JP2982208B2 - 弾性表面波素子 - Google Patents

弾性表面波素子

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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 弾性表面波素子に関し、 高周波数帯域に用いる多電極構成型の弾性表面波素
子,たとえば、弾性表面波フィルタの通過帯域巾を拡大
することを目的とし、 圧電体基板の表面に、それぞれが櫛型電極指からなる
複数の入力用電極と複数の出力用電極とが交互に配列
し、該配列の両外側に櫛型電極指からなる反射器を設
け、該入力用電極と出力用電極と反射器それぞれの最外
側の電極指間のスペースをdとし、該表面に発生する表
面波の波長をλとしたとき、d=λ/2である多電極構成
型の弾性表面波素子において、該出力用電極または出力
用電極と反射器とが占める該圧電体基板の表面領域にお
いて該櫛型電極指が被着しない部分に、該表面を掘り下
げた溝を形成して構成する、あるいは、該出力用電極ま
たは出力用電極と反射器の各櫛型電極指の上に付加層を
形成して構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は弾性表面波素子,とくに、多電極構成型の弾
性表面波フィルタの通過帯域巾特性を改善するための素
子構造の改良に関する。
近年、情報処理機器や通信機器の高速化にともなっ
て、搬送波や信号波の周波数帯は益々高周波域にシフト
してきており、それに対応して高周波における安定度の
高い基準信号の発生や,位相同期用の素子,あるいは、
フィルタなどが必要となり、最近はこれらの用途に弾性
表面波素子、たとえば、弾性表面波フィルタや弾性表面
波共振子が使用されるようになってきた。
今後、その小形、安価という特徴を生かして、自動車
電話,携帯電話などの移動体無線への展開が期待されて
おり、より安価で高性能,たとえば、通過帯域特性の優
れた弾性表面波フィルタの開発が求められている。
〔従来の技術〕
弾性表面波素子,たとえば、弾性表面波フィルタは、
電気−機械結合係数が大きく、しかも周波数の温度係数
が比較的小さい圧電体基板、たとえば、36゜回転Yカッ
ト−X伝播LiTaO3(36゜Y−X LiTaO3)単結晶基板の上
に、Alなどの櫛型電極指からなる入力用電極と出力用電
極を設けた3端子あるいは4端子型素子である。
櫛型電極指からなる櫛型電極(すだれ状電極とも呼ば
れる)の櫛歯,すなわち、電極指の巾(L),電極指間
のスペース(S),電極指間ピッチ(P)は表面波の波
長をλとすると、通常、L=S=λ/4,P=λ/2といった
設計値のものが多い。たとえば、中心周波数836MHzを得
るためには、前記基板1のX伝播表面波の音速4090m/s
からλ=4.8μmが算出され、電極ピッチは2.4μm,電極
巾および電極間隔は1.2μmといった値となる。
通常、入力用および出力用の櫛型電極の一組を対面さ
せた構成のものが多いが、用途によって,たとえば、自
動車電話や携帯電話などの分野では低損失(たとえば、
挿入損失:3〜5 dB以下),広帯域(たとえば、中心周波
数:836MHz 以上で通過帯域巾:25MHz以上),抑圧度の優
れた(たとえば帯域外減衰量:24〜25dB)弾性表面波フ
ィルタが要求されるようになっている。
このような性能を満たすために、種々の方法が提案さ
れているが、その代表的なものに多電極構成型の弾性表
面波フィルタがある(たとえば、M.Lewis,1982 Ultraso
nics Symposium Proceedings,P12)。
第14図は多電極構成型弾性表面波フィルタの電極配置
例を示す模式図で、7入力−6出力の場合である。図
中、1は圧電体基板、2は入力用電極、3は出力用電
極、20は入力端子部、30は出力端子部、4は反射器で図
示したごとく電気的負荷が開放されているオープンスト
リップ型の場合を示してある。入力用電極2と出力用電
極3とは交互に入り込んで配置された多段電極構成にな
っている。入出力電極は櫛型電極指の交差長が等しい,
いわゆる、正規型−正規型構成の場合を示し、電極指の
巾や本数は図面の簡略化のため、反射器を含めて正確な
ものではなく模式的に示してある。
第15図は従来の素子例を示す断面図である。図中、2
1,31および41は入力用電極2,出力用電極3,反射器4それ
ぞれの櫛型電極指である。また、Lは電極指の巾、Sは
電極指間のスペース,Pは電極指間のピッチである。dは
入力用電極2,出力用電極3,反射器4それぞれ最外側の電
極指間のスペースで通常はλ/4であるが、本発明者らは
すでにd=λ/2にすることによって通過帯域特性を改善
することを提案している。
第16図は従来例の通過帯域特性の一例を示す図で、縦
軸に減衰量,横軸に周波数を取ってある。
この例は圧電体基板1として36゜Y−X LiTaO3単結晶
基板を用い、前図で説明した電極構成でd=λ/2とした
場合である。通過帯域内リップル1.5dBを保証する帯域
巾Δfは21MHzが得られている。
第17図は従来例のインパルス応答の一例を示す図であ
る。試料は前記第16図で説明したものと同じもので、主
応答と第1エコーのピーク間の遅延時間τは32.3nsで
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の多電極構成型の弾性表面波フィル
タでは、最近のとくに広帯域を要求される用途,たとえ
ば、自動車電話や携帯電話に用いられるバンドパスフィ
ルタなどの要求性能(たとえば、Δf>25MHz)を満た
すことができないといった問題があり、その解決が必要
であった。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、圧電体基板1の表面に、それぞれが櫛
型電極指からなる複数の入力用電極2と複数の出力用電
極3が交互に配列し、該配列の両外側に櫛型電極指から
なる反射器4を設け、入力用電極2と出力用電極3と反
射器4それぞれの最外側の電極指間のスペースをdと
し、該表面に発生する表面波の波長をλとしたとき、d
=λ/2である多電極構成型の弾性表面波素子において、
出力用電極3または出力用電極3と反射器4とが占める
圧電体基板1の表面領域において櫛型電極指が被着しな
い部分に、該表面を掘り下げた溝32または32と42を形成
して構成する、あるいは、出力用電極3または出力用電
極3と反射器4の各櫛型電極指の上に付加層33または33
と43を形成して構成した多電極構成型の弾性表面波素子
によって解決することができる。
〔作用〕
第12図はインパルス応答特性を示す図で、縦軸にレス
ポンスを、横軸に時間を取ってある。また、第13図は周
波数応答特性に及ぼす第1エコー波の遅れ時間の影響を
示す図である。いずれも多電極構成型の弾性表面波フィ
ルタの幾つかの例についてネットワーク・アナライザを
用いて測定したものである。
弾性表面波フィルタの通過帯域のリップルは、櫛型電
極指からの反射波の影響を強く受けることか知られてお
り、とくに、インパルス応答特性における主応答と第1
のエコーとの遅れ時間τとリップル周期Δrfとの間に
はΔrf≒1/τの関係がある。
そこで、入力用電極2,出力用電極,反射器4のスペー
スdがλ/2である本発明の弾性表面波素子は、第1エコ
ーを主応答に比べて180度位相を異ならしめることがで
き(特願平1−227836号,2−69121号参照)、そうする
ことで第13図にも示す如く、中心周波数に対し両サイド
の肩が膨らむような周波数特性を得ることができる。
かかる弾性表面波素子の周波数特性において、中心周
波数の凹みに対して両側が膨らむ2つのピーク(膨ら
み)は一般にリップルと呼ばれるが、その大きさと間隔
を制御することで通過域をフラット化させることができ
る。そして、通常はこのリップルを減らすことを考える
が本発明では、これを逆に利用している。
即ち、本発明では第13図に示すように2つのピークの
周波数間隔が広がるように遅れ時間を調整し、図中に実
線で示す特性Aを図中に破線で示す特性Bとなるように
遅れ時間を調整してやれば、通過帯域は広がることにな
る。そして、2つのピークの周波数間隔は、一般的法則
として知られるようにエコーの遅れ時間の逆数で決まる
ため、エコーの遅れ時間を縮めれば帯域幅が拡大できる
ことになる。
なお、前記通過帯域幅を決定する他の要素として入力
用電極および出力用電極の電極指の対数等が無視できな
い。しかし、本発明の弾性表面波素子はそれらとは独立
に成立するものであり、最初の設計時における帯域幅の
大小に係わらず、何れも帯域幅の拡大を可能にするもの
である。
後述する実施例に詳しく示すごとく、本発明により出
力用電極3と反射器4の両方,または、出力用電極3が
占める基板領域の各櫛型電極指下部を除く部分の前記圧
電体基板1の表面に浅い溝を形成した場合,あるいは、
前記出力用電極3と反射器4の両方,または、出力用電
極3の各櫛型電極指の上に付加層を形成した場合、第12
図の破線で示した第1エコーBのごとく、従来例の実線
で示した第1エコーAに比較して、主応答波に対する遅
れ時間τが小さくなる。すなわち、τ1B<τ1Aとな
り,したがって、ΔrfB>ΔrfAとなり,結局、本発明に
より多電極構成型弾性表面波フィルタの通過帯域巾の拡
大が可能になるのである。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1実施例を示す図である。図中、
1は圧電体基板で、たとえば、厚さ0.5mm,巾1.2mm,長さ
2.2mmの36゜Y−XLiTaO3単結晶基板、2は入力用電極、
3は出力用電極、4は反射器である。21は入力用電極2
の櫛型電極指、31は出力用電極3の櫛型電極指、41は反
射器4の櫛型電極指で、いずれも櫛歯電極指の交差長が
等しい,いわゆる、正規型−正規型構成の7入力−6出
力の多電極構成型の弾性表面波フィルタとした。反射器
4は電気的負荷が開放されているオープンストリップ型
を用いた。中心周波数f0=836MHzを得るように、各電極
指巾LとスペースSとが1/4λ=1.2μm、電極指ピッチ
P=1/2λ=2.4μmとし、入力電極2,出力用電極3,反射
器4のそれぞれ最外側の電極指間のスペースd=λ/2=
2.4μmにした。
それぞれの電極はAl−Cuを厚さ約170nmにスパッタし
て薄膜を形成し、各電極が上記数値になるようにホトエ
ッチングにより形成した。
出力用電極3が占める基板領域の各櫛型電極指31の下
部を除く部分の前記圧電体基板1の表面には、図示した
ごとく浅い溝,たとえば、84nmの深さの溝32を形成し
た。
第5図は第1実施例の特性を示す図で、主応答波から
の第1エコー波の遅れ時間τ=31.7nsと小さくなった
結果、平坦度1.5dB以内の帯域巾、Δf−27MHzと従来の
溝32を形成しない場合の21MHzに比較して改善されてい
る。
第2図は本発明の第2実施例を示す図で、この例では
出力用電極部だけでなく、反射器4が占める基板領域の
各櫛型電極指下部を除く部分の前記圧電体基板1の表面
にも浅い溝,たとえば、同じく84nmの深さの溝42を形成
した場合である。
なお、前記の諸図面で説明したものと同等の部分につ
いては同一符号を付し、かつ、同等部分についての説明
は省略する。
第6図は第2実施例の特性を示す図で、τ=30.9ns
と前記実施例よりさらに小さくなった結果、Δf=39MH
zと大巾に通過帯域の拡大が実現した。
なお、入力用電極2の領域に同様な溝を形成した場合
は、τ=32.3ns,Δf=20MHzとなり、反射器4の領域
に同様な溝を形成した場合は、τ=38.2ns,Δf=8MH
zとなり,また、入力電極2と反射器4の両方の領域に
同様な溝を形成した場合は、τ=35.2ns,Δf=20MHz
となって、いずれもτは従来例の場合よりも大きくな
り,したがって、帯域巾Δfもかえって悪くなるという
結果となった。
第3図は本発明の第3の実施例を示す図である。この
実施例では出力用電極3の各櫛型電極指31の上に付加層
33を形成した。付加層33としては,たとえば、Alからな
る電極指31の上に厚さ15nmのCrとさらにその上に厚さ35
nmのCr2O3を重畳形成した。なお、前記の諸図面で説明
したものと同等の部分については同一符号を付し、か
つ、同等部分についての説明は省略する。
第7図は第3実施例の特性を示す図である。τ=3
2.0nsと小さくなった結果、平坦度1.5dB以内の帯域巾Δ
f=27MHzと従来の付加層33を形成しない場合の21MHzに
比較して改善されている。
第4図は本発明の第4実施例を示す図で、この例では
出力用電極3の櫛型電極指31の上だけでなく反射器4の
櫛型電極指41の上にも、同様に厚さ15nmのCrとさらにそ
の上に厚さ35nmのCr2O3を重畳形成した付加層43を設け
た場合である。
第8図は第4実施例の特性を示す図で、τ=31.0n
s,Δf=38MHzと大巾に通過帯域巾が拡大した。
第9図は帯域巾,中心周波数と溝の深さの関係を示す
図(第2実施例)で、縦軸に帯域巾Δfと中心周波数f0
を,横軸に溝の深さを取ってある。図からわかるよう
に、溝が深くなるほど帯域巾が広くなるが中心周波数は
低下する。したがって、フィルタの設計にあってはこの
周波数低下分を見込んでおく必要がある。
なお、余り溝を深くしすぎると弾性表面波の伝播に影
響して挿入損失が増加するが、実施例に示した程度の範
囲では問題がなく,したがって、溝の深さの限度につい
ては許容される挿入損失の値によって適宜定めればよ
い。
第10図は帯域巾,中心周波数とCr膜厚の関係を示す図
(第4実施例)で、縦軸に帯域巾Δfと中心周波数f
0を,横軸にCr膜厚を取ってある。図からわかるよう
に、Cr膜厚が厚くなるほど帯域巾が広くなるが中心周波
数は低下する。したがって、この場合もフィルタの設計
にあたっては周波数低下分を見込んでおく必要がある。
次に、本発明の実施例素子を製作するための具体的な
例を説明する。
第11図は本発明実施例素子の製造工程の例を示す図で
ある。
同図(イ)は第1および第2の実施例の溝形成の主な
工程を(1)〜(5)の順に示したもので,また、同図
(ロ)は第3および第4実施例の付加層形成の主な工程
を(1)〜(5)の順に示したものである。
先ず、同図(イ)の溝形成は圧電体基板1の上に,た
とえば、厚さ170nmのAl−Cu膜100をDCスパッタ法で被着
し、公知のレジストワークにより第1のレジストパター
ン101を形成する。次いで,たとえば、イオンエッチン
グにより入出力電極2,3および反射器4の各櫛型電極指2
1,31および41を形成する。次いで、第1のレジストパタ
ーン101を残したまゝ、溝付けしない部分の電極領域に
第2のレジストパターン102を形成する。第2のレジス
トパターン102の境界は各最外側の電極指間の中間とし
た。その後で第1のレジストパターン101と第2のレジ
ストパターン102をマスクして、イオンエッチングによ
り電極指間を溝付けした。なお溝の深さをエッチング時
間の長さにより制御した。最後に第1のレジストパター
ン101と第2のレジストパターン102を溶剤で除去すれば
本発明の多電極構成型の弾性表面波フィルタが作成でき
る。
同図(ロ)には櫛型電極指上に付加層を形成する方法
の一例を示す。上記同図(イ)の場合と同様に圧電体基
板1上にAl−Cu膜100を被着したあと,たとえば、厚さ5
0nmのCr膜103と厚さ35nmのCr2O3膜104を真空蒸着法で形
成し、前記実施例と同様に第1のレジストパターン101
を形成する。次いで、この第1のレジストパターン101
をマスクとして,たとえば、イオンエッチングしたあと
第1のレジストパターン101を除去すると、入出力電極
2,3および反射器4の各櫛型電極指21,31および41などの
上に付加層が重畳された電極指パターンが得られる。次
いで、付加層を残す電極領域の電極指を覆って、図示し
たごとく第2のレジストパターン102をコートした。次
いで、露出した電極指上のCr2O3膜104とCr膜とを硝酸第
二セリウムシンモニウム水溶液で順次エッチング除去し
た。なお、このとき下層のAlは硝酸第二セリウムシンモ
ニウム水溶液でエッチングされることはなかった。最後
に第1のレジストパターン101を溶剤で除去すれば本発
明の他の構成になる多電極構成型の弾性表面波フィルタ
が作成できる。
なお、上記実施例では付加層33あるいは43としてCr2O
3/Crの2層膜を用いたが、その他の金属あるいは絶縁物
の組み合せでもよく,また、それらのうちの単層膜で形
成してもよい。
上記実施例は何れも基板1として、36゜Y−X LiTaO3
単結晶基板を用いる場合について示したが、他の圧電体
を用いても同様に本発明の方法を適用して多電極構成型
の弾性表面波フィルタを製作できることは言うまでもな
い。
また、中心周波数についても上記実施例の836MHzに限
定されるものではなく、その他の周波数でも同様に本発
明が適用できることは勿論である。
すなわち、以上述べた実施例は数例を示したもので、
本発明の趣旨に添うものである限り、使用する素材や構
成など適宜好ましいもの、あるいはその組み合わせを用
いることができることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の特定の電極指間の溝付
け,あるいは、特定の電極指上へ付加層を設けることに
より、インパルス応答特性における主応答波に対する第
1エコー波の遅れ時間τが小さくなる。したがって、
通過帯域巾Δfが拡大するので多電極構成型弾性表面波
フィルタの性能の向上に寄与するところが極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す図、 第2図は本発明の第2実施例を示す図、 第3図は本発明の第3実施例を示す図、 第4図は本発明の第4実施例を示す図、 第5図は第1実施例の特性を示す図、 第6図は第2実施例の特性を示す図、 第7図は第3実施例の特性を示す図、 第8図は第4実施例の特性を示す図、 第9図は帯域巾,中心周波数と溝の深さの関係を示す図
(第2実施例)、 第10図は帯域巾,中心周波数とCr膜厚の関係を示す図
(第4実施例)、 第11図は本発明実施例素子の製造工程の例を示す図、 第12図はインパルス応答特性を示す図、 第13図は周波数応答特性に及ぼす第1エコー波の遅れ時
間の影響を示す図、 第14図は多電極構成型弾性表面波フィルタの電極配置例
を示す模式図、 第15図は従来の素子例を示す断面図、 第16図は従来例の通過帯域特性の一例を示す図、 第17図は従来例のインパルス応答の一例を示す図であ
る。 図において、 1は圧電体基板、 2は入力用電極、 3は出力用電極、 4は反射器、 21,31,41は櫛型電極指、 32,42は溝, 33,43は付加層である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体基板の表面に、それぞれが櫛型電極
    指からなる複数の入力用電極と複数の出力用電極とが交
    互に配列し、該配列の両外側に櫛型電極指からなる反射
    器を設け、該入力用電極と出力用電極と反射器それぞれ
    の最外側の電極指間のスペースをdとし、該表面に発生
    する発生波の波長をλとしたとき、d=λ/2である多電
    極構成型の弾性表面波素子において、 該出力用電極が占める該圧電体基板の表面領域において
    該櫛型電極指が被着しない部分に、該表面を掘り下げた
    溝が形成されていることを特徴とした弾性表面波素子。
  2. 【請求項2】圧電体基板の表面に、それぞれが櫛型電極
    指からなる複数の入力用電極と複数の出力用電極とが交
    互に配列し、該配列の両外側に櫛型電極指からなる反射
    器を設け、該入力用電極と出力用電極と反射器それぞれ
    の最外側の電極指間のスペースをdとし、該表面に発生
    する表面波の波長をλとしたとき、d=λ/2である多電
    極構成型の弾性表面波素子において、 該出力用電極と反射器とが占める該圧電基板の表面領域
    において該櫛型電極指が被着しない部分に、該表面を掘
    り下げた溝が形成されていることを特徴とした弾性表面
    波素子。
  3. 【請求項3】圧電体基板の表面に、それぞれが櫛型電極
    指からなる複数の入力用電極と複数の出力用電極とが交
    互に配列し、該配列の両外側に櫛型電極指からなる反射
    器を設け、該入力用電極と出力用電極と反射器それぞれ
    の最外側の電極指間のスペースをdとし、該表面に発生
    する表面波の波長をλとしたとき、d=λ/2である多電
    極構成型の弾性表面波素子において、 該出力用電極の各櫛型電極指の上に付加層が形成されて
    いることを特徴とした弾性表面波素子。
  4. 【請求項4】圧電体基板の表面に、それぞれが櫛型電極
    指からなる複数の入力用電極と複数の出力用電極とが交
    互に配列し、該配列の両外側に櫛型電極指からなる反射
    器を設け、該入力電極と出力用電極とが射器それぞれの
    最外側の電極指間のスペースをdとし、該表面に発生す
    る表面波の波長をλとしたとき、d=λ/2である多電極
    構成型の弾性表面波素子において、 該出力用電極と反射器との各櫛型電極指の上に付加層が
    形成されていることを特徴とした弾性表面波素子。
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