JP2969103B1 - 耐候性樹脂積層体 - Google Patents

耐候性樹脂積層体

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JP2969103B1 JP12921798A JP12921798A JP2969103B1 JP 2969103 B1 JP2969103 B1 JP 2969103B1 JP 12921798 A JP12921798 A JP 12921798A JP 12921798 A JP12921798 A JP 12921798A JP 2969103 B1 JP2969103 B1 JP 2969103B1
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Abstract

【要約】 【課題】 優れた耐候性を有し、長期間にわたって優れ
た透明性と耐衝撃性とを維持できる樹脂積層体を提供す
る。 【解決手段】 本発明の耐候性樹脂積層体は、樹脂基材
の少なくとも一方の表面に、一般式(1) : 【化1】(式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基等を示す。R
1 、R3 は水素原子等を示す。R2 、R4 は基(2) を示
す。)で表わされるベンゾトリアゾール系化合物を含有
する被覆層を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、道路施設、
建設機械等に好適に用いられる、ポリカーボネート系樹
脂積層体等の耐候性樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例え
ばポリカーボネート系樹脂等の優れた透明性と耐衝撃性
を有する樹脂は、従来より各種厚みの平板状、波板状、
折版(角波板)状に加工して、建築、道路施設、農業分
野等に広く使用されている。しかし、例えばポリカーボ
ネート系樹脂からなるシートを屋外で使用すると紫外線
により劣化し、変色するため、紫外線に対する防護層が
必要になる。そこで、特開平8−72208号公報に
は、ポリカーボネートシートを紫外線から保護するため
に、0.25〜5.0重量%程度の紫外線吸収剤を含有
するアクリレート系組成物からなるフィルムでポリカー
ボネートシートを被覆したプラスチック多層シートが開
示されている。
【0003】しかしながら、上記公報で使用されている
従来公知の添加型紫外線吸収剤では、単位重量当たりの
紫外線吸収能が低いため、充分な紫外線吸収能を得よう
とすると添加量が増大して、コストが高くなったり、成
形性が低下したりする。また、従来公知の添加型紫外線
吸収剤を用いた場合、かかる紫外線吸収剤の大部分が低
分子化合物であって蒸気圧が高いため、成形加工時に蒸
散するという問題が生じる。さらに、樹脂との相溶性も
充分ではないため、成形体表面から経時的にブリードア
ウトしたり、特に屋外で使用する場合には雨や洗剤を含
む水等によって紫外線吸収剤が流れ出てしまうという問
題もある。
【0004】このため、従来の添加型紫外線吸収剤で
は、樹脂に充分な耐候性を付与する事が困難であって、
例えばポリカーボネート樹脂においては、その優れた透
明性と耐衝撃性とを長期にわたって維持することができ
なかった。また、従来公知の添加型紫外線吸収剤の中で
も、特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は紫外線吸
収能に優れた化合物であるものの、結晶性が高く、樹脂
との相溶性が低いため、これを添加すると樹脂の機械的
強度が低下するという問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、優れた耐候性を有し、長期間にわたって優れた透明
性や耐衝撃性を維持することのできる樹脂積層体を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、一般式(1):
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、Aは直接結合するか、炭素数1〜
6のアルキレン基、基:−O−、基:−NH−、基:−
S−、基:−SO−または基:−SO2 −を示す。R1
およびR3 は同一または異なって、水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコ
キシ基またはハロゲン原子を示す。R2 およびR4 は同
一または異なって、基(2) :
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R5 は直接結合するか、炭素数1
〜12の直鎖状または分岐状のアルキレン基を示す。R
6 およびR7 は同一または異なって、水素または炭素数
1〜10のアルキル基を示す。mは1〜20の整数を示
し、nは1〜10の整数を示す。)を示す。〕で表わさ
れるベンゾトリアゾール系化合物を含有する樹脂層をポ
リカーボネート系樹脂組成物からなる基材に積層すれ
ば、耐候性に優れ、優れた透明性と耐衝撃性とを長期間
にわたって維持することのできる樹脂積層体が得られる
という新たな事実を見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、本発明の樹脂積層体は、ポリカ
ーボネート系樹脂組成物からなる基材の少なくとも一方
の表面に、前記一般式(1) で表わされるベンゾトリアゾ
ール系化合物を所定量含有する、アクリル系樹脂組成物
および/またはポリカーボネート系樹脂組成物からなる
所定の厚みの樹脂層を設けたことを特徴とする。前記ビ
スベンゾトリアゾール系化合物(1) は、単位重量当たり
の紫外線吸収能が極めて高く、従来の添加型紫外線吸収
剤よりも優れている。また、融点が高いことに起因して
耐蒸散性が高く、さらに樹脂との相溶性も高いことか
ら、成形加工時に蒸散したり、成形体の表面からブリー
ドアウトすることがない。さらに、耐金属イオン性にも
優れている。
【0012】従って、上記ビスベンゾトリアゾール系化
合物(1) を紫外線吸収剤として使用した上記本発明の耐
候性樹脂積層体によれば、ポリカーボネート系樹脂組成
物からなる基材の透明性や耐衝撃性を損なうことなく、
優れた耐候性を発現することができる。本発明の耐候性
樹脂積層体において、樹脂基材がポリカーボネート系
樹脂組成物からなることから、ポリカーボネート系樹脂
本来の優れた透明性や耐衝撃性を損なうことなく、優れ
た耐候性を付与することができる。
【0013】また、前記樹脂基材がビスベンゾトリアゾ
ール系化合物(1) を0.02〜5重量%含有するとき
は、ポリカーボネート系樹脂本来の優れた透明性や耐衝
撃性を損なうことなく、耐候性をより一層向上させるこ
とができる。本発明の耐候性樹脂積層体において、樹脂
層が、 (a) ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を1〜50重
量%含有するアクリル系樹脂組成物からなる厚さ10〜
35μmの層、 (b) ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を1〜5重量
%含有するアクリル系樹脂組成物からなる厚さ10〜3
5μmの外層(第2の層)と、ビスベンゾトリアゾール
系化合物(1) を1〜5重量%含有するポリカーボネート
系樹脂組成物からなる厚さ15〜100μmの内層(第
1の層)との2層構造、または (c) ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を1〜50重
量%含有するポリカーボネート系樹脂組成物からなる厚
さ1〜35μmの層であるときは、とりわけ樹脂基材が
ポリカーボネート系樹脂組成物からなる場合において、
樹脂積層体に耐候性を付与するという効果がより一層優
れたものとなる。
【0014】また、本発明の耐候性樹脂組成物は、上記
例示の樹脂層がポリカーボネート系樹脂組成物からなる
基材の両面に設けられたものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の耐候性樹脂積層体
について詳細に説明する。本発明の耐候性樹脂積層体に
おいて、ポリカーボネート系樹脂組成物からなる基材の
形状は特に限定されるものではなく、例えばシート状、
フィルム状等の種々の形状を用いることができる。ま
た、樹脂基材の厚みも特に限定されるものではなく、樹
脂の種類、機械的強度、耐候性樹脂積層体の用途等の観
点から適宜設定することができる。
【0016】一方、本発明の耐候性樹脂積層体における
樹脂層には、例えばポリカーボネート系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、アセテート系樹脂、シリコーン系樹脂等
の従来公知の種々の樹脂を用いることができるが、例え
ば樹脂基材としてポリカーボネート系樹脂が本来有す
る優れた透明性や耐衝撃性を損なわないようするため、
樹脂層における樹脂としてポリカーボネート系樹脂やア
クリル系樹脂を用いるのが好ましい。
【0017】樹脂層の厚みは特に限定されるものではな
く、ポリカーボネート系樹脂組成物からなる基材本来の
機械的強度や、透明性等の特性を損なわない範囲で、あ
るいは耐候性樹脂積層体の用途に応じて適宜設定するこ
とができる。 〔ポリカーボネート系樹脂〕 本発明において使用されるポリカーボネート系樹脂と
は、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンと
を反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリー
ル化合物とジフェニルカーボネート等の炭酸エステルと
を反応させるエステル交換法によって得られる重合体で
あり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)から
製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0018】上記ジヒドロキシジアリール化合物として
は、ビスフェノールAの他に、例えばビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニ
ルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3
−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロフェニル)プロパン等のビス(ヒドロ
キシアリール)アルカン類;1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビス(ヒドロキ
シアリール)シクロアルカン類;4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシジ
アリールエーテル類;4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ
メチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリー
ルスルフィド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメ
チルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリー
ルスルホキシド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチ
ルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスル
ホン類等が挙げられる。
【0019】これらは単独または2種類以上混合して使
用されるが、これらの他に、ピペラジン、ジピペリジル
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニル等を混合して使用してもよい。さらに、上記
のジヒドロキシアリール化合物とともに3価以上のフェ
ノール化合物を混合して使用してもよい。3価以上のフ
ェノールとしては、例えばフロログルシン、4,6−ジ
メチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,
3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾー
ル、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−
エタンおよび2,2−ビス−〔4,4−(4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル〕−プロパン
等があげられる。
【0020】ポリカーボネート系樹脂の粘度平均分子量
は通常10000〜100000、好ましくは1000
0〜40000である。かかるポリカーボネート系樹脂
を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じ
て使用することができる。 〔アクリル系樹脂〕 本発明において使用されるアクリル系樹脂としては、種
々の(メタ)アクリル酸エステルを塊状重合法、懸濁重
合法、乳化重合法等の重合方法によって得られる重合体
であって、代表的なものとしては、メタクリル酸メチル
のホモポリマーであるメタクリル酸メチル(MMA)等
が挙げられる。
【0021】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メタクリル酸メチルのほかに、例えばアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−ヘキシル等が挙げられる。これら
は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0022】アクリル系樹脂の重量平均分子量は通常5
000〜1000000、好ましくは10000〜50
0000である。かかるアクリル系樹脂を製造するに際
し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用すること
ができる。 〔ビスベンゾトリアゾール系化合物〕 本発明に用いられる一般式(1) で表されるビスベンゾト
リアゾール系化合物は蒸気圧が極めて低く、分解温度も
350℃以上と、従来の添加型紫外線吸収剤に比べて著
しく高いので、ポリカーボネート系樹脂やアクリル系樹
脂に配合して成形加工する際に蒸散、分解等を引き起こ
すことがない。
【0023】また、ビスベンゾトリアゾール系化合物
(1) の分子中、一方のベンゾトリアゾリルフェノールが
