JP2970493B2 - 耐水耐油紙及びその製造方法 - Google Patents

耐水耐油紙及びその製造方法

Info

Publication number
JP2970493B2
JP2970493B2 JP7244424A JP24442495A JP2970493B2 JP 2970493 B2 JP2970493 B2 JP 2970493B2 JP 7244424 A JP7244424 A JP 7244424A JP 24442495 A JP24442495 A JP 24442495A JP 2970493 B2 JP2970493 B2 JP 2970493B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
paper
resin
oil
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7244424A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0987994A (ja
Inventor
信男 若林
弘明 三鴨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OJI SEISHI KK
Original Assignee
OJI SEISHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OJI SEISHI KK filed Critical OJI SEISHI KK
Priority to JP7244424A priority Critical patent/JP2970493B2/ja
Publication of JPH0987994A publication Critical patent/JPH0987994A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2970493B2 publication Critical patent/JP2970493B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗剤もしくは食品用容
器を製造するのに適した耐水耐油紙及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、洗剤や食品等の容器として紙
製のものが広く用いられている。食品や洗剤など、油脂
分や水分を含む内容物を包装する容器の基材紙には、耐
水性及び耐油性が求められている。そこで、このような
目的に対する基材紙としては、クラフト紙にフッ素樹脂
等を含浸させた耐水耐油紙や、パーチメント紙、アルミ
箔、フィルム等を板紙等の片面に貼合し、その反対面に
絵柄等を印刷した積層紙が利用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような方
法で得られた積層紙は、耐水耐油性の機能については問
題ないが、貼合あるいは押し出しラミ等によって耐水耐
油性を付与するため、工程数が多くなるという欠点があ
る。
【0004】即ち、耐水耐油紙等を製凾したときに容器
の内側になる板紙の面に接着剤、もしくは押し出しラミ
等によって貼合する工程と、容器の外側になる面に絵柄
等を印刷する工程を別々に行わなければならなかった。
また、板紙にアルミ箔やフィルムを貼合した積層紙につ
いては、古紙として再利用するのが困難である。
【0005】さらに、近年洗浄力の強化のため洗剤に含
まれる界面活性剤が強力になり、紙への浸透力が強くな
っているため、基材紙の内側になる面の耐水性、耐油性
を高め必要が強くなっている。
【0006】しかし、基材紙の耐水耐油性が高くなるほ
ど、その基材紙を製凾する時に紙と糊の接着性が悪くな
ってしまうため糊付けがうまくいかず、箱の接着不良等
の問題が生じ、この点が問題となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、下記の構成をとる。即ち、本発明は紙基材の
少なくとも片面に、アンダーコート層とオーバーコート
層の2層からなる樹脂層を設け、前記樹脂層が各々アク
リル酸エステル共重合体または硝化綿とアクリル樹脂の
混合樹脂のいずれかより構成され、かつ、オーバーコー
ト層にフッ素サイズ剤を含有することを特徴とする耐水
耐油紙である。
【0008】
【0009】
【0010】加えて本発明は、紙基材の表面に印刷を行
い、グラビア印刷機によって裏面にアンダーコート層と
オーバーコート層の2層からなる樹脂層を塗工する耐水
耐油紙の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における紙基材としては、
一般に使用される板紙が用途に応じて適宜用いられる。
特に優れた耐水耐油効果を得るためには、耐水耐油剤を
塗工する裏面にもコーティングされているものであるこ
とが望ましい。
【0012】本発明において使用するフッ素サイズ剤は
通常使用されているものが適宜使用できる。
【0013】本発明においてアンダーコート層、及びオ
ーバーコート層に使用する樹脂は、樹脂液の粘度や泡立
ち、グラビアロールの版詰まり防止、版洗浄性、早期乾
燥性等のグラビア塗工適性の面から、水系のものとして
はアクリル酸エステル共重合体が使用される。また油性
系のものとしては硝化綿とアクリル樹脂の混合樹脂が使
用される。なお、前記混合樹脂を使用する場合、粘度等
の関係から硝化綿とアクリル樹脂の混合比率は7:3前
後が適当である。
【0014】オーバーコート層における樹脂とフッ素サ
イズ剤との混合比率は、用途に応じて塗工適性や耐水耐
油性の性能設計、また経済性の観点から適宜に変更でき
る。また樹脂層アンダーコート層とオーバーコート層の
2層に分けて塗工するのはグラビア塗工すると版のフラ
ット部分には樹脂がのらないので、その部分をカバーす
るためである。
【0015】またオーバーコート層にのみフッ素サイズ
剤を混合するのは、アンダーコート層にフッ素サイズ剤
を混合するとオーバーコート層を塗工する際にハジキを
生じ、均一に塗工できないからである。オーバーコート
層、及びアンダーコート層に使用する樹脂は、必要に応
じて、水系のもの、油性系のものが適宜使用できるが、
アンダーコート層側に使用する樹脂は、塗工するときに
樹脂液中の樹脂の割合が高く、基材紙への浸透が少ない
水系の樹脂の方が、高い耐水耐油性を得るためにはより
望ましい。
【0016】また、本発明において使用されるグラビア
印刷機としては従来使用されている多色グラビア印刷機
であって、紙基材の表面に絵柄を印刷できると同時に裏
面に少なくとも2回印刷可能なものが使用できる。樹脂
塗工するためのグラビアロールの版深は、塗工量を多く
するために深めのものを使用する。具体的には60μ以
上であることが望ましい。
【0017】本発明においては、樹脂塗工をグラビア印
刷と言う手段で行うため、塗工面の面積や形状を自由に
コントロールすることができる。従って、耐水耐油性付
与の必要ない部分や製凾するときに糊代となる部分への
塗工は行わない。
【0018】上記のような構成とすることによって、食
品や洗剤、特に紙基材への浸透力の強い界面活性剤を含
有した洗剤を包装するのに十分な高い耐水耐油性と、古
紙としての再利用適性、焼却処理が可能な廃棄適性を有
するだけでなく、絵柄等を表面に印刷すると同時に裏面
に樹脂塗工を行って原紙に耐水耐油加工ができるので、
工程数が少なく、しかも必要のない部分に耐水耐油性を
持たせることがないので製凾適性のよい耐水耐油紙を得
ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0020】
【0021】
【0022】<実施例1> 白板紙としてMCストロング(560g/m2、裏面コ
ート無、本州製紙製)の裏面にグラビア印刷機を用いて
アクリル酸エステル共重合体によるアンダーコート層
と、アクリル酸エステル共重合体にフッ素サイズ剤を固
形分にして3%混合したものからなるオーバーコート層
を印刷して耐水耐油紙を得た。
【0023】
【0024】<実施例2> 白板紙(ピジョンカード350g/m2、裏面コート
有、本州製紙製)の裏面にグラビア印刷機を用いてアク
リル酸エステル共重合体によるアンダーコート層と、硝
化綿とアクリル樹脂の混合樹脂にフッ素サイズ剤を固形
分にして3%混合したものからなるオーバーコート層を
印刷して耐水耐油紙を得た。
【0025】
【0026】
【0027】実施例において使用したフッ素サイズ剤は
旭ガラス製AG550である。またアンダーコート層、
オーバーコート層の樹脂塗工量は各々約5.5g/m2
4.5g/m2である。硝化綿とアクリル樹脂の混合樹脂
を使用したものについては、その混合比率は全て7:3
である。なお、実施例で使用した白板紙であるピジョン
コート、及びMCストロングそのものを比較例1及び比
較例2とした。
【0028】以上の実施例、比較例について評価を行
い、その結果を表1に示す。
【表1】
【0029】なお、各評価方法の概要は以下の通りであ
る。 (1)キット耐油度 TAPPI 338に準ずる。なお、一般の食品包装用
として適する板紙の耐油性の目安は、キット耐油度で6
級以上、また洗剤包装用としては9級以上である。
【0030】(2)黒ずみ評価 各試料の上にチーズ、マーガリン、洗剤各15gを直径
10cmの円状に均一に延ばして載せ、温度40℃、相
対湿度90%条件で24時間放置し、試料の黒ずみの発
生の度合いを目視によって評価した。黒ずみが全くない
ものを○、斑点状の黒ずみが1〜2点生じたものを△、
それ以上の数が発生したものを×とした。
【0031】表1により明らかなように、本発明によっ
て得た耐水耐油紙は、食品用、さらには洗剤用として使
用できる十分な耐油性を有する。
【0031】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によって
食品や洗剤、特に紙基材への浸透力の強い界面活性剤を
含有した洗剤を包装するのに十分な高い耐水耐油性と、
古紙としての再利用適性、焼却処理が可能な廃棄適性を
有するだけでなく、絵柄等を表面に印刷すると同時に裏
面に樹脂塗工を行って原紙に耐水耐油加工ができるの
で、工程数が少なく、しかも必要のない部分に耐水耐油
性を持たせることがないので製凾適性のよい耐水耐油紙
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/18 B32B 27/18 Z 27/30 27/30 A D 33/00 33/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙基材の少なくとも片面に、アンダーコー
    ト層とオーバーコート層の2層からなる樹脂層を設け、
    前記樹脂層が各々アクリル酸エステル共重合体または硝
    化綿とアクリル樹脂の混合樹脂のいずれかより構成さ
    れ、かつ、オーバーコート層にフッ化サイズ剤を含有す
    ることを特徴とする耐水耐油紙。
  2. 【請求項2】紙基材の表面に印刷を行い、グラビア印刷
    機によって裏面にアンダーコート層とオーバーコート層
    の2層からなる樹脂層を塗工することを特徴とする請求
    項1記載の耐水耐油紙の製造方法。
JP7244424A 1995-09-22 1995-09-22 耐水耐油紙及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2970493B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7244424A JP2970493B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 耐水耐油紙及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7244424A JP2970493B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 耐水耐油紙及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0987994A JPH0987994A (ja) 1997-03-31
JP2970493B2 true JP2970493B2 (ja) 1999-11-02

Family

ID=17118457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7244424A Expired - Fee Related JP2970493B2 (ja) 1995-09-22 1995-09-22 耐水耐油紙及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2970493B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006182373A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法
JP2006182374A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法
JP2006182375A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005330623A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Kazariichi:Kk 耐油紙素材
EP1911801B1 (en) 2006-10-13 2011-05-18 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Coating emulsion composition, and water/oil-repellent paper and making method
DE102017131277A1 (de) * 2017-12-22 2019-06-27 Mitsubishi Hitec Paper Europe Gmbh Recyclingfähiges Barrierepapier
JP7287578B2 (ja) * 2020-12-25 2023-06-06 星光Pmc株式会社 機能性材料およびその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55163295A (en) * 1979-06-07 1980-12-19 Toyo Ink Mfg Co Moistureeproof process paper

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006182373A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法
JP2006182374A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法
JP2006182375A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toppan Printing Co Ltd 紙器用加工紙、ブランクス、カートンおよび紙器用加工紙の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0987994A (ja) 1997-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6541556B1 (en) Repulpable corrugated boxboard
US4663216A (en) Synthetic paper printable in high gloss
US4457718A (en) Color display product
US4946372A (en) Composite paper
CN110073056A (zh) 抗油脂、抗油且抗水的涂料组合物
JP2970493B2 (ja) 耐水耐油紙及びその製造方法
JP3208089B2 (ja) 冷凍食品パッケージ用のコンポジット材料とその製造方法
JP2006028697A (ja) 食品用耐油紙
CN1266756C (zh) 用于收纳芯片型电子元件的基带的纸基材及使用该纸基材的基带
JP2005081662A (ja) 耐油ライナー紙
JP2784003B2 (ja) 抄合せ食品用白板紙
JP2004196409A (ja) 防湿カートン
JP2563071B2 (ja) 防湿性を有する紙容器
JP2003039610A (ja) 洗剤カ−トン用ブランクシート
JPH10168800A (ja) 包装容器用板紙
JPH10202772A (ja) 防湿段ボール箱及びその製造方法
JP5910234B2 (ja) 耐油性コート紙の製造方法及び紙箱の製造方法
JP4769991B2 (ja) 防湿性包装用材料
JP4410578B2 (ja) 積層板
JP4009529B2 (ja) 耐水ライナー
KR100839460B1 (ko) 자착식 앨범 시트의 제조방법, 그로부터 제조된 자착식앨범 시트 및 그를 이용한 자착식 앨범
JP2001246720A (ja) 化粧板
JP4810906B2 (ja) 液体容器用表面光沢基材の加工方法および液体容器用表面光沢基材
CN1084122A (zh) 热合膜
KR20030047914A (ko) 양초용 전사지 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees