JP2014103461A - 収差補正機能付き画像読取装置 - Google Patents

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好順 井原
Takami Hasegawa
孝美 長谷川
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長武 浅野
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Abstract

【課題】光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを1方向のみのデジタルフィルタにより補正できる収差補正機能付き画像読取装置を提供する。
【解決手段】収差補正手段が、光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りを他の色光とし、該残りの色光にそれぞれ配設されたデジタルフィルタ群と、基準色光と他の色光の結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段とメモリとを備え、前記基準色光の画面横幅に対し、他の色光の画面横幅が広いとき、基準色光と他の色光の走査終了端の画像位置を同時に読み出せる状態において、他の色光の走査開始端結像画像から読み出し、基準色光の走査開始端結像画像を基準としてそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御して色ずれを補正できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、原稿等の読取画像を結像する光学素子による収差を補正する収差補正機能付き画像読取装置に関する。
原稿等の読取画像を結像する光学素子としてのレンズには収差があり、その一つである色収差はガラスの屈折率が波長によって少しずつ異なる(分散)ため生じる。
これは、軸上色収差及び倍率色収差となって現れ、カラー用として3個のラインイメージセンサを使用するときはRGBそれぞれの波長に合わせて結像点位置に配設する必要がある。
また、上記の収差はいずれも結像画像のボケ、結像位置及び像の大小に関するものであるが、その他に像の形状全体の歪みに関する収差として歪曲収差がある。
通常、四角な図形が樽状に歪む樽型歪曲収差と、糸巻き状に歪む糸巻き型歪曲収差がある。この歪曲収差は結像画像の中心付近は殆ど歪みは無いが、周辺になるにしたがってその歪みが変化し、かつ大きくなっていく特性がある。ラインイメージセンサにおいても、その主走査方向で同様の歪曲収差の影響を受ける。
近年は画像読取装置の高解像度化が進み、そのため使用するラインイメージセンサの有効画素数が多く、かつ小型化のための高密度化、画素サイズ及び画素ピッチの縮小化が図られている。
このため、従来では許容された色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれが問題となり、使用レンズの選定と、収差の補正手段が組み込まれた画像読取装置が要求されている。
そこで、特許文献1特開平06−086082号公報では、その請求項1で、「原稿面を走査しこれを透過又は反射して得られた光を結像レンズにより集光して光電変換素子に入射して前記原稿面の反射率又は透過率に応じた電気信号を画像信号として検出し、この検出された画像信号を赤、青、緑の各信号成分の信号処理部にそれぞれ導くことによりカラー画像情報を得る画像読取装置において、
赤信号成分、青信号成分の前記信号処理部の後段に、主走査方向にパラメータの変化するデジタルフィルタ手段をもちかつそれらのパラメータ設定が空間位置に関して互いにほぼ逆の重みである読取位置ずれ補正回路を接続したことを特徴とする画像読取装置。」の発明が開示されている。
具体的には、図2の説明として段落[0021]で、「…。まず、R成分の演算の主走査の前半においては、一画素遅らせたG信号に対して非遅延のR信号を当初は大きな重みで、一画素遅延のR信号を当初は小さな重みで混合するように行う。一方、主走査の中央部にいくに従って、重みを逆転させるように操作する。」とする。
また、「R成分の演算の主走査の後半においては、…、G信号の連続性を確保するためやはり一画素分遅延させて、その分、R信号も全体的に一画素分遅延回路20で遅延させる。そして、主走査の前半と後半とでスイッチ回路32を切換えて、R信号の読取色ずれ補正出力はFIFOメモリ33を介して出力端子35に導かれる。」
B成分の読み取り位置ずれ補正は、R成分の補正方法に準じて行われ、いずれもG成分を基準として、R成分、B成分の演算処理を行っている。
特開平06−086082号公報
特許文献1では、その演算処理のため基準となるG成分もデジタルフィルタで遅延処理し、さらに主走査の演算後半のR成分又は前半のB成分において、R信号、B信号共に全体的に一画素分遅延回路20で遅延させるため、デジタルフィルタを2度通過させている。
したがって、基準となるG成分は1種類、R/B成分はそれぞれ2種類のデジタルフィルタを通過させる必要があり、また当初大きな重みを発生させるための係数ROM、当初小さな重みを発生させるための係数ROM、及び混合するための乗算回路、加算回路が必要となり、また、主走査の前半と後半でスイッチの切り換えを要し回路が複雑化するなど解決すべき課題があった。
そこで、基準色光の結像画像の画面横幅に対し、光学素子の持つ色収差や歪曲収差の影響を受けて他の色光の結像画像の画面横幅が広くなったとき、又は狭くなったときでも、さらに結像画像の走査開始端から画像中央位置及び画像中央位置から走査終了端までを1方向のみのデジタルフィルタによりスイッチで切り換えることなく色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる収差補正機能付き画像読取装置を提供する。
本発明者は、上記課題を下記の手段により解決した。
(1)被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、該他の色光にそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記基準色光の結像画像と前記他の色光の結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
前記遅延制御手段は、
前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が広いとき、
前記基準色光の走査終了端結像画像と前記他の色光の走査終了端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態において、
前記他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、前記基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正し、
前記遅延制御手段は、
前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が狭いとき、
前記基準色光の走査開始端結像画像と前記他の色光の走査開始端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態において、
前記基準色光及び他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、前記基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
(2)被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の各色光ごとに配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックと前記基準色光又は他の色光である各色光との結像画像間の遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記遅延制御手段は、
前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像と、前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像を読み出す前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態において、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記遅延制御手段は、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像と、前記ラインイメージセンサの前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像を読み出す画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態において、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出す前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記複数の色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
(3)前記収差補正手段は、前記メモリに記憶された前記遅延量の計測値を順次読み出し、前記複数の色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより収差が補正された画像信号を連続して出力できることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(4)前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子による収差歪みによって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(5)前記整数分の1のセット単位の画素数は、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御されていることを特徴とする前項(1)〜(4)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
(6)前記基準色光は緑色光であり、前記他の色光は赤色光及び青色光であることを特徴とする前項(1)〜(5)のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
本発明により次のような効果が発揮される。
〈1〉本発明は、
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、該他の色光にそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記基準色光の結像画像と前記他の色光の結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
前記遅延制御手段は、
前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が広いとき、
前記基準色光の走査終了端結像画像と前記他の色光の走査終了端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態にすることによって、前記基準色光の画像信号に対し、前記他の色光の画像信号は全て進み位相となるため、
前記他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
あるいは、前記遅延制御手段は、
前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が狭いとき、
前記基準色光の走査開始端結像画像と前記他の色光の走査開始端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態にすることによって、前記基準色光の画像信号に対し、前記他の色光の画像信号は全て進み位相となるため、
前記基準色光及び他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
また、前記光学素子による結像画像が樽型歪曲特性又は糸巻き型歪曲特性を持ったときの歪曲収差による色ずれが基準色光に対し他の色光の主走査の前半と主走査の後半において相反するように異なっていても他の色光ごとに配設された一方向のみのデジタルフィルタ群で全走査域の前記光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを順次補正することができるので装置の簡素化とコストダウンを図ることができる。
〈2〉本発明は、
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
前記収差補正手段は、
前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の各色光ごとに配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
前記複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックと前記基準色光又は他の色光である各色光との結像画像間の遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記遅延制御手段は、
前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像と、前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像を読み出す前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態にすることによって、前記画素読み出しクロックに対し、前記複数の色光の各結像画像信号は全て進み位相となり、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
前記遅延制御手段は、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像と、前記ラインイメージセンサの前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像を読み出す画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態にすることによって、前記画素読み出しクロックに対し、前記複数の色光の各結像画像信号は全て進み位相となり、
前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出す前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記複数の色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを電気的に進み/遅れのない読み出しクロックを基準として前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる前記基準色光及び他の色光の色ずれを一方向のみのデジタルフィルタ群で各画像信号を同時に、かつ正確に補正できるとことと、計測装置等の簡素化とコストダウンを図ることができる。
また、他の方法として、前記収差補正手段は、前記他の色光の結像画像、又は前記基準色光を基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された前記他の色光の画像信号と、前記読み出しクロックを基準として前記光学素子の収差によって生ずる色ずれが補正された基準色光の画像信号間のそれぞれの遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記他の色光用デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正できるので、画素読み出しクロックと基準色光の結像画像の色ずれを補正してから、前記基準色光の画像信号と他の色光の結像画像間、又は色ずれが補正された前記他の色光の画像信号間の色ずれを補正することにより、電気的に進み/遅れのない読み出しクロックを基準として完全に倍率色収差や歪曲収差が補正され色ずれが全く無い画像信号を得ることができる。
〈3〉本発明は上記の効果に加えて、
前記収差補正手段は、前記メモリに記憶された遅延量の計測値を順次読み出し、前記複数の色光ごとに配設された複数個のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより収差が補正された画像信号を連続して出力できるので、前記ラインイメージセンサの全走査期間の色ずれを順次読み出した遅延量の計測値によりデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより補正できることから、一定速度で駆動されるラインコンベア上の計測対象物を副走査することによって計測するときでも、連続して収差補正された画像出力が得られる。
〈4〉本発明は上記の効果に加えて、
前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子による収差歪みによって生ずる色ずれを補正しているので、
画素数の多いラインイメージセンサであっても全画素数の整数分の1の画素数を1セットして前記光学素子による収差歪みによる色ずれを補正することにより、基準色光の結像画像と他の色光の結像画像間、又は画素読み出しクロックと基準色光結像画像間の前記メモリに記憶されたそれぞれの1セット単位ごとに遅延量の計測値に基づいて順次前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御して全結像画像の色ずれを補正できるので画像処理の高速化が図られると同時に経済的である。
〈5〉本発明は上記の効果に加えて、
前記整数分の1のセット単位の画素数を、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御すれば、さらに画像処理の高速化を図ることができる。
〈6〉本発明は上記の効果に加えて、
前記基準色光は緑色光であり、前記他の色光は赤色光及び青色光であることから、前記緑色光は、ラインイメージセンサの分光感度特性から緑色光に対する感度特性がよく他の2色光よりも比較的高いレベルと高S/N比で応答レスポンスの優れたの画像信号が得られるため基準光として優れている。
本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例1の回路ブロック図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例1の樽型歪みによる収差補正の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例1の糸巻き型歪みによる収差補正の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例2の回路ブロック図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例2の読み出しクロックと基準色光又は他の色光の樽型歪みによる収差補正の説明図 本発明の収差補正機能付き画像読取装置実施例2の読み出しクロックと基準色光又は他の色光の糸巻き型歪みによる収差補正の説明図 本発明のデジタルフィルタ群の実施例説明図
本発明は、被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差を補正する収差補正手段を有する画像読取装置において、
前記光学素子によって発生する色収差や歪曲収差で、読取画像の画面の左右によって基準色光(又は、読み出しクロック)に対し進み/遅れが異なる樽型歪み収差、又は糸巻き型歪み収差及び倍率収差歪みとの複合収差歪みによって生じるRGB信号の色ずれを一方向のみの遅延用デジタルフィルタ群で補正できる収差補正機能付き画像読取装置を提供するものである。
図において、1は収差補正機能付き画像読取装置、2は光学素子、3はラインイメージセンサ、4はS/H回路、5はA/D変換回路、6はシェーディング補正回路、7は補正メモリ、8は収差補正手段、9はR用デジタルフィルタ群、10はB用デジタルフィルタ群、11、12、13はFIFOメモリ、14、15、16は出力端子、17は遅延制御手段、18aは樽型歪み補正手段、18bは樽型歪み補正用メモリ、19aは糸巻き型歪み補正手段、19bは糸巻き型歪み補正用メモリ、20はセンサ駆動手段、21はCPU、22はG用デジタルフィルタ群である。
本発明実施例1は、光学素子による倍率色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれ等画像の収差歪みにおいて、基準色光の結像画像と他の色光の結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて、光学素子による樽型歪み又は糸巻き型歪みによる収差歪みが画面の走査開始端から中央位置までと、画面の中央位置から走査終了端まででは相反する進み/遅れが生ずることと、さらに前記相反する収差歪みに加えて光学素子による倍率色収差によって生じる基準色光画像と他の色光画像間の色ずれを一方向のみの遅延用デジタルフィルタ群を制御することで補正できる収差補正機能付き画像読取装置である。
図1において、収差補正機能付き画像読取装置1は、被写体を撮像する単レンズに代表される光学素子2と、それぞれが固体撮像素子で構成した複数の画素からなり、前記光学素子2の結像面上の一方向に沿って互いに平行配置され、当該光学素子2によって結像された画像を光電変換するRGBセンサ3個が配設された3ライン型ラインイメージセンサ3と、該ラインイメージセンサ3から出力された画像信号の固体撮像素子固有の雑音信号を除去するS/H(サンプリング/ホールド)回路4と、前記雑音信号が除去された画像信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換回路5と、デジタル変換されたそれぞれの画像信号のシェーディングを補正するシェーディング補正回路6及びその補正量が記憶された補正メモリ7と、収差補正手段8(2個のデジタルフィルタ群9、10と、樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19a、糸巻き型歪み補正用メモリ19bで構成)と、該収差補正手段8から出力された基準色光の画像信号と、この基準色光の画像信号を基準として収差が補正された他の色光それぞれの画像信号を記憶するFIFO(First in First out)メモリ11、12及び13と、FIFOメモリ11、12及び13から読み出したR、G、B信号をそれぞれ出力する出力端子14、15及び16と、前記ラインイメージセンサ3を駆動するセンサ駆動手段20と、装置内各部を制御するCPU21とで構成されている。
また、前記3ライン型ラインイメージセンサ3は、赤信号用ラインイメージセンサ3r、緑信号用ラインイメージセンサ3g及び青信号用ラインイメージセンサ3bとで構成されている。ここでは、図1に示したように、緑信号用ラインイメージセンサ3gを中心として、その両端に赤信号用ラインイメージセンサ3rと青信号用ラインイメージセンサ3bを配置している。
さらに、前記収差補正手段8は、複数個(本実施例では6個)のデジタルフィルタで構成されたデジタルフィルタ群であるR(赤)用デジタルフィルタ群9及びB(青)用デジタルフィルタ群10と、基準色光像となるG(緑)信号を基準とし、他の色光像のR信号及びB信号との結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記2つのデジタルフィルタ群9、10のフィルタ係数を制御する樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19a、糸巻き型歪み補正用メモリ19bを備えた遅延制御手段17とで構成されている。
被写体を撮像する単レンズに代表される光学素子2よってラインイメージセンサ3上に結像された被写体像は、赤信号用ラインイメージセンサ3r、緑信号用ラインイメージセンサ3g及び青信号用ラインイメージセンサ3bで光電変換されR、G、B信号としてそれぞれのS/H回路4で固体撮像素子固有の雑音が除去されA/D変換回路5でアナログ/デジタル変換され、シェーディング補正回路6へ入力される。
前記シェーディング補正回路6は、ラインイメージセンサ3r、3g及び3b個々の感度特性の違い、被写体の照明系及び結像系による明るさのバラツキ等から生じるシェーディング補正データが格納されたそれぞれの補正メモリ7から前記補正データを読み出し画素ごとに演算することによりシェーディングが補正され、収差補正手段8へ入力される。
前記収差補正手段8では、基準色光であるG画像信号を基準として、前記レンズ2の樽型歪み又は糸巻き型歪み、あるいは倍率色収差によって生ずるR画像信号及びB画像信号のG画像信号に対する色ずれを補正している。
前記シェーディング補正回路6から出力されたG画像信号はFIFOメモリ12を介してG出力端子15に接続されている。
また、R画像信号はR用デジタルフィルタ群9とFIFOメモリ11を介してR出力端子14に接続されている。
同様にB画像信号はB用デジタルフィルタ群10とFIFOメモリ13を介してB出力端子16に接続されている。
同時に、前記シェーディング補正回路6から出力されたRGB各画像信号は、樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19a、糸巻き型歪み補正用メモリ19bにそれぞれ入力され、前記レンズ2によって発生する歪曲収差で、読取画像の画面の左右によって基準色光に対し進み/遅れが異なる樽型歪み又は糸巻き型歪み及び倍率収差によって生じるRGB信号の色ずれの補正信号が、前記樽型歪み補正手段18a、樽型歪み補正用メモリ18b及び糸巻き型歪み補正手段19a、巻き型歪み補正用メモリ19bからR用デジタルフィルタ群9とB用デジタルフィルタ群10へそれぞれ出力される。
前記R用デジタルフィルタ群9及びB用デジタルフィルタ群10は、フィルタの種別として低域通過型(ローパス)フィルタで、タップ数は周波数特性が満足できる程度として7タップを有する単位遅延デジタルフィルタで構成されている。本実施例では6個として説明する。
図2及び図3にしたがって、収差補正機能付き画像読取装置実施例1の樽型歪み、糸巻き型歪み及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について述べる。
図2及び図3で白丸印は基準色であるG画素列を示し、黒丸印はR画素列又はB画素列を示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示された画素列は、図2(a)ステップS−0は収差補正前の画素列(補正前)、図2(b)ステップS−1は(補正開始)時の画素列であり、図2(c)ステップS−2は(補正後)の画素列を示す。
図2において、、図2(a)ステップS−0の(補正前)の画素列G、Rでは、前記G画素の結像画像の画面横幅に対し、R画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて広く、かつ樽型歪みの影響も受けて結像画像の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。画素列の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。
そして、走査開始端のR画素1はG画素1に対し1/2画素分進み位相であり、走査終了端のR画素nはG画素nに対し1/2画素分遅れ位相であることを示す。
図2の(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はG画素の位相零レベルに対しR画素の進み/遅れ位相を示し、G画素線を零位相レベル位置としたときR画素線の走査開始端のR画素1はG画素1に対し上方へ1/2画素分進み位相位置であり、R画素線の走査終了端のR画素nはG画素nに対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であることを示す。
R画素線の傾きは、走査開始端画素の進み位相位置から走査終了端画素の遅れ位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近では殆ど進み/遅れは無い。
前記R画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差・歪曲収差特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記、図2(a)ステップS−0(補正前)の画素列状態において、入力されたG画像信号の画素1〜nを基準として、R画素1〜nの進み/遅れ量を計測しその計測データを樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
そのメモリされた計測値を実測値Xとする。
図2の(e)と、図2(b)G・R’画素列のステップS−1(補正開始)位置において、前記樽型歪み補正用メモリ18bから前記計測データ実測値Xを読み出し、走査終了端のR’画素nの遅れ(1/2画素分)を零位相レベルとし走査終了端のG画素nの零位相レベルと合致させる。
即ち、前記収差補正手段8は、前記G画像信号の走査終了端のG画素nと前記R画像信号の走査終了端のR画素nを零位相レベルに合致させ、かつ走査終了時は同時に読み出せる状態にプログラムされCPU21によって制御される。
しかる後に、走査終了端のR画素nの1/2画素分の遅れ量を、走査開始端のR’画素1の1/2画素分進み量に加算する。
次いで、R画素n-1の遅れ量をR’画素2の進み量に加算するようにし、以降同様の方法によって全R’画素列1〜nの補正値を作成し、走査終了端結像画像の零位相レベルから順次補正された傾斜線R’となり、その全R’画素列の補正値を前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
そのメモリされた補正値を補正値Yとする。
したがって、図2(b)ステップS−1(補正開始)位置の画素列において、走査開始端のR’画素1は、図2(a)ステップS−0(補正前)のR画素nの1/2画素分遅れ量が加算されてG画素1に対して1画素分進んだ状態になる。
前記G画像信号の走査終了端のG画素nと前記R’画像信号の走査終了端のR画素nを零位相レベルに合致させ、かつ走査終了時に同時に読み出せるようにプログラムされCPU21で制御した状態において、
前記収差補正手段8は、前記全R’画素列1〜nの補正値Yを前記樽型歪み補正用メモリ18bから読み出し、前記走査終了端のG画素nを基準とした前記全R’画素列1〜nの補正値Yに基づいて、前記R用デジタルフィルタ群9の6個で構成するデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、図2(c)ステップS−2(補正後)に示した画素列R”の走査開始端のR画素1は1画素分遅延制御されてG画像信号の走査開始端のG画素1と位相が合致し、前記光学素子の倍率色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
即ち、前記G画像信号の走査終了端のG画素nを基準として、まず前記全R’画素列1〜nの補正値の内、前記R用デジタルフィルタ群9の6個で構成するデジタルフィルタのR’画素1に相当する補正値Yを読み出し、その補正値Yによって前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する。
その結果、前記R”画素1は1画素分遅延して走査開始端のG画素1の位相と合致させることができる。続いてR’画素2の画素も前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することによりそれぞれの画素の遅れを解消する。
補正後のR”画素1,2のR画像信号は前記FIFOメモリ11に書き込まれる。
続いて、R’画素3〜nの前記全R’画素列の補正値Yを読み出し、デジタルフィルタのフィルタ係数を制御する作用を順次走査終了端のR’画素nまで画素ごとに実行し、補正されたR”画像信号を前記FIFOメモリ11に書き込む。
前記FIFOメモリ11に書き込まれたR”画像信号を順次読み出し、R出力信号端子14から補正され色ずれの解消されたR”画像信号を出力できる。
図3において、図3(a)補正前のステップS−0(補正前)の画素列では、前記G画素の結像画像の画面横幅に対し、B画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて狭く、かつ糸巻き型歪みの影響も受けて画面の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。画素列下部の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nは画素番号を表す。
そして、走査開始端のB画素1はG画素1に対し1/2画素分遅れ位相であり、走査終了端のB画素nはG画素nに対し1/2画素分進み位相であることを示す。
図3の(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向はG画素に対しB画素の遅れ/進み位相を示し、G画素線を零位相レベル位置としたときB画素線の走査開始端のB画素1はG画素1に対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であり、B画素線の走査終了端のB画素nはG画素nに対し上方へ1/2画素分進み位相位置であることを示す。
B画素線1〜nの傾きは、走査開始端のB画素1の遅れ位相位置から走査終了端のB画素nの進み位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近では殆ど進み/遅れは無い。
前記B画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.歪曲特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図3(a)ステップS−0(補正前)の画素列状態において、入力されたG画像信号のG画素1〜nを基準として、B画素1〜nの遅れ/進み量を計測しその計測データを糸巻き型歪み補正用メモリ19bのメモリに書き込む。
そのメモリされた計測値を実測値X’とする。
図3(b)G・B’画素列のステップS−1(補正開始)位置において、前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bから前記計測データ実測値X’を読み出し、走査終了端のB画素nの進み(1/2画素分)を走査開始端結像画像のB’画素1のレベルに加算する。
即ち、前記収差補正手段8は、前記G画像信号の走査開始端のG画素1と前記B’画像信号の走査開始端のB画素1の画像位置を零位相レベルに合致させ、かつ走査開始時に同時に読み出せる状態にプログラムされCPU21によって制御される。
しかる後に、走査開始端のB画素1の1/2画素分の遅れ量を、走査終了端結像画像のB画素nの1/2画素分進み量に加算する。
また、B画素2の遅れ量はB画素n-1の進み量に加算するようにし、以降同様の方法によって画素1〜nの全B’画素列の補正値を作成し、走査開始端の零位相レベルから順次補正された傾斜線B’となり、その全B’画素列の補正値を前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bのメモリに書き込む。
そのメモリされた補正値を補正値Y’とする。
したがって、図3(b)ステップS−1(補正開始)位置及び図3(e)の画素列で示すように、走査終了端のB’画素nは、図3(a)の走査開始端のステップS−0(補正前)のB画素1の1/2画素分遅れ量が加算されて1画素分進んだ状態になる。
前記G画像信号の走査開始端のG画素1と前記B’画像信号の走査開始端のB’画素1を零位相レベルに合致させ、かつ走査開始時に同時に読み出せるようにプログラムされCPU21で制御した状態において、
前記収差補正手段8は、前記全B’画素列の補正値Y’を前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bから読み出し、前記G画像信号の走査開始端のG画素1を基準として前記全B’画素列の補正値Y’に基づいて、前記B用デジタルフィルタ群10の6個で構成するデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、図3(c)ステップS−2(補正後)に示した画素列のように走査終了端のB”画素nは1画素分遅延制御されてG画像信号の走査終了端結像画像のG画素nと位相が合致し、前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
即ち、前記G画像信号の走査開始端のG画素1を基準として、まず前記全B’画素列の補正値Y’の内、前記B用デジタルフィルタ群9の6個で構成するデジタルフィルタのB画素nに相当する補正値Y’を読み出し、その補正値Y’によって前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する。
その結果、前記B”画素nは1画素分遅延して走査終了端のG画素nの位相と合致させることができ、続いて走査開始端のB’画素2の遅れ分が加算されたB”画素n−1の画素も前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することによりそれぞれの画素の遅れは解消する。
G画素1を基準として画素の遅れが解消された前記図3(c)ステップS−2(補正後)のB”画素1、2の画素信号を前記FIFOメモリ13に書き込む。
続いて、同様にB”画素3以降の前記全B’画素列の補正値Y’を読み出しデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する作用を順次走査終了端のB”画素n−2まで画素ごとに実行し、補正されたB”画像信号を前記FIFOメモリ13に書き込む。
前記FIFOメモリ13に書き込まれたB”画像信号を順次読み出し、B出力信号端子16から補正され色ずれの解消されたB”画像信号を出力できる。
したがって、前記収差補正手段8は、前記デジタルフィルタ群9及び10それぞれの複数のデジタルフィルタ個数に相当する前記遅延量の補正値を前記樽型歪み補正用メモリ18bと糸巻き型歪み補正用メモリ19bの各メモリに書き込む操作を繰り返して全画素分行い、順次読み出した全画素分の補正値に基づいて前記デジタルフィルタ群9及び10の複数のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御し、基準色光の画素Gに対し他の色光の画素R/Bの前記光学素子2による収差歪みによる全結像画像の色ずれを補正できる。
本発明実施例2は、電気的に時間間隔が正確で歪みの無い画素読み出しクロックと基準色光又は他の色光である各色光のW(RGB)画像信号の結像画像画面とを比較し、光学素子による色収差や歪曲収差によって生ずる前記W画像信号の収差歪みを補正することによって、全く収差歪みのないRGB画像信号が得られる収差補正機能付き画像読取装置である。
図4において、図1の実施例1の回路ブロック図にG用デジタルフィルタ群22が追加されている。
図4〜図6にしたがって、収差補正機能付き画像読取装置1実施例2の樽型歪み、糸巻き型歪み及び倍率収差に起因する収差補正の演算方法について述べる。
なお、基本的な構成と作用については実施例1に準ずるため省略し、追加されたG用デジタルフィルタ群22に関与する記述に限定する。
図5及び図6において、白丸印は前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックを示し、黒丸印はR、G及びB画素であるW画素を示し、走査方向は「←走査方向」で表示されている。
白丸・黒丸で示されたクロックC及びW画素列は、図5(a)収差補正前のステップS−0(補正前)、図5(b)ステップS−1が(補正開始)時であり、図5(c)収差補正後のステップS−2(補正後)を示す。
図5において、図5(a)ステップS−0(補正前)のクロックC及び画素列Wでは、前記各色光であるW画像の結像画像が前記ラインイメージセンサ3の有効画素幅に合致して結像され、かつ光学素子2の倍率色収差及び樽型歪曲収差を受けている場合を示す。
前記W画像信号の結像画像の走査開始端から走査終了端までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロックCの横幅に対し、W画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて広く、かつ樽型歪曲収差の影響も受けて画面の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。
白丸・黒丸列下部の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nはそれぞれクロック番号及び画素番号を表す。
そして、走査開始端のW画素1は前記読み出しクロックC1に対し1/2画素分進み位相であり、走査終了端のW画素nは読み出しクロックCnに対し1/2画素分遅れ位相であることを示す。
図5の(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向は読み出しクロックCに対しW画素の進み/遅れ位相を示し、読み出しクロックC線を零位相レベル位置としたときW画素線の走査開始端のW画素1は読み出しクロックC1に対し上方へ1/2画素分進み位相位置であり、W画素線の走査終了端のW画素nは読み出しクロックCnに対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であることを示す。
W画素線の傾きは、走査開始端の進み位相位置から走査終了端の遅れ位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近では殆ど進み/遅れは無い。
前記W画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差.・歪曲収差特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図5(a)ステップS−0(補正前)の画素列状態において、前記W画像の結像画像の走査開始端から走査終了端までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロック画素列C1〜nを基準として、W画素1〜nの進み/遅れ量を計測しその計測データを樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
そのメモリされた計測値を実測値Uとする。
図5の(e)と、図5(b)のC・W’画素列のステップS−1(補正開始)位置において、前記樽型歪み補正用メモリ18bから前記計測データ実測値Uを読み出し、走査終了端の画素Wnの遅れ1/2画素分を零位相レベルとし、走査終了端の読み出しクロックnの零位相レベルと合致させる。
即ち、前記収差補正手段8は、前記走査終了端の読み出しクロックCnとW画像信号の走査終了端の画素Wnを零位相レベルに合致させ、かつ走査終了時は同時に読み出せる状態にプログラムされCPU21によって制御される。
しかる後に、走査終了端の画素Wnの1/2画素分の遅れ量を、走査開始端のW’画素1の1/2画素分進み量に加算する。
次いで、画素Wn−1の遅れ量をW’画素2の進み量に加算するようにし、以降同様の方法によって画素1〜nの全W’画素列の補正値Vを作成し、走査終了端の零位相レベルから順次補正された傾斜線W’となり、その全画素列W’の補正値Vを前記樽型歪み補正用メモリ18bに書き込む。
したがって、図5(b)ステップS−1(補正開始)位置の画素列において、走査開始端のW’画素1は、走査終了端の図5(a)ステップS−0(補正前)画素Gnの1/2画素分遅れ量が加算されて1画素分進んだ状態になる。
前記W’画像信号の走査終了端の画素W’nと前記走査終了端の読み出しクロックCnを零位相レベルに合致させ、かつ走査終了時に同時に読み出せるようにプログラムされCPU21で制御した状態において、
前記収差補正手段8は、前記全画素列W’の補正値Vを前記樽型歪み補正用メモリ18bから読み出し、前記W画像信号の走査終了端の画素nを基準として前記全画素列W’の補正値Vに基づいて、前記デジタルフィルタ群9、22及び10の6個で構成するデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、図5(c)ステップS−2(補正後)に示した画素列のようにW”画像信号の走査開始端の画素W”1は1画素分遅延制御されて前記走査開始端の読み出しクロックC1と位相が合致し、前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
即ち、前記W画像信号の走査終了端の画素W”nを基準として、まず前記全画素列W’の補正値の内、前記各デジタルフィルタ群の6個で構成するデジタルフィルタの画素1に相当する補正値Vを読み出し、その補正値Vによって前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する。
その結果、前記W”画素1は1画素分遅延して走査開始端読み出しクロックC1の位相と合致させることができる。続いてW’画素2の画素も前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することによりそれぞれの画素の遅れを解消する。
補正後の画素W”1、2のW画像信号は前記FIFOメモリ12に書き込まれる。
続いて、W’画素3以降の補正値Vを読み出しG用デジタルフィルタ群22のフィルタ係数を制御する作用を順次走査終了端の画素W’nまで実行し、補正されたW”画像信号を前記FIFOメモリ12に書き込む。
前記FIFOメモリ12に書き込まれたW”画像信号を順次読み出し、G出力信号端子15から補正され色ずれの解消されたR、G及びB画像信号であるW”画像信号を出力できる。
図6において、図6(a)補正前のステップS−0(補正前)の画素列では、前記R、G及びB画像信号であるW画像信号の結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差を受けている場合を示す。
また、前記W画素の結像画像の走査開始端から走査終了端までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロック画素列Cの横幅に対し、W画素の結像画像の画面横幅が倍率収差の影響を受けて狭く、かつ糸巻き型歪曲収差の影響も受けて図面の左右端の画素が1/2画素分ずれている例を示す。
白丸・黒丸列下部の数値1、2、3、4〜n−3、n−2、n−1、nはそれぞれクロック番号及び画素番号を表す。
そして、走査開始端の画素W1は読み出しクロックC1に対し1/2画素分遅れ位相であり、走査終了端の画素Wnは読み出しクロックに対し1/2画素分進み位相であることを示す。
図6(d)において、横軸方向は画面幅を示し、縦軸方向は読み出しクロックCに対しW画素の遅れ/進み位相を示し、読み出しクロック線Cを零位相レベル位置としたときW画素線の走査開始端のW画素1は読み出しクロックC1に対し下方へ1/2画素分遅れ位相位置であり、W画素線の走査終了端の画素Wnは読み出しクロックに対し上方へ1/2画素分進み位相位置であることを示す。
画素線Wの傾きは、走査開始端の遅れ位相位置から走査終了端の進み位相位置まで徐々に変化し、画面の中央部付近では殆ど進み/遅れは無い。
前記W画素線は、理解しやすいように直線の傾きで示してあるが、その傾きと非直線性は光学素子であるレンズ2の持つ倍率収差・歪曲特性に依存する。
前記収差補正手段8は、前記図6(a)ステップS−0(補正前)の画素列状態において、前記W画素の結像画像の走査開始端から走査終了端までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロックCを基準として、画素W1〜nの遅れ/進み量を計測しその計測データ実測値を糸巻き型歪み補正用メモリ19bのメモリに書き込む。
そのメモリされた計測値を実測値U’とする。
図6(b)のC・W’画素列のステップS−1(補正開始)位置及び図6(e)において、前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bから前記計測データの実測値U’を読み出し、走査開始端の画素W1の遅れ1/2画素分を零位相レベルとし、走査開始端の読み出しクロック1の零位相レベルと合致させる。
即ち、前記収差補正手段8は、前記W画像信号の走査開始端の画素W’1と前記走査開始端の読み出しクロックC1を零位相レベルに合致させ、かつ走査開始時は同時に読み出せる状態にプログラムされCPU21によって制御される。
しかる後に、走査開始端の画素W1の1/2画素分の遅れ量を、走査終了端の画素Wnの1/2画素分進み量に加算する。
また、画素W2の遅れ量は画素Wn-1の進み量に加算するようにし、以降同様の方法によって画素1〜nの全画素列W’の補正値V’を作成し、走査開始端の零位相レベルから順次補正された傾斜線W’となり、その全画素列W’の補正値V’を前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bに書き込む。
したがって、図6(b)ステップS−1(補正開始)位置の画素列においては、走査終了端のW’画素nは、走査開始端の図6(a)ステップS−0(補正前)画素W1の1/2画素分遅れ量が加算されて1画素分進んだ状態になる。
前記読み出しクロックC1と前記W’画像信号の走査開始端の画素W’1を零位相レベルに合致させ、かつ走査開始時に同時に読み出せるようにプログラムされCPU21で制御した状態において、
前記収差補正手段8は、前記全画素列W’の補正値V’を前記糸巻き型歪み補正用メモリ19bから読み出し、前記W画像信号の走査開始端の画素W’1を基準として前記全画素列W’の補正値V’に基づいて、前記デジタルフィルタ群9、22及び10の6個で構成するデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、図6(c)ステップS−2(補正後)に示した画素列のようにW”画像信号の走査終了端の画素W”nは1画素分遅延制御されて前記走査終了端クロックCの画素Cnと位相が合致し、前記光学素子2の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