もう一方のベンゾトリアゾリルフェノールのフェノール
性水酸基に対して嵩高い置換基となるため、当該フェノ
ール性水酸基を保護する。その結果、金属イオンとの接
触によって変色するなどの問題がなく、優れた耐金属イ
オン性を有する。
【0024】さらに、長鎖ポリエステル基を分子中に複
数個有するため、汎用樹脂に対して極めて高い相溶性を
示す。従って、ポリカーボネート系樹脂やアクリル系樹
脂に配合した後、ブリードアウトするという問題が生じ
るおそれが極めて少ない。また、ポリカーボネート系樹
脂に配合して押出成形等によって加工すると、エステル
交換反応によって、ビスベンゾトリアゾール系化合物
(1) 中の基(2) で表される部分とポリカーボネート系樹
脂の主鎖または側鎖とが反応することがあり、この場合
には、前述のブリードアウトという問題を生じることが
なくなる。
【0025】一般式(1) で表されるビスベンゾトリアゾ
ール系化合物において、Aで示される炭素数1〜6のア
ルキレン基としては、例えばメチレン、エチレン、トリ
メチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメ
チレン、エチリデン、プロピレン、プロピリデン、イソ
プロピリデン、エチルエチレン、2−ブチリデン、1−
メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、2,2
−ジメチルトリメチレン等の、直鎖状または分岐状の基
が挙げられる。
【0026】一般式(1) 中のAは、上記アルキレン基を
示すほかに、オキシ基(−O−)、アミノ基(−NH
−)、チオ基(−S−)、スルフィニル基(−SO−)
またはスルホニル基(−SO2 −)等の基、あるいは単
結合を示す。Aが単結合を示す場合、Aを挟んで両側に
あるベンゾトリアゾリルフェノールが下記の一般式(17)
に示すように直接結合する。
【0027】一般式(1) 中、R1 およびR3 で示される
炭素数1〜4のアルキル基としては、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル等があげられる。ア
リール基としては、フェニル環上に炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子等
を有することのあるフェニル、ナフチル基等が挙げられ
る。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げら
れる。ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0028】一般式(1) 中、R5 で示される炭素数1〜
12の直鎖状または分岐状のアルキレン基としては、前
記例示の炭素数1〜6のアルキレン基のほか、例えばヘ
プタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメ
チレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン等の、直鎖
状または分岐状である炭素数が7〜12のアルキレン基
が挙げられる。本発明においては、上記アルキレン基の
中でも特に炭素数が2〜4のものが好ましい。
【0029】一般式(1) 中、R6 およびR7 で示される
炭素数1〜10のアルキル基としては、前記炭素数1〜
4のアルキル基のほか、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル等の基が挙げられる。ま
た、鎖状ポリエステルの繰り返し単位の数mを任意に変
えることにより化合物の性状を結晶、ワックス状または
オイル状に調整できる。
【0030】一般式(1) で表される本発明のビスベンゾ
トリアゾール系化合物は、具体的には一般式(11)〜(17)
で表される。
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は前
記と同じである。(CH2 x は炭素数1〜6の直鎖状
または分岐状のアルキレン基を示す。)本発明に用いら
れるビスベンゾトリアゾール系化合物(1) の具体例な化
合物名を以下に示す。 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(グリコロイル
オキシエチル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−ヒドロキ
シプロパノイルオキシエチル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−ヒドロキ
シブタノイルオキシエチル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(5−ヒドロキ
シヘプタノイルオキシエチル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(6−ヒドロキ
シヘキサノイルオキシエチル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(16−ヒドロ
キシ−4,11−ジオキソ−3,10−ジオキサヘキサ
デシル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(24−ヒドロ
キシ−4,11,18−トリオキソ−3,10,17−
トリオキサトリコシル)フェノール]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(31−ヒドロ
キシ−4,11,18,25−テトラオキソ−3,1
0,17,24−テトラオキサヘキサデシル)フェノー
ル]、 ・2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−
ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(37−ヒドロ
キシ−4,11,18,25,32−ヘプタオキソ−
3,10,24,31−ヘプタオキサヘプタトリアコン
チル)フェノール] 上記例示のビスベンゾトリアゾール系化合物(1) は通常
単独で使用するが、二つ以上併用して使用することが可
能である。また、市販の汎用紫外線吸収剤、ヒンダード
アミン系光安定剤、その他の高分子添加剤と併用して使
用することもできる。
【0034】〔耐候性樹脂積層体の実施形態〕 本発明の耐候性樹脂積層体の第1の実施形態としては、
ポリカーボネート系樹脂組成物からなる樹脂基材の一方
の表面に、ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を1〜
50重量%含有するアクリル系樹脂組成物からなる厚さ
10〜35μmの樹脂設けたものが挙げられる。
【0035】上記第1の実施形態において、樹脂層にお
けるビスベンゾトリアゾール系化合物(1) の含有量が1
重量%を下回ると、成形物であるポリカーボネート系樹
脂積層体に充分な耐候性を付与できなくなるおそれがあ
る。逆に、50重量%を超えてビスベンゾトリアゾール
系化合物(1) を含有させても、樹脂層の紫外線吸収能に
変化がなく、かえって樹脂層の成形性が低下したり、樹
脂基材であるポリカーボネート本来の透明性が損なわれ
てしまうおそれが生じる。ビスベンゾトリアゾール系化
合物(1) の含有量は、上記範囲の中でも特に1〜30重
量%であるのが好ましく、1〜15重量%であるのがよ
り好ましい。
【0036】また、上記第1の実施形態において、樹脂
層の厚みが10μmを下回ると、樹脂積層体に充分な耐
候性を付与できなくなるおそれがある。一方、厚みが3
5μmを超えても紫外線吸収能をより一層向上させると
いう顕著な効果が見られず、製造コストを増大させるだ
けである。本発明の耐候性樹脂積層体の第2の実施形態
としては、ポリカーボネート系樹脂組成物からなる樹脂
基材の一方の表面に、ビスベンゾトリアゾール系化合物
(1) を1〜5重量%含有するアクリル系樹脂組成物から
なる厚さ10〜35μmの外層(第2の樹脂層)と、ビ
スベンゾトリアゾール系化合物(1) を1〜5重量%含有
するポリカーボネート樹脂組成物からなる厚さ10〜3
5μmの内層(第1の樹脂層)との2層からなる樹脂
設けたものが挙げられる。
【0037】上記第2の実施形態において、外側に設け
られたアクリル系樹脂組成物からなる第2の樹脂層およ
び内側に設けられたポリカーボネート系樹脂組成物から
なる第1の樹脂層におけるビスベンゾトリアゾール系化
合物(1) の含有量がそれぞれ1重量%を下回ると、樹脂
積層体に充分な耐候性を付与できなくなるおそれがあ
る。逆に、5重量%を超えてビスベンゾトリアゾール系
化合物(1) を含有させても、樹脂層の紫外線吸収能をよ
り一層向上させるという顕著な効果が見られず、製造コ
ストを増大させるだけである。
【0038】また、上記第2の実施形態において、樹脂
層の厚みが上記範囲を外れたときの問題点としては、前
述と同様である。本発明の耐候性樹脂積層体の第3の実
施形態としては、ポリカーボネート系樹脂組成物からな
る樹脂基材の一方の表面に、ビスベンゾトリアゾール系
化合物(1) を1〜50重量%含有するポリカーボネート
系樹脂組成物からなる厚さ1〜35μmの樹脂設け
たものが挙げられる。
【0039】上記第3の実施形態において、樹脂層にお
けるビスベンゾトリアゾール系化合物(1) の含有量が1
重量%を下回ると、成形物であるポリカーボネート系樹
脂積層体に充分な耐候性を付与できなくなるおそれがあ
る。逆に、50重量%を超えてビスベンゾトリアゾール
系化合物(1) を含有させても、樹脂層の紫外線吸収能を
より一層向上させるという顕著な効果が見られず、製造
コストを増大させるだけである。ビスベンゾトリアゾー
ル系化合物(1) の含有量は、上記範囲の中でも特に1〜
30重量%であるのが好ましく、1〜15重量%である
のがより好ましい。
【0040】また、上記第3の実施形態において、樹脂
層の厚みが上記範囲を外れたときの問題点としては、前
述と同様である。上記第1〜3の実施形態において、
リカーボネート系樹脂組成物からなる基材の厚みは特に
限定されないが、樹脂積層体の機械的強度等の観点か
ら、通常0.01〜1mmに設定される。前記基材の厚
みが0.01mmを下回ると、樹脂積層体の機械的強度
等が不十分になるおそれがある。逆に、厚みが1mmを
超えると、樹脂積層体の透明性が損なわれるおそれがあ
る。前記基材の厚みは、上記範囲の中でも、特に0.0
5〜1mmであるのが好ましく、0.1〜0.8mmで
あるのがより好ましい。
【0041】また、上記第1〜3の実施形態において、
樹脂基材を構成するポリカーボネート系樹脂組成物は、
ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を0.02〜5重
量%含有してもよい。この場合、ポリカーボネート系樹
脂本来の優れた透明性や耐衝撃性を損なうことなく、耐
候性をより一層高めることができる。さらに、上記第1
〜3の実施形態において、樹脂層はポリカーボネート系
樹脂組成物からなる基材の両方の表面に設けてもよい。
この場合、ポリカーボネート系樹脂本来の優れた透明性
や耐衝撃性を損なうことなく、耐候性をより一層高める
ことができる。また、かかる耐候性樹脂積層体によれ
ば、高価なアクリル系樹脂組成物からなる樹脂層を使用
しなくても、充分な耐候性を有するポリカーボネート系
樹脂積層体を得ることができる。
【0042】〔耐候性樹脂積層体の製造〕 本発明の耐候性樹脂積層体において、樹脂基材や樹脂
層、あるいは両者の間に設けられる層を構成するポリカ
ーボネート系樹脂組成物やアクリル系樹脂組成物の製造
方法については何ら制限はなく、上記ビスベンゾトリア
ゾール系化合物(1) を重合途中または重合後のポリカー
ボネート系樹脂やアクリル系樹脂に配合することにより
得ることができる。配合に際しては、バンバリーミキサ
ー、押出機、ロール等公知の混合機を用いることができ
る。
【0043】なお、ポリカーボネート系樹脂組成物やア
クリル系樹脂組成物に対し、必要に応じて他の添加剤、
例えば着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑
剤、難燃剤等を適宜配合することもできる。上述のポリ
カーボネート系樹脂組成物やアクリル系樹脂組成物を用
いてシート基材や樹脂層を作成する方法についても特に
制限はなく、Tダイフィルムキャスト押出機、インフレ
ーションフィルム装置等の公知にフィルム押出装置にて
各々の層を作製することができる。
【0044】また、本発明の積層体を製造する方法とし
ては、例えばポリカーボネート系樹脂からなるシート基
材に接着剤を介して樹脂層を接合する方法、シート基材
の押出成形と同時に樹脂層を供給してラミネートする方
法、シート基材や樹脂層等を同時に共押出する方法等が
挙げられる。
【0045】
〔ビスベンゾトリアゾール系化合物の製造〕
合成例1 冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた四
頭フラスコに2,2’−メチレンビス[6−(2H−
1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−
(2−ヒドロキシエチル)フェノール](商品名「RU
VA−100」、大塚化学(株)製)129.3gおよ
びε−カプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製)1
70.3gを加え、さらにモノ−n−ブチルスズ脂肪酸
塩(商品名「SCAT−24」、三共有機合成(株)
製)を50ppmの割合で加えた。
【0046】次いで、反応温度を150℃に保ちながら
6時間反応して、目的化合物である2,2’−メチレン
ビス[6−(2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4−(2,3−ヒドロキシ−4,11,1
8−トリオキソ−3,10,17−トリオキサトリコシ
ル)フェノール]を得た(収率98%)。目的化合物は
粘調性のあるオイルであって、酸価(mgKOH/g)
1.8、粘度2645cP(60℃)、数平均分子量
(Mn)1391、重量平均分子量(Mw)1688お
よびMw/Mn=1.213であった。
【0047】合成例2 「RUVA−100」の配合量を93.7gとし、ε−
カプロラクトンの配合量を206.3gとしたほかは、
合成例1と同様にして反応を行い、目的化合物である
2,2’−メチレンビス[6−(2H−1,2,3−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)−4−(37−ヒドロキ
シ−4,11,18,25,32−ヘプタオキソ−3,
