JP2969841B2 - 化粧紙の製造方法 - Google Patents
化粧紙の製造方法Info
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- JP2969841B2 JP2969841B2 JP2188204A JP18820490A JP2969841B2 JP 2969841 B2 JP2969841 B2 JP 2969841B2 JP 2188204 A JP2188204 A JP 2188204A JP 18820490 A JP18820490 A JP 18820490A JP 2969841 B2 JP2969841 B2 JP 2969841B2
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、耐摩耗性の優れた塗膜を有する化粧紙の製
造方法に関する。
造方法に関する。
<従来の技術> 従来より、化粧紙の製造方法は、耐摩耗性を主目的と
して種々の方法が開発されている。
して種々の方法が開発されている。
例えば、任意の原紙に印刷等の方法により絵柄を施す
前に、該原紙の表面の平滑化やアンダーコート等の前処
理を施し、その後、透明な表面保護層を形成する等の方
法である。特に該表面保護層としては、熱硬化性樹脂で
あるメラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミノアルキッ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂等が
利用されている。また更には、任意の滑剤、例えばシリ
コン系滑剤等を前記熱硬化性樹脂に添加するという方法
もある。
前に、該原紙の表面の平滑化やアンダーコート等の前処
理を施し、その後、透明な表面保護層を形成する等の方
法である。特に該表面保護層としては、熱硬化性樹脂で
あるメラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミノアルキッ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂等が
利用されている。また更には、任意の滑剤、例えばシリ
コン系滑剤等を前記熱硬化性樹脂に添加するという方法
もある。
しかしながら、これらの方法は、例えば前記熱硬化性
樹脂単体では十分な耐摩耗性が得られず、また該熱硬化
性樹脂にシリコン系滑剤等の滑剤を添加する方法では、
耐摩耗性としては良好な物性が得られるが、一方では別
の問題、即ちこのような構成の化粧紙を巻取り状態で保
存しておくと、添加した滑剤が化粧紙の表面にブリード
して、ラミネート等の次工程でのトラブルが生じる危険
性がある。
樹脂単体では十分な耐摩耗性が得られず、また該熱硬化
性樹脂にシリコン系滑剤等の滑剤を添加する方法では、
耐摩耗性としては良好な物性が得られるが、一方では別
の問題、即ちこのような構成の化粧紙を巻取り状態で保
存しておくと、添加した滑剤が化粧紙の表面にブリード
して、ラミネート等の次工程でのトラブルが生じる危険
性がある。
<発明が解決しようとしている課題> 上記の様に、従来技術、即ち任意の原紙に絵柄を施し
た後に、透明な表面保護層を施す方法に於て、その組成
が前述の熱硬化性樹脂に滑剤を添加してなる系では、優
れた耐摩耗性を有し、かつ任意の基材とのラミネート等
の、次工程でのトラブルの要因を極めて生み難い化粧紙
の製造方法が、今だに確立されていない。本発明はこの
様な問題を解決するものである。
た後に、透明な表面保護層を施す方法に於て、その組成
が前述の熱硬化性樹脂に滑剤を添加してなる系では、優
れた耐摩耗性を有し、かつ任意の基材とのラミネート等
の、次工程でのトラブルの要因を極めて生み難い化粧紙
の製造方法が、今だに確立されていない。本発明はこの
様な問題を解決するものである。
<課題を解決するための手段> 即ち、本発明は、任意の原紙に絵柄を施した後に、少
なくとも滑剤を含有する透明な表面保護層を施す方法に
於て、該表面保護層が優れた耐摩耗性を有し、かつ次工
程である任意の基材とのラミネートに於て、少なくとも
該表面保護層が直接または間接的に接着不良の原因とな
ることのないような化粧紙を製造する方法である。
なくとも滑剤を含有する透明な表面保護層を施す方法に
於て、該表面保護層が優れた耐摩耗性を有し、かつ次工
程である任意の基材とのラミネートに於て、少なくとも
該表面保護層が直接または間接的に接着不良の原因とな
ることのないような化粧紙を製造する方法である。
具体的には、任意の原紙に絵柄を施した後に、透明な
表面保護層、即ち少なくとも滑剤を0.5〜10%重量部含
有する少なくともアクリロイル基を二つ以上有するオリ
ゴエステルアクリレート及びウレタンアクリレートの混
合系から成る電子線硬化型樹脂を塗布し、その後電子線
を照射して前記樹脂を硬化させることを特徴とする化粧
紙の製造方法である。
