JP5488853B1 - 収差補正機能付き画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子の持つ収差歪みによって走査開始端から画面中央までと画面中央から走査終了端までのそれぞれ相反する画素の遅れ/進みによって生ずる色ずれを1方向のデジタルフィルタで補正する画像読取装置を提供する。
【解決手段】収差補正手段8が基準色光の読み取り画像信号を予め遅延する遅延手段23と各色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群9、22、10と基準色光の画像信号と他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいてデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段17と遅延量の計測値を記憶するメモリ18b、19bとを備え、収差補正手段8が遅延手段23で任意画素数遅延した基準色光の遅延画像信号を基準として、他の色光の画像信号を遅延量の計測値と任意画素数遅延した前記基準色光の画像信号の遅延量との加算値で前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御して色ずれを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿等の読取画像を結像する光学素子による収差を補正する収差補正機能付き画像読取装置に関する。
原稿等の読取画像を結像する光学素子としてのレンズには収差があり、その一つである色収差はガラスの屈折率が波長によって少しずつ異なる(分散)ため生じる。
これは、軸上色収差及び倍率色収差となって現れ、カラー用として3個のラインイメージセンサを使用するときはRGBそれぞれの波長に合わせて対応するラインイメージセンサを結像点位置に配設する必要がある。
また、上記の収差はいずれも結像画像のボケ、結像位置及び像の大小に関するものであるが、その他に像の形状全体の歪みに関する収差として歪曲収差がある。
通常、四角な図形が樽状に歪む樽型歪曲収差と、糸巻き状に歪む糸巻き型歪曲収差がある。この歪曲収差は結像画像の中心付近はほとんど歪みは無いが、周辺になるにしたがってその歪みが変化し、かつ大きくなっていく特性がある。
ラインイメージセンサにおいても、その主走査方向で同様の歪曲収差の影響を受ける。
近年は画像読取装置の高解像度化が進み、そのため使用するラインイメージセンサの有効画素数が多く、かつ小型化のための高密度化、画素サイズ及び画素ピッチの縮小化が図られている。
このため、従来では許容された色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれが問題となり、使用レンズの選定と、収差の補正手段が組み込まれた画像読取装置が要求されている。
そこで、特許文献1特開平06−086082号公報では、その請求項1で、「原稿面を走査しこれを透過又は反射して得られた光を結像レンズにより集光して光電変換素子に入射して前記原稿面の反射率又は透過率に応じた電気信号を画像信号として検出し、この検出された画像信号を赤、青、緑の各信号成分の信号処理部にそれぞれ導くことによりカラー画像情報を得る画像読取装置において、
赤信号成分、青信号成分の前記信号処理部の後段に、主走査方向にパラメータの変化するデジタルフィルタ手段をもちかつそれらのパラメータ設定が空間位置に関して互いにほぼ逆の重みである読取位置ずれ補正回路を接続したことを特徴とする画像読取装置。」の発明が開示されている。
具体的には、図2の説明として段落[0021]で、「…。まず、R成分の演算の主走査の前半においては、一画素遅らせたG信号に対して非遅延のR信号を当初は大きな重みで、一画素遅延のR信号を当初は小さな重みで混合するように行う。一方、主走査の中央部にいくに従って、重みを逆転させるように操作する。」とする。
また、「R成分の演算の主走査の後半においては、…、G信号の連続性を確保するためやはり一画素分遅延させて、その分、R信号も全体的に一画素分遅延回路20で遅延させる。そして、主走査の前半と後半とでスイッチ回路32を切換えて、R信号の読取色ずれ補正出力はFIFOメモリ33を介して出力端子35に導かれる。」と記述されている。
B成分の読み取り位置ずれ補正は、R成分の補正方法に準じて行われ、いずれもG成分を基準として、R成分、B成分の演算処理を行っている。
特開平06−086082号公報
特許文献1では、その演算処理のため基準となるG成分もデジタルフィルタで遅延処理し、さらに主走査の演算後半のR成分又は前半のB成分において、R信号、B信号共に全体的に一画素分遅延回路20で遅延させるため、デジタルフィルタを2度通過させている。
したがって、基準となるG成分は1種類、R/B成分はそれぞれ2種類のデジタルフィルタを通過させる必要があり、また当初大きな重みを発生させるための係数ROM、当初小さな重みを発生させるための係数ROM、及び混合するための乗算回路、加算回路が必要となり、また、主走査の前半と後半でスイッチの切り換えを要し回路が複雑化するなど解決すべき課題があった。
そこで、基準色光の結像画像の画面横幅に対し、光学素子の持つ色収差や歪曲収差の影響を受けて他の色光の結像画像の画面横幅が広くなったとき、又は狭くなったときに生ずる結像画像の走査開始端から画面中央までと、画面中央から走査終了端までとはそれぞれ相反する画素の遅れ/進みを生ずるが、スイッチで切り換えることなく1方向のみのデジタルフィルタにより色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる収差補正機能付き画像読取装置を提供する。
本発明者は、上記課題を下記の手段により解決した。
(1)被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記基準色光の読み取り画像のみ予め任意画素数を遅延する遅延手段と、
前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
前記遅延制御手段は、前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記遅延手段で予め任意画素数遅延した前記基準色光の走査開始端画素信号と同相で前記他の色光の走査開始端画素信号を前記メモリから読み出し、
前記任意画素数遅延した前記基準色光の遅延画像信号を基準として、前記他の色光の画像信号の前記メモリから読み出した遅延量の計測値と任意画素数遅延した前記基準色光の画像信号の遅延量との加算値で前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
(2)被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記ラインイメージセンサの画像読み出しクロックと前記複数の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
前記複数の色光の結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、又は前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの前記複数の色光結像画像の走査開始端画素と走査終了端画素間の画素読み出しクロックと前記複数の色光の結像画像画素間との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
予め任意画素数遅らせた前記ラインイメージセンサの読み出しクロックで前記複数の色光の結像画像の走査開始端画素を読み出し、
前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に前記ラインイメージセンサの前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数を加算した遅延量によって前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
(3)前記収差補正手段は、前記他の色光の結像画像、又は前記基準色光を基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記他の色光の画像信号と、前記読み出しクロックを基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記複数の色光のいずれか一つの画像信号間の遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記他の色光用デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(4)前記遅延手段による基準色光の遅延量、又は前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数は、
前記基準色光画素と他の色光画素間、又は前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと前記複数の色光画素間の前記光学素子による倍率色収差及び歪曲収差で生ずる最大色ずれ量の画素数、又はそれ以上の画素数であることを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(5)前記収差補正手段は、前記デジタルフィルタ群の複数のデジタルフィルタ個数に相当する前記遅延量の計測値をメモリに書き込む操作を繰り返して全画素分行い、順次読み出した全画素分の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする前項(1)〜(4)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(6)前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする前項(1)〜(5)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(7)前記整数分の1のセット単位の画素数は、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御されていることを特徴とする前項(1)〜(6)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(8)前記基準色光は緑色光であり、前記他の2色光は赤及び青色光であることを特徴とする前項(1)〜(7)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
本発明により次のような効果が発揮される。
〈1〉本発明は、
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記基準色光の読み取り画像のみ予め任意画素数を遅延する遅延手段と、
前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
前記遅延制御手段は、
前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記遅延手段で予め任意画素数遅延した前記基準色光の走査開始端画素信号と同相で前記他の色光の走査開始端画素信号を前記メモリから読み出し、
前記任意画素数遅延した前記基準色光の遅延画像信号を基準として、前記他の色光の画像信号の前記メモリから読み出した遅延量の計測値と任意画素数遅延した前記基準色光の画像信号の遅延量との加算値で前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより、基準色光に対し他の色光の主走査の前半と主走査の後半において前記光学素子の収差歪みによる色ずれが相反していても一方向のデジタルフィルタ群のみによって他の色光の全走査域画素の収差歪みによる色ずれを補正できる。
さらに、前記光学素子による結像画像が樽型歪曲特性又は糸巻き型歪曲特性を持ったときの歪曲収差による色ずれが、基準色光に対し他の色光の主走査の前半と主走査の後半において色ずれが相反していてもスイッチで切り換える必要は無く、他の色光ごとに配設された一方向のみのデジタルフィルタ群で前記光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる全走査域画素の色ずれを順次補正できるので回路を簡略化でき、したがって製品コストを低減することができる。
〈2〉本発明は、
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記ラインイメージセンサの画像読み出しクロックと前記複数の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
前記複数の色光の結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、又は前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの前記複数の色光結像画像の走査開始端画素と走査終了端画素間の画素読み出しクロックと前記複数の色光の結像画像画素間との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
予め任意画素数遅らせた前記ラインイメージセンサの読み出しクロックで前記複数の色光の結像画像の走査開始端画素を読み出し、
前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に前記ラインイメージセンサの前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数を加算した遅延量によって前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより、画素読み出しクロックに対し前記複数の色光結像画像の主走査の前半と主走査の後半において歪曲収差による色ずれが異なっていてもスイッチで切り換える必要は無く、一方向のデジタルフィルタ群のみによって他の色光の全走査域画素の光学素子による収差歪みによる色ずれを補正できる。
さらに、前記光学素子による結像画像が樽型歪曲特性又は糸巻き型歪曲特性を持ったときの歪曲収差による色ずれが、前記読み出しクロックに対し前記複数の色光の主走査の前半と主走査の後半において色ずれが相反していてもスイッチで切り換える必要は無く、他の色光ごとに配設された一方向のみのデジタルフィルタ群で前記光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる全走査域画素の色ずれを順次補正できるので回路を簡略化でき、したがって製品コストを低減することができる。
〈3〉本発明は上記の効果に加えて、
前記収差補正手段は、前記他の色光の結像画像、又は前記基準色光を基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記他の色光の画像信号と、前記読み出しクロックを基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記複数の色光のいずれか一つの画像信号間の遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記他の色光用デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正出来るので、画素読み出しクロックと前記複数の色光のいずれか一つの画像信号間の色ずれを補正してから、前記他の色光の結像画像間、又は色ずれが補正された前記他の色光の画像信号間の色ずれを補正することにより、完全に倍率色収差や歪曲収差が補正され色ずれが全く無い画像信号を得ることができる。
〈4〉本発明は上記の効果に加えて、
前記遅延手段による基準色光の遅延量、又は前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数は、
前記基準色光画素と他の色光画素間、又は前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと前記複数の色光画素間の前記光学素子による倍率色収差及び歪曲収差で生ずる最大色ずれ量の画素数、又はそれ以上の画素数であることから、最も少ない遅延量の遅延手段を選択できることから経済的に装置を構成できる。
〈5〉本発明は上記の効果に加えて、
前記収差補正手段は、前記デジタルフィルタ群の複数のデジタルフィルタ個数に相当する前記遅延量の計測値をメモリに書き込む操作を繰り返して全画素分行い、順次読み出した全画素分の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正できるので、各色光ごとに配設されたデジタルフィルタを最も少ない個数でデジタルフィルタ群を構成することができることから経済的に装置を構築できる。
また、一定速度で駆動されるラインコンベア上の計測対象物を副走査することによって計測するとき、前記メモリに記憶された計測値を順次読み出し、前記各色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群を制御することにより連続して計測できる。
〈6〉本発明は上記の効果に加えて、
前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正しているので、
画素数の多いラインイメージセンサであっても全画素数の整数分の1の画素数を1セットして前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正することにより、基準色光の結像画像と他の色光の結像画像間、又は画素読み出しクロックと前記複数色光結像画像間の前記メモリに記憶されたそれぞれの1セット単位ごとに設定された遅延量の計測値に基づいて順次前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御して全結像画像の色ずれを補正できるので画像処理の高速化が図られると同時に経済的である。
〈7〉本発明は上記の効果に加えて、
前記整数分の1のセット単位の画素数を、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御すれば、さらに画像処理の高速化を図ることができる。
〈8〉本発明は上記の効果に加えて、
前記基準色光は緑色光であり、前記他の2色光は赤及び青色光であることから、前記緑色光は、ラインイメージセンサの分光感度特性から緑色光に対する感度特性がよく他の2色光よりも比較的高いレベルと高S/N比で応答レスポンスの優れたの画像信号が得られるため基準光として優れている。
本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例の回路ブロック図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例1の基準色光と他の色光の樽型歪みによる収差補正の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例1の基準色光と他の色光の糸巻き型歪みによる収差補正の説明図 (a)本発明の基準色光用のデジタルフィルタ群の実施例図、(b)本発明のフィルタ係数の入れ方の一例の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例2の読み出しクロックと基準色光の樽型歪みによる収差補正の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例2の読み出しクロックと基準色光の糸巻き型歪みによる収差補正の説明図
本発明は、被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する画像読取装置であって、
前記基準色光の結像画像と前記他の色光の結像画像間、又は前記画素読み出しクロックと前記複数の色光結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて、光学素子による樽型歪み収差又は糸巻き型収差による収差歪みが画面の走査開始端から中央位置までと、画面の中央位置から走査終了端まででは相反する進み/遅れが生ずることと、さらに前記相反する収差歪みに加えて光学素子による倍率色収差によって生じる前記基準色光画像と他の色光画像間、又は前記画素読み出しクロックと前記複数の色光結像画像間の色ずれの重複収差歪みによるRGB信号の色ずれをスイッチで切り換えることなく一方向のみの遅延用デジタルフィルタ群で補正できる収差補正機能付き画像読取装置を提供するものである。
図において、1は収差補正機能付き画像読取装置、2は光学素子、3はラインイメージセンサ、4はS/H回路、5はA/D変換回路、6はシェーディング補正回路、7は補正メモリ、8は収差補正手段、9はR用デジタルフィルタ群、10はB用デジタルフィルタ群、11、12、13はFIFOメモリ、14、15、16は出力端子、17は遅延制御手段、18aは樽型歪み補正手段、18bは樽型歪み補正用メモリ、19aは糸巻き型歪み補正手段、19bは糸巻き型歪み補正用メモリ、20はセンサ駆動手段、21はCPU、22はG用デジタルフィルタ群、23は遅延手段DLである。
図1において、収差補正機能付き画像読取装置1は、被写体を撮像する単レンズに代表される光学素子2と、それぞれが固体撮像素子で構成した複数の画素から成り、前記光学素子2によって結像された画像を光電変換するRGBセンサ3個が配設された3ライン型ラインイメージセンサ3と、該ラインイメージセンサ3から出力された画像信号の固体撮像素子固有の雑音信号を除去するS/H(サンプリング/ホールド)回路4と、前記雑音信号が除去された画像信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換回路5と、デジタル変換されたそれぞれの画像信号のシェーディングを補正するシェーディング補正回路6及びその補正量が記憶された補正メモリ7と、収差補正手段8(3個のデジタルフィルタ群9、10、22と、基準色光画像を予め任意画素数を遅延する遅延手段DL23と、樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19a、糸巻き型歪み補正用メモリ19bで構成。)と、該収差補正手段8から出力された基準色光像信号と収差が補正された他の色光像信号それぞれの画像信号を記憶するFIFO(First in First out)メモリ11、12及び13と、FIFOメモリ11、12及び13から読み出したR、G、B信号を出力する出力端子14、15及び16と、前記ラインイメージセンサ3を駆動するセンサ駆動手段20と、装置内各部を制御するCPU21とで構成されている。
また、前記3ライン型ラインイメージセンサ3は、赤信号用ラインイメージセンサ3r、緑信号用ラインイメージセンサ3g及び青信号用ラインイメージセンサ3bとで構成されている。
さらに、前記収差補正手段8は、前記ラインイメージセンサ3の全画素数を1画素以内で遅延制御する7タップのデジタルフィルタで構成するR(赤)用デジタルフィルタ群9と、B(青)用デジタルフィルタ群10及び基準色光像となるG(緑)用デジタルフィルタ群22と、基準色光画像を予め任意画素数遅延する3タップ×2で構成する遅延手段DL23と、前記基準色光像のG信号と他の色光像のR信号及びB信号、又は画素読み出しクロックと複数の色光像の結像画像間とのそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記3つのデジタルフィルタ群9、10及び22のフィルタ係数を制御する樽型歪み補正手段18aと樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19aと糸巻き型歪み補正用メモリ19bを備えた遅延制御手段17とで構成されている。
被写体を撮像する単レンズに代表される光学素子2よってラインイメージセンサ3上に結像された被写体像は、赤信号用ラインイメージセンサ3r、緑信号用ラインイメージセンサ3g及び青信号用ラインイメージセンサ3bで光電変換されR、G、B信号としてそれぞれのS/H回路4で固体撮像素子固有の雑音が除去されA/D変換回路5でアナログ/デジタル変換され、シェーディング補正回路6へ入力される。
前記シェーディング補正回路6は、ラインイメージセンサ3r、3g及び3b個々の感度特性の違い、被写体の照明系及び結像系による明るさのバラツキ等から生じるシェーディング補正データが格納されたそれぞれの補正メモリ7から前記シェーディング補正データを読み出し画素ごとに演算することによりシェーディングが補正され、収差補正手段8へ入力される。
本実施例は、予め任意画素数(本実施例では3画素)遅延させた基準色光であるG画像信号を基準として、前記レンズ2の樽型歪み又は糸巻き型歪み、あるいは倍率色収差によって生ずるR画像信号及びB画像信号のG画像信号に対する色ずれを補正できる収差補正機能付き画像読取装置1である。
図1において、シェーディング補正量が記憶された補正メモリ7から読み出した補正値によってシェーディング等が補正され、それぞれのシェーディング補正回路6から出力された画像信号の内G画像信号は、予め任意画素数(本実施例では3画素分)遅延するデジタルフィルタで構成された遅延手段DL23と、該遅延手段DL23の出力信号をG用デジタルフィルタ群22を経由しFIFOメモリ12を介してG出力端子15に接続されている。
また、R画像信号はR用デジタルフィルタ群9とFIFOメモリ11を介してR出力端子14に接続されている。
同様に、B画像信号はB用デジタルフィルタ群10とFIFOメモリ13を介してB出力端子16に接続されている。
同時に、前記シェーディング補正回路6のそれぞれから出力されたRGB各画像信号は、樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18bと糸巻き型歪み補正手段19a、糸巻き型歪み補正用メモリ19bにそれぞれ入力される。
前記レンズ2によって発生する収差で、読取画像の画面の左右によって基準色光に対し進み/遅れが異なる樽型歪み又は糸巻き型歪みと倍率収差の重複作用によって生じるRB信号の色ずれの遅延量の計測値が前記樽型歪み補正用メモリ18bと糸巻き型歪み補正用メモリ19bの各メモリに書き込まれる。
前記樽型歪み補正用メモリ18bと糸巻き型歪み補正用メモリ19bの各メモリから読み出された前記遅延量の計測値に基づいて、R用デジタルフィルタ群9、B用デジタルフィルタ群10の複数のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する。
図2にしたがって、収差補正機能付き画像読取装置実施例1の樽型歪み及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について述べる。
図2で白丸印は基準色であるG画素列を示し、黒丸印はR画素列を示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示された画素列は、図2(a)はG、R画素列の補正前のステップS−0(補正前)であり、図2(b)はステップS−1(G’3画素遅延)でG’画素列が3画素遅延時の画素列G’、Rであり、図2(c)は補正後のステップS−2(補正後)の画素列G’、R’を示す。
図2において、図2(a)のステップS−0(補正前)の画素列では、前記G画素の結像画像の画面横幅に対し、R画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて広く、かつ樽型歪みの影響も受けて画像の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。画素列の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。
そして、結像画像の走査開始端のR画素1はG画素1に対し1/2画素分進み位相であり、走査終了端のR画素nはG画素nに対し1/2画素分遅れ位相であることを示す。
図2(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はG画素の零位相レベルに対しR画素の進み/遅れ位相を示し、G画素線を零位相レベル位置としたときR画素線の走査開始端のR画素1はG画素1に対し上方へ1/2画素分進み位相位置であり、R画素線の走査終了端のR画素nはG画素nに対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であることを示す。
R画素線の傾きは、走査開始端画素の進み位相位置から走査終了端画素の遅れ位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近ではほとんど進み/遅れは無い。
前記R画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.歪曲収差特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図2(a)のステップS−0(補正前)の画素列状態において、入力されたG画像信号の画素1〜nを基準として、R画素1〜nの進み/遅れ量を計測しその計測データを前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。そのメモリされた計測値を実測値Xとする。
図2(b)のG’・R画素列のステップS−1(G’3画素遅延)位置において、前記G’画素列1〜nは、遅延手段DL23によって予め3画素分遅延されている。
図2(e)において、前記R画素列1〜nの全画素に対し3画素分加算することによって+3画素かさ上げされたR画素線となり、その結果、零レベル位相としたG’画素列1〜nの全画素に対しそれぞれ進み位相となる。
このことから、前記樽型歪み補正用メモリ18bから前記R画素列1〜nの進み/遅れ計測データ実測値Xを読み出し、該実測値Xに前記R画素列1〜nにそれぞれ3画素分を加算する。
3画素分加算された進み位相の補正値を補正値Yとし、該補正値Yを再度前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
その結果、図2(c)のG’R’画素列のステップS−2(補正後)位置において、3画素加算された前記補正値Yを樽型歪み補正用メモリ18bから読み出し、前記補正値YにしたがってRデジタルフィルタ群9のフィルタ係数を制御し前記R画素列1〜nを補正することにより、前記R’画素列1〜nと、G’画素列1〜nのそれぞれの画素は同位相となり、したがって色ずれは解消されている。
前記補正値Yによって色ずれが解消された前記R’画素列1〜nは、前記Rデジタルフィルタ群9から出力され、FIFOメモリ11を介してR出力端子14から外部へ出力される。
同様に、G’画素列1〜nは、Gデジタルフィルタ群22から出力され、FIFOメモリ12を介してG出力端子15から外部へ出力される。
図3において、収差補正機能付き画像読取装置実施例1の糸巻き型歪み及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について述べる。
図3で白丸印は基準色であるG画素列を示し、黒丸印はB画素列を示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示された画素列は、図3(a)は補正前のG、B画素列がステップS−0(補正前)であり、図3(b)はステップS−1(G’3画素遅延)でG’画素列が3画素遅延時の画素列G’、Bであり、図3(c)は補正後のステップS−2(補正後)の画素列G’、B’を示す。
図3において、図3(a)のステップS−0(補正前)の画素列では、前記G画素の結像画像の画面横幅に対し、B画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて狭く、かつ糸巻き型歪みの影響も受けて画像の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。画素列の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。
そして、結像画像の走査開始端のB画素1はG画素1に対し1/2画素分遅れ位相であり、走査終了端のB画素nはG画素nに対し1/2画素分進み位相であることを示す。
図3(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はG画素の零位相レベルに対しB画素の進み/遅れ位相を示し、G画素線を零位相レベル位置としたときB画素線の走査開始端のB画素1はG画素1に対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であり、B画素線の走査終了端のB画素nはG画素nに対し上方へ1/2画素分進み位相位置であることを示す。
B画素線の傾きは、走査開始端画素の遅れ位相位置から走査終了端画素の進み位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近ではほとんど進み/遅れは無い。
前記B画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.歪曲収差特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図3(a)のステップS−0(補正前)の画素列状態において、入力されたG画像信号の画素1〜nを基準として、B画素1〜nの遅れ/進み量を計測しその計測データを前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bに書き込む。そのメモリされた計測値を実測値X’とする。
図3(b)のG’・B画素列のステップS−1(G’3画素遅延)位置において、前記G’画素列1〜nは、遅延手段DL23によって予め3画素分遅延されている。
図3(e)において、前記B画素列1〜nの全画素に対し3画素分加算することによって+3画素かさ上げされたB画素線となり、その結果、零レベル位相としたG’画素列1〜nの全画素に対しそれぞれ進み位相となる。
このことから、前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bからG画素列1〜nに対する遅れ/進み位相である前記B画素列1〜nの前記実測値X’を読み出し、該実測値X’に前記B画素列1〜nにそれぞれ3画素分を加算する。
3画素分加算された進み位相の補正値を補正値Y’とし、該補正値Y’を再度糸巻き型歪み補正用メモリ19bに書き込む。
その結果、図3(c)のG’B’画素列のステップS−2(補正後)位置において、3画素加算された前記補正値Y’を糸巻き型歪み補正用メモリ19bから読み出し、前記補正値Y’にしたがってBデジタルフィルタ群10のフィルタ係数を制御し前記B画素列1〜nを補正することにより、前記B’画素列1〜nと、G’画素列1〜nのそれぞれの画素は同位相となり、したがって色ずれは解消されている。
前記補正値Y’によって色ずれが解消された前記B’画素列1〜nは、前記Bデジタルフィルタ群10から出力され、FIFOメモリ13を介してB出力端子16から外部へ出力される。
同様に、G’画素列1〜nは、Gデジタルフィルタ群22から出力され、FIFOメモリ12を介してG出力端子15から外部へ出力される。
ここで、前記収差補正手段8は、前記デジタルフィルタ群9,22及び10それぞれの複数のデジタルフィルタ個数に相当する前記遅延量の補正値を前記樽型歪み補正用メモリ18bと糸巻き型歪み補正用メモリ19bの各メモリに書き込む操作を繰り返して全画素分行い、順次読み出した全画素分の補正値に基づいて前記デジタルフィルタ群9,22及び10の複数のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御し、基準色光の画素Gに対し他の色光の画素R/Bの前記光学素子2による収差歪みによる全結像画像の色ずれを補正できる。
以上の説明において、前記遅延手段DL23による遅延量を3画素分としたが、前記基準色光画素と他の色光画素間の前記光学素子2による倍率色収差及び歪曲収差で生ずる最大色ずれ量の画素数、又は最大色ずれ量以上の任意画素数としても良い。
図4は本発明の収差補正手段を構成するデジタルフィルタの説明図で、図4(a)はデジタルフィルタ群の1例であり、図4(b)は図4(a)のフィルタ係数入力M1〜M3、K0〜K6及びP1〜P3に入力するフィルタ係数の入れ方の一例の説明図である。
ここでは、有効画素数4096のラインイメージセンサを用いた画像読取装置に適用した場合の当該デジタルフィルタ群の構成と作用について説明する。
図4(a)において、R,G,Bの各色光ごとに配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群9(R用)、22(G用)、10(B用)は、画素読み出しクロックによって読み出された前記ラインイメージセンサ3(3r、3g、3b)の画像出力信号において、予め前記遅延手段DL23によって複数画素(本実施例では3画素)遅延させた基準色光(G)の画像信号に対し、進み位相となった他の色光(R、B)の画像信号の画素をそれぞれ前記デジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
図4(a)において、前記G用デジタルフィルタ群22は、1画素単位で進み/遅れを制御するそれぞれM1〜M3及びP1〜P3の各3タップのデジタルフィルタと(前記遅延手段DL23に相当)、1画素以内で遅延制御するK0〜K6の7タップのデジタルフィルタで構成され、図4(b)において、前記ラインイメージセンサ3の全画素数の整数分の1(本実施例では32画素)の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を入力する。
前記デジタルフィルタ群はFIRフィルタ(有限インパルス応答フィルタ)であり、D1〜D12は単位遅延デジタルフィルタであり、M1〜M3、K0〜K6、P1〜P3はフィルタ係数入力であり、白丸に×印はフィルタ係数設定レジスタ(乗算器)であり、白丸に+印は加算器であり、IN(n)は画像信号入力、OUT(n)は画像信号出力を示す。
ここで、1タップは前記単位遅延デジタルフィルタ、乗算器及び加算器の各1個で構成している。
なお、上記回路はFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Spesific Integrated Circuit )等のDSP(Digital Signal Processor)で構成されている。
本実施例ではFIRフィルタ用の公知のデジタルフィルタ設計ツールを利用して特性を得るため該設計ツールの入力条件をデザインする必要があり、まずフィルタの種別として低域通過型(ローパス)フィルタで、タップ数は周波数特性が満足できる程度として7タップ(K0〜K6)とし、かつ位相ひずみが低い窓関数を選択する。
その他、フィルタ係数の最大値は214(16384)とし、カットオフ周波数は画素読み出しクロック周波数80MHzの1/2の40MHzとし、画素の最小位相制御量を画素間隔の0〜1/16までとし、また総画素数4096画素を128セットに分けて32画素/1セットとして一括して位相制御することとしている。
以上の入力条件で前記デジタルフィルタ設計ツールを利用し、デジタルフィルタ群を制御する。
その結果、補正前の画素列状態において、前記収差補正手段8がG画素列1〜nを基準としてR・B画素列1〜nの進み/遅れ量を計測した前記実測値X(又はX’)から得た前記補正値Y(又はY’)を前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)から読み出して各乗算器に入力し、入力された前記補正値Y(又はY’)によって7個のタップのフィルタ係数設定レジスタK0〜K6によって1画素以内の位相を制御する。
例えば、総画素数4096画素構成のラインイメージセンサの場合、前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)は、32画素×128セットの1セット中にK0〜K6の7タップを制御する7つのフィルタ係数設定値を保存している。
また、CPU21は、3画素分加算された進み位相の補正値Y(又はY’)の位相設定値に合わせたフィルタ係数を前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)に保存する。
実画面では、前記メモリから呼び出した補正値Y(又はY’)によって、32画素で1セットのフィルタ係数が更新されるように構成され、よって、第1番画素〜第32番画素は第1セット目のフィルタ係数で制御され、続いて第33番画素〜第64番画素は第2セット目のフィルタ係数で制御される。
したがって、32画素×128セット分のフィルタ係数が用意され4096画素全てに対応することができる。
または、前記整数分の1のセット単位の画素数を、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は1セットの画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって1セットの画素数を少なくするように制御するようにしても良い。
あるいは、図2及び図3に関して記述したように1画素ごとの補正値によってフィルタ係数を制御するようにしても良い。
前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)から読み出された補正値Y(又はY’)のデジタルフィルタのフィルタ係数設定値は、セット番号又は画素番号(1番〜4096番)を入力することによって自動的に読み出されフィルタ特性を順次切り換えてOUT(n)から遅延制御され色ずれのない画像出力信号を出力することができる。
図4(b)は、図4(a)の1画素単位で遅延を制御するM1〜M3及びP1〜P3のフィルタ係数の入れ方と、1画素以内の遅延を制御するK0〜K6のフィルタ係数の入れ方の一例でり、32画素を1セットとして行単位でSet1〜Set7・・・Set128までフィルタ係数が入力され、光学素子2による全画素分の倍率色収差及び歪曲収差が補正される。
前記1画素単位で遅延を制御するフィルタ係数入力M1〜M3及びP1〜P3は、G用デジタルフィルタ群22では常時3画素遅延用としてフィルタ係数F1〜F3及びF4〜F6が入力される。
ここで、前記フィルタ係数入力M1〜M3は1画素単位の遅延用であり、P1〜P3は1画素単位で進み用であり、両者を備えていることで光学素子2の変更にともなう倍率色収差及び歪曲収差の変化に対応することを可能としている。
R用及びB用デジタルフィルタ群9,10のフィルタ係数入力M1〜M3及びP1〜P3は、遅延量の計測時は前記フィルタ係数F1〜F3、F4〜F6は遅れ/進みが零となるように制御され、計測によって得た前記実測値X(又はX’)から前記補正値Y(又はY’)を生成する際は3画素遅延用として制御される。 前記1画素以内の遅延を制御するフィルタ係数入力K0〜K6は、前記補正値Y(又はY’)から得たセットごとのフィルタ係数G1〜G7/G8〜G14/・・・/G890〜G896(7×128セット)で制御される。
本発明実施例2は、電気的に時間間隔が正確で歪みの無い画素読み出しクロックと基準色光又は他の色光である各色光のW(RGB)画像信号の結像画像画面とを比較し、光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる前記W画像信号の収差歪みを補正することによって、全く収差歪みのないRGB画像信号が得られる収差補正機能付き画像読取装置である。
図5にしたがって、収差補正機能付き画像読取装置1実施例2のR画素、G画素及びB画素で構成されるW画像信号の結像画像が樽型歪み収差及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について述べる。
前記W画像信号の結像画像が前記ラインイメージセンサ3の有効画素幅に合致して結像され、かつ光学素子2の倍率色収差及び歪曲収差を受けているとき、前記遅延制御手段8は、前記ラインイメージセンサ3のW画像信号結像画像の走査開始端画素と走査終了端画素間の画素読み出しクロックと前記W画像信号の結像画像画素間との遅延量の計測値を前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込み、
前記W画像信号の前記遅延手段DL23を使用せず遅延を零とし、予め任意画素数(本実施例では3画素)遅らせた前記ラインイメージセンサ3の読み出しクロックで前記W画像信号結像画像の走査開始端の画素を読み出し、前記樽型歪み補正用メモリ18bから読み出した前記遅延量の計測値に前記ラインイメージセンサ3の前記3画素遅らせた読み出しクロック数を加算した遅延量によって前記デジタルフィルタ群9、22及び10のフィルタ係数を制御し、前記光学素子2による樽型歪み収差及び倍率収差に起因する収差補正している。
図5において、白丸印は読み出しクロック列Cを示し、黒丸印は複数の色光であるW画素列を示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示された読み出しクロック列C及び画素列Wにおいて、図5(a)は読み出しクロック列C、画素列WがステップS−0(補正前)であり、図5(b)はステップS−1(C’は3画素分遅延のクロック)時のクロック列C’、画素列Wであり、図5(c)はステップS−2(補正後)のクロック列C’、画素列W’を示す。
図5(a)のステップS−0(補正前)のクロック列C、画素列Wでは、前記W画像信号のW画素1〜nの結像画像が前記ラインイメージセンサ3の有効画素幅に合致して結像されたとき、前記ラインイメージセンサ3のW画像信号の走査開始端画素と走査終了端画素間の読み出しクロックCに対し、W画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて広く、かつ樽型歪みの影響も受けて画像の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。
また、画素列の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。
そして、走査開始端W画素1はクロックC1に対し1/2画素分進み位相であり、走査終了端W画素nはクロックCnに対し1/2画素分遅れ位相であることを示す。
図5(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はクロックCの零位相レベルに対しW画素の進み/遅れ位相を示し、クロックC線を零位相レベル位置としたときW画素線の走査開始端W画素1はクロックC1に対し上方へ1/2画素分進み位相位置であり、W画素線の走査終了端W画素nはクロックCnに対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であることを示す。
W画素線の傾きは、走査開始端画素の進み位相位置から走査終了端画素の遅れ位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近ではほとんど進み/遅れは無い。
前記W画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.歪曲収差特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図5(a)のステップS−0(補正前)のクロック列C、画素列Wの状態において、前記クロック列CのC1〜nを基準として、W画素列のW1〜nの進み/遅れ量を計測しその計測データを樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。そのメモリされた計測値を実測値Uとする。
図5(b)のクロックC’と画素列WのステップS−1(C’3画素遅れ)位置において、前記クロックC’1〜nは、W画素列1〜nの読み出しを3画素分遅らせたクロック位置から読み出しを開始している。
その結果、前記W画素列1〜nの全画素は、クロックC’1〜nに対しそれぞれ3画素以上の進み位相となっている。
しかる後に、前記樽型歪み補正用メモリ18bから前記W画素列1〜nの前記実測値Uを読み出し、該実測値Uに前記W画素列1〜nのそれぞれに3画素分を加算する。加算された補正値を補正値Vとし、該補正値Vを再度前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
その結果、図5(c)のクロックC’画素列W’のステップS−2(補正後)位置において、3画素分加算された前記補正値Vを樽型歪み補正用メモリ18bから読み出し、前記補正値Vにしたがってデジタルフィルタ群9、22及び10のフィルタ係数を制御し前記W画素列1〜nを補正することにより、前記画素列W’1〜nと、クロック列C’1〜nのそれぞれの位相は同位相となり、したがって色ずれは解消されている。
前記補正値Vによって色ずれが解消された前記画素列W’1〜nは、前記RGB各デジタルフィルタ群から出力され、各FIFOメモリを介してそれぞれの出力端子から外部へ出力される。
図6にしたがって、収差補正機能付き画像読取装置1実施例2のR、G及びB画素で構成されるW画像信号の結像画像が糸巻き型歪み及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について説明する。
図6で白丸印はクロック列Cを示し、黒丸印は基準色である画素列Wを示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示された画素列は、図6(a)のクロックC、画素列WがステップS−0(補正前)であり、図6(b)がステップS−1(C’3画素遅延)時のクロック列C’、画素列Wであり、図6(c)はステップS−2(補正後)のクロック列C’、画素列W’を示す。
図6(a)のステップS−0(補正前)では、前記ラインイメージセンサ3のW画像信号の走査開始端画素と走査終了端画素間の読み出しクロック列Cに対し、画素列Wの結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて狭く、かつ糸巻き型歪みの影響も受けて画像の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。画素列の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。 そして、走査開始端画素W1はクロックC1に対し1/2画素分遅れ位相であり、走査終了端画素WnはクロックCnに対し1/2画素分進み位相であることを示す。
図6(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はクロック列Cの零位相レベルに対し画素列Wの進み/遅れ位相を示し、クロックC線を零位相レベル位置としたとき画素列W線の走査開始端画素W1はクロックC1に対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であり、画素列W線の走査終了端画素WnはクロックCnに対し上方へ1/2画素分進み位相位置であることを示す。
画素列W線の傾きは、結像画像の走査開始端画素の遅れ位相位置から走査終了端画素の進み位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近ではほとんど進み/遅れは無い。
前記画素列W線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.歪曲特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図6(a)のステップS−0(補正前)の画素列状態において、読み出しクロックC1〜nを基準として、画素W1〜nの遅れ/進み量を計測しその計測データを糸巻き型歪み補正用メモリ19bのメモリに書き込む。そのメモリされた計測値を実測値U’とする。
図6(b)のクロック列C’・W画素列のステップS−1(C’3画素遅延)位置において、前記クロックC’1〜nは、W画素列1〜nの読み出しを3画素分遅らせたクロック位置から読み出しを開始している。
その結果、前記画素列W1〜nの全画素は、クロック列C’1〜nに対しそれぞれ3画素以上の進み位相となっている。
しかる後に、前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bからクロックC列1〜nに対し進み位相である前記画素列W1〜nの前記実測値U’を読み出し、該実測値U’に前記画素列W1〜nにそれぞれ3画素分を加算する。
3画素分加算された進み位相の補正値を補正値V’とし、該補正値V’を再度糸巻き型歪み補正用メモリ19bに書き込む。
その結果、図6(c)のクロック列C’画素列W’のステップS−2(補正後)位置において、3画素分加算された前記補正値V’を糸巻き型歪み補正用メモリ19bから読み出し、前記補正値V’にしたがってデジタルフィルタ群9、22及び10のフィルタ係数を制御し前記画素列W1〜nを補正することにより、画素列W’1〜nと、クロック列C’1〜nのそれぞれの位相は同位相となり、したがって色ずれは解消されている。
前記補正値V’によって色ずれが解消された前記画素列W’1〜nの画像信号は、前記RGB各デジタルフィルタ群から出力され、各FIFOメモリを介してそれぞれの出力端子から外部へ出力される。
また、他の方法として、クロック列Cに対しても正確に収差が補正されたR、G及びB画素である前記画素列W’1〜nの一つであるG画素列を基準として選択すれば、ステップS−0(補正前)の前記画素列R1〜n及び画素列B1〜n、又は、ステップS−2(補正後)の前記画素列R’1〜n及び画素列B’1〜nの収差を補正することにより完全に収差補正された画像を得ることができる。
上記以外の構成及び作用については実施例1に準ずる。
ここで、画像出力端子14、15及び16から出力されたR、G、B信号は各種画像解析装置やFA(ファクトリオートメーション)用計測装置等が接続され、光学素子の色収差歪み、歪曲収差歪みが補正され色ずれのない画像出力によって駆動できるので、高精細なラインイメージセンサの使用と相まって高精度の計測・画像解析が可能となる。
前記実施例において、3ライン型ラインイメージセンサを使用したが、この他にプリズム等の色分解光学系と複数個の高解像度モノクローム方式ラインイメージセンサを組み合わせRGB信号を得る構成でも良い。
また、1個の高解像度モノクローム方式ラインイメージセンサと、RGB色を順次発光する発光ダイオード等を用いた照明装置とを組み合わせた面順次方式の撮像方式でRGB信号を得る構成でも良い。
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置において、
前記収差補正手段は、前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、光学素子の持つ色収差や歪曲収差の影響を受けて他の色光の結像画像の画面横幅が広くなったとき、又は狭くなったときに生ずる結像画像の走査開始端から画面中央までと、画面中央から走査終了端までとはそれぞれ相反する画素の遅れ/進みを生ずるが、スイッチで切り換えることなく1方向のみのデジタルフィルタにより色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
1:収差補正機能付き画像読取装置
2:光学素子
3:ラインイメージセンサ
4:S/H回路
5:A/D変換回路
6:シェーディング補正回路
7:補正メモリ
8:収差補正手段
9:R用デジタルフィルタ群
10:B用デジタルフィルタ群
11、12、13:FIFOメモリ
14、15、16:出力端子
17:遅延制御手段
18a:樽型歪み補正手段
18b:樽型歪み補正用メモリ
19a:糸巻き型歪み補正手段
19b:糸巻き型歪み補正用メモリ
20:センサ駆動手段
21:CPU
22:G用デジタルフィルタ群
23:DL(遅延手段)

Claims (8)

  1. 被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
    前記収差補正手段は、
    前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
    前記基準色光の読み取り画像のみ予め任意画素数を遅延する遅延手段と、
    前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
    前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
    前記遅延制御手段は、
    前記基準色光の画像信号と前記他の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
    前記遅延手段で予め任意画素数遅延した前記基準色光の走査開始端画素信号と同相で前記他の色光の走査開始端画素信号を前記メモリから読み出し、
    前記任意画素数遅延した前記基準色光の遅延画像信号を基準として、前記他の色光の画像信号の前記メモリから読み出した遅延量の計測値と任意画素数遅延した前記基準色光の画像信号の遅延量との加算値で前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
  2. 被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
    前記収差補正手段は、
    前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、各色光ごとにそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
    前記ラインイメージセンサの画像読み出しクロックと前記複数の色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
    前記遅延量の計測値と前記各画像信号を記憶するメモリとを備え、
    前記複数の色光の結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、又は前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
    前記収差補正手段は、
    前記ラインイメージセンサの前記複数の色光結像画像の走査開始端画素と走査終了端画素間の画素読み出しクロックと前記複数の色光の結像画像画素間との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
    予め任意画素数遅らせた前記ラインイメージセンサの読み出しクロックで前記複数の色光の結像画像の走査開始端画素を読み出し、
    前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に前記ラインイメージセンサの前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数を加算した遅延量によって前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
  3. 前記収差補正手段は、前記他の色光の結像画像、又は前記基準色光を基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記他の色光の画像信号と、前記読み出しクロックを基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記複数の色光のいずれか一つの画像信号間の遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記他の色光用デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  4. 前記遅延手段による基準色光の遅延量、又は前記予め任意画素数遅らせた読み出しクロック数は、
    前記基準色光画素と他の色光画素間、又は前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと前記複数の色光画素間の前記光学素子による倍率色収差及び歪曲収差で生ずる最大色ずれ量の画素数、又はそれ以上の画素数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  5. 前記収差補正手段は、前記デジタルフィルタ群の複数のデジタルフィルタ個数に相当する前記遅延量の計測値をメモリに書き込む操作を繰り返して全画素分行い、順次読み出した全画素分の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御し、前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  6. 前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子の収差歪みによる色ずれを補正してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  7. 前記整数分の1のセット単位の画素数は、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  8. 前記基準色光は緑色光であり、前記他の2色光は赤及び青色光であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
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