JP2979294B2 - 鳥類卵殻強度増強剤 - Google Patents
鳥類卵殻強度増強剤Info
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- A23K50/75—Feeding-stuffs specially adapted for particular animals for birds for poultry
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- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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- A23K10/18—Addition of microorganisms or extracts thereof, e.g. single-cell proteins, to feeding-stuff compositions of live microorganisms
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- Y10S435/822—Microorganisms using bacteria or actinomycetales
- Y10S435/832—Bacillus
- Y10S435/839—Bacillus subtilis
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鶏等の鳥類の飼料
に添加して給餌させる方法等により、卵殻強度を増強さ
せることができる鳥類卵殻強度増強剤に関する。
に添加して給餌させる方法等により、卵殻強度を増強さ
せることができる鳥類卵殻強度増強剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】鶏卵等の家禽用鳥類卵は、産卵時あるい
は採卵、選卵、洗浄、包装、輸送、陳列、販売、保存等
の取扱い過程において破卵が起こり易い。鳥類卵の強度
は、卵殻の構造と関係していると考えられており、卵殻
厚および卵殻比重が高いことと相関することが知られて
いる（新編畜産大辞典、ｐ４６３：養賢堂）。卵殻部
は、卵殻、卵殻膜およびクチクラから構成されている。
鶏卵の卵殻は、平均重量約５ｇ、厚さ３００〜３６０μ
ｍ、組成は約９８％の無機物（炭酸カルシウム９８．４
％、その他微量の炭酸マグネシウム及び燐酸カルシウ
ム）と約２％の有機物とからなる。鶏卵の卵殻膜は、厚
さ約７０μｍで外卵殻膜と内卵殻膜から成り、鈍端部で
は外卵殻膜と内卵殻膜が分かれて気室を作っている。卵
殻膜の組成は蛋白質約９０％、脂質約３％及び糖質約２
％からなる。鶏卵のクチクラは、産卵直後に卵殻表面に
できる無定型構造の被膜であり、産卵時に分泌される粘
質物が乾燥したものである。組成は蛋白質約８５〜８７
％、糖質約３．５〜３．７％及び脂質約２．５〜３．５
％からなる。卵殻厚は、気温、年齢により影響を受け
て、高温および高齢では薄くなることが知られている。
卵殻成分は大部分がカルシウムであるため、卵殻形成に
は血中カルシウム濃度が関与していると考えられてい
る。腸管から吸収されたカルシウムは一端大腿骨に蓄積
されて、必要に応じて血中へ骨芽細胞の型で放出され卵
殻形成に関与しているために、カルシウムの吸収代謝を
促進することが鳥類の卵殻厚を増強することになる。卵
殻膜の役割についてはあまり知られていないが、卵殻と
共に卵殻膜の厚みが増すことにより卵殻強度が増強され
ると考えられる。
は採卵、選卵、洗浄、包装、輸送、陳列、販売、保存等
の取扱い過程において破卵が起こり易い。鳥類卵の強度
は、卵殻の構造と関係していると考えられており、卵殻
厚および卵殻比重が高いことと相関することが知られて
いる（新編畜産大辞典、ｐ４６３：養賢堂）。卵殻部
は、卵殻、卵殻膜およびクチクラから構成されている。
鶏卵の卵殻は、平均重量約５ｇ、厚さ３００〜３６０μ
ｍ、組成は約９８％の無機物（炭酸カルシウム９８．４
％、その他微量の炭酸マグネシウム及び燐酸カルシウ
ム）と約２％の有機物とからなる。鶏卵の卵殻膜は、厚
さ約７０μｍで外卵殻膜と内卵殻膜から成り、鈍端部で
は外卵殻膜と内卵殻膜が分かれて気室を作っている。卵
殻膜の組成は蛋白質約９０％、脂質約３％及び糖質約２
％からなる。鶏卵のクチクラは、産卵直後に卵殻表面に
できる無定型構造の被膜であり、産卵時に分泌される粘
質物が乾燥したものである。組成は蛋白質約８５〜８７
％、糖質約３．５〜３．７％及び脂質約２．５〜３．５
％からなる。卵殻厚は、気温、年齢により影響を受け
て、高温および高齢では薄くなることが知られている。
卵殻成分は大部分がカルシウムであるため、卵殻形成に
は血中カルシウム濃度が関与していると考えられてい
る。腸管から吸収されたカルシウムは一端大腿骨に蓄積
されて、必要に応じて血中へ骨芽細胞の型で放出され卵
殻形成に関与しているために、カルシウムの吸収代謝を
促進することが鳥類の卵殻厚を増強することになる。卵
殻膜の役割についてはあまり知られていないが、卵殻と
共に卵殻膜の厚みが増すことにより卵殻強度が増強され
ると考えられる。
【０００３】鳥類の卵殻厚を増強する方法として、これ
までに各種カルシウム素材の飼料への添加投与、給餌方
法、ＣＰＰ(Casein Phospho Peptide)及びＣＣＭ（Calc
iumCitrate Malate）の添加投与等が試みられている。
しかし、薄利大量生産で経営されている採卵業者にとっ
て、満足できる方法は開発されておらず、簡易な方法に
よる鳥類の卵殻強度増強に関する技術開発が待たれてい
る。
までに各種カルシウム素材の飼料への添加投与、給餌方
法、ＣＰＰ(Casein Phospho Peptide)及びＣＣＭ（Calc
iumCitrate Malate）の添加投与等が試みられている。
しかし、薄利大量生産で経営されている採卵業者にとっ
て、満足できる方法は開発されておらず、簡易な方法に
よる鳥類の卵殻強度増強に関する技術開発が待たれてい
る。
【０００４】ところで、従来から各種生菌剤は、例え
ば、鳥類の増体重促進、肉質改善、産卵率向上、腸内有
害細菌抑制並びに減少等の作用を有することが報告さ
れ、これらの各用途において実用化がなされている。ま
た、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス
・カゼイ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、アスペ
ルギルス・オリザエ及びトルロプシスを含む製剤を飼料
に添加することによって、卵殻厚がわずかに厚くなり、
殻の薄い卵の割合が低下するという報告がなされてい
る。しかし、この製剤では、卵殻厚の増強効果が有意に
認められる程度の報告はなされていない。しかも、どの
ような微生物が卵殻厚に対して増強作用を示すかについ
ては一切教示されていない。
ば、鳥類の増体重促進、肉質改善、産卵率向上、腸内有
害細菌抑制並びに減少等の作用を有することが報告さ
れ、これらの各用途において実用化がなされている。ま
た、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス
・カゼイ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、アスペ
ルギルス・オリザエ及びトルロプシスを含む製剤を飼料
に添加することによって、卵殻厚がわずかに厚くなり、
殻の薄い卵の割合が低下するという報告がなされてい
る。しかし、この製剤では、卵殻厚の増強効果が有意に
認められる程度の報告はなされていない。しかも、どの
ような微生物が卵殻厚に対して増強作用を示すかについ
ては一切教示されていない。
【０００５】養鶏産業は、飼料要求率改善および産卵率
向上のための技術が進歩して高度の経済性が求められて
おり、集約的大規模産業になっている。このような大規
模生産に伴ない、採卵、選卵、洗浄、包装は省力化およ
び機械化されつつあり、輸送、陳列、販売時等に渡って
卵殻及び外卵殻膜強度を増強することによる破卵抵抗性
を増すことは重要である。更に、卵殻厚及び外卵殻膜が
増強されると、細菌、酸素透過性に対する抵抗性が増強
されて、保存性が増す効果も得られる。このように、養
鶏業者を中心として実用的にも有効な鳥類卵殻強度増強
剤が求められている。
向上のための技術が進歩して高度の経済性が求められて
おり、集約的大規模産業になっている。このような大規
模生産に伴ない、採卵、選卵、洗浄、包装は省力化およ
び機械化されつつあり、輸送、陳列、販売時等に渡って
卵殻及び外卵殻膜強度を増強することによる破卵抵抗性
を増すことは重要である。更に、卵殻厚及び外卵殻膜が
増強されると、細菌、酸素透過性に対する抵抗性が増強
されて、保存性が増す効果も得られる。このように、養
鶏業者を中心として実用的にも有効な鳥類卵殻強度増強
剤が求められている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単
に、鳥類用飼料へ添加する方法等により、卵殻厚及び外
卵殻膜厚の増強を実用的にも有効に図ることができる鳥
類卵殻強度増強剤を提供することにある。
に、鳥類用飼料へ添加する方法等により、卵殻厚及び外
卵殻膜厚の増強を実用的にも有効に図ることができる鳥
類卵殻強度増強剤を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
卵殻厚及び外卵殻膜厚の増強を図る鳥類卵殻強度増強剤
であって、バチルス・ズブチリスの生菌体を有効成分と
して含有する鳥類卵殻強度増強剤が提供される。
卵殻厚及び外卵殻膜厚の増強を図る鳥類卵殻強度増強剤
であって、バチルス・ズブチリスの生菌体を有効成分と
して含有する鳥類卵殻強度増強剤が提供される。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下本発明を更に詳細に説明す
る。本発明において、必須の有効成分として含有させる
生菌剤は、バチルス・ズブチリス（Bacillus subtili
s）であって、その菌学的性質はバージーズ・マニュア
ル・オブ・バクテリオロジー Ｖｏｌ．１１（１９８
６）に記載されている。更に具体的には、卵殻強度増強
効果がより明確なバチルス・ズブチリス（Bacillus sub
tilis）Ｃ−３１０２（生命工学工業技術研究所寄託番
号ＦＥＲＭ ＢＰ−１０９６）等が好ましく挙げられ
る。
る。本発明において、必須の有効成分として含有させる
生菌剤は、バチルス・ズブチリス（Bacillus subtili
s）であって、その菌学的性質はバージーズ・マニュア
ル・オブ・バクテリオロジー Ｖｏｌ．１１（１９８
６）に記載されている。更に具体的には、卵殻強度増強
効果がより明確なバチルス・ズブチリス（Bacillus sub
tilis）Ｃ−３１０２（生命工学工業技術研究所寄託番
号ＦＥＲＭ ＢＰ−１０９６）等が好ましく挙げられ
る。
【０００９】前記バチルス・ズブチリスを培養するに
は、培地として微生物培養に通常使用される炭素源、窒
素源、無機物等を含む液体培地又は固体培地を用いるこ
とができる。炭素源としては、バチルス・ズブチリスが
資化可能な炭素源であればよく、例えばグルコース、フ
ルクトース、スークロース、スターチ、糖蜜等を、また
窒素源としては、例えばペプトン、カゼイン加水分解
物、肉エキス、硫安等を挙げることができる。更に、必
要に応じて燐酸、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ナトリウム、鉄およびマンガン等の塩類、ビタミン
類、アミノ酸類、界面活性剤等を添加することもでき
る。培養条件としては、好気的条件下にて行うのが好ま
しく、培養装置として例えばジャーファーメンターによ
る通気撹拌液体培養、棚式固体培養、自動製麹培養装置
等を用いるのが好ましい。培養温度は２０〜５０℃、特
に３０〜４５℃が好ましく、培養時間は１２時間〜７日
間、培養ｐＨは５〜９、特に好ましくは６〜８が好適で
ある。以上の手段により得られた培養物は、それ自体も
しは濃縮物、又は培養物から分離した菌体をそのまま又
は賦形剤等を加えて乾燥粉末化したり、顆粒化等して製
剤化して用いることもできる。使用する賦形剤は特に限
定されないが、炭酸カルシウム、コーングリッツ、コー
ンフラワー、脱脂米糖、ふすま、脱脂粉乳等を用いるこ
とができる。
は、培地として微生物培養に通常使用される炭素源、窒
