JP2016158940A - 撮像装置及びその作動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる色同士の画素加算を行う撮像素子についても、十分な画質が得られるゲイン値設定を容易に行う。
【解決手段】 撮像装置は、撮像素子と、リニア飽和値を記憶する記憶部と、前記撮像素子の画素のうち画素値が最大値となった画素に対応する第1の色及び前記最大値である第1の画素値を判定する第1の判定部と、画素加算モードにおいて前記第1の色の画素に対して加算の組である第2の色の画素の第2の画素値を判定する第2の判定部と、前記第1及び第2の画素値に基づいて、前記第1の色の画素と前記第2の色の画素との感度比を判定する第3の判定部と、前記リニア飽和値と前記感度比とに基づいて、前記画素加算モードにおける画素値の加算結果が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるキャリア飽和値を求める第4の判定部と、前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定するゲイン決定部とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画素加算モードでの動作が可能な撮像装置及びその作動方法に関する。
近年、電荷結合素子(CCD)等の撮像素子を用いた撮像装置が様々な分野で利用されている。例えば、医療分野においては、診断や処置具を用いた治療等に用いる内視鏡装置として、撮像装置を用いた電子内視鏡装置が採用されることがある。撮像素子からの出力レベルは比較的小さく、撮像素子出力は増幅された後、後段の回路に供給される。この場合、撮像素子出力に与えるゲイン値は、小さい程S/Nが良好となって画質が向上する。そこで、このゲイン値は、後段の回路の入力レンジに応じた値に設定するようになっている。例えば、撮像素子出力をA/D変換回路に供給する場合には、撮像素子出力の最大値がA/D変換回路の入力レンジに一致するように、ゲイン値が設定される。
撮像素子は、蓄積可能な電荷の量に上限がある。露光量(明るさ)を大きくしていくと、撮像素子に蓄積される電荷は露光量に比例して増加する。しかし、更に、露光量を大きくしていくと、露光量に対する撮像素子出力は非線形となり、最後には飽和してしまう。露光量に対して線形の出力が得られる出力の範囲(以下、線形出力範囲という)の上限値をリニア飽和値とよび、このリニア飽和値が撮像素子出力の最大値と考えて、上述したゲイン値を決定すればよい。
例えば、特許文献1においては、複数フィールドでの読み出しを行う撮像素子において、最後に読み出すフィールドのリニア飽和値に基づいてゲイン値を設定する技術が開示されている。
リニア飽和値は撮像素子毎に異なるので、一般的には、各素子毎にリニア飽和値を測定して、各素子に対応するゲイン値を工場出荷時に決定するようになっている。これにより、飽和することなく十分なレベルの撮像素子出力を後段の回路に供給することができ、十分な画質を得ることが可能となる。
特許第4500106号公報
ところで、カラーの撮像画像を出力する撮像素子には、画素に対応して所定の色配列を有するカラーフィルタが配置されている。撮像素子においては、異なる色のフィルタに対応した画素(以下、異なる色の画素ともいう)の画素値同士を加算して画素加算結果を出力する、所謂画素加算モードで動作するものがある。この場合、露光量に対して画素加算出力が線形である範囲(以下、この場合も線形出力範囲という)の上限値(以下、キャリア飽和値という)を撮像素子出力の最大値に設定する必要がある。
ところが、キャリア飽和値は光源(照明)の種類によって変化してしまうことから、ゲイン値を工場出荷時に決定することはできない。そこで、実使用時に光源に対応したキャリア飽和値を求めてゲイン値を設定する方法が考えられるが、この方法ではゲイン値の設定に長時間を要し実用的ではない。そこで、異なる色同士の画素加算を行う撮像素子を採用する場合には、撮像素子出力の最大値を所定の固定値に仮定する方法も考えられる。
この場合、確実に線形性を保つためには、仮定する撮像素子出力の最大値として比較的低い固定値を設定して比較的大きいゲイン値を設定する必要がある。しかしこの場合には、撮像素子出力のダイナミックレンジが小さくなりノイズの影響により画質が低下するという問題があった。なお、仮定する撮像素子出力の最大値として比較的高い固定値を設定すると、線形性を維持することができなくなる可能性が高くなる。
本発明は、異なる色同士の画素加算を行う撮像素子についても実使用時に線形出力を維持する撮像素子出力の最大値を簡単に求めることを可能にして、十分な画質が得られるゲイン値設定を容易に行うことができる撮像装置及びその作動方法を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、画素に対応して所定の色配列を有するカラーフィルタが配置された撮像素子と、前記撮像素子の出力が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるリニア飽和値を記憶する記憶部と、前記撮像素子の画素のうち画素値が最大値となった画素に対応する前記カラーフィルタの第1の色及び前記最大値である第1の画素値を判定する第1の判定部と、前記撮像素子の画素値を加算する画素加算モードにおいて前記第1の色の画素に対して加算の組である前記カラーフィルタの第2の色の画素の第2の画素値を判定する第2の判定部と、前記第1の画素値と前記第2の画素値とに基づいて、前記第1の色の画素と前記第2の色の画素との感度比を判定する第3の判定部と、前記記憶部に記憶された前記リニア飽和値と前記感度比とに基づいて、前記画素加算モードにおける画素値の加算結果が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるキャリア飽和値を求める第4の判定部と、前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定するゲイン決定部とを具備する。
