JP2968292B2 - 周期的電気振動の発生方法および装置 - Google Patents

周期的電気振動の発生方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は周期的電気振動の発生方法および装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
無線およびレーダー技術では、送信周波数を跳躍的に
変更され得る送信機が使用される。迅速な周波数切換に
よりたとえば大電力で狭帯域の擾乱送信機が回避され得
る。できるかぎり擾乱のない利用信号を得るためには、
その際に受信機に到来する信号が位相コヒーレントに復
調されなければならない。位相コヒーレントな復調のた
めの前提条件は、送信信号および復調器に供給される参
照信号の位相が各周波数切換の後に再び各1つの予め定
められた値をとることである。
米国特許第3,696,306号明細書から、その位相が迅速
な跳躍的な周波数変更の後に常に予め定められた値をと
る電気振動を発生し得る位相コヒーレントな周波数合成
装置は公知である。アナログ技術で構成されたこの回路
の欠点は、回路費用が高く、また周波数切換のための切
換時間が比較的長いことである。さらに、結果として得
られる周波数ラスターに対する1つの小さい線間隔が追
加的な高い回路費用によってのみ実現され得る。
雑誌“RFテクノロジー”(1987)5には、フレッド.
ウイリアムス(Fred Williams)の論文“正弦波の直接
数値的合成”のなかに、電気振動の発生を時間範囲内で
可能にする1つの直接ディジタル周波数合成装置(DD
S)の構成が記載されている。このディジタル周波数合
成装置は少数の集積されたモジュールで実現され得る簡
単な回路構成を有する。しかし、周波数の切換はディジ
タル周波数合成装置では位相連続的に行われる。すなわ
ち、先に発生された周波数fAの位相Φの終期値は新た
に発生される周波数fNの位相Φの初期値に等しい。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、上述の周波数合成装置の回路構成を
改良し、選択的に設定可能な周波数を有する周期的電気
振動を発生するための方法および装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
この課題は、各任意の先に発生された値への周波数の
変更およびリセットの後に位相コヒーレンスが保たれて
いる方法において、周期的に1つの時間間隔がt=0か
らt=tZまでカウントされ、新たに設定すべき周波数fN
の初期位相がΦ予め、周期的にカウントされた時間間
隔の状態に相応する後刻のカウント時点tN(0≦tN
tZ)に対して計算され、また周波数fNがカウント時点tN
から初期位相Φで発生される方法、および位相値Φ
を含んでおり後段に接続されているディジタル−アナロ
グ変換器を有する位相レジスタ段が接続されている位相
インクレメント段の第1の入力端と接続されている計算
装置を有する装置において、制御論理回路と、主クロッ
ク周波数を供給される時間測定ユニットとが設けられて
おり、時間測定ユニットの出力端は主クロック周波数か
ら導き出された時間信号またはクロック信号を計算装置
に発し、主クロック周波数から周期的に導き出された時
間マークを発する時間測定ユニットの出力端は制御論理
回路と接続されており、主クロック周波数から導き出さ
れたクロック信号を発する時間測定ユニットの出力端は
位相レジスタ段と接続されており、計算装置の出力端は
位相レジスタ段のリセット入力端と接続されており、制
御論理回路は2つの命令線および1つの状態線を介して
計算装置と接続されており、位相レジスタ段は命令線を
介して制御論理回路と接続されている装置によって解決
される。
〔発明の効果〕
本発明による周波数合成装置の最も重要な利点はディ
ジタル回路構成が簡単であることと、迅速な位相コヒー
レントな周波数切換を周波数ラスターの小さい線間隔に
おいても行い得ることとである。
〔実施例〕
以下、図面により本発明をその実施例について一層詳
細に説明する。
第3図による公知の周波数合成装置は計算装置R、位
相インクレメント段PI、位相レジスタ段PRおよびディジ
タル−アナログ変換器D/Aを有する。計算装置Rには主
クロック周波数htfが、また並列データ線DL1を介して新
たに発生すべき周波数fNの値が入力される。存在するデ
ータの読入れおよび周波数の変更のための命令は計算装
置Rに命令線BL1を介して供給される。新たに入力され
た周波数fNに対して計算装置Rは、時間間隔tPに相当す
る位相変化ΔΦ(ΔΦ=2πfN×tP)を計算する。
位相インクレメント段PIのなかでは、位相インクレメン
ト段PIにデータ線DL5を介して供給される位相レジスタ
段PRの内容が周期的に、データ線DL2を介して供給され
る計算された位相変化ΔΦに相当する値により加算ま
たはインクレメントされ、またデータ線DL3を介して位
相レジスタ段PRの入力端に供給される。この周期的な過
程の継続時間は、位相レジスタ段PRに供給されるクロッ
ク周波数により決定され、またその際に時間間隔tPに相
当する。位相レジスタ段PRの内容はさらにデータ線DL4
を介して、周波数fN(fN=ΔΦN/2πtP)の信号を発す
るディジタル−アナログ変換器D/Aに供給される。発す
るべき周波数が一義的に決定されているためには、発せ
られる周波数の周期あたり少なくとも2つのレジスタ値
がディジタル−アナログ変換器D/Aに供給されなければ
ならない。その際に位相レジスタ段PRの通過は発せられ
る振動の周期に相当する。1つの新しい周波数fNの初期
位相Φはこの装置ではそれぞれ位相レジスタ段PRの偶
然に存在する内容に相当する。すなわち古い振動の位相
はほぼ連続的に新しい振動の位相に移行する。
第1図による本発明による周波数合成装置は第3図に
よる回路に追加して時間測定ユニットZMEおよび制御論
理回路SLを有する。4つの出力端ZA1、ZA2、ZA3およびZ
A4を有する時間測定ユニットZMEには入力端ZE1を介して
主クロック周波数htfが入力され、それから周波数合成
装置のなかですべてのクロックおよび時間信号が導き出
される。並列データ線DL6を介して時間信号を発し、ま
た別の線を介してクロック信号を発する時間測定ユニッ
トZMEの出力端ZA1およびZA2は計算装置Rと接続されて
いる。時間測定ユニットZMEの出力端ZA3からは周期的に
時間マークZMが制御論理回路SLに発せられる。時間測定
ユニットZMEの出力端ZA4からはクロック線が位相レジス
タ段PRに通じている。計算装置Rは2つの命令線sta
(インクレメント開始)またはsto(インクレメント停
止)により制御論理回路SLと、またリセット線rstを介
して位相レジスタ段PRと接続されている。制御論理回路
SLからは線ss(インクレメント開始/停止)が位相レジ
スタ段PRに通じている。どの時点t=tAでインクレメン
ト過程が停止されるかを指示する状態線e/aが制御論理
回路SLから計算装置Rに通じている。
時間測定ユニットZMEは周期的にt=0からt=tZ
での時間間隔をカウントし、また現在のカウンタ状態を
カウンタ出力端ZA1を介して計算装置Rに伝達する。t
=0からt=tZまでの時間間隔と可能な発生すべき周波
数fiとは、t=0からt=tZまでの時間間隔がすべての
発生可能な周波数fiの周期のそれぞれ整数倍に相当する
ように決定されている。それによって、すべての可能な
発生し得る周波数fiの位相Φがカウント時点t=0に
対して不変の値をとることが達成され、このことは後刻
のカウント時点tNに対する周波数fNに対するコヒーレン
トな位相値Φ(Φ=|2πfNtN+ΦO|modulo2π)を
求めることを周波数の複数回の切換およびカウント時点
tZの超過の後にも可能にする。位相角Φに対する値は
初期位相角Φのすべての計算に対して等しくなければ
ならず、また通常は零に等しい。
その結果としての発するべき周波数ラスターの最小の
線間隔Δfminは下記のように求められ得る。
第1の周波数f1に対しては: m×1/f1=tZまたはf1=m/tZ、 すぐ次に高い周波数f2=f1+Δfminに対しては: (m+1)×1/f2=tZまたは(m+1)=(f1+Δf
min)×tZ=(m/tZ+Δfmin)×tZ=m+Δfmin×tZ
たは1=Δfmin×tZ が成り立つ。その結果、最小の線間隔Δfminはt=0か
らt=tZまでの時間間隔の逆数値に相当する(Δfmin
1/tZ)。こうしてt=0からt=tZまでの時間間隔の増
大により周波数ラスターの任意に狭い線間隔が達成され
得る。t=0からt=tZまでの時間間隔が決して超過さ
れない場合には、任意の周波数が位相コヒーレントに発
生され得る。
以下には1つの周波数切換の経過を第2図の時間ダイ
アグラムにより一層詳細に説明する。
第2a図によれば時点t1で新しい周波数fNが計算装置R
のなかに読入れられ、記憶される。時点t2で、現在発生
された周波数fAを新しい周波数fNにより置換する命令が
計算装置Rに与えられる。時点t3で計算装置Rはインク
レメント停止命令stoを制御論理回路SLに送り、制御論
理回路SLはすぐ次の時間マークZM3の到来の際にまたは
カウント時点tAでインクレメント過程を線ss(インクレ
メント開始/停止)を介して停止する。インクレメント
過程の停止は計算装置Rに状態線e/aを介して報知され
る。いま計算装置Rはカウント時点tN(tN=tA+T;時間
間隔Tは一定の遅延であり、また2つの時間マークZMの
間の間隔の整数であることが有利である)、将来の位相
インクレメントΔΦ=2πfN×tP、カウント時点tA での位相Φの値およびカウント時点 での位相Φの値を計算する。時間間隔T(T=tN
tA)は、古い周波数fAの停止から新しい周波数fNの発生
までに計算および制御過程に対して必要とされる一定の
遅延である。さらに計算装置Rにより位相差 が計算され、また位相レジスタ段PRの内容に加算または
インクレメントされる。
遅延時間Tの経過の後に、いまの例では時間マークZM
7と合致するカウント時点tNでインクレメント過程が再
び開始される。計算装置Rはこの目的で時点t4で、時間
マークZM7の到来の直前に、1つのインクレメント開始
命令を線staを介して、時間マークZM7の到来の際にイン
クレメント過程を線ssを介して開始する制御論理回路SL
に送る。従って新しい周波数fNは時点tNから初期位相Φ
で発生される。続いて計算装置Rのメモリのなかの古
い周波数fAは新しい既に開始された周波数fNにより置換
され、従って周波数合成装置は新しい位相コヒーレント
な周波数切換の準備ができている。カウント時点tAに対
する位相値Φを計算する代わりに、インクレメント過
程の停止の後に位相レジスタ段PRの内容を追加的なデー
タ線を介してR計算装置に読入れることもできる。
時間測定ユニットZMEが周期的に制御論理回路SLに発
する時間マークZMは従って周波数切換の経過を簡単化す
る。なぜならば、カウント時点tA、一定の遅延時間T、
従ってまたカウント時点tがより簡単に決定または計算
され得るからである。
短縮された切換時間を有する周波数切換のための簡単
化された可能性が第2b図により示される。時点t1で新し
い周波数fNが計算装置Rのなかに読入れられ、記憶され
る。計算装置Rは続いて将来の位相インクレメントΔΦ
を計算する。時点t2で、現在発生された周波数fAを新
しい周波数fNにより置換する命令が計算装置Rに与えら
れる。計算装置Rは続いて、将来のカウント時点tNを、
たとえばカウント時点tNが後続の第3の時間マークZM3
と合致するように計算する。続いて計算装置Rは値tN
よびfNによりカウント時点tNに対する初期位相 を計算する。この値が求められた後に、時点t3でインク
レメント過程が停止され、また位相レジスタ段PRが零に
リセットされる。次いで位相レジスタ段PRが計算された
初期位相 の値だけインクレメントされる。カウント時点tNでイン
クレメント過程が予め計算されたインクレメントΔΦ
で再び開始される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による周波数合成装置の構成図、第2図
は1つの周波数切換の時間的経過の2つの可能性を示す
線図、第3図は公知の直接ディジタル周波数合成装置の
構成図である。 D/A……ディジタル−アナログ変換器 e/a……状態線 htf……主クロック周波数 PI……位相インクレメント段 PR……位相レジスタ段 R……計算装置 rst……計算装置出力端 SL……制御論理回路 ss、sta、sto……命令線 ZA1〜ZA4……出力端 ZM……時間マーク ZME……時間測定ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−141210(JP,U) 米国特許3772681(US,A) 米国特許3696306(US,A) 米国特許3831015(US,A) 欧州公開78588(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03B 23/00 - 28/00 H03K 4/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】選択的に設定可能な周波数を有する周期的
    電気振動を発生するための方法であって、各任意の先に
    発生された値への周波数の変更およびリセットの後に位
    相コヒーレンスが保たれている方法において、周期的に
    1つの時間間隔がt=0からt=tZまでカウントされ、
    新たに設定すべき周波数fNの初期位相Φが予め、周期
    的にカウントされた時間間隔の状態に相応する後刻のカ
    ウント時点tN(0≦tN≦tZ)に対して計算され、また周
    波数fNがカウント時点tNから初期位相Φで発生される
    ことを特徴とする周期的電気振動の発生方法。
  2. 【請求項2】初期位相Φが次式Φ=|2πfNtN+ΦO|
    modulo 2πにより計算され、位相Φは新たに発生すべ
    きすべての周波数fNに対して等しいことを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】任意の周波数fNを発生するためにカウント
    すべき時間間隔がt=0からt=tZまで、最終の周波数
    切換がカウント時点tZの第1回の超過までに行われるこ
    とを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】カウント時点tZの第1回の超過の後に、t
    =0からt=tZまでの時間間隔の整数倍に相当する周期
    を有する周波数のみが発生されることを特徴とする請求
    項2記載の方法。
  5. 【請求項5】新しい周波数fNを有する振動の発生の前に
    古い周波数fAを有する古い振動の発生がカウント時点tA
    (0≦tA≦tZ)で中断されることを特徴とする請求項3
    または4記載の方法。
  6. 【請求項6】種々のカウント時点(たとえばt=0,tZ
    tAおよび/またはtN)を確定する周期的時間マーク(Z
    M)が発生され、その際にカウント時点tAが1つの時間
    マーク(ZM1)上に、またカウント時点tNが後続の時間
    マーク(ZM(1+X))の1つと合致することを特徴とする
    請求項1ないし5の1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】周波数f1の位相Φが位相レジスタ段(P
    R)の周期的にインクレメントされる内容に相当し、1
    つの周波数切換命令の後にインクレメント過程がカウン
    ト時点tAで停止され、古い周波数fAの位相Φがカウン
    ト時点tAに対して計算され、または位相レジスタ(PR)
    から読出され、また新しい周波数fNの位相Φが後続の
    カウント時点tNに対して、またそれから位相差 が計算され、その後カウント時点tR(tA≦tR≦tN)にお
    いて位相レジスタ(PR)の内容に加算されるか、又は位
    相レジスタ(PR)の内容がカウント時点tR(tA≦tR
    tN)において零にセットされ、また計算された位相Φ
    の大きさだけ高められ、またインクレメント過程がカウ
    ント時点tNで再び開始されることを特徴とする請求項1
    ないし6の1つに記載の方法。
  8. 【請求項8】t=0からt=tZまでの時間間隔の周期的
    カウントおよび位相レジスタ段(PR)のインクレメント
    過程ならびに、存在する場合には、時間マーク(ZM)が
    同一の主クロックにより時間的に制御されることを特徴
    とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】請求項8による方法を実施するための装置
    であって、位相値Φを含んでおり後段に接続されてい
    るディジタル−アナログ変換器(DA)を有する位相レジ
    スタ段(PR)が接続されている位相インクレメント段
    (PI)の第1の入力端と接続されている計算装置(R)
    を有する装置において、制御論理回路(SL)と、主クロ
    ック周波数(htf)を供給される時間測定ユニット(ZM
    E)とが設けられており、時間測定ユニット(ZME)の出
    力端(ZA1)および(ZA2)は主クロック周波数(htf)
    から導き出された時間信号またはクロック信号を計算装
    置(R)に発し、主クロック周波数(htf)から周期的
    に導き出された時間マーク(ZM)を発する時間測定ユニ
    ット(ZME)の出力端(ZA3)は制御論理回路(SL)と接
    続されており、主クロック周波数(htf)から導き出さ
    れたクロック信号を発する時間測定ユニット(ZME)の
    出力端(ZA4)は位相レジスタ段(PR)と接続されてお
    り、計算装置(R)の出力端(rst)は位相レジスタ段
    (PR)のリセット入力端と接続されており、制御論理回
    路(SL)は2つの命令線(sta、sto)および1つの状態
    線(e/a)を介して計算装置(R)と接続されており、
    位相レジスタ段(PR)は命令線(ss)を介して制御論理
    回路(SL)と接続されていることを特徴とする周期的電
    気振動の発生装置。
JP1330943A 1988-12-23 1989-12-20 周期的電気振動の発生方法および装置 Expired - Lifetime JP2968292B2 (ja)

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CH04781/88-3 1988-12-23
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