JP2975516B2 - 乾電池用正極活物質およびアルカリ乾電池 - Google Patents
乾電池用正極活物質およびアルカリ乾電池Info
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- JP2975516B2 JP2975516B2 JP5290340A JP29034093A JP2975516B2 JP 2975516 B2 JP2975516 B2 JP 2975516B2 JP 5290340 A JP5290340 A JP 5290340A JP 29034093 A JP29034093 A JP 29034093A JP 2975516 B2 JP2975516 B2 JP 2975516B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾電池の高負荷放電特
性を大幅に改良することのできる正極活物質、およびそ
れを用いたアルカリ乾電池に関するものである。
性を大幅に改良することのできる正極活物質、およびそ
れを用いたアルカリ乾電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二酸化マンガンは、古くから乾電池の正
極活物質として利用されてきている。このような用途に
使用される二酸化マンガンは、天然の二酸化マンガン、
化学合成の二酸化マンガン、および電解二酸化マンガン
に大別され、それぞれ用途に応じて使い分けられてい
る。
極活物質として利用されてきている。このような用途に
使用される二酸化マンガンは、天然の二酸化マンガン、
化学合成の二酸化マンガン、および電解二酸化マンガン
に大別され、それぞれ用途に応じて使い分けられてい
る。
【0003】これらの二酸化マンガンのうち、電解二酸
化マンガンは、高負荷放電をしたときの放電性能が最も
すぐれており、電子機器の小型化にともなって電池も小
型化・高容量化が要望されている実情から、電解二酸化
マンガンを使った電池の割合が増加している。
化マンガンは、高負荷放電をしたときの放電性能が最も
すぐれており、電子機器の小型化にともなって電池も小
型化・高容量化が要望されている実情から、電解二酸化
マンガンを使った電池の割合が増加している。
【0004】しかしながら、LR−6型アルカリ乾電池
のような小型電池で1Ω放電に当たるような極端な高負
荷放電の用途が増大しているが、現状の電解二酸化マン
ガンでは、理論容量の1/3程度を放電した時点で起電
力が低下してしまう。そこで、高負荷放電での放電特性
の性能がさらに向上した電解二酸化マンガンが強く望ま
れている。
のような小型電池で1Ω放電に当たるような極端な高負
荷放電の用途が増大しているが、現状の電解二酸化マン
ガンでは、理論容量の1/3程度を放電した時点で起電
力が低下してしまう。そこで、高負荷放電での放電特性
の性能がさらに向上した電解二酸化マンガンが強く望ま
れている。
【0005】高負荷放電での放電特性の性能向上につい
ては、すでに種々の試みがなされている。たとえば特開
平02−213487号公報あるいは特開昭60−13
8085号公報に記載された発明によれば、電解二酸化
マンガンを製造する際、電解液中に炭素系繊維や炭素粒
子を懸濁させて電解することにより、高負荷放電にすぐ
れた電解二酸化マンガンができるとしている。また特開
平05−9773号公報の発明では、表面にマンガン酸
化物の皮膜を設けた炭素繊維または黒鉛繊維または単繊
維をマンガン電解液中に分散し、電解により単繊維を二
酸化マンガンと共析させて、二酸化マンガンの含有率9
0重量%以上にすると、高性能電解二酸化マンガンがで
きるとしている。また特開昭63−21224号公報の
発明では、電解液にマンガン酸化物の微粒子を懸濁させ
て電解することにより、電解二酸化マンガンの特性を改
善できるとしている。
ては、すでに種々の試みがなされている。たとえば特開
平02−213487号公報あるいは特開昭60−13
8085号公報に記載された発明によれば、電解二酸化
マンガンを製造する際、電解液中に炭素系繊維や炭素粒
子を懸濁させて電解することにより、高負荷放電にすぐ
れた電解二酸化マンガンができるとしている。また特開
平05−9773号公報の発明では、表面にマンガン酸
化物の皮膜を設けた炭素繊維または黒鉛繊維または単繊
維をマンガン電解液中に分散し、電解により単繊維を二
酸化マンガンと共析させて、二酸化マンガンの含有率9
0重量%以上にすると、高性能電解二酸化マンガンがで
きるとしている。また特開昭63−21224号公報の
発明では、電解液にマンガン酸化物の微粒子を懸濁させ
て電解することにより、電解二酸化マンガンの特性を改
善できるとしている。
【0006】以上のような公知の技術は、電解条件を工
夫することにより、電解二酸化マンガンそのものの特性
改善を目指したものであるが、電解後に正極合剤にする
までの工程を工夫する試みもある。たとえば特開平03
−1444号公報、特開平03−11554号公報、特
開平03−47196号公報の発明では、化学合成二酸
化マンガンと電解二酸化マンガンとを混ぜて正極活物質
として使うと、電解二酸化マンガンを単独で使うよりも
高負荷放電の特性が改善されるとしている。また特開昭
62−103973号公報の発明では、一度粉砕した電
解二酸化マンガンを圧縮成型し、再び微粉砕して正極合
剤として使うと高負荷放電の性能が向上するとしてい
る。さらに特開昭57−27929号公報の発明では、
析出した電解二酸化マンガンを希硫酸に浸漬したのち中
和することにより、乾電池特性が改善されるとしてい
る。また特開昭63−21225号公報の発明では、電
解したのちに粗粉砕・微粉砕・中和し、ついで酸化剤を
加えることにより特性が改善されるとしている。また特
開昭63−40727号公報の発明では、2μm以下の
微粉と92μm以上の粗粉とは性能が劣るので、これを
取り除くことにより性能が向上するとしている。
夫することにより、電解二酸化マンガンそのものの特性
改善を目指したものであるが、電解後に正極合剤にする
までの工程を工夫する試みもある。たとえば特開平03
−1444号公報、特開平03−11554号公報、特
開平03−47196号公報の発明では、化学合成二酸
化マンガンと電解二酸化マンガンとを混ぜて正極活物質
として使うと、電解二酸化マンガンを単独で使うよりも
高負荷放電の特性が改善されるとしている。また特開昭
62−103973号公報の発明では、一度粉砕した電
解二酸化マンガンを圧縮成型し、再び微粉砕して正極合
剤として使うと高負荷放電の性能が向上するとしてい
る。さらに特開昭57−27929号公報の発明では、
析出した電解二酸化マンガンを希硫酸に浸漬したのち中
和することにより、乾電池特性が改善されるとしてい
る。また特開昭63−21225号公報の発明では、電
解したのちに粗粉砕・微粉砕・中和し、ついで酸化剤を
加えることにより特性が改善されるとしている。また特
開昭63−40727号公報の発明では、2μm以下の
微粉と92μm以上の粗粉とは性能が劣るので、これを
取り除くことにより性能が向上するとしている。
【0007】反対に特開昭51−21125号公報の発
明では、平均粒径5μm以下にすることにより放電特性
が改良できるとしている。さらに特開昭51−2112
9号公報の発明では、電解液の工夫と平均粒径5μm以
下の電解二酸化マンガンとの組合わせで放電特性が改良
できるとしている。また特開昭58−14470号公報
の発明では、電解液が過塩素酸ナトリウムを含有してい
る条件で電解二酸化マンガンの平均粒径を10μm以下
にすると高負荷放電の特性が改良できるとしている。さ
らに特開平02−195647号および特開平02−2
26656号公報の発明では、フォーネス法によって得
られたカーボンブラックを導電材として使うと高負荷放
電の特性が改善されるとしている。一方、特開昭63−
121256号公報の発明では、二酸化マンガン粒子の
表面を炭素材料よりなる薄膜層を作ることにより、正極
材料の導電性が改善され、高負荷放電性能が向上すると
している。また特開昭63−187570号公報の発明
では、平均粒径比が10-1〜10-3の炭素材微粉末を被
覆率0.5〜15%の範囲で付着させることにより高負
荷放電の性能が改良されるとしている。この場合には、
導電性の改良が主な目的であり、炭素材の粒径が二酸化
マンガンの粒径よりも小さいことが必要である。
明では、平均粒径5μm以下にすることにより放電特性
が改良できるとしている。さらに特開昭51−2112
9号公報の発明では、電解液の工夫と平均粒径5μm以
下の電解二酸化マンガンとの組合わせで放電特性が改良
できるとしている。また特開昭58−14470号公報
の発明では、電解液が過塩素酸ナトリウムを含有してい
る条件で電解二酸化マンガンの平均粒径を10μm以下
にすると高負荷放電の特性が改良できるとしている。さ
らに特開平02−195647号および特開平02−2
26656号公報の発明では、フォーネス法によって得
られたカーボンブラックを導電材として使うと高負荷放
電の特性が改善されるとしている。一方、特開昭63−
121256号公報の発明では、二酸化マンガン粒子の
表面を炭素材料よりなる薄膜層を作ることにより、正極
材料の導電性が改善され、高負荷放電性能が向上すると
している。また特開昭63−187570号公報の発明
では、平均粒径比が10-1〜10-3の炭素材微粉末を被
覆率0.5〜15%の範囲で付着させることにより高負
荷放電の性能が改良されるとしている。この場合には、
導電性の改良が主な目的であり、炭素材の粒径が二酸化
マンガンの粒径よりも小さいことが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように種々の試
みはあるものの、得られる効果が微小であったり、実際
に生産するのが著しく困難であったり、大量生産は不可
能であったりして、特性向上は不十分のまま現在に至っ
ている。
みはあるものの、得られる効果が微小であったり、実際
に生産するのが著しく困難であったり、大量生産は不可
能であったりして、特性向上は不十分のまま現在に至っ
ている。
【0009】本発明の目的は、前述のような従来の電解
二酸化マンガンからなる乾電池用正極活物質の欠点を解
消し、きわめた高い高負荷放電の性能を有し、しかも大
量生産が可能な乾電池用正極活物質およびそれを用いた
アルカリ乾電池を提供することである。
二酸化マンガンからなる乾電池用正極活物質の欠点を解
消し、きわめた高い高負荷放電の性能を有し、しかも大
量生産が可能な乾電池用正極活物質およびそれを用いた
アルカリ乾電池を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アスペ
クト比2〜20の針状粒子の結晶で構成される電解二酸
化マンガンと黒鉛とが混合していることを特徴とする乾
電池用正極活物質が提供される。
クト比2〜20の針状粒子の結晶で構成される電解二酸
化マンガンと黒鉛とが混合していることを特徴とする乾
電池用正極活物質が提供される。
【0011】乾電池が放電するためには、電解二酸化マ
ンガンが電子を受け取ることが必要であるが、そのため
にはプロトンまたは電子が電解二酸化マンガン中を移動
する必要がある。このため高負荷放電時には、単位時間
当たりの移動量が著しく増大し、これにより移動通路が
変質してしまい、移動が阻害される。これが高負荷放電
時に起電力の低下が起こる原因であると考えられてい
る。したがって、電解二酸化マンガンの粒径はできるだ
け小さい方が高負荷放電には有利であると考えられる。
ンガンが電子を受け取ることが必要であるが、そのため
にはプロトンまたは電子が電解二酸化マンガン中を移動
する必要がある。このため高負荷放電時には、単位時間
当たりの移動量が著しく増大し、これにより移動通路が
変質してしまい、移動が阻害される。これが高負荷放電
時に起電力の低下が起こる原因であると考えられてい
る。したがって、電解二酸化マンガンの粒径はできるだ
け小さい方が高負荷放電には有利であると考えられる。
【0012】ところが従来の技術では、粒径を小さくす
るために粉砕を強くすると、電解二酸化マンガンが変質
してしまい、かえって特性が低下してしまうということ
が起っていた。また粒径を小さくしても、凝集粒子が残
っている場合には、グラファイトなどの導電材が各粒子
の表面に完全に到達することができず、このため粒径を
小さくした効果がほとんど現れない。また微粒子を使う
と、圧粉成型したときの密度が上がらず、同一体積での
充填量が少なくなってしまうという結果を招くこともあ
った。
るために粉砕を強くすると、電解二酸化マンガンが変質
してしまい、かえって特性が低下してしまうということ
が起っていた。また粒径を小さくしても、凝集粒子が残
っている場合には、グラファイトなどの導電材が各粒子
の表面に完全に到達することができず、このため粒径を
小さくした効果がほとんど現れない。また微粒子を使う
と、圧粉成型したときの密度が上がらず、同一体積での
充填量が少なくなってしまうという結果を招くこともあ
った。
【0013】本発明者は、電解二酸化マンガン結晶の結
合、構造ならびに物性について系統的な研究を蓄積した
結果、電解二酸化マンガンは図のような構造を取ってい
るときに、最も反応性が高いことを見出し、本発明を完
成するに至った。
合、構造ならびに物性について系統的な研究を蓄積した
結果、電解二酸化マンガンは図のような構造を取ってい
るときに、最も反応性が高いことを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0014】図1は電解二酸化マンガンの粒子を示して
いる。現行晶では平均粒径30μmで2〜80μmの粒
子である。この中の一部を拡大したのが図2である。粒
径0.2〜0.6μmの結晶粒が存在している。この中
の一つの結晶粒を拡大したのか図3である。針状粒子が
結晶方位を合わせて集合している。この針状粒子の一つ
をさらに拡大したのが図4である。アスペクト比2〜2
0の針状粒子である。本発明において、針状結晶が電解
二酸化マンガンの構成要素となっていることが重要であ
る。そしてその針状結晶の長径と短径の比であるアスペ
クト比が2〜20の範囲の細長いものでなければならな
い。針状結晶が存在していてもアスペクト比が2未満の
場合には高負荷放電の性能の向上はない。また20を越
えるものは作るのが困難である。
いる。現行晶では平均粒径30μmで2〜80μmの粒
子である。この中の一部を拡大したのが図2である。粒
径0.2〜0.6μmの結晶粒が存在している。この中
の一つの結晶粒を拡大したのか図3である。針状粒子が
結晶方位を合わせて集合している。この針状粒子の一つ
をさらに拡大したのが図4である。アスペクト比2〜2
0の針状粒子である。本発明において、針状結晶が電解
二酸化マンガンの構成要素となっていることが重要であ
る。そしてその針状結晶の長径と短径の比であるアスペ
クト比が2〜20の範囲の細長いものでなければならな
い。針状結晶が存在していてもアスペクト比が2未満の
場合には高負荷放電の性能の向上はない。また20を越
えるものは作るのが困難である。
【0015】このようなアスペクト比の範囲内であれ
ば、電解二酸化マンガン結晶の大きさにとくに制限はな
いが、電解により容易に製造される結晶の大きさは、長
径0.05〜0.3μm、短径0.01〜0.05μm
であり、この大きさであれば、本発明の目的に適合す
る。
ば、電解二酸化マンガン結晶の大きさにとくに制限はな
いが、電解により容易に製造される結晶の大きさは、長
径0.05〜0.3μm、短径0.01〜0.05μm
であり、この大きさであれば、本発明の目的に適合す
る。
【0016】本発明において、電解二酸化マンガンの結
晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着しているときに、正極活
物質としての性能がさらに改善されることが判明した。
正極活物質の電子伝導性をあげるために、黒鉛の微粒子
を電解二酸化マンガンの表面にこすりつけたり、カーボ
ン繊維を懸濁させた電解液をつかって電解二酸化マンガ
ンと共析させたりした例は従来からあるが、本発明では
黒鉛の電子伝導性を最大限引き出すために鱗片状の形状
を維持したままでできるだけ薄い黒鉛を使い、その表面
に黒鉛より小さい電解二酸化マンガンの粒子が付着した
構造のときにもっとも正極活物質としての活性が高いこ
とを見出した。したがって電解二酸化マンガンの粒径は
10μm以下が望ましい。また最小単位は針状粒子であ
るから、これより小さくすることはできない。
晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着しているときに、正極活
物質としての性能がさらに改善されることが判明した。
正極活物質の電子伝導性をあげるために、黒鉛の微粒子
を電解二酸化マンガンの表面にこすりつけたり、カーボ
ン繊維を懸濁させた電解液をつかって電解二酸化マンガ
ンと共析させたりした例は従来からあるが、本発明では
黒鉛の電子伝導性を最大限引き出すために鱗片状の形状
を維持したままでできるだけ薄い黒鉛を使い、その表面
に黒鉛より小さい電解二酸化マンガンの粒子が付着した
構造のときにもっとも正極活物質としての活性が高いこ
とを見出した。したがって電解二酸化マンガンの粒径は
10μm以下が望ましい。また最小単位は針状粒子であ
るから、これより小さくすることはできない。
【0017】また従来の電解二酸化マンガンと本発明の
正極活物質が混合されていても、高負荷放電の改良に効
果がある。本発明の正極活物質を製造してから混合して
も、製造工程で混合晶ができても効果は同じである。
正極活物質が混合されていても、高負荷放電の改良に効
果がある。本発明の正極活物質を製造してから混合して
も、製造工程で混合晶ができても効果は同じである。
【0018】図1に示すような構造を有する電解二酸化
マンガン粒子は、種々の方法で製造することができる
が、一例を示すと、硫酸マンガンの酸性溶液を90℃以
上で電解することにより、チタン製の陽極に析出させて
作ることができる。析出した瓦状の電解二酸化マンガン
は、粗粉砕した後、中和、洗浄、乾燥後、さらに乾式で
微粉砕して平均粒径30μm程度の製品となる。あるい
は、30μm粒度まで湿式で微粉砕してから中和、洗
浄、乾燥してもよい。
マンガン粒子は、種々の方法で製造することができる
が、一例を示すと、硫酸マンガンの酸性溶液を90℃以
上で電解することにより、チタン製の陽極に析出させて
作ることができる。析出した瓦状の電解二酸化マンガン
は、粗粉砕した後、中和、洗浄、乾燥後、さらに乾式で
微粉砕して平均粒径30μm程度の製品となる。あるい
は、30μm粒度まで湿式で微粉砕してから中和、洗
浄、乾燥してもよい。
【0019】本発明の乾電池用正極活物質は、黒鉛と電
解二酸化マンガンとを混合してから一緒に粉砕すること
により作ることができる。黒鉛粉末と電解二酸化マンガ
ンとの混合比は、1%〜50%が適当である。1%以下
であると混合粉砕の効果がなく、50%以上であると炭
素粉末の体積比が多すぎて粉砕されない。十分な導電性
を得るとともに、電解液を保持させる目的で、炭素粉末
を添加するが、混合粉砕のときに、それらの目的に必要
な全量を添加する必要はない。たとえば黒鉛粉末1%で
混合粉砕してから、通常の方法で炭素粉末を混合して
も、高負荷放電を改良する効果がある。また黒鉛粉末5
0%で混合粉砕してから従来の方法で電解二酸化マンガ
ンの粉末を混合しても高負荷放電を改良する効果があ
る。このような効果は、特に結晶性のよい黒鉛を使用し
たときに顕著である。
解二酸化マンガンとを混合してから一緒に粉砕すること
により作ることができる。黒鉛粉末と電解二酸化マンガ
ンとの混合比は、1%〜50%が適当である。1%以下
であると混合粉砕の効果がなく、50%以上であると炭
素粉末の体積比が多すぎて粉砕されない。十分な導電性
を得るとともに、電解液を保持させる目的で、炭素粉末
を添加するが、混合粉砕のときに、それらの目的に必要
な全量を添加する必要はない。たとえば黒鉛粉末1%で
混合粉砕してから、通常の方法で炭素粉末を混合して
も、高負荷放電を改良する効果がある。また黒鉛粉末5
0%で混合粉砕してから従来の方法で電解二酸化マンガ
ンの粉末を混合しても高負荷放電を改良する効果があ
る。このような効果は、特に結晶性のよい黒鉛を使用し
たときに顕著である。
【0020】黒鉛および電解二酸化マンガンの粉砕は、
V型ミキサーや回転転動型ミキサーなどで乾式で十分混
合した後、水を添加してスラリー濃度10〜80%で湿
式粉砕することにより行うことができる。10%以下で
は、粉砕効果が悪く不純物の混入が多くなり、80%以
上であると粘度が高過ぎて粉砕が困難になる場合があ
る。湿式粉砕は、ボールミルやビーズミルのような媒体
型粉砕機が好ましいが、ライカイ機のようなすり鉢式の
粉砕物でもよいし、石臼式粉砕機でもよい。湿式粉砕す
る前にニーダーのような混練機で十分混練しておいた方
が効果がある。ただし、黒鉛が存在しないで粉砕を進め
ると、電解二酸化マンガンの構造が破壊され、特性はか
えって低下する。混合粉砕であっても、粉砕を進め過ぎ
ると、電解二酸化マンガンの構造が破壊され特性はかえ
って低下することがあるので注意を要する。黒鉛と電解
二酸化マンガンとが十分混合された状態で粉砕のシェア
がかかると、黒鉛は鱗片状に劈開していき、鱗片状の薄
い板になる。
V型ミキサーや回転転動型ミキサーなどで乾式で十分混
合した後、水を添加してスラリー濃度10〜80%で湿
式粉砕することにより行うことができる。10%以下で
は、粉砕効果が悪く不純物の混入が多くなり、80%以
上であると粘度が高過ぎて粉砕が困難になる場合があ
る。湿式粉砕は、ボールミルやビーズミルのような媒体
型粉砕機が好ましいが、ライカイ機のようなすり鉢式の
粉砕物でもよいし、石臼式粉砕機でもよい。湿式粉砕す
る前にニーダーのような混練機で十分混練しておいた方
が効果がある。ただし、黒鉛が存在しないで粉砕を進め
ると、電解二酸化マンガンの構造が破壊され、特性はか
えって低下する。混合粉砕であっても、粉砕を進め過ぎ
ると、電解二酸化マンガンの構造が破壊され特性はかえ
って低下することがあるので注意を要する。黒鉛と電解
二酸化マンガンとが十分混合された状態で粉砕のシェア
がかかると、黒鉛は鱗片状に劈開していき、鱗片状の薄
い板になる。
【0021】その黒鉛の薄い板にサンドイッチのように
挟まれたかたちで粉砕が進むと黒鉛の潤滑作用により電
解二酸化マンガンの内部構造は破壊されることがなく活
性を維持したまま電解二酸化マンガンの結晶が鱗片状黒
鉛の板の上に付着している粒子の集合体となる。
挟まれたかたちで粉砕が進むと黒鉛の潤滑作用により電
解二酸化マンガンの内部構造は破壊されることがなく活
性を維持したまま電解二酸化マンガンの結晶が鱗片状黒
鉛の板の上に付着している粒子の集合体となる。
【0022】本発明に使用される黒鉛は、できるだけ鱗
片状に劈開しやすい、結晶性のよいものが適している
が、劈開性があれば、どのような黒鉛でも使用すること
ができる。粒径は、電解二酸化マンガン粒子の粒径より
も大きいほうが好ましい。平均粒径が30μmの電解二
酸化マンガンを使って混合粉砕をするのであれば、30
μm以上の平均粒径の黒鉛を使うのが効果的があるが、
粒径に大きな差があっても、十分に予備混練を行えば、
どのような大きさの黒鉛でも使用できる。
片状に劈開しやすい、結晶性のよいものが適している
が、劈開性があれば、どのような黒鉛でも使用すること
ができる。粒径は、電解二酸化マンガン粒子の粒径より
も大きいほうが好ましい。平均粒径が30μmの電解二
酸化マンガンを使って混合粉砕をするのであれば、30
μm以上の平均粒径の黒鉛を使うのが効果的があるが、
粒径に大きな差があっても、十分に予備混練を行えば、
どのような大きさの黒鉛でも使用できる。
【0023】電解二酸化マンガン粒子の粒径は、小さい
方が混合粉砕の効率がよくなるが、微粉砕をすると結晶
構造を壊してしまうので、平均粒径30μm程度まで粉
砕したものに黒鉛を混ぜて混合粉砕することにより、上
記の構造の正極活物質を容易に得ることができる。粉砕
し終わったスラリーに電解液を加えて正極活物質にして
も、粉砕後乾燥してから電解液を加えて正極活物質にし
てもよい。あるいは電解液をあらかじめ入れて混合粉砕
してもよい。
方が混合粉砕の効率がよくなるが、微粉砕をすると結晶
構造を壊してしまうので、平均粒径30μm程度まで粉
砕したものに黒鉛を混ぜて混合粉砕することにより、上
記の構造の正極活物質を容易に得ることができる。粉砕
し終わったスラリーに電解液を加えて正極活物質にして
も、粉砕後乾燥してから電解液を加えて正極活物質にし
てもよい。あるいは電解液をあらかじめ入れて混合粉砕
してもよい。
【0024】本発明の正極活物質は、従来のものに比べ
て、黒鉛も電解二酸化マンガンも微粉であるので、混合
粉砕したのちに乾燥しただけでは、成型したときの嵩密
度は低くなってしまって、一定体積での充填量を多くで
きないという問題が生じることがある。その場合には、
乾燥した粉体を造粒すればよい。微粉化してあるので、
水を添加するだけで、他のバインダー類を添加すること
なしに造粒することができる。
て、黒鉛も電解二酸化マンガンも微粉であるので、混合
粉砕したのちに乾燥しただけでは、成型したときの嵩密
度は低くなってしまって、一定体積での充填量を多くで
きないという問題が生じることがある。その場合には、
乾燥した粉体を造粒すればよい。微粉化してあるので、
水を添加するだけで、他のバインダー類を添加すること
なしに造粒することができる。
【0025】次に本発明の正極活物質を用いたアルカリ
乾電池の一例を図5に示す。図5において、11は正極
缶、12は正極、13は負極(ゲル化した亜鉛合金粉
末)、14はセパレータ、15は封口体、16は負極底
板、17は負極集電体、18はキャップ、19は熱収縮
性樹脂チューブ、20,11は絶縁リング、12は外装
缶を示す。
乾電池の一例を図5に示す。図5において、11は正極
缶、12は正極、13は負極(ゲル化した亜鉛合金粉
末)、14はセパレータ、15は封口体、16は負極底
板、17は負極集電体、18はキャップ、19は熱収縮
性樹脂チューブ、20,11は絶縁リング、12は外装
缶を示す。
【0026】
【実施例】硫酸マンガンの濃度20g/l、硫酸濃度3
0g/l、電流密度40A/m2の条件で温度90℃の
硫酸マンガン水溶液をチタン製の陽極に電解析出させて
厚さ1cmの電解二酸化マンガンの瓦状ブロックを得
た。このブロックを切り出して透過電子顕微鏡で観察し
た結果、アスペクト比2〜20の針状粒子で構成される
図のような構造をしていることが確認された。このブロ
ックを粗粉砕、中和、洗浄、乾燥、微粉砕して平均粒径
30μmの電解二酸化マンガンの粒子を得た。
0g/l、電流密度40A/m2の条件で温度90℃の
硫酸マンガン水溶液をチタン製の陽極に電解析出させて
厚さ1cmの電解二酸化マンガンの瓦状ブロックを得
た。このブロックを切り出して透過電子顕微鏡で観察し
た結果、アスペクト比2〜20の針状粒子で構成される
図のような構造をしていることが確認された。このブロ
ックを粗粉砕、中和、洗浄、乾燥、微粉砕して平均粒径
30μmの電解二酸化マンガンの粒子を得た。
【0027】この平均粒径30μmの電解二酸化マンガ
ン7.2kgと黒鉛粉末0.8kgとをV型ブレンダー
にて十分混合後、蒸溜水6kgを添加してスラリーとし
横型ビーズミルにて粉砕した。ミル内での滞留時間で1
分、2分、5分、10分、20分、30分、3時間にサ
ンプルを取り出して、60℃の乾燥機に入れ乾燥した
後、解砕し、さらに飽和水酸化カリウムを含浸して正極
活物質とした。それぞれのサンプルナンバーをNo.1
〜No.7とする。この正極活物質を透過型電子顕微鏡
で観察したところ以下のことを確認できた。
ン7.2kgと黒鉛粉末0.8kgとをV型ブレンダー
にて十分混合後、蒸溜水6kgを添加してスラリーとし
横型ビーズミルにて粉砕した。ミル内での滞留時間で1
分、2分、5分、10分、20分、30分、3時間にサ
ンプルを取り出して、60℃の乾燥機に入れ乾燥した
後、解砕し、さらに飽和水酸化カリウムを含浸して正極
活物質とした。それぞれのサンプルナンバーをNo.1
〜No.7とする。この正極活物質を透過型電子顕微鏡
で観察したところ以下のことを確認できた。
【0028】No.1,2,3,4では長径0.05〜
0.3μm、アスペクト比2〜20の針状結晶からなる
電解二酸化マンガンの結晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着
していることを確認できた。粉砕時間が長くなるのにし
たがって電解二酸化マンガンの粒径は小さくなってい
き、サンプルNo.3,4では針状結晶が一つ一つバラ
バラになっているものも多く見受けられた。No.5,
6,7では長径0.05〜0.3μm、アスペクト比2
〜20の針状粒子で構成される電解二酸化マンガンの結
晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着しているものが多くある