また、本発明に係る撮像装置の作動方法は、画素に対応して所定の色配列を有するカラーフィルタが配置された撮像素子から所定の露光量における画素値を取得し、前記撮像素子の出力が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるリニア飽和値を記憶部から読み出し、前記撮像素子から取得した画素値が最大値となった画素に対応する前記カラーフィルタの第1の色及び前記最大値である第1の画素値を判定する第1の判定処理を行い、前記撮像素子の画素値を加算する画素加算モードにおいて前記第1の色の画素に対して加算の組である前記カラーフィルタの第2の色の画素の第2の画素値を判定する第2の判定処理を行い、前記第1の画素値と前記第2の画素値とに基づいて、前記第1の色の画素と前記第2の色の画素との感度比を判定する第3の判定処理を行い,
前記記憶部から読み出した前記リニア飽和値と前記感度比とに基づいて、前記画素加算モードにおける画素値の加算結果が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるキャリア飽和値を求める第4の判定処理を行い、前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定する。
本発明によれば、異なる色同士の画素加算を行う撮像素子についても実使用時に線形出力を維持する撮像素子出力の最大値を簡単に求めることを可能にして、十分な画質が得られるゲイン値設定を容易に行うことができるという効果を有する。
本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置を有する内視鏡装置を示すブロック図。 撮像素子12に設けられたカラーフィルタの色配列を説明するための説明図。 図1中のAFEの具体的な構成の一例を示すブロック図。 横軸に露光量をとり縦軸に出力レベルをとって、露光量に対する撮像素子出力の変化を示すグラフ。 同じ色同士の画素値を加算する撮像素子における撮像素子出力の最大値を説明するための説明図。 異なる色同士の加算を行う撮像素子において撮像素子出力の最大値が光源の種類毎に変化することを説明するための説明図。 キャリア飽和値の求め方を説明するためのフローチャート。 キャリア飽和値の求め方を説明するための説明図。 第1の実施の形態におけるキャリア飽和値の求め方を示すフローチャート。 第1の実施の形態におけるキャリア飽和値の求め方を示す説明図。 変形例を示すフローチャート。 変形例を示すフローチャート。 他の変形例を示すフローチャート。 本発明の第2の実施の形態において採用されるフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置を有する内視鏡装置を示すブロック図である。本実施の形態は撮像装置を内視鏡装置に適用した例を示しているが、内視鏡装置に限らず、異なる色同士の加算を行う撮像素子を用いた種々の撮像装置に適用可能である。
先ず、図4乃至図8を参照して、線形出力を維持する撮像素子出力の最大値を求める手法について説明する。図4乃至図6は、異なる色同士の加算を行う撮像素子において撮像素子出力の最大値が光源の種類毎に変化することを説明するための説明図である。
図4は横軸に露光量をとり縦軸に出力レベルをとって、露光量に対する撮像素子出力の変化を示すグラフである。また、図5は同じ色同士の画素値を加算する撮像素子における撮像素子出力の最大値を説明するための説明図である。
図4は撮像素子への入射光量を変化させたり、露光時間を変化させたりすることによって撮像素子の露光量を変化させた場合における撮像素子出力を示している。図4の例では露光量がL1に到達するまでは露光量に対する撮像素子出力はリニアに変化することを示している。露光量L1における撮像素子出力の値がリニア飽和値であり、素子毎に異なる値である。露光量がL1よりも大きくなると、撮像素子出力は露光量に対して非線形となり、露光量L2において飽和値に達する。
図5(a),(b)は同一撮像素子の異なる位置の同一色の画素の撮像出力を示している。同一撮像素子におけるリニア飽和値は、いずれの画素についても同一と考えることができ、また、同一色の画素同士は同一の出力特性を有しているので、図5(a),(b)に示すように、各色の画素からの撮像出力はいずれも同一の露光量L1においてリニア飽和値に達する。
図5(c)は撮像素子から図5(a),(b)にて示す同一色の画素の画素値を加算して出力する場合の撮像素子出力を示している。同一撮像素子の同一色の画素の出力特性は同一であるので、画素加算結果の撮像素子出力は、露光量L1において線形出力を維持する撮像素子出力の最大値に到達する。
図6は異なる色の画素の画素値を加算する撮像素子における撮像素子出力の最大値を説明するための説明図である。図6(a),(b)は同一撮像素子の異なる位置の相互に異なる色の画素P1,P2の撮像出力を示している。また、図6(c)は画素P1,P2の画素値同士を加算して出力する場合の撮像素子出力を示している。
図6(a)は画素P1については露光量L1においてリニア飽和値R1に到達することを示している。一方、図6(b)は画素P2が露光量L2においてリニア飽和値R1に到達することを示している。上述したように、リニア飽和値は素子毎に決まる値であり、同一素子では異なる位置の画素であっても略同一であると考えられる。しかし、各色フィルタの感度は色毎に異なり、色毎に線形範囲の変化の度合い(傾き)が異なる。このため、各色毎に出力特性は異なり、リニア飽和値R1に到達するのに必要な露光量が色毎に異なる。このため、図6(a),(b)の特性の画素出力を加算すると、図6(c)に示すように、加算結果の撮像素子出力は、露光量L1に対応する出力値C1及び露光量L2に対応する出力値C2の2箇所で変化点を有する特性となる。この場合には、露光量に対して線形出力を維持する出力値C1がキャリア飽和値であり、このキャリア飽和値を撮像素子出力の最大値と考えてゲイン値を設定する必要がある。
このように、異なる色の画素値を加算する画素加算モードにおいては、ゲイン値を決定するための撮像素子出力の最大値としては、リニア飽和値に代えてキャリア飽和値を採用する。即ち、キャリア飽和値は、異なる色の画素の画素加算において、露光量に対して加算値がリニアに変化する線形出力範囲の最大値のことである。このキャリア飽和値に基づいてゲイン値を設定することにより、異なる色の画素加算を行う撮像素子を採用する場合でも、再現性に優れた画像を得ることができる。
光源(照明)の種類が変化すると、図5及び図6に示す露光量−出力の特性(傾き)は変化する。この場合でも、同一色の画素同士では露光量−出力特性の傾きは同一であり、画素加算した場合でも、加算結果の撮像素子出力の最大値はリニア飽和値を例えば2倍することで簡単に求めることができる。
一般的なデジタルカメラ等においては、ベイヤー配列等の原色フィルタが採用されることが多く、画素加算する場合には、通常同一色の画素同士の画素値の加算が行われる。従って、デジタルカメラでは、リニア飽和値に基づいて線形出力を維持する撮像素子出力の最大値が簡単に求められるので、工場出荷時に素子毎のリニア飽和値を求めてゲイン値を設定しておけばよい。
ところが、このようなゲイン値の設定方法は、電子内視鏡に用いる撮像装置では採用することができないことがある。電子内視鏡では、明るい画像が得られる等の理由からマゼンタMg、シアンCr、イエローYe、緑Gr等による補色フィルタが採用されることがある。そして、インタレース方式では、撮像素子の上下の位置の画素の画素値を加算して出力する画素加算が行われる。補色フィルタにおける画素加算では、異なる色同士の画素の画素値の加算が行われることが一般的である。
光源の色温度や明るさ等が変化すると、線形出力が得られる範囲の露光量-出力特性の傾きも変化する。この場合、異なる色の画素では変化量が異なり、画素毎にリニア飽和値に達する露光量が変化する。図6(d)はこの場合の例を示しており、破線は図6(a),(b)とは異なる光源を用いた場合の画素P1,P2の画素値の変化を示している。図6(d)の例では、画素P1は露光量L3でリニア飽和値に到達し、画素P2は露光量L4でリニア飽和値に到達する。この場合、画素P1,P2の画素加算結果は、図6の実線に示すように、露光量L3に対応する出力値C3及び露光量L4に対応する出力値C4の2箇所で変化点を有する特性となる。この場合には、出力値C3がキャリア飽和値となる。
図6(c),(d)に示すように、光源が変化すると、異なる色の画素加算においては、キャリア飽和値が異なる。従って、一般的に実使用時の光源は不明であることから、工場出荷時に予めキャリア飽和値を求め、このキャリア飽和値に基づいてゲイン値を設定しておくことはできない。なお、実使用時において、撮像装置に用いる光源(照明)が決定した後キャリア飽和値を求めてゲイン値を設定することが考えられる。ところが、リニア飽和値及びキャリア飽和値の測定は、露光量を変化させながら出力を監視し、線形出力範囲を求めて得られる値であり、測定には長時間を要する。
図7はこのようなキャリア飽和値の求め方を説明するためのフローチャートであり、図8はその説明図である。図7は例えば工場出荷時における検査工程で実施されるものである。
図7のステップS1において、撮像素子は、画素加算モードで駆動される。例えば、撮像素子にマゼンタMg、シアンCr、イエローYe、緑Grによる補色フィルタが採用されているものとして、画素加算によってマゼンタとシアンの画素の画素値が加算され、イエローと緑の画素の画素値が加算されるものとする。ステップS2では、露光量、即ち、光源の明るさ及び露光時間が初期化される。なお、撮像素子が画素加算結果を出力する機能を有する場合と、撮像素子からの画素値を加算して画素加算結果を出力する場合とが考えられるが、画素加算モードはこれらの両方の場合を含むものとする。
キャリア飽和値は加算する画素の組毎に求められるが、通常撮像素子の全画素について共通のゲイン値が設定されるので、加算する画素の組のうち露光量−出力特性の傾きが最も大きい色の画素を含む組についてのみキャリア飽和値を求めればよい。
ステップS3では、撮像素子の各画素値が比較されて、最大出力(画素値)が得られる画素フィルタが特定される。次のステップS4では、画素加算においてステップS3において特定された画素フィルタと対になる画素フィルタが特定される。例えば、ステップS3において緑の画素フィルタが特定され、画素加算において緑とイエローの画素が加算されるものとすると、ステップS4ではイエローの画素フィルタが特定される。
次に、ステップS5では、ステップS3,S4において特定された画素フィルタに対応する画素値の差分値Daが求められる。次に、ステップS6において露光量を所定量増加させ、ステップS7においてステップS3,S4において特定された画素フィルタに対応する画素値の差分値Dbが求められる。
ステップS8では、差分値Dbが差分値Daよりも大きいか否かが判定される。差分値Dbが差分値Daよりも大きい場合には、ステップS9においてDaにDbの値を代入し、処理をステップS6に戻して露光量を所定量増加させる。
以後、ステップS8において、差分値Dbが差分値Daよりも小さくなるまで、ステップS6〜S9の処理が繰り返される。
図8はステップS3において特定された画素フィルタに対応する画素P1と、ステップS4において特定された画素フィルタに対応する画素P2との露光量−出力特性を示している。画素P1は露光量L3でリニア飽和値R1に達し、画素P2は露光量L4でリニア飽和値R1に達する。露光量がL3に到達するまでは、即ち、画素P1の出力がリニア飽和値R1に到達するまでは、差分値は次第に大きくなり、露光量がL3よりも大きくなると、差分値は小さくなる。従って、ステップS8の判定によって、最も露光量−出力特性の傾きが大きい画素値、即ち、最大出力が得られる画素フィルタに対応した画素の画素値が、リニア飽和値に達する露光量になったか否かを判定することができる。この露光量における1対の出力の加算値がキャリア飽和値に相当する。ステップS10では、キャリア飽和値が求められる。
このように、キャリア飽和値を求めるためには、露光量を少しずつ変化させながら出力測定を行う必要があり、極めて長時間を要し、実使用時にリニア飽和値及びキャリア飽和値を求めてゲイン値を設定することは現実的ではない。
このため、電子内視鏡において採用される撮像装置では、上述したように、線形出力を維持する撮像素子出力の最大値を所定の固定値に仮定し、この固定値を用いてゲイン値を工場出荷時に設定する方法が採用されることが考えられる。しかし、この仮の固定値はキャリア飽和値と異なるものであり、仮に、この固定値がキャリア飽和値よりも高い場合には、撮像素子出力の非線形領域が使用される可能性があり、画質が低下する虞がある。逆に、固定値をキャリア飽和値よりも低く設定すると、撮像素子の出力の線形領域を十分に用いることができず、画質が劣化する場合がある。
そこで、本実施の形態においては、キャリア飽和値が、リニア飽和値と、色毎の露光量−出力特性の傾きの比、つまり感度比とに基づいて決まることを利用し、計測に比較的長時間を有するが、光源に拘わらず素子毎に一定の値となるリニア飽和値については、工場出荷時に求めてメモリに記憶させておく、一方、光源毎に異なる値ではあるが、短時間で算出できる感度比については実使用時、例えば、電源投入時等に求める。そして、求めた感度比とメモリに記憶されているリニア飽和値とに基づいて、キャリア飽和値を求めてゲイン値を決定する。これにより、実使用時においても短時間にキャリア飽和値を求めてゲイン値を設定することができる。こうして、異なる色の画素加算を行う場合でも、キャリア飽和値を用いたゲイン値設定により高画質化を図ることができる。
図1において、内視鏡装置1は光源2、撮像装置11及びプロセッサ6によって構成されている。撮像装置11にはCCD等によって構成された撮像素子12が設けられている。光源2は被写体に照明光を照射することができるようになっている。撮像素子12は、光源2からの被写体反射光が図示しない光学系を介して撮像面に入射するようになっている。撮像素子12には撮像面に構成された各画素に対応した色配列を有する図示しないカラーフィルタが設けられており、被写体からのカラーの光学像が撮像面に結像される。撮像素子12は各画素に入射した光を光電変換してアナログ映像信号を出力することができるようになっている。
図2は撮像素子12に設けられたカラーフィルタの色配列を説明するための説明図である。図2の例はマゼンタMg、シアンCr、イエローYe、緑Grによる補色フィルタを採用した例であり、撮像面の垂直方向に、マゼンタ、シアン、マゼンタ、シアン・・が交互に配列されると共に、イエロー、緑、イエロー、緑・・が交互に配列された補色フィルタ配列で構成されている。
撮像素子12は単画素モード及び画素加算モードでの駆動が可能であり、単画素モードでは各画素の画素値をそのまま出力し、画素加算モードでは上下に隣接する2つの画素の画素値を加算して出力する。例えば、インターレース方式では、画素加算モードの撮像素子出力が出力されるようになっている。撮像素子12の出力はAFE(アナログフロントエンド)13に与えられる。
図3は図1中のAFEの具体的な構成の一例を示すブロック図である。撮像素子12からのアナログ映像信号は、CDS(Correlated Double Sampling)回路21に与えられる。CDS回路21は入力されたアナログ信号を相関二重サンプリング処理してアンプ22に与える。アンプ22はCDS回路21の出力を増幅してアナログ/デジタル変換器(ADC)23に出力する。
CDS回路21は相関二重サンプリング処理に際して入力されたアナログ映像信号を増幅する。このCDS回路21のゲイン値及びアンプ22のゲイン値は、後述するゲイン制御信号によって調整可能であり、これらのゲイン値の和を以下、AFEゲイン値ともいう。本実施の形態においては、撮像素子12の撮像素子出力の最大値をADC23の入力レンジに一致させるようにAFEゲイン値を決定するようになっている。
ADC23は入力されたアナログ映像信号をデジタル信号に変換して出力する。この出力はクランプ回路24を介してADC23の入力端に戻される。クランプ回路24によって、撮像素子12のOB(オプティカルブラック)部分のOBレベルを黒レベルにクランプすることで、暗電流ノイズを除去する。AFE13からのデジタル映像信号はFPGA(Field Programmable Gate Array)14に供給される。
FPGA14は、入力されたデジタル映像信号を後段の回路に伝送するための各種信号処理を行って、映像信号を出力する。更に、FPGA14は、撮像素子12を駆動するために必要なクロック等を含む各種信号の生成、AFE13の各部を動作させるのに必要なクロック等を含む各種信号の生成等を行う。
撮像装置11を内視鏡装置に適用した場合には、FPGA14からの映像信号はプロセッサ6に供給される。プロセッサ6の画像処理部7は、入力された映像信号に対して、色信号を生成する色信号処理、ガンマ補正処理、電子ズーム処理、ホワイトバランス(W/B)処理等の各種信号処理を施して映像出力部8に出力する。映像出力部8は、入力された映像信号をモニタ装置10に表示可能な形式に変換してモニタ装置10に出力する。こうして、モニタ装置10の表示画面上において、撮像素子12によって撮像された被写体画像が表示される。なお、プロセッサ6の動作制御部9は、FPGA14の動作を制御するための制御信号をFPGA14に与えるようになっている。
本実施の形態においては、FPGA14は、メモリ15が保持しているリニア飽和値の情報を用いてAFEゲイン値を求め、求めたAFEゲイン値を設定するためのゲイン制御信号をAFE13に供給するようになっている。
本実施形態においては、メモリ15は例えばフラッシュメモリによって構成することができ、例えば撮像装置11の工場出荷時において撮像素子12のリニア飽和値が書込まれるようになっている。撮像素子12のリニア飽和値は検査装置5によって測定される。リニア飽和値の測定方法は、上述したキャリア飽和値の測定方法と同様であり、露光量を少しずつ増加させながら撮像素子12の出力を監視して線形出力範囲を求めることで得られる。上述したように、リニア飽和値は撮像素子12の全ての画素において略同一であるか又は撮像面の所定のエリア毎に略同一である。検査装置5は、各撮像素子毎に1つのリニア飽和値又は各撮像素子の各エリア毎にリニア飽和値を求める。検査装置5は工場出荷時においてリニア飽和値をメモリ15に書込んで保持させる。
(キャリア飽和値の求め方)
次に、図9及び図10を参照してキャリア飽和値の求め方を説明する。図9は第1の実施の形態におけるキャリア飽和値の求め方を示すフローチャートであり、図10はその説明図である。
図9のステップS11において、FPGA14は撮像素子12を単画素モードで駆動する。単画素モードでは、各画素からの画素値は、そのまま出力される。次に、ステップS12においては露光量が初期化される。なお、本実施の形態においては、露光量を変化させる必要はなく、光源2の照明光量が適宜の値になっていればよい。従って、必ずしもステップS12の処理は必要ではなく光源2を制御する必要はない。
次のステップS13において、FPGA14は、各画素の画素値を求める。撮像素子12からのアナログ映像信号は、AFE13を介してFPGA14に供給される。FPGA14は、ゲイン制御信号によって設定しているAFEゲイン値を考慮して各画素の画素値を求める。
上述したように、キャリア飽和値は、露光量−出力特性の傾きが最も大きく、小さい露光量でリニア飽和値に到達する色の画素、即ち、感度が最も高い色の画素に基づいて求めればよい。
そこで、次のステップS14において、FPGA14は、第1の判定処理として、求めた画素値のうち最大出力が得られている画素に対応するフィルタ(色)を特定する。次に、FPGA14は、第2の判定処理として、画素加算においてステップS3において特定された画素フィルタと対になる画素フィルタを特定する。次に、FPGA14は、第3の判定処理として、ステップS15において、一方の画素値を基準に感度比を求める。
図10はステップS14において特定された画素フィルタに対応する色の画素Pgと、ステップS15において特定された画素フィルタに対応する色の画素Pyとの露光量−出力特性を示している。画素Pgは露光量Lgでリニア飽和値R1に達し、画素Pyは露光量Lyでリニア飽和値R1に達する。画素Pgがリニア飽和値R1に達する露光量Lgにおける画素Pg,Pyの画素値の加算値がキャリア飽和値Cとなる。露光量Lgにおける画素Pyの画素値は、画素Pg,Pyの露光量−出力特性の傾き、即ち、画素Pg,Pyの感度の比によって求めることができる。露光量Lg以下であれば、画素Pg,Pyの画素値はいずれも線形性を有しているので、感度比は画素Pg,Pyの画素値の比によって求めることができる。
いま、画素Pgの画素値をPgv、画素Pyの画素値をPyvとすると、画素Pgの画素値を基準にした画素Pg,Pyの感度比は、Pyv/Pgvによって与えられる。従って、露光量Lgにおける画素Pyの画素値は、感度比(=Pyv/Pgv)×R1で与えられる。FPGA14は、第4の判定処理として、露光量Lgにおける画素Pg,Pyの画素値の加算値、即ち、キャリア飽和値Cを下記(1)式によって求める(ステップS18)。
C=R1(1+感度比) ・・・(1)
このように、FPGA14は、メモリ15に記憶された撮像素子12のリニア飽和値と、露光量Lg以下の露光量で取得した各画素の画素値とを用いて、演算によってキャリア飽和値を算出することができる。各画素の画素値は1回の露光によって求めることができ、極めて短時間にキャリア飽和値を求めることができる。なお、上述したFPGA14による第1乃至第4の判定処理は、それぞれハードウェアによって構成された第1乃至第4の判定部によって実現することも可能である。
このように構成された実施の形態においては、例えば工場出荷時において、検査装置5によって撮像素子12のリニア飽和値が求められる。リニア飽和値は撮像素子12に固有の値であり、撮像素子12を画素加算モードで駆動し光源が変化する場合でもリニア飽和値は変化しない。検査装置5が求めたリニア飽和値は、メモリ15に書込まれて保持される。
実使用時において、例えば、電源投入時等において、FPGA14は、メモリ15からリニア飽和値を読み出して、キャリア飽和値を算出する。即ち、FPGA14は、光源2によって既知の被写体を照明した状態で、撮像素子12を単画素モードで駆動し、画素値を取り込む。なお、光源2は、最も感度が高い色の画素においてリニア飽和値に到達する露光量以下の露光量となるように照明を行う。
FPGA14は、図9のフローを実行して、キャリア飽和値を求め、このキャリア飽和値をAFE13のADC23の入力レンジに一致させるために必要なAFEゲイン値を求める。FPGA14は、このAFEゲイン値が得られるように、CDS回路21及びアンプ22のゲイン値を求め、これらのゲイン値を設定するためのゲイン制御信号をAFE13に出力する。なお、FPGA14は、求めたAFEゲイン値の情報をメモリ15に与えて記憶させる。
これにより、以後、FPGA14は、図9のフローを実施することなく、メモリ15に記憶させたAGEゲイン値の情報を用いて、AFEゲイン値の設定を行う。
なお、FPGA14は、電源投入時に限らず、所定のタイミングでキャリア飽和値を算出してAFEゲイン値を更新するようにしてもよい。例えば、所定の期間毎、光源セットが変更された場合、光源の調整を行った場合、光源の調整を行った後所定期間が経過する毎等において、キャリア飽和値の算出及びAFEゲイン値の更新を行ってもよい。
このように本実施の形態においては、測定に比較的長時間を要するリニア飽和値については例えば工場出荷時に求めてメモリに記憶させておくと共に、比較的短時間に求めることができる各色の画素の感度比については実使用時に求める。そして、この感度比とメモリに記憶されたリニア飽和値とを用いてキャリア飽和値を求める。感度比は比較的短時間に求めることができ、実使用時において短時間に且つ簡単にキャリア飽和値を求めることができる。これにより、異なる色の画素同士の加算を行う撮像素子を採用する場合であっても、キャリア飽和値に基づくゲイン値を設定することができ、高画質化を図ることができる。
なお、撮像素子において画素加算出力を出力可能な例を説明したが、撮像素子から単画素の画素値を出力し、後段の回路において画素加算値を出力する画素加算モードで動作させる撮像装置についても本実施の形態を同様に適用可能である。
(変形例)
図11及び図12は変形例を示すフローチャートである。図11は例えば工場出荷時における検査工程を示しており、図12はFPGA14によるゲイン値の設定を示している。図12において図10と同一の手順については同一符号を付して説明を省略する。
光源2の照明光量が小さい場合、露光時間が短い場合、撮像素子12の感度が低い場合等においては、撮像装置11から出力される画像の明るさが比較的暗い場合がある。この場合には、例えば、撮像装置11の後段の回路等において画像を明るくするために比較的大きなゲイン値で映像信号を増幅することがある。そうすると、ノイズ成分についても増幅され、結果的にS/Nが低下してしまうことがある。上述したように、従来画素加算を行う撮像素子であっても、キャリア飽和値に基づいてゲイン値を決定することなく、線形出力を維持する撮像素子出力の最大値を比較的低い固定値に仮定し、この低い固定値に基づいてゲイン値を設定することが考えられた。この場合には、比較的大きなゲイン値が設定されることになり、画像の明るさを確保し易くなり、結果的にある程度のS/Nを得ることができることもある。これに対し、上述したキャリア飽和値に基づいて求めたゲイン値が低い固定値に基づいて求めたゲイン値よりも低い値になることがある。この場合には、撮像装置11から十分な明るさの画像が得られないことがある。
そこで、本変形例では、撮像素子12の感度又は撮像素子12によって得られる画像の明るさに基づいて、設定すべきゲイン値の最低値(最小ゲイン値)を求めることで、キャリア飽和値に基づいて求めたゲイン値が極めて低い値の場合でも、十分な明るさの画像が得られなくなることを防止するようになっている。例えば、電子内視鏡においては、挿入部を管腔内に進入させる場合に、管腔内を撮像して得た画像は一般に周辺が明るく、中央は暗くなる。しかし、画像の中央部は、挿入部の進行方向を確認するために十分な明るさで撮像されていた方がよいと考えられる。電子内視鏡における観察画像の明るさは、
明るさ=レンズ特性×撮像素子の感度×ゲインによって表される。従って、最小ゲイン値以上のゲイン値を設定することで、十分な明るさの観察画像を確保することができる。
工場出荷時には、図11のステップS21において、撮像素子12が単画素モードで駆動される。次のステップS22では、光源の明るさ、色温度が所定の値に初期化される。次に、ステップS23において、撮像素子12の各色の画素の画素値の平均値が求められる。補色フィルタを採用した場合には、各色の画素の画素値の平均値は、輝度情報、即ち、画像の明るさに対応し、各画素の感度に基づくものとなる。工場では、光源の光量は既知であり、画素値の平均値(画像の明るさ)から感度を求めることもできる。次のステップS24において、リニア飽和値が求められる。なお、ステップS21乃至S24の処理は検査装置5によって実施可能である。次に、検査装置5は、リニア飽和値及び画素値の平均値の情報をメモリ15に書込んで記憶させる(ステップS25)。
なお、撮像装置11を内視鏡装置に用いる場合には、可視光を用いた白色光観察(WLI)モード及び狭帯域光を用いた狭帯域光観察(NBI)モードを考慮して、光源からWLI,NBIの各モードで用いる2種類の照明光を被写体に照射させて、各照明光下での画素値の平均値を求めて、メモリ15に記憶させた方がよい。
実使用時において、撮像装置11は、図12のフローに従ってAFEゲイン値を求める。本変形例では、FPGA14は、ステップS31において、最小ゲイン値を算出する。即ち、FPGA14は、メモリ15から画素値の平均値の情報を読み出す。測定時における光源の明るさが既知であれば、画素値の平均値の情報に基づいて、撮像素子12の各色の画素の感度を求めることができる。線形出力を維持する撮像素子出力の最大値は、画素の感度に応じたものであり、画素の感度に基づいて最小ゲイン値を設定することができる。
FPGA14は、ステップS11〜S18においてキャリア飽和値を求めてゲイン値を算出する。本変形例では、FPGA14は、ステップS32において、キャリア飽和値に基づいて算出したゲイン値が最小ゲイン値よりも大きいか否かを判定する。大きい場合には、FPGA14は、ステップS33においてキャリア飽和値に基づいて求めたゲイン値をAFEゲイン値とする。また、FPGA14は、キャリア飽和値に基づいて算出したゲイン値が最小ゲイン値以下である場合には、ステップS34において最小ゲイン値をAFEゲイン値とする。
こうして、本変形例では、撮像素子の感度に基づいて設定した最小ゲイン値以上のゲイン値を設定することができ、明るい被写体であっても暗い被写体であっても十分なS/Nの画像を得ることができる。
なお、上記説明では、メモリ15に画素値の平均値を記憶させるものと説明したが、工場出荷時に画素値の平均値から感度を求めて求めた感度をメモリ15に記憶させてもよく、更に、感度に基づいて求めた最小ゲイン値をメモリ15に記憶させてもよい。FPGA14は、メモリ15に記憶された画素値の平均値、感度又は最小ゲイン値を利用してAFEゲイン値の最小値を設定すればよい。
(他の変形例)
図13は他の変形例を示すフローチャートである。上述した説明では、キャリア飽和値を例えば電源投入時に求める例を説明した。本変形例はキャリア飽和値を、ホワイトバランス係数(WB係数)を求めるホワイトバランス調整時に求める例を示している。
電子内視鏡においては、例えば、被写体を撮像して得られる画像の色合いを、当該被写体を肉眼で見た場合と同様の自然な色合いに近づけるためのホワイトバランス調整が行われる。キャリア飽和値を求めるために必要な感度は、実使用時に用いる光源(照明)を用いて求める必要がある。ホワイトバランス調整時においても実使用時に用いる照明光を利用してホワイトバランス係数(WB係数)を求めるようになっているので、本変形例ではホワイトバランス調整作業時に同時に感度及びキャリア飽和値を求めてAFEゲインを設定することで、作業効率を向上させるようになっている。
即ち、ステップS41では、WLIモードで用いる照明光を用いてホワイトバランス係数(WB係数)を求める。ステップS42では、ステップS41で用いた照明光と同じ照明光を用いてキャリア飽和値を取得する。ステップS43では、NBIモードで用いる照明光を用いてホワイトバランス係数(WB係数)を求める。ステップS44では、ステップS43で用いた照明光と同じ照明光を用いてキャリア飽和値を取得する。
(第2の実施の形態)
図14は本発明の第2の実施の形態において採用されるフローチャートを示している。図14において図9と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態においては、キャリア飽和値は、リニア飽和値と各色の画素の感度比とに基づいて求めた。しかし、実際にはキャリア飽和値は画像の明るさの影響も受ける。そこで、本実施の形態においては画像の明るさに基づいてキャリア飽和値を補正することにより、高精度にキャリア飽和値を求めることを可能にする。
本実施の形態においては、画像の明るさの基準としては、工場出荷検査において求めた明るさを用いる。即ち、図11のステップS23において求めた画素値の平均値をメモリ15に書込んで記憶させる。そして、図14のステップS52において、FPGA14は、各色の画素の画素値の平均値を求める。
なお、撮像素子12に基づく明るさの比較を可能にするために、ステップS12において光源の明るさは実使用時の明るさ、例えば、電子内視鏡の場合には、WLI,NBIの各モードで用いる明るさに設定すると共に、露光時間及びゲイン値は工場出荷検査時と同一の時間及びゲイン値に設定する。
なお、図10で説明した電子内視鏡のホワイトバランス調整時には、体外において、自照明光以外の外光を遮断した環境下で白色の被写体を撮像することを可能にする専用の器具、例えばホワイトバランス調整用補助具等を用いた作業が行われることが多い。従って、照明光量の設定が容易であり、図11で示した工場出荷検査時における露光時間と同じ露光時間での感度測定を簡単に行うことができる。従って、本実施の形態においても、キャリア飽和値の算出は、ホワイトバランス調整時に実施すると作業が容易となる。
FPGA14は、ステップS52において、キャリア飽和明るさ係数αを算出する。工場出荷検査時に求めた明るさをE1とし、ステップS51において求めた明るさをE2とすると、キャリア飽和明るさ係数αは、例えば、α=E2/E1で求めることができる。
次のステップS53において、FPGA14は、キャリア飽和値を算出する。この場合には、FPGA14は、例えば、図9のステップS17において求めたキャリア飽和値にキャリア飽和明るさ係数αを乗算することで、明るさに応じて補正したキャリア飽和値を得る。即ち、この場合のキャリア飽和値Cは、下記(2)式によって与えられる。
C=αR1(1+感度比) ・・・(2)
FPGA14は、上記(2)式によって与えられるキャリア飽和値を用いてAFEゲインを求める(ステップS18)。他の作用は第1の実施の形態と同様である。
このように本実施の形態においては、画像の明るさに応じてキャリア飽和値を補正してAFEゲインを求めており、高精度のゲイン調整が可能である。これにより、より高画質の画像を取得することが可能となる。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい
1…内視鏡装置、2…光源、6…プロセッサ、10…モニタ装置、11…撮像装置、12…撮像素子、13…AFE、14…FPGA、15…メモリ。

Claims (11)

  1. 画素に対応して所定の色配列を有するカラーフィルタが配置された撮像素子と、
    前記撮像素子の出力が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるリニア飽和値を記憶する記憶部と、
    前記撮像素子の画素のうち画素値が最大値となった画素に対応する前記カラーフィルタの第1の色及び前記最大値である第1の画素値を判定する第1の判定部と、
    前記撮像素子の画素値を加算する画素加算モードにおいて前記第1の色の画素に対して加算の組である前記カラーフィルタの第2の色の画素の第2の画素値を判定する第2の判定部と、
    前記第1の画素値と前記第2の画素値とに基づいて、前記第1の色の画素と前記第2の色の画素との感度比を判定する第3の判定部と、
    前記記憶部に記憶された前記リニア飽和値と前記感度比とに基づいて、前記画素加算モードにおける画素値の加算結果が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるキャリア飽和値を求める第4の判定部と、
    前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定するゲイン決定部と
    を具備したことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記画素加算モードにおいて加算される各画素の前記第1の色と前記第2の色とは相互に異なる色である
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記カラーフィルタは、補色フィルタである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記リニア飽和値は、前記撮像素子の出荷時に前記記憶部に記憶される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
  5. 前記第1乃至第4の判定部は、前記第1の画素値が前記リニア飽和値に到達する露光量よりも小さい露光量における前記撮像素子の出力を用いて判定を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の撮像装置。
  6. 前記第1乃至第4の判定部は、前記撮像素子の撮像対象である被写体を照明する照明の色温度が変化する毎又は変化から所定期間経過する毎に判定を実施する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の撮像装置。
  7. 前記撮像素子が電子内視鏡の撮像部として用いられた場合には、
    前記第1乃至第4の判定部は、前記電子内視鏡のホワイトバランス調整時に前記電子内視鏡の実使用時に採用する光源を用いて前記判定を実施する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の撮像装置。
  8. 前記記憶部は、前記リニア飽和値の測定時に前記撮像素子によって得られる画像の明るさの情報を、前記撮像素子の出荷時に記憶し、
    前記ゲイン決定部は、前記記憶部から読み出した前記画像の明るさの情報に基づいて前記撮像素子の出力に与える最小ゲイン値を求め、前記キャリア飽和値に基づくゲイン値が前記最小ゲイン値よりも小さい場合には前記撮像素子の出力に与えるゲイン値として前記最小ゲイン値を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の撮像装置。
  9. 前記記憶部は、前記リニア飽和値の測定時に前記撮像素子によって得られる画像の明るさの情報を、前記撮像素子の出荷時に記憶し、
    前記ゲイン決定部は、前記記憶部から読み出した前記画像の明るさの情報と前記第1の判定部の判定処理時に前記撮像素子によって得られる画像の明るさの情報とに基づいて前記キャリア飽和値を補正し、補正した前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の撮像装置。
  10. 画素に対応して所定の色配列を有するカラーフィルタが配置された撮像素子から所定の露光量における画素値を取得し、
    前記撮像素子の出力が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるリニア飽和値を記憶部から読み出し、
    前記撮像素子から取得した画素値が最大値となった画素に対応する前記カラーフィルタの第1の色及び前記最大値である第1の画素値を判定する第1の判定処理を行い、
    前記撮像素子の画素値を加算する画素加算モードにおいて前記第1の色の画素に対して加算の組である前記カラーフィルタの第2の色の画素の第2の画素値を判定する第2の判定処理を行い、
    前記第1の画素値と前記第2の画素値とに基づいて、前記第1の色の画素と前記第2の色の画素との感度比を判定する第3の判定処理を行い,
    前記記憶部から読み出した前記リニア飽和値と前記感度比とに基づいて、前記画素加算モードにおける画素値の加算結果が露光量に対して線形を維持する出力範囲の上限値であるキャリア飽和値を求める第4の判定処理を行い、
    前記キャリア飽和値に基づいて前記撮像素子の出力に与えるゲイン値を決定する
    ことを特徴とする撮像装置の作動方法。
  11. 前記リニア飽和値は、前記撮像素子の出荷時に前記メモリに記憶させ、
    前記画素値の取得及び前記第1乃至第4の判定処理を実使用時に行う
    ことを特徴とする撮像装置の作動方法。
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