JP2022095115A - 鍵盤装置および楽音の放音方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022095115000001
【課題】開閉部材の周囲に楽音を効率良く放音できる鍵盤装置および楽音の放音方法を提供すること。
【解決手段】
大屋根4は、下板40と、その下板40に対面する上板41と、を備える中空構造に形成される。振動体5は、下板40の内面に固定されるため、振動体5によって下板40を振動させることにより、その振動で生じる楽音を下板40の外面側から外部に放音できる。一方、下板40の内面側から放音される楽音は、上板41によって遮蔽されるので、下板40の内面および外面の各々から放音される逆位相の楽音が互いに打ち消し合うことを抑制できる。よって、大屋根4の周囲に楽音を効率良く放音できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍵盤装置および楽音の放音方法に関し、特に、開閉部材の周囲に楽音を効率良く放音できる鍵盤装置および楽音の放音方法に関する。
筐体の一部が板状の開閉部材によって開閉される鍵盤装置が知られている。例えば、特許文献1には、グランドピアノ1000の大屋根1001(開閉部材)に加振器TR1(振動体)を取り付け、押鍵された鍵に応じた楽音信号に基づいて加振器TR1を振動させる技術が記載されている。この技術によれば、加振器TR1によって大屋根1001を振動させることができるので、その振動による楽音を大屋根1001の周囲に放音できる。
特開2016-206222号公報(例えば、段落0058,0086、図14)
しかしながら、上述した従来の技術では、開閉部材の上下の両面から互いに逆位相の楽音が放音されるため、それら逆位相の楽音同士が打ち消し合ってしまう。よって、開閉部材の周囲に楽音を効率良く放音できないという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、楽音を開閉部材の周囲に効率良く放音できる鍵盤装置および楽音の放音方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の鍵盤装置は、筐体と、前記筐体の一部を開閉する開閉部材と、前記開閉部材に取付けられ、押鍵時の楽音信号に基づいて振動する振動体と、を備え、前記開閉部材は、第1板と、その第1板に対面する第2板と、を備える中空構造に形成され、前記第1板の内面に固定された前記振動体の振動により、前記開閉部材を振動させて楽音を放音する。
本発明の楽音の放音方法は、筐体と、前記筐体の一部を開閉する開閉部材と、前記開閉部材に取付けられ、押鍵時の楽音信号に基づいて振動する振動体と、を備え、前記開閉部材が、第1板と、その第1板に対面する第2板と、を備える中空構造に形成される鍵盤装置における楽音の放音方法であって、前記第1板の内面に固定された前記振動体の振動により、前記開閉部材を振動させて楽音を放音する。
一実施形態における鍵盤装置の正面斜視図である。 鍵盤装置の上面図である。 図2のIII-III線における大屋根の部分拡大断面図である。 図2のIV-IV線における大屋根の部分拡大断面図である。 変形例における鍵盤装置の正面斜視図である。
以下、好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、鍵盤装置1の全体構成について説明する。図1は、一実施形態における鍵盤装置1の正面斜視図である。なお、図1では、大屋根4が筐体3の空洞Hを開放した状態を図示している。また、図1の矢印U方向、矢印D方向、矢印F方向、矢印B方向、矢印L方向、矢印R方向は、それぞれ演奏者側から視た鍵盤装置1の上方向、下方向、前方向、後方向、左方向、右方向を示しており、図2以降においても同様とする。
図1に示すように、鍵盤装置1は、演奏者によって演奏される複数(本実施形態では、88個)の鍵2と、それら複数の鍵2を支持する筐体3と、を備える鍵盤楽器(電子ピアノ)として構成される。
筐体3は、複数の鍵2を支持する本体部30と、その本体部30から下方(矢印D側)に延びる複数(本実施形態では、3本)の脚部31と、それら複数の脚部31を介して本体部30を支持するベース部32と、を備える。
本体部30の前端側(矢印F側)の部位は、鍵2を支持する鍵盤テーブル30aとして構成され、鍵盤テーブル30aの左右(矢印L-R方向)の両端部からは、一対の横枠30bが後方(矢印B側)に延びている。それら一対の横枠30bの後端部同士が後部枠30cによって接続(連結)されおり、本体部30には、鍵盤テーブル30a、横枠30b、及び後部枠30cによって取り囲まれる空洞Hが形成される。
左右一対の横枠30bのうち、左側(矢印L側)に位置する横枠30bには、図示しないヒンジによって大屋根4が回転可能に取付けられ、この大屋根4によって本体部30の空洞Hが開閉される。大屋根4は、グランドピアノの大屋根(屋根後)を模した板状に形成される。
横枠30b(前後方向)に沿う回転軸回りに大屋根4が回転可能に構成されているため、大屋根4を持ち上げて空洞Hを開放した際には、大屋根4の下面を構成する下板40が本体部30の側方側(矢印R側)を向くように構成される。大屋根4が空洞Hを開放する状態は、図示しない固定具によって固定可能に構成されているため、大屋根4によって空洞Hを閉鎖した状態(閉鎖状態)と、空洞Hを開放した状態(開放状態)とを切り替えることができる。
鍵盤テーブル30a(本体部30の前端部)の左右の両端部からは、一対の脚部31が下方に延び、左側の横枠30bと後部枠30cとの接続部分(本体部30の後端部)からは、1本の脚部31が下方に延びている。それら3本の脚部31の下端部は、筐体3の台座となるベース部32に接続(連結)される。
ベース部32の内部にはベース部スピーカSが設けられており、鍵2が押鍵された際の楽音がベース部スピーカSの上面から放音される。より具体的には、鍵盤装置1は、演奏者の操作(押鍵または離鍵)時の各鍵2の揺動によってオン/オフされるスイッチ(図示せず)を備えており、そのスイッチのオン/オフ動作によって鍵2の押鍵情報(ノート情報)が検出される。その検出結果に基づく楽音信号がベース部スピーカSに出力されることにより、押鍵情報に基づく楽音がベース部スピーカSから出力される。
このように、本実施形態では、筐体3の台座部分となるベース部32にベース部スピーカSを収納する構成を採用している。これにより、鍵盤装置1の重心を低くできるので、鍵盤装置1の設置状態を安定させることができる。
この一方で、ベース部スピーカSをベース部32に配置した場合、楽音が低い位置から放音されるため、アコースティックのグランドピアノのような立体的な音場空間を形成することが難しくなる。これに対して本実施形態では、振動体5の振動によって大屋根4からも楽音を放音させることにより、立体的な音場空間を形成できる構成となっている。
この大屋根4及び振動体5の詳細構成について、図2及び図3を参照して説明するが、図1も適宜参照しながら説明する。図2は、鍵盤装置1の上面図であり、図3は、図2のIII-III線における大屋根4の部分拡大断面図である。
図2に示すように、振動体5は、大屋根4に複数(本実施形態では、4個)固定される。以下の説明においては、複数の振動体5のうち、大屋根4の前後方向中央よりも前方側(演奏者側)に配置されるものを振動体5a、大屋根4の前後方向中央よりも後方側に配置されるものを振動体5bと符号を付して説明する。また、振動体5a,5bを区別しない場合には、振動体5と記載して説明する。
振動体5は、磁気回路やボイスコイル等を備え、例えば、スピーカの振動板を振動させるための駆動装置(エキサイタ)である。但し、楽音信号に基づいて振動可能な振動子(アクチュエータ等)であれば、他の公知の構成を採用できる。
上述した鍵2の押鍵および離鍵時(スイッチのオン/オフ)に基づく楽音信号は、振動体5にも出力されるため、鍵2が押鍵された際には、大屋根4に取付けられた振動体5も振動する。よって、板状の大屋根4がスピーカの振動板のように機能するため、鍵2の押鍵に基づく楽音が大屋根4の振動によって生成される。これにより、図1に示すように、大屋根4を開放状態にして演奏を行うことで比較的高い位置から楽音を放音できるので、ベース部スピーカSをベース部32に配置した場合であっても、アコースティックのグランドピアノのような立体的な音場空間を形成できる。
また、ベース部スピーカSの放音方向が上方側(本体部30側)に向けられており、本体部30には、ベース部スピーカSの放音方向(上下方向)に貫通する空洞Hが形成されている。即ち、ベース部スピーカSと空洞Hとが上下方向で対向しているため、ベース部スピーカSから出力された楽音は、本体部30の空洞Hを通過し、開放状態の大屋根4に向けて放音される。
大屋根4の開放状態においては、水平方向に対して傾斜する大屋根4がベース部スピーカSと上下方向(ベース部スピーカSの放音方向)で対向するように配置されるため、空洞Hを通して放音された楽音を大屋根4で反射させ、鍵盤装置1の側方側(矢印R側)に向けて放音できる。これにより、ベース部スピーカSから出力された楽音が鍵盤装置1の周囲に(聴衆側に向けて)放音され易くなるため、アコースティックのグランドピアノのような立体的な音場空間を形成できる。
振動体5やベース部スピーカSの振動子は、鍵2が押鍵された際の共通の楽音信号に基づいて振動するが、本実施形態では、1の(1回の)鍵2の押鍵に基づく振動体5の振動開始(大屋根4による放音開始)のタイミングは、ベース部スピーカSの振動子の振動開始(ベース部スピーカSによる放音開始)のタイミングよりも遅くなるように構成されている。つまり、ベース部スピーカSによる楽音の放音が停止した後も、大屋根4による楽音の放音が所定時間継続するように構成されている。これにより、大屋根4から放音される楽音に奥行き感を出すことができる。
更に、ベース部スピーカSの振動子は、アコースティックピアノの弦がハンマーで打撃された時のアタック音を模擬する周波数で振動し、振動体5は、アタック音以降の楽音、即ち、アコースティックピアノの響板や側板の振動音を模擬する周波数で振動するように構成される。これにより、ベース部スピーカSから放音される楽音によってアタック音を模擬しつつ、大屋根4から放音される楽音によってアタック音以降の音を模擬できる。よって、アコースティックのグランドピアノに近いふくよかな楽音を模擬できる。
図3に示すように、振動体5が固定される大屋根4は、下板40と、その下板40の上方側で下板40に対面する上板41と、それら下板40及び上板41の外縁同士を上下に接続する外周壁42と、を備える中空構造に形成される。下板40及び上板41は、金属、樹脂、又は木製の薄板(3mm未満の板)である。なお、図示は省略するが、下板40及び上板41の外縁部分が全周にわたって外周壁42によって上下に接続(連結)されている。
このように、大屋根4が下板40、上板41、及び外周壁42によって中空構造に形成され、下板40の内面(上面)に振動体5が固定されるため、振動体5によって下板40を振動させることにより、その振動で生じる楽音を下板40の外面(下面)側から放音できる。一方、下板40の内面側から放音される楽音は、上板41によって遮蔽されるので、下板40の内面および外面の各々から放音される逆位相の楽音が互いに打ち消し合うことを抑制できる。よって、大屋根4の周囲に楽音を効率良く放音できる。更に、大屋根4の内部に振動体5を設けられ、振動体5が大屋根4の外部に露出しないため、鍵盤装置1の外観を向上できる。
また、大屋根4の開放状態(図1参照)において、下板40は大屋根4の下面側に位置する板である。よって、大屋根4を開放させた状態で下板40を振動させることにより、大屋根4の側方側(本実施形態では、鍵盤装置1の右側)の聴衆に向けて楽音が放音され易くなる。
上板41は、その内面に接着される補強材41aを備え、上板41と補強材41aとが一体となって1枚の板が形成されている。図3ではハッチングを付して図示を省略しているが、補強材41aは、ハニカム構造を有するアルミニウム製の板(ハニカムパネル)である。この補強材41aは、上板41の略全域にわたって接着されているため、下板40よりも上板41の剛性が高く形成されている。これにより、下板40から伝播される振動で上板41が振動することを抑制できるので、下板40から外部に放音される楽音が、上板41の振動に起因する楽音によって打ち消されることを抑制できる。一方、下板40は、上板41よりも剛性が低く撓み易いため、振動体5によって下板40を振動させ易くできる。よって、下板40の振動による楽音を大屋根4の周囲に効率良く放音できる。
補強材41aには、振動体5と上下で対向する領域に貫通孔41a1が形成されており、振動体5と上板41とが対向する領域においては、上板41に対して補強材41aが非接合となっている。これにより、下板40の振動領域(振動体5が配置される領域)で上板41が振動し易くなるので、それに伴って下板40も振動し易くなる(上板41が振動し難い場合、大屋根4の内部の空気圧に抗して下板40が振動する必要がある)。よって、下板40の振動による楽音を大屋根4の周囲に効率良く放音できる。
更に、振動体5と上板41とが対向する領域において、上板41に対して補強材41aを非接合とすることにより、下板40の振動時に振動体5が補強材41aに接触することを抑制できる。よって、下板40及び上板41を極力近付けて配置できるので、大屋根4を薄く形成できる。
一方、振動体5と上板41とが上下で対向していない他の領域では、補強材41aが固定されることによって上板41の剛性が全体として高められている。これにより、上板41の全体としての振動は低減できるので、大屋根4の上面側から楽音が放音されることを抑制できる。
図3の拡大部分に示すように、振動体5は、下板40とプレート6とによって挟まれた状態で固定される。より具体的には、振動体5は、両面テープ等(図示せず)によって下板40の内面に接着(固定)されており、振動体5の周囲には、プレート6を固定するための固定台7が両面テープ等(図示せず)によって下板40に接着(固定)されている。
固定台7は、振動体5を取り囲む環状に形成されており、固定台7の上面には、複数のめねじ孔70が形成される。プレート6は、金属または樹脂製の薄板であり、プレート6には、固定台7のめねじ孔70に対応する位置に複数の貫通孔60が形成されている。プレート6の貫通孔60に挿入したねじ8の軸部8aを固定台7のめねじ孔70にねじ込むことにより、固定台7にプレート6が固定される。
そのプレート6の固定状態においては、下板40とプレート6との上下の対向間隔が振動体5の厚み(上下方向寸法)と同一に(又は、それよりも僅かに狭く)なるように構成される。これにより、下板40とプレート6との間に振動体5を挟み込むことができるので、下板40の振動時に振動体5と下板40との接着が剥がれることを抑制できる。また、プレート6によって振動体5が下板40に押さえ付けられるため、振動体5の振動を下板40に効率良く伝達できる。よって、下板40の振動による楽音を大屋根4の周囲に効率良く放音できる。
プレート6の下面には、防振材9(吸音材)が接着されており、この防振材9が振動体5とプレート6との間に挟まれる。これにより、振動体5の振動時に、振動体5とプレート6とが接触して異音が生じることを抑制できる。
1枚のシート状の防振材9がプレート6の下面の略全域にわたって接着されており、プレート6の貫通孔60と繋がる孔が防振材9にも形成されている。つまり、防振材9は、プレート6と固定台7との間にも挟み込まれる。これにより、プレート6(振動体5)の振動時に、プレート6と固定台7とが接触して異音が生じることを抑制できる。また、プレート6とねじ8の頭部8bとの間にも環状の防振材10が挟みこまれているため、プレート6(振動体5)の振動時に、プレート6とねじ8の頭部8bとが接触して異音が生じることを抑制できる。
このように、振動体5、プレート6、固定台7、及びねじ8の頭部8bの各々の接触によって生じる異音を防振材9,10によって低減させることにより、大屋根4の周囲に良好な楽音を放音できる。
なお、防振材9,10は、プレート6よりも軟質な材料であって、プレート6の振動を遮断(又は減衰)させることができる材料を用いれば良い。例えば、防振材9,10は、クッション性を有する両面テープ、弾性体(ゴム)、又はフェルトのような織布等を用いれば良い。
また、ねじ8によってプレート6を固定する場合に、ねじ8の頭部8bが防振材10に食い込んだり、ねじ8の頭部8bの回転が防振材10によって阻害されたりする場合には、本実施形態のように、ねじ8の頭部8bと防振材10との間にワッシャ11を設ければ良い。ワッシャ11は、金属または樹脂製の環状の座金(防振材10よりも硬質なもの)であり、防振材10とねじ8の頭部8bとの間にワッシャ11を介在させることにより、ねじ8のねじ込みが防振材10によって阻害されることを抑制できる。
次いで、図2及び図4を参照して、区画部材12の構成について説明する。図4は、図2のIV-IV線における大屋根4の部分拡大断面図である。なお、図4では、図面を簡素化するために、振動体5の内部構造の図示を省略してハッチングを付している。
図2及び図4に示すように、振動体5aは、左右に所定間隔を隔てて一対に設けられ、振動体5bは、振動体5aよりも後方側において左右に所定間隔を隔てて一対に配置される。これら複数の振動体5a,5bの振動による大屋根4の振動領域A,Bは、区画部材12によって区画される。以下の説明においては、振動体5aよりも前方側に配置されるものを区画部材12a、振動体5aと振動体5bとの間に配置されるものを区画部材12b、振動体5bよりも後方側に配置されるものを区画部材12cと符号を付して説明するが、区画部材12a~12cを区別しない場合には、区画部材12と記載して説明する。
区画部材12は、両面テープ(図示せず)等によって大屋根4の下板40に接着(固定)される金属、樹脂、又は木製の板である。区画部材12は、左右方向に延びるようにして設けられており、振動体5a,5bが振動した際には、区画部材12a~12cが下板40の振動の節になる。即ち、下板40のうち、区画部材12a~12cの間に位置する部位が腹となって振動する。よって、例えば、区画部材12a~12cの対向間隔を比較的広く設定した場合には、区画部材12a~12cを節とした下板40の振動領域A,B(振動面積)が広くなるため、下板40が低い周波数で振動し易くなる。また、区画部材12a~12cの対向間隔を比較的狭く設定した場合には、下板40が高い周波数で振動し易くなる。
つまり、本実施形態のように、振動体5a,5bの振動による下板40の振動領域A,Bを区画部材12a~12cによって区画することにより、区画部材12a~12cの間隔に応じて下板40の振動面積を調整できる。よって、下板40を狙いの周波数で振動させ易くできる。
このように下板40の振動面積を調整する場合、例えば、区画部材12aを省略し、大屋根4の外周壁42(図1参照)と区画部材12bとの間隔を変化させることで下板40の振動領域A´の広さを調整する(外周壁42と区画部材12bとを節にして下板40を振動させる)ことも可能である。しかしながら、そのような構成の場合、振動領域A´を振動領域Aと同等の面積にするためには、振動体5aを外周壁42に近付けて配置する必要がある。外周壁42の近傍は下板40の剛性が高く、振動し難いため、振動体5aによって下板40を効率良く振動させることが難しくなる。
これに対して本実施形態では、区画部材12a~12cが振動体5a,5bを挟んで一対に設けられるので、区画部材12a,12b同士や区画部材12b,12c同士の間隔を調整することで下板40の振動領域A,Bの広さを変化させることができる。これにより、外周壁42と区画部材12bとの間隔によって下板40の振動領域A´の広さを変化させる場合に比べ、外周壁42から比較的遠い位置、即ち、下板40が撓み易い領域に振動体5a,5bを配置しつつ、下板40の振動領域A,Bを所望の面積に設定できる。よって、振動体5a,5bによって下板40を効率良く振動させることができる。
また、区画部材12は、上板41の内面に(補強材41aを介して)接触しているため(図4参照)、下板40が区画部材12を節にして振動し易くなる。よって、下板40を狙いの周波数で振動させ易くできる。更に、区画部材12と上板41とを接触させることにより、大屋根4の強度を向上させることができる。つまり、下板40の振動の節としての機能と、大屋根4を補強する機能とを区画部材12に持たせることができる。
また、区画部材12が左右方向(矢印L-R方向)に延びるように設けられるため、大屋根4を効果的に補強できる。即ち、大屋根4は、前後方向に沿う回転軸回りに回転するため(図1参照)、大屋根4の開放状態においては、大屋根4の左右方向における端部(右側の端部)が自重によって垂れ下がるようにして撓み易い。これに対して本実施形態では、大屋根4を補強する区画部材12が左右方向(大屋根4の回転軸の軸方向と直交する方向)に延びているため、大屋根4の開放状態における自重による撓みを区画部材12によって効果的に防止できる。
一方、上述した通り、区画部材12が上板41に接触しているため、振動体5の振動が区画部材12を介して上板41に伝達され、その振動によって上板41が振動するおそれがある。しかし、区画部材12は、補強材41aを介して上板41に接触している。つまり、補強材41aによって上板41の剛性が高められている領域に区画部材12が接触しているので、区画部材12を介して伝達された振動で上板41が振動することを抑制できる。
ここで、本実施形態では、演奏者に近い手前側の振動体5aが振動する周波数(本実施形態では、400~1500Hzの帯域)は、演奏者から視て奥側の振動体5bが振動する周波数(本実施形態では、600~2000Hzの帯域)よりも低い帯域に設定されている。これは、振動体5a,5bの振動周波数を分担させることで、アコースティックのグランドピアノに近いふくよかな楽音を模擬するためである。この場合、例えば、区画部材12bが存在しない構成であると、周波数の異なる楽音が大屋根4の内部空間で互いに干渉してしまうため、大屋根4の周囲に良好な楽音を放音することが難しくなる。
これに対して本実施形態では、振動体5aの振動による下板40の振動領域Aや、振動体5bの振動による下板40の振動領域Bが区画部材12bによって区画される。これにより、下板40から異なる周波数の楽音を放音させる場合であっても、それらの楽音同士が互いに干渉することを抑制できる。よって、大屋根4の周囲に良好な楽音を放音できる。
また、比較的高周波の振動体5bの振動は、比較的低周波の振動体5aの振動よりも減衰が早く、発音から消音までの時間が短い。よって、例えば、振動体5a,5bの振動による楽音が演奏者に同時に届くような構成であると、振動体5bの振動による楽音が先に減衰(消音)していまい、振動体5aの振動による楽音のみが余韻として残り易くなってしまう。
これに対して本実施形態では、鍵2の押鍵に伴う振動体5a,5bの振動開始のタイミングは同一であるが、鍵2から振動体5bまでの距離は、鍵2から振動体5aまでの距離よりも長く設定される。つまり、演奏者から視て振動体5bよりも振動体5aが奥側に配置されるので、振動体5bの振動による楽音を、振動体5aの振動による楽音よりも後に演奏者に伝達させることができる。これにより、振動体5a,5bの振動による楽音を演奏者付近で聴いた場合に、それら振動体5a,5bの振動による楽音の減衰(消音)のタイミングが一致し易くなる。よって、振動体5a,5bの各々の振動(音)を余韻として残すことができるので、演奏者側に向けて良好な楽音を放音出来る。
以上、上記実施形態に基づき説明をしたが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施形態では、鍵盤装置1がアコースティックのグランドピアノを模した鍵盤楽器(電子ピアノ)であり、鍵盤装置1の大屋根4の内部に振動体5が設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上記実施形態の技術思想をアップライト型の鍵盤楽器(電子ピアノ)に適用する構成でも良い。この構成の一例を変形例として図5を参照して説明する。図5は、変形例における鍵盤装置201の正面斜視図である。なお、上記実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、鍵盤装置201の筐体203は、略直方体状の本体部230と、その本体部230の前面から突出し、複数の鍵2を支持する鍵盤テーブル233と、を備えている。
本体部230は、左右方向(矢印L-R方向)に所定間隔を隔てる一対の側板230aと、それら一対の側板230aの前端(矢印F側の端部)を左右に接続する上側前板230b及び下側前板230cと、それら上側前板230b及び下側前板230cの後方側で一対の側板230aの後端(矢印B側の端部)を左右に接続する後板230dと、その後板230dに図示しないヒンジを介して回転可能に取付けられる天板230eと、を備える。
天板230eは、側板230a、上側前板230b、下側前板230c、及び後板230dの各板によって取り囲まれる空洞Hの上端部を開閉する板である。図示は省略するが、天板230eは、第1実施形態の大屋根4と同様、下板、上板、及び外周壁によって中空構造に形成され、天板230eの下板の内面に一対の振動体5が固定される。よって、振動体5によって天板230eを振動させることにより、その振動で生じる楽音を天板230eの下板の外面(下面)側から放音できる。一方、天板230eの下板の内面側から放音される楽音は、天板230eの上板によって遮蔽されるので、天板230eの下板の内面および外面の各々から放音される逆位相の楽音が互いに打ち消し合うことを抑制できる。よって、天板230eの周囲に楽音を効率良く放音できる。
また、天板230eの開放状態において、天板230eの下板は、天板230eの下面側に位置する(鍵2側を向く)板である。よって、かかる下板を振動体5で振動させることにより、天板230eの前方側の演奏者や聴衆に向けて楽音が放音され易くなる。
なお、この変形例では、天板230eを中空構造にし、その天板230eの内部に振動体5を固定する構成を例示したが、例えば、後板230dに軸支した側板230aを中空構造にし、その側板230aの内部に振動体5を固定する構成でも良い。この場合においても、側板230aの開放状態において、側板230aのうち、鍵2側(前方側)を向く板の内面に振動体5を固定することが好ましい。これにより、かかる板の振動によって側板230aの前方側の演奏者や聴衆に向けて楽音が放音され易くなる。
また、上記の変形例では、アップライト型の鍵盤装置201の筐体203を開閉する板に振動体5を取り付ける場合を説明し、上記実施形態では、グランドピアノ型の鍵盤装置1の筐体3を開閉する板に振動体5を取り付ける場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。少なくとも鍵2が支持される筐体を有し、その筐体の一部が板状の開閉部材によって開閉される鍵盤装置であれば、上記実施形態の技術思想を適用できる。よって、例えば、開閉部材の回転によって筐体の一部を開閉する鍵盤装置に限られるものではなく、開閉部材のスライドによって筐体の一部が開閉される鍵盤装置であっても良い。
また、上記の変形例では、天板230eの開放状態において、天板230eの下面側に位置する板の内面に振動体5を固定する場合を説明し、上記実施形態では、大屋根4の下板40の内面に振動体5を固定する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、天板230eの開放状態において、天板230eの上面側に位置する板の内面や、大屋根4の上板41の内面に振動体5を固定する構成でも良い。
上記実施形態では、下板40よりも上板41の剛性が高く形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。下板40と上板41との剛性が同一であっても良く、下板40の剛性を上板41より高くしても良い。
上記実施形態では、上板41に補強材41aを接着(接合)することで上板41の剛性を高める場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、補強材41aを省略し、上板41自体の厚みを下板40より厚くして剛性を高めても良い。
上記実施形態では、振動体5と上板41とが対向する領域において、上板41に対して補強材41aが非接合である構成を説明したが、例えば、かかる領域において、補強材41aや上板41の厚みを他の領域に比べて薄くする構成でも良い。この構成によっても、下板40の振動時に振動体5が上板41や補強材41aに接触することを抑制できるので、下板40及び上板41を極力近付けて配置できる。
上記実施形態では、振動体5が4個の振動体5a,5bから構成される場合を説明したが、1~3個、又は5個以上の振動体5(5a,5b)を大屋根4の内部に固定する構成でも良い。
上記実施形態では、振動体5aを振動させる周波数(400~1500Hzの帯域)が、振動体5bを振動させる周波数(600~2000Hzの帯域)よりも低い帯域に設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、かかる帯域が振動体5a,5bで同一であっても良いし、振動体5aを振動させる周波数帯域を振動体5bよりも高くしても良い。即ち、振動体5aを振動させる周波数帯域は適宜設定でき、振動体5a,5bの振動周波数の配分を調整することにより、アタック音を強調したり、アタック音以降の余韻を強調したりすることができる。
上記実施形態では、鍵2から振動体5bまでの距離が鍵2から振動体5aまでの距離よりも長く設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、振動体5bを振動体5bよりも鍵2(演奏者側)に近い位置に配置しても良いし、鍵2から振動体5a,5bまでの距離が同一であっても良い。即ち、振動体5a,5bの配置は適宜設定できる。
上記実施形態では、鍵2の押鍵時における大屋根4の放音開始のタイミングがベース部スピーカSの放音開始のタイミングよりも遅く構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、大屋根4の放音開始のタイミングがベース部スピーカSの放音開始のタイミングよりも早くても良いし、放音開始のタイミングが同一であっても良い。
上記実施形態では、鍵2の押鍵に伴う振動体5a,5bの振動開始のタイミングが同一である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、振動体5aよりも振動体5bの振動開始のタイミングを遅く又は早くする構成でも良い。振動体5aよりも振動体5bの振動開始のタイミングを遅くする構成することにより、大屋根4から放音される楽音に奥行き感を出すことができる。
上記実施形態では、鍵2の押鍵時の楽音信号に基づいて振動体5を振動させる(ベース部スピーカSから楽音を放音させる)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、鍵盤装置1,201に内蔵(記憶)された楽音データの信号や、外部から鍵盤装置1,201に入力される楽音信号に基づいて振動体5を振動させる(ベース部スピーカSから楽音を放音させる)構成でも良い。即ち、振動体5を振動させる(ベース部スピーカSから楽音を放音させる)ための信号は、鍵2の押鍵時の楽音信号に限られるものではない。
上記実施形態では、振動体5の振動による下板40の振動領域A,Bを区画部材12によって区画する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、区画部材12を省略しても良い。
上記実施形態では、区画部材12a~12cが振動体5a,5bを挟んで一対に設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、区画部材12bのみによって下板40の振動領域A,Bの面積を調整しても良い。また、区画部材12a~12cに加え、更に別の区画部材12を追加する構成でも良い。
上記実施形態では、区画部材12が補強材41aを介して上板41に接触する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、補強材41aを省略する場合には、上板41に区画部材12を直接接触させても良いし、上板41(補強材41a)と区画部材12とが非接触となる構成でも良い。
上記実施形態では、プレート6及び固定台7によって振動体5を固定する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、プレート6及び固定台7を省略しても良い。
上記実施形態では、振動体5とプレート6との間、及びプレート6と固定台7との間に防振材9が挟まれる構成や、プレート6とねじ8の頭部8bとの間に防振材10が挟まれる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、防振材9,10を省略する構成でも良い。また、防振材9,10に相当する構成を、下板40と上板41との間や、下板40(上板41)と外周壁42との間に挟み込む構成でも良く、この構成であれば、下板40、上板41、及び外周壁42の接触による異音の発生を抑制できる。また、防振材9,10に相当する構成を、振動体5の配線に巻き付ける構成でも良く、この構成であれば、振動体5の配線と下板40との接触による異音の発生を抑制できる。
上記実施形態では、プレート6が固定台7にねじ8で固定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、リベット等、軸部および軸部よりも外径の大きい頭部を有する他の締結部材を用いてプレート6を固定台7に固定する構成でも良い。そのような軸部や頭部を備える締結部材を用いる場合には、上記の実施形態と同様、プレート6と締結部材の頭部との間に防振材を設けることが好ましい。これにより、プレート6(振動体5)の振動時に、プレート6と締結部材の頭部とが接触して異音が生じることを抑制できる。
上記実施形態では、プレート6(規制部材)と固定台7とが別部材である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、プレート6及び固定台7を一体(1部品)にする構成でも良い。
上記実施形態では、規制部材の一例として板状のプレート6を例示したが、必ずしもこれに限られるものではない。振動体5を下板40に押さえ付ける(振動体5の脱落を規制する)ことができるものであれば、板状のプレート6以外のものから規制部材を構成しても良い。
上記実施形態では、ベース部スピーカSが筐体3のベース部32に設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、ベース部スピーカSを筐体3の鍵盤テーブル30a、横枠30b、又は後部枠30cに設ける構成でも良い。即ち、筐体3,203におけるスピーカ(筐体スピーカ)の配置は適宜設定できる。
1,201 鍵盤装置
2 鍵
3,203 筐体
30 本体部
31 脚部
32 ベース部
230e 天板(開閉部材)
4 大屋根(開閉部材)
40 下板(第1板)
41 上板(第2板)
41a 補強材
5 振動体
5a 振動体(第1振動体)
5b 振動体(第2振動体)
6 プレート(規制部材)
7 固定台
8 ねじ(締結部材)
8a 軸部
8b 頭部
9 防振材(第1防振材)
10 防振材(第2防振材)
