JP2829442B2 - 3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 - Google Patents
3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体Info
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- JP2829442B2 JP2829442B2 JP50704294A JP50704294A JP2829442B2 JP 2829442 B2 JP2829442 B2 JP 2829442B2 JP 50704294 A JP50704294 A JP 50704294A JP 50704294 A JP50704294 A JP 50704294A JP 2829442 B2 JP2829442 B2 JP 2829442B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、蛋白安定化作用および脂質過酸化物生成抑
制作用を有し、白内障治療剤等の医薬として有用な新規
3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体に関する。
制作用を有し、白内障治療剤等の医薬として有用な新規
3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体に関する。
背景技術 白内障は、水晶体が懸濁し視力を失う難治性眼疾患で
ある。白内障の発症要因、機序およびその治療法等につ
いては古くから種々研究されているものの、効果的な薬
物は非常に少ないのが現状である。
ある。白内障の発症要因、機序およびその治療法等につ
いては古くから種々研究されているものの、効果的な薬
物は非常に少ないのが現状である。
水晶体中の過酸化物の増加が白内障の発症に関係する
といわれており、脂質過酸化物生成抑制作用を有する化
合物が白内障に有効であると報告されている(Current
Eye Res.,5,37(1986)。また、白内障患者では水晶体
中の蛋白の変性がみられることも報告されている(眼科
19,1283(1977))。
といわれており、脂質過酸化物生成抑制作用を有する化
合物が白内障に有効であると報告されている(Current
Eye Res.,5,37(1986)。また、白内障患者では水晶体
中の蛋白の変性がみられることも報告されている(眼科
19,1283(1977))。
これらのことから、脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白
安定化作用とを併せ持つ化合物が白内障に特に有用であ
ると考えられる。しかしながら、この2つの作用を併せ
持つ化合物に関する研究については未だ行なわれておら
ず、このような化合物の開発が望まれていた。
安定化作用とを併せ持つ化合物が白内障に特に有用であ
ると考えられる。しかしながら、この2つの作用を併せ
持つ化合物に関する研究については未だ行なわれておら
ず、このような化合物の開発が望まれていた。
そこで、本発明者等は脂質過酸化物生成抑制作用と蛋
白安定化作用とを併せ持つ化合物を見い出すべく鋭意検
討を行なった結果、2位がベンジリデン基で、4位がカ
ルボキシアルキル基で置換された3−オキソ−1,4−ベ
ンゾチアジン化合物であって、ベンジリデン基のフェニ
ル環がさらにヒドロキシ基と低級アルキル基で置換され
た化合物が脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用
の2つの作用を併せ持っていることを見い出した。
白安定化作用とを併せ持つ化合物を見い出すべく鋭意検
討を行なった結果、2位がベンジリデン基で、4位がカ
ルボキシアルキル基で置換された3−オキソ−1,4−ベ
ンゾチアジン化合物であって、ベンジリデン基のフェニ
ル環がさらにヒドロキシ基と低級アルキル基で置換され
た化合物が脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用
の2つの作用を併せ持っていることを見い出した。
本発明化合物の基本骨格である3−オキソ−1,4−ベ
ンゾチアジン誘導体の2位にベンジリデン基を有する化
合物は、除草剤(アメリカ特許第3923709号)、トラン
キライザー(特公昭49−10671)やベンゾチアゼピン誘
導体の合成中間体となること(特開昭60−72875)が報
告されているが、これらの公知文献に開示されている化
合物と本発明化合物との化学構造が異なっているのは無
論のこと、これらの公知文献は蛋白安定化作用や脂質過
酸化物生成抑制作用について何ら開示していない。
ンゾチアジン誘導体の2位にベンジリデン基を有する化
合物は、除草剤(アメリカ特許第3923709号)、トラン
キライザー(特公昭49−10671)やベンゾチアゼピン誘
導体の合成中間体となること(特開昭60−72875)が報
告されているが、これらの公知文献に開示されている化
合物と本発明化合物との化学構造が異なっているのは無
論のこと、これらの公知文献は蛋白安定化作用や脂質過
酸化物生成抑制作用について何ら開示していない。
また、特開平1−287077には活性酸素消去作用や脂質
過酸化物生成抑制作用を有する2−ベンジリデン−3−
オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体が開示されている
が、4位の置換基としては低級アルキル基が開示されて
いるのみで、また蛋白安定化作用については何ら記載が
ない。
過酸化物生成抑制作用を有する2−ベンジリデン−3−
オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体が開示されている
が、4位の置換基としては低級アルキル基が開示されて
いるのみで、また蛋白安定化作用については何ら記載が
ない。
一方、白内障治療剤として近年アルドースリダクター
ゼ阻害剤が注目されているが、本発明化合物はアルドー
スリダクターゼ阻害作用も併せ持ち、白内障治療剤とし
ての有用性は非常に高いものである。
ゼ阻害剤が注目されているが、本発明化合物はアルドー
スリダクターゼ阻害作用も併せ持ち、白内障治療剤とし
ての有用性は非常に高いものである。
発明の開示 本発明は下記一般式[I]で表わされる化合物または
その塩類に関する。
その塩類に関する。
[式中、R1はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
基を示す。
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
基を示す。
R2は低級アルキル基を示す。
R3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルコキシメチ
ルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ベンジルオキシメチ
ルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチ
ルシリルオキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低
級アルキル基はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、
アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されていて
もよい。
ルカノイルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルコキシメチ
ルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ベンジルオキシメチ
ルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチ
ルシリルオキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低
級アルキル基はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、
アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されていて
もよい。
R4はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
リール低級アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル
基、低級アルキルアミノカルボニル基またはアリール低
級アルキルアミノカルボニル基を示す。
リール低級アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル
基、低級アルキルアミノカルボニル基またはアリール低
級アルキルアミノカルボニル基を示す。
Aはアルキレン基を示す。以下同じ。] 上記で規定した基をさらに詳しく説明すると、低級ア
ルキル基とはメチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イ
ソプロピル、tert.−ブチル、(ジメチル)エチル等の
1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル
基を示す。
ルキル基とはメチル、エチル、プロピル、ヘキシル、イ
ソプロピル、tert.−ブチル、(ジメチル)エチル等の
1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキル
基を示す。
低級アルコキシ基とはメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、tert.−ブトキ
シ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のア
ルコキシ基を示す。
シ、ヘキシルオキシ、イソプロポキシ、tert.−ブトキ
シ等の1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝のア
ルコキシ基を示す。
アルキレン基とはメチレン、エチレン、プロピレン、
テトラメチレン、ヘプタメチレン、デカメチレン、(ジ
メチル)メチレン、(ジエチル)メチレン等の1〜10個
の炭素原子を有するアルキレン基を示す。
テトラメチレン、ヘプタメチレン、デカメチレン、(ジ
メチル)メチレン、(ジエチル)メチレン等の1〜10個
の炭素原子を有するアルキレン基を示す。
低級アルカノイルオキシ基とは、アセチルオキシ基、
プロピオニルオキシ基、ピバロイルオキシ基等を示す。
低級アルキルスルホニルオキシ基とは、メタンスルホニ
ルオキシ基等を示す。アリールスルホニルオキシ基と
は、フェニルスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホ
ニルオキシ基等を示す。低級アルコキシメチルオキシ基
とは、メトキシメチルオキシ基等を示す。
プロピオニルオキシ基、ピバロイルオキシ基等を示す。
低級アルキルスルホニルオキシ基とは、メタンスルホニ
ルオキシ基等を示す。アリールスルホニルオキシ基と
は、フェニルスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホ
ニルオキシ基等を示す。低級アルコキシメチルオキシ基
とは、メトキシメチルオキシ基等を示す。
低級アルコキシカルボニル基とは、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニ
ル基等を示す。アリール低級アルコキシカルボニル基と
は、ベンジルオキシカルボニル基等を示す。低級アルキ
ルアミノカルボニル基とは、メチルアミノカルボニル
基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボ
ニル基等を示す。アリール低級アルキルアミノカルボニ
ル基とは、ベンジルアミノカルボニル基等を示す。
ル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニ
ル基等を示す。アリール低級アルコキシカルボニル基と
は、ベンジルオキシカルボニル基等を示す。低級アルキ
ルアミノカルボニル基とは、メチルアミノカルボニル
基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボ
ニル基等を示す。アリール低級アルキルアミノカルボニ
ル基とは、ベンジルアミノカルボニル基等を示す。
本発明化合物は塩基と塩を形成することもできる。医
薬として許容される塩の例としてナトリウム、カリウ
ム、カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属との塩、アンモニウム塩、ジエチルアミン、トリエタ
ノールアミン塩等の有機アミンとの塩が挙げられる。
薬として許容される塩の例としてナトリウム、カリウ
ム、カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属との塩、アンモニウム塩、ジエチルアミン、トリエタ
ノールアミン塩等の有機アミンとの塩が挙げられる。
本発明化合物の代表的な合成法としては、下記の1)
と2)が挙げられる。
と2)が挙げられる。
[式中、Xはハロゲン原子、アルキルスルホニル基また
はアリールスルホニル基を示す。] 上記式[II]で表わされる化合物と式[III]で表わ
される化合物とを塩基および脱水剤の存在下で反応させ
ることにより、式[IV]で表わされる化合物が得られ
る。次いで、式[IV]で表わされる化合物と式[V]で
表わされる化合物とを塩基の存在下で反応させることに
より、式[I]で表わされる本発明化合物が得られる。
尚、式[IV]で表わされる化合物は特開平1−287077記
載の方法に準じて合成することもできる。
はアリールスルホニル基を示す。] 上記式[II]で表わされる化合物と式[III]で表わ
される化合物とを塩基および脱水剤の存在下で反応させ
ることにより、式[IV]で表わされる化合物が得られ
る。次いで、式[IV]で表わされる化合物と式[V]で
表わされる化合物とを塩基の存在下で反応させることに
より、式[I]で表わされる本発明化合物が得られる。
尚、式[IV]で表わされる化合物は特開平1−287077記
載の方法に準じて合成することもできる。
上記式[VI]と、式[III]で表わされる化合物とを
塩基の存在下で反応させることにより、式[VII]で表
わされる化合物が得られる。次に、この化合物を脱水さ
せることにより、一般式[I]で表わされる本発明化合
物を得ることができる。尚、式[VI]で表わされる化合
物はRaj Nandan Prasadらの方法(Can.J.Chem.,44,1247
(1966))に準じて合成することができる。
塩基の存在下で反応させることにより、式[VII]で表
わされる化合物が得られる。次に、この化合物を脱水さ
せることにより、一般式[I]で表わされる本発明化合
物を得ることができる。尚、式[VI]で表わされる化合
物はRaj Nandan Prasadらの方法(Can.J.Chem.,44,1247
(1966))に準じて合成することができる。
ベンジリデン基のフェニル環に置換したヒドロキシ基
は、反応の前または後に、汎用される方法に従って、前
述した保護基により保護してもよく、その保護基は汎用
される方法により脱離させることができる。
は、反応の前または後に、汎用される方法に従って、前
述した保護基により保護してもよく、その保護基は汎用
される方法により脱離させることができる。
ベンゾチアジンの4位に置換したカルボキシル基は、
汎用される方法を用いて反応の前または後にエステルや
アミドに変換することができる。
汎用される方法を用いて反応の前または後にエステルや
アミドに変換することができる。
逆に、エステルやアミドは、汎用される方法を用いて
加水分解させ、カルボン酸とすることができる。
加水分解させ、カルボン酸とすることができる。
上記の方法によって得られた化合物は、常法により前
述のような塩類としてもよい。
述のような塩類としてもよい。
尚、本発明化合物には立体異性体や光学活性体も存在
するが、それらはいずれも本発明に包含される。例え
ば、本発明化合物はベンジリデン基を有するのでZ−体
とE−体が存在するが、本発明はそれらを全て包含する
ものである。
するが、それらはいずれも本発明に包含される。例え
ば、本発明化合物はベンジリデン基を有するのでZ−体
とE−体が存在するが、本発明はそれらを全て包含する
ものである。
脂質過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ
持つ化合物が白内障に特に有用であると考えられるが、
この2つの作用を併せ持つ化合物に関する研究について
は未だ行なわれておらず、このような化合物の開発が望
まれていた。
持つ化合物が白内障に特に有用であると考えられるが、
この2つの作用を併せ持つ化合物に関する研究について
は未だ行なわれておらず、このような化合物の開発が望
まれていた。
本発明者等は、2位にベンジリデン基が置換した3−
オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体が脂質過酸化物生
成抑制作用を有するとの情報(特開平1−287077)を基
に、2−ベンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチア
ジンを骨格とし、上記の課題を解決するべく検討を開始
した。
オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体が脂質過酸化物生
成抑制作用を有するとの情報(特開平1−287077)を基
に、2−ベンジリデン−3−オキソ−1,4−ベンゾチア
ジンを骨格とし、上記の課題を解決するべく検討を開始
した。
まず、本発明者等はヒドロキシ基とtert.−ブチル基
を置換基として有するトルエン誘導体が抗酸化作用を有
することに着目した。抗酸化剤は脂質の過酸化物生成を
抑制する効果があるので、ベンジリデン基のフェニル環
にアルキル基やヒドロキシ基等の各種置換基を導入し、
脂質過酸化物生成抑制効果に対する置換基の役割につい
て検討した。その結果、ベンジリデン基のフェニル環に
ヒドロキシ基と低級アルキル基を導入することにより、
優れた脂質過酸化物生成抑制作用を有する化合物が得ら
れることがわかった。しかしながら、2−ベンジリデン
−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4位が低級アル
キル基で置換された化合物は、もう一つの課題である蛋
白安定化作用を有しておらず、4位の置換基が蛋白安定
化作用に大きな影響を及ぼすことがわかった。
を置換基として有するトルエン誘導体が抗酸化作用を有
することに着目した。抗酸化剤は脂質の過酸化物生成を
抑制する効果があるので、ベンジリデン基のフェニル環
にアルキル基やヒドロキシ基等の各種置換基を導入し、
脂質過酸化物生成抑制効果に対する置換基の役割につい
て検討した。その結果、ベンジリデン基のフェニル環に
ヒドロキシ基と低級アルキル基を導入することにより、
優れた脂質過酸化物生成抑制作用を有する化合物が得ら
れることがわかった。しかしながら、2−ベンジリデン
−3−オキソ−1,4−ベンゾチアジンの4位が低級アル
キル基で置換された化合物は、もう一つの課題である蛋
白安定化作用を有しておらず、4位の置換基が蛋白安定
化作用に大きな影響を及ぼすことがわかった。
そこで、1,4−ベンゾチアジンの4位に種々の置換基
を有する新規化合物を合成し、蛋白安定化作用を有する
化合物を見い出すべく検討した結果、4位にカルボキシ
アルキル基を導入すると蛋白安定化作用を示すことを見
い出した。
を有する新規化合物を合成し、蛋白安定化作用を有する
化合物を見い出すべく検討した結果、4位にカルボキシ
アルキル基を導入すると蛋白安定化作用を示すことを見
い出した。
これらの知見より、2−ベンジリデン−3−オキソ−
1,4−ベンゾチアジンの4位がカルボキシルアルキル基
で置換され、さらにベンジリデン基のフェニル環がヒド
ロキシ基と低級アルキル基で置換された時に初めて脂質
過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持つこ
とを見い出した。
1,4−ベンゾチアジンの4位がカルボキシルアルキル基
で置換され、さらにベンジリデン基のフェニル環がヒド
ロキシ基と低級アルキル基で置換された時に初めて脂質
過酸化物生成抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持つこ
とを見い出した。
すなわち、本発明化合物の基本的構成要件は、3−オ
キソ−1,4−ベンゾチアジンの4位がカルボキシアルキ
ル基で置換され、2位がベンジリデン基で置換され、さ
らにそのベンジリデン基のフェニル環が少なくとも一つ
のヒドロキシ基と一つの低級アルキル基を有することに
ある。ところで、医薬品として用いられる化合物におい
ては、生体内における吸収促進、持続性向上等を目的と
するプロドラッグ化や、製剤化する上での安定化等を目
的として、カルボン酸のエステル化、ヒドロキシ基の適
切な保護基による保護等の技術が汎用されており、さら
には製造手段として、すなわち合成中間体としてそれら
の誘導体を用いる技術も汎用されている。従って、本発
明においてもヒドロキシ基はヒドロキシ基の保護基とし
て汎用されている保護基で保護されていてもよく、ま
た、カルボキシアルキル基のカルボキシル基はカルボン
酸の汎用誘導体であるエステルやアミドの形に変換され
ていてもよい。
キソ−1,4−ベンゾチアジンの4位がカルボキシアルキ
ル基で置換され、2位がベンジリデン基で置換され、さ
らにそのベンジリデン基のフェニル環が少なくとも一つ
のヒドロキシ基と一つの低級アルキル基を有することに
ある。ところで、医薬品として用いられる化合物におい
ては、生体内における吸収促進、持続性向上等を目的と
するプロドラッグ化や、製剤化する上での安定化等を目
的として、カルボン酸のエステル化、ヒドロキシ基の適
切な保護基による保護等の技術が汎用されており、さら
には製造手段として、すなわち合成中間体としてそれら
の誘導体を用いる技術も汎用されている。従って、本発
明においてもヒドロキシ基はヒドロキシ基の保護基とし
て汎用されている保護基で保護されていてもよく、ま
た、カルボキシアルキル基のカルボキシル基はカルボン
酸の汎用誘導体であるエステルやアミドの形に変換され
ていてもよい。
本発明化合物の構造的特徴は上記のとおりであるが、
その中でもベンジリデン基のフェニル環の置換基に関し
て好ましい例を述べると、ヒドロキシ基が4位に位置す
るのが好ましく、さらにヒドロキシ基の少なくとも一方
の隣接位置に低級アルキル基が置換されているのが好ま
しい。すなわち、低級アルキル基が3位に置換している
か、3位と5位の両方に置換している化合物が好まし
い。また、低級アルキル基についてはメチル基またはte
rt.−ブチル基がより好適な例である。
その中でもベンジリデン基のフェニル環の置換基に関し
て好ましい例を述べると、ヒドロキシ基が4位に位置す
るのが好ましく、さらにヒドロキシ基の少なくとも一方
の隣接位置に低級アルキル基が置換されているのが好ま
しい。すなわち、低級アルキル基が3位に置換している
か、3位と5位の両方に置換している化合物が好まし
い。また、低級アルキル基についてはメチル基またはte
rt.−ブチル基がより好適な例である。
本発明化合物の作用効果を調べるため、まず最初に牛
血清アルブミンを用いて蛋白安定化作用を調べる実験を
行なった。
血清アルブミンを用いて蛋白安定化作用を調べる実験を
行なった。
詳細については薬理試験の項で示すが、本発明化合物
が優れた蛋白安定化作用を有するのに対し、本発明化合
物と同じ基本骨格を有するが置換基の異なる化合物、す
なわち4位の置換基が低級アルキルである特開平1−28
7077記載の1,4−ベンゾチアジン誘導体には蛋白安定化
作用がみられなかった。
が優れた蛋白安定化作用を有するのに対し、本発明化合
物と同じ基本骨格を有するが置換基の異なる化合物、す
なわち4位の置換基が低級アルキルである特開平1−28
7077記載の1,4−ベンゾチアジン誘導体には蛋白安定化
作用がみられなかった。
次に、本発明化合物の脂質過酸化物生成抑制作用を調
べるため、ラット肝ミクロゾームを用いて実験を行なっ
た。その結果、本発明化合物が優れた脂質過酸化物生成
抑制作用を有することがわかった。
べるため、ラット肝ミクロゾームを用いて実験を行なっ
た。その結果、本発明化合物が優れた脂質過酸化物生成
抑制作用を有することがわかった。
これらの結果から、本発明化合物が脂質過酸化物生成
抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持っており、抗白内
障剤として有用であることがわかった。
抑制作用と蛋白安定化作用とを併せ持っており、抗白内
障剤として有用であることがわかった。
また、蛋白安定化作用や脂質過酸化物生成抑制作用を
有する化合物は抗炎症剤となることも報告されており
(Lancet,2,443(1966)、本発明化合物は抗炎症剤とし
ても有用であると期待される。
有する化合物は抗炎症剤となることも報告されており
(Lancet,2,443(1966)、本発明化合物は抗炎症剤とし
ても有用であると期待される。
さらに、本発明化合物は加藤等の文献(Chem.Pharm.B
ull.,33(1)74−83(1985))に従って実験を行なっ
た結果、アルドースリダクターゼ阻害作用をも有するこ
とがわかった。この知見は、本発明化合物が白内障治療
剤として優れたものであることをさらに裏付けるもので
あり、また糖尿病合併症の治療剤としても期待されるこ
とを示している。
ull.,33(1)74−83(1985))に従って実験を行なっ
た結果、アルドースリダクターゼ阻害作用をも有するこ
とがわかった。この知見は、本発明化合物が白内障治療
剤として優れたものであることをさらに裏付けるもので
あり、また糖尿病合併症の治療剤としても期待されるこ
とを示している。
本発明化合物は経口でも、非経口でも投与することが
できる。投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、注射剤、点眼剤などが挙げられ、汎用されて
いる技術を用いて製剤化することができる。例えば、錠
剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤等の経口剤は、
必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロース、植物
油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の
滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカル
シウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等のコーティング剤等を用いて製剤化することができ
る。また、点眼剤であれば、塩化ナトリウム等の等張化
剤、リン酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリソルベート80
等の可溶化剤、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤等を用
いて製剤化することができる。
できる。投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、注射剤、点眼剤などが挙げられ、汎用されて
いる技術を用いて製剤化することができる。例えば、錠
剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤等の経口剤は、
必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロース、植物
油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の
滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカル
シウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等のコーティング剤等を用いて製剤化することができ
る。また、点眼剤であれば、塩化ナトリウム等の等張化
剤、リン酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリソルベート80
等の可溶化剤、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤等を用
いて製剤化することができる。
投与量は症状、年令、剤型等により適宜選択できる
が、経口剤であれば通常1日1〜5000mgを1回または数
回に分け投与することができる。また、点眼剤であれば
0.001%〜5%のものを1日1〜数回点眼すればよい。
が、経口剤であれば通常1日1〜5000mgを1回または数
回に分け投与することができる。また、点眼剤であれば
0.001%〜5%のものを1日1〜数回点眼すればよい。
以下に、本発明化合物の製造例および製剤例を示すが
これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであ
り、本発明の範囲を限定するものではない。
これらの例は本発明をよりよく理解するためのものであ
り、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例] 参考例1 2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルベンジリデン)
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(参考化合物1−1) 3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(4.0g)および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベン
ズアルデヒド(3.64g)の無水酢酸(114.2ml)懸濁液に
トリエチルアミン(33.74ml)を加え、窒素雰囲気下19
時間還流する。反応液を1N塩酸中に入れた後、酢酸エチ
ルで抽出する。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液およ
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減
圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマ
トで精製し、標記化合物1.3g(16%)を結晶として得
る。
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(参考化合物1−1) 3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(4.0g)および3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベン
ズアルデヒド(3.64g)の無水酢酸(114.2ml)懸濁液に
トリエチルアミン(33.74ml)を加え、窒素雰囲気下19
時間還流する。反応液を1N塩酸中に入れた後、酢酸エチ
ルで抽出する。有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液およ
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後減
圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラムクロマ
トで精製し、標記化合物1.3g(16%)を結晶として得
る。
m.p.231〜234℃ IR(KBr,cm-1):3177,3036,2978,1751,1665,1592,1571,
1488,1437,1427,1370,1229,1206,1142,1045 参考例1と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
1488,1437,1427,1370,1229,1206,1142,1045 参考例1と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
・2−(4−アセトキシ−3−tert.−ブチルベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(参考化合物1−2) m.p.230〜233℃ IR(KBr,cm-1):3176,3102,3043,2959,1760,1654,1590,
1485,1453,1426,1367,1284,1221,1188,1084 ・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−5−メチルベ
ンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(参考化合物1−3) m.p.230〜231℃ IR(KBr,cm-1):3176,3037,2977,1759,1665,1592,1488,
1462,1426,1373,1338,1280 参考例2 2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(参考化合物2−
1) 1)2−(4−アセトキシ−3−tert.−ブチルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(参考化合物1−2,0.31g)をテトラヒドロ
フラン(12ml)およびメタノール(3ml)の混液に溶解
し、氷冷下、水酸化リチウム(0.18g)の水溶液(8ml)
を滴下する。反応液を10分間撹拌した後、1N塩酸中に入
れ、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧濃縮
し、2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン0.25g(91%)を結晶として得る。
デン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾ
チアジン(参考化合物1−2) m.p.230〜233℃ IR(KBr,cm-1):3176,3102,3043,2959,1760,1654,1590,
1485,1453,1426,1367,1284,1221,1188,1084 ・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−5−メチルベ
ンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(参考化合物1−3) m.p.230〜231℃ IR(KBr,cm-1):3176,3037,2977,1759,1665,1592,1488,
1462,1426,1373,1338,1280 参考例2 2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(参考化合物2−
1) 1)2−(4−アセトキシ−3−tert.−ブチルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(参考化合物1−2,0.31g)をテトラヒドロ
フラン(12ml)およびメタノール(3ml)の混液に溶解
し、氷冷下、水酸化リチウム(0.18g)の水溶液(8ml)
を滴下する。反応液を10分間撹拌した後、1N塩酸中に入
れ、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧濃縮
し、2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン0.25g(91%)を結晶として得る。
m.p.239〜241℃ IR(KBr,cm-1):3161,3094,3032,2956,1639,1584,1500,
1482,1420,1375 2)37%ホルムアルデヒド水溶液(0.09g)、40%ジメ
チルアミン水溶液(0.13g)およびエタノール(10ml)
の混液に2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(0.25g)のエタノール(5ml)溶液を加
え、4時間還流する。析出した結晶を濾取し、標記化合
物0.21g(71%)を得る。
1482,1420,1375 2)37%ホルムアルデヒド水溶液(0.09g)、40%ジメ
チルアミン水溶液(0.13g)およびエタノール(10ml)
の混液に2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(0.25g)のエタノール(5ml)溶液を加
え、4時間還流する。析出した結晶を濾取し、標記化合
物0.21g(71%)を得る。
m.p.223〜227℃ IR(KBr,cm-1):3176,3043,2957,1660,1590,1569,1487,
1469,1445,1426,1407,1365,1306,1290 参考例3 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2−
(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル]−4
−ヒドロキシ−α−(テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(参考化合物3−1) 1)ジイソプロピルアミン(3.8ml)のテトラヒドロフ
ラン(20ml)溶液に、ドライアイス−メタノール冷却
下、アルゴン雰囲気中でn−ブチルリチウムのn−ヘキ
サン溶液(1.6M,17.1ml)を加え30分間撹拌する。ドラ
イアイス−メタノール冷却下、反応液に3,4−ジヒドロ
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(1.13g)のテ
トラヒドロフラン(50ml)溶液およびヘキサメチルホス
ホラミド(8ml)を撹拌しながら滴下し、15分間撹拌す
る。次いで、反応液に3−tert.−ブチル−5−(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド(1.71g)のテトラヒドロフラン(15m
l)溶液を加え、1.5時間撹拌する。反応液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラム
クロマトで精製し、エリスロ−2−[5−tert.−ブチ
ル−3−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
α,4−ジヒドロキシベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン1.63g(7.3%)を得
る。
1469,1445,1426,1407,1365,1306,1290 参考例3 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2−
(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル]−4
−ヒドロキシ−α−(テトラヒドロピラン−2−イルオ
キシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−
1,4−ベンゾチアジン(参考化合物3−1) 1)ジイソプロピルアミン(3.8ml)のテトラヒドロフ
ラン(20ml)溶液に、ドライアイス−メタノール冷却
下、アルゴン雰囲気中でn−ブチルリチウムのn−ヘキ
サン溶液(1.6M,17.1ml)を加え30分間撹拌する。ドラ
イアイス−メタノール冷却下、反応液に3,4−ジヒドロ
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(1.13g)のテ
トラヒドロフラン(50ml)溶液およびヘキサメチルホス
ホラミド(8ml)を撹拌しながら滴下し、15分間撹拌す
る。次いで、反応液に3−tert.−ブチル−5−(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド(1.71g)のテトラヒドロフラン(15m
l)溶液を加え、1.5時間撹拌する。反応液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲルカラム
クロマトで精製し、エリスロ−2−[5−tert.−ブチ
ル−3−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−
α,4−ジヒドロキシベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン1.63g(7.3%)を得
る。
IR(KBr,cm-1):2963,1676,1586,1481,1298,1197,985,7
52 2)エリスロ−2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−α,4−ジヒドロキ
シベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(0.029gの塩化メチレン(1ml)溶液
に、ジヒドロピラン(0.024g)のテトラヒドロフラン
(2.3ml)溶液およびピリジニウムp−トルエンスルフ
ォネート(0.004g)を加え、1日還流する。反応液に飽
和食塩水を加えた後、塩化メチレンで抽出する。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られ
る油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化
合物0.026g(62.7%)を得る。
52 2)エリスロ−2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−α,4−ジヒドロキ
シベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−
ベンゾチアジン(0.029gの塩化メチレン(1ml)溶液
に、ジヒドロピラン(0.024g)のテトラヒドロフラン
(2.3ml)溶液およびピリジニウムp−トルエンスルフ
ォネート(0.004g)を加え、1日還流する。反応液に飽
和食塩水を加えた後、塩化メチレンで抽出する。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られ
る油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化
合物0.026g(62.7%)を得る。
IR(Film,cm-1):3248,2948,2247,1674,1586,1480,143
5,1388,1355,1203,1120,1059,1034,910 実施例1 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
1−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(0.5g)のテトラヒドロフラン(7ml)溶
液に氷−塩化ナトリウム冷却下、n−ブチルリチウムの
n−ヘキサン溶液(1.6M,1.64ml)を撹拌しながら滴下
する。この溶液にブロモ酢酸エチル(0.15ml)のテトラ
ヒドロフラン(2ml)溶液を滴下した後、室温で一晩撹
拌する。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に入れ
た後、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物0.36g(58.1
%)を得る。
5,1388,1355,1203,1120,1059,1034,910 実施例1 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
1−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(0.5g)のテトラヒドロフラン(7ml)溶
液に氷−塩化ナトリウム冷却下、n−ブチルリチウムの
n−ヘキサン溶液(1.6M,1.64ml)を撹拌しながら滴下
する。この溶液にブロモ酢酸エチル(0.15ml)のテトラ
ヒドロフラン(2ml)溶液を滴下した後、室温で一晩撹
拌する。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液中に入れ
た後、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物0.36g(58.1
%)を得る。
IR(KBr,cm-1):3620,2957,1750,1649,1590,1486,1421,
1363,1197,1021,747 実施例1と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
1363,1197,1021,747 実施例1と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−2) m.p.158〜160℃ IR(KBr,cm-1):3606,2959,1763,1747,1634,1590,1570,
1486,1434,1368,1207,1142,763 ・4−ブトキシカルボニルメチル−2−(3,5−ジ−ter
t.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジ
ヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−3) m.p.143〜144℃ IR(KBr,cm-1):3605,2959,1754,1738,1642,1590,1568,
1488,1434,1363,1266,1208,1142,756 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(3−エトキシカル
ボニルプロピル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物1−4) IR(Film,cm-1):3624,2959,1731,1644,1589,1485,144
2,1373,1209,750 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(7−メトキシカル
ボニルヘプチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物1−5) IR(Film,cm-1):3626,2952,1732,1644,1589,1484,144
3,1372,1210,751 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−メタンスルホニ
ルオキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキ
シカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物1−6) ・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
7) m.p.83〜85℃ IR(KBr,cm-1):3058,2973,1742,1642,1590,1557,1491,
1444,1422,1366,1316,1290,1267 ・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−5−メチルベ
ンジルデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニ
ルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物1−8) IR(Film,cm-1):3478,2982,1748,1650,1592,1487,144
7,1416,1368,1324 ・2−(4−アセトキシ−3−tert.−ブチルベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチ
ル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1
−9) IR(Film,cm-1):2960,2870,1752,1654,1591,1487,144
7,1419,1395,1368,1324 ・2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
4−エトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(化合物1−10) IR(Film,cm-1):2953,1749,1650,1589,1446,1361,130
9,1286,1264,1202,1138,1021 ・2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−ジメチル−2
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]
−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−11) IR(Film,cm-1):3408,3118,2960,1746,1632,1588,148
5,1422,1327,1266,1203,909,733 実施例2 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.31g)をテトラヒドロフラン(40ml)および
メタノール(10ml)の混液に溶解し、水酸化リチウム1
水和物(1.39g)の水溶液(25ml)を加え、5〜10℃で
2.5時間撹拌する。反応液に6N塩酸(6.5ml)を加えて酸
性とした後、減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮して標記化合物0.19g(65.2%)を得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−2) m.p.158〜160℃ IR(KBr,cm-1):3606,2959,1763,1747,1634,1590,1570,
1486,1434,1368,1207,1142,763 ・4−ブトキシカルボニルメチル−2−(3,5−ジ−ter
t.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジ
ヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−3) m.p.143〜144℃ IR(KBr,cm-1):3605,2959,1754,1738,1642,1590,1568,
1488,1434,1363,1266,1208,1142,756 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(3−エトキシカル
ボニルプロピル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物1−4) IR(Film,cm-1):3624,2959,1731,1644,1589,1485,144
2,1373,1209,750 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(7−メトキシカル
ボニルヘプチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物1−5) IR(Film,cm-1):3626,2952,1732,1644,1589,1484,144
3,1372,1210,751 ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−メタンスルホニ
ルオキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキ
シカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物1−6) ・2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
7) m.p.83〜85℃ IR(KBr,cm-1):3058,2973,1742,1642,1590,1557,1491,
1444,1422,1366,1316,1290,1267 ・2−(4−アセトキシ−3−メトキシ−5−メチルベ
ンジルデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニ
ルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物1−8) IR(Film,cm-1):3478,2982,1748,1650,1592,1487,144
7,1416,1368,1324 ・2−(4−アセトキシ−3−tert.−ブチルベンジリ
デン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチ
ル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1
−9) IR(Film,cm-1):2960,2870,1752,1654,1591,1487,144
7,1419,1395,1368,1324 ・2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
4−エトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4
−ベンゾチアジン(化合物1−10) IR(Film,cm-1):2953,1749,1650,1589,1446,1361,130
9,1286,1264,1202,1138,1021 ・2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−ジメチル−2
−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]
−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−11) IR(Film,cm-1):3408,3118,2960,1746,1632,1588,148
5,1422,1327,1266,1203,909,733 実施例2 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.31g)をテトラヒドロフラン(40ml)および
メタノール(10ml)の混液に溶解し、水酸化リチウム1
水和物(1.39g)の水溶液(25ml)を加え、5〜10℃で
2.5時間撹拌する。反応液に6N塩酸(6.5ml)を加えて酸
性とした後、減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出する。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧濃縮して標記化合物0.19g(65.2%)を得る。
m.p.219〜221℃(n−ヘキサン−ジイソプロピルエー
テル) IR(KBr,cm-1):3611,3081,2958,1729,1622,1588,1559,
1492,1420,1365,1316,1270,1206,1183,1142,750 実施例2と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
テル) IR(KBr,cm-1):3611,3081,2958,1729,1622,1588,1559,
1492,1420,1365,1316,1270,1206,1183,1142,750 実施例2と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
・4−(3−カルボキシプロピル)−2−(3,5−ジ−t
ert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−2) m.p.162〜163℃(ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1):3615,3197,2951,1732,1622,1589,1488,
1436,1377,1263,1194,1163,751 ・4−(7−カルボキシヘプチル)−2−(3,5−ジ−t
ert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−3) m.p.143〜144℃(ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1):3558,2952,1708,1641,1592,1482,1434,
1369,1314,1211,1114,754 ・2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−4−カルボキシメ
チル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物2−4) m.p.167〜171℃(dec.,ヘキサン−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):2954,2783,2706,1736,1630,1591,1485,
1446,1424,1364,1326,1304,1285,1262,1188 実施例3 4−カルバモイルメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物3−
1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.4g)をアンモニアのメタノール溶液(17.85
N,15ml)に溶解し、0.1N塩酸のメタノール溶液(3ml)
を加え、封管中で80℃4日間撹拌する。反応液を減圧濃
縮後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合
物0.14g(37.3%)を得る。
ert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−2) m.p.162〜163℃(ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1):3615,3197,2951,1732,1622,1589,1488,
1436,1377,1263,1194,1163,751 ・4−(7−カルボキシヘプチル)−2−(3,5−ジ−t
ert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化
合物2−3) m.p.143〜144℃(ジイソプロピルエーテル) IR(KBr,cm-1):3558,2952,1708,1641,1592,1482,1434,
1369,1314,1211,1114,754 ・2−(5−tert.−ブチル−3−ジメチルアミノメチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−4−カルボキシメ
チル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物2−4) m.p.167〜171℃(dec.,ヘキサン−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):2954,2783,2706,1736,1630,1591,1485,
1446,1424,1364,1326,1304,1285,1262,1188 実施例3 4−カルバモイルメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−
3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物3−
1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.4g)をアンモニアのメタノール溶液(17.85
N,15ml)に溶解し、0.1N塩酸のメタノール溶液(3ml)
を加え、封管中で80℃4日間撹拌する。反応液を減圧濃
縮後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出する。有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる
油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合
物0.14g(37.3%)を得る。
m.p.137〜144℃(ジイソプロピルエーテル−ベンゼ
ン) IR(KBr,cm-1):3590,3463,3305,3187,2958,1647,1590,
1485,1421,1198,1114,748,679 実施例3と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
ン) IR(KBr,cm-1):3590,3463,3305,3187,2958,1647,1590,
1485,1421,1198,1114,748,679 実施例3と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(N−メチルカルバ
モイルメチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物3−2) ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(N,N−ジメチルカル
バモイルメチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物3−3) ・4−(N−ベンジルカルバモイルメチル)−2−(3,
5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物3−4) 実施例4 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−メトキシメトキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボ
キシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物4−1) 水素化ナトリウムの60%鉱油懸濁物(0.03g)をジメ
チルホルムアミド(1ml)に懸濁させた後、2−(3,5−
ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−
3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−1,0.35
g)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液を撹拌しながら
加える。窒素雰囲気下で10分間撹拌した後、クロロメチ
ルエーテル(0.3ml)のジメチルホルムアミド(1ml)溶
液を加える。50℃で4時間撹拌した後、反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物を得る。
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(N−メチルカルバ
モイルメチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物3−2) ・2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−(N,N−ジメチルカル
バモイルメチル)−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物3−3) ・4−(N−ベンジルカルバモイルメチル)−2−(3,
5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)
−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン(化合物3−4) 実施例4 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−メトキシメトキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボ
キシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物4−1) 水素化ナトリウムの60%鉱油懸濁物(0.03g)をジメ
チルホルムアミド(1ml)に懸濁させた後、2−(3,5−
ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−
3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−1,0.35
g)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液を撹拌しながら
加える。窒素雰囲気下で10分間撹拌した後、クロロメチ
ルエーテル(0.3ml)のジメチルホルムアミド(1ml)溶
液を加える。50℃で4時間撹拌した後、反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトで精製し、標記化合物を得る。
実施例4と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
る。
・2−(4−ベンジルオキシメトキシ−3,5−ジ−tert.
−ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキ
シカルボキシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物4−2) 実施例5 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−トリメチルシリル
オキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシ
カルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物5−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.53g)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液
に1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(1.7ml)とク
ロロトリメチルシラン(1.4ml)を加え3日間還流す
る。反応液に水を加えた後、エーテルで抽出する。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記
化合物を得る。
−ブチルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキ
シカルボキシメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン(化合物4−2) 実施例5 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−トリメチルシリル
オキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシ
カルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチア
ジン(化合物5−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−1,0.53g)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液
に1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(1.7ml)とク
ロロトリメチルシラン(1.4ml)を加え3日間還流す
る。反応液に水を加えた後、エーテルで抽出する。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記
化合物を得る。
実施例6 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.−ブチルベンジ
リデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニルメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
6−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−2,0.80g)に無水酢酸(5.8ml)およびトリエチル
アミン(2.1ml)を加えて一夜還流する。反応液に希塩
酸を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物
をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物を得
る。
リデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニルメ
チル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物
6−1) 2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物1−2,0.80g)に無水酢酸(5.8ml)およびトリエチル
アミン(2.1ml)を加えて一夜還流する。反応液に希塩
酸を加えた後、酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物
をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記化合物を得
る。
実施例6と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
る。
・2−(4−ベンゾイルオキシ−3,5−ジ−tert.−ブチ
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカル
ボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物6−2) 実施例7 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.−ブチルベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物6−1,0.35g)のエタノール溶液(10ml)に水酸化カ
リウム(0.58g)の水溶液(10ml)を加え一晩加熱還流
する。反応液に6N塩酸を加えて酸性とし、減圧濃縮後、
酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、減圧濃縮し、析出する結晶を濾取する。得られ
た化合物の物性は実施例2で得られた化合物2−1のそ
れと同じであった。
ルベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカル
ボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン
(化合物6−2) 実施例7 4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−tert.−ブチル
−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−3
−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物2−1) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジ−tert.−ブチルベン
ジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メトキシカルボニル
メチル−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合
物6−1,0.35g)のエタノール溶液(10ml)に水酸化カ
リウム(0.58g)の水溶液(10ml)を加え一晩加熱還流
する。反応液に6N塩酸を加えて酸性とし、減圧濃縮後、
酢酸エチルで抽出する。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、減圧濃縮し、析出する結晶を濾取する。得られ
た化合物の物性は実施例2で得られた化合物2−1のそ
れと同じであった。
4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−2−(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−1)および3,4
−ジヒドロ−2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−−4−メトキシカルボニルメチル−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−2) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
7,0.73g)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下
水酸化リチウム1水和物(3.11g)の水溶液(13ml)お
よびメタノール(2ml)を加え、1.5時間撹拌する。反応
液に塩酸を加えて酸性とした後、ジエチルエーテルで抽
出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られた油状物をシリカ
ゲルカラムクロマトで精製し、化合物8−1を0.33g(6
3%)、化合物8−2を0.05g(9%)得る。
ジメチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3−オキソ
−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−1)および3,4
−ジヒドロ−2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベ
ンジリデン)−−4−メトキシカルボニルメチル−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−2) 2−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルベンジリデ
ン)−3,4−ジヒドロ−4−エトキシカルボニルメチル
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物1−
7,0.73g)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下
水酸化リチウム1水和物(3.11g)の水溶液(13ml)お
よびメタノール(2ml)を加え、1.5時間撹拌する。反応
液に塩酸を加えて酸性とした後、ジエチルエーテルで抽
出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧濃縮する。得られた油状物をシリカ
ゲルカラムクロマトで精製し、化合物8−1を0.33g(6
3%)、化合物8−2を0.05g(9%)得る。
化合物8−1の物性 m.p.213〜215℃(ヘキサン−酢酸エチル) IR(KBr,cm-1):3441,3008,1749,1589,1576,1537,1487,
1447,1428,1388,1324,1291 化合物8−2の物性 m.p.171〜172℃ IR(KBr,cm-1):3374,3009,2956,1744,1627,1586,1558,
1486,1436,1371,1328,1291,1271,1219 実施例8と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
1447,1428,1388,1324,1291 化合物8−2の物性 m.p.171〜172℃ IR(KBr,cm-1):3374,3009,2956,1744,1627,1586,1558,
1486,1436,1371,1328,1291,1271,1219 実施例8と同様の方法を用いて以下の化合物が得られ
る。
・2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリ
デン)−4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン (化合物8−3) m.p.214〜215℃(dec.,ヘキサン−ベンゼン) IR(KBr,cm-1):3412,3089,2951,1740,1633,1590,1573,
1502,1484,1446,1416 ・4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−2−(4−
ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチルベンジリデン)
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−
4) m.p.195〜197℃(ヘキサン−ベンゼン) IR(KBr,cm-1):3376,2960,1716,1637,1588,1494,1443,
1290,1252,1218 実施例9 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2−
(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル]−4
−ヒドロキシベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−4−エ
トキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(化合物9−1) 水素化ナトリウムの60%鉱油懸濁物(0.10g)をテト
ラヒドロフラン(2ml)に懸濁させた後、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメ
チル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エ
チル]−4−ヒドロキシ−α−(テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(参考化合物3−1,0.6
5g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を滴下する。反
応液を10分間撹拌した後、ブロモ酢酸エチル(0.19ml)
のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を加える。室温で一
晩撹拌した後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記
化合物0.59g(93.3%)を得る。
デン)−4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−3−
オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン (化合物8−3) m.p.214〜215℃(dec.,ヘキサン−ベンゼン) IR(KBr,cm-1):3412,3089,2951,1740,1633,1590,1573,
1502,1484,1446,1416 ・4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−2−(4−
ヒドロキシ−3−メトキシ−5−メチルベンジリデン)
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(化合物8−
4) m.p.195〜197℃(ヘキサン−ベンゼン) IR(KBr,cm-1):3376,2960,1716,1637,1588,1494,1443,
1290,1252,1218 実施例9 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2−
(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル]−4
−ヒドロキシベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−4−エ
トキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベン
ゾチアジン(化合物9−1) 水素化ナトリウムの60%鉱油懸濁物(0.10g)をテト
ラヒドロフラン(2ml)に懸濁させた後、氷冷下、窒素
雰囲気中で2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメ
チル−2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エ
チル]−4−ヒドロキシ−α−(テトラヒドロピラン−
2−イルオキシ)ベンジル]−3,4−ジヒドロ−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジン(参考化合物3−1,0.6
5g)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を滴下する。反
応液を10分間撹拌した後、ブロモ酢酸エチル(0.19ml)
のテトラヒドロフラン(2ml)溶液を加える。室温で一
晩撹拌した後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。得ら
れる油状物をシリカゲルカラムクロマトで精製し、標記
化合物0.59g(93.3%)を得る。
IR(Film,cm-1):3216,2952,1750,1651,1590,1486,142
3,1366,1264,1203,1036,901,733 実施例10 2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]−
4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾチアジン(化合物10−1) 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2
−(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシエチル]−
4−ヒドロキシベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−4−
エトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(化合物9−1,0.54g)のメタノール(5m
l)−クロロホルム(1ml)混液にp−トルエンスルホン
酸(0.02g)を加え、40℃で2.5時間撹拌する。反応液に
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル
で抽出する。有機層を減圧濃縮して得られる油状物をテ
トラヒドロフラン(15ml)に溶解する。氷冷下、この溶
液に水酸化ナトリウム1水和物(1.0g)の水溶液(15m
l)およびメタノール(5ml)を加える。氷冷下で1.5時
間撹拌した後、塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出す
る。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲル
カラムクロマトで精製し、標記化合物0.16g(36.9%)
を得る。
3,1366,1264,1203,1036,901,733 実施例10 2−[5−tert.−ブチル−3−(1,1−ジメチル−2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシベンジリデン]−
4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2
H−1,4−ベンゾチアジン(化合物10−1) 2−[5−tert.−ブチル−3−[1,1−ジメチル−2
−(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシエチル]−
4−ヒドロキシベンジリデン]−3,4−ジヒドロ−4−
エトキシカルボニルメチル−3−オキソ−2H−1,4−ベ
ンゾチアジン(化合物9−1,0.54g)のメタノール(5m
l)−クロロホルム(1ml)混液にp−トルエンスルホン
酸(0.02g)を加え、40℃で2.5時間撹拌する。反応液に
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル
で抽出する。有機層を減圧濃縮して得られる油状物をテ
トラヒドロフラン(15ml)に溶解する。氷冷下、この溶
液に水酸化ナトリウム1水和物(1.0g)の水溶液(15m
l)およびメタノール(5ml)を加える。氷冷下で1.5時
間撹拌した後、塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出す
る。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧濃縮する。得られる油状物をシリカゲル
カラムクロマトで精製し、標記化合物0.16g(36.9%)
を得る。
m.p.216〜217℃(dec.,ジイソプロピルエーテル−酢
酸エチル) IR(KBr,cm-1):3460,2958,1735,1606,1587,1548,1419,
1371,1268,1193,747 [製剤例] 本発明化合物の製剤処方の例を以下に示す。
酸エチル) IR(KBr,cm-1):3460,2958,1735,1606,1587,1548,1419,
1371,1268,1193,747 [製剤例] 本発明化合物の製剤処方の例を以下に示す。
(錠剤) 本発明化合物 10mg 乳糖 123mg 結晶セルロース 35mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mgステアリン酸マグネシウム 1mg 計 170mg 本発明化合物 50mg 乳糖 140mg 結晶セルロース 45mg ポリビニルピロリドン 3mgステアリン酸マグネシウム 2mg 計 240mg (顆粒剤) 本発明化合物 5mg 乳糖 485mg ポリビニルピロリドン 8mgステアリン酸マグネシウム 2mg 計 500mg [薬理試験] 本発明化合物の効果を調べるため、蛋白安定化作用と
脂質過酸化物生成抑制作用について検討した。
脂質過酸化物生成抑制作用について検討した。
1.蛋白安定化作用 化合物の蛋白安定化作用を調べる方法として、牛血清
アルブミンの熱凝集に対する安定化効果を測定する方法
が知られている(Lancet,2,443(1966))。
アルブミンの熱凝集に対する安定化効果を測定する方法
が知られている(Lancet,2,443(1966))。
そこで、上記の文献に記載された方法に準じ、本発明
化合物の蛋白安定化作用を調べた。
化合物の蛋白安定化作用を調べた。
(実験方法) 氷冷下で、0.75%の濃度となるように牛血清アルブミ
ン(シグマ社製)を0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH5.
3)に溶解した。このアルブミン溶液2.7mlに、被験化合
物を溶解したジメチルスルホキシド溶液0.3mlを添加、
撹拌した後、約15分間放置して室温に戻した。67℃の水
浴中で2分間この溶液を振とうしながら反応させた後、
氷冷し反応を停止させた。この反応液を室温に戻した
後、熱凝集による水溶性蛋白の白濁によって生じた吸光
度を660nmの波長で測定し、次に示す式1を用いて本発
明化合物の蛋白安定化効果を求めた。
ン(シグマ社製)を0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH5.
3)に溶解した。このアルブミン溶液2.7mlに、被験化合
物を溶解したジメチルスルホキシド溶液0.3mlを添加、
撹拌した後、約15分間放置して室温に戻した。67℃の水
浴中で2分間この溶液を振とうしながら反応させた後、
氷冷し反応を停止させた。この反応液を室温に戻した
後、熱凝集による水溶性蛋白の白濁によって生じた吸光
度を660nmの波長で測定し、次に示す式1を用いて本発
明化合物の蛋白安定化効果を求めた。
比較化合物として、特開平1−287077に記載された化
合物、2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メチル−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジンを用いた。
合物、2−(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジリデン)−3,4−ジヒドロ−4−メチル−3−オ
キソ−2H−1,4−ベンゾチアジンを用いた。
A0:被験化合物を添加しないときの吸光度 A1:被験化合物を添加したときの吸光度 (結果) 得られた結果を表1に示した。
本発明化合物は蛋白の熱凝集を明らかに抑制してお
り、優れた蛋白安定化効果を示すが、比較化合物は蛋白
安定化効果を示さず、むしろ蛋白の熱凝集を促進する傾
向がみられた。
り、優れた蛋白安定化効果を示すが、比較化合物は蛋白
安定化効果を示さず、むしろ蛋白の熱凝集を促進する傾
向がみられた。
2.脂質過酸化物生成抑制作用 (実験方法) 被験化合物を含有する0.04Mトリス緩衝液(0.09Mの塩
化カリウムを含む、pH7.4)中でラット肝ミクロゾーム
をADP(13.2mM)、Fe2+(0.9mM)およびアスコルビン
酸(0.5mM)と37℃で15分間反応させ、生成した脂質過
酸化物をTBA法(八木等Biochem.Med.,15,212(1976))
により定量した。
化カリウムを含む、pH7.4)中でラット肝ミクロゾーム
をADP(13.2mM)、Fe2+(0.9mM)およびアスコルビン
酸(0.5mM)と37℃で15分間反応させ、生成した脂質過
酸化物をTBA法(八木等Biochem.Med.,15,212(1976))
により定量した。
(結果) 得られた結果を表2に示した。
表2に示されるように、本発明化合物はいずれも優れ
た脂質過酸化物生成抑制効果を有していた。
た脂質過酸化物生成抑制効果を有していた。
以上の薬理試験の結果から示されるように、本発明化
合物は蛋白安定化作用と脂質過酸化物生成抑制作用を有
しており、優れた白内障の治療剤となることが期待され
る。
合物は蛋白安定化作用と脂質過酸化物生成抑制作用を有
しており、優れた白内障の治療剤となることが期待され
る。
産業上の利用可能性 本発明は蛋白安定化作用および脂質過酸化物生成抑制
作用を有し、白内障治療剤等の医薬として有用な新規3
−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体を提供するもの
である。
作用を有し、白内障治療剤等の医薬として有用な新規3
−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体を提供するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−287077(JP,A) 特開 昭61−40264(JP,A) 特開 昭62−29570(JP,A) 特開 平2−275870(JP,A) 特開 昭60−72875(JP,A) 米国特許3923709(US,A) 国際公開88/7035(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 279/00 - 279/36 A61K 31/00 - 31/80 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (10)
- 【請求項1】下記一般式[I]で表わされる化合物また
はその塩類。 [式中、R1はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基またはトリメチルシリルオキシ
基を示す。 R2は低級アルキル基を示す。 R3は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキシ
基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルコキシメチ
ルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ベンジルオキシメチ
ルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、トリメチ
ルシリルオキシ基または低級アルコキシ基を示し、該低
級アルキル基はヒドロキシ基、低級アルカノイルオキシ
基、低級アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ
ニルオキシ基、低級アルコキシメチルオキシ基、ベンゾ
イルオキシ基、ベンジルオキシメチルオキシ基、テトラ
ヒドロピラニルオキシ基、トリメチルシリルオキシ基、
アミノ基または低級アルキルアミノ基で置換されていて
もよい。 R4はカルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
リール低級アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル
基、低級アルキルアミノカルボニル基またはアリール低
級アルキルアミノカルボニル基を示す。 Aはアルキレン基を示す。] - 【請求項2】R1がヒドロキシ基または低級アルカノイル
オキシ基で、R4がカルボキシル基または低級アルコキシ
カルボニル基である請求の範囲第1項記載の化合物また
はその塩類。 - 【請求項3】R1がヒドロキシ基または低級アルカノイル
オキシ基で、R3が水素原子または低級アルキル基で、R4
がカルボキシル基または低級アルコキシカルボニル基で
ある請求の範囲第1項記載の化合物またはその塩類。 - 【請求項4】R1がヒドロキシ基またはアセトキシ基で、
R2がメチル基またはtert.−ブチル基で、R3が水素原
子、メチル基またはtert.−ブチル基で、R4がカルボキ
シル基、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニ
ル基で、Aがメチレン基またはプロピレン基である請求
の範囲第1項記載の化合物またはその塩類。 - 【請求項5】R1がヒドロキシ基で、R2がメチル基または
tert.−ブチル基で、R3が水素原子、メチル基またはter
t.−ブチル基で、R4がカルボキシル基で、Aがメチレン
基またはプロピレン基である請求の範囲第1項記載の化
合物またはその塩類。 - 【請求項6】4−カルボキシメチル−2−(3,5−ジ−t
ert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデン)−3,4−
ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン。 - 【請求項7】4−(3−カルボキシプロピル)−2−
(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシベンジリデ
ン)−3,4−ジヒドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチ
アジン。 - 【請求項8】4−カルボキシメチル−3,4−ジヒドロ−
2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジリデン)
−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン。 - 【請求項9】2−(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジリデン)−4−カルボキシメチル−3,4−ジヒ
ドロ−3−オキソ−2H−1,4−ベンゾチアジン。 - 【請求項10】請求の範囲第1項記載の化合物またはそ
の塩類を有効成分とする白内障治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50704294A JP2829442B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-08-25 | 3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-231669 | 1992-08-31 | ||
JP23166992 | 1992-08-31 | ||
JP50704294A JP2829442B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-08-25 | 3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2829442B2 true JP2829442B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=26530018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50704294A Expired - Fee Related JP2829442B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-08-25 | 3−オキソ−1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829442B2 (ja) |
-
1993
- 1993-08-25 JP JP50704294A patent/JP2829442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |