JP2977232B2 - 色ずれ補正装置 - Google Patents
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Description
装置に関するものである。
センサで読取り処理する際には、カラー画像の彩度を判
定する方式が提案されている。
用いられているため、分光感度特性が異なる各センサご
とのMTF(Modulation Transfer Function)の違いによ
って黒いエッジのふちが色味を帯びてしまい、彩度判定
に悪影響を与えていた。すなわち、第16図に示されるよ
うに、G(グリーン)の信号はシュープに立上るのに対
して、B(ブルー)の信号は穏やかに立上る。このこと
により、本来的にはA点およびB点はグレーとなるはず
であるが、実際には周端部の色が緑がかり、中の部分が
青みがかって見えることになる。
理的位置ずれに起因した色ずれがある。すなわち、第6
図に示されているような3ラインCCDを用いる場合に
は、各センサの合焦位置が異なるため時間的補正(遅延
回路の挿入)を行うことが必要である。ところが、機械
系の振動は抑えきれないため、第15図に示されるよう
に、各信号の位相が僅かながらずれてくることになる。
具体的には、第15図のR(レッド)およびG(グリー
ン)についてみると、同一のセンサ形状を有するとして
も、A点においては線が赤みがかり、B点においては線
が青みがかり、結果的に黒いエッジの部分に色ずれが生
じることになる。
なされていないため、後段において行われる各種の画像
処理において、さまざまな不都合が招来されるという欠
点がみられた。
読取り時に生じる色ずれを簡易かつ適切に補正し得るよ
う構成した色ずれ補正装置を提供することにある。
含まれる1もしくは2以上の色成分信号に基づく基準信
号と、当該色成分信号との差分信号を求める差分信号発
生手段と、前記差分信号を平滑化処理する平滑手段と、
前記平滑手段の出力に前記基準信号を加える加算手段と
を備え、前記加算手段から補正後の色成分信号を出力す
るものである。
さらに平滑化された差分信号に基準信号を加えることに
より、種々の原因による色ずれを補正することができ
る。
す回路図、第2図は第1図に示した色ずれ補正回路116
を含む補正システムの全体を示すブロック図、第3図は
第1図に示したスムージング(平滑)回152,156の特性
を説明する図である。
4図において、201はイメージスキャナ部で原稿を読取
り、ディジタル信号処理を行う部分である。
り、原稿台ガラス(以下プラテン)203上の原稿204は、
ランプ205で照射され、ミラー206,207,208に導かれ、レ
ンズ209により3ラインセンサ(以下、CCDという)210
上に像を結び、フルカラー情報レッド(R),グリーン
(G),ブルー(B)成分として色判定部211に送られ
る。なお、ランプ205およびミラー206は速度Vで、ミラ
ー207および208は1/2Vでラインセンサの電気的走査方向
に対して垂直方向に機械的にモータ250によって駆動さ
れ、原稿全面を副走査する。
施すことにより所望の倍率に変倍される。また、副走査
方向についてはモータ250の回転数を可変とし、Vを可
変とすることで変倍が可能であり、主走査および副走査
合わせて第5図に示すとおり読取ることができる。
1はレッド成分(R)のラインセンサであり、レッド成
分光のみを透過するフィルタでラインセンサの複数の受
光素子の表面が覆われている。同様に302はグリーン成
分(G)のラインセンサ,303はブルー成分(B)のライ
ンセンサであり、それぞれグリーン成分,ブルー成分の
光のみを透過するフィルタで複数の受光素子表面が覆わ
れている。
して平行に配置され、Bのラインセンサは20μm×10μ
mの受光素子アレイで構成され、RおよびGのセンサは
10μm×10μmの受光素子アレイで構成される。
るのは、次の理由による。すなわち、一般にブルー成分
光のみの透過フィルターにおいては、ブルー光の透過率
が、レッド/グリーン成分光のみの透過フィルターにお
けるレッド/グリーン光の透過率に比べて低い傾向にあ
る。従って、信号のS/N比(信号/雑音比)を向上させ
るために、Bのみの受光面積を大きくし、RとGの信号
とレベルを合わせるようにしてある。
データの転送クロック信号CLKを示すタイミング図であ
る。
(R)301,CCD(G)302,CCD(B)303に対して読取り
アドレスを与える。このCCD301,302,303で読取られた画
像は電気信号に変換され、それぞれ増幅器102,103,104
により増巾され、サンプルホールド回路105,106,107お
よびA/D変換器108,109,110を経てディジタル信号として
取出される。
ト・メモリ素子(以下、FIFOメモリという)で構成され
る遅延素子であり、各読取倍率に応じて3ラインCCDの
ライン間の遅れを調整する為のものである。
設定するデータが保持されている。
ト119を介して操作部122より入力された倍率等の情報に
よりモータドライバ120に所望のデータをセットする。
このモータドライバ120はセットされたデータに従い、
所望の倍率に応じてモータ250に駆動信号を送り、所望
の速度で読取走査をする。
8図に示すように、GとBにおいて18ライン分離れた場
所を読取っている。更に、1主走査すなわちHSYNC信号
の間隔を1単位として時間をtで示すと、t=0のとき
のGの読取り位置と、t=18のときのBの読取り位置が
一致する。従って、遅延素子112には18ライン分の遅延
がCPU113により予めセットされている。
遅延がセットされ、これによりR,G,B3信号の空間的なず
れが合わせられる。
取ろうとする場合においては、光学系の副走査速度V
が、100%(等倍)のときの4/3倍として走査されるた
め、t=0においてGを読取った位置と全く同じ位置を
Bは読取ることができない。すなわち、Bにおいてt=
13における読取位置とt=14における読取位置のほぼ中
央における位置が、Gにおいてf=0で読取った位置で
ある。
号レベルを示したのが第10図である。ここで、Goおよび
Boは遅延素子のあとの出力信号であるが、1ライン未満
の位相ずれがどうしても生じてしまう。
波数特性(MTF)の違いによる色ずれも生ずる。
第2図に示すように補間回路114および115を設ける。こ
れらの補間回路114および115は同一の回路で構成され、
第11図にその詳細を示す。すなわち、1ラインの遅延を
実現するためのファースト・イン・ファースト・アウト
メモリ(FIFOメモリ)1001,レジスタ1002および1003,乗
算器1004および1005,加算器1006により構成される。こ
こで、CPU113より予め算出された補間率β及び(1−
β)がレジスタ1002および1003に書込まれ、その結果と
して、入力信号Xtに対して1ライン分遅れた信号Xt-1を
保持することにより、出力Ytは Yt=βXt+(1−β)Xt-1 なる出力が得られる。
値に設定することにより、1ライン未満の任意の遅延を
もった信号を作り出すことができる。そなわち、β=0
のときYt=Xt-1となり、β=1のときYt=Xtとなり、0
<β<1の間で、XtとXt-1を任意に補間することができ
る。
15によって理想的にはR1,G1,B1の3信号の位相が揃う訳
であるが、現実的には装置の振動や副走査速度のムラに
起因する位相ずれにより、多少の位相ずれが生ずる。さ
らには、センサの開口面積等のセンサ個有の特性および
光学系の特性による空間周波数利得特性、換言すればMT
Fの差により、色ずれが生ずる。
およびA/D変換回路110の後段に第2図に示した色ずれ補
正回路116を接続する。
1は補正前の3原色信号であり(第2図のR1,G1,B1と同
一)、Rout,Gout,Boutは補正後の3原色信号である(第
2図のRout,Gout,Boutに一致する)。
り、それぞれR1とG1の差分R1−G1,B1とG1の差分B1−G1
を求め、それぞれスムージング回路152,156に入力させ
る。
を示す。これらスムージング回路152と156は全く同一の
回路で構成されている。第12図において、161および162
はラインメモリであり、副走査方向に1ラインの遅延を
生じる。163,164,165,168はフリップフロップであり、
主走査方向に1画素の遅延を生ずる。116は加算器であ
り、入力AおよびBに対してA+Bを出力する。167も
加算器であり、入力AおよびBに対して(2A+B)/4を
出力する。その結果として、入力X0に対してX-1を1ラ
イン遅れ、X-2を2ライン遅れの信号とし、(X0+2X-1
+X-2)/4を出力する。
スを持つ空間フィルタであり、その副走査方向の空間周
波数利得特性は第3図(A)に示す通り低減通過形(ロ
ーパス)フィルタである。
とおりラインメモリ171とフリップフロップ172,173で構
成され、スムージング回路152,156と同一の遅延を生じ
させ同期をとるものである。
56によりスムージング処理された差分信号S(R1−G1)
及びS(B1−R1)はそれぞれ加算器154,157に入力さ
れ、遅延回路153で同期のとられたG1信号が加算され
る。そして、それぞれ補正されたRout,Boutとして出力
され、遅延回路153の出力Goutと共に、色ずれ補正され
た信号として出力される。
理を説明する。
の線とマゼンタ色の線を読取った場合、センサの読取り
信号は、補正前は第14図(b)に示すように黒い線およ
びマゼンタ色の線のエッジ部分において色ずれが発生し
てしまう。
例、ならびに、その補正法について述べる。
号レベルを示す。この例においては、読取り系の振動等
に起因して(a)に示すようにR1とG1との位相ずれが生
じているため、特にA地点およびB地点において色ずれ
として目立ってしまう。このとき、R1とG1との差分は、
(b)のようになり、A点とB点においては差分値が急
峻なインパルス状になる。これを第12図に示したスムー
ジング回路によってスムージングしたものを(c)に示
す。すると、A点とB点のピーク値が零に近づけられ
る。更に、これにG1を加えたものRoutとG1=Goutを重ね
て(d)に示す。
れ、かつ、マゼンタ色の線における周辺の色ずれも改善
されていることがわかる。
について示す。先と同じく、第14図(b)のX−X′に
おける信号値を用い、B1とG1の例をあげる。ここで、B1
はG1に比べてMTFが低い(すなわち、空間的に高周波利
得が低い)ため、黒い線のエッジ部分,A点,B点等で色ず
れが生じる。
びB点において第15図(b)と同様のインパルス状信号
が得られる。次に、これをスムージングして(c)に示
すS(B1−G1)を得、さらに、これにG1を加えてBoutと
し、Goutと重ねて(d)に示すと、エッジ部の色ずれが
軽減されていることがわかる。
空間的位相ずれ、MTFの不揃いによる色ずれを例に挙げ
て個別に説明したが、これら複数の要因あるいは他の要
因でエッジ部に色ずれが生じた場合においても、本発明
が有効であることはもちろんである。
査方向の両方向についてスムージング処理を行う場合に
ついて述べる。
し、副走査方向のスムージングを行なって補正をした。
この場合、振動等によって主走査方向に対して色ずれが
生じた場合には、対応することができない。すなわち主
走査方向にも色ずれが生ずる場合には、例えば第17図
(B)に示すような係数マトリクスをもつ空間フィルタ
を設ければよく、具体的には第17図(A)に示す回路で
実現される。
る。本実施例においては、基準信号発生手段1101におい
て、例えば、 N1=a×R1+b×G1+c×B1 のようにR1,G1,B1に関した式で基準信号N1を発生し、こ
のN1とR1,G1,B1の差分をそれぞれ平滑化し、N1を加える
ことにより、補正後の信号Rout,Gout,Boutを得る。
す。これまで述べてきた実施例は、フルカラーの読取り
装置に関するものであったが、これに限るものではな
い。そこで第19図〜第21図に示す本実施例は、赤黒の2
色読取装置に関するものである。
01はホワイト成分(W)のラインセンサであり、全ての
可視光について感度をもつ。他方の1302はレッド成分
(R)のセンサであり、レッドのフィルタで覆われてレ
ッド成分の光のみに感度をもつ。このフィルタにより、
レッドセンサ1302の方がホワイトセンサ1301に比べて単
位面積当りの光量感度が鈍くなる。そこで、それを補正
するためにレッドセンサ1302は10μm×20μmの形状を
有し、他方のホワイトセンサ1301は10μm×10μmの形
状を有する。
で、第2図と共通なものは同一の番号で示す。
により読取られた画信号は、増幅器102および103,サン
プルホールド回路105および106,A/D変換器108および109
を通じて出力され、さらに遅延回路111により同期合わ
せされる。
れが補正され、出力Rout,Woutが得られる。
分信号を平滑化し、さらに平滑化された差分信号に基準
信号を加える構成としてあるので、カラー画像の読み取
り時に生じる色ずれを簡易かつ適切に補正することがで
きる。
回路図、 第2図は第1図に示した色ずれ補正回路を含む補正シス
テムの全体を示すブロック図、 第3図は第1図に示したスムージング(平滑)回路の特
性を説明する図、 第4図は本発明の一実施例の断面構成図、 第5図は拡大,縮小,等倍についての説明図、 第6図は3ラインCCDの外観図、 第7図は主走査読取用同期信号HSYNCと画像データ転送
クロックCLKの関係を示すタイミング図、 第8図は等倍読取りについての説明図、 第9図は縮小読取りについての説明図、 第10図は第9図に示した読取りを説明するための信号レ
ベル図、 第11図は補間回路の詳細な構成を示す回路図、 第12図はスムージング回路の詳細を示す回路図、 第13図は第1図に示した遅延回路153の詳細な回路図、 第14図ないし第16図は色ずれ補正の原理を説明する図、 第17図は主走査方向の色ずれを補正し得るよう構成した
他の実施例を示す図、 第18図は本発明の他の実施例を示す回路図、 第19図ないし第21図は本発明の他の実施例を示す図であ
る。 151,155……減算回路、 152,156……スムージング回路、 153……遅延回路、 154,157……加算回路。
Claims (8)
- 【請求項1】複数の色成分信号に含まれる1もしくは2
以上の色成分信号に基づく基準信号と、当該色成分信号
との差分信号を求める差分信号発生手段と、 前記差分信号を平滑化処理する平滑手段と、 前記平滑手段の出力に前記基準信号を加える加算手段と を備え、前記加算手段から補正後の色成分信号を出力す
ることを特徴とする色ずれ補正装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記複数の色成分信号
はレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の色成
分信号により構成されることを特徴とする色ずれ補正装
置。 - 【請求項3】請求項1において、前記複数の色成分信号
はホワイト(W)と他の色成分の信号により構成される
ことを特徴とする色ずれ補正装置。 - 【請求項4】請求項3において、前記他の色成分信号は
レッド(R)の色成分信号であることを特徴とする色ず
れ補正装置。 - 【請求項5】請求項2において、前記基準信号としてグ
リーン(G)の色成分信号を用いることを特徴とする色
ずれ補正装置。 - 【請求項6】請求項2において、前記基準信号としてレ
ッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色成分
信号に基づいて得た白黒輝度信号を用いることを特徴と
する色ずれ補正装置。 - 【請求項7】請求項1において、前記平滑手段は、主走
査および副走査時において色ずれ発生の方向に平滑化処
理を行うことを特徴とする色ずれ補正装置。 - 【請求項8】請求項1において、前記平滑手段として空
間フィルタを用いたことを特徴とする色ずれ補正装置。
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