素源、無機物等を含む液体培地又は固体培地を用いるこ
とができる。炭素源としては、バチルス・ズブチリスが
資化可能な炭素源であればよく、例えばグルコース、フ
ルクトース、スークロース、スターチ、糖蜜等を、また
窒素源としては、例えばペプトン、カゼイン加水分解
物、肉エキス、硫安等を挙げることができる。更に、必
要に応じて燐酸、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ナトリウム、鉄およびマンガン等の塩類、ビタミン
類、アミノ酸類、界面活性剤等を添加することもでき
る。培養条件としては、好気的条件下にて行うのが好ま
しく、培養装置として例えばジャーファーメンターによ
る通気撹拌液体培養、棚式固体培養、自動製麹培養装置
等を用いるのが好ましい。培養温度は２０〜５０℃、特
に３０〜４５℃が好ましく、培養時間は１２時間〜７日
間、培養ｐＨは５〜９、特に好ましくは６〜８が好適で
ある。以上の手段により得られた培養物は、それ自体も
しは濃縮物、又は培養物から分離した菌体をそのまま又
は賦形剤等を加えて乾燥粉末化したり、顆粒化等して製
剤化して用いることもできる。使用する賦形剤は特に限
定されないが、炭酸カルシウム、コーングリッツ、コー
ンフラワー、脱脂米糖、ふすま、脱脂粉乳等を用いるこ
とができる。
【００１０】本発明の卵殻強度増強剤において、バチル
ス・ズブチリス生菌体の含有割合は、バチルス・ズブチ
リス生菌体の芽胞及び／又は栄養細胞を１０6〜１０11
個／ｇ含有するのが好ましい。
ス・ズブチリス生菌体の含有割合は、バチルス・ズブチ
リス生菌体の芽胞及び／又は栄養細胞を１０6〜１０11
個／ｇ含有するのが好ましい。
【００１１】本発明の卵殻強度増強剤は、産卵用鳥類が
必要とするカルシウムの吸収代謝を促進し、卵殻厚や外
卵殻膜厚を増強させるよう作用するものと考えられる。
従って、その使用にあたっては、例えば、産卵用鳥類が
必要とするカルシウム量が充分に配合されている鳥類用
の市販配合飼料等に添加混合して用いることができる。
投与形態としては、特に限定されず、市販の鳥類用飼料
へ添加均一混合して、鳥類に給餌させることができる形
態、特に粉末状が望ましい。卵殻強度増強剤の有効濃度
は、鳥類の種類、日齢等により異なるが、例えば、市販
の鳥類用飼料へ添加混合する際の添加量は、生菌数とし
て１０3〜１０7個／ｇ、特に１０4〜１０6個／ｇとなる
混合量が好ましい。生菌数が１０3個／ｇ未満では十分
な効果が得られず、１０7個／ｇを超える場合には破卵
によるコストアップよりも生菌剤添加によるコストアッ
プの方が上回る恐れがあり経済的ではない。
必要とするカルシウムの吸収代謝を促進し、卵殻厚や外
卵殻膜厚を増強させるよう作用するものと考えられる。
従って、その使用にあたっては、例えば、産卵用鳥類が
必要とするカルシウム量が充分に配合されている鳥類用
の市販配合飼料等に添加混合して用いることができる。
投与形態としては、特に限定されず、市販の鳥類用飼料
へ添加均一混合して、鳥類に給餌させることができる形
態、特に粉末状が望ましい。卵殻強度増強剤の有効濃度
は、鳥類の種類、日齢等により異なるが、例えば、市販
の鳥類用飼料へ添加混合する際の添加量は、生菌数とし
て１０3〜１０7個／ｇ、特に１０4〜１０6個／ｇとなる
混合量が好ましい。生菌数が１０3個／ｇ未満では十分
な効果が得られず、１０7個／ｇを超える場合には破卵
によるコストアップよりも生菌剤添加によるコストアッ
プの方が上回る恐れがあり経済的ではない。
【００１２】本発明において、卵殻厚及び外卵殻膜厚を
増強させる鳥類は、特に限定されないが、例えばニワト
リ、アヒル、ちゃぼ、鷲鳥、鶉等が挙げられる。
増強させる鳥類は、特に限定されないが、例えばニワト
リ、アヒル、ちゃぼ、鷲鳥、鶉等が挙げられる。
【００１３】
【発明の効果】本発明の卵殻強度増強剤は、有効成分と
してバチルス・ズブチリスの生菌体を含有するので、鳥
類のカルシウムの吸収代謝を促進させて鳥類の卵殻厚を
増強させる作用及び外卵殻膜厚を増強させる作用を示
す。従って、破卵率を大幅に減少させて鳥類卵の生産お
よび流通における経済性を高めることができる。
してバチルス・ズブチリスの生菌体を含有するので、鳥
