコック等によき行える。この調節操作は、
例えば前記スリット41における吐出抵抗或いは前記液
溜め43における塗布液の通過抵抗を基準にした調節が
でき、液物性やエクストルーダの種類により適宜調節方
法を選択でき、ポンプ脈動の影響を排除できるだけでな
く、塗布厚み等の広範囲において安定調整可能となり、
色ムラや縦スジなどの発生を少なくすることができる。
【0018】これは上記給液位置15に配置構成によっ
て、塗布圧は実質的に前記還流ポンプP2 に依存するの
で、各液流路系の複数の箇所にて相互に関係して微調整
するような従来の方法とはことなり、塗布液の挙動の安
定化を促すことができるものと推定される。すなわち、
例えば、前記液溜め43内おける前記塗布液2の流速を
全域において均一化し、前記液溜め43内の塗布液2に
生じる圧力変動や過剰圧力の発生を抑え、かつ前記塗布
液2の実効的な流動性を高めた状態を保つことができ、
合わせて前記スリット41から吐出される前記塗布液2
の挙動安定化を図ることができる。
【0019】このことは言い換えると、同じ塗布量(Q
1 )を得る場合でも、従来のように前記送液ポンプP1
と前記引抜ポンプP2 の運転状態に大きく依存してその
調節をするのに比べて、調節操作の単純化がなされるこ
とによって、前記スリット41から出る塗布液の挙動に
影響を与えることなく前記塗布液2の異なった送液条件
を広い範囲で選択することが容易となり、塗布条件設定
の自由度を高めることができる。特に、前記ストックタ
ンク1から供液される前記塗布液が前記還流ポンプP3
の上流側に送出されているため、薄層に塗布する場合又
は液凝集性の高い塗布液を塗布する場合であっても、前
記エクストルーダ40に還流させる塗布液の流量を厳密
に制御できる。
【0020】また、前記還流ポンプP2 から前記エクス
トルーダ40への閉鎖還流路10内に冷却用の熱交換機
を配設すると、送出される塗布液の塗布量に対して循環
する塗布量が大きい際、発生する熱量を制御でき、該系
路の効率を向上することができる。なお、本実施態様で
使用される塗布層の組成につき、具体的に更に詳述する
と、熱可塑製樹脂としては軟化温度が150℃以下、平
均分子量が10,000〜300,000、重合量が約
50〜2,000程度のもので、例えば塩化ビニル酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エス
テルアクリルニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩
化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共
重合体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合
体、メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メ
タクリル酸エステルスチレン共重合体、ウレタンエラス
トマー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセルロース
−ポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン
アクリロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロニトリ
ル共重合体、ポリアミド樹脂、ポエイビニルブチラー
ル、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレー
ト、セルロースジアセテート、セルローストリアセテー
ト、セルロースプロピオネート、ニトロセルロース
等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、クロロビニルエーテルアクリル酸エステル共重合
体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂およ
びこれらの混合物等が使用される。 熱可塑性樹脂また
は反応型樹脂としては、塗布液の状態では200,00
0以下の分子量のものであり、磁性層形成用組成物を塗
布し、乾燥させた後、加熱すると、これらの樹脂が縮
合、付加等の反応を生じて分子量が無限大のものとなり
得る。また、これらの樹脂の中で、樹脂が熱分解するま
での間に軟化または溶融しないものであることが望まし
い。具体的には、例えば、フエノール樹脂、エポキシ樹
脂、硬化型ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、反応型アクリル系
樹脂、エポキシポリアミド樹脂、ニトロセルローズメラ
ミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネート
プレポリマーの混合物、メタクリル酸共重合体とジイソ
シアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオ
ールとポリイソシアネートとの混合物、尿素ホルムアル
デヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/
トリフエニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリ
アミド樹脂およびこれらの混合物などがある。
【0021】バインダー中に分散する強磁性微粉末、溶
剤、又、添加剤としての分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電
防止剤及び非磁性支持体等は従来使用されていたものが
同様に使用される。分散剤としてはカプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、ステアロール酸、等の炭素数12〜18個の
脂肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数11〜17個のア
ルキルまたはアルケニル基):前記の脂肪酸のアルカリ
金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土類金属(M
g、Ca、Ba)から成る金属石鹸:前記の脂肪酸エス
テルの弗素を含有した化合物:前記の脂肪酸のアミド:
ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステル:レ
シチン:トリアルキルポリオレフインオキシ第四アンモ
ニウム塩:(アルキルは炭素数1〜5個、オレフインは
エチレン、プロピレンなど):等が使用される。この他
に炭素数12以上の高級アルコール、およびこれらの他
に硫酸エステル等も使用可能である。
【0022】潤滑剤としては前述の分散剤もその効果が
認められるが、ジアルキルポリシロキサン(アルキルは
炭素数1〜5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アル
キルは炭素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシ
ポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個、アルコキ
シは炭素数1〜4個)、フエニルポリシロキサン、フロ
ロアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5
個)などのシリコンオイル、グラファイトなどの誘電性
微粉末:二硫化モリブデン、二酸化タングステンなどの
無機微粉末:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レン塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン
などのプラスチック微粉末:α−オレフィン重合物:常
温で液状の不飽和脂肪属炭化水素(二重結合が末端の炭
素に結合したα−オレフィン、炭素数約20):炭素数
12〜20個の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12個の一
価のアルコールからなる脂肪酸エステル類、フルオロカ
ーボンなどが使用できる。
【0023】研磨剤としては溶融アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム(Cr2 3 )、コランダム、人造コラ
ンダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、
エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用され
る。帯電防止剤としてはカーボンブラック、カーボンブ
ラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末:サポニン
などの天然界面活性剤:アルキレンオキサイド系、グリ
セリン系、グリシドール系などの、ノニオン界面活性
剤:高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム塩類、
ピリジンその他の複素環類、ホスホニウム又はスルホニ
ウム類などのカチオン界面活性剤:カルボン酸基、スル
ホン酸基、燐酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等
の酸性基を含むアニオン界面活性剤:アミノ酸類、アミ
ノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エ
ステル類等の両性活性剤などが使用される。
【0024】塗布溶媒に使用する有機溶媒としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系:酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノ
エチルエーテル等のエステル系:ベンゼン、トルエン、
キシレン等のタール系(芳香族炭素化水素):メチレン
クロライド、エツレンクロライド、四塩化炭素、クロロ
ホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等
の塩素化炭化水素等がある。
【0025】溶剤の量は磁性微粉末の2〜3倍である。
バインダー100重量部に対して、分散剤は0.5〜2
0重量部、潤滑剤は0.2〜20重量部、研磨剤は0.
5〜20重量部、帯電防止剤として使用する導電性微粉
末は0.2〜20重量部、同じく帯電防止剤として使用
する界面活性剤は0.1〜10重量部である。磁性粉末
及び前述の結合剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、溶剤等は混練されて磁性塗料とされる。
【0026】これらの磁性層を設ける支持体の素材とし
てはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタ
レートなどの如きポリエステル、ポリプロピレンの如き
ポリオレフィン、三酢酸セルローズや二酢酸セルローズ
の如きセルローズ誘導体、ポリ塩化ビニルの如きビニル
系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリスル
ホンなどのプラスチックシャッターのフイルム、アルミ
ニウム、銅などの金属材料、ガラスなどのセラミックな
どがある。これらの支持体は、あらかじめコロナ放電処
理、プラズマ処理、下塗処理、熱処理、金属蒸着処理、
カルカリ処理などの前処理が施されていてもよい。支持
体は、種々所望の形状のものでよい。
【0027】前記エクストルーダ40は2本のガイドロ
ール間に設置され、該エクストルーダ40におけるラッ
プ角度は2°〜60程度であり、また該エクストルーダ
40において前記ラップを形成するためのガイドロール
スパンは例えば50〜300mm程度にすることができ
るがこれに限るものではない。送液系は、塗布液の性質
に応じた公知の技術を用いる。特に、磁性塗布液の場合
には、一般的には凝集性を持っており、したがって、凝
集をしない程度の剪断を与えることが好ましい。具体的
