JP3096757B2 - 3−オキソ−1,4−ベンゾオキサジン誘導体 - Google Patents

3−オキソ−1,4−ベンゾオキサジン誘導体

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JP3096757B2
JP3096757B2 JP06316981A JP31698194A JP3096757B2 JP 3096757 B2 JP3096757 B2 JP 3096757B2 JP 06316981 A JP06316981 A JP 06316981A JP 31698194 A JP31698194 A JP 31698194A JP 3096757 B2 JP3096757 B2 JP 3096757B2
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洋一 河嶋
淳稔 太田
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白安定化作用および
脂質過酸化物生成抑制作用を有し、白内障治療剤等の医
薬として有用な新規3−オキソ−1,4−ベンゾオキサ
ジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明化合物の基本骨格である3−オキ
ソ−1,4−ベンゾオキサジン誘導体の2位にベンジリ
デン基を有する化合物が除草剤(アメリカ特許第392
3709号)となることは報告されているが、医薬への
応用について研究されたものは未だ報告されていない。
【0003】一方、3−オキソ−1,4−ベンゾオキサ
ジン骨格の酸素原子が硫黄原子となっている3−オキソ
−1,4−ベンゾチアジン誘導体の2位にベンジリデン
基を有する化合物が、活性酸素消去作用や脂質過酸化物
生成抑制作用を有することが報告されている(特開平1
−287077)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】白内障は、水晶体が混
濁し視力を失う難治性眼疾患である。白内障の発症要
因、機序およびその治療法等については古くから種々研
究されているものの、効果的な薬物は非常に少ないのが
現状である。
【0005】水晶体中の過酸化物の増加が白内障の発症
に関係するといわれており、脂質過酸化物生成抑制作用
を有する化合物が白内障に有効であると報告されている
(Current Eye Res., 5, 37 (1986))。また、白内障患
者では水晶体中の蛋白の変性がみられることも報告され
ている(眼科 19, 1283 (1977))。
【0006】これらのことから、脂質過酸化物生成抑制
作用と蛋白安定化作用とを併せ持つ化合物が白内障に特
に有用であると考えられる。しかしながら、この2つの
作用を併せ持つ化合物に関する研究については未だ行な
われておらず、このような化合物の開発が望まれてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は2
位にベンジリデン基が置換した3−オキソ−1,4−ベ
ンゾチアジン誘導体が脂質過酸化物生成抑制作用を有す
るとの情報(特開平1−287077)を基に、骨格を
2−ベンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾオキサ
ジンに変え、上記の課題を解決するべく鋭意検討を行な
った。
【0008】まず、本発明者等はヒドロキシ基とtert.-
ブチル基を置換基として有するトルエン誘導体が抗酸化
作用を有することに着目した。抗酸化剤は脂質の過酸化
物生成を抑制する効果があるので、ベンジリデン基のフ
ェニル環にアルキル基やヒドロキシ基等の各種置換基を
導入し、脂質過酸化物生成抑制効果に対する置換基の役
割について検討した。その結果、ベンジリデン基のフェ
ニル環にヒドロキシ基と低級アルキル基を導入すること
により、優れた脂質過酸化物生成抑制作用を有する化合
物が得られることがわかった。
【0009】次に、ヒドロキシ基と低級アルキル基を導
入したベンジリデン基を2位に有する1,4−ベンゾオ
キサジン骨格を基本骨格とし、4位に種々の置換基を有
する新規化合物を合成し、蛋白安定化作用を有する化合
物を見い出すべく検討した結果、4位に酸性基であるカ
ルボキシル基、テトラゾリル基、ホスホリル基またはス
ルホニル基で置換されたアルキル基を導入すると蛋白安
定化作用を示すことを見い出した。
【0010】これらの知見より、2−ベンジリデン−3
−オキソ−1,4−ベンゾオキサジンの4位が酸性基で
あるカルボキシル基、テトラゾリル基、ホスホリル基ま
たはスルホニル基で置換されたアルキル基で置換され、
さらにベンジリデン基のフェニル環がヒドロキシ基と低
級アルキル基で置換された化合物が脂質過酸化物生成抑
制作用と蛋白安定化作用とを併せ持つことを見い出し
た。
【0011】
【発明の開示】本発明は下記一般式[I] で表わされる化
合物またはその塩類(以下、本発明化合物とする)、そ
の白内障治療剤としての医薬用途および一般式[II]で表
わされる合成中間体(以下、本発明中間体とする)に関
するものである。
【0012】
【化5】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
シ基を示す。
【0013】R2 は低級アルキル基を示す。
【0014】R3 は水素原子、低級アルキル基、保護基
で保護されていてもよいヒドロキシ基または低級アルコ
キシ基を示し、該低級アルキル基は保護基で保護されて
いてもよいヒドロキシ基、アミノ基または低級アルキル
アミノ基で置換されていてもよい。
【0015】R4 はエステルまたはアミドに変換されて
いてもよいカルボキシル基、テトラゾリル基、エステル
またはアミドに変換されていてもよいホスホリル基、エ
ステルまたはアミドに変換されていてもよいスルホニル
基を示す。
【0016】R5 はシアノ基または低級アルコキシ基を
示す。
【0017】Aはアルキレン基を示す。以下同じ。] 上記で規定した基をさらに詳しく説明すると、低級アル
キル基とはメチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イソ
プロピル、tert.-ブチル、(ジメチル)エチル等の1〜
6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル基を
示す。
【0018】低級アルコキシ基とはメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、te
rt.-ブトキシ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖また
は分枝のアルコキシ基を示す。
【0019】アルキレン基とはメチレン、エチレン、プ
ロピレン、テトラメチレン、ヘプタメチレン、デカメチ
レン、(ジメチル)メチレン、(ジエチル)メチレン等
の1〜10個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアル
キレン基を示す。
【0020】ヒドロキシ基の保護基とは、メタンスルホ
ニル等の低級アルキルスルホニル、フェニルスルホニル
やp−トルエンスルホニル等のアリールスルホニル、ア
セチル、プロピオニル、ピバロイル等の低級アルカノイ
ル、メトキシメチル等の低級アルコキシメチル、ベンゾ
イル、テトラヒドロピラニル、ベンジルオキシメチルま
たはトリメチルシリル等のようにヒドロキシ基の保護基
として汎用されるものを示す。
【0021】エステルとは、メチルエステル、エチルエ
ステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキ
シルエステル等の低級アルキルエステル、ベンジルエス
テル等のアリール低級アルキルエステル等のようにエス
テルとして汎用されるものを示す。
【0022】アミドとは、アンモニアとのアミド、メチ
ルアミン、ジメチルアミンやエチルアミン等の低級アル
キルアミンとのアミド、ベンジルアミン等のアリール低
級アルキルアミンとのアミド等のようにアミドとして汎
用されるものを示す。
【0023】アリールとは、フェニル、ナフチル、ピリ
ジルのような芳香族を示す。
【0024】本発明において、医薬として許容される塩
の例としてナトリウム、カリウム、カルシウム等のアル
カリ金属またはアルカリ土類金属との塩、アンモニウム
塩、ジエチルアミン、トリエタノールアミン塩等の有機
アミンとの塩、また、塩酸、硫酸、硝酸等の無機の酸と
の塩が挙げられる。
【0025】本発明化合物の代表的な合成法を下記の
1)〜4)に示す。
【0026】1)R4 がエステルまたはアミドに変換さ
れていてもよいカルボキシル基である化合物
【化6】 [式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。] 上記式[III] で表わされる化合物と式[IV]で表わされる
化合物とを塩基存在下で反応させて式[V] で表わされる
化合物を得、続いてこれを脱水することにより、式[VI]
で表わされる化合物が得られる。次いで、式[VI]で表わ
される化合物と式[VII] で表わされる化合物とを塩基の
存在下で反応させることにより、式[I]で表わされる本
発明化合物が得られる。また、式[V] で表わされる化合
物のベンゾオキサジン環2位のベンジル基のα位のヒド
ロキシ基が適当な置換基に変換されていても、上記と同
様に二重結合を有する式[VI]で表わされる化合物に導く
ことができる。尚、式[III] で表わされる化合物は Xia
n らの文献(Synthesis, 8 51 (1984) )記載の方法によ
り合成することができる。
【0027】2)R4 がテトラゾリル基である化合物
【化7】 [式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。] 上記式[VI]で表わされる化合物と式[VIII]で表わされる
化合物とを塩基の存在下で反応させることにより、式[I
X]で表わされる化合物が得られる。次いで、式[IX]で表
わされる化合物とアジ化ナトリウムとを反応させること
により、R4 がテトラゾリル基である本発明化合物(式
[X] )が得られる。式[IX]で表わさせる化合物はR4
テトラゾリル基を導入するための合成中間体として特に
有用な新規化合物である。
【0028】3)R4 がエステルまたはアミドに変換さ
れていてもよいホスホリル基である化合物
【化8】 [式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。
【0029】Yは低級アルコキシ基を示す。
【0030】R6 、R7 は同一かまたは異なって、ヒド
ロキシ基、低級アルコキシ基、フェニルオキシ基、フェ
ニル低級アルキルオキシ基、アミノ基、低級アルキルア
ミノ基またはアリール低級アルキルアミノ基を示す。] 上記式[VI]で表される化合物と式[XI]で表わされる化合
物とを塩基の存在下で反応させることにより、式[XII]
で表わされる化合物が得られる。次に、この化合物をハ
ロゲン化トリメチルシリルと反応させ、次いでトリアル
キルホスファイトと反応させることにより、R4 がホス
ホリル基のエステルである本発明化合物(式[XIII])を
得ることができる。また、式[VI]で表される化合物と式
[XIV] で表される化合物とを塩基の存在下反応させるこ
とによっても、R4 がホスホリル基、そのエステルまた
はアミドである本発明化合物(式[XIII])を得ることが
できる。
【0031】式[XII] で表わさせる化合物はR4 にホス
ホリル基を導入するための合成中間体として特に有用な
新規化合物である。
【0032】4)R4 がエステルまたはアミドに変換さ
れていてもよいスルホニル基である化合物
【化9】 [式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。
【0033】R8 はヒドロキシ基、低級アルコキシ基、
フェニルオキシ基、フェニル低級アルキルオキシ基、ア
ミノ基、低級アルキルアミノ基またはアリール低級アル
キルアミノ基を示す。] 上記式[VI]で表わされる化合物と式[XV]で表わされる化
合物とを塩基の存在下で反応させることにより、R4
スルホニル基、そのエステルまたはアミドである本発明
化合物(式[XVI] )を得ることができる。
【0034】本発明化合物中のヒドロキシ基は、反応の
前または後に汎用される方法に従って、前述した保護基
により保護してもよく、その保護基は汎用される方法に
より脱離させることができる。
【0035】ベンゾオキサジンの4位に置換したカルボ
キシル基、ホスホリル基またはスルホニル基は、汎用さ
れる方法を用いて反応の前または後にエステルやアミド
に変換することができる。
【0036】逆に、エステルやアミドは、汎用される方
法を用いて加水分解させ、カルボン酸、ホスホン酸、ス
ルホン酸とすることができる。
【0037】上記の方法によって得られた化合物は、常
法により前述のような塩類としてもよい。
【0038】尚、本発明化合物には立体異性体や光学活
性体も存在するが、それらはいずれも本発明に包含され
る。例えば、本発明化合物はベンジリデン基を有するの
でZ−体とE−体が存在するが、本発明はそれらを全て
包含するものである。
【0039】本発明化合物において、好ましい置換基の
組合せを有するものは次のとおりである。
【0040】a) R1 がヒドロキシ基、R3 が低級ア
ルキル基、R4 がカルボキシル基、テトラゾリル基、ホ
スホリル基またはスルホニル基である化合物。
【0041】b) R1 がヒドロキシ基、R2 がtert.-
ブチル基、R3 がtert.-ブチル基、R4 がカルボキシル
基、テトラゾリル基、ホスホリル基またはスルホニル基
である化合物。
【0042】本発明化合物のうち特に好ましい化合物
は、 a) 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−ter
t.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン、 b) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾオキサジン、および、 c) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾオキサジンで
ある。
【0043】本発明中間体において、好ましい置換置の
組合せを有するものは次のとおりである。
【0044】a) R1 がヒドロキシ基、R3 が低級ア
ルキル基である化合物。
【0045】b) R1 がヒドロキシ基、R2 がtert.-
ブチル基、R3 がtert.-ブチル基である化合物。
【0046】本発明中間体のうち特に好ましい中間体
は、 a) 4−シアノメチル−2−(3,5−ジ−tert.-ブ
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン、お
よび、 b) 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジンで
ある。
【0047】脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作
用とを併せ持つ化合物が白内障に特に有用であると考え
られるが、この2つの作用を併せ持つ化合物に関する研
究については未だ行なわれておらず、このような化合物
の開発が望まれていた。
【0048】そこで、本発明者等はこの課題について鋭
意検討した結果、2−ベンジリデン−3−オキソ−1,
4−ベンゾオキサジンの4位が酸性基であるカルボキシ
ル基、テトラゾリル基、ホスホリル基またはスルホニル
基で置換されたアルキル基で置換され、さらにベンジリ
デン基のフェニル環がヒドロキシ基と低級アルキル基で
置換された化合物が脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安
定化作用とを併せ持つことを見い出した。
【0049】本発明では、上記化学構造を有する新規化
合物が主体となるが、これは当然の事ながらヒドロキシ
基はヒドロキシ基の保護基として汎用されている保護基
で保護されていてもよく、カルボキシル基、ホスホリル
基、スルホニル基はエステルやアミドの形に変換されて
いてもよく、また塩に導かれていてもよい。これらの保
護基や誘導体は、合成手段、化合物の安定化、プロドラ
ッグ化等の種々の目的に応じて用いられる。
【0050】本発明化合物の構造的特徴は上記のとおり
であるが、その中でもベンジリデン基のフェニル環の置
換基に関して好ましい例を述べると、ヒドロキシ基が4
位に位置するのが好ましく、さらにヒドロキシ基の隣接
位置に低級アルキル基が置換されているのが好ましい。
すなわち、低級アルキル基が3位に置換しているか、3
位と5位の両方に置換している化合物が好ましい。ま
た、低級アルキル基についてはメチル基、イソプロピル
基またはtert.-ブチル基がより好適な例である。本発明
化合物の作用効果を調べるため、まず最初に牛血清アル
ブミンを用いて蛋白安定化作用を調べる実験を行なっ
た。
【0051】詳細については薬理試験の項で示すが、本
発明化合物は優れた蛋白安定化作用を有していた。
【0052】次に、本発明化合物の脂質過酸化物生成抑
制作用を調べるため、ラット肝ミクロゾームを用いて実
験を行なった。その結果、本発明化合物が優れた脂質過
酸化物生成抑制作用を有することがわかった。
【0053】これらの結果から、本発明化合物が脂質過
酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持ってお
り、抗白内障剤として有用であることがわかった。
【0054】また、蛋白安定化作用や脂質過酸化物生成
抑制作用を有する化合物は抗炎症剤となることも報告さ
れており(Lancet, 2, 443 (1966) )、本発明化合物は
抗炎症剤としても有用であると期待される。
【0055】本発明化合物は経口でも、非経口でも投与
することができる。投与剤型としては、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤などが挙げられ、汎
用されている技術を用いて製剤化することができる。例
えば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤等の経
口剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロー
ス、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等のコーティング剤等を用いて製剤化するこ
とができる。また、点眼剤であれば、塩化ナトリウム等
の等張化剤、リン酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリソル
ベート80等の可溶化剤、塩化ベンザルコニウム等の防
腐剤等を用いて製剤化することができる。
【0056】投与量は症状、年令、剤型等により適宜選
択できるが、経口剤であれば通常1日1〜5000m
g、好ましくは1〜1000mgを1回または数回に分
け投与することができる。また、点眼剤であれば0.0
01%〜10%、好ましくは0.01〜5%のものを1
日1〜数回点眼すればよい。
【0057】以下に、本発明化合物の製造例および製剤
例を示すがこれらの例は本発明をよりよく理解するため
のものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0058】
【実施例】
[製造例] 参考例1 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−α,4−ジヒドロキ
シベンジル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−1)
【化10】 ジイソプロピルアミン(11.3ml)のテトラヒドロ
フラン(110ml)溶液に、ドライアイス−メタノー
ルで冷却下、アルゴン雰囲気中でn−ブチルリチウムの
n−ヘキサン溶液(1.6M、50.3ml)を滴下す
る。氷冷下で20分間撹拌後、ドライアイス−メタノー
ルで冷却し、3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(4.0g)のテトラヒドロ
フラン(60ml)溶液を滴下する。15分間撹拌後、
3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンズアル
デヒド(6.28g)のテトラヒドロフラン(90m
l)溶液を滴下する。ドライアイス−メタノール冷却下
で3時間撹拌後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加
える。反応液を室温に戻し、酢酸エチルで抽出する。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し、標記化合物1.81g(16.7
%)を得る。
【0059】m.p.157.3〜164.7℃ IR(KBr,cm-1):3624,3348,296
2,1680,1610,1504,1437,139
0,1231,1076,1064,749
【0060】参考例1と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0061】・2−[5−tert.-ブチル−α,4−ジヒ
ドロキシ−3−[1,1−ジメチル−2−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)エチル]ベンジル]−3,
4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(参考化合物1−2)
【0062】・3,4−ジヒドロ−2−(α,4−ジヒ
ドロキシ−3,5−ジイソプロピルベンジル)−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1
−3) m.p.110℃(分解) IR(KBr,cm-1):3230,2970,287
0,1772,1694,1611,1594,150
2,1470,1381,1097,762
【0063】・2−(3−tert.-ブチル−α,4−ジヒ
ドロキシベンジル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−
2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−4)
【0064】・3,4−ジヒドロ−2−(α,4−ジヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルベンジル)−3−オキソ−
2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−5)
【0065】・3,4−ジヒドロ−2−(α,4−ジヒ
ドロキシ−3−メトキシ−5−メチルベンジル)−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物
1−6)
【0066】・2−(5−tert.-ブチル−α,4−ジヒ
ドロキシ−3−ジメチルアミノメチルベンジル)−3,
4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(参考化合物1−7)
【0067】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−α−
ヒドロキシ−4−メトキシメトキシベンジル)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(参考化合物1−8)
【0068】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−α
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(参考化合物1−9)
【0069】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−α−ヒドロキシ−4−トリメチルシリルオキシベ
ンジル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(参考化合物1−10)
【0070】参考例2 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物2−1)
【化11】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−α,4−ジヒドロキ
シベンジル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−1,1.3
9g)の塩化メチレン(20ml)懸濁液に、メタンス
ルホン酸クロリド(0.42ml)を加える。氷冷下、
窒素雰囲気中で反応液にトリエチルアミン(1.52m
l)を滴下する。2時間撹拌後、反応液に希塩酸を加
え、塩化メチレンで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標
記化合物0.69g(52.1%)を得る。
【0071】m.p.280℃以上 IR(KBr,cm-1):3615,3037,295
9,2917,1679,1629,1503,143
7,1386,1311,1119,1108,746
【0072】参考例2と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0073】・2−[5−tert.-ブチル−3−[1,1
−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)エチル]−4−ヒドロキシベンジリデン]−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(参考化合物2−2)
【0074】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
メトキシメトキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化
合物2−3)
【0075】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化
合物2−4)
【0076】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−トリメチルシリルオキシベンジリデン)−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合
物2−5)
【0077】参考例3 2−(α,4−ジアセトキシ−3,5−ジイソプロピル
ベンジル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物3−1)
【化12】 3,4−ジヒドロ−2−(α,4−ジヒドロキシ−3,
5−ジイソプロピルベンジル)−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−3,1.7
8g)の塩化メチレン(50ml)溶液に、無水酢酸
(7.1ml)およびピリジン(6.1ml)を加え
て、窒素雰囲気下、室温で一夜撹拌する。氷冷下、反応
液に1N塩酸を加え、塩化メチレンで抽出する。有機層
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記
化合物1.27g(57.7%)を得る。
【0078】m.p.137.8〜145.0℃ IR(KBr,cm-1):2965,1763,169
3,1614,1506,1371,1214,118
9,1036,749
【0079】参考例4 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,
4−ベンゾオキサジン(参考化合物4−1)
【化13】 2−(α,4−ジアセトキシ−3,5−ジイソプロピル
ベンジル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(1.73g)のジメチルス
ルホキシド(30ml)溶液に、1,8−ジアゾビシク
ロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(0.72g)のジ
メチルスルホキシド(30ml)溶液を加え、35℃で
一夜撹拌する。反応液に1N塩酸を加え、酢酸エチルで
抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記化合物1.08g
(72%)を得る。
【0080】m.p.約280℃ IR(KBr,cm-1):2971,1762,168
5,1637,1503,1391,1218,119
5,1163,1125,755
【0081】参考例5 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,
4−ベンゾオキサジン(参考化合物5−1)
【化14】 3,4−ジヒドロ−2−(α,4−ジヒドロキシ−3,
5−ジイソプロピルベンジル)−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物1−3,3.8
0g)に無水酢酸(30ml)およびトリエチルアミン
(15ml)を加えて一夜還流する。反応液を減圧濃縮
後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマ
トで精製し、標記化合物を得る。得られた化合物の物性
は参考例4で得られた参考化合物4−1のそれと同じで
あった。
【0082】参考例5と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0083】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジイソプロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合
物5−2)
【0084】・2−(4−アセトキシ−3−tert.-ブチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物5−3)
【0085】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−ter
t.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物5
−4)
【0086】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物5−5)
【0087】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキ
ソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物5−
6)
【0088】・2−(4−アセトキシ−5−メトキシ−
3−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物5
−7)
【0089】・2−(4−ベンゾイルオキシ−5−メト
キシ−3−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化
合物5−8)
【0090】・2−(4−アセトキシ−5−tert.-ブチ
ル−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(参考化合物5−9)
【0091】・2−(4−ベンゾイルオキシ−5−ter
t.-ブチル−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾオキサジン(参考化合物5−10)
【0092】実施例1 4−シアノメチル−2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−
4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物1
−1)
【化15】 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.05g)の
テトラヒドロフラン(1ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物2−
1,0.22g)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液
を滴下する。室温で10分間撹拌後、ブロモアセトニト
リル(0.06ml)のテトラヒドロフラン(2ml)
溶液を加える。室温で3.5時間撹拌後、反応液に希塩
酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
し、標記化合物0.08g(32.9%)を得る。 m.p.138.8〜139.9℃ IR(KBr,cm-1):3540,2956,236
7,1672,1633,1595,1506,138
8,1290,1107,901,747
【0093】実施例1と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0094】・4−(3−シアノプロピル)−2−
(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾオキサジン(化合物1−2)
【0095】・4−(7−シアノヘプチル)−2−
(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾオキサジン(化合物1−3)
【0096】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(化合物1−4) m.p.約180℃ IR(KBr,cm-1):2965,2257,168
5,1642,1594,1506,1467,138
1,1285,1205,1118,892,749
【0097】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジイソプロピルベンジリデン)−4−シアノメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物1−5)
【0098】・2−(4−アセトキシ−3−tert.-ブチ
ルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化
合物1−6)
【0099】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−ter
t.-ブチルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物1−7)
【0100】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化
合物1−8)
【0101】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジメチルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(化合物1−9)
【0102】・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−
5−メチルベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物1−10)
【0103】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−メト
キシ−5−メチルベンジリデン)−4−シアノメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物1−11)
【0104】・4−シアノメチル−2−(3,5−ジ−
tert.-ブチル−4−メトキシメトキシベンジリデン)−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物1−12)
【0105】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジメチルベンジリデン)−4−シアノメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物1−13)
【0106】・4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルオキシ
ベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオ
キサジン(化合物1−14)
【0107】実施例2 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメチル−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物
2−1)
【化16】 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.022g)
のテトラヒドロフラン(1ml)懸濁液に、氷冷下、窒
素雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキ
ソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物2−
1,0.1g)のテトラヒドロフラン(2.5ml)溶
液を滴下する。室温で10分間撹拌後、クロロメチルメ
チルエーテル(0.05ml)のテトラヒドロフラン
(0.5ml)溶液を加える。室温で一夜撹拌後、反応
液に水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮し、標記化合物0.11g(95.5%)を得る。
【0108】TLC Rf:0.46(n−ヘキサン−
酢酸エチル=3:1)
【0109】実施例2と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0110】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物2−2) m.p.132.0〜133.5℃ IR(KBr,cm-1):2965,1756,168
8,1639,1504,1466,1387,128
3,1212,1123,1082,913,746
【0111】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジイソプロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4
−メトキシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物2−3)
【0112】・2−(4−アセトキシ−3−tert.-ブチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物2−4)
【0113】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−ter
t.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メ
トキシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(化合物2−5)
【0114】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物2−6)
【0115】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物2−7)
【0116】・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−
5−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−メトキシメチル−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(化合物2−8)
【0117】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−メト
キシ−5−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−メトキシメチル−2H−1,4−ベン
ゾオキサジン(化合物2−9)
【0118】実施例3 4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−2−(3,5−
ジイソプロピル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物3−
1)
【化17】 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物1−
4,0.44g)のメタノール(10ml)−テトラヒ
ドロフラン(30ml)混液に、氷冷下、水酸化リチウ
ム1水和物(1.22g)の水溶液(30ml)を滴下
する。1時間撹拌後、反応液に塩酸を加えて酸性とし、
酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記化合
物を得る。
【0119】実施例3と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0120】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒド
ロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化
合物3−2)
【0121】・4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジリデ
ン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物3−3)
【0122】・4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチルベン
ジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物3−4)
【0123】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジイ
ソプロピル−4−ヒドロキシベンジリデン)−4−メト
キシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物3−5)
【0124】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物3−6)
【0125】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−4−メトキシメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物3−7)
【0126】・3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキ
シ−3−メトキシ−5−メチルベンジリデン)−3−オ
キソ−4−メトキシメチル−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(化合物3−8)
【0127】・4−ジエトキシホスホリルメチル−3,
4−ジヒドロ−2−(3,5−ジイソプロピル−4−ヒ
ドロキシベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物3−9) m.p.177.7〜180.6℃ IR(KBr,cm-1):3298,2965,167
2,1631,1599,1505,1471,137
9,1349,1280,1196,1024,753
【0128】実施例4 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニ
ルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(化合物4−1)
【化18】 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.16g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物2−
1,0.7g)のテトラヒドロフラン(23ml)溶液
を滴下する。10分間撹拌後、ブロモ酢酸メチル(0.
19ml)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液を加え
る。室温で1.5時間撹拌後、反応液に希塩酸を加え、
酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記化合
物0.75g(89.5%)を得る。
【0129】m.p.172.3〜173.8℃ IR(KBr,cm-1):3477,2950,176
3,1667,1631,1505,1438,139
8,1360,1203,1119,745
【0130】実施例4と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0131】・2−[5−tert.-ブチル−3−[1,1
−ジメチル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキ
シ)エチル]−4−ヒドロキシベンジリデン]−3,4
−ジヒドロ−4−メトキシカルボニルメチル−3−オキ
ソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−2)
【0132】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾオキサジン(化合物4−3) m.p.164.0〜167.0℃ IR(KBr,cm-1):2964,1759,168
5,1667,1629,1596,1507,146
9,1390,1347,1202,913,751,
740
【0133】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジイソプロピルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4
−メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,
4−ベンゾオキサジン(化合物4−4)
【0134】・2−(4−アセトキシ−3−tert.-ブチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカ
ルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオ
キサジン(化合物4−5)
【0135】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−ter
t.-ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メ
トキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物4−6)
【0136】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカ
ルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオ
キサジン(化合物4−7)
【0137】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−
ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メト
キシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾオキサジン(化合物4−8)
【0138】・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−
5−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メ
トキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物4−9)
【0139】・2−(4−ベンゾイルオキシ−3−メト
キシ−5−メチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
4−メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−10)
【0140】・2−(4−アセトキシ−5−tert.-ブチ
ル−3−ジメチルアミノメチルベンジリデン)−3,4
−ジヒドロ−4−メトキシカルボニルメチル−3−オキ
ソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−1
1)
【0141】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
メトキシメトキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
4−メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−12)
【0142】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
4−メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−13)
【0143】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−トリメチルシリルオキシベンジリデン)−4
−メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,
4−ベンゾオキサジン(化合物4−14)
【0144】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エ
トキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物4−15)
【0145】・4−ベンジルオキシカルボニルメチル−
2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物4−16)
【0146】実施例5 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−tert.-ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合
物5−1)
【化19】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニ
ルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジ
ン(化合物4−1,0.65g)のテトラヒドロフラン
(30ml)−メタノール(10ml)混液に、氷冷
下、水酸化リチウム1水和物(1.61g)の水溶液
(30ml)を滴下する。1時間撹拌後、反応液に塩酸
を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮し、標記化合物0.33g(52.5%)を得
る。
【0147】m.p.280℃以上(ジイソプロピルエ
ーテル−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):3624,2957,174
6,1664,1622,1505,1407,135
6,1187,1144,1118,747
【0148】実施例5と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0149】・4−カルボキシメチル−3,4−ジヒド
ロ−2−(3,5−ジイソプロピル−4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
サジン(化合物5−2) m.p.238.8〜241.5℃(分解)(ジシプロ
ピルエーテル−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):3488,2959,173
7,1665,1621,1598,1503,146
8,1398,1349,1276,1199,115
2,749
【0150】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−カルボキシメチル−3,4−ジ
ヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物5−3)
【0151】・4−カルボキシメチル−3,4−ジヒド
ロ−2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物5−4)
【0152】・4−カルボキシメチル−3,4−ジヒド
ロ−2−(4−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−メチル
ベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオ
キサジン(化合物5−5)
【0153】・2−(5−tert.-ブチル−3−ジメチル
アミノメチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−4−カ
ルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H
−1,4−ベンゾオキサジン(化合物5−6)
【0154】実施例6 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−(1
H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物6−1)
【0155】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジイ
ソプロピル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキ
ソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2
H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−4)
【化20】 4−シアノメチル−2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−
4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物1
−1,0.12g)、アジ化ナトリウム(0.03g)
および塩化アンモニウム(0.02g)をジメチルホル
ムアミド(5ml)に溶解し、110℃で一夜撹拌す
る。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出す
る。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物0.06g(4
2.9%)を得る。
【0156】m.p.217℃(ジイソプロピルエーテ
ル−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):3623,2960,166
0,1622,1595,1392,1333,131
0,1203,745
【0157】実施例6と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0158】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)プ
ロピル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6
−2)
【0159】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−[7−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘ
プチル]−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6
−3)
【0160】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジイ
ソプロピル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキ
ソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2
H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−4) m.p.約200℃(分解) IR(KBr,cm-1):3457,2960,287
1,1671,1631,1598,1556,150
6,1469,1390,1355,1279,119
9,902,759,742
【0161】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−5)
【0162】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ−4
−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−
1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−6)
【0163】・3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキ
シ−3−メトキシ−5−メチルベンジリデン)−3−オ
キソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−
2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−7)
【0164】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
メトキシメトキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−
8)
【0165】・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−
3,5−ジメチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−
9)
【0166】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−トリメチルシリルオキシベンジリデン)−3
−オキソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチ
ル)−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物6−1
0)
【0167】実施例7 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物7−1)
【化21】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシメチル−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物
2−1,1.10g)のクロロホルム(24ml)溶液
に、氷冷下、窒素雰囲気中でヨウ化トリメチルシリル
(0.6ml)を滴下する。40分間撹拌後、トリエチ
ルホスファイト(2.1ml)を滴下する。2.5時間
撹拌後、反応液を減圧濃縮し、標記化合物0.76g
(54.6%)を得る。
【0168】m.p.180.3〜181.7℃ IR(KBr,cm-1):3475,2959,167
6,1632,1503,1437,1377,134
7,1229,1180,1116,1022,743
【0169】実施例7と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0170】・2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソ
プロピルベンジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメ
チル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物7−2) IR(Film,cm-1):3468,2965,17
60,1678,1634,1504,1467,13
86,1202,1024,747
【0171】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−
3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物7−3)
【0172】・4−ジエトキシホスホリルメチル−3,
4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
オキサジン(化合物7−4)
【0173】実施例8 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−(3−ジエトキシホスホリルプロピ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾオキサジン(化合物8−1)
【化22】 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.04g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾオキサジン(参考化合物2−
1,0.18g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液
を滴下する。10分間撹拌後、ジエチル 3−クロロプ
ロピルホスフェート(0.16g)のテトラヒドロフラ
ン(3ml)溶液を加える。50℃で一夜撹拌する。反
応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル
で抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物を
シリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物を得
る。
【0174】実施例8と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0175】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−4−(7−ジエトキシホス
ホリルヘプチル)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物8−2)
【0176】実施例9 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−ホス
ホノメチル−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物
9−1)
【化23】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−4−ジエトキシホスホリルメチル−3,4
−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサ
ジン(化合物7−1,0.1g)のクロロホルム(3m
l)溶液に、氷−塩化ナトリウム冷却下、窒素雰囲気中
でヨウ化トリメチルシリル(0.1ml)を滴下する。
室温で10分間撹拌後、反応液にチオ硫酸ナトリウム5
水和物の水溶液を加え、クロロホルムで抽出する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧濃縮して標記化合物を得る。
【0177】m.p.約240℃(分解) IR(KBr,cm-1):3626,2962,162
1,1592,1407,1355,1222,99
8,947,737
【0178】実施例9と同様の方法を用いて以下の化合
物が得られる。
【0179】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(3−ホスホノプロピル)−2H−1,4−
ベンズオキサジン(化合物9−2)
【0180】・2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−4−(7−ホスホノヘプチル)−2H−1,4−
ベンズオキサジン(化合物9−3)
【0181】・2−(3,5−ジイソプロピル−4−ヒ
ドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキ
ソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンズオキサ
ジン(化合物9−4) m.p.約130℃(分解)(ジシプロピルエーテル−
酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):3395,2960,166
2,1469,1390,1351,1277,119
5,1013,936
【0182】・2−(3−tert.-ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン
(化合物9−5)
【0183】・3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ−4
−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン
(化合物9−6)
【0184】・3,4−ジヒドロ−2−(4−ヒドロキ
シ−3−メトキシ−5−メチルベンジリデン)−3−オ
キソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンズオキ
サジン(化合物9−7)
【0185】実施例10 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−4−スル
ホメチル−2H−1,4−ベンズオキサジン(化合物1
0−1)
【化24】 水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.31g)の
テトラヒドロフラン(2ml)懸濁液に、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−ヒド
ロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ
−2H−1,4−ベンズオキサジン(参考化合物2−
1,1.40g)のジメチルホルムアミド(18ml)
溶液を滴下する。10分間撹拌後、クロロメタンスルホ
ン酸(0.60g)のジメチルホルムアミド(2ml)
溶液を加え、50℃で一夜撹拌する。反応液に飽和塩化
アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラ
ムクロマトで精製し、標記化合物を得る。
【0186】実施例11 3,4−ジヒドロ−2−(3,5−ジイソプロピル−4
−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ−4−(1H
−テトラゾール−5−イルメチル)−2H−1,4−ベ
ンゾオキサジン(化合物6−4)
【化25】 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−4−シアノメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン(化合物1−
4,0.13g)のジメチルホルムアミド(5ml)溶
液に、アジ化ナトリウム(0.06g)および塩化アン
モニウム(0.05g)を加え、窒素雰囲気下、110
℃で一夜撹拌する。反応液に飽和食塩水を加え、酢酸エ
チルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状
物をジエチルエーテルに溶解し、1N水酸化ナトリウム
で抽出する。水層に5.8N塩酸を加えて酸性とし、酢
酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記化合物
0.08g(63.7%)を得る。得られた化合物の物
性は実施例6で得られた化合物6−4のそれと同じであ
った。
【0187】実施例12 2−(4−アセトキシ−3,5−ジイソプロピルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(化合物4−3)
【化26】 1)水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁物,0.01
g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1ml)懸濁液
に、氷冷下、窒素雰囲気中で2−(α,4−ジアセトキ
シ−3,5−ジイソプロピルベンジル)−3,4−ジヒ
ドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
(参考化合物3−1、0.05g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(2ml)溶液を滴下する。10分間撹拌
後、ブロモ酢酸メチル(0.01ml)のN,N−ジメ
チルホルムアミド(1ml)溶液を加える。室温で4時
間撹拌後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮する。得
られる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、2
−(α,4−ジアセトキシ−3,5−ジイソプロピルベ
ンジル)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキサジン
0.05g(93.6%)を得る。
【0188】IR(Film,cm-1):2964,1
750,1692,1609,1504,1397,1
370,1213,751
【0189】2)2−(α,4−ジアセトキシ−3,5
−ジイソプロピルベンジル)−3,4−ジヒドロ−4−
メトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾオキサジン(0.04g)のジメチルスルホキ
シド(1.5ml)溶液に、窒素雰囲気中で1,8−ジ
アゾビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(0.0
14g)のジメチルスルホキシド(1ml)溶液を滴下
し、室温で一夜撹拌する。反応液に希塩酸を加え、酢酸
エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記化合物
0.032g(90.6%)を得る。得られた化合物の
物性は実施例4で得られた化合物4−3のそれと同じで
あった。
【0190】[製剤例]本発明化合物の製剤処方の例を
以下に示す。
【0191】
【表1】 (錠剤) 処方1 本発明化合物 1mg 乳糖 131mg 結晶セルロース 35mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 計 170mg
【0192】
【表2】 処方2 本発明化合物 50mg 乳糖 140mg 結晶セルロース 45mg ポリビニルピロリドン 3mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 240mg
【0193】
【表3】 (顆粒剤) 本発明化合物 100mg 乳糖 390mg ポリビニルピロリドン 8mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 計 500mg
【0194】
【表4】 (点眼液) 処方1 100ml中 本発明化合物 0.5g 濃グリセリン 1.5g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0195】
【表5】 処方2 100ml中 本発明化合物 3.0g 濃グリセリン 1.0g ポリソルベート80 7.0g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0196】
【表6】 処方3 100ml中 本発明化合物 0.01g 濃グリセリン 2.0g ポリソルベート80 0.5g 塩化ベンザルコニウム 0.005g エデト酸ナトリウム 0.01g 希塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量
【0197】
【表7】 (眼軟膏) 100g中 本発明化合物 1.0g 流動パラフィン 10.0g 白色ワセリン 89.0g
【0198】
【発明の効果】
[薬理試験]本発明化合物の有用性を調べるため、蛋白
安定化作用と脂質過酸化物生成抑制作用について検討し
た。
【0199】1.蛋白安定化作用 化合物の蛋白安定化作用を調べる方法として、牛血清ア
ルブミンの熱凝集に対する安定化効果を測定する方法が
知られている(Lancet, 1, 169 (1965) )。
【0200】そこで、上記の文献に記載された方法に準
じ、本発明化合物の蛋白安定化作用を調べた。
【0201】(実験方法)氷冷下で、0.75%の濃度
となるように牛血清アルブミン(シグマ社製)を0.2
Mのリン酸カリウム緩衝液(pH5.3)に溶解した。
このアルブミン溶液2.7mlに、被験化合物を溶解し
たジメチルスルホキシド溶液0.3mlを添加、撹拌し
た後、約15分間放置して室温に戻した。67℃の水浴
中で2分間この溶液を振盪しながら反応させた後、氷冷
し反応を停止させた。この反応液を室温に戻した後、熱
凝集による水溶性蛋白の白濁によって生じた吸光度を6
60nmの波長で測定し、次に示す式を用いて本発明化
合物の蛋白安定化効果を求めた。
【0202】
【式1】 (結果)得られた結果を表1に示した。
【0203】
【表8】 本発明化合物は蛋白の熱凝集を明らかに抑制しており、
優れた蛋白安定化効果を示した。
【0204】2.脂質過酸化物生成抑制作用 (実験方法)被験化合物を含有する0.04Mトリス緩
衝液(0.09Mの塩化カリウムを含む、pH7.4)
中でラット肝ミクロゾームをADP(13.2mM)、
Fe2+(0.9mM)およびアスコルビン酸(0.5m
M)と37℃で15分間反応させ、生成した脂質過酸化
物をTBA法(Yagi et.al. Biochem. Med., 15, 212(1
976))により定量した。
【0205】(結果)得られた結果を表2に示した。
【0206】
【表9】 表2に示されるように、本発明化合物は優れた脂質過酸
化物生成抑制効果を有していた。
【0207】以上の薬理試験の結果から示されるよう
に、本発明化合物は蛋白安定化作用と脂質過酸化物生成
抑制作用を有しており、優れた白内障の治療剤となるこ
とが期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−287077(JP,A) J.Am.Coll.Nutr.,V ol.12,No.2(April 1993),p.138−146 Exp.Eye Res.,Vol. 50(1990),p.677−682 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 265/36 A61K 31/536 A61P 27/12 C07D 413/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I] で表わされる化合物また
    はその塩類。 【化1】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
    シ基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素
    原子、低級アルキル基、保護基で保護されていてもよい
    ヒドロキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低級ア
    ルキル基は保護基で保護されていてもよいヒドロキシ
    基、アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されて
    いてもよい。R4 はエステルまたはアミドに変換されて
    いてもよいカルボキシル基、テトラゾリル基、エステル
    またはアミドに変換されていてもよいホスホリル基、エ
    ステルまたはアミドに変換されていてもよいスルホニル
    基を示す。Aはアルキレン基を示す。]
  2. 【請求項2】 下記一般式[I] で表わされる化合物また
    はその塩類。 【化2】 [式中、R1 はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
    基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
    ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
    イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
    ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
    基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素原
    子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルカノイル
    オキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリール
    スルホニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、
    ベンゾイルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、
    テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキ
    シ基または低級アルコキシ基を示し、該低級アルキル基
    はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、低級アル
    キルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ
    基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾイルオキシ
    基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラ
    ニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、アミノ基ま
    たは低級アルキルアミノ基で置換されていてもよい。R
    4 はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
    リール低級アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル
    基、低級アルキルアミノカルボニル基、アリール低級ア
    ミノカルボニル基、テトラゾリル基、ホスホリル基また
    はその低級アルキルエステル、アリール低級アルキルエ
    ステル、低級アルキルアミドもしくはアリール低級アル
    キルアミド、スルホニル基またはその低級アルキルエス
    テル、アリール低級アルキルエステル、低級アルキルア
    ミドもしくはアリール低級アルキルアミドを示す。Aは
    アルキレン基を示す。]
  3. 【請求項3】 R1 がヒドロキシ基である請求項2記載
    の化合物またはその塩類。
  4. 【請求項4】 R1 がヒドロキシ基、R3 が低級アルキ
    ル基、R4 がカルボキシル基、テトラゾリル基、ホスホ
    リル基またはスルホニル基である請求項2記載の化合物
    またはその塩類。
  5. 【請求項5】 R1 がヒドロキシ基、R2 がtert.-ブチ
    ル基、R3 がtert.-ブチル基、R4 がカルボキシル基、
    テトラゾリル基、ホスホリル基またはスルホニル基であ
    る請求項2記載の化合物またはその塩類。
  6. 【請求項6】4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ
    −tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,
    4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
    サジン。
  7. 【請求項7】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
    ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
    キソ−4−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−
    2H−1,4−ベンゾオキサジン。
  8. 【請求項8】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4−
    ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オ
    キソ−4−ホスホノメチル−2H−1,4−ベンゾオキ
    サジン。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の化合物またはその塩類を
    有効成分とする白内障治療剤。
  10. 【請求項10】 下記一般式[II]で表わされる化合物ま
    たはその塩類。 【化3】 [式中、R1 は保護基で保護されていてもよいヒドロキ
    シ基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素
    原子、低級アルキル基、保護基で保護されていてもよい
    ヒドロキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低級ア
    ルキル基は保護基で保護されていてもよいヒドロキシ
    基、アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されて
    いてもよい。R5 はシアノ基または低級アルコキシ基を
    示す。Aはアルキレン基を示す。]
  11. 【請求項11】 下記一般式[II]で表わされる化合物ま
    たはその塩類。 【化4】 [式中、R1 はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
    基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
    ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
    イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
    ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
    基を示す。R2 は低級アルキル基を示す。R3 は水素原
    子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルカノイル
    オキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリール
    スルホニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、
    ベンゾイルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、
    テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキ
    シ基または低級アルコキシ基を示し、該低級アルキル基
    はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ基、低級アル
    キルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ
    基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾイルオキシ
    基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラヒドロピラ
    ニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、アミノ基ま
    たは低級アルキルアミノ基で置換されていてもよい。R
    5 はシアノ基または低級アルコキシ基を示す。Aはアル
    キレン基を示す。]
  12. 【請求項12】 R1 がヒドロキシ基である請求項11
    記載の化合物またはその塩類。
  13. 【請求項13】 R1 がヒドロキシ基、R3 が低級アル
    キル基である請求項11記載の化合物またはその塩類。
  14. 【請求項14】 R1 がヒドロキシ基、R2 がtert.-ブ
    チル基、R3 がtert.-ブチル基である請求項11記載の
    化合物またはその塩類。
  15. 【請求項15】 4−シアノメチル−2−(3,5−ジ
    −tert.-ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,
    4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオキ
    サジン。
  16. 【請求項16】 2−(3,5−ジ−tert.-ブチル−4
    −ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−
    メトキシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾオ
    キサジン。
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