即ち、前記W”画像信号の走査開始端の画素W”1を基準として、まず前記全W’画素列の補正値の内、前記各デジタルフィルタ群の6個で構成するデジタルフィルタの画素W’1、2に相当する補正値V’を読み出し、その補正値V’によって前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御する。
その結果、前記画素W”nは1画素分遅延して走査終了端の読み出しクロックCnの位相と合致させることができ、続いて画素W”2も前記6個のデジタルフィルタのフィルタ係数を制御することによりそれぞれの画素の遅れは解消する。
前記図6(c)ステップS−2(補正後)の画素W”1、2の画素信号を前記FIFOメモリ12に書き込む。
続いて、画素W”3以降の前記全W’画素列の補正値V’を読み出しG用デジタルフィルタ群22のフィルタ係数を制御する作用を順次走査終了端の画素W”nまで繰り返し、補正されたW”画像信号を前記FIFOメモリ12に書き込む。
前記FIFOメモリ12に書き込まれたW”画像信号を順次読み出し、G出力信号端子15から補正され色ずれの解消されたR、G及びB画像信号であるW”画像信号を出力できる。
また、他の方法として、クロック列Cに対しても正確に収差が補正された前記画素列W”の中のG”1〜nを基準として、ステップS−0(補正前)の前記画素列R1〜n及び画素列B1〜n、又は、ステップS−2(補正後)の前記画素列R”1〜n及び画素列B”1〜nの収差を補正することにより完全に収差補正された画像を得ることができる。
上記以外の構成及び作用については実施例1に準ずる。
図7は本発明の収差補正手段を構成するデジタルフィルタの実施例説明図で、図7(a)は基準色光用(G)及び他の色光用(R、B)で共通するデジタルフィルタ群であり、図7(b)は図7(a)のフィルタ係数入力K0〜K6に入力するフィルタ係数G1〜G49の一例の説明図である。
ここでは、有効画素数4096のラインイメージセンサを用いた画像読取装置に適用した場合の当該デジタルフィルタ群の構成と作用について説明する。
図7(a)において、R,G,Bの各色光ごとに配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群9(R用)、22(G用)、10(B用)は、画素読み出しクロックによって読み出された前記ラインイメージセンサ3のデジタル信号化された画像出力信号において、前記基準色光の画像信号(又は画素読み出しクロック)に対し、進み位相となった他の色光(又は基準色光)の各画像信号の画素をそれぞれ前記デジタルフィルタのフィルタ係数を制御することにより、前記光学素子の色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
前記R用デジタルフィルタ群9、G用デジタルフィルタ群22及びB用デジタルフィルタ群10は1画素以内(又は、1画素以上)の遅延を制御できる7タップのデジタルフィルタで構成されている。
前記デジタルフィルタ群9、22及び10はFIRフィルタ(有限インパルス応答フィルタ)であり、D1〜D6は単位遅延デジタルフィルタであり、K0〜K6はフィルタ係数入力であり、白丸にX印はフィルタ係数設定レジスタ(乗算器)であり、白丸に+印は加算器であり、IN(n)は画像信号入力、OUT(n)は画像信号出力を示す。
ここで、1タップは前記単位遅延デジタルフィルタ、乗算器及び加算器の各1個で構成している。
なお、上記回路はFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Spesific Integrated Circuit )等のDSP(Digital Signal Processor)で構成されている。
本実施例ではFIRフィルタ用の公知のデジタルフィルタ設計ツールを利用して特性を得るため該設計ツールの入力条件をデザインする必要があり、まずフィルタの種別として低域通過型(ローパス)フィルタで、タップ数は周波数特性が満足できる程度として7タップ(K0〜K6)とし、かつ位相ひずみが低い窓関数を選択する。
その他、フィルタ係数の最大値は214(16384)とし、カットオフ周波数は画素読み出しクロック周波数80MHzの1/2の40MHzとし、画素の最小位相制御量を画素間隔の0〜1/16までとし、また総画素数4096画素を128セットに分けて32画素/1セットとして一括して位相制御することとしている。
以上の入力条件で前記デジタルフィルタ設計ツールを利用し、デジタルフィルタ群9、22及び10を制御する。
その結果、補正前の画素列状態において、前記収差補正手段8がG画素列1〜nを基準としてR・B画素列1〜n(又は、読み出しクロックC列1〜nを基準としてG画素列1〜n)の進み/遅れ量を計測した前記実測値X、X’(又は、U、U’)から得た前記補正値Y、Y’(又は、V、V’)を樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)から読み出して各乗算器に入力し、入力された前記補正値Y、Y’(又は、V、V’)によって7個のタップのフィルタ係数設定レジスタK0〜K6によって本実施例では1画素以内の位相を制御する。
例えば、総画素数4096画素構成のラインイメージセンサの場合、前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)のメモリは、32画素×128セットの1セット中にK0〜K6の7タップを制御する7つのフィルタ係数設定値を保存している。
また、CPU21は、進み位相の補正値Y、Y’(V、V’)の位相設定値に合わせたフィルタ係数を前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)に保存する。
実画面では、前記メモリから呼び出した補正値Y、Y’(又は、V、V’)によって、32画素で1セットのフィルタ係数が更新されるように構成され、よって、第1番画素〜第32番画素は第1セット目のフィルタ係数で制御され、続いて第33番画素〜第64番画素は第2セット目のフィルタ係数で制御される。
したがって、32画素×128セット分のフィルタ係数が用意され4096画素全てに対応することができる。
または、前記整数分の1のセット単位の画素数を、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は1セットの画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって1セットの画素数を少なくするように制御するようにしても良い。
あるいは、実施例1及び実施例2に関して記述したように1画素ごとの補正値によってフィルタ係数を制御するようにしてもよい。
前記樽型歪み補正用メモリ18b(又は糸巻き型歪み補正用メモリ19b)から読み出された補正値Y、Y’(又は、V、V’)のデジタルフィルタのフィルタ係数設定値は、セット番号又は画素番号(1番〜4096番)を入力することによって自動的に読み出されフィルタ特性を順次切り換えて信号出力OUT(n)から遅延制御され色ずれのない画像出力信号を出力することができる。
図7(b)は、図7(a)の1画素以内の遅延を制御するK0〜K6のフィルタ係数の入れ方の一例でり、32画素を1セットとして行単位でSet1〜Set7・・・Set128までフィルタ係数が入力され、光学素子2による全画素分の倍率色収差及び歪曲収差が補正される。
前記フィルタ係数入力K0〜K6は、前記補正値Y、Y’(又は、V、V’)から得たセットごとのフィルタ係数G1〜G7/G8〜G14/・・・/G890〜G896(7×128セット)で制御される。
ここで、画像出力端子14、15及び16には各種画像解析装置やFA(ファクトリオートメーション)用計測装置等が接続され、光学素子の色収差歪み、歪曲収差歪みが補正され色ずれのない画像出力によって駆動できるので、高精細なラインイメージセンサの使用と相まって高精度の計測・画像解析が可能となる。
前記各実施例において、3ライン型ラインイメージセンサを使用したが、この他にプリズム等色分解光学系と複数個の高解像度モノクローム方式ラインイメージセンサを組み合わせた構成でもよい。
また、1個の高解像度モノクローム方式ラインイメージセンサと、RGB色を順次発光する発光ダイオード等を用いた照明装置とを組み合わせた面順次方式の撮像方式でもよい。
上記何れの方式でもラインイメージセンサによって光電変換し得られる映像信号がR、G、B3原色方式であればよい。
被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置において、
前記収差補正手段は、前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、光学素子の持つ色収差や歪曲収差の影響を受けて他の色光の結像画像の画面横幅が広くなったとき、又は狭くなったときに生ずる結像画像の走査開始端から画面中央までと、画面中央から走査終了端までとはそれぞれ相反する画素の遅れ/進みを生ずるが、スイッチで切り換えることなく1方向のみのデジタルフィルタにより色収差や歪曲収差によって生ずる色ずれを補正できる。
1:収差補正機能付き画像読取装置
2:光学素子
3:ラインイメージセンサ
4:S/H回路
5:A/D変換回路
6:シェーディング補正回路
7:補正メモリ
8:収差補正手段
9:R用デジタルフィルタ群
10:B用デジタルフィルタ群
11、12、13:FIFOメモリ
14、15、16:出力端子
17:遅延制御手段
18a:樽型歪み補正手段
18b:樽型歪み補正用メモリ
19a:糸巻き型歪み補正手段
19b:糸巻き型歪み補正用メモリ
20:センサ駆動手段
21:CPU
22:G用デジタルフィルタ群

Claims (6)

  1. 被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
    前記収差補正手段は、
    前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、該他の色光にそれぞれ配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
    前記基準色光の結像画像と前記他の色光の結像画像間のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
    前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
    前記遅延制御手段は、
    前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が広いとき、
    前記基準色光の走査終了端結像画像と前記他の色光の走査終了端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態において、
    前記他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、前記基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正し、
    前記遅延制御手段は、
    前記基準色光の結像画像の画面横幅に対し、前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けて前記他の色光の結像画像の画面横幅が狭いとき、
    前記基準色光の走査開始端結像画像と前記他の色光の走査開始端結像画像の画像位置を同時に読み出せる状態において、
    前記基準色光及び他の色光の走査開始端結像画像から読み出しを開始し、前記基準色光の走査開始端結像画像を基準として前記メモリに記憶された他の色光のそれぞれの遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
  2. 被写体像光をそれぞれ光電変換する複数のラインイメージセンサと、各ラインイメージセンサ上に読取画像を結像する光学素子の倍率色収差及び歪曲収差の少なくともいずれかの収差を補正する収差補正手段を有する収差補正機能付き画像読取装置であって、
    前記収差補正手段は、
    前記ラインイメージセンサの読取画像のデジタル化された画像信号を入力し、前記ラインイメージセンサの読取画像ごとの前記光学素子の収差による遅延時間で制御される複数の色光の各色光ごとに配設された複数のデジタルフィルタで構成するデジタルフィルタ群と、
    前記複数の色光の一つを基準色光とし、残りの色光を他の色光として、前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックと前記基準色光又は他の色光である各色光との結像画像間の遅延量の計測値に基づいて前記デジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御する遅延制御手段と、
    前記遅延量の計測値及び前記読取画像を記憶するメモリとを備え、
    前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅に合致して結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び樽型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
    前記遅延制御手段は、
    前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像と、前記複数の色光の各結像画像の走査終了端画像を読み出す前記ラインイメージセンサの画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態において、
    前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出すラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
    前記複数の色光の各結像画像が前記ラインイメージセンサの有効画素幅を満たさずに結像され、かつ前記光学素子の倍率色収差及び糸巻き型歪曲収差の少なくともいずれかの収差を受けているとき、
    前記遅延制御手段は、
    前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像と、前記ラインイメージセンサの前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像を読み出す画素読み出しクロックを同時に読み出せる状態において、
    前記複数の色光の各結像画像の走査開始端画像から走査終了端画像までを読み出す前記ラインイメージセンサの読み出しクロックと、前記複数の色光の各結像画像との遅延量の計測値を前記メモリに書き込み、
    前記メモリから読み出した前記遅延量の計測値に基づいて前記複数の色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより前記光学素子の収差によって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする収差補正機能付き画像読取装置。
  3. 前記収差補正手段は、前記メモリに記憶された前記遅延量の計測値を順次読み出し、前記複数の色光ごとに配設されたデジタルフィルタ群のフィルタ係数を制御することにより収差が補正された画像信号を連続して出力できることを特徴とする請求項1又は2に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  4. 前記収差補正手段は、前記ラインイメージセンサの全画素数の整数分の1の画素数を1セットとし、セット単位でフィルタ係数を制御して前記光学素子による収差歪みによって生ずる色ずれを補正してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  5. 前記整数分の1のセット単位の画素数は、結像画面中央近辺の歪曲収差が少ない領域は画素数を多くし、画面中央近辺から走査開始端又は走査終了端に近づくにしたがって画素数を少なくするように制御されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
  6. 前記基準色光は緑色光であり、前記他の色光は赤色光及び青色光であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の収差補正機能付き画像読取装置。
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