JP2973162B2 - 溶融金属保持容器用熱板 - Google Patents
溶融金属保持容器用熱板Info
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- JP2973162B2 JP2973162B2 JP6084130A JP8413094A JP2973162B2 JP 2973162 B2 JP2973162 B2 JP 2973162B2 JP 6084130 A JP6084130 A JP 6084130A JP 8413094 A JP8413094 A JP 8413094A JP 2973162 B2 JP2973162 B2 JP 2973162B2
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- Japan
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- ceramic
- hot plate
- coating layer
- plate
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- Resistance Heating (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造のため保持容器に
蓄えられている溶融金属を適温に加熱するための熱板に
関するものである。
蓄えられている溶融金属を適温に加熱するための熱板に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】鋳造のため加熱して溶融状態にされたア
ルミニウム、亜鉛、銅、あるいはこれらの金属の合金な
どの比較的低融点の金属を一時的に蓄えておく溶融金属
保持容器には、保持する溶融金属（以下、これを溶湯と
呼ぶことがある）を鋳造に適当な温度に維持するための
加熱手段を用意することが必要である。加熱手段として
は、輻射熱利用方式、電気加熱方式など、種々の方式の
ものがあるが、溶湯中に直接浸漬した熱板により加熱す
る方式が最も熱効率よく、また溶融金属の品質に悪影響
を及ぼさない点でも優れている。
ルミニウム、亜鉛、銅、あるいはこれらの金属の合金な
どの比較的低融点の金属を一時的に蓄えておく溶融金属
保持容器には、保持する溶融金属（以下、これを溶湯と
呼ぶことがある）を鋳造に適当な温度に維持するための
加熱手段を用意することが必要である。加熱手段として
は、輻射熱利用方式、電気加熱方式など、種々の方式の
ものがあるが、溶湯中に直接浸漬した熱板により加熱す
る方式が最も熱効率よく、また溶融金属の品質に悪影響
を及ぼさない点でも優れている。
【０００３】溶湯中に浸漬して使用する熱板としては、
例えば実開平２−１５５６号公報に記載されており、電
気ヒーター素子を直接セラミック材で被覆して任意の形
状を作り、これを溶湯と接触する炉の壁あるいは溶湯中
に浸漬して用いるものである。しかしながら、この熱板
は電気ヒーター素子すなわちニクロム線等の電熱線を電
融マグネシアの板状成形物中に埋設し、該板状成形物を
セラミックスで密着被覆したものであるため、通電加熱
時に熱膨張率の相違により発生する熱歪みによって亀裂
を生じ、この亀裂から溶湯が入り込み、絶縁不良に伴う
事故を起こす危険性がある。
例えば実開平２−１５５６号公報に記載されており、電
気ヒーター素子を直接セラミック材で被覆して任意の形
状を作り、これを溶湯と接触する炉の壁あるいは溶湯中
に浸漬して用いるものである。しかしながら、この熱板
は電気ヒーター素子すなわちニクロム線等の電熱線を電
融マグネシアの板状成形物中に埋設し、該板状成形物を
セラミックスで密着被覆したものであるため、通電加熱
時に熱膨張率の相違により発生する熱歪みによって亀裂
を生じ、この亀裂から溶湯が入り込み、絶縁不良に伴う
事故を起こす危険性がある。
【０００４】こうした問題を解決するため、図６および
図７に示すように、耐熱性電気絶縁材１に電熱線２を埋
設してなる板状発熱体Ａを、セラミック製の箱状枠体Ｂ
内に緩挿可能に収容し、前記電熱線２のリード線２ａを
前記箱状枠体Ｂの上部側面に設けた開口部３から側方に
引き出した構造の溶融金属保持容器用熱板が提案されて
いる（実開平５−８８７６０号公報参照）。なお、図
中、符号４は、箱状枠体Ｂの上端開口部に設けられた熱
歪み吸収用のスリット状削除部である。
図７に示すように、耐熱性電気絶縁材１に電熱線２を埋
設してなる板状発熱体Ａを、セラミック製の箱状枠体Ｂ
内に緩挿可能に収容し、前記電熱線２のリード線２ａを
前記箱状枠体Ｂの上部側面に設けた開口部３から側方に
引き出した構造の溶融金属保持容器用熱板が提案されて
いる（実開平５−８８７６０号公報参照）。なお、図
中、符号４は、箱状枠体Ｂの上端開口部に設けられた熱
歪み吸収用のスリット状削除部である。
【０００５】上記構成の溶融金属保持容器用熱板におい
ては、図示のように板状発熱体Ａが緩挿可能なセラミッ
ク製箱状枠体Ｂ内に収容され、板状発熱体Ａと箱状枠体
内面との間に小隙間５が設けられているため、通電によ
って板状発熱体Ａが熱膨張したり、反りなどの変形を生
じたりしても箱状枠体Ｂに大きな力が作用せず、枠体に
は亀裂が生じにくい。このため、板状発熱体Ａに亀裂が
生じた場合にも溶湯の浸透による絶縁不良に伴う事故を
起こす危険性が低下する。
ては、図示のように板状発熱体Ａが緩挿可能なセラミッ
ク製箱状枠体Ｂ内に収容され、板状発熱体Ａと箱状枠体
内面との間に小隙間５が設けられているため、通電によ
って板状発熱体Ａが熱膨張したり、反りなどの変形を生
じたりしても箱状枠体Ｂに大きな力が作用せず、枠体に
は亀裂が生じにくい。このため、板状発熱体Ａに亀裂が
生じた場合にも溶湯の浸透による絶縁不良に伴う事故を
起こす危険性が低下する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の溶融金
属保持容器用熱板においても箱状枠体Ｂに亀裂が生ずる
ことがあり、また、上記の溶融金属保持容器用熱板を長
期間使用した場合、徐々に溶湯が箱状枠体Ｂに浸透して
枠体が侵食される。この結果、溶湯が箱状枠体Ｂの内部
に入り込む。また、湯面から上方に向かって溶融金属の
ドロスが析出し箱状枠体の上端開口部から箱状枠体の内
部に入り込むことがある。さらに、ドロスにはアルカリ
などのフラックス成分が多く含まれるため、長期に亘っ
てドロスに晒される箱状枠体Ｂの湯面にあたる部分の周
辺は特に侵食されやすい。
属保持容器用熱板においても箱状枠体Ｂに亀裂が生ずる
ことがあり、また、上記の溶融金属保持容器用熱板を長
期間使用した場合、徐々に溶湯が箱状枠体Ｂに浸透して
枠体が侵食される。この結果、溶湯が箱状枠体Ｂの内部
に入り込む。また、湯面から上方に向かって溶融金属の
ドロスが析出し箱状枠体の上端開口部から箱状枠体の内
部に入り込むことがある。さらに、ドロスにはアルカリ
などのフラックス成分が多く含まれるため、長期に亘っ
てドロスに晒される箱状枠体Ｂの湯面にあたる部分の周
辺は特に侵食されやすい。
【０００７】このように、上記の溶融金属保持容器用熱
板においては、長期間に亘って使用した場合には、箱状
枠体Ｂの内部に溶湯あるいはドロスが入り込むのを防ぐ
ことが難しく、板状発熱体Ａに亀裂が生じた場合、箱状
枠体Ｂの内部に入り込んだ溶湯あるいはドロスにより絶
縁不良が起こる危険性がるため、長期間に亘って安定し
て使用するのは難しい。
板においては、長期間に亘って使用した場合には、箱状
枠体Ｂの内部に溶湯あるいはドロスが入り込むのを防ぐ
ことが難しく、板状発熱体Ａに亀裂が生じた場合、箱状
枠体Ｂの内部に入り込んだ溶湯あるいはドロスにより絶
縁不良が起こる危険性がるため、長期間に亘って安定し
て使用するのは難しい。
【０００８】
【発明の目的】本発明は、上述したような従来の溶融金
属保持容器用熱板における問題点を解決し、長期間に亘
って安定して使用できる溶融金属保持容器用熱板を提供
することを目的としている。
属保持容器用熱板における問題点を解決し、長期間に亘
って安定して使用できる溶融金属保持容器用熱板を提供
することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐熱性電気絶
縁材に電熱線を埋設してなる板状発熱体を緩挿可能なセ
ラミック製箱状枠体内に収容してなる溶融金属保持容器
用熱板において、前記箱状枠体と、その枠体の上端開口
部に充填したセラミック繊維および無機質バインダーか
らなるペースト状耐火物の硬化体との外表面全体に、セ
ラミツク繊維織物で補強されたセラミック質被覆層を設
け、かつ溶融金属保持容器に組み込んだ際に湯面にあた
る部分の周辺のセラミック質被覆層を二重にしたことを
特徴としている。
縁材に電熱線を埋設してなる板状発熱体を緩挿可能なセ
ラミック製箱状枠体内に収容してなる溶融金属保持容器
用熱板において、前記箱状枠体と、その枠体の上端開口
部に充填したセラミック繊維および無機質バインダーか
らなるペースト状耐火物の硬化体との外表面全体に、セ
ラミツク繊維織物で補強されたセラミック質被覆層を設
け、かつ溶融金属保持容器に組み込んだ際に湯面にあた
る部分の周辺のセラミック質被覆層を二重にしたことを
特徴としている。
【００１０】本発明の溶融金属保持容器用熱板に設けら
れるセラミック質被覆層が、炭化ケイ素、窒化ケイ素、
窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化ホウ素からな
る群から選ばれたセラミックスを含有するものが好適で
ある。
れるセラミック質被覆層が、炭化ケイ素、窒化ケイ素、
窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化ホウ素からな
る群から選ばれたセラミックスを含有するものが好適で
ある。
【００１１】
【００１２】
【作用】本発明の溶融金属保持容器用熱板においては、
セラミック製箱状枠体の外表面全体にセラミック繊維織
物で補強されたセラミック質被覆層が設けられ、かつ溶
融金属保持容器に組み込んだ際に湯面にあたる部分の周
辺のセラミック質被覆層を二重としているので、セラミ
ック製箱状枠体に亀裂が生じにくく、また、亀裂が生じ
た場合にもセラミック繊維織物で補強されたセラミック
質被覆層まで亀裂を生ずることはない。
セラミック製箱状枠体の外表面全体にセラミック繊維織
物で補強されたセラミック質被覆層が設けられ、かつ溶
融金属保持容器に組み込んだ際に湯面にあたる部分の周
辺のセラミック質被覆層を二重としているので、セラミ
ック製箱状枠体に亀裂が生じにくく、また、亀裂が生じ
た場合にもセラミック繊維織物で補強されたセラミック
質被覆層まで亀裂を生ずることはない。
【００１３】また、セラミック質被覆層を炭化ケイ素、
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化
ホウ素からなる群から選ばれたセラミックスを含有し、
溶湯に濡れにくく、耐食性に優れたものとすることによ
り、溶湯の浸透および溶湯による侵食が被覆層によって
くい止められる。
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化
ホウ素からなる群から選ばれたセラミックスを含有し、
溶湯に濡れにくく、耐食性に優れたものとすることによ
り、溶湯の浸透および溶湯による侵食が被覆層によって
くい止められる。
【００１４】さらに、箱状枠体の上端開口部に充填され
たセラミック繊維と無機質バインダーからなるペースト
状耐火物の硬化体の外表面を含む溶湯に浸漬されない部
分の外周面にも上記セラミック質被覆層が設けられてい
るため、湯面から上方に向かって析出するドロスによる
侵食も被覆層によってくい止められる。
たセラミック繊維と無機質バインダーからなるペースト
状耐火物の硬化体の外表面を含む溶湯に浸漬されない部
分の外周面にも上記セラミック質被覆層が設けられてい
るため、湯面から上方に向かって析出するドロスによる
侵食も被覆層によってくい止められる。
【００１５】特にドロスによる侵食をうけやすい湯面に
あたる部分の周辺の被覆層を二重にすることにより、侵
食の防止はより確実なものとなる。このように、本発明
の溶融金属保持容器用熱板においては、外表面全体に設
けられた被覆層により、枠体の内部に溶湯あるいはドロ
スが入り込むことが防止される。
あたる部分の周辺の被覆層を二重にすることにより、侵
食の防止はより確実なものとなる。このように、本発明
の溶融金属保持容器用熱板においては、外表面全体に設
けられた被覆層により、枠体の内部に溶湯あるいはドロ
スが入り込むことが防止される。
【００１６】
【実施例】図１〜図５に、本発明の一実施例を示す。な
お、図６〜図７と同一または類似する部分には同じ符号
が付されている。板状発熱体Ａは、図４〜図５に分離し
て示したように、高アルミナ質スタンプ材などの電気絶
縁性の良い耐熱材料１を板状に成形する過程でニクロム
線２を埋設したものである。ニクロム線２のリード線２
ａは、板状発熱体Ａの端面のうち、使用状態において直
立する端面の上端部に引き出されている。
お、図６〜図７と同一または類似する部分には同じ符号
が付されている。板状発熱体Ａは、図４〜図５に分離し
て示したように、高アルミナ質スタンプ材などの電気絶
縁性の良い耐熱材料１を板状に成形する過程でニクロム
線２を埋設したものである。ニクロム線２のリード線２
ａは、板状発熱体Ａの端面のうち、使用状態において直
立する端面の上端部に引き出されている。
【００１７】セラミック製箱状枠体Ｂは、炭化ケイ素質
などのセラミックスからなり、いわゆるキャスタブル耐
火物を箱状に成形したものであるが、板状セラミックス
を接合して作られたものでもよい。その内部空間は、水
平断面が板状発熱体Ａの水平断面より厚さ方向および幅
方向に若干大きく、深さは板状発熱体Ａの高さより充分
大きい。したがって、図１〜図２に示したように、板状
発熱体Ａはセラミック製箱状枠体Ｂ内に緩挿された状態
にあり、箱状枠体Ｂと板状発熱体Ａとの間には僅かな隙
間５がある。この隙間５のうち、板状発熱体Ａの広い表
面に面する隙間５には、図示していないがセラミック繊
維紙をクッション材として挿入してある。
などのセラミックスからなり、いわゆるキャスタブル耐
火物を箱状に成形したものであるが、板状セラミックス
を接合して作られたものでもよい。その内部空間は、水
平断面が板状発熱体Ａの水平断面より厚さ方向および幅
方向に若干大きく、深さは板状発熱体Ａの高さより充分
大きい。したがって、図１〜図２に示したように、板状
発熱体Ａはセラミック製箱状枠体Ｂ内に緩挿された状態
にあり、箱状枠体Ｂと板状発熱体Ａとの間には僅かな隙
間５がある。この隙間５のうち、板状発熱体Ａの広い表
面に面する隙間５には、図示していないがセラミック繊
維紙をクッション材として挿入してある。
【００１８】セラミック製箱状枠体Ｂの側面のうち、板
状発熱体Ａのリード線２ａの引き出し部と対向する部分
には切り欠き開口部３があって、そこからリード線２ａ
が側方に引き出されている。セラミック製箱状枠体Ｂの
上端開口部には、セラミック繊維と無機質バインダーか
らなるペースト状耐火物を充填し、硬化体６とする。
状発熱体Ａのリード線２ａの引き出し部と対向する部分
には切り欠き開口部３があって、そこからリード線２ａ
が側方に引き出されている。セラミック製箱状枠体Ｂの
上端開口部には、セラミック繊維と無機質バインダーか
らなるペースト状耐火物を充填し、硬化体６とする。
【００１９】前記セラミック製箱状枠体Ｂの外表面全体
を被覆するセラミック製被覆層Ｃ1，Ｃ2は次のようにし
て形成される。まず、セラミック製箱状枠体Ｂの上下面
およびペースト状耐火物の硬化体６の表面を含む外周面
全体に被覆材を塗布する。被覆材は、好ましくは下記の
組成のものである。 アルミナ質繊維、シリカアルミナ質繊維等のセラミ
ック繊維（単繊維）……………０〜２０重量部 炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化
ホウ素、炭化ホウ素等の溶融金属に濡れにくく耐食性に
優れたセラミックス粉末…………２０〜６０重量部 無機質バインダー（たとえばコロイダルシリカ、コ
ロイダルアルミナ、リン酸アルミニウム）……………３
０〜７０重量部
を被覆するセラミック製被覆層Ｃ1，Ｃ2は次のようにし
て形成される。まず、セラミック製箱状枠体Ｂの上下面
およびペースト状耐火物の硬化体６の表面を含む外周面
全体に被覆材を塗布する。被覆材は、好ましくは下記の
組成のものである。 アルミナ質繊維、シリカアルミナ質繊維等のセラミ
ック繊維（単繊維）……………０〜２０重量部 炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化
ホウ素、炭化ホウ素等の溶融金属に濡れにくく耐食性に
優れたセラミックス粉末…………２０〜６０重量部 無機質バインダー（たとえばコロイダルシリカ、コ
ロイダルアルミナ、リン酸アルミニウム）……………３
０〜７０重量部
【００２０】まず、所要厚さに被覆材を塗布し、その塗
布した被覆材が乾く前にアルミナ繊維等のセラミック繊
維で作られた織物（目の細かい平織物が適当である）を
全面に押し付けて接着状態にし、その上から再度上記被
覆材をセラミック繊維織物の目が見えなくなる程度に塗
布する。乾燥後、さらに溶融金属保持容器に組み込んだ
際に湯面にあたる部分の周辺に、前記と同様に、上記被
覆材を塗布し、塗布した被覆材が乾く前に上記セラミッ
ク繊維織物を全面に押し付けて接着状態にし、その上か
ら再度上記被覆材をセラミック繊維織物の目が見えなく
なる程度に塗布して二重層とする。
布した被覆材が乾く前にアルミナ繊維等のセラミック繊
維で作られた織物（目の細かい平織物が適当である）を
全面に押し付けて接着状態にし、その上から再度上記被
覆材をセラミック繊維織物の目が見えなくなる程度に塗
布する。乾燥後、さらに溶融金属保持容器に組み込んだ
際に湯面にあたる部分の周辺に、前記と同様に、上記被
覆材を塗布し、塗布した被覆材が乾く前に上記セラミッ
ク繊維織物を全面に押し付けて接着状態にし、その上か
ら再度上記被覆材をセラミック繊維織物の目が見えなく
なる程度に塗布して二重層とする。