には、例えばポンプ〜塗布ヘッドの配管径はφ50mm
以下、エクストルーダのポケット径はφ2〜20mm、
エクストルーダのスリット幅は0.05mm〜1mm、
スリット長は5mm〜150mmとすることができる
が、これに限られるものではない。
【0028】前記実施態様においては、前記還流ポンプ
2 を定量性のよいポンプを使用して、特に流量計の検
出信号により制御を行わない構成としたが、本発明にお
いては、当然このような装置に限るものではなく、前記
還流ポンプP2 を流量計の流量検出に基づいた制御をす
るように構成してもよく、また、前記ポンプP1 を前記
制御器11による制御でなくもっと簡略化した制御であ
てもよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、塗布液を
吐出するスリットに連通する液溜めの一端側の塗布液供
給側から供給された前記塗布液の一部を他端側の塗布液
排出側して該塗布液供給側に還流せしめる閉鎖還流系を
形成すると共に、ストックタンク側からの前記閉鎖還流
系への前記塗布液の供給を、該閉鎖還流系に配置した還
流ポンプの吸引側に行うようにするので、前記塗布液を
引き抜く低圧領域に前記給液位置があることにより、前
記閉鎖還流系への塗布液供給のときの該給液位置におけ
る合流抵抗を小さく抑えて円滑な給液ができるだけでな
く、前記スリットへの給液を前記還流ポンプによって生
じる給液圧力だけで制御することができ、従来のように
複数のポンプの干渉を回避して極めて正確な送液ができ
る。したがって、本発明によれば、極めて薄層で凝集性
の強い製品に対しても、液凝集に起因するスジ発生を防
止して安定製造ができるだけでなく、塗布液を送液する
ポンプ性能に起因した送液の脈動を高価な送液系を使用
しなくても回避することができる。
【0030】次に、実施例及び従来例により本発明の効
果を一層明確にすることができる。
【0031】
【実施例】本実施例に用いられる磁性塗布液の組成は、
エポキシ樹脂(エポキシ当量500)を30重量部加え
て均一に混合したもので、下記の通りである。 強磁性粉末(塗布液組成) ※γ−Fe2 3 粉末(長径方向の平均粒径0.5μm の針状粒子、抗磁力320エルステッド) 300重量部 ※ 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 (共重合比87:13、重合度400) 30重量部 ※ 導電性カーボン 20重量部 ※ レシチン 6重量部 ※ シリコンオイル(ジメチルポリシロキサン) 3重量部 ※ キシロール 300重量部 ※ メチルイソブチルケトン 300重量部 ※ n−ブタノール 100重量部 又、塗布装置としては、図1及び図2に示す装置を使用
し、塗布条件としては以下に示すものとした。
【0032】 支持体材質 : ポリエチレンテレフタレートフイル
ム 厚さ : 15μm エクストルーダ: 塗布幅 500mm、スリット間隙
0.3mm、 スリット長さ:給液側80mm、反給液側75mm、液
溜り 15mm 塗布速度 : 200m/分 テンション : 20Kgf/m 塗布厚み : 乾燥膜厚 3.0μm(塗布量15
cc/m2 相当) 引抜き量 : 1000cc/分、3000cc/分、
5000cc/分 引抜き(還流)ポンプ: A;川崎重工業製ギヤポンプ
60cc/rev B;IBEXロータリーポンプ リングコーン変速機仕様(制御なし) 本発明による塗布方法により得られた塗布走行方向およ
び幅方向の膜厚変動を測定した結果を下記に示す。
【0033】なお、比較例としては図3に示す装置を用
い、塗布条件は上記実施例に準ずる条件とした。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示すように本発明の実施例と比較例
との比較から明らかな通り、本実施例においては比較例
の装置より簡素化した廉価な装置により、引抜き量が塗
布量に対して増加しても、膜厚変動のない良好な塗布を
行うことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による塗布方法を行う塗布装置(設備)
の一実施態様を示す概略図である。
【図2】図1の示したエクストルーダの要部拡大した斜
視図である。
【図3】従来の塗布方法をを示す概略図である。
【符号の説明】
1 ストックタンク 2 塗布液 3 エクストルーダ 5 本路 10 閉鎖還流路 11 制御器 15 給液位置 40 エクストルーダ 41 スリット 42 塗布液供給側 43 塗布液排出側 f フィルタ FM1 ,FM2 流量計 P1 送液ポンプ P2 還流ポンプ T 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−241573(JP,A) 特開 昭60−143866(JP,A) 特開 平1−236968(JP,A) 実公 昭62−9965(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/26 B05D 3/00 B05C 5/02 B05C 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に移動している可撓性帯状の支持
    体上の表面に対向せしめた塗布ヘッドのスリット先端部
    から塗布液を連続的に排出することにより前記支持体の
    表面に前記塗布液の薄膜を層設する塗布方法において、
    前記スリットに連通する液溜めの一端側の塗布液供給側
    から供給された前記塗布液の一部を他端側の塗布液排出
    から排出して該塗布液供給側に還流せしめる閉鎖還流
    系を形成すると共に、ストックタンク側からの前記閉鎖
    還流系への前記塗布液の供給を、前記ストックタンクと
    前記閉鎖還流系の間に配置した定量送液ポンプにより
    該閉鎖還流系に配置した還流ポンプの吸引側に行うこと
    を特徴とする塗布方法。
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