JPH0785435B2 - 電気発熱体 - Google Patents
電気発熱体Info
- Publication number
- JPH0785435B2 JPH0785435B2 JP3249066A JP24906691A JPH0785435B2 JP H0785435 B2 JPH0785435 B2 JP H0785435B2 JP 3249066 A JP3249066 A JP 3249066A JP 24906691 A JP24906691 A JP 24906691A JP H0785435 B2 JPH0785435 B2 JP H0785435B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating element
- electric heating
- protective layer
- terminal portion
- sio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Resistance Heating (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理炉等に使用され
る電気発熱体に関するものである。
る電気発熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、酸
素存在下で加熱する熱処理炉においては、一般に、加熱
体として、二珪化モリブデン(MoSi2)からなる電
気発熱体を使用している。そして、この発熱体は、一般
に、U字型あるいはW字型の発熱部と、この発熱部の両
端に一体的に設けた端子部とからなり、端子部を炉壁に
設けた開口に断熱材を介して取り付けるものである。
素存在下で加熱する熱処理炉においては、一般に、加熱
体として、二珪化モリブデン(MoSi2)からなる電
気発熱体を使用している。そして、この発熱体は、一般
に、U字型あるいはW字型の発熱部と、この発熱部の両
端に一体的に設けた端子部とからなり、端子部を炉壁に
設けた開口に断熱材を介して取り付けるものである。
【0003】また、この電気発熱体は、主として二珪化
モリブデン粉末を、粉末冶金法で製作され、使用時の発
熱により発熱部が高温となると、その成分であるSiが
O2と結合し、SiO2(石英ガラス)が発熱部の表面に
形成され、これが保護層となり、発熱体の劣化、損傷を
防止するものである。
モリブデン粉末を、粉末冶金法で製作され、使用時の発
熱により発熱部が高温となると、その成分であるSiが
O2と結合し、SiO2(石英ガラス)が発熱部の表面に
形成され、これが保護層となり、発熱体の劣化、損傷を
防止するものである。
【0004】しかしながら、10〜30日連続して使用
すると、端子部にクラックが生じ、やがて、クラック部
で破断するという事故が生じ、寿命が短いという課題を
有していた。
すると、端子部にクラックが生じ、やがて、クラック部
で破断するという事故が生じ、寿命が短いという課題を
有していた。
【0005】そこで、本発明者らは、前記事故について
種々検討した結果、前記クラックは炉内温度(約140
0℃以上)より低温の約800℃〜900℃の端子部で
発生することが判明した。また、その原因については、
電気発熱体は前述のように粉末冶金法で製作されるた
め、気孔質であり、この気孔内に侵入したO2がSiと
結合するが、温度が低いためガラス化されず、気孔内で
成長し、やがてクラックを生じさせるものであると推測
される。したがって、本発明は、端子部に予め保護層を
形成して前記課題を解決することのできる電気発熱体を
提供することを目的とする。
種々検討した結果、前記クラックは炉内温度(約140
0℃以上)より低温の約800℃〜900℃の端子部で
発生することが判明した。また、その原因については、
電気発熱体は前述のように粉末冶金法で製作されるた
め、気孔質であり、この気孔内に侵入したO2がSiと
結合するが、温度が低いためガラス化されず、気孔内で
成長し、やがてクラックを生じさせるものであると推測
される。したがって、本発明は、端子部に予め保護層を
形成して前記課題を解決することのできる電気発熱体を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、二珪化モリブデンからなる電気発熱体の
端子部表面に、Si系保護層を予め形成したものであ
る。前記保護層はSiO2単体で構成しても良く、ま
た、高融点の他の酸化物と組み合わせて構成してもよ
い。後者の代表的なものとしては、3Al2O3・2Si
O2、ZrO2・SiO4等Si系酸化物があげられる。
成するために、二珪化モリブデンからなる電気発熱体の
端子部表面に、Si系保護層を予め形成したものであ
る。前記保護層はSiO2単体で構成しても良く、ま
た、高融点の他の酸化物と組み合わせて構成してもよ
い。後者の代表的なものとしては、3Al2O3・2Si
O2、ZrO2・SiO4等Si系酸化物があげられる。
【0007】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面にしたがって
説明する。図において、1は二珪化モリブデンからなる
電気発熱体で、U字形の発熱部2と、発熱部2の両端に
一体になった端子部3とからなる、従来公知のものであ
る。
説明する。図において、1は二珪化モリブデンからなる
電気発熱体で、U字形の発熱部2と、発熱部2の両端に
一体になった端子部3とからなる、従来公知のものであ
る。
【0008】本発明においては、前記端子部3の表面に
Si系保護層4を設けたものである。この保護層4の形
成方法としては、下記するプラズマ溶射法とCVD法と
が最適である。
Si系保護層4を設けたものである。この保護層4の形
成方法としては、下記するプラズマ溶射法とCVD法と
が最適である。
【0009】ところで、プラズマ溶射においては、Si
O2はガス化し溶射ができないため、昇華温度がより高
いAl2O3あるいはZrO2の介在のもとで溶射し、端
子部3の表面に、0.5〜100μの厚さの3Al2O3
・2SiO2あるいはZrSiO4等のSi系保護層4を
形成する。また、CVD法では、SiO2単体での緻密
な保護層の形成が可能であり、0.01〜50μ厚のS
iO2の保護層4を端子部3の表面に形成する。
O2はガス化し溶射ができないため、昇華温度がより高
いAl2O3あるいはZrO2の介在のもとで溶射し、端
子部3の表面に、0.5〜100μの厚さの3Al2O3
・2SiO2あるいはZrSiO4等のSi系保護層4を
形成する。また、CVD法では、SiO2単体での緻密
な保護層の形成が可能であり、0.01〜50μ厚のS
iO2の保護層4を端子部3の表面に形成する。
【0010】そして、前記のようにして、端子部3に保
護層4を形成した電気発熱体1を、雰囲気を大気とした
焼成炉で使用したところ、いずれの方法で保護層4を形
成したものであっても、12ケ月連続して使用しても何
ら異常が認められなかった。
護層4を形成した電気発熱体1を、雰囲気を大気とした
焼成炉で使用したところ、いずれの方法で保護層4を形
成したものであっても、12ケ月連続して使用しても何
ら異常が認められなかった。
【0011】これは、保護層4が電気発熱体の一成分で
あるSiと同系のSi系であるため、端子部3との密着
性がよく、かつ、プラズマ溶射においては、ガラス質
(SiO2)が、CVD法によれば緻密なSiO2層が端
子部3の表面に形成され、これらの保護層4により、端
子部3内への酸素の侵入を防止し、端子部3の気孔内部
でガラス化されないSiO2が形成されないためである
と考えられる。
あるSiと同系のSi系であるため、端子部3との密着
性がよく、かつ、プラズマ溶射においては、ガラス質
(SiO2)が、CVD法によれば緻密なSiO2層が端
子部3の表面に形成され、これらの保護層4により、端
子部3内への酸素の侵入を防止し、端子部3の気孔内部
でガラス化されないSiO2が形成されないためである
と考えられる。
【0012】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、二珪化モリブデン(MoSi2)からなる電気
発熱体において、前記発熱体の端子部表面にSi系保護
層を形成するという簡単な手段を端子部に施すことによ
り、電気発熱体を長期に亙って使用することができ、生
産性を大巾に向上することができる。
よれば、二珪化モリブデン(MoSi2)からなる電気
発熱体において、前記発熱体の端子部表面にSi系保護
層を形成するという簡単な手段を端子部に施すことによ
り、電気発熱体を長期に亙って使用することができ、生
産性を大巾に向上することができる。
【図1】 本発明にかかる電気発熱体の斜視図。
1…電気発熱体、2…発熱部、3…端子部、4…保護
層。
層。
Claims (1)
- 【請求項1】 二珪化モリブデンからなる電気発熱体に
おいて、前記発熱体の端子部表面にSi系保護層を形成
したことを特徴とする電気発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249066A JPH0785435B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 電気発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3249066A JPH0785435B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 電気発熱体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0589946A JPH0589946A (ja) | 1993-04-09 |
JPH0785435B2 true JPH0785435B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=17187502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3249066A Expired - Lifetime JPH0785435B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 電気発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0785435B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10324571A (ja) * | 1997-05-23 | 1998-12-08 | Riken Corp | 二珪化モリブデン系セラミックス発熱体及びその製造方法 |
SE521794C2 (sv) * | 2002-04-05 | 2003-12-09 | Sandvik Ab | Tillverkningsförfarande för ett värmeelement av molybdensilicidtyp, jämte ett värmeelement |
SE524966C2 (sv) * | 2002-04-05 | 2004-11-02 | Sandvik Ab | Rörformat elektriskt motståndselement |
US8277274B2 (en) | 2002-11-07 | 2012-10-02 | Advanced Lighting Technologies, Inc. | Apparatus and methods for use of refractory abhesives in protection of metallic foils and leads |
KR20050084988A (ko) | 2002-11-07 | 2005-08-29 | 어드밴스트 라이팅 테크놀러지즈 인코포레이티드 | 산화-방지 금속 포일 및 방법 |
JP6384666B2 (ja) * | 2014-12-17 | 2018-09-05 | 日本電気硝子株式会社 | 発熱体及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS587439B2 (ja) * | 1980-08-29 | 1983-02-09 | 東京電力株式会社 | 衝突安全装置 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP3249066A patent/JPH0785435B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0589946A (ja) | 1993-04-09 |
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