JP2021089333A - 放音装置および電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体の内部を伝播する音を副開口から外部へ放音し易くできる放音装置を提供すること。【解決手段】放音装置は、第1外壁部の内面と第2外壁部の内面とによる隅が形成された筐体と、第1外壁部に貫通形成された主開口へ向かって放音する放音部を有し、筐体の内部に配置されるスピーカ装置と、第2外壁部とスピーカ装置との間に配置されるガイドと、を備え、第2外壁部を貫通して副開口が設けられ、副開口の少なくとも一部が隅の長さ方向に関して放音部と同じ位置にあり、ガイドは、スピーカ装置および第2外壁部の一方から他方へ向かって張り出す底面部を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は放音装置および電子鍵盤楽器に関し、筐体の内部を伝播する音を外部へ放音し易くできる放音装置および電子鍵盤楽器に関するものである。
例えば電子楽器など、振動板やバスレフポート等の放音部を有するスピーカ装置が筐体の内部に配置されたものが知られている。特許文献1に開示された放音装置を有する電子鍵盤楽器は、コーン(円錐)型の振動板からなる放音部を、筐体の第1外壁部に設けた主開口に向け、振動板の側方に位置する筐体の第2外壁部に副開口を設けている。これにより、振動板から出た音を筐体の外側へ主開口から放音しつつ、振動板から出て筐体の内部で伝播する音を筐体の外側へ副開口から放音できる。
特開2003−84768号公報
しかしながら、第2外壁部に副開口を設けただけでは、放音部から出て筐体の内部を伝播する音を副開口から外部へ有効に放音できないことがある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、筐体の内部を伝播する音を副開口から外部へ放音し易くできる放音装置および電子鍵盤楽器を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の放音装置は、第1外壁部の内面と第2外壁部の内面とによる隅が形成された筐体と、前記第1外壁部に貫通形成された主開口へ向かって放音する放音部を有し、前記筐体の内部に配置されるスピーカ装置と、前記第2外壁部と前記スピーカ装置との間に配置されるガイドと、を備え、前記第2外壁部を貫通して副開口が設けられ、前記副開口の少なくとも一部が前記隅の長さ方向に関して前記放音部と同じ位置にあり、前記ガイドは、前記スピーカ装置および前記第2外壁部の一方から他方へ向かって張り出す底面部を備えている。
本発明の電子鍵盤楽器は、複数の鍵が左右方向に並んだ鍵盤装置と、前記鍵盤装置の後方または上方の一方に配置される第1外壁部と、前記鍵盤装置の後方または上方の他方に配置される第2外壁部とを有する筐体と、前記第1外壁部に貫通形成された主開口へ向かって放音する放音部を有し、前記筐体の内部に配置されるスピーカ装置と、前記第2外壁部と前記スピーカ装置との間に配置されるガイドと、を備え、前記第2外壁部を貫通して副開口が設けられ、前記副開口の少なくとも一部が前記左右方向に関して前記放音部と同じ位置にあり、前記ガイドは、前記スピーカ装置および前記第2外壁部の一方から他方へ向かって張り出す底面部を備えている。
第1実施形態における放音装置を有する電子鍵盤楽器の平面図である。 図1のII−II線における電子鍵盤楽器の断面図である。 ガイド及び蓋部の斜視図である。 図3のIV−IV線におけるガイド及び蓋部の断面図である。 (a)〜(d)は電子鍵盤楽器の周波数特性を示すグラフである。 第2実施形態における放音装置に用いられるガイド及び蓋部の断面図である。
以下、好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して電子鍵盤楽器1について説明する。図1は、第1実施形態における放音装置4を有する電子鍵盤楽器1の平面図である。図2は、図1のII−II線における電子鍵盤楽器1の断面図である。なお、図1では、図面を簡素化するために、電子鍵盤楽器1の右方の一部を示し、スピーカ装置20,30等を上方から見難くするためのカバー17(図2参照)や、複数の副開口18aの図示を省略している。
また、各図面の矢印U方向、矢印D方向、矢印F方向、矢印B方向、矢印L方向、矢印R方向は、電子鍵盤楽器1の上方、下方、前方、後方、左方、右方をそれぞれ示している。なお、電子鍵盤楽器1の上下方向や左右方向は、電子鍵盤楽器1を演奏する奏者から見た上下方向や左右方向と同一である。一方、電子鍵盤楽器1の奏者側を前方とする。
図1に示すように、電子鍵盤楽器1は、複数の鍵が左右方向(矢印L−R方向)に並んだ鍵盤装置2と、複数の鍵が露出するように鍵盤装置2の一部を取り囲む筐体10と、鍵盤装置2の後方における筐体10の内部に配置されるスピーカ装置20,30と、スピーカ装置20,30から出力される音を制御する制御装置(図示せず)と、を主に備えている。この筐体10と、スピーカ装置20,30とを少なくとも備えるものが放音装置4である。制御装置は、奏者による鍵盤装置2の各鍵の操作に応じた音をスピーカ装置20,30から出力させる。
図1及び図2に示すように、筐体10は、前面パネル11と、後面パネル(第2外壁部)12と、下面パネル13と、上面パネル(第1外壁部)14と、左右一対の端パネル15と、を備えている。前面パネル11は、鍵盤装置2の前方に配置される。後面パネル12は、鍵盤装置2の後方に前後方向(矢印F−B方向)に距離を空けて配置され、前面パネル11と前後方向に対向する。下面パネル13は、前面パネル11及び後面パネル12の下端同士を連結する。上面パネル14は、後面パネル12の上端から前面パネル11へ向かって延びて鍵盤装置2の後方側の一部を覆うように、鍵盤装置2の上方に配置される。端パネル15は、前面パネル11、後面パネル12、下面パネル13及び上面パネル14の左右両端同士をそれぞれ連結する。
後面パネル12は、上面パネル14の後端縁に連なり左右方向の全長に亘って設けられる平板状の上後外壁部12aと、上後外壁部12aに貫通形成された貫通孔12bを塞ぐように上後外壁部12aの内面に取り付けられる蓋部18と、を備えている。後面パネル12の上後外壁部12aの内面と上面パネル14の内面とによって隅16が形成される。この隅16は、上後外壁部12a及び上面パネル14の左右方向の全長に亘って設けられている。即ち、隅16の長さ方向が、電子鍵盤楽器1の左右方向である。
上面パネル14には、筐体10の内外を連通する主開口14a,14b,14cが上下方向(矢印U−D方向)に貫通形成され、主開口14a,14b,14cの順に左右方向の端部から中央へ向かって配置されている。なお、実際には主開口14a,14b,14cをメッシュ状のカバー17で覆い、主開口14a,14b,14cから筐体10の内部を見難くしている。
スピーカ装置20は、高音(本実施形態では2kHz以上の音)の出力に優れたスピーカユニットであり、いわゆるツイータである。スピーカ装置20は、小径のドーム状の振動板(放音部)21を備えている。駆動部(図示せず)により振動板21を振動させることで、振動板21は、ドーム状の振動板21の中心軸の軸方向へ放音する。
振動板21から主開口14cへ向かって放音するように、スピーカ装置20及び主開口14cの位置がそれぞれ設定されている。平面視において(振動板21の中心軸の軸方向から見て)、振動板21の全体が主開口14cの内側に収まっている。これにより、振動板21から直進性が強い(中心軸からの広がりが狭い)高音が出力されると、振動板21から出た高音の殆どが主開口14cから筐体10の外部へ放音される。そのため、振動板21から出て筐体10の内部を伝播(反射)する高音は少なくなる。
スピーカ装置30は、フルレンジのスピーカユニット31が箱型のエンクロージャ36に取り付けられたスピーカーシステムである。スピーカユニット31は、フレーム32と、コーン(円錐)型の振動板(放音部)33と、駆動部34と、ダストキャップ35と、を主に備えている。
フレーム32は、振動板33等を支持するものであり、上端へ向かうにつれて拡径する略楕円錐状に形成されている。振動板33は、略円形状の下端から略楕円形状の上端へ向かうにつれて拡径する略楕円錐状の部材であり、振動板21と比べて十分に大きく形成されている。
平面視において(振動板33の中心軸の軸方向から見て)フレーム32及び振動板33は、左右方向に長い楕円形状に形成されている。振動板33はフレーム32の内周側に配置され、振動板33の上端がフレーム32の上端に連結されている。コーン型の振動板33の内周面が表面であり、フレーム32に面する振動板33の外周面が裏面である。
振動板33は、コンパクトで小スペースの製品にスピーカ装置30を取り付けたときでも低音を出し易くなるよう、限られたスペース内で振動板33の面積を大きくするために楕円形状に形成されている。特に、電子鍵盤楽器1は、複数の鍵が左右方向に並んで左右方向に長くなった鍵盤装置2と後面パネル12との間にスピーカ装置30を配置するので、そのスピーカ装置30が配置されるスペースを左右方向に広くし易く前後方向に広くし難い。そのため、電子鍵盤楽器1では、左右方向に長い楕円形状の振動板33を用いることが適している。
駆動部34は、振動板33の中心軸の軸方向(上下方向)に振動板33を振動させる機構であり、フレーム32の下端に取り付けられる。駆動部34は、フレーム32に対して振動板33の中心軸の軸方向に振動可能な円筒状のボビン34aを備え、このボビン34aに振動板33の下端が連結されている。駆動部34によって振動板33が振動することにより、主に振動板33の表面から中心軸の軸方向へ放音される。ダストキャップ35は、駆動部34を覆うように振動板33の表面の中央に配置されるドーム状の部材である。
エンクロージャ36は、振動板33の裏面から出る音が、振動板33の表面から出る音に干渉しないように、振動板33の裏面側を覆う箱型の部材である。エンクロージャ36は、下面パネル13から立ち上がる筒状の側面部36aと、下面パネル13と対向配置されて側面部36aの上端を覆う対向面部36bと、を備えている。
エンクロージャ36の対向面部36bと上面パネル14とが上下方向に離れて対向し、エンクロージャ36の側面部36aの一部と後面パネル12とが前後方向に離れて対向している。そして、左右方向に垂直な断面において、対向面部36bと上面パネル14との間の空間が、側面部36aと後面パネル12(上後外壁部12a)との間の空間に連なっている。
対向面部36bに設けた取付孔36cにスピーカユニット31の一部を挿入して、フレーム32の上端を対向面部36bに取り付けることで、振動板33の表面を上面パネル14に向けてスピーカユニット31がエンクロージャ36に取り付けられる。振動板33の表面から主開口14aへ向かって放音されるように、振動板33及び主開口14aの位置が設定される。具体的に、コーン型の振動板33の中心軸が主開口14aの内側に位置している。
エンクロージャ36の対向面部36bには、対向面部36bに開口してエンクロージャ36の内部へ延びる筒状のバスレフポート(放音部)37が設けられている。振動板33の裏面の低音域の振動に応じて、エンクロージャ36の内部の空気やバスレフポート37の内部の空気が圧縮と膨張とを繰り返すことで、バスレフポート37の中心軸の軸方向へ向かってバスレフポート37から低音が放音される。バスレフポート37から主開口14bへ向かって放音されるように、バスレフポート37及び主開口14bの位置が設定される。具体的に、バスレフポート37の中心軸が主開口14bの内側に位置している。
バスレフポート37から出る低音は回折し易いため、電子鍵盤楽器1の前方に位置する奏者、電子鍵盤楽器1の後方に位置する聴者のいずれにも、バスレフポート37から主開口14bを通して放音された低音を伝達し易い。これに対し、フルレンジのスピーカユニット31の振動板33は、低音だけでなく、回折し難い高音を出す。そのため、振動板33から主開口14aを通して放音された音(特に高音)は、奏者に伝達され易くても、電子鍵盤楽器1の後方に位置する聴者へ伝達され難いことがある。
そこで電子鍵盤楽器1は、振動板33から出る音を奏者と聴者の両方へ伝達し易くするために、聴者側に面する後面パネル12に複数の副開口18aを貫通形成し、振動板33から出て筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音可能にしている。複数の副開口18aは、上後外壁部12aの貫通孔12bを塞ぐ蓋部18に貫通形成されている。
貫通孔12bは、振動板33の後方の上後外壁部12aを貫通して形成されている。貫通孔12bの全体は、左右方向に関して振動板33と同じ位置にある。複数の副開口18aは、貫通孔12bを塞ぐ蓋部18がメッシュ状になるように、貫通孔12bの内側で蓋部18を貫通して設けられる。全ての副開口18aは、振動板33の後方に位置し、左右方向に関して振動板33と同じ位置にある。このように、振動板33から近い位置に副開口18aがあるので、振動板33から出て筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから外部へ放音し易くできる。
複数の副開口18aが形成される範囲(貫通孔12b)の左右方向の長さと、振動板33の左右方向の長さとが略同一であり、複数の副開口18aが形成される範囲と振動板33との左右方向の中心位置が左右方向の同じ位置にある。さらに、前後方向視において、複数の副開口18aが形成される範囲と振動板33とが重なる。これにより、副開口18aから放音される音を左右両側へ同じだけ広げることができる。
副開口18aが設けられる蓋部18には、副開口18aよりも下方の部位にガイド40が一体成形されている。ガイド40は、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くするためのものである。
図2に加えて、図3及び図4を参照してガイド40について説明する。図3は、ガイド40及び蓋部18の斜視図である。図4は、図3のIV−IV線におけるガイド40及び蓋部18の断面図である。図4には、蓋部18に垂直な断面が示され、振動板33及びダストキャップ35の外形線が二点鎖線で示されている。
図2及び図3に示すように、ガイド40は、蓋部18の下端縁からスピーカ装置30へ向かって張り出す底面部41と、底面部41から蓋部18の副開口18aへ向かって立ち上がる複数の拡散部42と、を備えている。底面部41は、蓋部18の下端縁の全長に亘って設けられ、左右方向に延びて形成されている。底面部41の左右方向の長さは、副開口18aが形成される範囲の左右方向の長さよりも長い。
底面部41は、上下方向に垂直な平板状に形成されている。左右方向に垂直な断面において、底面部41と、蓋部18の内面(筐体10の内側における副開口18aの内周縁を含む平面)とのなす角度θは、90°未満である。底面部41は、対向面部36bや振動板33の上端に対して下方(上面パネル14から離れた位置)に設けられる。底面部41の前後方向の幅は、電子鍵盤楽器1の組み立て時にスピーカ装置30等に干渉しないように設定されている。
図2から図4に示すように、複数の拡散部42は、底面部41と副開口18aとの間における筐体10の内部の空間を左右方向に分割する部位であり、左右方向に並んでいる。複数の拡散部42は、それぞれ底面部41から蓋部18と平行な方向に真っ直ぐ延びている。そのため、蓋部18と平行な方向に2分割される金型によって、底面部41及び拡散部42を有するガイド40を容易に成形できる。
拡散部42は、蓋部18側の第1端43と、スピーカ装置30側の第2端44と、第1端43から第2端44側へ延びる第1傾斜部45と、第2端44と第1傾斜部45との間に設けられる第2傾斜部46と、を備えている。第1端43は、全体が蓋部18に連結されている。第1端43の上端は、最下方の副開口18aの下縁と略同じ位置にある。第2端44は、蓋部18の垂直方向に蓋部18から最も離れた部位である。拡散部42の第2端44は、第1端43の上端と底面部41の先端(蓋部18から離れた端部)とを結んだ仮想線Aよりもスピーカ装置30側へ張り出している。
第1傾斜部45は、第1端43から第2端44へ向かうにつれて振動板33の左右方向の中央(ダストキャップ35)へ湾曲するように傾斜する部位である。第2傾斜部46は、第2端44から第1端43へ向かうにつれて振動板33の左右方向の中央へ湾曲するように傾斜する部位である。蓋部18に垂直な方向において、第1端43から拡散部42の略中央までが第1傾斜部45であり、第2端44から拡散部42の略中央までが第2傾斜部46である。本実施形態では全ての拡散部42が、このような第1傾斜部45及び第2傾斜部46を有して左右方向に並んでいる。
以上のような電子鍵盤楽器1(放音装置4)によれば、後面パネル12の蓋部18からスピーカ装置30へ向かって底面部41が張り出し、その底面部41と上面パネル14との間に副開口18aが位置する。これにより、振動板33から出て副開口18aから放音されずに、筐体10の内部を副開口18aの下方へ伝播しようとする音を、底面部41で反射させて副開口18aへ向かわせ易くできる。その結果、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くでき、振動板33が向いた主開口14aから奏者へ伝達される音と同様の音を、後面パネル12が面する聴者へ伝達し易くできる。
底面部41の左右方向の長さは、複数の副開口18aが形成される範囲の左右方向の長さよりも長いので、筐体10の内部のうち副開口18aの近傍を伝播する音を底面部41に当て易くできる。これにより、筐体10の内部を伝播する音を底面部41で反射させて副開口18aからより放音し易くできる。
底面部41と蓋部18の内面とのなす角度θが90°未満なので、蓋部18に設けた副開口18aへ底面部41が向く。これにより、底面部41で反射した音を副開口18aへ向かわせ易くでき、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aからより放音し易くできる。
底面部41は、振動板33から出て副開口18aへ向かう音の最短経路になく、副開口18aに対してその最短経路の反対側に位置することが好ましい。これにより、振動板33から最短経路を通って副開口18aへ向かう音が底面部41に当たって減衰されることなく、最短経路を通る音を副開口18aから放音できると共に、副開口18aへ向かわなかった音を底面部41で反射させて副開口18aへ向かわせ易くできる。
ここで、振動板33は駆動部34によって上下に振動するので、主開口14aに向いた振動板33の表面からだけでなく、振動板33の裏面からも音が出る。そのため、例えば上述した特許文献1(特開2003−84768号公報)と同様に、振動板33の表面から出る音を主開口14aから主に放音し、振動板33の裏面から出る音を副開口18aから主に放音するように構成しても良く、さらにガイド40によって副開口18aから放音し易くするように構成しても良い。しかし、この場合、振動板33の表面から出る音の位相と、振動板33の裏面から出る音の位相とが逆なので、主開口14aから放音される音と、副開口18aから放音される音とを適切に分離できなければ、それらの音が互いに打ち消し合う場合がある。
これに対して本実施形態では、振動板33が箱型のエンクロージャ36の対向面部36bに設けられ、その振動板33がエンクロージャ36の内外を区画しているので、振動板33の裏面から出る音がエンクロージャ36の外部へ出難くなっている。そして、左右方向に垂直な断面において、対向面部36bと上面パネル14との間の空間が、側面部36aと後面パネル12との間の空間に連なり、主開口14aと副開口18aとが筐体10の内部を関して連通している。
これにより、主開口14aへ向けた振動板33の表面から出る音が、筐体10の内部を伝播して副開口18aへ向かい、振動板33の表面から出る音を副開口18aから放音できる。即ち、主開口14aから放音される音と同位相の音を副開口18aから放音できるので、それらの音が干渉して打ち消し合うことを抑制できる。
また、エンクロージャ36によって、振動板33の裏面から出た音が筐体10の内部を伝播し難くなるので、振動板33の表面から出た音が副開口18aへ向かう場合に、筐体10の内部で振動板33の裏面から出た音と振動板33の表面から出た音とが打ち消し合うことを防止できる。その結果、副開口18aから放音される音の音圧レベルを確保できる。
なお、主開口14aから放音される音と、副開口18aから放音される音とが干渉して打ち消し合うことを抑制するためには、主開口14a及び副開口18aが設けられた筐体10の内部に、エンクロージャ36を有するスピーカ装置30を配置する必要があるが、ガイド40は必須ではない。
ガイド40を設ける場合、対向面部36bや振動板33の上端に対して、上面パネル14から離れた位置に底面部41を設けることが好ましい。これにより、振動板33の表面から出て、エンクロージャ36の側面部36aと後面パネル12との間へ回り込もうとする音を、底面部41で反射させて副開口18aへ向かわせ易くできる。
さらに、振動板33及び副開口18aを含むような左右方向に垂直な断面(図2の断面)において、主開口14aと副開口18aとが筐体10の内部を介して連通している場合、副開口18aの少なくとも一部は、振動板33の上端よりも上方(上面パネル14側)に位置することが好ましい。これにより、振動板33の表面から出た音の一部を、筐体10の内面などで反射して減衰することなく、副開口18aへ直接伝播させ易くできる。その結果、副開口18aから放音される音の音圧レベルを確保できる。
振動板33の一部と、主開口14aよりも後方(上後外壁部12a側)の上面パネル14の一部とが振動板33の中心軸の軸方向に対向している。これにより、振動板33の表面から出た音が上面パネル14で反射し、その音が筐体10の内部を伝播し易くなる。その結果、振動板33の表面から出た音を副開口18aからより放音し易くできる。
ガイド40の複数の拡散部42は、底面部41と副開口18aとの間の空間を左右方向に区分しているので、底面部41へ向かう音や底面部41で反射した音を複数の拡散部42で反射させることができる。これにより、筐体10の内部を伝播する音が乱反射し易くなるので、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aへ導き易くでき、副開口18aから放音し易くできる。
拡散部42のスピーカ装置30側の第2端44は、第1端43の上端と底面部41の先端とを結んだ仮想線Aよりもスピーカ装置30側に張り出しているので、筐体10の内部を伝播する音を拡散部42に当て易くできる。これにより、拡散部42に当たって乱反射した音を副開口18aへ導き易くできる。
拡散部42は、蓋部18に対して垂直ではなく、第1傾斜部45及び第2傾斜部46により左右方向へ傾斜しているので、振動板33から後方(副開口18a側)へ向かった音を、拡散部42で左右方向へ反射させ易くできる。この第1傾斜部45及び第2傾斜部46により、筐体10の内部を伝播する音をより乱反射させ易くできるので、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くできる。
なお、複数の拡散部42は、ダストキャップ35の後方(ダストキャップ35と左右方向の同じ位置)には設けられていない。これは、複数の拡散部42の第1傾斜部45及び第2傾斜部46は、振動板33の左右方向の中央、即ちダストキャップ35を基準に、傾斜させる向きを反転させているので、ダストキャップ35の後方に拡散部42を設ける場合、その拡散部42を左右方向の両側へ向かって傾斜するように形成することが難しくなるからである。
第1傾斜部45は、第1端43から第2端44へ向かうにつれて振動板33の左右方向の中央へ傾斜しているので、第1傾斜部45で反射して副開口18aへ向かう音を左右方向両側へ広げ易くできる。その結果、副開口18aから出る音を左右方向へ広げ易くできる。
左右方向に長い楕円形状の振動板33では、左右方向の中央部に対して左右方向の端部が分割振動し易く、分割振動した左右方向の端部から出た音が異音となって聞こえることがある。図4に示すように、振動板33の左側の部分であって、左右方向の中央に近い部分を中央部Cとし、左右方向の端縁に近い部分を端部Eとして説明するが、左右逆転しても同様のことが言える。さらに、中央部Cから振動板33の中央よりも右側の拡散部42へ向かう音の所定経路を実線の矢印で示し、端部Eから右側の拡散部42へ向かう音の所定経路を破線の矢印で示す。
第2傾斜部46は、第2端44から第1端43へ向かうにつれて振動板33の左右方向の中央へ傾斜している。そのため、中央部Cから右側の拡散部42の第2傾斜部46へ入射する音の入射角と比べて、端部Eから右側の拡散部42の第2傾斜部46へ入射する音の入射角が小さくなる。そうすると、中央部Cから出て第2傾斜部46で反射した音は副開口18aへ向かい易く、端部Eから出て第2傾斜部46で反射した音は副開口18aへ向かい難い。
さらに、複数の拡散部42が左右方向に並んでいるので、端部Eから右側の特定の拡散部42の第1傾斜部45へ入射しようとする音は、その特定の拡散部42よりも端部Eに近い拡散部42によって阻まれ易くなる。中央部Cから出る音にも同様のことが言えるが、音の出る位置から特定の拡散部42までの左右方向の距離が長い程、その音が手前の拡散部42に阻まれて第1傾斜部45へ入射し難くなる。そのため、左側の端部Eから出る音は、中央部Cから出る音と比べて、右側の拡散部42の第1傾斜部45で反射し難くて第2傾斜部46で反射し易い。よって、分割振動し易い振動板33の左右方向の端部から出た音を、第2傾斜部46により副開口18aへ導き難くできるので、その分割振動に伴う異音が副開口18aから放音されることを抑制できる。
拡散部42は、振動板33から出て副開口18aへ向かう音の最短経路になく、副開口18aに対してその最短経路の反対側に位置することが好ましい。これにより、振動板33から最短経路を通って副開口18aへ向かう音が拡散部42に当たって減衰されることなく、その音を副開口18aから放音できると共に、副開口18aへ向かわなかった音を拡散部42で乱反射させて副開口18aへ向かわせ易くできる。
次に図5(a)から図5(d)の周波数特性のグラフを用いて、上述した電子鍵盤楽器1の各部構成による効果について説明を補足する。図5(a)から図5(c)には、電子鍵盤楽器1の周波数特性と、電子鍵盤楽器1に対して副開口18a及びガイド40を省略した電子鍵盤楽器50の周波数特性と、電子鍵盤楽器1に対してガイド40のみを省略した電子鍵盤楽器51の周波数特性とを示している。図5(d)には、電子鍵盤楽器1の周波数特性と、電子鍵盤楽器1に対して拡散部を蓋部18と垂直に形成した電子鍵盤楽器52の周波数特性とを示している。電子鍵盤楽器1,50,51,52の周波数特性は、電子鍵盤楽器1,50,51,52の後方の同じ位置で音圧レベルを測定した測定結果である。
各グラフの横軸は、周波数(Hz)であり、対数目盛を用いている。各グラフの縦軸は、任意の基準値に対する相対量で示した音圧レベル(dB)である。図5(a)から図5(c)では、電子鍵盤楽器1,50,51のグラフがそれぞれ重ならないように、それぞれの基準値を異ならせている。また、図5(c)では、図面を簡素化するため、音圧レベルの複数箇所のピーク値を滑らかに繋いで、減衰曲線を模式的に示している。
図5(a)及び図5(b)から、副開口18aがない電子鍵盤楽器50に対して、副開口18aを設けた電子鍵盤楽器1,51では、600〜800Hzにおける音圧レベルの上下変動が抑制され、4kHzより若干低い周波数帯における音圧レベルの下方への変動が抑制されていることが分かる。さらに、ガイド40がない電子鍵盤楽器51に対して、ガイド40を設けた電子鍵盤楽器1では、600〜700Hzにおける音圧レベルの上下変動がより抑制され、4kHzより若干低い周波数帯における音圧レベルの下方への大きな変動がなくなり、4kHzより若干高い周波数帯における音圧レベルの下方への変動が抑制されていることが分かる。
図5(c)からは、8kHz近傍から20kHzにかけて、副開口18a及びガイド40がない電子鍵盤楽器50では約30dB下がり、副開口18aがあってガイド40がない電子鍵盤楽器51では約26dB下がり、副開口18a及びガイド40がある電子鍵盤楽器1では約24dB下がっていることが分かる。
これらの結果、副開口18aを設けることで、音圧レベルの上下変動を抑制して特定の周波数帯の音が聞こえ難くなることを抑制できると共に、高音域を減衰し難くして高音を聞こえ易くできることが明らかである。さらに、副開口18aに加えてガイド40を設けることで、音圧レベルの上下変動をより抑制して特定の周波数帯の音が聞こえ難くなることをより抑制できると共に、高音域をより減衰し難くして高音をより聞こえ易くできることが明らかである。
図5(d)から、拡散部を蓋部18と垂直に形成した電子鍵盤楽器52に対して、拡散部42を蓋部18に対して傾斜させた電子鍵盤楽器1では、400Hz近傍の音圧レベルの下方への変動が抑制されていることが分かる。よって、拡散部42を蓋部18に対して傾斜させることで、音圧レベルの上下変動を抑制して特定の周波数帯の音が聞こえ難くなることを抑制できることが明らかである。
次に図6を参照して第2実施形態について説明する。第1実施形態では、蓋部18に対して拡散部42を傾斜させる場合について説明した。これに対し、第2実施形態では、蓋部18に対して拡散部62を垂直に形成しつつ、拡散部62の左右両面に複数の突起63を設ける場合について説明する。なお、第1実施形態で説明したものと同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第2実施形態における放音装置(電子鍵盤楽器)に用いられるガイド61及び蓋部18の断面図である。図6には、蓋部18に垂直な断面が示され、振動板33及びダストキャップ35の外形線が二点鎖線で示されている。
図6に示すように、ガイド61は、底面部41と、底面部41から蓋部18の副開口18aへ向かって立ち上がる複数の拡散部62と、を備えている。複数の拡散部62は、底面部41と副開口18aとの間の空間を左右方向に分割する部位であり、左右方向に並んでいる。
このようなガイド61を有する電子鍵盤楽器(放音装置)は、第1実施形態における電子鍵盤楽器1と同様に、振動板33から出て副開口18aから放音されずに、副開口18aの下方(図6紙面奥側)へ伝播しようとする音を、底面部41で反射させて副開口18aへ向かわせ易くできる。その結果、筐体10(図1参照)の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くできる。
拡散部62は、蓋部18側の第1端43からスピーカ装置30側の第2端44までの全長に亘って、底面部41と垂直に形成されている。この拡散部62の左右両面には、複数の突起63が設けられている。これにより、筐体10の内部を伝播する音が拡散部62に入射すると、突起63に入射するか否か、突起63への入射位置などに応じて、その音が反射する方向が異なり易い。その結果、筐体10の内部を伝播する音を拡散部62で乱反射させ易くできるので、筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くできる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、電子鍵盤楽器1に設けられる放音装置4に限らず、その他の電子楽器や音響機器、ポータブル機器など、筐体にスピーカ装置を内蔵した機器に上記形態で説明したような放音装置を適用しても良い。また、振動板33を略円形状等にしても良い。また、底面部41と上面パネル14との間に副開口18aが位置する場合に限らず、振動板33から出た音を底面部41で反射させて副開口18aへ導き易くできるよう、例えば実験や解析により底面部41の位置を適宜設定しても良い。
上記形態では、上面パネル14に主開口14aを設けて、その主開口14aに振動板33の表面を向け、後面パネル12に副開口18aを設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。筐体の種類に応じて、筐体の第1外壁部に主開口を設けて、その主開口に振動板33の表面を向け、第1外壁部とにより隅が形成される第2外壁部に副開口を設けても良い。即ち、上面パネル14を第1外壁部として後面パネル12を第2外壁部とする場合に限らず、例えば後面パネル12を第1外壁部として上面パネル14を第2外壁部としても良い。また、端パネル15を第1外壁部または第2外壁部としても良い。
上記形態では、副開口18aが左右方向に関して振動板(放音部)33と同じ位置にあり、振動板33から出て筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。ツイータであるスピーカ装置20の振動板21やバスレフポート37等を放音部とし、副開口18aが左右方向に関して放音部と同じ位置にあるように構成しても良い。これにより、振動板21やバスレフポート37等の放音部から出て筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音し易くできる。
なお、バスレフポート37から出る音は回折し易い低音であるので、バスレフポート37の近くに副開口18aを設けなくても、バスレフポート37から主開口14bを通して放音された音は電子鍵盤楽器1の前後両側へ伝達され易い。バスレフポート37の近くに副開口18aを設けた場合、バスレフポート37から副開口18aまでの伝播経路によっては、バスレフポート37から出た音が筐体10の内部で複雑な反響音になって副開口18aから放音されることがあるため、その伝播経路を正しく設定する必要がある。
また、2kHz以上の高音を主に出すツイータの振動板21を用いる場合、その振動板21から出る高音は回折し難いが、直進性が強くて反射し易いので、振動板21から副開口18aまでの伝播経路(反射経路)を正しく設定することにより、振動板21から出て筐体10の内部を伝播する音を副開口18aから放音できる。上記形態の通りフルレンジのスピーカユニット31の振動板33を放音部にしたり、2kHz未満の高音を出すツイータの振動板21を放音部にしたりすることで、放音部から副開口18aまでの伝播経路の設計、即ち、筐体10の内部の設計を容易にできる。
バスレフポート37は主開口14bへ向かって音を出して主開口14bとは反対側に音を出さず、ツイータであるスピーカ装置20には振動板21の裏側へ出る音を吸音する機構を設けることが多い。そのため、バスレフポート37や振動板21に対して副開口18aを設ける場合、筐体10の内部を介して主開口14b,14cと副開口18aとを連通させて、バスレフポート37や振動板21からの音を副開口18aから放音し易くすることが好ましい。
また、副開口18aの全てが左右方向(隅16の長さ方向)に関して放音部と同じ位置にある必要はなく、副開口18aの少なくとも一部が左右方向に関して放音部と同じ位置にあれば良い。これにより、放音部から出た音を副開口18aへ十分に向かわせ易くできる。さらに、放音部の左右方向の中心位置に対して、複数の副開口18aの左右方向の中心位置が左右方向にずれることで、そのずれた方向へ副開口18aから放音される音を広げ易くできる。
上記形態では、副開口18aが蓋部18に設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。蓋部18を省略し、上後外壁部12aを貫通する貫通孔12bを副開口としても良い。この場合、上後外壁部12aと、底面部41や拡散部42を有するガイド40とを一体成形しても良く、ガイド40を上後外壁部12aにボルトや接着等により取り付けても良い。但し、ガイド40を蓋部18と一体成形することで、副開口18aやガイド40がない従来の電子鍵盤楽器などの上後外壁部12aに、貫通孔12bを設けて蓋部18を取り付けることで、副開口18aやガイド40を容易に設けることができる。
また、スピーカ装置30のエンクロージャ36から後面パネル12へ向かって底面部41や拡散部42を張り出させても良い。エンクロージャ36を用いない場合には、例えば、フレーム32から後面パネル12へ向かって底面部41や拡散部42を張り出させても良い。なお、底面部41が後面パネル12から張り出すことで、副開口18aの周囲の後面パネル12の内面と底面部41との角度θを設定し易くでき、底面部41で反射した音が副開口18aへ導き易い角度θとなるように底面部41を形成し易くできる。