表面保護層、即ち少なくとも滑剤を0.5〜10%重量部含
有する少なくともアクリロイル基を二つ以上有するオリ
ゴエステルアクリレート及びウレタンアクリレートの混
合系から成る電子線硬化型樹脂を塗布し、その後電子線
を照射して前記樹脂を硬化させることを特徴とする化粧
紙の製造方法である。
本発明に於て、透明な表面保護層に含有される滑剤
は、その効果を発揮する為に少なくとも0.5%重量部以
上は必要であり、またその透明性を保つ為に10%重量部
以下であることが望ましい。
は、その効果を発揮する為に少なくとも0.5%重量部以
上は必要であり、またその透明性を保つ為に10%重量部
以下であることが望ましい。
また電子線硬化型樹脂としては、硬化速度ならびに架
橋度の点から、アクリロイル基を少なくとも二つ以上も
つ樹脂が好ましく、また更には耐摩耗性に直接影響を及
ぼす高い硬度を有するオリゴエステルアクリレートと、
適度の柔軟性ならびに密着性に影響を及ぼすウレタンア
クリレートの混合物が望ましい。
橋度の点から、アクリロイル基を少なくとも二つ以上も
つ樹脂が好ましく、また更には耐摩耗性に直接影響を及
ぼす高い硬度を有するオリゴエステルアクリレートと、
適度の柔軟性ならびに密着性に影響を及ぼすウレタンア
クリレートの混合物が望ましい。
なお、本発明に於ける原紙とは、種々の紙あるいは加
工紙であり特に限定するものではない。また、滑剤とは
炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、脂肪酸エステ
ル系、アルコール系、金属石鹸系、有機錫系、更にはシ
リコン系等を意味する。また更に、透明な表面保護層を
施す方法としては、例えば、グラビアコート、ロールコ
ート、スプレーコート、フローコート及びバーコート等
が利用できる。
工紙であり特に限定するものではない。また、滑剤とは
炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、脂肪酸エステ
ル系、アルコール系、金属石鹸系、有機錫系、更にはシ
リコン系等を意味する。また更に、透明な表面保護層を
施す方法としては、例えば、グラビアコート、ロールコ
ート、スプレーコート、フローコート及びバーコート等
が利用できる。
<作用> 本発明によれば、透明な表面保護層の付与に於て、滑
剤の添加により表面にスリップ性が付与されて間接的に
耐摩耗性が向上し、同時に、少なくともアクリロイル基
を二つ以上有する電子線硬化型樹脂であるオリゴエステ
ルアクリレート及びウレタンアクリレートの混合物によ
り、前記のごとく樹脂バルクの直接的な耐摩耗性が付与
され、更には、該電子線硬化型樹脂の架橋性により、該
滑剤の表面へのブリードが適度に制御され、その結果と
して極めて安定な次工程のラミネートが可能となった。
剤の添加により表面にスリップ性が付与されて間接的に
耐摩耗性が向上し、同時に、少なくともアクリロイル基
を二つ以上有する電子線硬化型樹脂であるオリゴエステ
ルアクリレート及びウレタンアクリレートの混合物によ
り、前記のごとく樹脂バルクの直接的な耐摩耗性が付与
され、更には、該電子線硬化型樹脂の架橋性により、該
滑剤の表面へのブリードが適度に制御され、その結果と
して極めて安定な次工程のラミネートが可能となった。
以下、実施例をもって更に詳細な説明とする。
<実施例> <実施例−1> 坪量約23g/m2の市販の薄葉紙に、セルロース系のイン
キにて木目模様を印刷し、その後、印刷面の上に下記の
組成(1)より成る塗工剤を、乾燥硬化後の膜厚が8〜
10μmになるようにロールコーターにて塗工し、続いて
電子線照射装置を用いて照射量3Mradで硬化して化粧紙
(a)を得た。
キにて木目模様を印刷し、その後、印刷面の上に下記の
組成(1)より成る塗工剤を、乾燥硬化後の膜厚が8〜
10μmになるようにロールコーターにて塗工し、続いて
電子線照射装置を用いて照射量3Mradで硬化して化粧紙
(a)を得た。
組成(1) ウレタンアクリレート(根上工業(株)社製:アートレ
ジン UN−730HC) 28重量部 オリゴエステルアクリレート(東亜合成(株)社製:ア
ロニックス M−8030) 70重量部 シリコン系滑剤(ビックケミー 社製:Byk−344) 2重量部 計100重量部 次に、この化粧紙(a)をシリコン系滑剤のブリード
促進試験を目的として、80℃のオーブン中に巻取りの状
態で一週間保存した。その後、この化粧紙(a)と合板
とを市販の接着剤にて貼合わさせたところ、シリコン系
滑剤のブリードが原因である該滑剤の裏移り現象は観察
されず、極めて良好に接着でき、且つ極めて優れた耐摩
耗性を付与することが確認された。
ジン UN−730HC) 28重量部 オリゴエステルアクリレート(東亜合成(株)社製:ア
ロニックス M−8030) 70重量部 シリコン系滑剤(ビックケミー 社製:Byk−344) 2重量部 計100重量部 次に、この化粧紙(a)をシリコン系滑剤のブリード
促進試験を目的として、80℃のオーブン中に巻取りの状
態で一週間保存した。その後、この化粧紙(a)と合板
とを市販の接着剤にて貼合わさせたところ、シリコン系
滑剤のブリードが原因である該滑剤の裏移り現象は観察
されず、極めて良好に接着でき、且つ極めて優れた耐摩
耗性を付与することが確認された。
<比較例> 実施例−1と同じ坪量約23g/m2の市販の薄葉紙に、セ
ルロース系のインキにて木目模様を印刷し、その後、印
刷面の上に、実施例−1の記載と同じシリコン系滑剤を
2%重量部含有するメラミン系塗工剤を、乾燥硬化後の
膜厚が8〜10μmになるように表面保護層として施し、
加熱硬化して化粧紙(b)を得た。
ルロース系のインキにて木目模様を印刷し、その後、印
刷面の上に、実施例−1の記載と同じシリコン系滑剤を
2%重量部含有するメラミン系塗工剤を、乾燥硬化後の
膜厚が8〜10μmになるように表面保護層として施し、
加熱硬化して化粧紙(b)を得た。
次に、この化粧紙(b)をシリコン系滑剤のブリード
促進試験を目的として、80℃のオーブン中に巻取りの状
態で一週間保存した。その結果、この化粧紙(b)の表
面からシリコン系滑剤のブリード及び同化粧紙の裏面へ
の裏移りが観察された。また、この現象が原因で、市販
接着剤による合板との接着に於て、接着不良が生じた。
促進試験を目的として、80℃のオーブン中に巻取りの状
態で一週間保存した。その結果、この化粧紙(b)の表
面からシリコン系滑剤のブリード及び同化粧紙の裏面へ
の裏移りが観察された。また、この現象が原因で、市販
接着剤による合板との接着に於て、接着不良が生じた。
なお、実施例−1及び比較例でのシリコン系滑剤の表
面ブリード及び同化粧紙の裏面への裏移り現象は、ESCA
による表面分析にて確認した。
面ブリード及び同化粧紙の裏面への裏移り現象は、ESCA
による表面分析にて確認した。
第1図は本発明による化粧紙の拡大断面図である。 (1)……原紙 (2)……絵柄印刷層 (3)……表面保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−144960(JP,A) 特開 昭61−97076(JP,A) 特公 昭63−52580(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 D21H 1/34 C09D 4/02
Claims (1)
- 【請求項1】任意の原紙に絵柄を施した後に、少なくと
も滑剤を0.5〜10%重量部含有する、少なくともアクリ
ロイル基を二つ以上有するオリゴエステルアクリレート
及びウレタンアクリレートの混合系からなる電子線硬化
型樹脂からなる塗工剤を塗布し、その後電子線を照射し
て前記塗工剤を硬化させることを特徴とする化粧紙の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2188204A JP2969841B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 化粧紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2188204A JP2969841B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 化粧紙の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0474649A JPH0474649A (ja) | 1992-03-10 |
| JP2969841B2 true JP2969841B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=16219598
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2188204A Expired - Fee Related JP2969841B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 化粧紙の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2969841B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0743153A (ja) * | 1993-07-26 | 1995-02-10 | Kajima Corp | 建築工事における基準線の測設方法及びその装置 |
-
1990
- 1990-07-17 JP JP2188204A patent/JP2969841B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0474649A (ja) | 1992-03-10 |
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