JP2966399B1 - 組立式防音室 - Google Patents

組立式防音室

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JP2966399B1 JP18506798A JP18506798A JP2966399B1 JP 2966399 B1 JP2966399 B1 JP 2966399B1 JP 18506798 A JP18506798 A JP 18506798A JP 18506798 A JP18506798 A JP 18506798A JP 2966399 B1 JP2966399 B1 JP 2966399B1
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Abstract

【要約】 【課題】 複数枚のパネルを連結して防音室を形成する
作業を、防音室の内側から簡単に行う事を可能とする。
そして、外部からの悪戯を防止するとともに、使用時の
安全性を向上させる。また、組立・分解時に、防音室の
外周に作業空間を不要とする。 【解決手段】 遮音性能を有するドアパネル2a、壁パ
ネル2b、床パネル2c、天井パネル2d、及びこれら
のパネル2を締着固定する組立金具15とから成る。こ
の組立金具15は、L字型のコーナー金具16と本体金
具17とから形成し、コーナー金具16は、パネル2へ
の固定部18と係合受部22とから成る。係合受部22
に係合する掛止具23と、掛止具23を締め付ける操作
レバー24を本体金具17に設ける。この組立金具15
で各パネル2を連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、楽器の練習やボーカル
の発声練習等を行う場合に用いる、簡単に組み立て・分
解が可能な組立式防音室に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、楽器の演奏や、ボーカルの練習等
を行うため、特許第2741656号公報記載の如き防
音室が存在する。この防音室は、防音性能を有する複数
枚のパネルと、これらのパネルの外面に接続固定し、パ
ネルを連結固定するための組立金具から構成される。こ
の組立金具は、隣接する一方のパネルに固定する締結金
具と、他方のパネルに固定する受け金具とから成り、各
パネルを隣接して配置した後、パネルの外側から、この
締結金具と受け金具とをワンタッチで締結する事によ
り、各パネルを締着固定して防音室を形成するものであ
った。そして、このように形成した防音室を、室内や屋
外に設置して使用するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の防音室は、組立金具が外側に露出しているため、子
供等が悪戯して、この組立金具を外してしまう事があっ
た。すると、各パネル間に隙間が生じて遮音効果が低下
したり、パネルが倒れて、防音室の内外にいる人が、そ
の下敷きになる等の危険があった。また、従来の防音室
は、組立作業に於いて、作業者が組立金具の締結作業を
行うためには、パネルの外周に一定の作業空間が必要で
あった。そのため、防音室を建物のコーナーや壁面に密
接して設置する際は、いったん壁面から離れた場所で防
音室を組み立てた後、この防音室をコーナーや壁際まで
移動させる必要があった。
【0004】しかし、組み立ての完了した防音室は重量
があり、コーナーや壁際に移動するのは大きな労力を必
要とし、作業効率が劣るとともに、移動の際に設置面と
防音室の床パネルとが強く接触して、一方または双方を
破損してしまう事があった。また、防音室の外面に組立
金具が突出しているので、防音室を建物の壁面に密接し
て設置する事ができないし、組立金具で壁面を傷つけて
しまう事もあった。
【0005】本発明は上述の如き課題を解決しようとす
るものであって、防音室を形成する際に、複数枚のパネ
ルを固定するための組立金具を、防音室の内側から締着
可能とする事により、防音効果に優れた防音室を簡易な
方法で形成しようとするものである。そして、このよう
に防音室の組立金具を内側から締着可能とする事によ
り、組立金具を外す等の悪戯を防止するとともに、安全
性を向上させようとするものである。また、防音室を壁
面やコーナーに近接して設置する際も、設置場所で直に
組み立てる事を可能とし、従来例の如く組立後の防音室
を移動する手間や労力を省き、作業効率を向上しようと
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、遮音性能を有するドアパネル、壁パネ
ル、床パネル、天井パネル、及びこれらのパネルを締着
固定する組立金具とから成り、この組立金具は、コーナ
ー金具と本体金具とから形成し、コーナー金具は、L字
型基盤の一方の片をパネルへの固定部とし、他方の片を
係合受部とし、本体金具はこのコーナー金具の係合受部
に係合する掛止具と、この掛止具を、コーナー金具の締
付方向に締着させる操作レバーとを備え、上記の組立金
具により、ドアパネル、壁パネル、天井パネルを内側か
ら、分解可能に締着固定するとともにこの締着固定に伴
って床パネルを下端に締着して成るものである。
【0007】また、ドアパネル及び壁パネルは、隣接す
るドアパネルまたは壁パネルとの接続面に、互いに嵌合
可能な凹溝または凸条を長さ方向に設けても良い。
【0008】また、パネルは、隣接するパネルとの接続
面に、ゴム部材を貼りつけても良い。
【0009】また、組立金具は、パネルとの接続面に、
ゴム部材を貼りつけても良い。
【0010】
【作用】本発明は上述の如く構成したものであるから、
ドアパネル、壁パネル、床パネル、天井パネルをそれぞ
れ組み立てて防音室を形成するには、まず防音室の設置
場所に床パネルを配置する。次に、この床パネルの上面
で、複数の壁パネルとドアパネルとを連結し、防音室の
壁面を形成する。これらのパネルは、製造工程で隣接す
る一方のパネルの内側に、コーナー金具を固定するとと
もに、他方のパネルの内側には、このコーナー金具に対
応して本体金具を固定している。そして、作業者は、こ
の本体金具の掛止具を、隣接するパネルのコーナー金具
の係合受部に係合した後、本体金具の操作レバーを締付
方向に操作する事により、本体金具の掛止具をコーナー
金具の係合受部に締着する。
【0011】壁パネル及びドアパネルに固定した全ての
組立金具を締着する事により、隣接するパネルが互いに
連結固定されて、防音室の壁面が完成するとともに、こ
れらのパネルの下端に、床パネルを締着固定するものと
なる。次に、ドアパネル、壁パネルの上端に、天井パネ
ルを載置し、この天井パネルの内側に固定した組立金具
と、ドアパネル及び壁パネルの上端内側に固定した組立
金具を、各々締着する事により、防音室の上端に、天井
パネルを連結固定する。
【0012】このように、組立金具の締着により、隣接
するパネル同士が密着固定されるとともに、各パネルは
遮音性を有しているから、防音性の高い防音室を形成す
る事ができる。そのため、この防音室内の騒音や振動が
外部に漏れる事がなく、楽器の演奏やボーカルの練習等
を快適に行えるものとなる。また、この防音性に優れた
防音室を、内側から組立金具を締着するだけで、簡単に
形成できるし、建物の壁面やコーナーに近接して防音室
を設置する事もできるので、手間や労力を省き、作業効
率も向上するものとなる。そして、悪戯による防音室の
分解を防止する事ができるので、防音効果の持続性が保
持されるとともに、使用時の安全性も向上するものとな
る。
【0013】また、ドアパネル及び壁パネルは、隣接す
るドアパネルまたは壁パネルとの接続面に、互いに嵌合
可能な凹溝または凸条を長さ方向に設けても良い。そし
て、パネル同士を接続する際に、一方パネルの凹溝に、
他方のパネルの凸条を嵌合して仮接続する事により、パ
ネル同士が互いに支持し合い、転倒を防止する事ができ
るので、作業効率が向上するとともに作業者が安全に作
業を行う事ができる。また、凹溝と凸条の嵌合により、
組立金具の本体金具とコーナー金具の位置合わせも正確
となるから、組立金具の締着作業も容易なものとなる。
更に、パネル同士の密着度が高まるから、音漏れを防止
して、防音室の防音効果も向上する。また、防音室を分
解する場合は、組立金具の係合を解除しても、各パネル
同士が容易に分離して転倒する事がなく、分解作業も安
全に行う事ができる。
【0014】また、パネルは、製造工程に於いて、隣接
するパネルとの接続面に、微細な凹凸や寸法の誤差を生
じる事がある。すると、組立金具でパネルを接続固定し
ても、パネル間に隙間を生じてしまい、防音効果を低下
させる事があった。また、パネルは、板材等の堅い材料
を用いているので、防音室内で大きな音を発した場合等
に、その振動で隣接するパネル同士の接続面が、互いに
ぶつかり合い、カタカタと雑音を発生してしまうものと
なる。そのため、各パネルには、隣接するパネルとの接
続面に、ゴム部材を貼りつければ、接続面の凹凸や寸法
の誤差を弾性的に吸収するので、隣接するパネル間に隙
間を生じないものとなる。そのため、防音室の密閉度が
増し、防音効果が向上する。また、ゴム部材がクッショ
ンとなって振動を吸収するので、パネルによる雑音の発
生を防止するとともに、外部への振動の伝達を防止する
効果も向上するものとなる。
【0015】また、上述の如き音の振動を受けて、パネ
ルに固定した組立金具が振動し、金具を止めたビス等が
緩んでしまったり、パネルと接触して雑音を発したりす
る事も考えられ、防音室の防音効果が低下する虞があ
る。そのため、組立金具には、パネルとの接続面に、ゴ
ム部材を貼りつければ、この組立金具とパネルとの振動
を吸収する事ができる。すると、前述の如き不具合を解
消する事ができ、防音室の防音効果を長期に持続する事
ができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例を、図面に於いて説明
すれば、(1)は組立式の防音室で、内部で楽器の演奏や
ボーカルの練習を行う事を可能とするものである。そし
て、この防音室(1)は、図1に示す如く、ドア本体(2
8)を設けた一枚のドアパネル(2a)と、5枚の壁パネ
ル(2b)と、1枚の床パネル(2c)及び天井パネル(2
d)により形成し、長方形状の室内を構成している。ま
た、壁パネル(2b)を3枚とし、小さな防音室(1)を形
成しても良い。これら適宜の大きさの各パネル(2)を複
数枚、組み合わせる事により、演奏する楽器の大きさや
設置場所の面積に応じて、適宜の広さ及び形状の防音室
(1)を形成する事ができる。
【0017】また、各パネル(2)は遮音性能を有するよ
うに形成しているが、この遮音性能を、より効果的にす
るために、本実施例では、天井パネル(2d)には吸音ス
ポンジ(3)を貼着し、床パネル(2c)には上面にカーペ
ット(4)を貼着するとともに、下底の設置面(6)側にゴ
ムシート(5)を貼着している。また、このように床パネ
ル(2c)にゴムシート(5)を貼着すると、設置面(6)で
ある室内の床等の損傷を防止可能とするとともに、楽器
の演奏による音や振動を吸収可能としている。
【0018】また、壁パネル(2b)には、図1、図8及
び図9に示す如く、内壁側に音響調節板(7)を取り付け
ている。この音響調節板(7)は、図10に示す如く、一
面を開口した箱形の木枠(8)に、発砲ウレタン(10)を
収納し、開口面にジャージーネット(11)を張り付けて
いる。このジャージーネット(11)側を防音室(1)の内
側に配置して、音響調節板(7)を壁パネル(2b)に取り
付けている。この音響調節板(7)により、音や振動を良
好に吸収して防音効果が向上するとともに、壁面に於け
る音の反響を防止するので、狭い防音室(1)内でも、音
質の良好な演奏や発声が可能となる。
【0019】また、ドアパネル(2a)及び壁パネル(2
b)は、図8、図9に示す如く、隣接する一方のパネル
(2)の接続面に、凹溝(12)を長さ方向に設け、他方の
パネル(2)の接続面に、凸条(13)を設けている。ま
た、天井パネル(2d)及び床パネル(2c)は、隣接する
パネル(2)との接続面を切り欠いて、係合段部(14)を
各々設けている。この係合段部(14)には、ドアパネル
(2a)及び壁パネル(2b)の上端または下端を係合可能
としている。また、上記各パネル(2)は、隣接する他の
パネル(2)との接続面に、ゴム部材(27)を貼着する事
により、密着度を高めるとともに、振動の吸収効果も高
めている。
【0020】また、壁パネル(2b)、ドアパネル(2a)
及び天井パネル(2d)には、製造工程に於いて、各パネ
ル(2)を接続するための組立金具(15)を、予め接続固
定している。この組立金具(15)は、図2、図3に示す
如く、L字型のコーナー金具(16)と、本体金具(17)
とから成り、コーナー金具(16)は、L字型基盤の一方
の片をパネル(2)への固定部(18)とし、この固定部
(18)に、パネル(2)に固定するためのビス(20)を挿
通する、ビス穴(21)を設けている。また、コーナー金
具(16)のL字型基盤の他方の片は、隣接するパネル
(2)の壁面に接触して配置する接触片(19)とするとと
もに、本体金具(17)を係合するための係合受部(22)
を突設している。また、この係合受部(22)は、固定部
(18)側を凹設し、係合凹部(34)とし、この係合凹部
(34)とは反対側を開口して、係合開口部(35)として
いる。
【0021】一方、本体金具(17)には、前記コーナー
金具(16)の係合受部(22)に設けた係合凹部(34)に
係合するための、U字型の掛止具(23)と、この掛止具
(23)をコーナー金具(16)の締付方向に締着するため
の操作レバー(24)とを設けている。この操作レバー
(24)は、両側の中間部に、掛止具(23)のU字の両端
部を、図2に示す如く、回動可能に軸支している。
【0022】また、本体金具(17)は、基盤の両側にビ
ス穴(21)を設け、ビス(20)でパネル(2)に固定可能
とするとともに、基盤の上面には本体筒(36)を突設し
ている。そして、この本体筒(36)内には、図2、図3
に示す如く、コーナー金具(16)の係合受部(22)内に
進退可能な、係合扞(25)を挿入している。この係合扞
(25)は、図3に示す如く、内部に押圧発条(37)を収
納し、この押圧発条(37)により、常時は係合受部(2
2)からの抜出し方向に押圧付勢している。また、前記
の操作レバー(24)は、本体筒(36)の両側に設けた長
穴溝(38)を介して、係合扞(25)に支軸(40)で回動
可能に軸支している。そして、操作レバー(24)は、締
着方向への回動に伴って、長穴溝(38)内を摺動可能と
し、またこの操作レバー(24)の摺動に追随して、係合
扞(25)は係合受部(22)内に於いて進退可能となる。
【0023】このように、本体金具(17)の掛止具(2
3)と、コーナー金具(16)の係合受部(22)に設けた
係合凹部(34)との係合により、組立金具(15)を締着
する事が可能となる。更に、本体金具(17)の係合扞
(25)が、操作レバー(24)の摺動に追随して係合受部
(22)内に挿入位置する。すると、掛止具(23)と係合
受部(22)との係合部分に、係合を解除するような衝撃
が加わっても、係合扞(25)がカンヌキの働きをして、
組立金具(15)の解除を防止するものとなる。そのた
め、組立金具(15)の締着強度を、より強固なものとす
る事を可能としている。また、係合扞(25)は、押圧発
条(37)によって抜出し方向に付勢されているから、操
作レバー(24)と掛止具(23)も同一方向に付勢され、
本体金具(17)とコーナー金具(16)を引き寄せ方向に
締着するから、パネル(2)相互を強固に連結できる。
【0024】そして、上述の如き組立金具(15)を各パ
ネル(2)の内側に固定するが、本実施例では、図1に示
す如く、交差方向に隣接してコーナーを形成する壁パネ
ル(2b)又はドアパネル(2a)の一方の側面3カ所に、
本体金具(17)を固定し、このパネル(2)と隣接する他
方のパネル(2)の側面3カ所に、コーナー金具(16)を
固定している。また、本実施例では、2枚のパネル(2)
を平行に連結して、長尺な壁面を形成している。この2
枚のパネル(2)の連結には、本発明のL字型の組立金具
(15)を使用せず、図8、図9に示す如く、従来公知の
組立金具である、平面的な取付金具(26)を用いる。そ
して、一方のパネル(2)の側面3カ所に、この取付金具
(26)の係合側を固定し、他方のパネル(2)の側面3カ
所に、取付金具(26)の本体側を固定している。
【0025】また、5枚の壁パネル(2b)及びドアパネ
ル(2a)の上端の2カ所に、天井パネル(2d)を取り付
けるための本体金具(17)を固定するとともに、天井パ
ネル(2d)には、これらの本体金具(17)に対応する位
置にコーナー金具(16)を固定している。また、前記全
ての組立金具(15)は、図4に示す如く、ビス穴(21)
にビス(20)を挿入する事により、各パネル(2)に固定
している。また、組立金具(15)は、パネル(2)との接
触面に、ゴム部材(27)を介在して固定する事により、
防音室(1)の使用時の音や振動によるビス(20)の緩み
や、接触音の発生を防止可能としている。
【0026】上述の如き部材を使用して、防音室(1)を
組み立てるには、まず床パネル(2c)を防音室(1)の設
置面(6)に載置する。従来例の防音室は、外側から組み
立てるので、防音室を室内の壁際やコーナーに設置する
場合は、設置場所から離れた場所で組み立てる必要があ
った。しかし、本発明の防音室(1)は、内側から組み立
て作業を行えるので、壁際やコーナーに密接して床パネ
ル(2c)を配置し、その後の組み立て作業を行う事がで
きる。
【0027】次に、床パネル(2c)の上面で、壁パネル
(2b)とドアパネル(2a)を組み立てる事により、防音
室(1)の壁面を形成する。この組み立ての際には、各パ
ネル(2)の下端を、図9に示す如く、床パネル(2c)の
係合段部(14)に係合するとともに、隣接するパネル
(2)同士は、図4、図8に示す如く、接合面に設けた凹
溝(12)と凸条(13)とを互いに係合する。この係合に
より、隣接するパネル(2)が、互いを支え合うので、倒
れにくいものとなり、次工程の組立金具(15)の締着作
業を行い易くなるとともに、作業者の安全性も向上す
る。
【0028】そして、上述の如く、隣接するパネル(2)
の凹溝(12)と凸条(13)とを互いに係合すると、図4
に示す如く、一方のパネル(2)に固定した本体金具(1
7)と、他方のパネル(2)に固定したコーナー金具(1
6)とが対向して配置される。そして、図5に示す如
く、本体金具(17)の掛止具(23)を、コーナー金具
(16)の係合受部(22)に設けた係合凹部(34)に係合
する。尚、図5に示す如く、コーナー金具(16)と本体
金具(17)との間に、隙間があっても、操作レバー(2
4)をコーナー金具(16)方向に深く倒す事により、掛
止具(23)を簡単に係合受部(34)に係合する事ができ
る。
【0029】その後、操作レバー(24)を締付方向に回
動する。この操作レバー(24)の回動により、本体金具
(17)の先端とコーナー金具(16)の対向する先端縁が
密着する。そして、操作レバー(24)を更に回動する事
により、図6に示す如く、掛止具(23)と係合凹部(3
4)とが強く締着して、隣接するパネル(2)同士を、密
着して連結固定する事ができる。
【0030】また、操作レバー(24)の回動に伴い、支
軸(40)が、長穴溝(38)内を係合受部(22)方向に摺
動する。この摺動に追随して、係合扞(25)は、押圧発
条(37)の付勢力に抗して、係合受部(22)方向に摺動
し、係合開口部(35)を介して係合受部(22)に先端を
挿入するものとなる。この係合扞(25)に押さえられ
て、コーナー金具(16)の係合受部(22)側の基盤と本
体金具(17)の基盤とを、パネル(2)の内面側に平行に
固定する。
【0031】そして、組立金具(15)に垂直方向から強
い衝撃が加わると、本体金具(17)とコーナー金具(1
6)の基盤が、力の作用方向に傾こうとする。もし、こ
れらが傾くと、掛止具(23)と係合受部(22)との係合
が解除されてしまう。しかし、本実施例の組立金具(1
5)は、係合扞(25)がカンヌキの働きをして、本体金
具(17)とコーナー金具(16)の基盤の傾きを確実に防
止するから、掛止具(23)と係合受部(22)との係合が
容易に解除されないものとなる。更に、係合扞(25)
は、前述の如く、押圧発条(37)によって、抜出し方向
に付勢される事により、操作レバー(24)と掛止具(2
3)も同一方向に付勢され、本体金具(17)とコーナー
金具(16)とを引き寄せ方向に締着する。そのため、パ
ネル(2)相互を強固に連結できるものとなる。また、長
尺側の壁面を構成するパネル(2)は、従来公知の取付金
具(26)を係合する事により、互いに平行に連結する。
【0032】このように、組立金具(15)により、隣接
するパネル(2)同士が強固に締着されるとともに、各パ
ネル(2)の接合面にはゴム部材(27)を貼着しているの
で、防音室(1)の密閉度が向上し、優れた遮音性と振動
の吸収性を有するものとなる。また、ドアパネル(2a)
と壁パネル(2b)とを締着する事により、これらのパネ
ル(2)は、下端に配置した床パネル(2c)を強く締着保
持するものとなり、土台の安定性も良好なものとなる。
【0033】また、上述の如く、本体金具(17)の操作
レバー(24)を操作して、コーナー金具(16)の係合受
部(22)に掛止具(23)を締着しようとすると、コーナ
ー金具(16)の接触片(19)には、防音室(1)内側への
引抜き力がかかる。すると、従来の平坦な受け金具で
は、この引抜き力がビスの固定力よりも大きいと、受け
金具がパネルから引抜かれてしまう虞がある。しかし、
本発明のコーナー金具(16)は、L字型であるから、引
抜き力の作用で接触片(19)が防音室(1)の内側方向に
傾こうとすると、接触片(19)に交差する固定部(18)
は、L字の角部を支点として、自身が固定されているパ