また、拡散部42が底面部41から立ち上がる場合に限らず、底面部41と拡散部42とを互いに離して配置しても良い。なお、底面部41から拡散部42が立ち上がることで、底面部41と拡散部42とで囲まれた空間が副開口18a側へ開放されるようになるので、底面部41や拡散部42で反射した音を副開口18aへ導き易くできる。
上記形態では、底面部41と蓋部18の内面(第2外壁部の内面)とのなす角度θが90°未満である場合について説明したが、その角度θを90°以上にしても良い。また、第2外壁部の内面が湾曲している場合には、底面部41と、所定の副開口18aの内周縁を含む平面とのなす角度が90°未満となるように構成しても良い。
上記第1実施形態では拡散部42を蓋部18に対して傾斜(湾曲)させ、上記第2実施形態では拡散部62に複数の突起63による凹凸を設けることで、拡散部42,62で音を乱反射させ易くする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。拡散部42,62で音を乱反射させ易くするために、拡散部62に複数の凹部による複数の凹凸を設けても良く、蓋部18に対して傾斜した拡散部42に複数の凹凸を設けても良い。また、蓋部18に対して拡散部の少なくとも一部が左右方向に傾斜するように、拡散部を階段状に形成することでも、拡散部で音を乱反射させ易くできる。
また、拡散部62に突起63などの凹凸を設けず、上述した電子鍵盤楽器52のように構成しても良い。第1端43から第2端44まで第1傾斜部45を設けても良く、第2端44から第1端43まで第2傾斜部46を設けたりしても良い。第1傾斜部45から第2端44までを蓋部18と垂直に形成しても良く、第2傾斜部46から第1端43までを蓋部18と垂直に形成しても良い。
1 電子鍵盤楽器
2 鍵盤装置
4 放音装置
10 筐体
12 後面パネル(第2外壁部)
14 上面パネル(第1外壁部)
14a 主開口
16 隅
18a 副開口
30 スピーカ装置
33 振動板(放音部)
36 エンクロージャ
40,61 ガイド
41 底面部
42,62 拡散部
43 第1端
44 第2端
45 第1傾斜部
46 第2傾斜部

Claims (10)

  1. 第1外壁部の内面と第2外壁部の内面とによる隅が形成された筐体と、
    前記第1外壁部に貫通形成された主開口へ向かって放音する放音部を有し、前記筐体の内部に配置されるスピーカ装置と、
    前記第2外壁部と前記スピーカ装置との間に配置されるガイドと、を備え、
    前記第2外壁部を貫通して副開口が設けられ、前記副開口の少なくとも一部が前記隅の長さ方向に関して前記放音部と同じ位置にあり、
    前記ガイドは、前記スピーカ装置および前記第2外壁部の一方から他方へ向かって張り出す底面部を備えていることを特徴とする放音装置。
  2. 前記底面部と前記第1外壁部との間に前記副開口が位置することを特徴とする請求項1記載の放音装置。
  3. 前記長さ方向に垂直な断面において、前記底面部と、前記筐体の内側における前記副開口の内周縁を含む平面とのなす角度は90°未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の放音装置。
  4. 前記主開口と前記副開口とが前記筐体の内部を介して連通することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の放音装置。
  5. 前記スピーカ装置は、前記第1外壁部と対向して前記放音部が設けられる対向面部を有する箱型のエンクロージャを備え、
    前記放音部は、前記エンクロージャの内外を区画する振動板であることを特徴とする請求項4記載の放音装置。
  6. 前記ガイドは、前記底面部と前記副開口との間における前記筐体の内部の空間を前記長さ方向に区分して前記長さ方向に並ぶ複数の拡散部を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の放音装置。
  7. 前記拡散部は、前記第2外壁部側の第1端から前記スピーカ装置へ向かうにつれて前記放音部の前記長さ方向の中央へ傾斜する第1傾斜部を備えていることを特徴とする請求項6記載の放音装置。
  8. 前記拡散部は、前記スピーカ装置側の第2端から前記第2外壁部へ向かうにつれて前記放音部の前記長さ方向の中央へ傾斜する第2傾斜部を備えていることを特徴とする請求項6又は7に記載の放音装置。
  9. 前記放音部は、前記長さ方向に長い楕円形状の振動板であることを特徴とする請求項8記載の放音装置。
  10. 複数の鍵が左右方向に並んだ鍵盤装置と、
    前記鍵盤装置の後方または上方の一方に配置される第1外壁部と、前記鍵盤装置の後方または上方の他方に配置される第2外壁部とを有する筐体と、
    前記第1外壁部に貫通形成された主開口へ向かって放音する放音部を有し、前記筐体の内部に配置されるスピーカ装置と、
    前記第2外壁部と前記スピーカ装置との間に配置されるガイドと、を備え、
    前記第2外壁部を貫通して副開口が設けられ、前記副開口の少なくとも一部が前記左右方向に関して前記放音部と同じ位置にあり、
    前記ガイドは、前記スピーカ装置および前記第2外壁部の一方から他方へ向かって張り出す底面部を備えていることを特徴とする電子鍵盤楽器。
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