JP2968919B2 - 透明高強度ブロック共重合体 - Google Patents
透明高強度ブロック共重合体Info
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Description
撃性及びビニル芳香族炭化水素重合体の補強性に優れた
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共
重合体に関する。
中でアルキルリチウムを開始剤としてビニル芳香族炭化
水素と共役ジエンをブロック共重合させると、ビニル芳
香族炭化水素と共役ジエンの重量比、及びブロック共重
合体の構造の違いにより種々の物性を有する熱可塑性樹
脂が得られることが知られている。ブロック共重合体は
共役ジエンの含有量が多いと熱可塑性エラストマーとし
ての特性を示し、ビニル芳香族炭化水素の含有量が多く
なると熱可塑性プラスチックとしての特性を示す。これ
らのブロック共重合体は共役ジエン重合体の存在量が耐
衝撃性に影響し、また、共役ジエン重合体は可視光線の
波長以下に分散しているためブロック共重合体は高度の
透明性を有している。これらの特性を生かす種々の製造
方法が、特公昭36−19286号公報、特公昭48−
4106号公報等に公開されている。また、多種のビニ
ル芳香族炭化水素重合体との相溶性に優れるため補強用
としても用いられている。その例として、特公昭45−
19388号公報、特公昭47−43618号公報、特
公昭53−417号公報等が挙げられる。
ク共重合体及び重合体組成物は、透明性は良好であるも
のの、共役ジエン重合体の分散が細かいため衝撃に対す
る吸収力が小さく耐衝撃性は不十分であった。耐衝撃性
を向上させる方法として、ブロック共重合体の分子量を
大きくする、共役ジエン含有量を増やす等の方法がある
が、それぞれ加工性、硬度、透明性等の低下を生じ望ま
しい結果が得られない。その他の方法として、ブロック
共重合体中にビニル芳香族炭化水素と共役ジエンがラン
ダム共重合した部分を設けることにより耐衝撃性を向上
させる方法も提案されているが(特開昭48−4854
6号公報、特公昭53−416号公報等が挙げられ
る)、これらのブロック共重合体でも耐衝撃性は向上す
るものの透明性が低下してしまい、透明性及び耐衝撃性
の両者がともに良好なものは得られていない。以上の状
況より、透明性を維持し、耐衝撃性を大幅に向上させた
ブロック共重合体の開発が望まれていた。
本発明者らは、ブロック共重合体の構造、特に共役ジエ
ン重合部と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとがラ
ンダム共重合した重合部分の配置について、鋭意研究を
行った結果、従来の技術により製造されたブロック共重
合体に比べ、透明性を維持したまま耐衝撃性及びビニル
芳香族炭化水素重合体の補強性を大幅に向上させたブロ
ック共重合体が得られることを見出し、本発明に至っ
た。
と共役ジエンとからなるブロック共重合体において、そ
の両末端に大きさの異なるビニル芳香族炭化水素重合体
ブロックA1 及びA2 (以下、ブロックA1 及びブロッ
クA2 と言う。)を、その中間部分に共役ジエン重合体
及び/又は共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる
重合体ブロックB1 並びに共役ジエンとビニル芳香族炭
化水素からなる重合体ブロックB2 (以下、ブロックB
1 及びブロックB2 と言う。)を有し、 (1)ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの重量比が
50/50〜90/10で、ブロック共重合体の数平均
分子量が40000〜500000であり、 (2)ブロック共重合体に含有されるビニル芳香族炭化
水素のブロック率(%)=(W/WO )×100が25
〜90%で、(但し、W=ブロック共重合体中のビニル
芳香族炭化水素ブロックの重量、WO =ブロック共重合
体中のビニル芳香族炭化水素の全重量を示す。) (3)更にブロックA1 及びブロックA2 の数平均分子
量の間に、0.1≦MN1 /MN2 ≦0.8の関係が成
立し、(但し、MN1 =ブロックA1 の数平均分子量、
MN2 =ブロックA2 の数平均分子量を示す。) (4)ブロックB1 及びブロックB2 の共役ジエンの重
量比の間に、1.2≦M1 /M2 ≦10の関係が成立
し、(但し、M1 =ブロックB1 中の共役ジエン重量/
ブロックB1 の重量、M2 =ブロックB2 中の共役ジエ
