JP2934287B2 - 吸音壁 - Google Patents

吸音壁

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JP2934287B2
JP2934287B2 JP2165077A JP16507790A JP2934287B2 JP 2934287 B2 JP2934287 B2 JP 2934287B2 JP 2165077 A JP2165077 A JP 2165077A JP 16507790 A JP16507790 A JP 16507790A JP 2934287 B2 JP2934287 B2 JP 2934287B2
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定男 高木
弘 武藤
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Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は、吸音壁、特に複数の壁パネルを並べること
により形成された吸音壁に関する。
b. 従来の技術 従来より、室内反響音等を低減させ、良好な音響効果
あるいは生活空間を得るため、吸音体で壁面を形成する
ことがある。
かかる吸音体としては、例えばヘルムホルツの共鳴箱
構造を利用した、第8図に示す如き構造のものが存在す
る。
ここで、第8図中101は、複数密着させて並べること
により壁面を形成する壁パネル、102は該壁パネル101の
板面101aに形成された容積の異なる空洞、103は該空洞1
02を表面側に連通する開口である。
このような吸音体(壁パネル)101は、一般にセメン
ト硬化体で形成され、その容積の異なる空洞102内に音
波を導入し、該空洞内壁との摩擦や粘性抵抗等によっ
て、音のエネルギーを熱のエネルギーとして消費し、種
々の周波数の反射音を減少させるものである。
c.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上述した構造の吸音体101にあって
は、その板面101aに複数の開口103及び空洞102を形成す
るものであるため、その形成作業は困難なものとなり、
また形成した開口103の幅あるいは空洞102の容積を、そ
の後変更することは出来ず、吸着したい周波数に応じた
種々の壁パネルを作成する必要があり、不便なものであ
った。
また、板面101aに複数の開口103及び空洞102を形成す
ることは、吸音体101自体の強度を低下させ、望ましい
ものではなかった。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題に鑑みて
なされたものであって、その目的は、壁面を形成する壁
パネル自体の形成作業性が良好で、しかも壁面に形成さ
れる開口の幅あるいは空洞の容積を、吸着したい周波数
に応じて容易に変更でき、強度的にも低下をきたさない
構造の吸音壁を提供することにある。
d.課題を解決するための手段 本発明に係る吸音壁は、上述した課題を解決するた
め、壁面を構成する壁パネルの長辺方向の端面に溝を形
成し、この溝同士を対向させた状態で、間隙を隔てて上
記壁パネルを複数配設することによって、壁パネル間の
目地部に、空洞と、該空洞を表面側及び裏面側に連通す
る開口とを形成した吸音壁において、上記溝を、壁パネ
ルの表面側及び裏面側に形成した凸部と、壁パネルの厚
さ方向の略中央に形成した凹部とによって構成してい
る。
また、本発明に係る吸音壁は、壁面を構成する壁パネ
ルの長辺方向の端面に溝を形成するとともに、該溝を、
壁パネルの表面側に形成した凸部と、壁パネルの裏面側
に形成した凹部とによって構成し、この溝同士を対向さ
せた状態で、間隙を隔てて上記壁パネルを複数配設する
ことによって、壁パネル間の目地部に、空洞と、該空洞
を表面側に連通する開口とを形成した吸音壁であって、
上記壁パネルを、その目地部の位置を左右にずらして裏
面同士を当接させた状態で配設している。
e.作用 本発明にかかる吸音壁は、上述した如く壁面を形成す
る壁パネルの各々板面自体にヘルムホルツの共鳴箱を構
成する空洞、及び該空洞を表面側に連通する開口とを設
けたものではなく、壁パネルの端面に長手方向に延びる
溝を形成し、該溝が形成された複数の壁パネルを間隙を
設けて配設することにより、該壁パネル間の目地部に上
記溝を利用したヘルムホルツの共鳴箱を構成する空洞
と、該空洞を表面側に連通する上記間隙を利用した開口
とを形成したものであるため、使用する壁パネルの形状
が単純なものとなり、その形成作業性が良好となると共
に、該壁パネル自体の強度的な低下も少なく、形成する
壁面が強靭なものとなる。さらに、壁パネルの端面に形
成する上記溝の容積をパネルによって変更すれば、隣接
させる壁パネルの組合せを変更することにより、容易に
目地部に形成される空洞の容積を変更でき、また、隣接
する壁パネル間の間隙を変更すれば、上記空洞を表面側
に連通する開口の幅も容易に変えることができ、前述し
た従来の吸音壁が有する課題を全て解決することができ
る吸音壁を提供することができる。
f. 実施例 以下、本発明の実施例と参考例を、添付図面に従って
詳細に説明する。ここで、第1図は本発明の参考例に使
用する壁パネルの一例を示したものであり、該壁パネル
1は、例えば軽量気泡コンクリートにより形成された幅
300mm、長さ600mm、厚さ35mmのパネルであり、該壁パネ
ル1の長辺方向端面1aには、例えばその長手方向の全幅
に亘って高さ20mm、幅20mmの四角形状の切欠き溝2が形
成されている。
上記壁パネル1を、第2図に示す如く躯体壁面3上に
間隙4、例えば0.5mm程度の間隙4を設けて複数配設
し、該壁パネル1,1間の目地部に上記溝2を利用した空
洞5と、該空洞5を表面側に連通する上記間隙4を利用
した開口6とを形成した壁面とする。
上記壁面に形成された複数の長尺な空洞5及び該空洞
5を表面側に連通する開口6とは、いわゆるヘルムホル
ツの共鳴箱を構成し、上記開口6より入射した特定周波
数の音を激しく共振させ、吸音する。
共振周波数は、 により求めることができることは周知である。
ここで、 C:音 速 S:開口断面積 V:空洞容積 :ネック長さ δ:管端補正 である。
従って、上記式より吸音したい周波数に応じて形成す
る空洞5の容積及び開口6の断面積等を逆算し、延いて
は壁パネル1に形成する溝2の形状、壁パネル1,1同士
の間隙4等を決定する。
上記参考例に示した数値を用いて、形成された壁面の
吸音のピークとなる周波数を上記式より求めると、 C=34,000 〔cm/sec〕 S=間隙(0.05)×壁面の高さ(L) 〔cm2〕 V=〔溝幅(2.0)×間隙(0.05)〕 ×溝高さ(2.0)×壁面の高さ(L) 〔cm2〕 =壁面の厚さ(3.5)−溝高さ(2.0) 〔cm〕 δ≒0.8×間隙(0.05) 〔cm〕 となる。
上記壁パネル1に形成する溝2の形状及び該壁パネル
1を使用した壁面としては、上記第1図〜第4図に示し
た参考例の他、第5図〜第7図に示した実施例がある。
ここで、第3図は長辺方向端面1aに切欠き溝2aを形成
するのみならず、短辺方向端面1bにもその長手方向全幅
に亘って切欠き溝2bを形成した壁パネル1を示したもの
であり、第4図は該壁パネル1を使用して、縦方向及び
横方向の両者に延びる空洞5、及び該空洞5を表面側に
連通する開口6とを形成した壁面を示したものである。
また、第5図は壁パネル1の板厚が、例えば50mmの壁
パネル1を示したものであり、該壁パネル1にはその長
辺方向端面1aの中心付近に沿って、例えば幅20mm、深さ
20mmの凹溝2が形成されており、該壁パネル1を複数、
間隙4を設けて配設することにより、第6図に示すよう
に壁パネル1,1…単独で、空洞5及び開口6を有する壁
面を形成したものである。
さらに、第7図は形成する壁面の前面側及び後面側に
おいて、配設する壁パネル1の目地部の位置を左右にず
らすことにより、第1図に示した壁パネル1を用いて前
面側及び後面側の両壁面を吸音壁とした壁面を示したも
のである。
以上、本発明の種々の実施例につきて説明したが、本
発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発明
の技術的思想に基づいて、各種の変形及び変更が可能で
ある。
例えば、上記実施例においては、壁パネル1の端面に
形成する溝2の形状として、角形のものについてのみ示
したが、円形のものであっても良く、また該溝2は端面
の長手方向全幅に亘って形成されている必要はない。
さらに、壁パネル1の目地部に形成する空洞5及び該
空洞5を表面側に連通する開口6は、全ての目地部に形
成されている必要はなく、個々の壁パネル1の大きさ、
または吸音したい音の音量、あるいは形成する壁面の美
観等を考慮して、任意の位置の目地部に形成することが
できるものである。
さらに、使用する壁パネル1の材質、板面状態等は、
本発明においては限定されないが、これらの条件が吸音
壁としての性能に影響を与えることは当然であり、必要
により、板面に意匠的な溝あるいはパイルの植毛を施し
た壁パネルを使用することができる。
〔試 験1〕 軽量気泡コンクリートによって幅300mm、長さ600mm、
厚さ35mmのパネルを形成し、該パネルを用いて表−1の
条件の壁面を形成し、JIS A 1409の残響室法吸音率試験
を実施した。
試験結果を第9図に示す。
第9図より、本発明にかかる吸音壁となる試験体No.