12,12a~12c 区画部材
S ベース部スピーカ(筐体スピーカ)
H 空洞

Claims (16)

  1. 筐体と、
    前記筐体の一部を開閉する開閉部材と、
    前記開閉部材に取付けられ、押鍵時の楽音信号に基づいて振動する振動体と、を備え、
    前記開閉部材は、第1板と、その第1板に対面する第2板と、を備える中空構造に形成され、
    前記第1板の内面に固定された前記振動体の振動により、前記開閉部材を振動させて楽音を放音することを特徴とする鍵盤装置。
  2. 前記第1板は、前記開閉部材が前記筐体の一部を開放する状態において、前記開閉部材の下面側に位置する板、又は、鍵側を向く板であることを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
  3. 前記第2板は、前記第1板よりも剛性が高く形成されることを特徴とする請求項2記載の鍵盤装置。
  4. 前記第2板の内面に板状の補強材が接合されることで前記第1板よりも前記第2板の剛性が高く形成され、
    前記振動体と前記第2板とが対向する領域においては、他の領域に比べて前記補強材の厚みが薄く形成される、又は、前記第2板に対して前記補強材が非接合であることを特徴とする請求項3記載の鍵盤装置。
  5. 前記第1板の内面に固定され、前記振動体の振動による前記第1板の振動領域を区画する区画部材を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鍵盤装置。
  6. 前記区画部材は、前記振動体を挟んで一対に設けられることを特徴とする請求項5記載の鍵盤装置。
  7. 前記第2板と前記区画部材とが接触することを特徴とする請求項5又は6に記載の鍵盤装置。
  8. 前記振動体は、第1振動体と、その第1振動体よりも高周波の帯域で振動する第2振動体とから少なくとも構成され、
    前記第1振動体の振動による前記第1板の振動領域と、前記第2振動体の振動による前記第1板の振動領域とが前記区画部材によって区画されることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の鍵盤装置。
  9. 鍵から前記第2振動体までの距離は、前記鍵から第1振動体までの距離よりも長く設定されることを特徴とする請求項8記載の鍵盤装置。
  10. 前記開閉部材は、水平方向に沿う回転軸回りに回転することで前記筐体の一部を開閉し、
    前記区画部材は、前記回転軸の軸方向と直交する方向に延びるように設けられることを特徴とする請求項5から9のいずれかに記載の鍵盤装置。
  11. 前記第1板の内面に固定される固定台と、
    前記第1板と所定間隔を隔てた状態で前記固定台に支持される規制部材と、を備え、
    前記振動体は、前記第1板と前記規制部材との間に挟まれた状態で、前記第1板の内面に固定されることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の鍵盤装置。
  12. 前記振動体と前記規制部材との間に挟まれる防振材を備えることを特徴とする請求項11記載の鍵盤装置。
  13. 軸部、及び前記軸部よりも外径が大きい頭部を有し、前記固定台に前記規制部材を締結固定する締結部材と、
    前記固定台と前記規制部材との間に挟まれる第1防振材と、
    前記締結部材の前記頭部と前記規制部材との間に挟まれる第2防振材と、を備えることを特徴とする請求項11又は12に記載の鍵盤装置。
  14. 前記筐体に設けられ、前記楽音信号に基づいた楽音を放音する筐体スピーカを備え、
    押鍵時における前記開閉部材の放音開始のタイミングは、前記筐体スピーカの放音開始のタイミングよりも遅く構成されることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の鍵盤装置。
  15. 前記筐体は、前記開閉部材が取付けられる本体部と、その本体部から下方に延びる脚部と、その脚部を介して前記本体部を支えるベース部と、を備え、
    前記ベース部は、前記楽音信号に基づいた楽音を前記本体部側に向けて放音するベース部スピーカを備え、
    前記本体部は、前記ベース部スピーカの放音方向に貫通する空洞を備え、
    前記空洞の上端側の開口部分が前記開閉部材によって開閉されることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の鍵盤装置。
  16. 筐体と、
    前記筐体の一部を開閉する開閉部材と、
    前記開閉部材に取付けられ、押鍵時の楽音信号に基づいて振動する振動体と、を備え、
    前記開閉部材が、第1板と、その第1板に対面する第2板と、を備える中空構造に形成される鍵盤装置における楽音の放音方法であって、
    前記第1板の内面に固定された前記振動体の振動により、前記開閉部材を振動させて楽音を放音することを特徴とする楽音の放音方法。
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