ン重量/ブロックB2 の重量、を表す。) (5)ブロック共重合体の構造が、一般式 (イ)A1 −B1 −B2 −A2 又は、 (ロ)(A1 −B1 −B2 −A2 )n −X (但し、Xは多官能カップリング剤の残基、又は多官能
有機リチウム化合物の残基を示す。)ことからなること
を特徴とするブロック共重合体である。
おいて用いられるビニル芳香族炭化水素としてはスチレ
ン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアント
ラセン等があるが、特に一般的なものとしてはスチレン
が挙げられる。
エン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレ
ン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等であるが、特
に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレ
ンが挙げられる。
ニル芳香族炭化水素の1種又は2種以上を重合すること
によって得られるが、単一のビニル芳香族炭化水素から
なる重合体ブロックでも複数のビニル芳香族炭化水素か
らなる共重合体ブロックであってもよい。
ニル芳香族炭化水素と共役ジエンより、それぞれ1種又
は2種以上を重合することによって得られる。
炭化水素と共役ジエンの重量比は50/50〜90/1
0であり、好ましくは60/40〜85/15である。
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンが50/50未満だ
とブロック共重合体の透明性が低下し、また、90/1
0を越えるとブロック共重合体の耐衝撃性が低下して好
ましくない。
40000〜500000、好ましくは80000〜3
00000である。40000以下ではブロック共重合
体の熱安定性が低下して好ましくなく、また、5000
00以上では加工性が低下し、本発明の特性が得られな
い。
ニル芳香族炭化水素のブロック率は25〜90%、好ま
しくは50〜85%である。ブロック率が25%未満だ
と透明性が著しく低下してしまい、また、90%を越え
ると耐衝撃性が低下してしまい好ましくない。なお、ビ
ニル芳香族炭化水素のブロック率は下式で表され、 ブロック率(%)=(W×W0 )×100 (但し、W=ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水
素ブロックの重量、W0 =ブロック共重合体中のビニル
芳香族炭化水素の全重量、を示す。)より求められる。
族炭化水素の全重量は重合に供した全ビニル芳香族炭化
水素の重量であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロッ
クの重量は、ブロック共重合体をオゾン分解して〔Y.
TANAKA, et al.,RUBBER CHEMIS
TRY AND TECHNOLOGY,58,16
(1985)に記載の方法〕得たビニル芳香族炭化水素
重合体成分のGPC測定(GPCの検出器として波長を
254nmに設定した紫外分光検出器を使用)におい
て、各ピークに対応する分子量は予め標準ポリスチレン
及びスチレンオリゴマーを用いて作成した検量線から求
め、数平均分子量3000を超えるものをそのピーク面
積より定量して求めた。
ブロックA1 及びブロックA2 の数平均分子量の間に下
式の関係が成立する必要がある。 0.1≦MN1 /MN2 ≦0.8 (但し、MN1 =ブロックA1 の数平均分子量、MN2
=ブロックA2 の数平均分子量を示す。)すなわち、ブ
ロックA1 の数平均分子量とブロックA2 の数平均分子
量の比は0.8以下0.1以上、望ましくは0.7以
下、更に望ましくは0.6以下である。0.8を超える
か或いは0.1未満だと十分な耐衝撃性と透明性のバラ
ンスが得られない。
ロックA1 及びブロックA2 の数平均分子量は、ブロッ
ク共重合体をオゾン分解して得たビニル芳香族炭化水素
重合体成分をGPCで測定し、常法〔例えば「ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー」(丸善発行)に記載
の方法〕に従って算出した値を言う。なお、GPCにお
ける検量線は、標準ポリスチレンを用いて作成したもの
を使用する。
を含むブロックB1 及びブロックB2 の共役ジエンの重
量比の間に次式の関係が成立する必要がある。 1.2≦M1 /M2 ≦10 (但し、M1 =ブロックB1 中の共役ジエン重量/ブロ
ックB1 の重量、M2 =ブロックB2 中の共役ジエン重
量/ブロックB2 の重量、を表す。)更に、好ましい範
囲は1.4以上5以下である。また、M1 /M2 が1.
2未満あるいは10を越えると十分な耐衝撃性と透明性
のバランスが得られない。
1 が数平均分子量の小さいブロックA1 に、共役ジエン
重量比の低いブロックB2 が数平均分子量の大きいブロ
ックA2 に隣接する配置をとる。すなわち、ブロック共
重合体の構造が、一般式 (イ)A1 −B1 −B2 −A2 又は、 (ロ)(A1 −B1 −B2 −A2 )n −X をとることである。(但し、Xは多官能カップリング剤
の残基、又は多官能有機リチウム化合物の残基を示
す。)
ル芳香族炭化水素と共役ジエンの分布は、 ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンが均一に分布 ビニル芳香族炭化水素からなる微小ブロックと共役ジ
エンからなる微小ブロックの繰り返し ブロックA1 からブロックA2 方向に共役ジエン分布
が徐々に減少する構造等、どの場合においても本発明の
効果は得られるが、特に望ましいのはのブロックA1
からA2 方向に共役ジエン分布が徐々に減少する構造で
ある。
ックであるか、又はブロックA1 側に隣接するブロック
B1 は、ブロックA1 に隣接する位置に共役ジエンブロ
ック部を有することが望ましい。ブロックB1 とブロッ
クB2 はビニル芳香族炭化水素の微小ブロック、共役ジ
エン重量比の段差により明確に区切られても、あるい
は、2つのブロックを通して連続的に共役ジエン分布が
変化してもよい。以上、ブロック構造を詳細に説明した
が、本発明の範囲はこれらの説明により制約を受けるも
のではない。
は、本発明で規定する条件を満足するリニア構造のもの
を多官能カップリング剤によりカップリングさせて得ら
れるラジアル構造のものであってもよい。なお、本発明
において用いられる多官能カップリング剤としては四塩
化ケイ素、エポキシ化大豆油、有機カルボン酸エステル
等の2〜4の官能基を持つ化合物が挙げられる。
ンとビニル芳香族炭化水素との重量比及びビニル芳香族
炭化水素のブロック率を前掲のとおり規定したブロック
共重合体において、 共役ジエンを含有する重合体ブロックがブロック共重
合体中で偏った位置に分布し、かつ そのブロック中の共役ジエンの量がビニル芳香族炭化
水素重合体ブロックの小さい側で多く、ビニル芳香族炭
化水素重合体ブロックの大きい側で少ない分布とした場
合、極めて良好な透明性、耐衝撃性、及びビニル芳香族
炭化水素重合体の補強性に優れたブロック共重体の得ら
れることを見出した。これらの要素をそれぞれ適正範囲
に調整することにより本発明に示した様な透明性と耐衝
撃性がともに優れたブロック共重合体の得られることは
従来知られておらず、特筆すべき事項である。
ついて説明する。本発明のブロック共重合体は、有機溶
媒中、有機リチウム化合物を開始剤としてビニル芳香族
炭化水素及び共役ジエンのモノマ−を重合することによ
り製造できる。有機溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘ
キサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオク
タン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、あいはベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族
炭化水素などが使用できる。
のリチウム原子が結合した化合物であり、例えば、エチ
ルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチ
ウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウ
ム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム
等が使用できる。
エポキシ化大豆油が挙げられるが、その他に四塩化ケイ
素、有機カルボン酸エステル等も用いることができる。
香族炭化水素及び共役ジエンは前掲したものを使用する
ことができ、それぞれ1種又は2種以上より選ばれて重
合することができる。
は、モノマーの全添加量に対する開始剤の濃度により制
御できる。また、ブロック共重合体のブロック率は、ビ
ニル芳香族炭化水素と共役ジエンを共重合させる際のラ
ンダム化剤の濃度により制御できる。
ロフラン(THF)が用いられるが、その他のエーテル
類やアミン類、チオエーテル類、ホスホルアミド、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、カリウム又はナトリウムの
アルコキシド等も使用できる。適当なエーテル類として
はTHFの他にジメチルエーテル、ジエチルエーテル、
ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙
げられる。アミン類としては第三級アミン、例えば、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチ
レンジアミンの他、環状第三級アミン等も使用できる。
その他にトリフェニルホスフィン、ヘキサメチルホスホ
ルアミド、アルキルベンゼンスルホン酸カリウム又はナ
トリウム、カリウム又はナトリウムブトキシド等がラン
ダム化剤として用いることができる。
共役ジエンを重合缶に連続フィードするか、ビニル芳香
族炭化水素と共役ジエンを重合缶に交互に少量ずつ分添
することによってもブロック率は制御できる。
を必要な比率で一括もしくは分添する。 ブロックB1 及びブロックB2 両領域分に相当する共
役ジエンを一括添加した後、ブロックB1 分のビニル芳
香族炭化水素を一括もしくは分添することによりブロッ
クB1 を形成し続けて、その後ブロックB2 分のビニル
芳香族炭化水素と必要な場合ランダム化剤を一括もしく
は分添することによりブロックB2 を形成する。 等の方法があるが、どのような製法であっても本発明の
構造に該当すれば効果は発現する。
で有効に活用するためには、必要に応じて種々の添加剤
を配合することが望ましい。添加剤としては、各種安定
剤、滑剤、加工助剤、ブロッキング防止剤、帯電防止
剤、防曇剤、耐光性向上剤、軟化剤、可塑剤、顔料等が
使用できる。
4−メチルフェノール等のフェノール系酸化防止剤、ト
リスノニルフェニルフォスファイト等の燐系酸化防止剤
等が挙げられる。またブロッキング防止剤、帯電防止
剤、滑剤としては、例えば、脂肪酸アマイド、エチレン
ビスステアロアミド、ソルビタンモノステアレート、脂
肪酸アルコールの飽和脂肪酸エステル、ペンタエリスリ
トール脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの添加剤
はブロック共重合体に対して5重量%以下の範囲で使用
することが好ましい。
に他の重合体を配合することもできる。例えば、前記の
ビニル芳香族炭化水素の重合体、本発明で規定する範囲
外のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック共
重合体、前掲したビニル芳香族炭化水素と他のビニルモ
ノマー、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸メ
チル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル等の
メタクリル酸エステル、アクリロニトリル等との共重合
体が挙げられる。
(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン共重合体(ABS)、メタクリル酸メチル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体(MBS)、ポリフェニレンエー
テル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル等も使用でき
る。
したブロック共重合体を用いることもできる。例えば、
ビニル芳香族炭化水素重合体、又は前掲したビニル芳香
族炭化水素とアクリロニトリル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、無水マレイン酸等の共重合体の
ような非ゴム変性重合体、例えば、ポリスチレン、スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体等へ本発明のブロッ
ク共重合体を配合することにより当該重合体の耐衝撃性
を高めることができる。
る。但し、本発明は以下の実施例によって限定を受ける
ものではない。
して、スチレン及びブタジエンのモノマ−を用いブロッ
ク構造がA1 −B1 −B2 −A2 の一般式で表示される
ブロック共重合体を製造した。また、実施例7について
は重合が完結した後、3官能のエポキシ化大豆油を、使
用したn−ブチルリチウムに対して1/3モル添加して
カップリングさせることによりブロック構造が(A1 −
B1 −B2−A2 )3 Xで表されるブロック共重合体を
製造した。ブロック共重合体の製造においてブロック共
重合体に組み込まれているポリスチレンブロックA1 及
びA2 の数平均分子量の比は、ブロックA1 部に使用す
るスチレン量と、ブロックA2 部に使用するスチレン量
の比率を変えることで調整し、また、スチレンのブロッ
ク率は、ブロックB1 及びブロックB2 部のモノマーと
して添加するスチレンとブタジエンの混合モノマーの比
