JP2964380B2 - 新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 - Google Patents
新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体Info
- Publication number
- JP2964380B2 JP2964380B2 JP6300907A JP30090794A JP2964380B2 JP 2964380 B2 JP2964380 B2 JP 2964380B2 JP 6300907 A JP6300907 A JP 6300907A JP 30090794 A JP30090794 A JP 30090794A JP 2964380 B2 JP2964380 B2 JP 2964380B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- lower alkyl
- compound
- hydroxy
- oxo
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白安定化作用および
脂質過酸化物生成抑制作用を有し、白内障治療剤等の医
薬として有用な新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジ
ン誘導体に関するものである。
脂質過酸化物生成抑制作用を有し、白内障治療剤等の医
薬として有用な新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジ
ン誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明化合物の基本骨格と共通の骨格で
ある3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの2位にベン
ジリデン基を有する化合物が、除草剤(アメリカ特許第
3923709号)、トランキライザー(特公昭49−
10671)やベンゾチアゼピン誘導体の合成中間体と
なること(特開昭60−72875)が報告されてい
る。
ある3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの2位にベン
ジリデン基を有する化合物が、除草剤(アメリカ特許第
3923709号)、トランキライザー(特公昭49−
10671)やベンゾチアゼピン誘導体の合成中間体と
なること(特開昭60−72875)が報告されてい
る。
【0003】しかしながら、これらに記載された化合物
はいずれもベンゾチアジンの4位がアミノアルキル基や
カルボキシルアルキル基で置換された化合物に関するも
のであり、ベンゾチアジンの4位の置換基としてカルボ
キシル基以外の酸性基を有する化合物については報告さ
れていない。さらに、これらの報告には本発明化合物の
特徴である蛋白安定化作用や脂質過酸化物生成抑制作用
については何ら記載されていない。
はいずれもベンゾチアジンの4位がアミノアルキル基や
カルボキシルアルキル基で置換された化合物に関するも
のであり、ベンゾチアジンの4位の置換基としてカルボ
キシル基以外の酸性基を有する化合物については報告さ
れていない。さらに、これらの報告には本発明化合物の
特徴である蛋白安定化作用や脂質過酸化物生成抑制作用
については何ら記載されていない。
【0004】また、特開平1−287077には活性酸
素消去作用や脂質過酸化物生成抑制作用を有する2−ベ
ンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導
体が開示されているが、4位の置換基としては低級アル
キル基が開示されているのみであり、また蛋白安定化作
用については何ら記載がない。
素消去作用や脂質過酸化物生成抑制作用を有する2−ベ
ンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導
体が開示されているが、4位の置換基としては低級アル
キル基が開示されているのみであり、また蛋白安定化作
用については何ら記載がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】白内障は、水晶体が混
濁し視力を失う難治性眼疾患である。白内障の発症要
因、機序およびその治療法等については古くから種々研
究されているものの、効果的な薬物は非常に少ないのが
現状である。
濁し視力を失う難治性眼疾患である。白内障の発症要
因、機序およびその治療法等については古くから種々研
究されているものの、効果的な薬物は非常に少ないのが
現状である。
【0006】水晶体中の過酸化物の増加が白内障の発症
に関係するといわれており、脂質過酸化物生成抑制作用
を有する化合物が白内障に有効であると報告されている
(Current Eye Res., 5, 37 (1986))。また、白内障患
者では水晶体中の蛋白の変性がみられることも報告され
ている(眼科 19, 1283 (1977))。
に関係するといわれており、脂質過酸化物生成抑制作用
を有する化合物が白内障に有効であると報告されている
(Current Eye Res., 5, 37 (1986))。また、白内障患
者では水晶体中の蛋白の変性がみられることも報告され
ている(眼科 19, 1283 (1977))。
【0007】これらのことから、脂質過酸化物生成抑制
作用と蛋白安定化作用とを併せ持つ化合物が白内障に特
に有用であると考えられる。しかしながら、この2つの
作用を併せ持つ化合物に関する研究については未だ行な
われておらず、このような化合物の開発が望まれてい
た。
作用と蛋白安定化作用とを併せ持つ化合物が白内障に特
に有用であると考えられる。しかしながら、この2つの
作用を併せ持つ化合物に関する研究については未だ行な
われておらず、このような化合物の開発が望まれてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、2位にベ
ンジリデン基が置換した3−オキソ−1,4−ベンゾチ
アジン誘導体が脂質過酸化物生成抑制作用を有するとの
情報(特開平1−287077)を基に、2−ベンジリ
デン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンを骨格とす
る化合物に着目し、上記の課題を解決するべく検討を開
始した。
ンジリデン基が置換した3−オキソ−1,4−ベンゾチ
アジン誘導体が脂質過酸化物生成抑制作用を有するとの
情報(特開平1−287077)を基に、2−ベンジリ
デン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンを骨格とす
る化合物に着目し、上記の課題を解決するべく検討を開
始した。
【0009】まず、本発明者等はヒドロキシ基と tert.
- ブチル基を置換基として有するトルエン誘導体が抗酸
化作用を有することに着目した。抗酸化剤は脂質の過酸
化物生成を抑制する効果があるので、ベンジリデン基の
フェニル環にアルキル基やヒドロキシ基等の各種置換基
を導入し、脂質過酸化物生成抑制効果に対する置換基の
役割について検討した。その結果、ベンジリデン基のフ
ェニル環にヒドロキシ基と低級アルキル基を導入するこ
とにより、優れた脂質過酸化物生成抑制作用を有する化
合物が得られることがわかった。しかしながら、2−ベ
ンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4
位が低級アルキル基で置換された化合物は、もう一つの
課題である蛋白安定化作用を有しておらず、4位の置換
基が蛋白安定化作用に大きな影響を及ぼすことがわかっ
た。
- ブチル基を置換基として有するトルエン誘導体が抗酸
化作用を有することに着目した。抗酸化剤は脂質の過酸
化物生成を抑制する効果があるので、ベンジリデン基の
フェニル環にアルキル基やヒドロキシ基等の各種置換基
を導入し、脂質過酸化物生成抑制効果に対する置換基の
役割について検討した。その結果、ベンジリデン基のフ
ェニル環にヒドロキシ基と低級アルキル基を導入するこ
とにより、優れた脂質過酸化物生成抑制作用を有する化
合物が得られることがわかった。しかしながら、2−ベ
ンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4
位が低級アルキル基で置換された化合物は、もう一つの
課題である蛋白安定化作用を有しておらず、4位の置換
基が蛋白安定化作用に大きな影響を及ぼすことがわかっ
た。
【0010】そこで、1,4−ベンゾチアジンの4位に
種々の置換基を有する新規化合物を合成し、蛋白安定化
作用を有する化合物を見い出すべく検討した結果、4位
に酸性基であるテトラゾリル基、ホスホニル基またはス
ルホニル基を有するアルキル基を導入すると蛋白安定化
作用を示すことを見い出した。
種々の置換基を有する新規化合物を合成し、蛋白安定化
作用を有する化合物を見い出すべく検討した結果、4位
に酸性基であるテトラゾリル基、ホスホニル基またはス
ルホニル基を有するアルキル基を導入すると蛋白安定化
作用を示すことを見い出した。
【0011】これらの知見より、2−ベンジリデン−3
−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4位が酸性基であ
るテトラゾリル基、ホスホニル基またはスルホニル基を
有するアルキル基で置換され、さらにベンジリデン基の
フェニル環がヒドロキシ基と低級アルキル基で置換され
た化合物が優れた脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定
化作用とを併せ持つことを見い出した。
−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4位が酸性基であ
るテトラゾリル基、ホスホニル基またはスルホニル基を
有するアルキル基で置換され、さらにベンジリデン基の
フェニル環がヒドロキシ基と低級アルキル基で置換され
た化合物が優れた脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定
化作用とを併せ持つことを見い出した。
【0012】また、白内障治療剤として近年アルドース
リダクターゼ阻害剤が注目されているが、本発明化合物
はアルドースリダクターゼ阻害作用を併せ持ち、白内障
治療剤としての有用性は非常に高いものである。
リダクターゼ阻害剤が注目されているが、本発明化合物
はアルドースリダクターゼ阻害作用を併せ持ち、白内障
治療剤としての有用性は非常に高いものである。
【0013】
【発明の開示】本発明は下記一般式[I] で表わされる化
合物またはその塩類(以下、本発明化合物とする)、そ
の白内障治療剤としての医薬用途および一般式[II]で表
わされる合成中間体(以下、本発明中間体とする)に関
するものである。
合物またはその塩類(以下、本発明化合物とする)、そ
の白内障治療剤としての医薬用途および一般式[II]で表
わされる合成中間体(以下、本発明中間体とする)に関
するものである。
【0014】
【化5】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
シ基を示す。
シ基を示す。
【0015】R2 は低級アルキル基を示す。
【0016】R3 は水素原子、低級アルキル基、保護基
で保護されていてもよいヒドロキシ基または低級アルコ
キシ基を示し、該低級アルキル基は保護基で保護されて
いてもよいヒドロキシ基、アミノ基または低級アルキル
アミノ基で置換されていてもよい。
で保護されていてもよいヒドロキシ基または低級アルコ
キシ基を示し、該低級アルキル基は保護基で保護されて
いてもよいヒドロキシ基、アミノ基または低級アルキル
アミノ基で置換されていてもよい。
【0017】R4 はテトラゾリル基、低級アルキルエス
テルに変換されていてもよいホスホニル基または低級ア
ルキルエステルに変換されていてもよいスルホニル基を
示す。
テルに変換されていてもよいホスホニル基または低級ア
ルキルエステルに変換されていてもよいスルホニル基を
示す。
【0018】Aはアルキレン基を示す。以下同じ。] 上記で規定した基をさらに詳しく説明すると、低級アル
キルとはメチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソプ
ロピル、tert.-ブチル、(ジメチル)エチル等の1〜6
個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルを示
す。
キルとはメチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソプ
ロピル、tert.-ブチル、(ジメチル)エチル等の1〜6
個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルを示
す。
【0019】低級アルコキシとはメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、tert.-
ブトキシ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分
枝のアルコキシを示す。
プロポキシ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、tert.-
ブトキシ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分
枝のアルコキシを示す。
【0020】アルキレンとはメチレン、エチレン、プロ
ピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチ
レン、デカメチレン、(ジメチル)メチレン、(ジエチ
ル)メチレン等の1〜10個の炭素原子を有する直鎖ま
たは分枝のアルキレンを示す。
ピレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチ
レン、デカメチレン、(ジメチル)メチレン、(ジエチ
ル)メチレン等の1〜10個の炭素原子を有する直鎖ま
たは分枝のアルキレンを示す。
【0021】ヒドロキシ基の保護基とは、メタンスルホ
ニル等の低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニ
ル、p−トルエンスルホニル等のアリールスルホニル、
アセチル、プロピオニル、ピバロイル等の低級アルカノ
イル、メトキシメチル等の低級アルコキシメチル、ベン
ゾイル、ベンジルオキシメチル、テトラヒドロピラニル
またはトリメチルシリル等のようにヒドロキシ基の保護
基として汎用されるものを示す。
ニル等の低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニ
ル、p−トルエンスルホニル等のアリールスルホニル、
アセチル、プロピオニル、ピバロイル等の低級アルカノ
イル、メトキシメチル等の低級アルコキシメチル、ベン
ゾイル、ベンジルオキシメチル、テトラヒドロピラニル
またはトリメチルシリル等のようにヒドロキシ基の保護
基として汎用されるものを示す。
【0022】なお、アリールとはフェニル、トリル、キ
シリル、メシチル等の芳香族炭化水素を示す。
シリル、メシチル等の芳香族炭化水素を示す。
【0023】本発明において、医薬として許容される塩
の例としてナトリウム、カリウム、カルシウム等のアル
カリ金属またはアルカリ土類金属との塩、アンモニウム
塩、ジエチルアミン、トリエタノールアミン塩等の有機
アミンとの塩、また、塩酸、硫酸、硝酸等の無機の酸と
の塩が挙げられる。
の例としてナトリウム、カリウム、カルシウム等のアル
カリ金属またはアルカリ土類金属との塩、アンモニウム
塩、ジエチルアミン、トリエタノールアミン塩等の有機
アミンとの塩、また、塩酸、硫酸、硝酸等の無機の酸と
の塩が挙げられる。
【0024】本発明化合物の代表的な合成法としては、
下記の1)〜3)が挙げられる。
下記の1)〜3)が挙げられる。
【0025】1)置換基R4 としてテトラゾリル基を有
する化合物の合成
する化合物の合成
【化6】 [式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。以下同じ。] 上記式[III] で表わされる化合物と式[IV]で表わされる
化合物とを塩基の存在下で反応させることにより、式[I
I]で表わされる化合物が得られる。次いで、式[II]で表
わされる化合物とアジ化ナトリウムとを反応させること
により、R4 がテトラゾリル基である本発明化合物(式
[V] )が得られる。式[II]で表わされる本発明中間体
は、R4 にテトラゾリル基を導入するための合成中間体
として特に有用な新規化合物である。
はアリールスルホニル基を示す。以下同じ。] 上記式[III] で表わされる化合物と式[IV]で表わされる
化合物とを塩基の存在下で反応させることにより、式[I
I]で表わされる化合物が得られる。次いで、式[II]で表
わされる化合物とアジ化ナトリウムとを反応させること
により、R4 がテトラゾリル基である本発明化合物(式
[V] )が得られる。式[II]で表わされる本発明中間体
は、R4 にテトラゾリル基を導入するための合成中間体
として特に有用な新規化合物である。
【0026】尚、式[III] で表わされる化合物は特開平
1−287077記載の方法に準じて合成することがで
きるが、その代表的な合成方法を以下に示す。
1−287077記載の方法に準じて合成することがで
きるが、その代表的な合成方法を以下に示す。
【0027】
【化7】 2)置換基R4 としてホスホニル基またはその低級アル
キルエステルを有する化合物の合成
キルエステルを有する化合物の合成
【化8】 [式中、Yは低級アルコキシ基を示す。
【0028】R5 、R6 は同一かまたは異なって水素原
子または低級アルキル基を示す。] 上記式[III] と式[VI]で表わされる化合物とを塩基の存
在下で反応させることにより、式[VII] で表わされる化
合物が得られる。次に、この化合物をハロゲン化トリメ
チルシリルと反応させ、次いでトリアルキルホスファイ
トと反応させることにより、R4 がホスホン酸の低級ア
ルキルエステルである本発明化合物(式[VIII])を得る
ことができる。また、式[III] で表わされる化合物と式
[IX]で表わされる化合物とを塩基の存在下で反応させる
ことによっても、R4 がホスホニル基または低級アルキ
ルエステルである本発明化合物(式[VIII])を得ること
ができる。
子または低級アルキル基を示す。] 上記式[III] と式[VI]で表わされる化合物とを塩基の存
在下で反応させることにより、式[VII] で表わされる化
合物が得られる。次に、この化合物をハロゲン化トリメ
チルシリルと反応させ、次いでトリアルキルホスファイ
トと反応させることにより、R4 がホスホン酸の低級ア
ルキルエステルである本発明化合物(式[VIII])を得る
ことができる。また、式[III] で表わされる化合物と式
[IX]で表わされる化合物とを塩基の存在下で反応させる
ことによっても、R4 がホスホニル基または低級アルキ
ルエステルである本発明化合物(式[VIII])を得ること
ができる。
【0029】3)置換基R4 としてスルホニル基または
その低級アルキルエステルを有する化合物の合成
その低級アルキルエステルを有する化合物の合成
【化9】 上記式[III] と式[X] で表わされる化合物とを塩基の存
在下で反応させることにより、R4 がスルホニル基また
はその低級アルキルエステルである本発明化合物(式[X
I])を得ることができる。
在下で反応させることにより、R4 がスルホニル基また
はその低級アルキルエステルである本発明化合物(式[X
I])を得ることができる。
【0030】ベンジリデン基のフェニル環に置換したヒ
ドロキシ基は、反応の前または後に汎用される方法に従
って、前述した保護基により保護してもよく、その保護
基は汎用される方法により脱離させることができる。
ドロキシ基は、反応の前または後に汎用される方法に従
って、前述した保護基により保護してもよく、その保護
基は汎用される方法により脱離させることができる。
【0031】ベンゾチアジンの4位に置換したホスホニ
ル基やスルホニル基は、汎用される方法を用いて上記の
反応の前または後に低級アルキルエステルに変換するこ
とができる。
ル基やスルホニル基は、汎用される方法を用いて上記の
反応の前または後に低級アルキルエステルに変換するこ
とができる。
【0032】逆に、低級アルキルエステルは汎用される
方法を用いて加水分解させ、ホスホン酸やスルホン酸と
することができる。
方法を用いて加水分解させ、ホスホン酸やスルホン酸と
することができる。
【0033】上記の方法によって得られた化合物は、常
法により前述のような塩類としてもよい。
法により前述のような塩類としてもよい。
【0034】尚、本発明化合物および本発明中間体には
立体異性体や光学活性体も存在するが、それらはいずれ
も本発明に包含される。例えば、本発明化合物および本
発明中間体はベンジリデン基を有するのでZ−体とE−
体が存在するが、本発明はそれらを全て包含するもので
ある。
立体異性体や光学活性体も存在するが、それらはいずれ
も本発明に包含される。例えば、本発明化合物および本
発明中間体はベンジリデン基を有するのでZ−体とE−
体が存在するが、本発明はそれらを全て包含するもので
ある。
【0035】脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作
用とを併せ持つ化合物が白内障に特に有用であると考え
られるが、この2つの作用を併せ持つ化合物に関する研
究については未だ行なわれておらず、このような化合物
の開発が望まれていた。
用とを併せ持つ化合物が白内障に特に有用であると考え
られるが、この2つの作用を併せ持つ化合物に関する研
究については未だ行なわれておらず、このような化合物
の開発が望まれていた。
【0036】そこで、本発明者等はこの課題について鋭
意検討した結果、2−ベンジリデン−3−オキソ−1,
4−ベンゾチアジンの4位が、いずれも酸性基であるテ
トラゾリル基、ホスホニル基またはスルホニル基を有す
るアルキル基で置換され、さらにベンジリデン基のフェ
ニル環が少なくとも一つのヒドロキシ基と低級アルキル
基で置換された化合物が、脂質過酸化物生成抑制作用と
蛋白安定化作用とを併せ持つことを見い出した。
意検討した結果、2−ベンジリデン−3−オキソ−1,
4−ベンゾチアジンの4位が、いずれも酸性基であるテ
トラゾリル基、ホスホニル基またはスルホニル基を有す
るアルキル基で置換され、さらにベンジリデン基のフェ
ニル環が少なくとも一つのヒドロキシ基と低級アルキル
基で置換された化合物が、脂質過酸化物生成抑制作用と
蛋白安定化作用とを併せ持つことを見い出した。
【0037】本発明化合物の基本構造は上述の通りであ
るが、医薬品として用いられる化合物においては、生体
内における吸収促進、持続性向上、製剤化する上での安
定化等を目的として、ホスホン酸やスルホン酸のエステ
ル化、ヒドロキシ基の適切な保護基による保護等のプロ
ドラッグ化や、製造手段として、すなわち合成中間体と
してそれらの誘導体を用いる技術も汎用されている。従
って、本発明においてもヒドロキシ基はヒドロキシ基の
保護基として汎用されている保護基で保護されていても
よく、また、ホスホニル基やスルホニル基はエステルの
形に変換されていてもよい。
るが、医薬品として用いられる化合物においては、生体
内における吸収促進、持続性向上、製剤化する上での安
定化等を目的として、ホスホン酸やスルホン酸のエステ
ル化、ヒドロキシ基の適切な保護基による保護等のプロ
ドラッグ化や、製造手段として、すなわち合成中間体と
してそれらの誘導体を用いる技術も汎用されている。従
って、本発明においてもヒドロキシ基はヒドロキシ基の
保護基として汎用されている保護基で保護されていても
よく、また、ホスホニル基やスルホニル基はエステルの
形に変換されていてもよい。
【0038】本発明化合物の構造的特徴は上記のとおり
であるが、その中でもベンジリデン基のフェニル環の置
換基に関して好ましい例を述べると、ヒドロキシ基が4
位に位置するのが好ましく、さらにヒドロキシ基の隣接
位置に低級アルキル基が置換されているのが好ましい。
すなわち、低級アルキル基が3位に置換しているか、3
位と5位の両方に置換している化合物が好ましい。ま
た、低級アルキル基についてはメチル基または tert.-
ブチル基がより好適な例である。
であるが、その中でもベンジリデン基のフェニル環の置
換基に関して好ましい例を述べると、ヒドロキシ基が4
位に位置するのが好ましく、さらにヒドロキシ基の隣接
位置に低級アルキル基が置換されているのが好ましい。
すなわち、低級アルキル基が3位に置換しているか、3
位と5位の両方に置換している化合物が好ましい。ま
た、低級アルキル基についてはメチル基または tert.-
ブチル基がより好適な例である。
【0039】本発明化合物の作用効果を調べるため、ま
ず最初に牛血清アルブミンを用いて蛋白安定化作用を調
べる実験を行なった。
ず最初に牛血清アルブミンを用いて蛋白安定化作用を調
べる実験を行なった。
【0040】詳細については薬理試験の項で示すが、本
発明化合物が優れた蛋白安定化作用を有するのに対し、
本発明化合物と共通の基本骨格を有するが置換基の異な
る化合物、すなわち4位の置換基が低級アルキルである
特開平1−287077記載の1,4−ベンゾチアジン
誘導体には蛋白安定化作用がみられなかった。
発明化合物が優れた蛋白安定化作用を有するのに対し、
本発明化合物と共通の基本骨格を有するが置換基の異な
る化合物、すなわち4位の置換基が低級アルキルである
特開平1−287077記載の1,4−ベンゾチアジン
誘導体には蛋白安定化作用がみられなかった。
【0041】次に、本発明化合物の脂質過酸化物生成抑
制作用を調べるため、ラット肝ミクロゾームを用いて実
験を行なった。その結果、本発明化合物が優れた脂質過
酸化物生成抑制作用を有することがわかった。
制作用を調べるため、ラット肝ミクロゾームを用いて実
験を行なった。その結果、本発明化合物が優れた脂質過
酸化物生成抑制作用を有することがわかった。
【0042】これらの結果から、本発明化合物が脂質過
酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持ってお
り、抗白内障剤として有用であることがわかった。
酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持ってお
り、抗白内障剤として有用であることがわかった。
【0043】また、蛋白安定化作用や脂質過酸化物生成
抑制作用を有する化合物は抗炎症剤となることも報告さ
れており(Lancet, 1, 169 (1965) 、Biochem. Biophy
s. Acta., 489, 163 (1977))、本発明化合物は抗炎症
剤としても有用であると期待される。
抑制作用を有する化合物は抗炎症剤となることも報告さ
れており(Lancet, 1, 169 (1965) 、Biochem. Biophy
s. Acta., 489, 163 (1977))、本発明化合物は抗炎症
剤としても有用であると期待される。
【0044】さらに、本発明化合物は加藤等の文献(Ch
em. Pharm. Bull., 33, 74-83 (1985))に従って実験を
行った結果、アルドースリダクターゼ阻害作用をも有す
ることがわかった。この知見は、本発明化合物が白内障
治療剤として優れたものであることをさらに裏付けるも
のであり、また糖尿病合併症の治療剤としても期待され
ることを示している。
em. Pharm. Bull., 33, 74-83 (1985))に従って実験を
行った結果、アルドースリダクターゼ阻害作用をも有す
ることがわかった。この知見は、本発明化合物が白内障
治療剤として優れたものであることをさらに裏付けるも
のであり、また糖尿病合併症の治療剤としても期待され
ることを示している。
【0045】本発明化合物は経口でも、非経口でも投与
することができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤等が挙げられ、汎用
されている技術を用いて製剤化することができる。例え
ば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤等の経口
剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロー
ス、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等のコーティング剤等を用いて製剤化するこ
とができる。また、点眼剤であれば、塩化ナトリウム等
の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリソル
ベート80等の可溶化剤、塩化ベンザルコニウム等の防
腐剤等を用いて製剤化することができる。
することができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤等が挙げられ、汎用
されている技術を用いて製剤化することができる。例え
ば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤等の経口
剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロー
ス、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等のコーティング剤等を用いて製剤化するこ
とができる。また、点眼剤であれば、塩化ナトリウム等
の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリソル
ベート80等の可溶化剤、塩化ベンザルコニウム等の防
腐剤等を用いて製剤化することができる。
【0046】投与量は症状、年令、剤型等により適宜選
択できるが、経口剤であれば通常1日1〜5000m
g、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分
け投与することができる。また、点眼剤であれば0.0
01%〜10%、好ましくは0.01〜3%のものを1
日1〜数回点眼すればよい。
択できるが、経口剤であれば通常1日1〜5000m
g、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分
け投与することができる。また、点眼剤であれば0.0
01%〜10%、好ましくは0.01〜3%のものを1
日1〜数回点眼すればよい。
【0047】以下に、本発明化合物の製造例および製剤
例を示すがこれらの例は本発明をよりよく理解するため
のものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
例を示すがこれらの例は本発明をよりよく理解するため
のものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0048】
実施例1
【化10】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.22g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、2−
(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(0.83g)のテトラヒドロフラン
(6ml)溶液をアルゴン気流中で滴下する。室温で1
5分間撹拌後、ブロモアセトニトリル(0.17ml)
のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を加え、室温でさ
らに1日間撹拌する。反応液に0.5N塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油
状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物
0.26g(28.4%)を得る。
ジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.22g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、2−
(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(0.83g)のテトラヒドロフラン
(6ml)溶液をアルゴン気流中で滴下する。室温で1
5分間撹拌後、ブロモアセトニトリル(0.17ml)
のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を加え、室温でさ
らに1日間撹拌する。反応液に0.5N塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油
状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物
0.26g(28.4%)を得る。
【0049】m.p.152.6〜153.4℃(ベン
ゼン−ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1)3630,2961,224
3,1666,1593,1485,1421,136
3,1263,1226,1198,905,756
ゼン−ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1)3630,2961,224
3,1666,1593,1485,1421,136
3,1263,1226,1198,905,756
【0050】実施例1と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0051】・2−[5−tert.-ブチル−3−[1,1
−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)エチル]−4−ヒドロキシベンジリデン]−4−シ
アノメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物1−2) IR(KBr,cm-1)3206,2951,287
2,2250,1655,1590,1486,142
2,1390,1263,1203,1122,103
5,749
−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)エチル]−4−ヒドロキシベンジリデン]−4−シ
アノメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物1−2) IR(KBr,cm-1)3206,2951,287
2,2250,1655,1590,1486,142
2,1390,1263,1203,1122,103
5,749
【0052】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物1−3) m.p.175.7〜177.1℃ IR(KBr,cm-1)2962,2203,175
6,1658,1595,1486,1445,136
3,1264,1211,1164,1120,91
8,747
プロピルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物1−3) m.p.175.7〜177.1℃ IR(KBr,cm-1)2962,2203,175
6,1658,1595,1486,1445,136
3,1264,1211,1164,1120,91
8,747
【0053】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−4−(3−シアノプロピ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−4)
ヒドロキシベンジリデン)−4−(3−シアノプロピ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−4)
【0054】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−4−(7−シアノヘプチ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−5)
ヒドロキシベンジリデン)−4−(7−シアノヘプチ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−5)
【0055】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−6)
シベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−6)
【0056】・4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物1−7)
2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物1−7)
【0057】・4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(4−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−メチルベン
ジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物1−8)
2−(4−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−メチルベン
ジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物1−8)
【0058】・2−(5−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−4−シ
アノメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物1−9)
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−4−シ
アノメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物1−9)
【0059】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
メトキシメトキシベンジリデン)−4−シアノメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物1−10)
メトキシメトキシベンジリデン)−4−シアノメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物1−10)
【0060】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−4−シアノ
メチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(化合物1−11)
3,5−ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−4−シアノ
メチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(化合物1−11)
【0061】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
トリメチルシリルオキシベンジリデン)−4−シアノメ
チル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−12)
トリメチルシリルオキシベンジリデン)−4−シアノメ
チル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物1−12)
【0062】実施例2
【化11】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
1,0.335g)のジメチルホルムアミド(5ml)
溶液に、アジ化ナトリウム(0.078g)および塩化
アンモニウム(0.064g)を加え、窒素雰囲気下1
05℃で一晩撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エチル
で抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧濃縮する。得られる油状物に1N水酸化ナトリウム水
溶液を加え、ジエチルエーテルで洗浄する。水層に2N
塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出する。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロ
マトで精製し、標記化合物0.21g(56.9%)を
得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
1,0.335g)のジメチルホルムアミド(5ml)
溶液に、アジ化ナトリウム(0.078g)および塩化
アンモニウム(0.064g)を加え、窒素雰囲気下1
05℃で一晩撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エチル
で抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧濃縮する。得られる油状物に1N水酸化ナトリウム水
溶液を加え、ジエチルエーテルで洗浄する。水層に2N
塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出する。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロ
マトで精製し、標記化合物0.21g(56.9%)を
得る。
【0063】IR(KBr,cm-1)3619,295
8,1644,1588,1485,1438,142
2,1364,1265,1198,750
8,1644,1588,1485,1438,142
2,1364,1265,1198,750
【0064】実施例2と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0065】・2−[5−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シ−3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロピラ
ン−2−イルオキシ)エチル]ベンジリデン]−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−
5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−2) IR(KBr,cm-1)3213,2949,165
1,1588,1486,1423,1389,126
4,1203,1122,1036,748
シ−3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒドロピラ
ン−2−イルオキシ)エチル]ベンジリデン]−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−
5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−2) IR(KBr,cm-1)3213,2949,165
1,1588,1486,1423,1389,126
4,1203,1122,1036,748
【0066】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)プ
ロピル]−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−
3)
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)プ
ロピル]−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−
3)
【0067】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘ
プチル]−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−
4)
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘ
プチル]−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−
4)
【0068】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物2−5)
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物2−5)
【0069】・3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルベンジリデン)−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物2−6)
シ−3,5−ジメチルベンジリデン)−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物2−6)
【0070】・3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキ
シ−5−メトキシ−3−メチルベンジリデン)−3−オ
キソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−
2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−7)
シ−5−メトキシ−3−メチルベンジリデン)−3−オ
キソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−
2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−7)
【0071】・2−(5−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−
5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−8)
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−
5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−8)
【0072】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
メトキシメトキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−9)
メトキシメトキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−9)
【0073】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジ
ヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−
イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
2−10)
3,5−ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジ
ヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−
イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
2−10)
【0074】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
トリメチルシリルオキシベンジリデン)−3,4−ジヒ
ドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イ
ルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2
−11)
トリメチルシリルオキシベンジリデン)−3,4−ジヒ
ドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イ
ルメチル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2
−11)
【0075】実施例3
【化12】 3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
イソプロピルベンジリデン)−3−オキソ−4−(1H
−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(化合物3−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
3,0.47g)のジメチルホルムアミド(5ml)溶
液に、アジ化ナトリウム(0.21g)および塩化アン
モニウム(0.17g)を加え、窒素雰囲気下105℃
で一晩撹拌する。反応液に1N塩酸を加えて酸性とし、
飽和食塩水を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られ
る油状物に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、ジエチ
ルエーテルで洗浄する。水層に5.8N塩酸を加えて酸
性とし、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。
得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、
標記化合物0.36g(76.4%)を得る。
イソプロピルベンジリデン)−3−オキソ−4−(1H
−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(化合物3−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
3,0.47g)のジメチルホルムアミド(5ml)溶
液に、アジ化ナトリウム(0.21g)および塩化アン
モニウム(0.17g)を加え、窒素雰囲気下105℃
で一晩撹拌する。反応液に1N塩酸を加えて酸性とし、
飽和食塩水を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られ
る油状物に1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、ジエチ
ルエーテルで洗浄する。水層に5.8N塩酸を加えて酸
性とし、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。
得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、
標記化合物0.36g(76.4%)を得る。
【0076】m.p.189.2〜190.1℃(ジイ
ソプロピルエーテル−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1)3452,2959,260
7,1649,1591,1467,1442,136
7,1317,1279,1261,1223,117
9,1135,918,762
ソプロピルエーテル−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1)3452,2959,260
7,1649,1591,1467,1442,136
7,1317,1279,1261,1223,117
9,1135,918,762
【0077】実施例4
【化13】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物4−1) 1)水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.42
g)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に、氷冷
下、窒素雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−
4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(2.00
g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下す
る。室温で40分間撹拌後、クロロメチルメチルエーテ
ル(0.51g)のテトラヒドロフラン(10ml)溶
液を滴下し、室温でさらに15時間撹拌する。反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮す
る。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製
し、2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメチ
ル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン0.6
1g(27.2%)を得る。
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物4−1) 1)水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.42
g)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に、氷冷
下、窒素雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−
4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(2.00
g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下す
る。室温で40分間撹拌後、クロロメチルメチルエーテ
ル(0.51g)のテトラヒドロフラン(10ml)溶
液を滴下し、室温でさらに15時間撹拌する。反応液に
水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮す
る。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製
し、2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメチ
ル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン0.6
1g(27.2%)を得る。
【0078】m.p.138.9〜139.4℃ IR(KBr,cm-1)3552,2953,165
3,1590,1559,1441,1364,125
3,1207,1116,1071,744
3,1590,1559,1441,1364,125
3,1207,1116,1071,744
【0079】2)上記1)で得られた2−(3,5−ジ
−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,
4−ジヒドロ−4−メトキシメチル−3−オキソ−2H
−1,4−ベンゾチアジン(1.00g)のクロロホル
ム(10ml)溶液に、窒素雰囲気下ヨウ化トリメチル
シリル(0.43ml)を滴下する。室温で3時間撹拌
後、トリエチルホスファイト(4.01ml)を加え、
室温でさらに20分間撹拌する。反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合
物0.33g(26.3%)を得る。
−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,
4−ジヒドロ−4−メトキシメチル−3−オキソ−2H
−1,4−ベンゾチアジン(1.00g)のクロロホル
ム(10ml)溶液に、窒素雰囲気下ヨウ化トリメチル
シリル(0.43ml)を滴下する。室温で3時間撹拌
後、トリエチルホスファイト(4.01ml)を加え、
室温でさらに20分間撹拌する。反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合
物0.33g(26.3%)を得る。
【0080】m.p.94.0〜95.3℃ IR(KBr,cm-1)3396,2956,164
9,1589,1484,1438,1265,123
2,1026,752
9,1589,1484,1438,1265,123
2,1026,752
【0081】実施例4と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0082】・4−ジエトキシホスホリルメチル−3,
4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物4−2) m.p.144.8〜146.0℃ IR(KBr,cm-1)3298,2959,164
1,1590,1569,1468,1445,135
8,1326,1283,1264,1241,119
3,1049,1016
4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物4−2) m.p.144.8〜146.0℃ IR(KBr,cm-1)3298,2959,164
1,1590,1569,1468,1445,135
8,1326,1283,1264,1241,119
3,1049,1016
【0083】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物4−3)
シベンジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物4−3)
【0084】・4−ジエトキシホスホリルメチル−3,
4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物4−4)
4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(化合物4−4)
【0085】・2−(5−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−4−ジ
エトキシホスホリルメチル−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物4−5)
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−4−ジ
エトキシホスホリルメチル−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物4−5)
【0086】実施例5
【化14】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−(3−ジエトキシホスホリルプロピ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物5−1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.06g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾチアジン(0.27g)のテト
ラヒドロフラン(4ml)溶液を滴下する。室温で15
分間撹拌後、ジエチル 3−クロロプロピルホスフェー
ト(0.23g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液
を滴下し、40℃でさらに一夜撹拌する。反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し、標記化合物を得る。
ジリデン)−4−(3−ジエトキシホスホリルプロピ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物5−1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.06g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾチアジン(0.27g)のテト
ラヒドロフラン(4ml)溶液を滴下する。室温で15
分間撹拌後、ジエチル 3−クロロプロピルホスフェー
ト(0.23g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液
を滴下し、40℃でさらに一夜撹拌する。反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し、標記化合物を得る。
【0087】実施例5と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0088】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−4−(7−ジエトキシホス
ホリルヘプチル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾチアジン(化合物5−2)
ヒドロキシベンジリデン)−4−(7−ジエトキシホス
ホリルヘプチル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾチアジン(化合物5−2)
【0089】実施例6
【化15】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−ホス
ホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物6
−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物4−1,0.35g)をジオキサン(6m
l)と5.8N塩酸(6ml)の混液に溶解し、50分
間還流する。反応液を室温まで冷却後、1N塩酸を加
え、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。
得られる油状物にジイソプロピルエーテル、シクロヘキ
サンを加えて結晶化させ標記化合物0.14g(43.
5%)を得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−ホス
ホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物6
−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物4−1,0.35g)をジオキサン(6m
l)と5.8N塩酸(6ml)の混液に溶解し、50分
間還流する。反応液を室温まで冷却後、1N塩酸を加
え、クロロホルムで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。
得られる油状物にジイソプロピルエーテル、シクロヘキ
サンを加えて結晶化させ標記化合物0.14g(43.
5%)を得る。
【0090】m.p.232.5〜233.0℃(n−
ヘキサン−酢酸エチル、分解) IR(KBr,cm-1)3607,2960,163
0,1593,1434,1367,1217,114
4,940
ヘキサン−酢酸エチル、分解) IR(KBr,cm-1)3607,2960,163
0,1593,1434,1367,1217,114
4,940
【0091】実施例6と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0092】・2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキ
ソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物6−2) IR(Film,cm-1)3421,2962,163
3,1587,1469,1372,1266,119
9,1174,908,733
プロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキ
ソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物6−2) IR(Film,cm-1)3421,2962,163
3,1587,1469,1372,1266,119
9,1174,908,733
【0093】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(3−ホスホノプロピル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物6−3)
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(3−ホスホノプロピル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物6−3)
【0094】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(7−ホスホノヘプチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物6−4)
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(7−ホスホノヘプチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物6−4)
【0095】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物6−5)
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物6−5)
【0096】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物6−6)
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物6−6)
【0097】・2−(5−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−ホスホノメチル−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物6−7)
シ−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−4−ホスホノメチル−2H−
1,4−ベンゾチアジン(化合物6−7)
【0098】実施例7
【化16】 2−[5−tert.-ブチル−3−(2−ヒドロキシ−1,
1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラ
ゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物7−1) 2−[5−tert.-ブチル−4−ヒドロキシ−3−[1,
1−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)エチル]ベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−2,
0.31g)のメタノール(5ml)−クロロホルム
(1ml)混液に、p−トルエンスルホン酸1水和物
(0.05g)を加え60℃で3時間撹拌する。反応液
に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロ
マトで精製し、標記化合物0.16g(60.7%)を
得る。
1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1H−テトラ
ゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物7−1) 2−[5−tert.-ブチル−4−ヒドロキシ−3−[1,
1−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)エチル]ベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−2,
0.31g)のメタノール(5ml)−クロロホルム
(1ml)混液に、p−トルエンスルホン酸1水和物
(0.05g)を加え60℃で3時間撹拌する。反応液
に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロ
マトで精製し、標記化合物0.16g(60.7%)を
得る。
【0099】IR(KBr,cm-1)3106,296
1,1629,1586,1486,1422,136
9,1265,1190,1047,750
1,1629,1586,1486,1422,136
9,1265,1190,1047,750
【0100】実施例8
【化17】 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.-ブチルベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物8−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1,0.32g)に無水酢
酸(5.8ml)およびトリエチルアミン(2.1m
l)を加え、一夜還流する。反応液に希塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し、標記化合物を得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物8−1) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1,0.32g)に無水酢
酸(5.8ml)およびトリエチルアミン(2.1m
l)を加え、一夜還流する。反応液に希塩酸を加え、酢
酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し、標記化合物を得る。
【0101】実施例8と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
物が得られる。
【0102】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−2)
ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−2)
【0103】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−te
rt.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物8−3)
rt.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物8−3)
【0104】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(化合物8−4)
ジ−tert.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(化合物8−4)
【0105】実施例9
【化18】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.-ブチルベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物8−1,0.19g)のエタノ
ール(10ml)溶液に水酸化カリウム(0.58g)
の水溶液(10ml)を加え、一夜還流する。反応液に
6N塩酸を加えて酸性とし、減圧濃縮後、酢酸エチルで
抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト
で精製し、標記化合物を得る。得られた化合物の物性は
実施例2で得られた化合物2−1のそれと同じであっ
た。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.-ブチルベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾチアジン(化合物8−1,0.19g)のエタノ
ール(10ml)溶液に水酸化カリウム(0.58g)
の水溶液(10ml)を加え、一夜還流する。反応液に
6N塩酸を加えて酸性とし、減圧濃縮後、酢酸エチルで
抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマト
で精製し、標記化合物を得る。得られた化合物の物性は
実施例2で得られた化合物2−1のそれと同じであっ
た。
【0106】実施例10
【化19】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−スル
ホメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物10
−1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.042g)
のジメチルホルムアミド(1ml)懸濁液に、氷冷下、
2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(0.20g)のジメチルホル
ムアミド(2ml)溶液を窒素気流中で滴下する。室温
で40分間撹拌後、クロロメタンスルホン酸カリウム
(0.096g)のジメチルホルムアミド(2ml)溶
液を滴下し、室温でさらに1日間撹拌する。反応液に1
N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し、標記化合物を得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−スル
ホメチル−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物10
−1) 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.042g)
のジメチルホルムアミド(1ml)懸濁液に、氷冷下、
2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(0.20g)のジメチルホル
ムアミド(2ml)溶液を窒素気流中で滴下する。室温
で40分間撹拌後、クロロメタンスルホン酸カリウム
(0.096g)のジメチルホルムアミド(2ml)溶
液を滴下し、室温でさらに1日間撹拌する。反応液に1
N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精
製し、標記化合物を得る。
【0107】[製剤例]本発明化合物の製剤処方の例を
以下に示す。
以下に示す。
【0108】
【表1】 (錠剤) 本発明化合物 1mg 乳糖 131mg 結晶セルロース 35mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 計 170mg
【0109】
【表2】 本発明化合物 50mg 乳糖 140mg 結晶セルロース 45mg ポリビニルピロリドン 3mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 240mg
【0110】
【表3】 (顆粒剤) 本発明化合物 100mg 乳糖 390mg ポリビニルピロリドン 8mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 500mg
【0111】
【表4】 (点眼液) 処方1 100ml中 本発明化合物 0.5g 濃グリセリン 1.5g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0112】
【表5】 処方2 100ml中 本発明化合物 3.0g 濃グリセリン 1.0g ポリソルベート80 7.0g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0113】
【表6】 処方3 100ml中 本発明化合物 0.01g 濃グリセリン 2.0g ポリソルベート80 0.5g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0114】
【表7】 (眼軟膏) 100g中 本発明化合物 1.0g 流動パラフィン 10.0g 白色ワセリン 89.0g
【0115】
【発明の効果】 [薬理試験]本発明化合物の有用性を調べるため、蛋白
安定化作用と脂質過酸化物生成抑制作用について検討し
た。
安定化作用と脂質過酸化物生成抑制作用について検討し
た。
【0116】1.蛋白安定化作用 化合物の蛋白安定化作用を調べる方法として、牛血清ア
ルブミンの熱凝集に対する安定化効果を測定する方法が
知られている( Lancet, 1, 169 (1965))。
ルブミンの熱凝集に対する安定化効果を測定する方法が
知られている( Lancet, 1, 169 (1965))。
【0117】そこで、上記の文献に記載された方法に準
じ、本発明化合物の蛋白安定化作用を調べた。
じ、本発明化合物の蛋白安定化作用を調べた。
【0118】(実験方法)氷冷下で、0.75%の濃度
となるように牛血清アルブミン(シグマ社製)を0.2
Mのリン酸カリウム緩衝液(pH5.3)に溶解した。
このアルブミン溶液2.7mlに、被験化合物を溶解し
たジメチルスルホキシド溶液0.3mlを添加、撹拌し
た後、約15分間放置して室温に戻した。67℃の水浴
中で2分間この溶液を振とうしながら反応させた後、氷
冷し反応を停止させた。この反応液を室温に戻した後、
熱凝集による水溶性蛋白の白濁によって生じた吸光度を
660nmの波長で測定し、次に示す式1を用いて本発
明化合物の蛋白安定化効果を求めた。
となるように牛血清アルブミン(シグマ社製)を0.2
Mのリン酸カリウム緩衝液(pH5.3)に溶解した。
このアルブミン溶液2.7mlに、被験化合物を溶解し
たジメチルスルホキシド溶液0.3mlを添加、撹拌し
た後、約15分間放置して室温に戻した。67℃の水浴
中で2分間この溶液を振とうしながら反応させた後、氷
冷し反応を停止させた。この反応液を室温に戻した後、
熱凝集による水溶性蛋白の白濁によって生じた吸光度を
660nmの波長で測定し、次に示す式1を用いて本発
明化合物の蛋白安定化効果を求めた。
【0119】比較化合物として、特開平1−28707
7に記載された化合物、2−(3,5−ジ−tert.-ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ
−4−メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジンを用いた。
7に記載された化合物、2−(3,5−ジ−tert.-ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ
−4−メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジンを用いた。
【0120】
【式1】 A0 :被験化合物を添加しないときの吸光度 A1 :被験化合物を添加したときの吸光度
【0121】(結果)得られた結果を表1に示した。
【0122】
【表8】 本発明化合物は蛋白の熱凝集を明らかに抑制しており、
優れた蛋白安定化効果を示すが、比較化合物は蛋白安定
化効果を示さず、むしろ蛋白の熱凝集を促進する傾向が
みられた。
優れた蛋白安定化効果を示すが、比較化合物は蛋白安定
化効果を示さず、むしろ蛋白の熱凝集を促進する傾向が
みられた。
【0123】2.脂質過酸化物生成抑制作用 (実験方法)被験化合物を含有する0.04Mトリス緩
衝液(0.09Mの塩化カリウムを含む、pH7.4)
中でラット肝ミクロゾームをADP(13.2mM)、
Fe2+(0.9mM)およびアスコルビン酸(0.5m
M)と37℃で15分間反応させ、生成した脂質過酸化
物をTBA法(Yagi, et al. Biochem. Med., 15, 212
(1976)) により定量した。
衝液(0.09Mの塩化カリウムを含む、pH7.4)
中でラット肝ミクロゾームをADP(13.2mM)、
Fe2+(0.9mM)およびアスコルビン酸(0.5m
M)と37℃で15分間反応させ、生成した脂質過酸化
物をTBA法(Yagi, et al. Biochem. Med., 15, 212
(1976)) により定量した。
【0124】(結果)得られた結果を表2に示した。
【0125】
【表9】 表2に示されるように、本発明化合物はいずれも優れた
脂質過酸化物生成抑制効果を有していた。
脂質過酸化物生成抑制効果を有していた。
【0126】以上の薬理試験の結果から示されるよう
に、本発明化合物は蛋白安定化作用と脂質過酸化物生成
抑制作用を有しており、優れた白内障の治療剤となるこ
とが期待される。
に、本発明化合物は蛋白安定化作用と脂質過酸化物生成
抑制作用を有しており、優れた白内障の治療剤となるこ
とが期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07F 9/6547 C07F 9/6547 (72)発明者 壬生 寛之 大阪府大阪市中央区法円坂1丁目5番8 −14号 (56)参考文献 特開 平7−138241(JP,A) 特開 平7−138242(JP,A) 特開 平6−73033(JP,A) 特開 平1−287077(JP,A) 国際公開94/5647(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 279/00 - 279/36 A61K 31/00 - 31/80 C07D 417/00 - 417/14 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (14)
- 【請求項1】 下記一般式[I] で表わされる化合物また
はその塩類。 【化1】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
シ基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素
原子、低級アルキル基、保護基で保護されていてもよい
ヒドロキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低級ア
ルキル基は保護基で保護されていてもよいヒドロキシ
基、アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されて
いてもよい。R4 はテトラゾリル基、ホスホニル基もし
くはその低級アルキルエステルまたはスルホニル基もし
くはその低級アルキルエステルを示す。Aはアルキレン
基を示す。] - 【請求項2】 下記一般式[I] で表わされる化合物また
はその塩類。 【化2】 [式中、R1 はヒドロキシ基、低級アルキルスルホニル
オキシ基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルカノ
イルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素原
子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルキルスル
ホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、低級アルコ
キシメチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、
テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキ
シ基または低級アルコキシ基を示し、該低級アルキル基
はヒドロキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、ア
リールスルホニルオキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、ベンゾイルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ
基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラ
ニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、アミノ基ま
たは低級アルキルアミノ基で置換されていてもよい。R
4 はテトラゾリル基、ホスホニル基もしくはその低級ア
ルキルエステルまたはスルホニル基もしくはその低級ア
ルキルエステルを示す。Aはアルキレン基を示す。] - 【請求項3】 R1 がヒドロキシ基である請求項2記載
の化合物またはその塩類。 - 【請求項4】 R1 がヒドロキシ基、R3 が低級アルキ
ル基またはヒドロキシ低級アルキル基である請求項2記
載の化合物またはその塩類。 - 【請求項5】 R1 がヒドロキシ基、R3 が低級アルキ
ル基またはヒドロキシ低級アルキル基、R4 がテトラゾ
リル基、ホスホニル基またはスルホニル基である請求項
2記載の化合物またはその塩類。 - 【請求項6】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾチア
ジン - 【請求項7】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−
2H−1,4−ベンゾチアジン - 【請求項8】 2−[5−tert.-ブチル−3−(2−ヒ
ドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ
ベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−
(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,
4−ベンゾチアジン - 【請求項9】 請求項1記載の化合物またはその塩類を
有効成分とする白内障治療剤。 - 【請求項10】 下記一般式[II]で表わされる化合物ま
たはその塩類。 【化3】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
シ基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素
原子、低級アルキル基、保護基で保護されていてもよい
ヒドロキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低級ア
ルキル基は保護基で保護されていてもよいヒドロキシ
基、アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されて
いてもよい。Aはアルキレン基を示す。] - 【請求項11】 下記一般式[II]で表わされる化合物ま
たはその塩類。 【化4】 [式中、R1 はヒドロキシ基、低級アルキルスルホニル
オキシ基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルカノ
イルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、低級アルコキシメ
チルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素原
子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルキルスル
ホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルカ
ノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、低級アルコキシ
メチルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テト
ラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基
または低級アルコキシ基を示し、該低級アルキル基はヒ
ドロキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリー
ルスルホニルオキシ基、低級アルカノイルオキシ基、ベ
ンゾイルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベ
ンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラニルオ
キシ基、トリメチルシリルオキシ基、アミノ基または低
級アルキルアミノ基で置換されていてもよい。Aはアル
キレン基を示す。] - 【請求項12】 R1 がヒドロキシ基である請求項11
記載の化合物またはその塩類。 - 【請求項13】 R1 がヒドロキシ基、R3 が低級アル
キル基またはヒドロキシ低級アルキル基である請求項1
1記載の化合物またはその塩類。 - 【請求項14】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4
−ヒドロキシベンジリデン)−4−シアノメチル−3,
4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6300907A JP2964380B2 (ja) | 1993-12-09 | 1994-12-05 | 新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-309131 | 1993-12-09 | ||
JP30913193 | 1993-12-09 | ||
JP6300907A JP2964380B2 (ja) | 1993-12-09 | 1994-12-05 | 新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07215953A JPH07215953A (ja) | 1995-08-15 |
JP2964380B2 true JP2964380B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=26562502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6300907A Expired - Fee Related JP2964380B2 (ja) | 1993-12-09 | 1994-12-05 | 新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964380B2 (ja) |
-
1994
- 1994-12-05 JP JP6300907A patent/JP2964380B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07215953A (ja) | 1995-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2942630B2 (ja) | ロイコトリエンb▲下4▼アンタゴニスト | |
WO1998008853A1 (en) | Phosphinic acid amides as matrix metalloprotease inhibitors | |
US4771050A (en) | Thiolactam-n-acetic acid derivatives | |
JPS6210508B2 (ja) | ||
US20110212923A1 (en) | Phosphate Derivatives of Substituted Benzoxazoles | |
CA2220024C (en) | Thiazolidine-4-carboxylic acid derivatives as cytoprotective agents | |
US5556841A (en) | Thiazine or thiomorpholine derivatives | |
JPH0495025A (ja) | アルドースリダクターゼ阻害剤 | |
JPS6113716B2 (ja) | ||
WO1998025612A1 (fr) | Nouvelle application therapeutique des derives du pyrrole | |
EP0627425B1 (en) | 3-oxo-1,4-benzothiazine derivative | |
JP2964380B2 (ja) | 新規3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 | |
JP3096757B2 (ja) | 3−オキソ−1,4−ベンゾオキサジン誘導体 | |
JP2964382B2 (ja) | 新規チアジンまたはチオモルフォリン誘導体 | |
EP0657444B1 (en) | 3-Oxo-1,4-benzothiazine derivates | |
JP2829442B2 (ja) | 3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 | |
JP2840808B2 (ja) | 3−チオキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 | |
JPS5840959B2 (ja) | アルド−ス還元酵素阻害剤スピロ−キノリルヒダントイン誘導体 | |
JP2840807B2 (ja) | 3,4−ジヒドロ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 | |
JP3074332B2 (ja) | ホスホン酸ジエステル誘導体 | |
JP2790335B2 (ja) | 共役γ―オキシブテノライド化合物およびこれを有効成分とする抗潰瘍剤 | |
WO1995013269A1 (fr) | Derive de 1,4-benzothiazine | |
JP2840800B2 (ja) | 1,4−ベンゾチアジン誘導体 | |
WO1995018115A1 (fr) | Derive de 3-oxo-1,4-benzoxazine | |
JPH06500328A (ja) | 5―リポキシゲナーゼインヒビターとしてのフェノール性チオエーテルアミド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990622 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |