JP2972405B2 - 写真用支持体 - Google Patents

写真用支持体

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JP2972405B2
JP2972405B2 JP3228103A JP22810391A JP2972405B2 JP 2972405 B2 JP2972405 B2 JP 2972405B2 JP 3228103 A JP3228103 A JP 3228103A JP 22810391 A JP22810391 A JP 22810391A JP 2972405 B2 JP2972405 B2 JP 2972405B2
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density polyethylene
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徹 野田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙基体(以下基紙と言
う)の両面をポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組
成物で被覆した樹脂被覆紙型写真用支持体に関するもの
であり、詳しくは写真層を設ける側とは反対側の樹脂層
と基紙との接着性の良好な、かつカール物性などの性能
の良好な、高速生産できる樹脂被覆紙型写真用支持体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真用支持体として、基体の少なくとも
一方の面がフィルム形成能ある樹脂で被覆された樹脂被
覆紙型写真用支持体はよく知られている。例えば、特公
昭55-12584号には、基紙がフィルム形成能ある樹脂、好
ましくはポリオレフィン樹脂で被覆された写真用支持体
についての技術が開示されている。米国特許第3,501,29
8 号には基紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された
写真用支持体についての技術が開示されている。また、
ハロゲン化銀感光材料の迅速写真現像処理方式が適用さ
れて以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆され
た写真用支持体が、写真印画紙用として主に実用化され
ており、必要に応じてその一方の画像形成側の樹脂層中
には鮮鋭度を付与するために、通常二酸化チタン顔料を
含有している。
【0003】また、写真層を設ける側とは反対側の基紙
面に低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂
を主成分とする樹脂組成物から成る樹脂層を有する樹脂
被覆紙型写真用支持体が知られている。例えば、特公昭
44-22904号には、密度が0.915g/cm3 〜0.926
g/cm3 であり、融解指数が2.9g/10分〜16g/10分で
ある特定の低密度ポリエチレン樹脂15重量%〜65重
量%と密度が0.960g/cm3 〜0.975g/cm3 であ
り、融解指数が5g/10分〜18g/10分である特定の高密
度ポリエチレン樹脂85重量%〜35重量%から成る、
高速被覆能力があり、かつネックイン及びピンホールの
良好なポリエチレン組成物で基紙を被覆した写真用支持
体についての開示がある。また、特公昭48-9963 号に
は、低密度ポリエチレン樹脂:高密度ポリエチレン樹脂
=1:1から成る樹脂組成物で基紙を被覆した、カール
物性の良好な写真用支持体についての開示がある。更
に、特開昭58-95732号には、密度が0.945g/cm3
上であり、メルトインデックスが15〜40g/10分であ
る高密度ポリエチレン樹脂40重量部〜75重量部と密
度が0.930g/cm3 以下であり、メルトインデックス
が1g/10分〜40g/10分である低密度ポリエチレン樹脂
60重量部〜25重量部とから成るポリエチレン樹脂組
成物で基紙を被覆した、切断性及びカール物性の良好な
写真用支持体についての開示がある。
【0004】しかしながら、これらの先行技術に開示さ
れた低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂
から成る樹脂組成物を用いても、紙を基質とする樹脂被
覆紙型写真用支持体を高速生産する場合には、重大な問
題が発生することが判明した。即ち、走行する基紙の上
に溶融した該樹脂組成物を被覆する溶融押し出しコーテ
ィング法により樹脂被覆紙型写真用支持体を製造する際
に、基紙の走行速度が100m/分以上、特に140m
/分以上である高速条件で生産した場合には、製造され
た樹脂被覆紙型写真用支持体の基紙と該ポリエチレン樹
脂組成物層との接着性が悪化し、写真用支持体の取扱い
中あるいは該写真用支持体を有する写真材料の取扱い中
に樹脂層が剥離する傾向となって、実用上問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、写真層を設ける側とは反対側の樹脂層と基紙との接
着性が良好であり、かつカール物性などの性能の良好
な、高速生産できる、紙を基質としてその両面をポリエ
チレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物で被覆した樹脂
被覆紙型写真用支持体を提供することである。本発明の
その他の目的は、以下の明細書の記載から明かとなろ
う。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らが
前述の問題点を解決するために、鋭意検討の結果、紙基
体の両面に、ポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂層
を有する写真用支持体において、写真層を設ける側の樹
脂層(以下、単に表樹脂層と言う)の厚さと写真層を設
ける側とは反対側の樹脂層の厚さとの差が3μm以上で
あり、かつ写真層を設ける側とは反対側の樹脂層(以
下、単に裏樹脂層と言う)中のポリエチレン系樹脂は、
密度が0.935g/cm3 以下であり、JIS K676
0で規定されるメルトインデックスが0.2g/10分〜4
g/10分である低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリ
エチレン樹脂5重量部〜25重量部と密度が0.950
g/cm3 以上であり、JIS K6760で規定されるメ
ルトインデックスが18.5g/10分〜50g/10分である
高密度ポリエチレン樹脂95重量部〜75重量部とを予
め溶融・混合して調製したコンパウンド樹脂で構成され
ることによって、本発明の目的が達成されることが判明
した。また、少なくとも写真層を設ける側とは反対側の
基紙面が、エチレンとアクリル酸(又はメタクリル酸)
とを少なくとも構成要素とする共重合体で処理されるこ
とにより、本発明の目的は顕著に達成される事が判明し
た。
【0007】本発明の実施に用いられる裏樹脂層の低密
度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエチレン樹脂とし
ては、その密度が0.935g/cm3 以下のものであり、
JIS K6760で規定されるメルトインデックス
(以下単に、MIと言う)が0.2g/10分〜4g/10分の
範囲のものであれば、各種の密度、MI、分子量、分子
量分布のものを単独にあるいは混合して使用でき、ま
た、通常のオートクレーブ法低密度ポリエチレン樹脂、
チューブラ法低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、エチレンと
プロピレン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合
体、カルボキシ変性ポリエチレン樹脂及びこれらの混合
物等各種のものを使用できる。
【0008】本発明の実施に用いられる裏樹脂層の高密
度ポリエチレン樹脂としては、その密度が0.950g/
cm3 以上のものであり、MIが18.5g/10分〜50g/
10分の範囲のものであれば、各種の密度、MI、分子
量、分子量分布のものを単独にあるいは混合して使用で
き、また、通常の高密度ポリエチレン樹脂、エチレンと
プロピレン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体
及びこれらの混合物等各種のものを使用できる。
【0009】本発明の実施に用いられる裏樹脂層の低密
度ポリエチレン樹脂あるいは中密度ポリエチレン樹脂お
よび高密度ポリエチレン樹脂の使用比率、密度およびM
Iは、写真用支持体を製造する際の樹脂の混合性、加工
性や写真用支持体の基紙と樹脂組成物層との接着性、カ
ール物性等について、試行錯誤の実験の結果、総合的な
見地から決定され、本願発明に到ったものである。特
に、高密度ポリエチレン樹脂と低密度あるいは中密度ポ
リエチレン樹脂とから成る樹脂組成物中の高密度ポリエ
チレン樹脂の使用量としては、95重量部〜75重量部
であるが、75重量部より少ないと基紙と樹脂層との接
着性、カール物性等が悪くなって問題であるし、95重
量部より多いと樹脂の混合性、加工性、基紙と樹脂層と
の接着性等が悪くなって問題であり、特に好ましくは9
3重量部〜77重量部の範囲である。また、高密度ポリ
エチレン樹脂のMIとしては、18.5g/10分〜50g/
10分の範囲であるが、18.5g/10分より低いと基紙と
樹脂層との接着性、高速加工性等が悪くなって問題であ
るし、50g/10分より高いと樹脂の混合性、加工性等が
悪くなり、またカール物性が悪い傾向となって問題であ
り、好ましくは18.5g/10分 45g/10分の範囲、特
に好ましくは20g/10分〜36g/10分の範囲である。ま
た、高密度ポリエチレン樹脂の密度としては、0.95
0g/cm3 以上であるが、密度が0.950g/cm3 より低
いとカール物性が悪くなって問題であり、好ましくは
0.955g/cm3以上である。
【0010】一方、本発明の実施に用いられる裏樹脂層
の低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエチレン樹
脂のMIとしては、0.2g/10分 4g/10分の範囲であ
るが0.2g/10分より低いと樹脂の混合性、基紙と樹脂
層との接着性、高速加工性等が悪くなって問題である
し、4g/10分より高いと高速加工性が悪くなり、カール
物性も悪い傾向となって問題であり、好ましくは0.3
g/10分 3g/10分、特に好ましくは0.3g/10分 1.
5g/10分の範囲である。また、低密度ポリエチレン樹脂
または中密度ポリエチレン樹脂の密度としては、0.9
35g/cm3 以下であり、密度が0.935g/cm3 より高
いと樹脂組成物の加工性、基紙と樹脂層との接着性等が
悪くなって問題であり、好ましくは0.930g/cm3
下である。
【0011】本発明の実施に用いられる裏樹脂層のポリ
エチレン系樹脂は予め溶融・混合して調製したコンパウ
ンド樹脂として用いられる。低密度ポリエチレン樹脂あ
るいは中密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹
脂とを予め溶融・混合してコンパウンド樹脂を調製する
方法としては、各種の方法で行うことができる。例え
ば、混練用押し出し機、加熱ロール練り機、バンバリー
ミキサー、加圧ニーダー等を用いて、所定量の低密度あ
るいは中密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹
脂、更に必要に応じて滑剤等の各種の添加剤を加えて溶
融・混合した後、その混合物をペレット化する方法が有
利に用いられる。ポリエチレン系樹脂をコンパウンド樹
脂として用いないで溶融押し出し機に単純混合のままの
状態で直接添加して溶融押し出しコーティングした場合
には、基紙と樹脂層との接着性、樹脂の混合性、加工性
等が悪くなって問題である。
【0012】本発明における写真用支持体の基紙の写真
層を設ける側の面は、ポリエチレン系樹脂を主成分とす
る樹脂組成物で被覆される。それらのポリエチレン系樹
脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレンとプロピレン、ブチレン等のα−オレフィンと
の共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン等及びこれら
の混合物であり、各種の密度、MI、分子量、分子量分
布のものを使用できるが、通常、密度0.90g/cm3
0.97g/cm3 の範囲、MI1g/10分〜30g/10分、分
子量2万〜25万の範囲のものを単独にあるいは混合し
て有利に使用できる。
【0013】本発明における写真用支持体の表、裏の樹
脂層の厚さとしては、表樹脂層の厚さと裏樹脂層の厚さ
との差が3μm以上であれば、特に制限はないが、本発
明では10μm 40μmの範囲が好ましい。また、表
樹脂層の厚さと裏樹脂層との差が3μm未満であると、
写真用支持体あるいは該写真用支持体を有する写真材料
の切断性が悪くなって問題である。即ち、写真用支持体
あるいは該写真用支持体を有する写真材料は、ギロチン
カッター、プリジジョン プリント カッター(precisi
on print cutter)などのカッターで所望のサイズに切断
されるが、その際写真用支持体が正確に切断されず、写
真用支持体の切断面からひげ状のものが発生して商品価
値を低下させるという問題がしばしば発生したが、本発
明における写真用支持体あるいは該写真用支持体を有す
る写真材料では、切断面は良好である。
【0014】本発明における写真用支持体は、走行する
基紙上にポリエチレン系樹脂組成物を溶融押し出し機を
用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延して被
覆する、いわゆる溶融押し出しコーティング法によって
製造される。その際、溶融フィルムの温度は280℃乃
至340℃であることが好ましい。スリットダイとして
は、T型ダイ、L型ダイ、フィシュテイル型ダイのフラ
ットダイが好ましく、スリット開口径は0.1mm乃至2
mmであることが望ましい。また、樹脂組成物を基紙にコ
ーティングする前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処理
などの活性化処理を施すのが好ましい。また、特公昭61
-42254号に記載の如く、基紙に接する側の溶融樹脂組成
物にオゾン含有ガスを吹きつけた後に走行する基紙に樹
脂層を被覆するのが好ましい。また、表、裏の樹脂層は
逐次、好ましくは連続的に、押し出しコーティングされ
る、いわゆるタンデム押し出しコーティング方式で基紙
に被覆されるのが好ましい。また、写真用支持体の裏樹
脂層面は光沢面、特公昭62-19732号に記載の微粗面、マ
ット面あるいは絹目面等に加工することが出来、裏樹脂
層は通常無光沢面に加工するのが好ましい。
【0015】本発明における写真用支持体の樹脂層中に
は、各種の添加剤を含有せしめることが出来る。特公昭
60-3430 号、特公昭63-11655号、特公平1-38291号、特
公平1-38292号、特開平1-105245号等に記載もしくは例
示の酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等
の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド
等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マ
グネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パ
ルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、特開平1-1052
45号に記載もしくは例示のヒンダードフェノール、ヒン
ダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防止剤、コ
バルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロシアニン
ブルー等のブルー系の顔料や染料、コバルトバイオレッ
ト、ファストバイオレット、マンガンバイオレット等の
マゼンタ系の顔料や染料、特開平2-25440 号に記載もし
くは例示の蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤
を適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。それら
の添加剤は、樹脂のマスターバッチあるいはコンパウン
ドとして含有せしめるのが好ましい。
【0016】本発明の実施に用いられる基紙を構成する
パルプとしては、特開昭58-37642号、特開昭60-67940
号、特開昭60-69649号、特開昭61-35442号等に記載もし
くは例示してあるような適切に選択された天然パルプを
用いるのが有利であるが、必要に応じて天然パルプ以外
の合成パルプ、合成繊維を用いてもよい。天然パルプは
塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白処理
並びにアルカリ抽出もしくはアルカリ処理および必要に
応じて過酸化水素、酸素などによる酸化漂白処理など、
およびそれらの組み合わせ処理を施した針葉樹パルプ、
広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプが
有利に用いられ、また、クラフトパルプ、サルファイト
パルプ、ソーダパルプなどの各種のものを用いることが
できる。
【0017】本発明の実施に用いられる基紙中には、紙
料スラリー調製時に各種の添加剤を含有せしめることが
できる。サイズ剤として、脂肪酸金属塩あるいは/及び
脂肪酸、特公昭62-7534 号に記載もしくは例示のアルキ
ルケテンダイマー乳化物あるいはエポキシ化高級脂肪酸
アミド、アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物乳化
物、ロジン誘導体等、乾燥紙力増強剤として、アニオン
性、カチオン性あるいは両性のポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、カチオン化澱粉、植物性ガラクト
マンナン等、湿潤紙力増強剤として、ポリアミンポリア
ミドエピクロルヒドリン樹脂等、填料として、クレー、
カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等、定着剤とし
て、塩化アルミニウム、硫酸バン土等の水溶性アルミニ
ウム塩等、pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソー
ダ、硫酸等を、その他特開昭63-204251 号、特開平1-26
6537号等に記載もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍
光増白剤などを適宜組み合せて含有せしめるのが有利で
ある。
【0018】また、本発明の実施に用いられる基紙中に
は、各種の水溶性ポリマー、帯電防止剤、添加剤をスプ
レーあるいはタブサイズプレスによって含有せしめるこ
とができる。水溶性ポリマーとして、特開平1-266537号
に記載もしくは例示の澱粉系ポリマー、ポリビニルアル
コール系ポリマー、ゼラチン系ポリマー、ポリアクリル
アミド系ポリマー、セルローズ系ポリマーなど、帯電防
止剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカ
リ金属塩、塩化カルシウム、塩化バリウム等のアルカリ
土類金属塩、コロイド状シリカ等のコロイド状金属酸化
物、ポリスチレンスルホン酸塩等の有機帯電防止剤な
ど、エマルジョン、ラテックス類として、エチレン−酢
酸ビニル共重合体のエマルジョンもしくはラテックス、
石油樹脂エマルジョン等、顔料として、クレー、カオリ
ン、タルク、硫酸バリウム、酸化チタンなど、pH調節
剤として、塩酸、リン酸、クエン酸、苛性ソーダなど、
そのほか前記した着色顔料、着色染料、蛍光増白剤など
の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめるのが有利であ
る。
【0019】特に、本発明者らが検討の結果、本発明の
実施に用いられる基紙の少なくとも写真層を設ける側と
は反対側の面をエチレンとアクリル酸(又はメタクリル
酸)とを少なくとも構成要素とする共重合体で処理する
ことによって、基紙と裏樹脂層との接着性が相乗的に改
良されるという点で、本発明の目的は一層顕著に達成さ
れることが判明した。それらのエチレンとアクリル酸
(又はメタクリル酸)とを少なくとも構成要素とする共
重合体の具体例としては、特開昭55-4027 号、特開平1-
180538号等に記載もしくは例示のものをあげることが出
来る。
【0020】本発明の実施に用いられる基紙としては、
JIS P8119により規定されるベック平滑度が1
00秒以上の平滑面を有するものが好ましく、200秒
以上の平滑面を有するものが更に好ましい。ベック平滑
度100秒以上の基紙を製造する方法としては、一般的
には、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹パルプを多く用
い、叩解機により長繊維分がなるべく少なくなるように
叩解する。具体的には、パルプの叩解は叩解後のパルプ
の繊維長を42メッシュ残分が20〜45%、濾水度2
00〜350CSFになるようにすることが好ましい。
ついで、内添薬品を添加した紙料スリラーについて、特
開昭58-37642号、特開昭61-260240 号、特開昭61-28476
2 号等に記載もしくは例示してあるような適切な抄紙方
法を採用して長網抄紙機、丸網抄紙機など通常用いられ
る抄紙機により均一な地合が得られるように抄造し、更
に抄造後マシンカレンダー、スーパーカレンダー、熱カ
レンダー等を用いてカレンダー処理を施し、ベック平滑
度100秒以上の基紙を製造することが出来る。基紙の
厚みに関しては、特に制限はないが、その坪量は40g/
m2〜250g/m2のものが好ましい。
【0021】本発明における写真用支持体の表樹脂層面
上には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を
施した後、特開昭61-84643号、特開平1-92740 号、特開
平1-102551号、特開平1-166035号に記載もしくは例示の
ような下引層を塗設することができる。また、本発明に
おける写真用支持体の裏樹脂層面上には、コロナ放電処
理、火炎処理などの活性化処理を施した後、帯電防止等
のために各種のバックコート層を塗設することができ
る。また、バックコート層には、特公昭52-18020号、特
公昭57-9059 号、特公昭57-53940号、特公昭58-56859
号、特開昭59-214849 号、特開昭58-184144 号等に記載
もしくは例示の無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水
性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤
等を適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0022】本発明における写真用支持体は、各種の写
真構成層が塗設されてカラー写真印画紙用、白黒写真印
画紙用、写植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材料
用、銀塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用等各
種の用途に用いることができる。例えば、塩化銀、臭化
銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けるこ
とができる。ハロゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラー
を含有せしめて、多層ハロゲン化銀カラー写真構成層を
設けることができる。また、銀塩拡散転写法用写真構成
層を設けることができる。それらの写真構成層の結合剤
としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、多糖類の硫酸エステル化合
物などの親水性高分子物質を用いることができる。ま
た、上記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめる
ことができる。例えば、増感色素として、シアニン色
素、メロシアニン色素など、化学増感剤として、水溶性
金化合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安
定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合
物、メルカプト−複素環化合物など、硬膜剤としてホル
マリン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物な
ど、塗布助剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、スルホコハク酸エステル塩など、汚染防止剤とし
て、ジアルキルハイドロキノン化合物など、そのほか蛍
光増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤、pH調製剤、
カブらせ剤、更にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性
イリジウム、水溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わ
せて含有せしめることができる。
【0023】本発明に係る写真材料は、その写真材料に
合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本五
郎著、写真技術講座2)に記載されている様な露光、現
像、停止、定着、漂白、安定などの処理が行われるが、
特に発色現象後一浴漂白定着処理を行う多層ハロゲン化
銀カラー写真感光材料は、CD−III、CD−IV(以上
の2種の化合物はコダック社商品名)、ドロキシクロム
(メイアンドベーカー社商品名)などいかなる主薬のカ
ラー現像液でも処理することができる。かかる主薬を含
む現像液にベンジルアルコール、タリウム塩、フェニド
ンなどの現像促進剤を含有させてもよい、また、ベンジ
ルアルコールを実質的に含まない現像液で処理すること
もできる。また、有用な一浴漂白定着液はアミノポリカ
ルボン酸の金属塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸、
プロピレンジアミン四酢酸などの第2鉄錯塩など)溶液
であり、定着剤としては、チオ硫酸ソーダ、チオ硫酸ア
ンモニウムなどが有用である。かかる一浴漂白定着液に
は種々の添加剤を含有させることができる。例えば、脱
銀促進剤(例えば、米国特許第3,512,979 号に記載のメ
ルカプトカルボン酸、ベルギー特許第682,426 号に記載
のメルカプト−複素環化合物など)、汚染防止剤、pH
調節剤ないしはpH緩衝剤、硬膜剤(例えば、硫酸マグ
ネシウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなど)、界面
活性剤などの種々の化合物を組み合わせて含有させるこ
とができる。また、かかる一浴漂白定着液は種々のpH
で使用され得るが、有用なpH領域はpH6.0〜8.
0である。
【0024】
【実施例】次に本発明を更に具体的に説明するために、
実施例を述べる。
【0025】実施例1 広葉樹漂白サルファイトパルプと広葉樹漂白クラフトパ
ルプ1:1の混合パルプをカナディアン・スタンダード
・フリーネス320mlに叩解し、更にパルプ100重
量部に対して、カオチン化澱粉3重量部、アニオン化ポ
リアクリルアミド0.2重量部、アルキルケテンダイマ
ー乳化物(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポ
リアミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重量
部を添加し、坪量160g/m2の紙を製造した。得られた
湿紙を110℃で乾燥し、引き続きカルボキシ変性ポリ
ビニルアルコール3重量部、蛍光増白剤0.05重量
部、青色染料0.002重量部、塩化ナトリウム4重量
部、クエン酸0.2重量部及び水93重量部から成る含
浸液を25g/m2含浸させ、110℃の熱風で乾燥し、更
に線圧90kg/cm でスーパーカレンダー処理して写真用
支持体の基紙を製造した。このときの基紙のベック平滑
度は200秒であった。
【0026】次に、写真層を塗設する側とは反対側の基
紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、該裏面に表1に
記載のポリエチレン樹脂組成物を樹脂温度325℃で表
1に記載の厚さに基紙の走行速度140m/分で溶融押し
出しコーティングした。
【0027】引き続き、基紙の表面をコロナ放電処理し
た後、該表面に低密度ポリエチレン樹脂(密度0.92
0g/cm3 、MI=8.5g/10分)47.5重量%、含水
酸化アルミニウム(対二酸化チタンに対してAl2O3分
として0.75重量%)で表面処理したアナターゼ型二
酸化チタン顔料50重量%とステアリン酸亜鉛2.5重
量%から成る二酸化チタン顔料のマスターバッチ20重
量部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0.920g/c
m3 、MI=4.5g/10分)65重量部と高密度ポリエ
チレン樹脂(密度0.970g/cm3 、MI=7.0g/10
分)15重量部から成る樹脂組成物を樹脂温度325℃
で表1に記載の厚さに基紙の走行速度140m/分で溶融
押し出しコーティングした。なお、表、裏のポリエチレ
ン樹脂の溶融押し出しコーティングは、逐次押し出しコ
ーティングが行われる、いわゆるタンデム方式で行われ
た。その際、該樹脂被覆紙の二酸化チタン顔料を含む樹
脂層の表面は微粗面に、裏の樹脂層の面質は紙の如きマ
ット面に加工した。
【0028】更に、樹脂被覆紙の裏樹脂層面にコロナ放
電処理後、下記のバックコート塗液をオンマシン塗布し
た。乾燥重量分として、コロイド状シリカ:スチレン系
ラテックス=1:1から成り、更にポリスチレンスルフ
ォン酸ソーダ0.021g/m2の他適量の塗布助剤等を含
むバックコート塗液をラテックス分(固形重量計算で)
として0.21g/m2になる塗布量で塗設して写真用支持
体を得た。
【0029】以上のようにして得られた各試料を50
℃、60%RHの恒温恒湿槽に1日間保存した後、以下
に記載の方法で評価した。
【0030】写真用支持体製造時のポリエチレン樹脂組
成物の加工性の評価方法としては、裏面の樹脂被覆部分
の横方向の長さを測定してネックインの程度を評価する
と共に10m2当りの面積分についての筋の発生程度、樹
脂ゲルの発生程度等のフィルムの均一性について評価
し、ポリエチレン樹脂組成物の加工性について総合的に
評価した。評価基準としては、○;良好、△;やや悪い
が実用上問題がない程度、×;悪く実用上問題がある程
度、を表わす。
【0031】写真用支持体の基紙と裏面樹脂層との接着
性の評価方法としては、試料の基紙層と裏面のポリエチ
レン層とに剥離し、剥離したポリエチレン層に付着した
基紙層の面積率を測定することにより、基紙と裏面樹脂
層との接着性を評価した。評価基準としては、○;面積
率が100%で良好、△;面積率が100%未満で80
%以上であり、接着性がやや悪いが実用上問題がない程
度、×;面積率が80%未満であり、接着性が悪く実用
上問題がある程度、を表わす。
【0032】写真用支持体のカール物性の評価方法とし
ては、以下のようにして行った。まず、写真用支持体の
二酸化チタン顔料を含む表側の樹脂面にコロナ放電処理
後黄色発色カプラーを含む青感乳剤層、色混り防止剤を
含む中間層、マゼンタ発色カプラーを含む緑感乳剤層、
紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層、シアン発色カプラー
を含む赤感乳剤層及び保護層を設けてゼラチンの総量が
8g/m2であるカラー印画紙を作成した。各色感乳剤層は
硝酸銀で0.6g/m2に相当する塩臭化銀を含み、更にハ
ロゲン化銀の生成、分散及び成膜に必要なゼラチンの
他、適量のカブリ防止剤、増感色素、塗布助剤、硬膜
剤、増粘剤及び適量のフィルター染料等を含む。次に、
作成したカラー印画紙を35℃、常湿で5日間保存した
後、カラー発色現像後20℃、40%RHにおける8.
2cm×11.7cmの大きさのカラープリントのカールの
状態を評価した。評価基準としては、○;ややマイナス
カール(バックコート層側へのカール)及至平坦であ
り、カール物性が良好、△;ややプラスカール(写真構
成層側へのカール)があるが、実用上問題がない程度、
×;プラスカールが大きく、実用上問題がある程度、を
表わす。
【0033】写真用支持体の切断性の評価方法として
は、上記のカラー印画紙をプリジジョン プリント カ
ッターで長さ方向が11.7cmの大きさになるように裁
断し、切断面の状態を評価した。評価基準としては、
○;ヒゲの発生がほとんどなく、切断性が良好、△;や
やヒゲの発生があるが、実用上問題がない程度、×;ヒ
ゲの発生が多くて切断性が悪く、実用上問題がある程
度、を表す。
【0034】得られた結果を表1に表わす。
【0035】
【表1】
【0036】なお、表1中の(注1) (注4)は以下
の通りである。
【0037】(注1)○は本発明による試料No.を表わ
す。
【0038】(注2)HDPE;密度0.960g/c
m3 、MI=20g/10分の高密度ポリエチレン樹脂。
【0039】(注3)LDPE;密度0.918g/c
m3 、MI=1.3g/10分の低密度ポリエチレン樹脂。
【0040】(注4)ポリエチレン樹脂組成物の調製方
法〜コンパウンド;HDPEとLDPEとを混練用押し
出し機を用いて予め溶融・混合して調製したコンパウン
ド樹脂のペレットとして使用する。単純混合;HDPE
とLDPEとを単純混合のまま溶融押し出し機に添加し
て使用する。
【0041】表1の結果から、表、裏の樹脂層の厚さの
差が3μm以上であり、かつ裏樹脂層中のポリエチレン
樹脂が、本発明における低密度ポリエチレン樹脂5重量
部〜25重量部と高密度ポリエチレン樹脂95重量部〜
75重量部とを予め溶融・混合して調製したコンパウン
ド樹脂である、本発明における写真用支持体(試料No.
2、No.3、No.6、No.7、No.9、No.10及びN
o.12)は、ポリエチレン樹脂組成物の加工性、基紙
と樹脂層との接着性、カール物性及び切断性が良好であ
る優れた写真用支持体であることがよくわかる。特に、
写真用支持体の総合性能から、表、裏の樹脂層の厚さの
差としては、3μmより大きい方が好ましく、またHD
PEの含有量としては、93重量部 77重量部の範囲
が好ましいことがよくわかる。
【0042】一方、本発外の試料はそれぞれ問題点を有
していることがわかる。高密度ポリエチレン樹脂の含有
量が95重量部より多い場合(試料No.1)には、ポリ
エチレン樹脂組成物の加工性、基紙と樹脂との接着性及
び切断性が悪くて問題であるし、高密度ポリエチレン樹
脂の含有量が75重量部より少ない場合(試料No.1
3)には、カール物性が悪くて問題である。また、ポリ
エチレン樹脂組成物の調製方法として、単純混合した場
合(試料No.11)には、ポリエチレン樹脂組成物の加
工性が悪くて問題であるし、基紙と樹脂層との接着性及
び切断性が悪い傾向となる。更に、表、裏の樹脂層の厚
さの差が3μmより小さい場合(試料No.4、No.5及
びNo.8)には、切断性が悪くて問題である。
【0043】実施例2 実施例1の試料No.7で用いた裏面被覆用のポリエチレ
ン樹脂の代わりに、表2に記載のものを用いる以外は実
施例1の試料No.7と同様に実施した。
【0044】得られた結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】なお、表2中の(注5)〜(注6)は以下
の通りである。
【0047】(注5)○は本発明による試料を表わす。
【0048】(注6)樹脂組成物〜密度0.960±
0.002g/cm3 の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)80
重量部と密度0.920±0.002g/cm3 の低密度ポ
リエチレン樹脂(LDPE)20重量部とから成る樹脂組成
物。
【0049】表2の結果から、本発明の実施に用いられ
る高密度ポリエチレン樹脂のMIとしては、18.5g/
10分〜50g/10分の範囲が有効であり、好ましくは、1
8.5g/10分〜45g/10分の範囲、特に好ましくは20
g/10分〜36g/10分の範囲であることがよくわかる。ま
た、本発明の実施に用いられる低密度ポリエチレン樹脂
のMIとしては、0.2g/10分〜4g/10分の範囲で有効
であり、好ましくは0.3g/10分〜3g/10分の範囲、特
に好ましくは0.3g/10分〜1.5g/10分の範囲である
ことがよくわかる。
【0050】実施例3 実施例1の試料No.7で用いた裏面被覆用のポリエチレ
ン樹脂組成物の代りに、表3に記載のものを用いる以外
は実施例1の試料No.7と同様に実施した。
【0051】得られた結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】なお、表3中の(注7)〜(注8)は以下
の通りである。
【0054】(注7)○は本発明による試料を表わす
【0055】(注8)樹脂組成物〜MI21±1g/10分
の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)80重量部とMI
1.3±0.2g/10分の低密度ポリエチレン樹脂(LDP
E)20重量部とから成る樹脂組成物。
【0056】表3の結果から、本発明の実施に用いられ
る高密度ポリエチレン樹脂としては、密度が0.950
g/cm3 以上のものが有効であり、好ましくは0.955
g/cm 3 以上のものであることがよくわかる。また、本発
明の実施に用いられる低密度ポリエチレン樹脂としては
密度が0.935g/cm3 以下のものが有効であり、好ま
しくは0.930以下のものであることがよくわかる。
【0057】実施例4 実施例1の試料No.7において、含浸液で基紙に塗工さ
れるカルボキシ変性ポリビニルアルコールの代りに、下
記のポリマーをそれぞれ塗工量(固形計算で)が1g/m2
になるように塗工し、かつ樹脂組成物の押し出しコーテ
ィング時の基紙の走行速度を190m/分にする以外は実
施例1の試料No.7と同様に実施した。
【0058】ポリマーA;カルボキシ変性ポリビニルア
ルコール
【0059】ポリマーB;エチレン・アクリル酸共重合
体アイオノマーの45重量%水分散液(エチレン95モ
ル%、アクリル酸5モル%、金属Na+、pH=6.
5)
【0060】ポリマーC;エチレン・アクリル酸共重合
体の45重量%水分散液〔エチレン90モル%、アクリ
ル酸10モル%から成る共重合体であり、N、N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート40モル%とブチルメ
タクリレート50モル%とラウリルメタクリレート10
モル%とから成る共重合体の水溶液中に分散されている
もの(該カオチン性共重合体の使用量はエチレン・アク
リル酸共重合体に対して固形計算で5重量%である)、
pH=4.5、最低造膜温度=92℃〕
【0061】得られた結果を表4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】表4の結果から、本発明の効果は、少なく
とも写真層を設ける側とは反対側の基紙面が、エチレン
とアクリル酸(又はメタクリル酸)とを少なくとも構成
要素とする共重合体で処理されることにより、顕著に発
揮されることがよくわかる。
【0064】
【発明の効果】本発明により、写真層を設ける側とは反
対側の樹脂層と基紙との接着性が良好であり、かつカー
ル物性などの性能が良好である、高速生産できる、優れ
た樹脂被覆紙型写真用支持体を提供出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池谷 暢重 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化 成株式会社 水島工場内 (72)発明者 世利 卓也 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化 成株式会社 水島工場内 (56)参考文献 特開 昭58−95732(JP,A) 特開 昭58−93049(JP,A) 特開 平2−58042(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/79

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基体の両面にポリエチレン系樹脂を主
    成分とする樹脂組成物から成る樹脂層を有する写真用支
    持体において、写真層を設ける側の樹脂層の厚さと写真
    層を設ける側とは反対側の樹脂層の厚さとの差が3μm
    以上であり、かつ写真層を設ける側とは反対側の樹脂層
    中のポリエチレン系樹脂は、密度が0.935g/cm3
    下であり、JIS K6760で規定されるメルトイン
    デックスが0.2g/10分〜4g/10分である低密度ポリエ
    チレン樹脂または中密度ポリエチレン樹脂5重量部〜2
    5重量部と密度が0.950g/cm3 以上であり、JIS
    K6760で規定されるメルトインデックスが18.5
    g/10分〜50g/10分である高密度ポリエチレン樹脂95
    重量部〜75重量部とを予め溶融・混合して調製したコ
    ンパウンド樹脂である事を特徴とする写真用支持体。
  2. 【請求項2】 少なくとも写真層を設ける側とは反対側
    の基紙面が、エチレンとアクリル酸(又はメタクリル
    酸)とを少なくとも構成要素とする共重合体で処理され
    たものである請求項1記載の写真用支持体。
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