10,24,31−ヘプタオキサヘプタトリアコンチ
ル)フェノール]を得た(収率98%)。
【0048】目的化合物はワックス状の固体であって、
酸価(mgKOH/g)2.5、粘度987cP(60
℃)、Mn=2017、Mw=2465およびMw/M
n=1.222であった。 〔耐候性樹脂積層体の製造〕 実施例1 耐衝撃性に優れたアクリル樹脂ペレット(商品名「アク
リペットIRH70」、三菱レイヨン(株)製)100
重量部に対して、紫外線吸収剤(合成例1で得られたビ
スベンゾトリアゾール系化合物)1重量部を混合した
後、混練タイプのスクリューとフィルム用口金とを組合
わせた40mmφの単軸押出機に投入して製膜し、アク
リル系樹脂組成物からなる厚さ30μmのフィルム(
層)を得た。
【0049】次いで、ポリカーボネートペレット(商品
名「ノバレックス7027P」、三菱化学(株)製)1
00重量部に対して前記紫外線吸収剤1重量部を添加し
て、前述と同様な方法で製膜し、ポリカーボネート系樹
脂組成物からなる厚さ20μmのフィルムを得た。さら
に、前出の「ノバレックス7027P」に紫外線吸収剤
を添加せずに、前述と同様な方法で製膜し、厚さ1mm
のシート基材を作製するとともに、その際、あらかじめ
作製した厚さ30μmの樹脂層と、ポリカーボネート系
樹脂組成物からなる厚さ20μmのフィルムとを両面か
らラミネートした。
【0050】こうして、ポリカーボネートからなる厚さ
1mmのシート状樹脂基材の一方の表面に、ビスベンゾ
トリアゾール系化合物(1) を1重量%含有するアクリル
系樹脂組成物からなる樹脂層を有し、他方の表面にビス
ベンゾトリアゾール系化合物(1) を1重量%含有するポ
リカーボネート系樹脂組成物からなる層を有する耐候性
樹脂積層体を得た。
【0051】こうして得られた積層体について耐候性試
験を行った。試験は、JIS K−6735(ポリカー
ボネート板)に基づくJIS A−1415(プラスチ
ック建築材料の促進曝露試験方法)に規定の方法に従っ
て、供試試料の樹脂層に向けて紫外線を照射して200
時間曝露し、曝露後の試料についてJIS K−710
3(プラスチック黄色度及び黄変度試験方法)に規定さ
れている黄変度を測定するとともに、顕微鏡により照射
面のクラック発生状況を観察した。
【0052】本発明において、黄変度(ΔYI)は、曝
露後の試料を白紙上に載せたときに目視で黄変を判別し
得る限界値(ΔYI=5)以下であればよい。耐候性試
験の結果を表1に示す。 実施例2 紫外線吸収剤として、合成例2で得られたビスベンゾト
リアゾール系化合物1重量部を用いたほかは、実施例1
と同様にして耐候性樹脂積層体を得た。
【0053】実施例3 前出のアクリル樹脂ペレット(「アクリペットIRH7
0」)100重量部に対して、紫外線吸収剤(合成例1
で得られたビスベンゾトリアゾール系化合物)2重量部
を混合したほかは、実施例1と同様にして厚さ30μm
樹脂層を得た。
【0054】次いで、前出のポリカーボネートペレット
(「ノバレックス7027P」)に紫外線吸収剤を添加
せずに、前述と同様な方法で製膜し、厚さ1mmのシー
ト基材を作製するとともに、その際、上記樹脂層をラミ
ネートした。こうして、ポリカーボネートからなる厚さ
1mmのシート状樹脂基材の表面に、ビスベンゾトリア
ゾール系化合物(1) を1重量%含有するアクリル系樹脂
組成物からなる樹脂層を有する耐候性樹脂積層体を得
た。
【0055】実施例4 紫外線吸収剤として、合成例2で得られたビスベンゾト
リアゾール系化合物2重量部を用いたほかは、実施例3
と同様にして耐候性ポリカーボネート系樹脂積層体を得
た。 実施例5 前出のポリカーボネートペレット(「ノバレックス70
27P」)100重量部に対して、紫外線吸収剤(合成
例1で得られたビスベンゾトリアゾール系化合物)2重
量部を混合した後、混練タイプのスクリューとフィルム
用口金とを組合わせた40mmφの単軸押出機に投入し
て製膜し、ポリカーボネート系樹脂組成物からなる厚さ
30μmのフィルム(樹脂層)を得た。
【0056】次いで、前出の「ノバレックス7027
P」に紫外線吸収剤を添加せずに、前述と同様な方法で
製膜し、厚さ1mmのシート基材を作製するとともに、
その際、上記樹脂層をラミネートした。こうして、ポリ
カーボネートからなる厚さ1mmのシート状樹脂基材の
表面に、ビスベンゾトリアゾール系化合物(1) を1重量
%含有するポリカーボネート系樹脂組成物からなる樹脂
層を有する耐候性樹脂積層体を得た。
【0057】比較例1 前出のアクリル樹脂ペレット(「アクリペットIRH7
0」)100重量部に対して、市販の紫外線吸収剤(商
品名「チヌビン234」、チバガイギー製)1重量部を
混合したほかは、実施例1と同様にして樹脂層を得た。
次いで、前出のポリカーボネートペレット(「ノバレッ
クス7027P」)100重量部に対して前出の紫外線
吸収剤(「チヌビン234」)1重量部を添加して、前
述と同様な方法で製膜し、ポリカーボネート系樹脂組成
物からなる厚さ20μmのフィルムを得た。
【0058】さらに、前出の「ノバレックス7027
P」に紫外線吸収剤を添加せずに、前述と同様な方法で
製膜し、厚さ1mmのシート基材を作製するとともに、
その際、あらかじめ作製した厚さ30μmの樹脂層と、
ポリカーボネート系樹脂組成物からなる厚さ20μmの
フィルムとを両面からラミネートした。こうして、ポリ
カーボネートからなる厚さ1mmのシート状樹脂基材の
一方の表面に、市販の紫外線吸収剤を1重量%含有する
アクリル系樹脂組成物からなる樹脂層を有し、他方の表
面に市販の紫外線吸収剤を1重量%含有するポリカーボ
ネート系樹脂組成物からなる層を有する耐候性樹脂積層
体を得た。
【0059】実施例2〜5および比較例1で得られた耐
候性樹脂積層体について、実施例1と同様にして耐候性
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1より明らかなように、一般式(1) で表
されるビスベンゾトリアゾール系化合物を紫外線吸収剤
として使用した実施例1〜5の耐候性樹脂積層体は、黄
変度が非常に小さくかつクラック発生も認められなかっ
た。すなわち、非常に耐候性に優れたものであることが
わかった。これに対し、市販の紫外線吸収剤を使用した
比較例1では、黄変度が高く、かつクラックの発生も顕
著であった。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の耐候性樹
脂積層体によれば、屋外での使用に供したとしても、太
陽光による劣化がほとんどなく、長期間にわたって優れ
た耐候性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−265557(JP,A) 特開 平9−1763(JP,A) 特開 平8−104776(JP,A) 特開 平9−316060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C07D 249/18 - 249/20 C08J 7/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート系樹脂組成物からなる
    材の少なくとも一方の表面に、一般式(1) : 【化1】 〔式中、Aは直接結合するか、炭素数1〜6のアルキレ
    ン基、基:−O−、基:−NH−、基:−S−、基:−
    SO−または基:−SO2 −を示す。R1 およびR3
    同一または異なって、水素原子、炭素数1〜4のアルキ
    ル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基または
    ハロゲン原子を示す。R2 およびR4 は同一または異な
    って、基(2) : 【化2】 (式中、R5 は直接結合するか、炭素数1〜12の直鎖
    状または分岐状のアルキレン基を示す。R6 およびR7
    は同一または異なって、水素または炭素数1〜10のア
    ルキル基を示す。mは1〜20の整数を示し、nは1〜
    10の整数を示す。)を示す。〕で表わされるベンゾト
    リアゾール系化合物を1〜50重量%含有する、アクリ
    ル系樹脂組成物からなる厚さ10〜35μmの樹脂層を
    設けたことを特徴とする耐候性樹脂積層体。
  2. 【請求項2】ポリカーボネート系樹脂組成物からなる基
    材の少なくとも一方の表面に、請求項1記載の一般式
    (1) で表わされるベンゾトリアゾール系化合物を1〜5
    重量%含有する、ポリカーボネート系樹脂組成物からな
    る厚さ15〜100μmの第1の樹脂層を設け、 さらに当該第1の樹脂層の表面に、前記一般式(1) で表
    されるベンゾトリアゾール系化合物を1〜5重量%含有
    する、アクリル系樹脂組成物からなる厚さ10〜35μ
    mの第2の樹脂層を設けたことを特徴とする耐候性樹脂
    積層体。
  3. 【請求項3】ポリカーボネート系樹脂組成物からなる基
    材の少なくとも一方の表面に、請求項1記載の一般式
    (1) で表わされるベンゾトリアゾール系化合物を1〜5
    0重量%含有する、ポリカーボネート系樹脂組成物から
    なる厚さ1〜35μmの樹脂層を設けたことを特徴とす
    る耐候性樹脂積層体。
  4. 【請求項4】前記基材が前記一般式(1) で表されるビス
    ベンゾトリアゾール系化合物を0.02〜5重量%含有
    する請求項1〜3のいずれかに記載の耐候性樹脂積層
    体。
  5. 【請求項5】前記樹脂層が前記基材の両面に設けられた
    請求項1〜4のいずれかに記載の耐候性樹脂積層体。
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