【００２１】この後、熱板使用温度より高い温度、たと
えば８００℃に加熱する。この加熱処理により被覆材は
焼き締まり、図３に拡大して示したように、被覆材硬化
物７とセラミック繊維織物８からなる第１セラミック質
被覆層Ｃ1および第２セラミック質被覆層Ｃ2が形成され
る。
えば８００℃に加熱する。この加熱処理により被覆材は
焼き締まり、図３に拡大して示したように、被覆材硬化
物７とセラミック繊維織物８からなる第１セラミック質
被覆層Ｃ1および第２セラミック質被覆層Ｃ2が形成され
る。
【００２２】
【発明の効果】本発明の溶融金属保持容器用熱板は、セ
ラミック製箱状枠体の外表面全体にセラミック繊維織物
で補強されたセラミック質被覆層が設けられているの
で、セラミック製箱状枠体に亀裂が生じにくく、また、
亀裂が生じた場合にもセラミック繊維織物で補強された
セラミック質被覆層まで亀裂を生ずることはない。
ラミック製箱状枠体の外表面全体にセラミック繊維織物
で補強されたセラミック質被覆層が設けられているの
で、セラミック製箱状枠体に亀裂が生じにくく、また、
亀裂が生じた場合にもセラミック繊維織物で補強された
セラミック質被覆層まで亀裂を生ずることはない。
【００２３】また、セラミック質被覆層は炭化ケイ素、
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化
ホウ素からなる群から選ばれたセラミックを含有し、溶
湯に濡れにくく、耐食性に優れたものであり、枠体の上
端開口部にセラミック繊維と無機質バインダーからなる
ペースト状耐火物が充填され、セラミック質被覆層が溶
湯に浸漬されない部分を含む外表面全体に上記セラミッ
ク質被覆層が設けられているため、溶湯の浸透および溶
湯による侵食、さらには湯面から上方に向かって析出す
るドロスによる侵食が被覆層によってくい止められる。
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化
ホウ素からなる群から選ばれたセラミックを含有し、溶
湯に濡れにくく、耐食性に優れたものであり、枠体の上
端開口部にセラミック繊維と無機質バインダーからなる
ペースト状耐火物が充填され、セラミック質被覆層が溶
湯に浸漬されない部分を含む外表面全体に上記セラミッ
ク質被覆層が設けられているため、溶湯の浸透および溶
湯による侵食、さらには湯面から上方に向かって析出す
るドロスによる侵食が被覆層によってくい止められる。
【００２４】さらに、特にドロスによる侵食をうけやす
い湯面にあたる部分の周辺の被覆層を二重にすることに
より、侵食の防止はより確実なものとなり、枠体の内部
に溶湯あるいはドロスが入り込むことが防止される。こ
のため、本発明の溶融金属保持容器用熱板は、従来のも
のに比べ信頼性が向上し、長期間に亘って安定して使用
することができる。
い湯面にあたる部分の周辺の被覆層を二重にすることに
より、侵食の防止はより確実なものとなり、枠体の内部
に溶湯あるいはドロスが入り込むことが防止される。こ
のため、本発明の溶融金属保持容器用熱板は、従来のも
のに比べ信頼性が向上し、長期間に亘って安定して使用
することができる。
【図１】本発明の一実施例を示す溶融金属保持容器用熱
板の一部切断正面図である。
板の一部切断正面図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ線の断面図である。
【図３】熱板の一部の拡大断面図である。
【図４】板状発熱体の正面図である。
【図５】板状発熱体の側面図である。
【図６】従来の溶融金属保持容器用熱板の一部切断正面
図である。
図である。
【図７】熱板の一部切断側面図である。
Ａ 板状発熱体 １ 耐熱性電気絶縁材料 ２ ニクロム電熱線 ２ａ リード線 Ｂ セラミック製箱状枠体 ３ 開口部 ５ 隙間 ６ ペースト状耐火物の硬化体 Ｃ1，Ｃ2 セラミック質被覆層 ７ 被覆材硬化物 ８ セラミック繊維織物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｈ０５Ｂ 3/20 ３５６ Ｈ０５Ｂ 3/20 ３５６ (56)参考文献 特開 昭62−275551（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−210785（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−88760（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−101799（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H05B 3/62 B22D 11/10 310 B22D 41/015 F27D 1/00 F27D 11/02 H05B 3/20 356
Claims (2)
- 【請求項１】 耐熱性電気絶縁材に電熱線を埋設してな
る板状発熱体を緩挿可能なセラミツク製箱状枠体内に収
容してなる溶融金属保持容器用熱板において、前記箱状
枠体と、その枠体の上端開口部に充填したセラミック繊
維および無機質バインダーからなるペースト状耐火物の
硬化体との外表面全体に、セラミック繊維織物で補強さ
れたセラミック質被覆層を設け、かつ溶融金属保持容器
に組み込んだ際に湯面にあたる部分の周辺のセラミック
質被覆層を二重にしたことを特徴とする溶融金属保持容
器用熱板。 - 【請求項２】 セラミック質被覆層が、炭化ケイ素、窒
化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および炭化ホ
ウ素からなる群から選ばれたセラミックスを含有するも
のであることを特徴とする請求項１に記載の溶融金属保
持容器用熱板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6084130A JP2973162B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 溶融金属保持容器用熱板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6084130A JP2973162B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 溶融金属保持容器用熱板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07272839A JPH07272839A (ja) | 1995-10-20 |
| JP2973162B2 true JP2973162B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=13821932
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6084130A Expired - Lifetime JP2973162B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 溶融金属保持容器用熱板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2973162B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5277337B1 (ja) * | 2012-05-22 | 2013-08-28 | ニチアス株式会社 | 加熱装置 |
| JP2013243120A (ja) * | 2013-04-04 | 2013-12-05 | Nichias Corp | 加熱装置 |
| CN103231045B (zh) * | 2013-05-13 | 2014-11-26 | 德阳宏广科技有限公司 | 一种浇煲金属液体恒温装置 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62275551A (ja) * | 1986-05-23 | 1987-11-30 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 連続鋳造用タンデイツシユ |
| JPS63101799U (ja) * | 1986-12-22 | 1988-07-02 | ||
| JP2664977B2 (ja) * | 1989-02-10 | 1997-10-22 | 三菱重工業株式会社 | セラミックスヒータ炉 |
| JP2558169Y2 (ja) * | 1992-04-27 | 1997-12-17 | ニチアス株式会社 | 溶融金属保持容器用熱板 |
-
1994
- 1994-03-30 JP JP6084130A patent/JP2973162B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07272839A (ja) | 1995-10-20 |
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