JP2963720B2 - 記憶および学習憎進または認知もしくは精神障害治療用のd―シクロセリンおよびd―アラニン含有組成物 - Google Patents

記憶および学習憎進または認知もしくは精神障害治療用のd―シクロセリンおよびd―アラニン含有組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の引照 本出願は、1989年3月15日出願の米国特許出願07/32
4,279号の部分継続出願である。
発明の分野 本発明は臨床神経学の分野に属し、とくに記憶増進な
らびに認知および精神障害の治療用の化合物、組成物お
よび方法に関する。
発明の背景 記憶が関係する状態は多く、それに対する治療法たと
えば記憶を増進する方法または記憶機能障害を治療する
方法が研究されている。たとえば、記憶機能障害は、老
化過程ならびにアルツハイマー病のような神経変性疾患
に関連している。記憶の損傷はまた、頭部外傷または多
梗塞性痴呆に続いて起こることがある。認知過程を増強
し、記憶および記銘を改善できる多くの化合物および治
療法が検討されてきた。
たとえば、化合物D−シクロセリンは、米国特許出願
07/127,121号(1987年12月1日出願)およびPCT/US88/0
4244(1988年12月1日出願)に記載されているように、
認知機能に改善を与え、認知機能不全の治療に有用であ
ることが最近発見された。
治療法が検討されている精神状態は多い。現在上市さ
れている薬剤は、中枢神経系(CNS)に存在するドーパ
ミン作動性受容体においてアンタゴニストとして作用す
ると考えられ、たとえはハロペリドールおよびクロルプ
ロマジンがある。これらの薬剤は通常、長期に持続し、
時には不可逆性となる副作用、たとえば遅発性ジスキネ
ジアを誘発する。すなわち、精神障害の治療の改善の研
究は、作用様式の異なる薬剤の使用に向けられてきた。
フエンサイクリジン〔1−(フエニルシクロヘキシ
ル)ピペリジン;PCP〕は公知の全身麻酔薬であり、動物
用トランキライザーとして使用されている。PCPは強力
な幻覚薬であり、しばしば「ストリート・ドラツグ」と
して用いられる。PCPの濫用が広がるに及んで、PCP−誘
発精神病の発症が増加してきた〔C.V.Showalterら:Ame
r.J.Psychiat.,134:1234(1977)〕。PCP濫用者は、人
をぞつとさせることがある離人感を伴つた見かけ上の知
覚解離を経験する。これらの主観的変化により、PCPは
精神分裂病の研究に適当な薬物性モデルとなつている。
PCP精神病が精神分裂病に類似することを示す最も印象
的な証拠として、この薬物の使用者は、その薬物の使用
歴を知らないと経験の深い精神病医によつても、精神分
裂病と誤診されるという事実がある〔S.H.Snyder:Natur
e,285:355〜356(1980)〕。
PCPはNMDA受容体をアロステリツクに修飾すると報告
されていて〔P.Leoら:Eur.J.Pharmacol.,123.467〜468
(1986)、PCPの幻覚活性はそのNADM伝達のアンタゴニ
ズムに関連すると推測されている〔C.A.Tammingaら:Syn
apse,:497〜504(1987)。グリシン調節部位における
作用によるNMDA伝達の促進は内因性PCP様リガンドの作
用に拮抗する〔R.Quirinoら:Peptides,:967〜973(19
84)〕。また、グリシン修飾NMDA受容体におけるグルタ
ミン酸作動作用が神経分裂病治療への道であろうとも推
測されている〔S.I.Deutchら:Clin.Neuropharm.,12:1〜
13(1989)〕。
D−シクロセリンは以前から静菌剤として知られてい
た〔The Merck Index,モノグラフ番号2747,第10版,Merc
k&Co.,395頁(1983)参照〕。その作用機構は、細菌細
胞壁内へ導入されるD−アラニンと競合することによる
感染微生物の細胞壁合成の阻害が関与するものと考えら
れている。in vitroにおけるD−シクロセリンの抗細菌
活性はD−アラニンによつて阻害されることも知られて
いる〔Goodman&Gilman:The Pharmacological Basis of
Therapeutics,第7版,MacMillan,New York,1209頁(19
85)〕。
化合物D−シクロセリンは、そのD型およびL異性型
で、動物におけるCNS作用も評価されてきた〔O.Mayer
ら:Arzneim.Forsch.,21(2):298〜303(1971)〕。こ
れらのシクロセリン異性体は、ヒトでの精神作用および
生理作用も検討されている。たとえば、D−シクロセリ
ンは健常ヒト対象に500mg/日の用量を投与すると、わず
かに社交性が刺激されるが、精神警戒性は低下するよう
であつた〔N.Vojtechovsky:Act.Nerv.Super.,7(3):
269(1965)〕。また、D−シクロセリンを健常志願者
に1,000〜1,500mg/日投与したところ、モノアミンオキ
シダーゼ酵素活性の上昇が認めれらた〔V.Vitekら:Psyc
hopharmacologia,7(3):203〜219(1965)〕。
D−シクロセリンは、精神障害の治療剤として臨床試
験によつて研究され、精神障害患者に1日500mgの用量
で投与された〔G.E.Crane:Compr.Psychiat.,:51〜53
(1961)〕。この臨床試験では、うつ症状、不眠、食欲
不振または心的緊張の改善が一部の患者に認められた
が、重篤な神経症または神経病を有する患者のこのよう
な薬物投与への反応は乏しかつた。さらに、D−シクロ
セリンは、症状誘発による疾患の治療の試みにおいて、
神経分裂病の症状を増悪させるために使用されている
〔J.Simeonら:Compr.Psy−chiat.,11:80〜88(197
0)〕。これらの研究で用いられた用量レベルでは、D
−シクロセリンは、NMDA−PCP受容体複合体のグリシン
結合部位でアンタゴニストとして働き、精神病を誘発す
ることによつてPCPの作用を模倣するものと思われる。
D−シクロセリンは結該菌に対する治療用に市販され
ている。結該菌に対する静菌用量で使用した場合、D−
シクロセリンは、様々な望ましくない副作用を伴う。こ
れまで知られている最も頻度の高い副作用は神経系に関
連するものである。実際、シクロセリンの使用に際して
の制限因子はそのCNS毒性であつて、神経および精神障
害の両者が包含される〔Drug Evaluation,75章,America
n Medical Association,Chicago(1986)〕。D−シク
ロセリンを投与されている患者は、うとうと状態、めま
い、頭痛、嗜眠、抑うつ、振戦、構音障害、反射異常亢
進、知覚異常、神経過敏、不安、眩暈、記憶喪失を伴う
錯乱および失見当識、不全麻痺、大および小間代性発
作、けいれん、ならびに昏睡を呈することが記録されて
いる〔G.K.McEvoyら:American Hospital Formulary Ser
vice:Drug Information,:16,American Society of Ho
spital Pharmacists,Bethesda,MD(1986)〕。
D−シクロセリンを用いる治療には、また、他の副作
用も随伴する。結核菌静菌用量を患者に慢性投与する臨
床試験では、D−シクロセリンは、下痢と口内炎の病相
期を生じることが認められている。下痢の病相期は、菌
叢の細胞産生へのD−シクロセリンの干渉による自然の
腸内菌叢の欠失に関連するものと考えられている。D−
シクロセリン投与に伴うこの菌叢欠失作用を逆転させる
ために、いくつかの試みが行われてきた。たとえば、D
−シクロセリンのパラ結核菌に対する抗菌作用はマイコ
バクチンによつて逆転された〔W.B.Suttonら:Antiot.Ch
emotherapy,:582〜584(1955)〕。結核菌静菌用量の
D−シクロセリンを投与され、下痢を起こしている患者
にStreptococcus faeciumの製剤を与えると、下痢の病
相は有意に低減した〔M.Borgiaら:Curr.Therap.Res.,31
(2):265〜271(1982)〕。また、ある種の熟成した
発酵チーズたとえばカマンベールまたはマロワールチー
ズを用いて抗生物質投与による菌叢の欠失を回復させる
治療法もよく知られている。
細菌に対するD−シクロセリンの成長阻止作用は、D
−シクロセリンの構造類縁体である化合物、D−アラニ
ンによつて競合的に逆転されることが明からにされた
〔J.W.Moulderら:J.Bacteriol.,85:707〜711(196
2)〕。D−シクロセリンは、アラニンラセマーゼの競
合的インヒビターとして、天然の基質D−アラニンより
も100倍強力に結合することが明らかにされている〔U.R
ozeら:Mol.Pharmacol.,:92〜94(1966)〕。
D−シクロセリンとアラニン型化合物の間の相互作用
は他にも知られている。たとえば、米国特許第4,031,23
1号には、3−フルオロ−D−アラニン型化合物たとえ
は3−フルオロ−D−アラニンおよびそのD型類縁体
を、3−フルオロ−D−アラニン自己アンダゴニスト−
インヒビターたとえばD−シクロセリンと配合して含有
する抗菌組成物が記載されている。
図面の簡単な説明 第1図は、各種濃度のグリシンの存在下におけるTCP
結合の最大グリシン刺激に対して影響するD−シクロセ
リンの濃度を示すグラフである。
第2図は、各種濃度のD−シクロセリンの存在下にお
けるTPC結合の最大グリシン刺激に対して影響するグリ
シンの濃度を示すグラフである。
発明の説明 認知機能の改善または認知機能障害もしくは神経障害
の処置のための治療方法は、このような治療が指示され
る対象を、治療的に有効量をシクロセリン型化合物およ
び治療的に有効量のD−アラニンによる併用療法で処置
することによつて達成される。本明細書で用いられる
「併用療法」の語は、シクロセリンおよびD−アラニン
成分の連続方式での投与およびこれらの2成分の同時方
式での共投与の両者を包含するものである。認知機能の
改善または認知機能障害処置もしくは抗精神病処置のた
めにこれら2成分の共投与は、活性成分として治療有効
量のシクロセリン型化合物と治療有効量のD−アラニン
を含有する医薬組成物によつて行うことができる。この
組成物は1種もしくは2種以上の医薬的に許容される賦
形剤を含有することが好ましい。主として治療有効量の
シクロセリン化合物と治療有効量のD−アラニンからな
る医薬組成物がさらに好ましい。治療有効量のD−アラ
ニンはD−アラニンの副作用抑制量と定義される。D−
アラニン投与によつて防止または減弱できる望ましくな
い副作用の例は、異腸系障害たとえば下痢および腸内菌
叢の破壊である。
好ましい種類のシクロセリン化合物はD−シクロセリ
ンである。医薬組成物は治療的に有効な比でD−シクロ
セリンとD−アラニンを含有するものでなければならな
い。
「治療的に有効な比」の語は、認知機能障害の改善ま
たは神経病の治療に有効で、一方同時にD−シクロセリ
ン単独の使用に伴う望ましくない副作用を低減させるの
に有効な、D−アラニンとD−シクロセリンの相対量の
範囲を意味する。認知機能の改善とは記憶または学習能
力の一般的な改善を意味する。認知機能不全の処置に
は、神経変性疾患たとえばアルツハイマー病、加齢に伴
う記憶障害または学習欠損の処理を包含する。精神障害
はNMDA−PCP受容体複合体のPCP部位において作用する内
因性リガンドの濃度の上昇に関連すると考えられる。こ
の内因性リガンドは、リガンドとNMDA−PCP受容体複合
体の相互作用が、NMDAによつて誘発されるイオンチヤン
ネルの開放を阻止する点でPCP様の性質を有すると考え
られる。本発明のグリシンBアゴニストは、NMDA伝達を
増強することにより、内因性リガンドの作用に拮抗す
る。内因性リガンドが精神分裂病のような精神障害の原
因である限り、このようなリガンドの作用の遮断は精神
病的行動の低下を生ずるはずである。とくに、本発明の
化合物は、急性または慢性のPCP誘発精神病の処置に有
用であると考えられる。
D−アラニンとD−シクロセリンの治療的に有効な比
は約1:1〜約100:1の範囲である。
D−シクロセリンは、構造式 を有する4−アミノ−3−イソキサゾリドンである。こ
の化合物はLおよびD異性体型で存在するが、このうち
化合物D−シクロセリンがはるかに好ましい。
本発明にはまた、式 で表されるような、上述のシクロセリン化合物の互変異
性型も包含する。
本発明の化合物群には、上述の化合物のジアステレオ
ーマーを含む異性型、およびその医薬的に許容される塩
が包含される。「医薬的に許容される塩」の語には、遊
離酸または遊離塩基のアルカリ金属塩および酸付加塩を
形成されて通常用いられる塩が包含される。シクロセリ
ン化合物は塩基性の窒素原子を含有するので、このよう
な塩は通常、酸付加塩または四級塩である。塩の性質に
はそれが医薬的に許容される塩である限りとくに制限は
ない。このような塩の形成に使用できる酸はもちろん、
本技術分野の熟練者にはよく知られている。医薬的に許
容される酸付加塩の形成に使用できる酸の例には、無機
酸たとえば塩酸、硫酸およびリン酸、ならびに有機酸た
とえばマレイン酸、コハク酸およびクエン酸がある。他
の医薬的に許容される塩には、アルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属たとえばナトリウム、カリウム、カルシ
ウムおよびマグネシウムとの塩、または有機塩基たとえ
ばジシクロヘキシルアミンとの塩が包含される。これら
の塩はすべて、たとえば適当な酸または塩基を相当する
シクロセリン化合物と反応させることにより、常法で製
造できる。
本発明に使用されるシクロセリン化合物は文献に記載
された方法で合成できる。たとえば、D−シクロセリン
のN−アシル誘導体およびシツフ塩基誘導体の合成は、
N.P.JensenらによりJ.Med.Chem.,23:6〜8(1980)に記
載されている。シクロセリンのN,N′−ジアシル誘導体
の合成はJ.C.Howardにより、J.Org.Chem.,46:1720〜172
3(1981)に記載されている。シクロセリンのアルキル
誘導体の合成はC.H.StammerによりJ.Med.Chem.,13
(6)1013(1970)に記載されている。シクロセリンの
LおよびD異性体ならびにその類縁体の合成はPl.A.Pla
ttnerらによりHelr.Chim.Acta,40:1531(1957)に記載
されている。D−アラニンについては多くの市販ルート
があるし、D−アラニンの製造も多くの方法が報告され
ている。
生物学的評価 グリシン結合検定法 シナプス形質膜(SPM)はラツト前脳から以前に報告
されたように調製し、保存した〔J.B.Monaban&Michel:
J.Neurochem.,48:1699〜1708(1987)〕。凍結した膜を
解凍し、50mM tris/酢酸塩(pH7.4)中0.04%tritonX−
100で1:20に希釈した。37℃で30分間インキユベートし
たのち、SPMを95,000xgで15分間遠心分離した。ペレツ
トを50mM tris/酢酸塩(pH7.4,tritonを含まない)中に
再懸濁し、5回手作業でホモジナイズした。膜を再び前
回同様、遠心分離した。ペレツトをさらに2回50mM tri
s/酢酸塩で洗浄し(ホモジナイズしない)、遠心分離し
た。最終のペレツトを50mM tris/酢酸塩に再懸濁し、ホ
モジナイズした。
受容体結合検定の一般操作では、10nM〔3H〕グリシン
を適当な濃度の試験化合物に加え、検定は氷冷SPM0.2〜
0.4mgを加えて開始された。検定は1.5mlの遠沈管中で行
い、すべての添加は50mM tris/酢酸塩,pH7.4中4℃で行
い、総用量を1.0mlに調整した。2℃で10分間インキユ
ベートしなのち、サンプルをBeckman Microfuge12中12,
000g(4℃)で15分間遠心分離した。上澄液を吸引し、
ペレツト化した膜を含む遠沈管の先端を切り取り、Beck
man BTS−450組織溶解剤0.5ml中、最低6時間、室温で
攪拌した。酢酸7ml/を含有するBeckman MPシンチレー
シヨンカクテル(5ml)を次に加え、サンプルをBeckman
LS5800液体シンチレーシヨンカウンターで自動的に消
化効率と計算効率の補正を行い計数した。非特異的結合
は0.1mMグリシンの存在下において残留する結合と定義
され、通常、総結合の25〜35%に相当した。〔3H〕グリ
シンのSPMに対する結合はスキヤツチヤード−ヒル変換
を用いて解析し、他の化合物に対するKiはロジツト−ロ
グ解析を用いて決定した。決算および回帰分析は以前に
記載されたようにLotus123について開発されたテンプレ
ートを用いて実施した。結 果 Ki(μM) グリシン 0.18 D−シクロセリン 1.92 L−シクロセリン >100 TCPモジュレーション検定 〔3H〕TCP結合は、以前に報告されているようにラツ
ト前脳(30〜45日齢、雄性Sprague−Dawley;Sasco St.C
harles,MO)から調製したTriton X−100洗浄シナプス形
質膜(SPM)を用いて実施した〔J.W.Thomas,W.F.Hood,
J.B.Monahan,P.C.Contreras&T.L.O′Donohue:Brain Re
s.,442:396〜398(1988)〕。検定は、2.0nM〔3H〕TCP
(47.1Ci/mmole,New Eng1and Nuclear,Boston,MA)およ
び各種濃度の適当な試験化合物を総容量0.5ml中に含有
するインキユベーシヨン液にSPM(0.15〜0.25mg)を添
加することによつて開始し(添加はすべで5mM Tris/塩
酸塩緩衝液,pH7.4中で行つた)、25℃で60分間継続し
た。次にサンプルを、予め0.05%(v/v)ポリエチレン
イミンで処理したガラス繊維フイルターを通して濾過し
た。フイルターを洗浄し、放射能を液体シンチレーシヨ
ン分析で測定した。〔3H〕TCP結合の刺激を基底特異的
結合の増大とし(基底結合=2583±381DM,この値は0.6
μMグリシンの存在下に最大4712±779DPMに増加し
た)、60μM PCT存在下における残余結合を非特異的結
合(562±30DPM)として測定した。基底状態における〔
3H〕TCPのKdは44nMであつた。〔3H〕TCP結合の刺激のEC
50値は4パラメータ計算法回帰分析を用いて測定した。
D−シクロセリンは基底〔3H〕TCP結合を用量依存性
に、EC50=19.7μMで刺激した。以前のデータは、D−
シクロセリンがNMDA会合〔3H〕グリシン認識部位と相互
作用することを示している(Ki=2.33±0.29μM)。し
かしながら、NMDA認識部位に対する親和性は、NMDA特異
的L−〔3H〕グルタミン酸結合の置換を欠くこと(Ki>
100μM)から明らかなように検知されなかつた。この
所見は、D−シクロセリンがNMDA受容体会合グリシン認
識部位(以下、「グリシンB受容体という)との相互作
用を介して〔3H〕TCP結合を増大させることを示してい
る。しかしながら、D−シクロセリンによつて生じる最
大刺激は、グリシンおよびD−セリンの両者によつて生
じる刺激よりも有意に小さかつた。
この見かけ上低い効果は、D−シクロセリンが部分ア
ゴニストの性格をもつ可能性を示していて、これは以下
の実験によつて確認された。第1図に示すように、外因
的に添加したグリシンの非存在下には、D−シクロセリ
ンはアゴニストの性質を有し、〔H〕TCP結合を、グリ
シン単独で誘発される刺激の最大40〜50%まで上昇させ
る。しかしながら、各種濃度のグリシン(0.1〜0.6μ
M)の存在下には、D−シクロセリンは見かけ上アンタ
ゴニストの性質を有し、グリシン刺激の最大レベルを低
下させる。これらのデータは、グリシン単独によつて誘
発される最大刺激の40〜50%に無症候性に接近するD−
シクロセリン用量曲線群を与え(数種の固定濃度のグリ
シンの存在下に発生)、他の受容体に作用する異なる化
合物で知られているような部分アゴニスト性をもつ化合
物の特徴的なパターンを示している。
D−シクロセリンの部分アゴニストとしての特性は、
数種の固定濃度におけるD−シクロセリンの存在下で
(0〜100μM)実施したグリシン用量反応解析を実験
でも明らかにされ、さらに確認された。第2図に示すよ
うに、D−シクロセリンはグリシン濃0.1μM未満では
3H〕TCP結合のグリシン刺激を増強したが、一方、も
つと高いグリシン濃度(0.1〜15μM)では、D−シク
ロセリンは用量反応曲線が右方に移動させた。これらの
結果はまた、部分アゴニストの特性に一致するものであ
る。
本明細書に記載されたD−シクロセリンの機能分析
は、このグリシンモジュレーション部位において相互作
用し、部分アゴニスト特性を示す化合物の最初の報告で
ある。これらの結果は、この化合物の好ましい脳生物学
的利用性および学習や記憶へのNMDA受容体の関与を示す
証拠とともに、D−シクロセリンがNMDA受容本機能を証
明する価値あるルーツとなる可能性を示している。さら
に重要な点は、グリシンB部分アゴニストには、精神
病、認知機能障害たとえばアルツハイマー病、加齢に伴
う記憶障害、多梗塞性痴呆、様々な原因の混合器質性脳
症候群代謝性脳症、アルコール性痴呆ならびに各種の学
習障害の処置に治療的利益の提供が期待されることであ
る。とくに、グリシンB部分アゴニストは、精神分裂
病、アルツハイマー病、加齢に伴う記憶障害および学習
欠損のような障害を有するヒト患者の処置に、また、健
康人の記憶および学習能率の改善に有用と考えられる。
受動回避試験 方法 対象:体重約200gの雄性Long−Evansラツト(Sasco)
を使用した。動物は実験期間中、ケージに2匹ずつ入れ
て飼育し、飼料および水は自由に摂取させた。
装置:装置はプレキシガラス製の箱(32×26×20cm)
で、蓋を設け、床は1.8cm間隔の金属棒とした。箱は2
室に区切つて、一方は黒色に、他方は灰色に塗つた。2
個の入口(高さ12cm)を箱の前面に切り取り、各室に入
れるようにした。
Y字形のプレキシガラスの通路を箱の前面に接続し
た。Y字の幹部は長さ16cmとして色は塗らなかつた。Y
字の腕部(それぞれ14cm)は2つの入力に通じるように
し、それぞれ通じる部屋と同じ色に塗つた。装置を置い
たテーブルの端までY字の幹部は達し、したがつて床か
ら約75cmの高さにあつた。箱の金属床はLafayetteのシ
ヨツク発生器に接続し、0.5mAmpのシヨツクを送ること
ができるようにした。
操作:第1日目には、各ラツトを通路上に置き、一方
の小室に入らせた。ついでこの小室の入口を閉じ、以後
ラツトは他室に入ることが許された。第2試験日には、
一部のラツトに、0.9%食塩水に溶解したD−シクロセ
リンまたは食塩水単独のいずれかをi.p.注射した。60分
後に、各ラツトを再び一方の小室に入らせ、ここで2秒
間足蹠シヨツクを与えた。前に注射を受けていなかつた
ラツトには足蹠シヨツク10秒後に、D−シクロセリンま
たは食塩水を注射した。試験第3日に、ラツトを再び通
路に置き、室内に入らせる。第2日および第3日に、各
ラツトが小室に入るまでの潜時、およびどちの小室に入
るかを記録する。
シヨツク24時間後に箱に入るまでの受動回避学習潜時
(秒)に対するD−シクロセリン(10mg/kg)の効果を
第I表に示す。
記憶の増進を示すこの動物モデルでは、ラツトが小室
に入るまでの時間の遅延(「潜伏期」)が、足蹠シヨツ
クを受けたことの以前の経験のラツトの記憶の指標であ
る。潜伏期が長いほど、試験化合物の記憶増進効果は良
好である。これらの動物実験は、グリシンリガンドとし
て作用するD−シクロセリンが、このモデルにおいて動
物が小室に入るまでの潜時の増加によつて特徴づけられ
る記憶増進効果を有することを示している。
D−シクロセリンの用量−効果の関係、ならびにこの
化合物を情報検索試験の直前に投与した場合の効果も、
第II表に示すように検討した。
D−シクロセリンとD−アラニンをラツトに共投与し
た場合の効果を、第II表に記載した方法に従つて検討し
た。結果を第III表に示す。
第III表におけるこれらの結果は、D−シクロセリン
の記憶増強作用が、D−シクロセリンとD−アラニンを
共投与しても変化しないことを示している。
T−迷路におけるラツトの報酬交代 ラツトにD−シクロセリン(3mg/kg)または食塩水を
i.p.投与したのち、T−迷路で場所学習課題の訓練を行
つた。両群とも約20試行でこの課題を修得した。修得
は、10回の連続選択中9回が正しく行われた場合と定義
する。翌日、迷路の他のアームに飼料報酬を配置した
(逆転)。食塩水処理ラツトは逆転を学習するまで約32
試行を要したが、D−シクロセリン処置ラツトは約20試
行で逆転を修得した。これらのデータは、この行動モデ
ルにおいて、D−シクロセリンが学習および記憶過程に
促進作用を有することを確認するものである。
脳が情報を処理し、それを記憶に保存するには、完全
な海馬構造が必要である。「長期増強」(LTP)現象
が、この処理を起こす機構であると思われる。LTPにお
ける興奮性アミノ酸受容体のサブタイプであるN−メチ
ル−D−アスパラギン酸(「NMDA」)受容体の重要な役
割が、電気生理学的研究によつて明確に確立されてい
る。2−アミノ−7−ホスホノペプタン酸(APH)のよ
うなNMDAアンタゴニストはLTPの確立または伝達を阻害
する。
最近の、培養脳神経細胞において、NMDA受容体を活性
化に対する応答をグリシンが増強することが、神経生理
学的研究によつて明らかにされた。これはストリキニー
ネ非感受性作用で、NMDA活性化により誘発されるNa+−C
o++チヤネルの開放を調節する脊髄上位グリシン受容体
(本明細書ではグリシンB受容体と呼ぶ)の活性化から
生じると考えられる。たとえば、グリシンのプロドラツ
グであるミラセミドは、グリシンの全脳含量を30%上昇
させる。上に説明した機構により、このグリシンの増加
はNMDA伝達を促進し、記憶および学習脳力を改善する。
第II表に示すデータは、D−シクロセリンの用量−効
果の関係が、ベル形曲線の特徴をもつことを明らかにし
ている。この通常みられない関係はD−シクロセリンの
部分アゴニスト特性に関連するものと思われる。すなわ
ち、最大の効果は一定の範囲内で達成され、高用量たと
えばヒトの場合1回用量が500mgを越えると、効果は低
下することが予想される。
酸性アミノ酸、アスパラギン酸およびグルタミン酸
は、興奮性および興奮毒性の両者をもつことが明らかに
されている〔J.W.Olney:Science,164:719〜721(196
9);J.W.Olneyら:Exp.Brain Res.,14:61〜76(197
1)〕。実際、その樹状突起または体細胞表面上に興奮
性アミノ酸受容体を有する神経細胞は、これらの受容体
がグルタミン酸によつて過度に活性化された場合、急性
の興奮毒性変性を生じる。
NMDA伝達に対して増強作用を有するグリシンアゴニス
トは、グルタミン酸の興奮毒性を増強することが期待さ
れる。グリシンB部分アゴニストは、好ましくない興奮
毒性の副作用を示すことなく、有益な興奮作用を達成す
る。グリシンリガンドの大部分は極性の高い分子で、血
液脳関門をほとんど通過しない。血液脳関門を横切るの
が困難なために、このようなリガンドは治療的な有用性
を発揮する濃度で生物学的に利用されることがない。D
−シクロセリンが血液脳関門を容易に通過することはわ
かつている〔Goodman&Gilman:The Pharmacologic Basi
s of Therapeutics,第53章,1210〜1211頁(1980)〕。
上述の結合データによつて示されるように、D−シクロ
セリンがストリキニーネ非感受性グリシン受容体にこの
ような良好な親和性を有することは全く驚くべきことで
あり、予期し得ないものであつた。グリシンアゴニスト
はNMDA伝達を促進し、したがつてLTPに対して陽性効果
をもつものと考えられる。LTPの改善が記憶増強につな
がるものと想定される。このようなグリシンアゴニスト
はまた、精神分裂病の病状を回復させる可能性、とく
に、急性または慢性PCP中毒によつて誘発される症状を
回復させる可能性を有するものと考えられる。
シクロセリン化合物とD−アラニンの連続または共投
与は、これらの化合物の組合せを胃腸系内に導入できる
任意の方法によつて達成することができる。
予防療法用にはこのような配合物は、D−アラニンと
シクロセリン化合物の比が約1:1から約100:1までの範囲
で投与されるのが好ましい。D−アラニンとD−シクロ
セリンの比は約10:1から約100:1の範囲とすることが好
ましい。一般に、このような配合物は、記憶の増進また
は認知機能障害の処置に有効なD−シクロセリンの用量
に基づいて投与される。D−シクロセリンの有効量は一
般的に、1日用量で体重1kgあたり約0.01mgから約10mg
の範囲である。さらに好ましい投与量は、体重1kgあた
り約0.01mgから約5mgの範囲である。とくに好ましくは
投与量は、1日に体重1kgあたり約0.05〜約2.5mgの範囲
である。適当な用量を1日に何回かに分割して投与する
ことができる。通常、この用量または分割用量を、単位
用量剤形あたり活性化合物約1mgから約100mgとして含有
させる。さらに好ましい投与量として、単位用量剤形あ
たり約2mgから約50mgの活性化合物を含有させる。とく
に好ましい剤形は、単位用量あたり約3mgから約25mgの
活性化合物を含有する。
活性化合物は通常、医薬的に許容される製剤として投
与される。このような製剤は、各活性化合物の有効量と
ともに1種または2種以上の医薬的に許容される担体ま
たは希釈剤を含有する。他の治療剤を製剤中に添加する
こともできる。医薬的に許容される担体または希釈剤
は、望ましくない副作用を生じることなく、活性化合物
の送達用の適当なビヒクルを提供する。このような製剤
中の活性化合物の伝達は、経口、経鼻、局所、経頬およ
び舌下を包含する様々な経路で行うことができる。
経口投与用の製剤は、結合剤たとえばゼラチンまたは
ヒドロキシプロピルメチルセルロース中に分散された活
性化合物を、1種または2種以上の滑沢剤、防腐剤、界
面活性剤または分散剤とともに含有するカプセルの剤形
とするができる。このようなカプセルまたは錠剤は、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース中への活性化合物の
配剤によつて得られるような放出制御処方を含有しても
よい。
本発明を以上、特定の態様に関して説明したが、これ
らの態様の詳細は本発明を限定するものではない。本発
明の精神および範囲から逸脱することなく様々な均等、
改変および修飾が可能であり、このような均等な態様は
本発明の一部であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各種濃度のグリシンの存在下におけるTCP結
合の最大グリシン刺激に対して影響するD−シクロセリ
ンの濃度を示すグラフであり、第2図は、各種濃度のD
−シクロセリンの存在下におけるTCP結合の最大グリシ
ン刺激に対して影響するグリシンの濃度を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/42 A61K 31/195 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】治療有効量のD−シクロセリン化合物およ
    び治療有効量のD−アラニンを、1種または2種以上の
    医薬的に許容される賦形剤とともに含有する認識増強あ
    るいは認識障害治療医薬組成物。
  2. 【請求項2】主として治療有効量のD−シクロセリンお
    よび治療有効量のD−アラニンからなる請求項(1)記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】D−アラニンとD−シクロセリンの比は1:
    1〜100:1の範囲である請求項(2)記載の組成物。
  4. 【請求項4】比は10:1〜100:1の範囲である請求項
    (3)記載の組成物。
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