2,3の壁面は、特定周波数の音波を鋭く吸音することが
判明した。
〔試 験2〕 試験1に示した壁パネルを利用して、該壁パネル間の
目地部に形成される空洞容積及び開口幅を表−2の条件
で変化させ、試験1と同様の試験を実施した。
試験結果を第10図(a),(b)に示す。
第10図(a),(b)より、本発明にかかる吸音壁の
空洞容積及び開口幅を変化させることにより、該吸音壁
が吸音するピークとなる周波数を変化させることができ
ることが判明した。
〔試 験3〕 軽量気泡コンクリートによって形成する壁パネルの幅
及び長さを表−3の条件で変化させ(厚さは全て35m
m)、該壁パネルを利用して形成した壁面に存在する空
洞及び開口の存在率を変化させて試験1と同様の試験を
実施した。
試験結果を第11図(a),(b)に示す。
第11図(a),(b)より、本発明にかかる吸音壁の
空洞及び開口の存在率を上昇させると、該吸音壁の吸音
率を向上させることができることが判明した。
尚、上記各試験における三角形状の切欠き溝とは、第
12図(a)の断面形状のものをいい、四角形状の切欠き
溝とは、第12図(b)の断面形状の溝をいう。
g.発明の効果 本発明に係る吸音壁によれば、壁パネルの表面側と裏
面側の双方に開口を有し、該開口に空洞が連通している
ため、上記壁パネルの表面側から進入した音のみなら
ず、裏面側から進入した音も、一枚の壁パネルによって
吸音することができる。また、壁パネルの両側に配設さ
れた室内空間が貫通しているため、空気が両側の空間同
士を自由に流通し、良好な換気を図ることができる。
そして、2枚の壁パネルを、裏面同士を当接させた状
態で配設すれば、上記壁パネルの両側に位置する空間か
らの音を吸音することができる。この状態で壁パネルの
目地部の位置を左右にずらせば、更に、両側からの音を
遮蔽することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の参考図、第5図〜第7図は本
発明の実施例を示したものであって、第1図は本発明の
参考例において使用する壁パネルの斜視図、第2図は第
1図に示した壁パネルを使用して形成した壁面の斜視図
である。第3図は他の参考例である壁パネルの斜視図、
第4図は第3図に示した壁パネルを使用して形成した壁
面の斜視図である。第5図は本発明に係る実施例を示し
た壁パネルの斜視図、第6図は第5図に示した壁パネル
を使用して形成した壁面の斜視図である。第7図は第1
図に示した壁パネルを使用して形成した第2図とは異な
る壁面の斜視図である。 第8図は従来の吸音壁を形成する壁パネルを示した斜視
図である。 第9図〜第11図(a),(b)は試験結果を示すグラフ
である。第12図(a),(b)は試験体の断面形状を示
した図である。 1……壁パネル、2……溝、 3……躯体壁面、4……間隙、 5……空洞、6……開口。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】壁面を構成する壁パネルの長辺方向の端面
    に溝を形成し、この溝同士を対向させた状態で、間隙を
    隔てて上記壁パネルを複数配設することによって、壁パ
    ネル間の目地部に、空洞と、該空洞を表面側及び裏面側
    に連通する開口とを形成した吸音壁において、上記溝
    を、壁パネルの表面側及び裏面側に形成した凸部と、壁
    パネルの厚さ方向の略中央に形成した凹部とによって構
    成したことを特徴とする吸音壁。
  2. 【請求項2】壁面を構成する壁パネルの長辺方向の端面
    に溝を形成するとともに、該溝を、壁パネルの表面側に
    形成した凸部と、壁パネルの裏面側に形成した凹部とに
    よって構成し、この溝同士を対向させた状態で、間隙を
    隔てて上記壁パネルを複数配設することによって、壁パ
    ネル間の目地部に、空洞と、該空洞を表面側に連通する
    開口とを形成した吸音壁であって、上記壁パネルを、そ
    の目地部の位置を左右にずらして裏面同士を当接させた
    状態で配設したことを特徴とする吸音壁。
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CN107016989B (zh) * 2017-04-06 2020-10-23 广东工业大学 一种声波透射隔离器

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