JP2982510B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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直哉 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に係わり、特に金属シリサイド膜を有するショッ
トキーバリアダイオード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ショットキーバリアダイオードは、PN
接合ダイオードと導電機構が異なり、多数キャリアのみ
しか関与しないため、PN接合ダイオードより応答速度
が速く、高速、半導体装置には不可欠となっている。
【0003】図5に従来技術のショットキーバリアダイ
オードを示す。この従来技術では、(簡略化のためショ
ットキーバリアダイオードのアノード側だけを図示す
る)N型エピタキシャル層101上に選択酸化による酸
化シリコン膜102を形成し、BPSG膜103および
酸化シリコン膜102に囲まれたN型エピタキシャル層
101内に酸化シリコン膜102に接するように形成さ
れた(平面図で見るとリング状の)P型拡散層104を
有し、さらにP型拡散層104を一部含む、N型エピタ
キャル層に対して開口部が設けられ、該開口部に白金シ
リサイド105,バリアメタル106,タングステン1
07,アルミニウム108が形成された構造となってい
た。
【0004】またP型拡散層104はガードリングと呼
ばれ、開口部端での電流リークを防止するために設けら
れたもので、高性能のショットキーバリアダイオードに
は不可欠となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来のショットキ
ーバリアダイオードは、選択酸化で酸化されなかった領
域(通常素子領域と呼ぶ)内に、P型拡散層(ガードリ
ング)とショットキーバリアダイオード(白金シリサイ
ドとN型エピタキャル層が接する領域)とを形成するた
め、素子領域の面積が大きくなり、集積度向上が難かし
いという問題を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、第1導
電型半導体層と、前記第1導電型半導体層上に形成され
た該半導体層の表面から一部内部に埋設せる酸化膜と、
前記酸化膜上に形成された絶縁膜と、前記酸化膜の底面
に形成された底面部分及び該底面部分から前記表面に向
かってせり上がった形状のせり上がり部分を有する第2
導電型半導体層と、前記第2導電型半導体層の前記せり
上がり部分によって囲まれた前記第1導電型半導体層お
よび該せり上がり部分に対して前記酸化膜および前絶縁
膜に形成された開口部と、前記開口部に形成されてそこ
の前記第1導電型半導体層とショットキー接合を形成す
る金属シリサイド膜とを有する半導体装置にある。ここ
で、前記第2導電型半導体層の底面部分の一部が露出す
るように前記開口部が形成され、前記開口部内に露出す
るその部分及び前記せり上がり部分が前記金属シリサイ
ド膜で被覆されていることができる。本発明の別の特徴
は、第1導電型半導体層の表面から内部に選択的に第2
導電型不純物領域を形成する工程と、前記第2導電型不
純物領域上に選択酸化法により、前記半導体層の表面か
ら一部内部に埋設する酸化膜を形成することにより、前
記酸化膜の底面に底面部分が形成され、かつ該底面部分
から前記表面にせり上がった形状のせり上がり部分を有
する第2導電型半導体層を前記第2導電型不純物領域か
ら形成する工程と、前記酸化膜上に絶縁膜を形成する工
程と、前記第2導電型半導体層の前記せり上がり部分に
よって囲まれた前記第1導電型半導体層および該せり上
がり部分が露出する開口部を前記絶縁膜から前記酸化膜
を貫通して形成する工程と、前記開口部内の前記第1導
電型半導体層とショットキー接合を形成する金属シリサ
イド膜を前記開口部内に露出する前記第1導電型半導体
層および前記第2導電型半導体層に被着する工程とを有
する半導体装置の製造方法にある。
【0007】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の半導体チップの断面
図であり、図2,図3はその途中工程の断面図である。
【0008】図1は、P型シリコン基板1上にN型埋込
層2、N型エピタキャル層3を有し、電気的分離のため
内側に酸化シリコン膜が形成された溝を有しその内部は
ポリシリコン4が埋設されている。選択酸化によりN型
エピタキシャル層3の表面から内部に一部埋設する酸化
シリコン膜5が形成されて素子領域が2つ形成され、1
方はショットキーバリアダイオードのカソードとなる領
域(右側)で、寄生抵抗を低減するため、N形高濃度領
域6を有し、この領域6に対して開口部が設けられてお
り、白金シリサイド9が形成されオーミック接続されて
いる。1方はショットキーバリアダイオードのアノード
となる領域(左側)で、酸化シリコン膜5の下にP型拡
散層8(ガードリング)を有し、ガードリング層8の一
部とガードリング層8に囲まれたN型エピタキャル層3
に対して開口部が設けられ、白金シリサイド9が形成さ
れショットキーバリア接続されている。2つの開口部に
は、バリアメタルとして窒化チタン膜10と開口部内に
埋設されたタングステン20とアルミニウム電極11が
形成されているという構造を有している。
【0009】本発明の製造工程は以下のようになる。
【0010】まず図2に示すように、P型シリコン基板
1上にN型埋込層2およびN型エピタキシャル層3を形
成した後、溝を形成し、溝内部に酸化シリコン膜5
(a)を形成しその内にポリシリコン4を埋設した後、
シリコン酸化膜5および窒化シリコン酸12を形成す
る。次に第1のフォトレジスト13を塗布した後フォト
リソグラフィー技術を用いて、窒化シリコン膜を選択的
に除去し第2のフォトレジスト14を塗布し、フォトリ
ソグラフィー技術とイオン注入によりP型拡散層8を形
成する。イオン注入の条件は、E=50〜150Ke
V、ドーズ量φ=2×1013〜1×1014atoms/
cm2 程度がある。
【0011】次に図3に示すように、窒化シリコン膜1
2をマスクとして選択酸化を行ない膜厚400〜600
nm(ナノメータ)のシリコン酸化膜5を形成し、マス
クの窒化シリコン膜を除去した後、リンのイオン注入に
よりN型高濃度領域6を形成し、膜厚300〜500n
mのBPSG膜7を形成し、平坦化のため850〜90
0℃で10分〜30分リフローを行ない、フォトレジス
ト15を塗布して、ショットキーバリアダイオード(S
BD)のアノード部とカソード部の開口パターンを形成
する。
【0012】次に異方性エッチングを行ない、開口部を
設けて、白金を被着した後、500〜700℃でシンタ
リングを行ない、未反応の白金を熱王水にて除去する
と、開口部のみに白金シリサイド9が形成される。次に
バリアメタルとして膜厚100〜200nmの窒化チタ
ン10を被着した後、タングステン20を開口部に埋設
しアルミニウム11を被着してアルミニウムと窒化チタ
ンを同時にエッチングして、電極を形成すると図1に示
した様なショットキーバリアダイオードが形成される。
図4は、本発明の第2の実施例を示す断面図である。素
子の縮小化に従って開口部にタングステンを埋設するこ
とは、アルミニウムのステップカバレッジの観点から必
須となっている。通常タングステンはCVD法によって
均一に開口部に被着し、エッチバック法によって開口部
以外のタングステンを除去し、埋設するという方法を取
る。よって開口部の巾の最低約1.5倍のタングステン
を被着する必要がある。そのためタングステン膜厚に限
界があるので大面積のショットキーバリアダイオードを
形成する場合、非常に長細い形状の開口部が必要とな
り、レイアウト等に問題が生ずる。
【0013】この第2の実施例は上記欠点を解決するも
のであり、電気的に分離されたN型エピタキャル層領域
に第1および第2の複数のアノードを形成したものであ
る。製造工程は、前述の第1の実施例と同一なので省略
する。また第1の実施例と同一もしくは数似の個所は同
じ符号で示してある。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ではガード
リングを素子領域の外側に形成したので、素子領域の面
積を縮小することができる。従来の技術ではアライナー
の位置合せ精度が±0.4μmだとするとガードリング
の幅は、最低0.8μm必要となる。安全を見てガード
リングの幅を1.0μmとすると1.5μm×20μm
の面積のショットキーバリアダイオードが必要な場合、
(1+1.5+1)μm×(1+20+1)μmの素子
領域が必要となる。しかしながら本発明では、1.5μ
m×20μmの素子領域でよく、約60%縮小される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の途中工程を示す断面図
である。
【図3】本発明の第1の実施例の途中工程を示す断面図
である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図5】従来技術を示す断面図である。
【符号の説明】
1 P型シリコン基板 2 N型埋込層 3,101 N型エピタキシャル層 5,5(a),102 酸化シリコン膜 4 ポリシリコン 6 N型高濃度領域 7,103 BPSG膜 8,104 P型拡散層 9,105 白金シリサイド 10 窒化チタン 106 バリアメタル 20,107 タングスタン 11,108 アルミニウム 12 窒化シリコン膜 13 第1のフォトレジスト 14 第2のフォトレジスト 15 フォトレジスト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体層と、前記第1導電型
    半導体層上に形成された該半導体層の表面から一部内部
    に埋設せる酸化膜と、前記酸化膜上に形成された絶縁膜
    と、前記酸化膜の底面に形成された底面部分及び該底面
    部分から前記表面に向かってせり上がった形状のせり上
    がり部分を有する第2導電型半導体層と、前記第2導電
    型半導体層の前記せり上がり部分によって囲まれた前記
    第1導電型半導体層および該せり上がり部分に対して前
    記酸化膜および前絶縁膜に形成された開口部と、前記開
    口部に形成されてそこの前記第1導電型半導体層とショ
    ットキー接合を形成する金属シリサイド膜とを有するこ
    とを特徴とした半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2導電型半導体層の底面部分の一
    部が露出するように前記開口部が形成され、前記開口部
    内に露出するその部分及び前記せり上がり部分が前記金
    属シリサイド膜で被覆されていることを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型半導体層の表面から内部に選
    択的に第2導電型不純物領域を形成する工程と、前記第
    2導電型不純物領域上に選択酸化法により、前記半導体
    層の表面から一部内部に埋設する酸化膜を形成すること
    により、前記酸化膜の底面に底面部分が形成され、かつ
    該底面部分から前記表面にせり上がった形状のせり上が
    り部分を有する第2導電型半導体層を前記第2導電型不
    純物領域から形成する工程と、前記酸化膜上に絶縁膜を
    形成する工程と、前記第2導電型半導体層の前記せり上
    がり部分によって囲まれた前記第1導電型半導体層およ
    び該せり上がり部分が露出する開口部を前記絶縁膜から
    前記酸化膜を貫通して形成する工程と、前記開口部内の
    前記第1導電型半導体層とショットキー接合を形成する
    金属シリサイド膜を前記開口部内に露出する前記第1導
    電型半導体層および前記第2導電型半導体層に被着する
    工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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JP4610207B2 (ja) * 2004-02-24 2011-01-12 三洋電機株式会社 半導体装置およびその製造方法

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