JP2823755B2 - 防音壁構造 - Google Patents

防音壁構造

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JP2823755B2
JP2823755B2 JP4307005A JP30700592A JP2823755B2 JP 2823755 B2 JP2823755 B2 JP 2823755B2 JP 4307005 A JP4307005 A JP 4307005A JP 30700592 A JP30700592 A JP 30700592A JP 2823755 B2 JP2823755 B2 JP 2823755B2
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昭人 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低音域及び高音域の音
を効果的に吸収できる防音壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オーディオルーム等のように防音
性が要求される部屋においては、天井面や壁面に吸音材
を取り付けることにより、防音性を確保すると共に室内
の残響時間を調整することが行われている。
【0003】吸音機構は、音エネルギー(空気振動)が
吸音材内に進入した際に、該音エネルギーを内部摩擦抵
抗、粘性抵抗、内部空気の圧縮及び膨張作用等により熱
エネルギーに変換することによって反射音の減少を図る
ものである。一般的に、高音域の音はグラスウールやロ
ックウール等の繊維状の吸音材によって比較的容易に吸
収されるが、低音域の音は上記繊維状の吸音材によって
は吸収されにくいという特性を有している。
【0004】そこで、壁の骨組に適宜間隔で胴縁材を取
り付けると共に、該胴縁材に、帯板状の長尺材がスリッ
トを介して並設されてなるスリット吸音材を取り付け、
胴縁材同士の間に形成される空気層及び上記長尺材同士
の間に形成されるスリットによる共鳴作用によって低音
域の音の吸収を図る防音構造が提案されている。
【0005】この防音構造によって低音域の音を効果的
に吸収するには、空気層の厚さをおよそ70mm以上、
望ましくは100mm以上にすることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、壁の骨組に
取り付ける胴縁材の厚さは通常30mm〜50mmであ
るため、壁の骨組と上記スリットパネル材との間に形成
される空気層の厚さも30〜50mmとなり、低音域の
音に対する防音効果は充分ではない。
【0007】また、70mm以上の厚さの空気層を確保
しようとすると、断面の大きい胴縁材を用いたり特殊な
壁構造を採用しなければならないと言う問題、及び室内
が狭くなると言う問題がある。
【0008】さらに、長尺材同士の間に形成されるスリ
ットの幅を大きくすると、低音域の音を効果的に吸収で
きるが、スリット幅を大きくすると胴縁材や吸音材が室
内側から見えて見栄えが悪いと共にスリットの内部に汚
れが付着し見苦しくなるという問題がある。
【0009】上記に鑑みて、本発明は、低音域の音と高
音域の音とを効果的に吸収できる防音壁構造を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、壁の骨組の室内側に適宜間隔で
胴縁材が取り付けられ、該胴縁材同士の間に繊維状の吸
音材が配設され、上記胴縁材の室内側にスリット吸音材
が配設されてなる防音壁構造におけるスリット吸音材を
構成する複数の長尺材の各一側面に突出部を、各他側面
に切欠部をそれぞれ設けると共に、上記突出部と切欠部
との間に長尺材の表裏方向へ屈曲して延びるスリットを
形成するものである。
【0011】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、壁の骨組の室内側に適宜間隔で胴縁材が取り付けら
れ、該胴縁材同士の間に繊維状の吸音材が配設され、上
記胴縁材の室内側にスリット吸音材が配設されてなる防
音壁構造を前提とし、上記スリット吸音材を、複数の帯
板状の長尺材であって、該長尺材の長辺側の一側面に該
一側面の表側部分又は中央部分が長手方向の全域に亘っ
て突出してなる突出部が形成されていると共に長辺側の
他側面に該他側面の裏側部分又は中央部分が長手方向の
全域に亘り上記突出部と対応する形状に切欠されてなる
切欠部が形成された複数の長尺材が、一の長尺材の突出
部と該一の長尺材に隣接する他の長尺材の切欠部とが対
向し且つこれら突出部と切欠部との間に表裏方向へ屈曲
して延びるスリットが形成されるよう簀の子状に接合さ
れている構成とするものである。
【0012】請求項2の発明は、壁の骨組の室内側に適
宜間隔で胴縁材が取り付けられ、該胴縁材同士の間に繊
維状の吸音材が配設され、上記胴縁材の室内側にスリッ
ト吸音材が配設されてなる防音壁構造におけるスリット
吸音材を構成する複数の長尺材のうちの一の長尺材の両
側面に突出部を、該一の長尺材に隣接する他の長尺材の
両側面に切欠部をそれぞれ設け、上記突出部と切欠部と
の間に長尺材の表裏方向へ屈曲して延びるスリットを形
成するものである。
【0013】具体的に請求項2の発明が講じた解決手段
は、壁の骨組の室内側に適宜間隔で胴縁材が取り付けら
れ、該胴縁材同士の間に繊維状の吸音材が配設され、胴
縁材の室内側にスリット吸音材が配設されてなる防音壁
構造を前提とし、上記スリット吸音材を、複数の帯板状
の長尺材であって長辺側の両側面に該両側面の表側部分
又は中央部分が長手方向の全域に亘って突出してなる突
出部がそれぞれ形成された一の長尺材と、該一の長尺材
に隣接して設けられ長辺側の両側面に該他側面の裏側部
分又は中央部分が長手方向の全域に亘り上記一の長尺材
の各突出部と対応する形状に切欠されてなる切欠部がそ
れぞれ形成された他の長尺材とが、上記一の長尺材の突
出部と上記他の長尺材の切欠部とが対向し且つこれら突
出部と切欠部との間に表裏方向へ屈曲して延びるスリッ
トが形成されるよう簀の子状に接合されている構成とす
るものである。
【0014】
【作用】請求項1又は2の構成により、壁の骨組の室内
側に適宜間隔で取り付けられた胴縁材同士の間に繊維状
の吸音材が配設されているために、高音域の音は繊維状
の吸音材に吸収される。
【0015】また、スリット吸音材を構成する長尺材に
形成されている突出部と切欠部とが対向しており且つこ
れら突出部と切欠部との間に表裏方向へ屈曲して延びる
スリットが形成されているため、同じ厚さの長尺材の場
合、直線状のスリットに比べてスリットの長さが長くな
ると共に、スリットを通り抜ける空気振動がスリットを
構成する突出部及び切欠部によって直進を妨げられ突出
部及び切欠部の壁に衝突しながら進むので、スリットを
通過する音の共鳴作用が増加すると共に吸収できる音の
音域が低音側に移行する。このため、低音域の音はスリ
ット吸音材に吸収される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1は、本発明の一実施例に係る防音壁構
造に用いられる第1のスリット吸音材A1の表面構造
を、図2は第1のスリット吸音材A1の裏面構造を、図
3は図1におけるIII −III 線の断面構造をそれぞれ示
している。
【0018】同図において、10Aは互いに平行に配置
された帯板状の長尺材であって、各長尺材10Aの一側
面には表側部分が矩形状断面に突出してなる突出部12
Aが長手方向の全域に亘って形成されていると共に、各
長尺材10Aの他側面には表側部分が上記突出部12A
よりも大きい矩形状断面に長手方向の全域に亘って切欠
されてなる切欠部14Aが形成されている。
【0019】長尺材10Aの材質としては、MDF、パ
ーティクルボード、合板、ムク板、又は合成樹脂や金属
板の成形品を適宜用いることができる。
【0020】また、長尺材10Aの厚さとしては9〜3
0mm、幅としては10〜100mm程度、長さとして
は2400mm程度が好ましい。
【0021】そして、各長尺材10Aが、一の長尺材1
0Aの突出部12Aと該一の長尺材10Aに隣接する他
の長尺材10Aの切欠部14Aとが互いに互いに対向し
且つ突出部12Aと切欠部14Aとの間に表裏方向へZ
字状に延びるスリット16Aが形成されるよう裏面側に
配設された接合材18により簀の子状に接合されること
によって、スリット吸音材A1が形成されている。スリ
ット16Aの幅としては1〜10mm程度が好ましく、
スリット16Aの幅は表裏方向において同寸であっても
よいし、異なっていてもよい。
【0022】第1のスリット吸音材A1においては、一
対の接合材18のうちの一方の接合材18は一側方へ所
定量突出している一方、反対の側方へ所定量後退してお
り、また他方の接合材18は一側方へ所定量後退してい
る一方、反対の側方へ所定量突出している。これによ
り、隣接して設けられる第1のスリット吸音材A1の接
合材18の突出部と後退部とが組み合わされ、上記スリ
ット16Aと略同幅の間隔を有して隣接する第1のスリ
ット吸音材A1が長手方向へ互いにずれないように構成
されている。
【0023】尚、図3に示すように、各長尺材10の表
面には化粧用の塩化ビニル材20が貼着されている。
【0024】図4は、上記第1のスリット吸音材A1の
変形例に係るスリット吸音材A2の断面構造を示してい
る。
【0025】本変形例においては、各長尺材10Bの一
側面には中央部分が三角形状断面に突出してなる突出部
12Bが長手方向の全域に亘って形成されていると共
に、各長尺材10Bの他側面には中央部分が上記突出部
12Bと同じ形状の三角形断面に長手方向の全域に亘っ
て切欠されてなる切欠部14Bが形成されている。
【0026】そして、各長尺材10Bが、一の長尺材1
0Bの突出部12Bと該一の長尺材10Bに隣接する他
の長尺材10Bの切欠部14Bとの間に表裏方向へ、く
の字状に延びるスリット16Bが形成されるよう接合材
18により簀の子状に接合されることによって、変形例
に係るスリット吸音材A2が形成されている。
【0027】上記接合材18は、一対のものに限らず、
要は一側方を所定量突出させ、他側方をスリット分だけ
少なく後退させて組み合わされるような端部加工を施し
た図11(a),(b)に示す一体の接合材であっても
よい。
【0028】このようにすると、接合材18の突出部を
後述する横胴縁32等の壁下地に釘、ステープル、ビス
などにより取り付けることで、取付部が露出せず、しか
もスリット吸音材A1同士の継手が見えず、好適であ
る。
【0029】図5は、本発明の一実施例に係る防音壁構
造に用いられる第2のスリット吸音材B1の斜視図であ
って、一の長尺材10Cの両側面には、表側部分が矩形
状断面に突出してなる突出部12C,12Cが長手方向
の全域に亘って形成されていると共に、上記一の長尺材
10Cに隣接する他の長尺材10Dの両側面には、表側
部分が上記突出部12Cよりも大きい矩形状断面に長手
方向の全域に亘って切欠されてなる切欠部14C,14
Cが形成されている。
【0030】そして、各長尺材10C,10Dが、一の
長尺材10Cの突出部12Cと他の長尺材10Dの切欠
部14Cとの間に表裏方向へZの字状に延びるスリット
16Cが形成されるよう図示しない接合材により簀の子
状に接合されることによって、第2のスリット吸音材B
1が形成されている。
【0031】図6は、第2のスリット吸音材B1の変形
例に係るスリット吸音材B2の斜視図であって、一の長
尺材10Eの両側面には、湾曲した斜辺を有する三角形
状の断面に表側部分が突出してなる突出部12D,12
Dが長手方向の全域に亘って形成されていると共に、上
記一の長尺材10Eに隣接する他の長尺材10Fの両側
面には、湾曲した斜辺を有する三角形状の断面に表側部
分が長手方向の全域に亘って切欠されてなる切欠部14
Dが形成されている。
【0032】そして、各長尺材10E,10Fが、一の
長尺材10Eの突出部12Dと他の長尺材10Fの切欠
部14Dとの間に表裏方向へZの字状に延びるスリット
16Dが形成されるよう図示しない接合材により簀の子
状に接合されることによって、変形例に係るスリット吸
音材B2が形成されている。
【0033】図7は、本発明の一実施形態に係る防音壁
構造の断面図であって、第1のスリット吸音材A1が組
み込まれた場合を示している。
【0034】同図において、20は主柱、22は間柱、
24は主柱20と間柱22との間に架設された飼木、2
6は主柱20と間柱22との間に設けられた例えば厚さ
50mm、密度10kg/m3 のグラスウールよりなる
第1の吸音材、28は第1の吸音材26の室内側に設け
られた例えば厚さ10mmの石膏ボード、30は石膏ボ
ード28の室内側に設けられた例えば厚さ12mmの遮
音パネル(又は石膏ボードと遮音シートとの組み合わ
せ)、32は遮音パネル30の室内側に設けられた例え
ば45mm角の横胴縁材、34は横胴縁材32同士の間
に設けられた例えば厚さ50mm、密度10kg/m3
のグラスウールよりなる第2の吸音材である。尚、上記
第1の吸音材26或いは第2の吸音材34としては、グ
ラスウールに代えて、ロックウール、フェルト或いは木
質繊維板等を適宜用いることができる。
【0035】そして、上記横胴縁材32の室内側には第
1のスリット吸音材A1が、その連結材18の突出部が
釘、ビス、ステープルなどにより固着されることにより
張り付けられている。
【0036】尚、胴縁材32の室内側には、第1のスリ
ット吸音材A1に代えて、第1のスリット吸音材A1の
変形例に係るスリット吸音材A2、第2のスリット吸音
材B1又は第2のスリット吸音材B1の変形例に係るス
リット吸音材B2を張り付けてもよい。
【0037】また、上記実施例では横胴縁32上に第1
のスリット吸音材A1を縦張りしたが、胴縁を縦胴縁と
し、第1のスリット吸音材A1を横張りにしてもよい。
【0038】図8は本発明の作用を示す模式図であっ
て、(a)は従来のスリット吸音材の断面構造を、
(b)は本発明に係る防音壁構造に用いられるスリット
吸音材の断面構造を示している。
【0039】従来のスリット吸音材において、共鳴周波
数fは、 f=(c/2π)×√(P/(L×(t+δ)))Hz
で与えられる。ここに、 c:音速 P:開口率 L:背後空気層厚つまり胴縁材の厚さ t:スリット吸音材の板厚つまり音がスリット内を通過
する距離 b:スリットの幅 B:スリットの間隔 δ:補正項であって、(2/π)×b×log(cos
ec(πb/2B)) である。
【0040】これに対して、本発明の防音壁構造に用い
られるスリット吸音材においては、音がスリット内を通
過する距離tは(t+w)となり、従来のスリット吸音
材よりも大きくなる。但し、(b)においてwはスリッ
トの表側部分と裏側部分とのピッチである。
【0041】このため、本発明の防音壁構造に用いられ
るスリット吸音材によると、共鳴周波数fが小さくなる
ので、スリット通過により低減される音の周波数は低音
域に移行する。すなわち、本発明によると、スリット吸
音材の板厚或いは胴縁材の厚さを大きくすることなく、
スリットにより低減することができる音の周波数を低音
域に移行することができる。
【0042】また、本発明の防音壁構造においては、高
音域の音は第1吸音材26及び第2吸音材34によって
吸収され、低音域の音はスリット吸音材A1,A2,B
1,B2によって吸収されるともに、高音域及び低音域
の音は石膏ボード28及び遮音パネル30によって遮音
される。
【0043】図9は、本発明の防音壁構造に用いられる
スリット吸音材の効果を評価するために行なった残響室
法吸音率測定方法を示している。(a)は試験方法を示
す断面図であって、同図において35は壁面36と枠材
38とによって形成された空気層、40は空気層35側
つまり反室内側に設けられた厚さ12mmの石膏ボー
ド、42は石膏ボード40の室内側に設けられた厚さ5
0mm、10kg/m3のグラスウール、44はグラス
ウール42の室内側に設けられた試料としてのスリット
吸音材である。また(b)は従来のスリット吸音材の断
面構造を示し、(c)は本発明の防音壁構造に用いられ
るスリット吸音材の断面構造を示している。
【0044】図10は上記残響室法吸音率測定方法によ
り測定した結果を示しており、同図において、実線は本
発明の防音壁構造に用いられるスリット吸音材の測定結
果であって図9(a)に示すスリット吸音材を用い空気
層35の厚さを45mmに設定した場合を表わし、一点
鎖線は比較例1の測定結果であって図9(b)に示す従
来の構造のスリット吸音材を用い空気層35の厚さを4
5mmに設定した場合を表わし、破線は比較例2の測定
結果であって図9(c)に示す従来の構造のスリット吸
音材を用い空気層35の厚さを70mmに設定した場合
を表わしている。
【0045】図10から明らかなように、本発明の防音
壁構造に用いられるスリット吸音材は、比較例1と比較
して、空気層の厚さが小さいにも拘らず同じ程度の残響
室法吸音率を示しており、また、比較例2と比較して、
空気層の厚さが同じ場合には残響室法吸音率の中心周波
数のピークが500Hzから250Hzにすなわち低音
域に移行している。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は2の
発明に係る防音壁構造によると、壁の骨組の室内側に取
り付けられた胴縁材同士の間に繊維状の吸音材を配設し
たため、該繊維状の吸音材によって高音域の音を吸収で
きる。
【0047】また、スリット吸音材を構成する長尺材同
士の間に表裏方向へ屈曲して延びるスリットが形成され
ているため、直線状のスリットに比べてスリットの長さ
が長くなると共にスリットを通り抜ける空気振動が突出
部及び切欠部の壁に衝突しながら進むので、同厚のスリ
ット吸音材に比べて、スリットを通過する音に対する吸
音効果が増大する共に、より低音域の音を吸収すること
ができる。
【0048】従って、請求項1又は2の発明によると、
低音域の音と高音域の音とを効果的に吸収できる防音壁
構造を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防音壁構造に用いら
れる第1のスリット吸音材の表面を示す平面図である。
【図2】上記第1のスリット吸音材の裏面を示す底面図
である。
【図3】図1におけるIII −III 断面図である。
【図4】上記第1のスリット吸音材の変形例に係るスリ
ット吸音材の部分断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る防音壁構造に用いら
れる第2のスリット吸音材の部分斜視図である。
【図6】上記第2のスリット吸音材の変形例に係るスリ
ット吸音材の部分斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る防音壁構造の断面図
である。
【図8】本発明の作用を示す模式図であり、(a)は従
来のスリット吸音材の断面構造を示し、(b)は本発明
の防音壁構造に用いられるスリット吸音材の断面構造を
示している。
【図9】本発明の防音壁構造に用いられるスリット吸音
材の効果を評価するために行なった残響室法吸音率測定
方法を示しており、(a)は試験方法を示す断面図であ
り、(b)は従来のスリット吸音材の断面図であり、
(c)は本発明の防音壁構造に用いられるスリット吸音
材の断面図である。
【図10】本発明の防音壁構造に用いられるスリット吸
音材を評価するために行なった残響室法吸音率測定方法
による測定結果である。
【図11】上記第1のスリット吸音材における連結材の
変形例を示す底面図である。
【符号の説明】
A1 第1のスリット吸音材 A2 第1のスリット吸音材の変形例に係るスリット吸
音材 B1 第2のスリット吸音材 B2 第2のスリット吸音材の変形例に係るスリット吸
音材 10A,10B,10C,10D,10E,10F 長
尺材 12A,12B,12C,12D 突出部 14A,14B,14C,14D 切欠部 16A,16B,16C,16D スリット 26 第1吸音材 32 胴縁材 34 第2吸音材(繊維状の吸音材)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/86 E04B 1/99 G10K 11/172

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁の骨組の室内側に適宜間隔で胴縁材が
    取り付けられ、該胴縁材同士の間に繊維状の吸音材が配
    設され、上記胴縁材の室内側にスリット吸音材が配設さ
    れてなる防音壁構造において、 上記スリット吸音材は、複数の帯板状の長尺材であっ
    て、各長尺材の長辺側の一側面に該一側面の表側部分又
    は中央部分が長手方向の全域に亘って突出してなる突出
    部が形成されていると共に長辺側の他側面に該他側面の
    裏側部分又は中央部分が長手方向の全域に亘り上記突出
    部と対応する形状に切欠されてなる切欠部が形成された
    複数の長尺材が、一の長尺材の突出部と該一の長尺材に
    隣接する他の長尺材の切欠部とが対向し且つこれら突出
    部と切欠部との間に表裏方向へ屈曲して延びるスリット
    が形成されるよう簀の子状に接合されている ことを特徴
    とする防音壁構造。
  2. 【請求項2】 壁の骨組の室内側に適宜間隔で胴縁材が
    取り付けられ、該胴縁材同士の間に繊維状の吸音材が配
    設され、上記胴縁材の室内側にスリット吸音材が配設さ
    れてなる防音壁構造において、 上記スリット吸音材は、複数の帯板状の長尺材であっ
    て、長辺側の両側面に該両側面の表側部分又は中央部分
    が長手方向の全域に亘って突出してなる突出部がそれぞ
    れ形成された一の長尺材と、該一の長尺材に隣接して設
    けられ長辺側の両側面に該他側面の裏側部分又は中央部
    分が長手方向の全域に亘り上記一の長尺材の各突出部と
    対応する形状に切欠されてなる切欠部がそれぞれ形成さ
    れた他の長尺材とが、上記一の長尺材の突出部と上記他
    の長尺材の切欠部とが対向し且つこれら突出部と切欠部
    との間に表裏方向へ屈曲して延びるスリットが形成され
    るよう簀の子状に接合されている ことを特徴とする防音
    壁構造。
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