類のカルシウムの吸収代謝を促進させて鳥類の卵殻厚を
増強させる作用及び外卵殻膜厚を増強させる作用を示
す。従って、破卵率を大幅に減少させて鳥類卵の生産お
よび流通における経済性を高めることができる。
【００１４】
【実施例】以下実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。実施例１ （生菌末の製造）イオン交換処理水１００ｋｇに糖蜜２
ｋｇ、大豆ペプトン２ｋｇ、燐酸二カリウム１００ｇを
撹拌均一溶解した後、１Ｎ水酸化ナトリウム溶液を用い
てｐＨ７．５に調整した培地をジャーファーメンターに
仕込み、９５℃、６０分間殺菌した。次いで、３７℃ま
で冷却して、予め前培養しておいたバチルス・ズブチリ
ス（Bacillus subtilis）Ｃ−３１０２の培養液１ｋｇ
を接種し、３７℃、４０時間通気撹拌培養を行った。得
られた培養液を連続遠心分離機（シャープレス型）を用
いて集菌した後、脱脂粉乳を等重量加えて真空凍結乾燥
した。得られた乾燥菌末７．５ｋｇの生菌数は１．２×
１０10個／ｇであった。
発明はこれらに限定されるものではない。実施例１ （生菌末の製造）イオン交換処理水１００ｋｇに糖蜜２
ｋｇ、大豆ペプトン２ｋｇ、燐酸二カリウム１００ｇを
撹拌均一溶解した後、１Ｎ水酸化ナトリウム溶液を用い
てｐＨ７．５に調整した培地をジャーファーメンターに
仕込み、９５℃、６０分間殺菌した。次いで、３７℃ま
で冷却して、予め前培養しておいたバチルス・ズブチリ
ス（Bacillus subtilis）Ｃ−３１０２の培養液１ｋｇ
を接種し、３７℃、４０時間通気撹拌培養を行った。得
られた培養液を連続遠心分離機（シャープレス型）を用
いて集菌した後、脱脂粉乳を等重量加えて真空凍結乾燥
した。得られた乾燥菌末７．５ｋｇの生菌数は１．２×
１０10個／ｇであった。
【００１５】（産卵最盛期２０日間投与例） 対照区（無投与区）および試験区（バチルス・ズブチリ
スＣ−３１０２、１×１０5個／ｇ投与区）それぞれ２
０羽ずつを配置した。供試した産卵鶏はデカルブ種、試
験開始時日齢は２６５日齢を用いた。予備飼育期間７日
間、試験期間２０日間とし、予備飼育期間は、高産卵期
用の市販配合飼料（全農製：ＤＣＰ１８．０％以上、Ｍ
Ｅ２，９００Ｋｃａｌ）を給与させ、試験期間は、試験
区のみ前記培養調製した生菌を１０7個／ｇ含有したペ
レットを作製し、１重量％添加した飼料給与させ、対照
区は前記市販配合飼料をそのまま給与させた。試験期間
終了後に、対照区と試験区の飼料を交換して、更に予備
飼育７日間とその後の試験期間２０日間を設定した。試
験期間に産卵した卵につき、卵の短径上の卵殻厚をマイ
クロメーターで測定した。結果を表１に示す。その結
果、５％有意差にて試験区の卵殻厚が増強されていた。
スＣ−３１０２、１×１０5個／ｇ投与区）それぞれ２
０羽ずつを配置した。供試した産卵鶏はデカルブ種、試
験開始時日齢は２６５日齢を用いた。予備飼育期間７日
間、試験期間２０日間とし、予備飼育期間は、高産卵期
用の市販配合飼料（全農製：ＤＣＰ１８．０％以上、Ｍ
Ｅ２，９００Ｋｃａｌ）を給与させ、試験期間は、試験
区のみ前記培養調製した生菌を１０7個／ｇ含有したペ
レットを作製し、１重量％添加した飼料給与させ、対照
区は前記市販配合飼料をそのまま給与させた。試験期間
終了後に、対照区と試験区の飼料を交換して、更に予備
飼育７日間とその後の試験期間２０日間を設定した。試
験期間に産卵した卵につき、卵の短径上の卵殻厚をマイ
クロメーターで測定した。結果を表１に示す。その結
果、５％有意差にて試験区の卵殻厚が増強されていた。
【００１６】
【表１】
【００１７】実施例２（産卵終期１ヶ月投与例） 産卵鶏デカルブ種ＴＸを４，６００羽／舎飼育の鶏舎２
棟を用いて試験した。供試鶏（試験開始時産卵率７６．
５％）はオールアウト直前の５３５日齢を用いた。対照
区は市販配合飼料（全農製：ＤＣＰ１５．０％以上、Ｍ
Ｅ２，７５０Ｋｃａｌ）を、試験区は対照区飼料にバチ
ルス・ズブチリス（Bacillus subtilis）Ｃ−３１０
２：３×１０５個／ｇ添加した飼料を１ヶ月間給与後
に、それぞれの区から無作為に１００個の卵を採取し、
実施例１と同様にして卵殻厚を測定した。結果を表２に
示す。その結果、０．１％有意差にて試験区の卵殻厚が
増強されていた。
棟を用いて試験した。供試鶏（試験開始時産卵率７６．
５％）はオールアウト直前の５３５日齢を用いた。対照
区は市販配合飼料（全農製：ＤＣＰ１５．０％以上、Ｍ
Ｅ２，７５０Ｋｃａｌ）を、試験区は対照区飼料にバチ
ルス・ズブチリス（Bacillus subtilis）Ｃ−３１０
２：３×１０５個／ｇ添加した飼料を１ヶ月間給与後
に、それぞれの区から無作為に１００個の卵を採取し、
実施例１と同様にして卵殻厚を測定した。結果を表２に
示す。その結果、０．１％有意差にて試験区の卵殻厚が
増強されていた。
【００１８】
【表２】
【００１９】実施例３（採卵期全期間投与例） 対照区４，６００羽および試験区６，５００羽の鶏舎を
用い、市販の配合飼料で飼育した。試験区には対照区飼
料にバチルス・ズブチリス（Bacillus subtilis）Ｃ−
３１０２：３×１０5個／ｇ添加して給与させた。オー
ルインオールアウトの１４ヶ月間の産卵成績を採取し
た。採卵した卵のうちの商品とならないキズ卵の割合を
算出した。結果を表３に示す。その結果、１％有意差に
て試験区のキズ卵比率が改善されていた。卵殻厚を測定
していないが、卵殻厚が厚くなることに由来して卵殻強
度が増強されたと思われる。尚、産卵率も１％有意差に
て試験区の方が向上した。
用い、市販の配合飼料で飼育した。試験区には対照区飼
料にバチルス・ズブチリス（Bacillus subtilis）Ｃ−
３１０２：３×１０5個／ｇ添加して給与させた。オー
ルインオールアウトの１４ヶ月間の産卵成績を採取し
た。採卵した卵のうちの商品とならないキズ卵の割合を
算出した。結果を表３に示す。その結果、１％有意差に
て試験区のキズ卵比率が改善されていた。卵殻厚を測定
していないが、卵殻厚が厚くなることに由来して卵殻強
度が増強されたと思われる。尚、産卵率も１％有意差に
て試験区の方が向上した。
【００２０】
【表３】
【００２１】実施例４（産卵終期における投与例） 実施例２で供試したデカルブＴＸのうちで産卵率の高い
個体のみを更に飼育した。対照区は市販配合飼料（全農
製：ＤＣＰ１８．０％以上、ＭＥ２，８５０Ｋｃａｌ）
を、試験区は対照区飼料へバチルス・ズブチリス（Baci
llus subtilis）Ｃ−３１０２：３×１０５個／ｇ添加
した飼料を給与させた。６２６〜６３１日齢の間に採取
した卵につき、卵殻と外卵殻膜の厚さを測定した。卵の
気室の部分で内卵殻膜をはがし、その後卵殻をはがすこ
とによって外卵殻膜を取り出した。外卵殻膜は卵殻と密
着しており完全に分離することは困難であったが、きれ
いに分離したと思われる外卵殻膜につきマイクロメータ
ーで厚さを測定した。結果を表４に示す。その結果、試
験区の方が卵殻厚及び外卵殻膜厚共に有意に厚くなって
いた。
個体のみを更に飼育した。対照区は市販配合飼料（全農
製：ＤＣＰ１８．０％以上、ＭＥ２，８５０Ｋｃａｌ）
を、試験区は対照区飼料へバチルス・ズブチリス（Baci
llus subtilis）Ｃ−３１０２：３×１０５個／ｇ添加
した飼料を給与させた。６２６〜６３１日齢の間に採取
した卵につき、卵殻と外卵殻膜の厚さを測定した。卵の
気室の部分で内卵殻膜をはがし、その後卵殻をはがすこ
とによって外卵殻膜を取り出した。外卵殻膜は卵殻と密
着しており完全に分離することは困難であったが、きれ
いに分離したと思われる外卵殻膜につきマイクロメータ
ーで厚さを測定した。結果を表４に示す。その結果、試
験区の方が卵殻厚及び外卵殻膜厚共に有意に厚くなって
いた。
【００２２】
【表４】
Claims (2)
- 【請求項１】 卵殻厚の増強及び外卵殻膜厚の増強を図
る鳥類卵殻強度増強剤であって、バチルス・ズブチリス
（Bacillus subtilis）の生菌体を有効成分として含有
する鳥類卵殻強度増強剤。 - 【請求項２】 バチルス・ズブチリスが、バチルス・ズ
ブチリスＣ−３１０２（生命工学工業技術研究所寄託番
号ＦＥＲＭ ＢＰ−１０９６）であることを特徴とする
請求項１に記載の鳥類卵殻強度増強剤。
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