JP2966040B2 - 遠心荷重軸受試験機 - Google Patents

遠心荷重軸受試験機

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JP2966040B2
JP2966040B2 JP2128917A JP12891790A JP2966040B2 JP 2966040 B2 JP2966040 B2 JP 2966040B2 JP 2128917 A JP2128917 A JP 2128917A JP 12891790 A JP12891790 A JP 12891790A JP 2966040 B2 JP2966040 B2 JP 2966040B2
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寛 井上
健彦 原
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Nippon Thompson Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01M13/04Bearings

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関のコネクティングロッドの大端部
とクランクピンとの間に適用されるニードルケージのご
とく、軸受自体が公転と自転とを行い、著しい遠心力の
作用を受ける軸受類の耐久試験等を行う試験機に関す
る。
[従来の技術] 軸受類の寿命試験等を行う試験機しては、日本潤滑学
会(1962年7月1日)発光の機関誌「潤滑」の第31頁な
いし第39頁に記載されるごとき静荷重あるいは変動荷重
を負荷する試験機が知られている。
この試験機は第3図に略示されるごとく、主回転軸A
の両端に被試験軸受Bを装着して主回転軸Aと一体に回
転させつつ、矢印C方向に荷重を負荷させるバネDによ
り、負荷枠Eで被試験軸受Bに荷重を負荷させる構造で
あり、バネDによる負荷を一定としたり、あるいはサイ
ンカーブ状に変動させて試験を行うものである。
第3図から明らかなごとく、従来の試験機では被試験
軸受Bの回転数は主回転軸Aの回転数と常に同一である
し、遠心力の作用する状態での軸受の耐久試験、すなわ
ち、主回転軸A周りに該軸Aの回転で公転しつつ、なお
かつ被試験軸受B自体が自転するがごとき状況での軸受
の耐久試験は不可能であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、公転と自転との複合された使用状態に置か
れる軸受の耐久度を、概ね実際の使用条件に近似した遠
心荷重の作用の下で試験できる装置を提供することを課
題としている。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するため、特許請求の範囲第1項の発
明では、回転主軸の外周部分に円周方向に均等間隔を存
して、被試験軸受の同一構造の装着部が突出,固定され
ており、各装着部は回転主軸と平行する被試験軸受の取
付軸と、その支持ブラケットとで形成され、取付軸位置
は、被軸受軸受の外輪部材の外周面の一部が支持ブラケ
ットから半径方向外方へ突出する位置とされていると共
に、前記回転主軸の支持フレームには、回転主軸と同心
の太陽輪が、前記各装着部を包囲して配設され、該太陽
輪の内周面が、被試験軸受の外輪部材の転動トラックと
されているという構成を採り、特許請求の範囲第2項の
発明では、第1項の発明に太陽輪の外周面が、該輪中心
を中心とする球状面とされ、回転主軸の支持フレームに
固定されている外環体の内周面が、前記太陽輪の外周面
と同一半径の球状面とされ、太陽輪の外周面が外環体の
内周面で抱持されているという構成を付加している。
[作用] 特許請求の範囲第1項の発明では、被試験軸受の各装
着部の取付軸に被試験軸受を取り付けると、該軸受の外
輪部材は、装着部を包囲している太陽輪の内周面に接触
する。この状態で回転主軸を回転駆動する、被試験軸受
は回転主軸と等速で該主軸周りで回転すると同時に、被
試験軸受の外輪部材が太陽輪の内周面をトラックとして
回転する。
前述の回転主軸周りの回転は、該主軸に対する被試験
軸受の公転であり、前記外輪部材の太陽輪の内周面に沿
う回転は、被試験軸受の自転となり、しかも公転に伴う
遠心力の作用で、太陽輪の内周面に圧接させられた状態
での回転となる。
特許請求の範囲第2項の発明では、太陽輪を受支して
いる支持フレームの外環体の内周面と、該太陽輪の外周
面とが同一半径の球状面とされているので、太陽輪は常
に求心作用を受け、被試験軸受の外輪部材は、太陽輪の
全内周面に対し、偏倚を生ずることなく接触し、回転す
ることができる。
[実施例] 第1図および第2図は実施の一例を示しており、支持
フレーム1に軸支されている回転主軸2の外周部分に、
円周方向に均等間隔を存して、被試験軸受3の装着部4
が突出,固されている。図示例では、角度120度を存し
て3組配設されているが、3組に限定されるものではな
い。
各装着部4は同一構造とされており、被試験軸受3の
取付軸5とその支持ブラケット6とで形成されており、
該取付軸5の配設位置は、被試験軸受3の外輪部材7の
外周面8の一部が、支持ブラケット6から半径方向外方
へ突出される位置に選定されている。
前述の支持フレーム1には、前記全装着部4を包囲す
る太陽輪9が、回転主軸2と同心に配置されており、該
太陽輪9の内周面10が、前記被試験軸受3の外輪部材7
の転動トラックとされており、後述するごとく回転主軸
2の回転駆動により、被試験軸受3の外輪部材7は、前
記内周面10に接触回転させられる。
太陽輪9の外周面11は、太陽輪9の中心を中心とする
半径Rの球状面とされており、他方、回転主軸2の支持
フレーム1に固定されている外環体12の太陽輪9の外周
面11に接する内周面13も前記半径Rの球状面とされてお
り、前記太陽輪9の外周面11を抱持している。
図示例の外環体12の内周面13の両側の内周面は、直筒
面14,15,……とされ、太陽輪9の挿脱を行いうる構造と
されている。
図示例の被試験軸受3は、ニードルケージ16の耐久試
験を行うヨーク型トラックローラ軸受であり、支持ブラ
ケット6から取り外した取付軸5に被試験軸受3を嵌挿
した後、該取付軸5を支持ブラケット6に取り付け、更
に側板17で取付軸5の抜脱を防止したうえで、図示を省
略した駆動装置により回転主軸2を駆動し耐久試験を行
うものである。
耐久試験時の潤滑油の供給は回転主軸2の油孔18、支
持ブラケット6の油孔19、取付軸5の油孔20,21により
行われる。
図示実施例の被試験軸受3は、両持ち支持とされてい
るが片持ち支持であってもよい。
本発明の試験機によると、被試験軸受3は、回転主軸
2の回転数と等しい回転数で、回転主軸2の周りで回転
し、該主軸2に対して公転することとなり、同時に、遠
心力で太陽輪9の内周面10に外輪部材7が押接されつつ
摩擦力で外輪部材7が該内周面10をトラックとして転動
し、回転主軸2の回転数より著しく多い回転数で自転す
るものである。
この太陽輪9は、球状面の外周面11が、外環体12の同
一半径の球状面たる内周面13で抱持されているので、前
記外輪部材7の摩擦による転動に伴う連れ回りによる回
転時に、常に求心作用が生じ、太陽輪9の内周面10と被
試験軸受3の外輪部材7との、該内周面10の全体に亘る
偏倚のない接触状態を実現できる。
以上説明した本発明に係る試験機は、支持フレーム1
から太陽輪9の組み付けられている回転主軸2を取り外
しておき、既述のごとく、支持ブラケット6に被試験軸
受3を組み付け、この組み付け体を太陽輪9の内腔に嵌
装し、側環板22を螺締して太陽輪9の内腔からの被試験
軸受3の脱出を防止したのち、前記太陽輪9を外環体12
内へ直筒面14,15を利用して嵌装し、回転主軸2を支持
フレーム1の軸受部23,24で軸支した後回転主軸2を回
転駆動するものである。
[効果] 特許請求の範囲第1項の発明は、以上説明した構成,
作用のものであって、被試験軸受は、回転主軸の回転に
よって公転させられると同時に、太陽輪の内周面に外輪
部材が接触させられていることにより、該内周面に沿っ
て自転し、公転に伴う遠心荷重の作用の下で回転主軸の
回転数よりも高い回転数の自転が行われ、公転と自転と
の複合された実際の使用条件に近い遠心荷重の作用の下
での耐久試験を行うことができる効果を奏する。
またその試験機の稼動時において、被試験軸受の装着
部が回転主軸の外周部分に円周方向に均等間隔を存して
形成されているので回転時のバランスが良く、安定した
試験結果が得られる効果を奏する。
特許請求の範囲第2項の発明では、太陽輪が常に求心
作用を受けて正規位置を保持するので、被試験軸受の外
輪部材は太陽輪の全内周面に対し、偏倚を生ずることな
く接触し、回転することができるので、より安定した試
験結果が得られる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施の一例を一部断面として示した正面図、第
2図は一部を断面として示した第1図に示すものの側面
図、第3図は従来の試験機の正面図である。 1:支持フレーム、2:回転主軸、3:被試験軸受、4:装着
部、5:取付軸、6:支持ブラケット、7:外輪部材、8:外周
面、9:太陽輪、10:内周面、11:外周面、12:外環体、13:
内周面。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転主軸の外周部分に円周方向に均等間隔
    を存して、被試験軸受の同一構造の装着部が突出,固定
    されており、各装着部は回転主軸と平行する被試験軸受
    の取付軸と、その支持ブラケットとで形成され、取付軸
    位置は、被軸受軸受の外輪部材の外周面の一部が支持ブ
    ラケットから半径方向外方へ突出する位置とされている
    と共に、前記回転主軸の支持フレームには、回転主軸と
    同心の太陽輪が、前記各装着部を包囲して配設され、該
    太陽輪の内周面が、被試験軸受の外輪部材の転動トラッ
    クとされている遠心荷重軸受試験機。
  2. 【請求項2】太陽輪の外周面が、該輪中心を中心とする
    球状面とされ、回転主軸の支持フレームに固定されてい
    る外環体の内周面が、前記太陽輪の外周面と同一半径の
    球状面とされ、太陽輪の外周面が外環体の内周面で抱持
    されている特許請求の範囲第1項記載の遠心荷重軸受試
    験機。
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