が、針状結晶が電解時に生成した構造のままではなく形
状が丸くなってしまっているものが多く存在していた。
丸くなった粒子の存在は、粉砕時間が延びるにしたがっ
て多くなっている。
0.3μm、アスペクト比2〜20の針状結晶からなる
電解二酸化マンガンの結晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着
していることを確認できた。粉砕時間が長くなるのにし
たがって電解二酸化マンガンの粒径は小さくなってい
き、サンプルNo.3,4では針状結晶が一つ一つバラ
バラになっているものも多く見受けられた。No.5,
6,7では長径0.05〜0.3μm、アスペクト比2
〜20の針状粒子で構成される電解二酸化マンガンの結
晶が鱗片状黒鉛の板の上に付着しているものが多くある
が、針状結晶が電解時に生成した構造のままではなく形
状が丸くなってしまっているものが多く存在していた。
丸くなった粒子の存在は、粉砕時間が延びるにしたがっ
て多くなっている。
【0029】この正極活物質を成形してから、LR−6
型アルカリ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9V
になるまでの放電時間を測定した。
型アルカリ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9V
になるまでの放電時間を測定した。
【0030】(比較例1)平均粒径30μmの電解二酸
化マンガン7.2kgに蒸溜水6kgを添加してスラリ
ーとし、横型ビーズミルにて粉砕した。ミル内への滞留
時間で3分粉砕した後に黒鉛を0.8kg添加してさら
に10分混合粉砕した。サンプルを取り出して、60℃
の乾燥機に入れて乾燥したのち解砕し、さらに飽和水酸
化カリウムを含浸させて正極活物質とした。このサンプ
ルをNo.8とする。
化マンガン7.2kgに蒸溜水6kgを添加してスラリ
ーとし、横型ビーズミルにて粉砕した。ミル内への滞留
時間で3分粉砕した後に黒鉛を0.8kg添加してさら
に10分混合粉砕した。サンプルを取り出して、60℃
の乾燥機に入れて乾燥したのち解砕し、さらに飽和水酸
化カリウムを含浸させて正極活物質とした。このサンプ
ルをNo.8とする。
【0031】この正極活物質を透過型電子顕微鏡で観察
したところ、鱗片状黒鉛の板の上に0.05〜10μm
の電解二酸化マンガンの粒子が付着しているが、電解時
に生成した針状粒子やそれが結晶方位をそろえて集合し
た結晶粒で構成される粒子は観察されなかった。
したところ、鱗片状黒鉛の板の上に0.05〜10μm
の電解二酸化マンガンの粒子が付着しているが、電解時
に生成した針状粒子やそれが結晶方位をそろえて集合し
た結晶粒で構成される粒子は観察されなかった。
【0032】この正極活物質を使ってLR−6型アルカ
リ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9Vになるま
での放電時間を測定した。同様の操作をミル内での滞留
時間30分、3時間でもおこない、放電時間を測定し
た。このサンプルをNo.9,10とする。
リ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9Vになるま
での放電時間を測定した。同様の操作をミル内での滞留
時間30分、3時間でもおこない、放電時間を測定し
た。このサンプルをNo.9,10とする。
【0033】(比較例2)電解二酸化マンガン7.2k
gに蒸溜水6kgを添加してスラリーとし横型ビーズミ
ルにて粉砕した。ミル内への滞留時間で1分、2分、5
分、10分、20分、30分、3時間にサンプルを取り
出して、60℃の乾燥機に入れて乾燥したのち解砕し、
黒鉛粉末を湿式で10%添加しリボンブレンダーで混合
してから60℃の乾燥機に入れて乾燥した。このサンプ
ルをNo.11,12,13,14,15,16,17
とする。これらの混合物に飽和水酸化カリウムを含浸さ
せて正極活物質とした。
gに蒸溜水6kgを添加してスラリーとし横型ビーズミ
ルにて粉砕した。ミル内への滞留時間で1分、2分、5
分、10分、20分、30分、3時間にサンプルを取り
出して、60℃の乾燥機に入れて乾燥したのち解砕し、
黒鉛粉末を湿式で10%添加しリボンブレンダーで混合
してから60℃の乾燥機に入れて乾燥した。このサンプ
ルをNo.11,12,13,14,15,16,17
とする。これらの混合物に飽和水酸化カリウムを含浸さ
せて正極活物質とした。
【0034】この正極活物質を使用してLR−6型アル
カリ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9Vになる
までの放電時間を測定した。
カリ乾電池を作り、1Ω放電で起電力が0.9Vになる
までの放電時間を測定した。
【0035】(比較例3)硫酸マンガンの濃度14g/
l、硫酸濃度10g/l、電流密度52A/m2の条件
で温度80℃の硫酸マンガン水溶液をチタン製の陽極に
電解析出させて厚さ1cmの電解二酸化マンガンの瓦状
ブロックを得た。このブロックを切り出して透過電子顕
微鏡で観察した結果、アスペクト比2以下の球形に近い
粒子で構成されていることを確認された。このブロック
を粗粉砕、中和、洗浄、乾燥、微粉砕して平均粒径30
μmの電解二酸化マンガンの粒子を得た。
l、硫酸濃度10g/l、電流密度52A/m2の条件
で温度80℃の硫酸マンガン水溶液をチタン製の陽極に
電解析出させて厚さ1cmの電解二酸化マンガンの瓦状
ブロックを得た。このブロックを切り出して透過電子顕
微鏡で観察した結果、アスペクト比2以下の球形に近い
粒子で構成されていることを確認された。このブロック
を粗粉砕、中和、洗浄、乾燥、微粉砕して平均粒径30
μmの電解二酸化マンガンの粒子を得た。
【0036】この電解二酸化マンガンを使って実施例1
と同じ作業を行った。これらのサンプルナンバーはN
o.18,19,20,21,22,23,24とす
る。
と同じ作業を行った。これらのサンプルナンバーはN
o.18,19,20,21,22,23,24とす
る。
【0037】実施例1で使った電解二酸化マンガンを横
型ビーズミルを使わずにリボンブレンダーで黒鉛と混合
し、あと工程を同様にしてLR−6型のアルカリ乾電池
の1Ω放電の0.9Vカットの放電時間を測定した。こ
の結果を100としその他の結果をこの時間との相対値
で結果を表1に示す。
型ビーズミルを使わずにリボンブレンダーで黒鉛と混合
し、あと工程を同様にしてLR−6型のアルカリ乾電池
の1Ω放電の0.9Vカットの放電時間を測定した。こ
の結果を100としその他の結果をこの時間との相対値
で結果を表1に示す。
【0038】なお、上記のテストに用いられた電解二酸
化マンガン結晶のアスペクト比は、下記の方法にしたが
って測定した値である。
化マンガン結晶のアスペクト比は、下記の方法にしたが
って測定した値である。
【0039】電解二酸化マンガンの粒子のTEM(透過
電子顕微鏡)写真に基き、図4に示す針状結晶の長径と
短径を測定し、長径/短径をアスペクト比とした。
電子顕微鏡)写真に基き、図4に示す針状結晶の長径と
短径を測定し、長径/短径をアスペクト比とした。
【0040】なお、針状結晶のTEM像はやや不鮮明な
部分もあるので、長径、短径共、最も長い部分を測定し
た。
部分もあるので、長径、短径共、最も長い部分を測定し
た。
【0041】
【表1】 サンプルNo. アスペクト比 放電時間(%) 1 3〜10 122 2 3〜10 131 3 3〜10 135 4 3〜10 147 5 3〜10 157 6 3〜10 136 7 3〜10 87 8 3〜10 78 9 1〜2 58 10 1〜2 49 11 1〜2 95 12 1〜2 86 13 1〜2 76 14 1〜2 64 15 1〜2 55 16 1〜2 39 17 1〜2 28 18 1〜2 47 19 1〜2 49 20 1〜2 57 21 1〜2 68 22 1〜2 34 23 1〜2 26 24 1〜2 15
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の乾電池用
正極活物質は、アスペクト比2〜20の電解二酸化マン
ガンの針状結晶の集合体を使用することにより、特にア
ルカリ乾電池での電池高負荷放電時の特性が大幅に向上
するという顕著で特有の効果が得られる。また本発明の
正極活物質は、一定の条件で製造された電解二酸化マン
ガン粒子を使って、所定の条件で粉砕することにより容
易に製造することができるので、大量生産が可能であ
り、コストの面でも有利である。
正極活物質は、アスペクト比2〜20の電解二酸化マン
ガンの針状結晶の集合体を使用することにより、特にア
ルカリ乾電池での電池高負荷放電時の特性が大幅に向上
するという顕著で特有の効果が得られる。また本発明の
正極活物質は、一定の条件で製造された電解二酸化マン
ガン粒子を使って、所定の条件で粉砕することにより容
易に製造することができるので、大量生産が可能であ
り、コストの面でも有利である。
【図1】本発明の乾電池用正極活物質を構成する電解二
酸化マンガンの粒子のTEM写真をスケッチした説明
図。
酸化マンガンの粒子のTEM写真をスケッチした説明
図。
【図2】図1の粒子を構成する結晶塊を示す説明図。
【図3】図2の結晶塊を構成する結晶粒を示す説明図。
【図4】図の結晶粒を構成する針状結晶を示す説明図。
【図5】本発明の正極活物質を用いたアルカリ乾電池の
一例を示す側断面図。
一例を示す側断面図。
1 結晶塊 2 結晶粒 3 針状結晶 11 正極缶 12 正極 13 負極 14 セパレータ 15 封口体 16 負極底板 17 負極集電体 18 キャップ 19 熱収縮性樹脂チューブ 20,11 絶縁リング 12 外装缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/50 - 4/62 H01M 4/06
Claims (6)
- 【請求項1】 アスペクト比2〜20の針状粒子の結晶
で構成される電解二酸化マンガンと黒鉛とが混合してい
ることを特徴とする乾電池用正極活物質。 - 【請求項2】 アスペクト比2〜20の針状粒子の結晶
が結晶方位を揃えて集合し、0.2〜0.6μmの粒界
を作っていることを特徴とする電解二酸化マンガンと黒
鉛とが混合していることを特徴とする乾電池用正極活物
質。 - 【請求項3】 アスペクト比2〜20の針状粒子の結晶
が結晶方位を揃えて集合し、0.2〜0.6μmの粒界
を作っていることを特徴とし、粒径0.2〜10μmの
電解二酸化マンガンと黒鉛とが混合していることを特徴
とする乾電池用正極活物質。 - 【請求項4】 アスペクト比2〜20の針状粒子の結晶
で構成される電解二酸化マンガンあるいはこの針状粒子
が結晶方位を揃えて集合し、0.2〜0.6μmの粒界
を作っていることを特徴とする電解二酸化マンガンが鱗
片状の黒鉛の板の上に付着していることを特徴とする乾
電池用正極活物質。 - 【請求項5】 アスペクト比2〜20の針状粒子の結晶
で構成される電解二酸化マンガンあるいはこの針状粒子
が結晶方位を揃えて集合し、0.2〜0.6μmの粒界
を作っていることを特徴とし、粒径が0.2〜10μm
の電解二酸化マンガンが鱗片状の黒鉛の板の上に付着し
ていることを特徴とする乾電池用正極活物質。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5に記載の
乾電池用正極活物質を用いたアルカリ乾電池。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5290340A JP2975516B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 乾電池用正極活物質およびアルカリ乾電池 |
ES94104907T ES2119000T3 (es) | 1993-09-30 | 1994-03-28 | Composicion de material activo catodico para pilas secas, metodo para su preparacion y acumuladores alcalinos. |
EP94104907A EP0646976B1 (en) | 1993-09-30 | 1994-03-28 | Method for preparing a cathodic active material composition for dry cells. |
DE69411838T DE69411838T2 (de) | 1993-09-30 | 1994-03-28 | Verfahren zur Herstellung einer aktivem Kathodenmaterial-Formmasse für trockene Zellen. |
CA002120269A CA2120269C (en) | 1993-09-30 | 1994-03-30 | Cathodic active material composition for dry cells, method for preparing the same, and alkaline battery |
AU59477/94A AU673414B2 (en) | 1993-09-30 | 1994-04-14 | Cathodic active material composition for dry cells, method for preparing the same, and alkaline battery |
BR9400982A BR9400982A (pt) | 1993-09-30 | 1994-04-20 | Composição de material catódico ativo para pilhas secas e bateria alcalina e método para preparação das mesmas |
CN94104631A CN1046596C (zh) | 1993-09-30 | 1994-04-25 | 用于干电池的阴极活性材料合成物,制备这种合成物的方法,以及碱性电池 |
KR1019940009069A KR0139377B1 (ko) | 1993-09-30 | 1994-04-28 | 건전지용 활성물질의 제조방법 |
US08/770,688 US5938798A (en) | 1993-09-30 | 1996-12-17 | Cathodic active material composition for dry cells, method for preparing the same, and alkaline battery |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5290340A JP2975516B2 (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | 乾電池用正極活物質およびアルカリ乾電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07142066A JPH07142066A (ja) | 1995-06-02 |
JP2975516B2 true JP2975516B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=17754793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5290340A Expired - Fee Related JP2975516B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-11-19 | 乾電池用正極活物質およびアルカリ乾電池 |
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JP (1) | JP2975516B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6337156B1 (en) * | 1997-12-23 | 2002-01-08 | Sri International | Ion battery using high aspect ratio electrodes |
GR20030100208A (el) * | 2002-05-15 | 2004-02-02 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Ενεργο υλικο καθοδου συσσωρευτη, μεθοδος παραγωγης του και μπαταρια που το χρησιμοποιει |
JP4886979B2 (ja) * | 2004-10-18 | 2012-02-29 | Fdkエナジー株式会社 | アルカリ電池の正極合剤およびアルカリ電池 |
-
1993
- 1993-11-19 JP JP5290340A patent/JP2975516B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07142066A (ja) | 1995-06-02 |
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