ネル(2)方向に回転しようとする抗力が作用する。この
抗力により、固定部(18)はパネル(2)に強く押しつけ
られるから、コーナー金具(16)がパネル(2)から脱落
する事はないものとなる。
【0034】次に、ドアパネル(2a)と壁パネル(2b)
の上面に、天井パネル(2d)を載置し、この天井パネル
(2d)の係合段部(14)に、ドアパネル(2a)と壁パネ
ル(2b)の上端を係合する。これらの係合面にも、ゴム
部材(27)を介在する事により、防音効果を高めてい
る。そして、防音室(1)内に於いて、天井パネル(2d)
に固定したコーナー金具(16)と、ドアパネル(2a)と
壁パネル(2b)の上端に固定した本体金具(17)とを締
着し、天井パネル(2d)を壁面上部に取り付ける。
【0035】上述の如く、防音室(1)は、密閉性が高い
ものであるから、本実施例では、図1に示す如く、ドア
本体(28)と天井パネル(2d)に、換気口(30)を開口
している。更に、天井パネル(2d)の換気口(30)に
は、換気ファン(図示せず)を取り付ける事により、換気
能力を高めている。そして、この天井パネル(2d)の換
気口(30)には、外側から消音キャップ(31)を被せる
事により、外部への音漏れを防いでいる。また、天井パ
ネル(2d)には、照明器具(32)を取り付けている。以
上の如き設備を設ける事により、防音性に優れるととも
に、快適な使用が可能な防音室(1)を得る事ができる。
【0036】そして、防音室(1)内で楽器の演奏をした
り、ボーカルの練習等を行っても、音や振動をパネル
(2)が確実に吸収して、外部に漏らさないから、周囲に
迷惑を掛ける事のない良好な使用が可能となる。更に、
各パネル(2)の接続面や、組立金具(15)のパネル(2)
との固定面には、ゴム部材(27)を貼着しているから、
室内の密閉性を高め、音や振動の漏れを良好に防ぐとと
もに、組立金具(15)のビス(20)の緩みを防ぎ、パネ
ル(2)が分解する等の不慮の事故を防止できる。そのた
め、防音室(1)の耐久性が向上するとともに防音効果を
長期に持続する事ができる。
【0037】そして、防音室(1)を撤去する際は、上記
の組み立て手順とは逆の工程で、分解作業を行う。この
分解作業の際は、防音室(1)の内側から、本体金具(1
7)の操作レバー(24)を、締着解除方向に回動する
と、係合扞(25)も追随して抜き方向に移動する。そし
て、操作レバー(24)を更に回動して係合扞(25)を一
定位置まで移動すると、内部に収納する押圧発条(37)
が弾性復元して、係合扞(25)を一気に係合受部(22)
内から抜き出すものとなる。
【0038】すると、この勢いで、操作レバー(24)も
締着解除方向に一気に回動し、掛止具(23)と係合凹部
(34)との係合が解除されるものとなる。このように、
強固に締着していた組立金具(15)も、押圧発条(37)
の作用で、ワンタッチで簡単に解除する事ができる。ま
た、組立金具(15)の解除を行っても、壁面を構成する
各パネル(2)は、凹溝(12)と凸条(13)の嵌合によ
り、互いに連結しているから、パネル(2)が作業者の方
に倒れたりせず、分解作業を安全に行えるものである。
【0039】また、上記第1実施例では、遮音効果を有
する床パネル(2c)を設置面(6)に密着して配置してい
る。そして、この床パネル(2c)に、カーペット(4)や
ゴムシート(5)を貼着する事により、遮音効果を高め
て、設置面(6)への音や振動の伝達を防止している。し
かし、ドラム等、強い音や振動を発する楽器を演奏した
り、足でリズムをとったりした場合等は、上記床パネル
(2c)の遮音効果だけでは吸収しきれなくなり、防音室
(1)外に騒音や振動が響いてしまう可能性がある。その
ため、他の異なる第2実施例では、図11に示す如く、
床パネル(2c)と設置面(6)との間に、一定の空間を介
して配置する事により、音や振動が直に設置面(6)に伝
わらないようにしている。
【0040】そして、図11に示す如く、設置面(6)に
支持枠(33)を配置している。この支持枠(33)の上面
には、ドアパネル(2a)と壁パネル(2b)とを係合可能
な係合段部(14)を設けている。一方、ドアパネル(2
a)及び壁パネル(2b)の下端にも、支持枠(33)の係
合段部(14)に係合可能な形状で、係合段部(14)を設
けている。そして、ドアパネル(2a)と壁パネル(2b)
の係合段部(14)を、支持枠(33)の係合段部(14)に
係合するが、この係合面にもゴム部材(27)等を介在す
る事により、振動防止効果や防音効果を高める事ができ
る。
【0041】そして、床パネル(2c)を、ドアパネル
(2a)と壁パネル(2b)の下端の内側に配置するととも
に、床パネル(2c)の下面を、支持枠(33)の係合段部
(14)に載置する。そして、ドアパネル(2a)と壁パネ
ル(2b)とを、組立金具(15)にて締着する事により、
床パネル(2c)を強固に締着固定する。そのため、防音
室(1)の使用者が床パネル(2c)を強く踏んだり、重い
楽器を載置しても、床パネル(2c)が抜け落ちてしまう
事はない。そして、この設置面(6)と床パネル(2c)と
に形成される空間により、強い振動や衝撃が緩和され、
設置面(6)を通して外部には騒音や振動を伝達しにくい
ものとなり、優れた防音効果を得る事ができる。
【0042】また、上記各実施例では、組立金具(15)
は、本体金具(17)の掛止具(23)とコーナー金具(1
6)の係合受部(22)との係合、及び本体金具(17)の
係合扞(25)のカンヌキ効果により、強固な締着を可能
としている。しかし、掛止具(23)と係合受部(22)の
係合だけでも、良好な締着が可能であるので、係合扞
(25)を省いて組立金具(15)を形成しても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、パネルを組み合わせて内側から組立金具を締着す
るだけの簡易な作業で、遮音効果に優れた防音室を形成
する事が可能となる。また、防音室の分解作業も簡易に
行う事が可能となる。そして、組立手段である組立金具
を防音室の内側に設けているので、外部からの悪戯を防
止し、防音室の使用性が良好となるとともに、使用中の
安全性も確保できるものとなる。また、組立作業を防音
室の内側から行えるので、壁際やコーナーに密着して防
音室の設置作業を行う事ができ、移動の手間や労力を省
いて作業効率を向上させる事ができる。また、防音室の
外面に組立金具が突出しないから、室内の壁面や家具等
に密接して防音室を配置できるとともに、壁面や家具等
を傷つけず、快適な使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す防音室の分解斜視図。
【図2】組立金具の拡大斜視図。
【図3】図2のA−A線の断面図。
【図4】一方のパネルの凹溝に、他方のパネルの凸条を
係合した状態の断面図。
【図5】本体金具の掛止具をコーナー金具の係合受部に
引っかけた状態の斜視図。
【図6】本体金具の操作レバーを操作して、掛止具を係
合受部に締着した状態の断面図。
【図7】組立が完了した防音室の斜視図。
【図8】防音室の一部透過上面図。
【図9】図8のB−B線の拡大断面図。
【図10】音響調節板の断面図。
【図11】第2実施例の防音室を側面からみた状態の断
面図。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮音性能を有するドアパネル、壁パネ
    ル、床パネル、天井パネル、及びこれらのパネルを締着
    固定する組立金具とから成り、この組立金具は、コーナ
    ー金具と本体金具とから形成し、コーナー金具は、L字
    型基盤の一方の片をパネルへの固定部とし、他方の片を
    係合受部とし、本体金具はこのコーナー金具の係合受部
    に係合する掛止具と、この掛止具を、コーナー金具の締
    付方向に締着させる操作レバーとを備え、上記の組立金
    具により、ドアパネル、壁パネル、天井パネルを内側か
    ら、分解可能に締着固定するとともにこの締着固定に伴
    って床パネルを下端に締着した事を特徴とする組立式防
    音室。
  2. 【請求項2】 ドアパネル及び壁パネルは、隣接するド
    アパネルまたは壁パネルとの接続面に、互いに嵌合可能
    な凹溝または凸条を長さ方向に設けた事を特徴とする請
    求項1の組立式防音室。
  3. 【請求項3】 パネルは、隣接するパネルとの接続面
    に、ゴム部材を貼りつけた事を特徴とする請求項1の組
    立式防音室。
  4. 【請求項4】 組立金具は、パネルとの接続面に、ゴム
    部材を貼りつけた事を特徴とする請求項1の組立式防音
    室。
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