率を変えることで調整した。得られたブロック共重合体
は押出機でペレット化した後、日精樹脂工業(株)社製
FS−55(2oz射出成型機)を用い200℃で縦×
横×厚さ=100mm×100mm×2mmのプレート
を射出成型し、物性試験用に使用した。
2表に示す。なお、表中の物性の測定は下記の方法によ
った。 (1)落錘強度:前述のプレートを20℃の雰囲気にお
いて、先端のRが10m/mφの錘を重量及び高さを変
えて落下させ、破壊の起こらない最高の高さを求め、重
量×高さで表示した。 (2)曇度:前述のプレートをASTM−D−1003
の方法により測定した。 (3)硬度:前述のプレートをASTM−D−785
(ロックウェル硬度:Rスケール、但し比較例2のみA
スケール)の方法により測定した。なお、落錘強度と曇
度の測定に使用したプレートは、射出成型後23℃×5
0%×24時間、状態調整を行った。第1表に示すよう
に、本発明で規定する範囲内のブロック共重合体は透明
性及び耐衝撃性に優れた成型品であった。
び透明性ともに優れるので、該共重合体から透明性に優
れ、耐衝撃性の高い成型品を得ることができる。また、
他のビニル芳香族炭化水素重合体との相溶性にも優れる
ため、補強用として他のビニル芳香族炭化水素重合体に
配合し、各種成型品を得ることもできる。更に、ブロッ
ク共重合体単独及び重合体組成物は射出成型、射出中空
成型によって成型品が得られるだけでなく、押出成型、
インフレーション成型等によりフィルム/シートに成型
され、そのまま、もしくは真空圧空成型等の2次加工に
より種々の用途に使用できる。特に、透明性と耐衝撃性
の高度なバランスの要求される透明シート用途への使
用、低温収縮タイプのシュリンクフィルムへの腰強度付
与成分としての使用が有効である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとか
らなるブロック共重合体において、その両末端に大きさ
の異なるビニル芳香族炭化水素重合体ブロックA1 及び
A2 を、その中間部分に共役ジエン重合体及び/又は共
役ジエンとビニル芳香族炭化水素からなる重合体ブロッ
クB1 並びに共役ジエンとビニル芳香族炭化水素からな
る重合体ブロックB2 を有し (1)ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの重量比が
50/50〜90/10で、ブロック共重合体の数平均
分子量が40000〜500000であり、 (2)ブロック共重合体に含有されるビニル芳香族炭化
水素のブロック率(%)=(W/WO )×100が25
〜90%で、(但し、W=ブロック共重合体中のビニル
芳香族炭化水素ブロックの重量、WO =ブロック共重合
体中のビニル芳香族炭化水素の全重量を示す。) (3)更にビニル芳香族炭化水素重合体ブロックA1 及
びA2 の数平均分子量の間に0.1≦MN1 /MN2 ≦
0.8の関係が成立し、(但し、MN1 =ビニル芳香族
炭化水素重合体ブロックA1 の数平均分子量、MN2 =
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックA2 の数平均分子
量を示す。) (4)共役ジエンを含む重合体ブロックB1 及びB2 の
共役ジエンの重量比の間に、1.2≦M1 /M2 ≦10
の関係が成立し、(但し、M1 =共役ジエンブロックB
1 中の共役ジエン重量/共役ジエンブロックB1 の重
量、M2 =共役ジエンブロックB2 中の共役ジエン重量
/共役ジエンブロックB2 の重量、を表す。) (5)ブロック共重合体の構造が、一般式 (イ)A1 −B1 −B2 −A2 又は、 (ロ)(A1 −B1 −B2 −A2 )n −X (但し、Xは多官能カップリング剤の残基、又は多官能
有機リチウム化合物の残基を示す。)からなることを特
徴とするブロック共重合体。
Priority Applications (1)
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JP24167393A JP2968919B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 透明高強度ブロック共重合体 |
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JP24167393A Expired - Fee Related JP2968919B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 透明高強度ブロック共重合体 |
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