JP2963460B2 - 車輌用自動無段変速機における制御装置 - Google Patents

車輌用自動無段変速機における制御装置

Info

Publication number
JP2963460B2
JP2963460B2 JP63141253A JP14125388A JP2963460B2 JP 2963460 B2 JP2963460 B2 JP 2963460B2 JP 63141253 A JP63141253 A JP 63141253A JP 14125388 A JP14125388 A JP 14125388A JP 2963460 B2 JP2963460 B2 JP 2963460B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
continuously variable
variable transmission
switching
shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63141253A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01312265A (ja
Inventor
史郎 榊原
英宏 近藤
一夫 神谷
教雄 今井
幸広 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP63141253A priority Critical patent/JP2963460B2/ja
Publication of JPH01312265A publication Critical patent/JPH01312265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2963460B2 publication Critical patent/JP2963460B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、無段変速機、特にベルト式無段変速機装置
(CVT)と、プラネタリギヤ装置等のトルク比幅拡大用
の補助変速装置とを組合せてなる無段変速機に用いて好
適な車輌用自動無段変速機における制御装置に係り、詳
しくは補助変速装置のモード切換えに無段変速装置の変
速操作タイミングを合せる制御装置に関する。
(ロ) 従来の技術 近時、燃料消費率及び運転性能の向上等の要求によ
り、自動車のトランスミッションとしてベルト式無段変
速装置を組込んだ自動無段変速機が注目されている。
一般に、該無段変速機は、ベルト式無段変速装置、流
体継手(又は電磁パウダークラッチ)、前後進切換え装
置及び減速ギヤ装置そして差動歯車装置とから構成され
ているが、上記無段変速装置はスペース及びベルトの最
小曲率半径等の制限によりそのトルク比幅を大きくとる
ことはできず、該無段変速装置のみによるトルク比幅の
範囲では燃費、変速性能等の自動車に対する諸要求に対
応するのに充分ではない。
そこで、特開昭60−37455号公報に示すように、ベル
ト式無段変速装置(CVT)に、ラビニョ型又はシンプソ
ン型等のプラネタリヤギヤユニットからなる補助変速装
置を直列に連結し、該補助変速装置を低速段と高速段と
に切換えることによりトルク比幅を拡大した無段変速機
が案出されている。
そして、該無段変速機は、一般に、車輌速度とスロッ
トル開度により求められる目標エンジン回転数により無
段変速機全体としての目標トルク比(システム比)を算
出し、現在のシステム比を目標トルク比に合わせるべ
く、無段変速装置のトルク比(ベルト比)を操作すると
共に、補助変速装置を低速段及び高速段に自動的に切換
え制御を行う。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 ところで、上述無段変速装置の変速操作及び補助変速
装置の切換え操作は、同時に動作すべく制御部から信号
が発せられるが、単に制御部からの一方的な信号が無段
変速装置及び補助変速装置の両操作手段に送られるた
め、常に同じタイミングで両方の操作が行われるとは限
らない。
例えば、第17図(a)に示すように、補助変速装置の
低速段から高速段(L→H)への切換え時、補助変速装
置のクラッチ切換え作動が遅れると(破線A参照)、無
段変速装置のダウンシフトが早く行われるため、エンジ
ン回転数が上昇し、その後補助変速装置のL→H切換え
が行われ、そして無段変速装置の変速が終了することに
なり、その結果ダウンシフト→アップシフト→ダウンシ
フトが行われ、補助変速装置の切換え直前にエンジンが
吹上がって運転者に違和感を与える。また逆に、無段変
速装置の変速操作が遅れると(破線B参照)、補助変速
装置のL→H切換え後に無段変速装置がダウンシフト
し、補助変速装置がL→Hした時の無段変速機全体とし
てのトルク比(システム比)変化が大きく、運転者は大
きなシフトショックを感じる。
また、第17図(b)に示すように、補助変速装置の高
速段から低速段(H→L)への切換え時、同様に、無段
変速装置の変速が早すぎでも(破線A参照)、遅すぎて
も(破線B参照)、変速フィーリングが悪くなる。
なお、上述不具合は、低高速段の切換えがクラッチ又
はブレーキのつかみ換え、例えばクラッチを係合(又は
解放)すると共に他方のクラッチ又はブレーキを解放
(又は係合)する場合に顕著に表われる。
そこで、本発明は、補助変速装置のモードの切換え時
の変化を検出することにより、実際のモード切換え作動
に合わせて無段変速装置の変速作動を開始し、もって上
述課題を解消した車輌用自動無段変速機における制御装
置を提供することを目的とするものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、第
1図に示すように、その制御対象となる無段変速機
(1)が、無段階にトルク比を可変制御し得る無段変速
装置(30)と、該無段変速装置(30)と組合わされて、
変速制御可能領域を、比較的高いトルク比領域となる低
速モードから比較的低いトルク比領域となる高速モード
までの複数モードの中から適切なモードに切換え得る補
助変速装置(40)と、前記無段変速装置(30)を可変制
御する無段変速操作手段(101)と、前記補助変速装置
(40)を切換え作動するモード切換え手段(102)と、
を備えている。
また、無段変速装置(30)のトルク比を検知するトル
ク比検知手段(160)、補助変速装置(40)がどのモー
ドにあるのかを検知するモード検知手段(112)、及び
走行状況にて定まる目標トルク比を設定する目標トルク
比設定手段(121)、更に該無段変速判断手段(122a)
及びモード切換え判断手段(122b)を備え、トルク比検
知手段(160),モード検知手段(112)及び目標トルク
比設定手段(121)からの信号を適宜比較・判断して、
前記無段変速操作手段(101)及びモード切換え手段(1
02)に信号を発する変速判断手段(122)とを設定す
る。
そして、前記モード切換え手段(102)によるモード
切換え状態を検出するモード切替え検出手段(111)
と、該モード切換え手段検出手段(111)からのモード
切換え信号に基づき、前記無段変速判断手段(122a)に
所定タイミング信号を発するモード切換え変速中判断手
段(123)と、を備え、前記変速判断手段(122)による
モード切換え時、前記モード切換え変速中判断手段(12
3)に基づき実際のモード切換え作動に合わせて前記無
段変速操作手段(101)の作動を開始するように構成し
た、ことを特徴とする。
なお、上記第1図に示す各手段を第7図に示す具体例
に対応させる以下の通りとなる。
即ち、無段変速操作手段101がモータ用ドライバー17
7、モード切換え手段102がL−H切換制御信号発生部21
2及びSOL.S2、トルク比検知手段160が現在ベルト比TP
出部201、目標トルク比設定手段121が目標ベルト比
TL ,TH 算出部207、無段変速判断売段122aがCVT変速
制御信号発生部210、モード切換え判断手段122bがH−
L選択判断部203、モード切換え検出手段がトランスフ
ァーチェーン回転センサ111及びプライマリプーリ回転
センサ165、モード切換え変速中判断手段がL−H変速
検出処理部123にそれぞれ対応する。
また、前記自動無段変速機(1)が、例えば第2図に
示すように、ベルト式無段変速装置(30)と、低速モー
ド(L)及び高速モード(H)に切換え得る補助変速装
置(40)を備え、更に該補助変速装置(40)が、前記無
段変速装置(30)の出力部(30a)に連結する第1の要
素(例えばリングギヤ21R)と、無段変速機の出力部材
(70)に連結する第2の要素(例えばキャリヤ21C)
と、無段変速機(1)の入力部材(60)に連結する第3
の要素(例えばサンギヤ21S)とを有するプラネタリギ
ヤ装置(21)を有しており、かつ係止手段(F又はB1)
を前記第3の要素(21s)に連結すると共に、該第3の
要素と前記入力部材(60)との間にクラッチ(C2)を介
在して、前記係止手段(F又はB1)の作動により、前記
プラネタリギヤ装置(21)を減速機構として機能して前
記低速モードとなし、かつ前記クラッチ(C2)の接続に
より、前記プラネタリギヤ装置(21)をスプリットドラ
イブ機構として機能して前記高速モードとなすものに適
用すると好適である。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、エンジンの出力トルクが、無段変
速機(1)を介して車輪に伝達され、自動は適宜速度に
て走行し、この際、無段変速機(1)は、ベルト等の無
段変速装置(30)の無段階トルク比制御と、補助変速装
置(40)の低速モード(L)と高速モード(H)の切換
え制御して、例えば第4図に示すように比較的大きなト
ルク比幅にて制御される。
また、目標トルク比設定手段(121)にて、スロット
ル開度、入力軸回転数及び車速等の各走行状況センサか
らの信号を受けて、最大動力特性又は最良燃費特性等の
所定変速特性になるように、変速機(1)全体での目標
トルク比(a)が目標トルク比設定手段(121)にて
設定される。そして、変速判断手段(122)が、現在の
トルク(システム)比(aP)と目標トルク比(a)と
を比較・判断して、モードの切換えを必要とする場合、
例えば第4図に示すように低速モード(L)から高速モ
ード(H)への切換えを判断した場合、モード切換え
(L→H)信号を発すると共に、切換え後のモード(例
えば高速モードH)における目標システム比(a)に
対応する無段変速装置(30)のトルク比(ベルト比)
(T)を算出し、該ベルト比(T)に向くダウンシフト
信号(矢印D)を発する。
この際、補助変速装置(40)の切換えによる変速中を
検出するモード切換え検出手段、例えばトランスファー
装置(80)(第2図)の回転開始を検出するセンサ(11
1)からの信号及びプライマリプーリの回転数変化信号
(165)等により、補助変速装置(40)の実際の切換え
作動時を検出し、該切換え作動時に合せて無段変速装置
(30)の変速操作が開始されるように、モード切替え変
速中判断手段(123)が無段変速操作手段(101)に信号
を発する。これにより、第17図(a),(b)に実線C
で示すように、モード切換え検出手段により検出された
補助変速装置(20)のL→H又はH→L切換え作動に合
せて無段変速装置(30)を変速操作し得る。
(ヘ) 実施例 以下、本発明を具体化した実施例について説明する。
まず、本発明に係る自動無段変速機(詳しくは特願昭
61−205614号、特願昭62−214378号又は特願昭62−3304
82号参照)を、第2図に示す概略図に沿って説明する
と、無段変速機1は、流体継手11及びロックアップクラ
ッチ12からなる発進(入力)装置10、補助変速装置40、
ベルト式無段変速装置30、減速ギヤ装置71と差動歯車装
置72とからなる出力部材70を備えている。補助変速装置
40は、トランスファー装置80、シングルプラネタリ装置
21及びモード切換え係合装置22からなる低高速モード切
換え装置20と、デュアルプラネタリ装置91及びリバース
ブレーキB2、フォワードクラッチC1からなる前後進切換
え装置90を備えている。そして、シングルプラネタリギ
ヤ装置21は、無段変速装置30の出力部30aに連結する第
1の要素21R(又は21S)と、無段変速機1の出力部材70
に連結する第2の要素21Cと、入力装置10からの入力軸6
0にトランスファー装置80を介して連結する第3の要素2
1S(又は21R)とを有している。また、該プラネタリギ
ヤ装置21を高速モードHと低速モードLに切換えるモー
ド切換え係合装置22は、ローワンウェイクラッチF及び
ローコースト&リバースブレーキB1からなる係止手段と
ハイクラッチC2からなり、該係止手段F,B1が低速モード
Lとなる減速機構として用いる際の反力支持部材となる
第3の要素21S(又は21R)にトランスファー装置80を介
して連結しており、またハイクラッチC2が入力軸60と第
3の要素21Sとの間に介在している。具体的には、プラ
ネタリギヤ装置21のリングギヤ21Rが無段変速装置30の
出力部30aに連動し、かつキャリア21Cが出力部材70に連
動し、そしてサンギヤ21Sがトランスファー装置80を介
してローワンウェイクラッチF及びローコースト&リバ
ースブレーキB1に連動すると共にハイクラッチC2に連動
している。
また、デュアルプラネタリギヤ装置91は、そのサンギ
ヤ91Sが入力軸60に連結し、かつキャリア91が無段変速
装置30の入力部30bに連結すると共にフォワードクラッ
チC1を介して入力軸60に連結し、またリングギヤ91Rが
リバースブレーキB2に連結している。
以上構成に基づき、本自動無段変速装置1における各
クラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチは、各ポジ
ションにおいて第3図に示すように作動する。なお、※
はロックアップクラッチ12が適宜作動し得ることを示
し、またS1,S2,S3は後述するソレノイドバルブの作動を
示す。
詳述すると、Dレンジにおける低速モードLにおい
て、フォワードクラッチC1が接続している外、ローワン
ウェイクラッチFが作動する。この状態では、エンジン
クランク軸の回転は、ロックアップクラッチ12又は流体
継手11を介して入力軸60に伝達され、更にデュアルプラ
ネタリギヤ装置91のサンギヤ91Sに直接伝達されると共
にフォワードクラッチC1を介してキャリヤ91Cに伝達さ
れる。従って、該デュアルプラネタリ装置91は入力軸60
と一体に回転し、正回転をベルト式無段変速装置30の入
力部30bに伝達し、更に該無段変速装置30にて適宜変速
された回転が出力部30aからシングルプラネタリギヤ装
置21のリングギヤ21Rに伝達される。一方、この状態で
は、反力を受ける反力支持要素であるサンギヤ21Sはト
ランスファー装置80を介してローワンウェイクラッチF
にて停止されており、従ってリングギヤ21Rの回転は減
速回転としてキャリヤ21Cから取出され、更に減速ギヤ
装置71及び差動歯車装置72を介してアクスル軸73に伝達
される。
また、Dレンジにおける高速モードHにおいては、フ
ォワードクラッチC1の外、ハイクラッチC2が接続する。
この状態では、前述同様に無段変速装置30にて適宜変速
された正回転が出力部30aから取出されてシングルプラ
ネタリギヤ装置21のリングギヤ21Rに入力される。一
方、同時に、入力軸60の回転はハイクラッチC2及びトラ
ンスファー装置80を介してシングルプラネタリギヤ装置
21のサンギヤ21Sに伝達され、これにより該プラネタリ
ギヤ装置21にてリングギヤ21Rとサンギヤ21Sとのトルク
が合成されてキャリア21Cから出力される。なおこの
際、サンギヤ21Sにはトランスファー装置80を介して反
力に抗する回転が伝達されるので、トルク循環が生じる
ことなく、所定のプラストルクがトランスファー装置80
を介して伝達される。そして、該合成されたキャリヤ21
Cからのトルクは減速ギヤ装置71及び差動歯車装置72を
介してアクスル軸73に伝達される。
なお、Dレンジにおける低速モードでの作動では、ワ
ンウェイクラッチFに基づき逆トルク作用時(エンジン
ブレーキ時)はフリーとなるが、SH,SLレンジにおいて
は、ローワンウェイクラッチFに加えてローコースト&
リバースブレーキB1が作動し、逆トルク作用時も動力伝
達する。
また、Rレンジにおいてはローコースト&リバースブ
レーキB1と共にリバースブレーキB2が作動する。この状
態では、入力軸60の回転は、デュアルプラネタリギヤ装
置91にてリングギヤ91Rが固定されることに基づきキャ
リヤ91Cから逆回転としてベルト式無段変速装置30に入
力される。一方、ローコースト&リバースブレーキB1の
作動に基づきシングルプラネタリギヤ装置21のサンギヤ
21Sが固定されており、従って無段変速装置30からの逆
回転はプラネタリギヤ装置21にて減速され、出力部材70
に取出される。
なお、第4図に示すように、ベルト式無段変速装置30
のトルク比(ベルト比)に対する無段変速機1のトルク
比(システム比)は、低速モードにおいては曲線Lに示
すようになり、かつ高速モードにあっては曲線Hに示す
ようになる。従って、低速モードLから高速モードHへ
(又はその逆に)ステップする際のステップ比(低速側
トルク比/高速側トルク比)は曲線Sで示すようにな
る。
ついで、第5図に沿って、本自動無段変速機の制御装
置について説明する。
本制御装置(システム)Uは、マイクロコンピュータ
からなる電子制御装置120、油圧制御装置150、及び各種
センサ、操作手段、表示装置からなる外部信号装置、そ
して各種アクチュエータとを備えている。電子制御装置
120は最良燃費特性、最大動力特性及びエンジンブレー
キ制御、L−H切換え制御等の所定パターンを記憶して
いると共に、所定演算をして、後述する表示装置173、
ドライバ177及び各油圧制御装置150の各制御部153,103,
102に出力する。また、油圧制御装置150は、後に第6図
に沿って詳述するが、油圧発生(ポンプ)部151、ライ
ン圧制御部152、シフト圧制御部153、発進(入力)制御
部103、L−H切換え制御部102及び選速部157等を有し
ている。そして、外部信号装置は、エンジンE部分に配
設されているスロットル開度センサ161と、自動無段変
速機1部分に配設されているトランスファーチェーン
(ハイボチェーン)回転センサ111、プライマリプーリ
回転数センサ165、セカンダリプーリ回転数センサ166、
車速センサ167及びモータ回転信号センサ169と、運転席
に配設されているフットブレーキ信号センサ170、シフ
トレバーの選択位置を検知するシフトポジションセンサ
171、エコノミー、パワー等の各種パターンを運転者が
選択操作するパターンセンサ172、及び各種表示装置173
等を有している。更に、アクチュエータは、発進(入
力)装置10に配設されている流体継手11及びロックアッ
プクラッチ12、補助変速装置40に配設されているローコ
ースト&リバースブレーキB1、ハイクラッチC2、フォワ
ードクラッチC1及びリバースブレーキB2、そしてドライ
バ177を介してベルト式無段変速装置30を変速制御する
変速用電気モータ101及びモータ変速位置に保持するブ
レーキ180を有している。
更に、油圧制御装置150について、第6図に沿って説
明する。
油圧制御装置150はポンプ等の油圧発生部151、ライン
圧制御部152、シフト圧制御部153、発進制御部103、L
−H切換え制御部102及び選速部157からなる。更に、油
圧発生部151はオイルポンプ181及びプレッシャリリーフ
バルブ182を有しており、タンク内のオイルをストレー
ナ183を介して吸込み、所定油圧を発生する。また、ラ
イン圧制御部152はレギュレータバルブ185からなり、ポ
ンプ181により発生した油圧を所定のライン圧PL調圧す
ると共に、余剰流を油路b,cにセカンダリ圧として供給
する。なお、油路cにはチェックバルブ186が介在し
て、流体継手11からのオイルの逆流を防止している。ま
た、シフト圧制御部153は第1のソレノイドバルブS1に
てデューティ制御されるシフト圧制御バルブ187からな
り、ライン圧油路aのライン圧を所定シフト圧に調圧し
て油路dに供給する。L−H切換え制御部102は第2の
ソレノイドバルブS2にてデューティ制御(又はオン・オ
フ制御)されるL−Hシフトコントロールバルブ189か
らなり、油路l及び絞りチェックバルブ192を介して供
給されるポートm1の油圧及び油路i及び絞りチェックバ
ルブ193を介して供給されるポートn1の油圧を所定油圧
に調圧して、それぞれポートm2及び油路h、ポートn2
び油路jを介してハイクラッチC2、ローコースト&リバ
ースブレーキB1に供給してモード切換(L→H)を行
う。発進(入力)制御部103は第3のソレノイドバルブS
3にてデューティ制御(又はオン・オフ制御)されるロ
ックアップコントロールバルブ190からなり、ロックア
ップオフ油路e及びロックアップオン油路fのオイルの
流れ方向を変更すると共にポートq2及び油路eを介して
供給されるロックアップオフ圧を所定の油圧に調圧す
る。選速部157はシフトレバーにより運転者にて操作さ
れるマニュアルバルブ191からなり、表に示すように各
ポジションにおいてポートのライン圧又はポートの
シフト制御圧を○印で示す各ポート,,に連通す
る。
本油圧制御装置150は以上のような構成からなるの
で、ポンプ181による油圧はレギュレータバルブ185によ
りライン圧に調圧され、該ライン圧は油路aを介してマ
ニュアルバルブ191のポートに供給され、またレギュ
レータバルブ185の余剰流はセカンダリ圧として油路b
から各潤滑箇所に供給されると共に、チェックバルブ18
6及び油路cを介して流体継手11側へ供給される。一
方、油路aのライン圧はシフト圧制御バルブ187のポー
トk1に連通され、ソレノイドバルブS1のデューティ制御
により適宜シフト圧に調圧され、該シフト圧がポートk2
から油路dを介してマニュアルバルブ191のポートに
供給される。
今、マニュアルバルブ191がNレンジ又はPレンジに
ある場合、ポート及びは遮断されている。なお、こ
の状態にあっては、第1及び第2のソレノイドバルブS
1,S2は各油圧サーボC1,C2,B1,B2に何等影響を及ぼさな
いが、次の制御に備えて、共にオン状態にするのが望ま
しい。この状態にあっては、すべての油圧サーボC1,C2,
B1,B2に油圧は供給されておらず、従って第3図に示す
ように、フォワードクラッチC1、ハイクラッチC2、ロー
コースト&リバースブレーキB1及びリバースブレーキB2
は非作動状態にある。
また、マニュアルバルブ191をNレンジからDレンジ
へ操作すると、ポートは閉塞状態のままであるが、ポ
ート,とが連通する。そして、ソレノイドバルブS1
のデューティ制御による所定シフト圧が油路d及びポー
ト,を介して油路lに供給され、更に油路gを通っ
てフォワードクラッチ油圧サーボC1に供給される。な
お、油路l及び絞りチェックバルブ192を介してシフト
バルブ189のポートm1にもシフト圧が供給されるが、第
2のソレノイドバルブS2はオン状態のままであり、シフ
トバルブは右半位置にあってポートm1は閉塞されると共
にポートm2がドレーンポートxと連通状態にある。従っ
て、該フォワードクラッチC1のみが接続して低速モード
L状態になる。なお、第1のソレノイドバルブS1のデュ
ーティ制御によるシフト圧に基づくフォワードクラッチ
C1の滑らかなシフトが完了すると、第1のソレノイドバ
ルブS1はオフ状態となって、シフト圧制御バルブ187が
右半位置となり、ポートk1とk2とが連通する。この状態
にあっては、ライン圧がポートk1,k2及び油路dを介し
てマニュアルバルブ191のポートに直接作用し、従っ
て油路l及び、フォワードクラッチ油圧サーボC1にはラ
イン圧が供給されて、フォワードクラッチC1は確実に係
合する。
そして、電子制御装置120により、Hモードへの切換
えが判断されると、第2のソレノイドバルブS2がデュー
ティ制御され、油路l及び絞りチェックバルブ192を介
してポートm1に供給されているライン圧が所定の油圧に
調圧され、該調圧された油圧がポートm2及び油路hを介
してハイクラッチ油圧サーボC2に供給され、ハイクラッ
チC2は滑らかに接続される。シフト完了後第2のソレノ
イドバルブS2はオフされて、シフトバルブ189が左半位
置に切換わり、ポートm1とm2が連通し、油路lのライン
圧がポートm1,m2及び油路hを介してハイクラッチ用油
圧サーボC2に供給される。これにより、先のフォワード
クラッチC1の接続と共にハイクラッチC2が接続して高速
モードH状態となる。
また、マニュアルバルブ191をSH又はSLレンジに操作
すると、ポートととの連通状態を維持すると共にポ
ートととが連通する。この状態にあっては、前述と
同様にポートの所定シフト圧(シフト完了後はライン
圧)がフォワードクラッチ油圧サーボC1に供給されると
共に、油路aのライン圧がポート及びを介して油路
iに供給され、更に絞りチェックバルブ193を介してシ
フトバルブ189のポートn1に供給される。そして、電子
制御装置120により、Lモード(DレンジL及びHモー
ドからSレンジLモードへの切換)と判断されると、第
2のソレノイドバルブS2のデューティ制御によりポート
n1に供給されるライン圧は所定の油路に調圧され、ポー
トn2及び油路jを介してローコースト&リバースブレー
キ油圧サーボB1に供給される。これにより、ローコース
ト&リバースブレーキB1は滑らかに接続する。シフト完
了後電子制御装置120からの信号により第2のソレノイ
ドバルブS2がオン状態となり、L−Hシフトコントロー
ルバルブ189は右半位置になり、ポートn1とn2とが連通
状態になり、ポートn1のライン圧がポートn2及び油路j
を介してローコースト&リバースブレーキ用油圧サーボ
B1に供給される。従って、フォワードクラッチC1と共に
ローコースト&リバースブレーキB1が作動してSレンジ
低速モードL状態となる。SレンジHモードからLモー
ドへ切換わる時も同様である。
SレンジLモードの状態から電子制御装置120により
Hモードへの切換が判断されると、DレンジのL→H変
速時と同様に、第2のソレノイドバルブS2がデューティ
制御され、ハイクラッチC2が滑らかに接続する。
なお、SレンジLモードにおいては、ローコースト&
リバースブレーキ用油圧サーボB1にライン圧が供給され
ているが、LモードからHモードへ切換えられるとき、
ポートm1とm2とが連通してハイクラッチ用油圧サーボC2
に油圧が供給され始める前に、ポートn1とn2とが遮断さ
れると共にポートn2がドレーンポートxに連通し、ロー
コースト&リバースブレーキ用油圧サーボB1はドレーン
され、ローコースト&リバースブレーキB1は解放され
る。そして、ハイクラッチC2の接続が完了すると、第2
のソレノイドバルブS2はオフされて、ハイクラッチ用油
圧サーボC2にライン圧が供給され、高速モードH状態と
なる。
一方、マニュアルバルブ191をRレンジに操作する
と、ポートとが連通すると共にポートとが連通
する。また、電子制御装置120からの信号により第2の
ソレノイドバルブS2がオン状態にある。この状態にあっ
ては、ポートからのシフト圧がポート及び油路oを
介してリバースブレーキB2に供給され、またポートの
ライン圧が油路i及ひ絞りチェックバルブ193を介して
シフトバルブ189のポートn1に供給され、更に右半位置
にある該バルブ189のポートn2及び油路jを介してロー
コースト&リバースブレーキB1に供給される。この際、
レギュレータバルブ185のフィーダバックポートpに前
記油路oからの油圧が作用し、ライン圧を高目に設定す
る。また、同様に、第1のソレノイドバルブS1によりシ
フト圧制御が行われ、滑らかなシフト操作と確実な係合
が保償される。
そして、Dレンジ及びSレンジにおいて、電子制御装
置120によりロックアップOFF→ONと判断されると、第3
のソレノイドバルブS3がデューティ制御され、ポートq1
の油圧が所定の油圧に調整され、ポートq2、油路eを介
してロックアップクラッチ12の右側に作用する(ロック
アップオフ圧)。この時、ポートs1とポートs2は連通さ
れており、油路rの油圧はポートs1,s2、油路fを介し
て流体継手11に導入され、ロックアップクラッチ12の左
側に作用する(ロックアップオン圧)。このロックアッ
プオフ圧とオン圧の差圧によりロックアップクラッチ12
は滑らかに接続される。第3のソレノイドバルブS3がOF
F(ロックアップOFF)の状態では、ロックアップコント
ロールバルブ190が左半位置にあり、油路cからのセカ
ンダリ圧がポートq1及びq2及び油路eを介して流体継手
11に導入され、そして油路fを通って排出し、従ってロ
ックアップクラッチ12が切断状態にあるが、第3のソレ
ノイドバルブS3がON(ロックアップON)の状態では右半
位置にあり、ポートs1とs2とが連通すると共にポートq2
がドレーンXに連通して、ポートからの油圧が油路
r、ポートs1,s2及び油路fを通って流体継手11に導入
され、ロックアップクラッチ12に作用し、従ってロック
アップクラッチ12が接続状態となる。なお、ロックアッ
プオンのときでも第3のソレノイドバルブS3をオン状態
にはせず、デューティ制御を行いロックアップクラッチ
のスリッピング制御を行うことも可能である。
ついで、本実施例に係る電子制御装置120の作用につ
いて第7図に沿って説明する。
モータ回転信号センサ169からの回転信号及びドライ
バ177からのアラーム信号によりベルト式無段変速装置3
0の操作限界(ストロークエンド)が検出され、またス
ロットルセンサ161からスロットル開度、及びソフトタ
イマーを勘案してその変化率を検出する。また、プライ
マリプーリセンサ165及びセカンダリプーリセンサ166か
らの信号によりそれぞれプライマリプーリ回転数(N
p)、セカンダリプーリ回転数(Ns)を検出し、更に車
速センサ167からの信号により車速及びソフトタイマを
勘案してその変化率を検出する。また、パターンスイッ
チ172からの信号によりエコノミーモード、パワーモー
ド等のパターンを検出し、更にシフトポジションセンサ
171からの信号によりP,R,N,D,SH,SLの各レンジ検出と、
そのシフトポジション変化を検出し、またフットブレー
キセンサ170からの信号によりブレーキ作動状態を検出
する。
そして、スロットル開度及びその変化率、車速及びそ
の変化率の検出値に基づき加速要求判断部200が所定判
断をし、またプライマリプーリ回転数及びセカンダリプ
ーリ回転数に基づき現在ベルト比算出部201が現在のベ
ルト式無段変速装置30のトルク比(以下単にベルト比と
いう)Tpを算出する。更に、該算出部201からのベルト
比と後述するH−L選択判断部203からの現在の低速又
は高速モード状態の信号に基づき、現在システム比算出
部202が現在の無段変速機1としてのトルク比(以下シ
ステム比という)aPを算出する。一方、加速要求判断
部、パターン検出値、シフトポジション検出値からの信
号に基づき、最大動力、最良燃費判断部205が最良燃費
特性により制御するか最大動力特性により制御するかを
判断する。そして、該判断部205からの信号、スロット
ル開度及び車速、ブレーキの検出信号に基づき、目標シ
ステム比上・下限値算出部206が目標とする変速機全体
のトルク比(システム比)の上・下限値▲a* max▼,▲
* min▼を算出する。更に、該算出部206に基づき、目
標ベルト比算出部207がベルト式無段変速装置の低速モ
ードにおける目標トルク比(ベルト比)▲T* L▼及び高
速モードにおける目標トルク比▲T* H▼を算出する。
そして、加速要求判断部200、スロットル開度検出
値、現在ベルト比算出部201、現在システム比算出部20
2、プライマリプーリ回転数値検出値、セカンダリプー
リ回転数検出値、最良燃費、最大動力判断部205、目標
システム比上・下限値算出部206及び目標ベルト比算出
部207からの信号に基づき、H−L選択判断部203が現状
モードのままでベルト式無段変速装置30の変速のみで目
標システム比aを達成する方がよいか又はモードを切
換えて(L→H,H→L)目標システム比aを達成する
方がよいかを判断する。そして、該判断部203からの高
速モードH又は低速モードL信号に加え、前記ストロー
クエンド検出値、加速要求判断部200、現在ベルト比算
出部201、スロットル開度検出値、目標ベルト比算出部2
07、目標システム比上・下限値算出部206からの信号に
基づき、CVT変速制御信号発生部210がH−L選択判断部
203にて判断された所定モードにおいて目標システム比
の上・下限値▲a* max▼,▲a* min▼にはいるようにド
ライバ177に所定回転信号を発し、モータ101を回転して
てベルト式無段変速装置30を所定値に制御する。また、
スロットル開度検出値、P,N,D,SH,SL検出値、シフトポ
ジション変化検出値に基づき、シフト圧制御信号発生部
211がマニュアルバルブのN→D,N→R,D→R,R→D操作時
にデューティ信号を発し、第1のソレノイドバルブS1を
制御する。また、H−L選択判断部203及びスロットル
開度検出値の信号に基づき、L−H切換え制御信号発生
部212が低速及び高速モードへの切換えを判断すると、
切換え信号が発せられて、第2のソレノイドバルブS2を
デューティにて切換を終了させる。また、H−L選択判
断部203、スロットル開度及びプライマリプーリ回転数
の検出値の信号に基づき、ロックアップ制御信号発生部
213が第3のソレノイドバルブS3をオン・オフ又はデュ
ーティ制御する。
本実施例は、上述制御に加えて、電子制御装置120に
低高速モード(L−H)変速検出処理部123が設置され
ている。該変速処理部123は実際に低速モード切換え装
置20が切換えられた時、例えばトランスファーチェーン
センサ111がチェーン80の回転開始又は回転が減少し始
めたことを検出した信号が入力され、CVT変速制御信号
発生部210に変速操作開始信号を出力する。
ついで、本実施例によるL−H検出処理制御を付加し
た電子制御装置のフローを、第8図ないし第16図に沿っ
て説明する。
まず、第8図に沿ってメインフローを説明するに、セ
ンサからの入力信号を読み込む処理F1、ベルト式無段変
速装置の実際のベルトトルク比を算出する処理F2、それ
と現在のモード(Hモード、又はLモード)より実際の
システム比を算出する処理F3、スロットル開度、車速、
走行モードより目標システム比上・下限を算出する処理
F4、そして補助変速装置を低速モードか又は高速モード
にしたらよいかの判断を行う処理F5、補助変速装置の変
速指令・変速出力を行う処理F6以上の判断、算出された
値に基づいて現在のシステム比が、目標システム比上・
下限内にあるように、無段変速部の変速方向と変速速度
の制御を行う処理F7、S1及びS3のソレノイドバルブを制
御する処理F8が順次行われる。
ついで、L−H変速検出処理F6について詳述する。第
9図に示すように、特に係合要素のつかみ換えを生ずる
SH,SLレンジ時におけるL→H変速検出処理について述
べると、ステップF5のH−Lモードの選択判断部よりの
L−H切換え指令信号があるか、ないか判断され(F1
1)、L−H切換え指令があれば、現在ペライマリ回転
数NPに定数kを掛けて(NP×K=NT)トランスファーチ
ェーン80のチェーンスピードを算出し、それと実際のト
ランスファーチェーンスピードNTPを読み込む(F12)。
ローコースト&リバースブレーキB1を解放し、ハイクラ
ッチC2を係合しつつある場合、即ち低速モードから高速
モードへ切換え中(切換え指令L→H)であるかどうか
が判断され(F13)、切換え指令L→Hの場合、切換え
中フラグA=0で(F14)、トランスファーチェーンス
ピードNTP≠0の場合(F15)、切換え中フラグA=1が
セットされる(F16)。すなわち、L→H切換え指令が
あり、B1→C2に切換わり始めた時の、トランスファー80
が回転し始めを検出する。次にL→H(F13)中でA=
1(F14)の場合、実際のチェーンスピーどNTPとプライ
マリ回転数より算出したチェーンスピートNTとを比較し
ほぼ等しくなった時(|NT−NTP|<α)(F17)、L→H
の切換えが終了したと判断をし、切換え中フラグAとL
−H切換え指令をクリアする(F18)。S13においてハイ
クラッチC2を解放すると共にローコースト&リバースブ
レーキB1が係合しつつある場合、即ちH→Lの切換え指
令があル場合で、切換え中フラグA=0の場合、実際の
トランスファーチェーンスピードNTPとプライマリ回転
より求めたチェーンスピードNTにα以上の差が検出され
た場合(F20)、補助変速装置40が変速しつつあるとし
て切換え中フラグAをセットし(F16)、次にF19にてA
=1の場合、トランスファーチェーン|NTP|値がβ以下
になった、すなわちほぼ停止状態であると判断した場合
(F21)、切換え中フラグAと、L−H切換指令をクリ
アする(F18)。
また、L→H変速検出処理の他の実施例として、第10
図に示すように、ステップF31にて、前述ステップF11と
同様にL−H切換え指令があるか判断され、更に指令の
ある場合、ステップF32にて現在のエンジン回転数と車
速より実際のシステム比bを算出後、F33にて変速中フ
ラグAがクリア(A=0)状態にあるか否か判断され
る。更に、ステップF33にて、変速中フラグAがクリア
状態である場合、ステップ34にて、モード切換え前のモ
ード(L又はH)でのシステム比cを算出する。そし
て、ステップF35にて、現在のシステム比bと切換え前
のモードでのシステム比cを比較し、その差(|b−c|)
が所定値(l)より大きい場合、補助変速装置の切換え
中フラグAがセットされる(F36)。また、ステップF33
にて変速中フラグがセットされている場合、切換え後の
モードにおけるシステム比dを算出する(ステップF3
7)。そして、ステップF38にて、現在のシステム比bと
切換え後モードでのシステム比dとを比較し、その差が
略々0の場合(m以下)、補助変速装置の切換え変速中
のフラグAとL−H切換え指令をクリアする(F39)。
第11及び第12図は、L→H、又はH→L中のベルトトル
ク比とシステム比の関係を示す図である。
ついで、変速部変速用アクチュエータ制御F7につい
て、第13図に沿って詳示する。現在のシステム比aP(実
際のベルトトルク比と現在のモードより求めたシステム
比;L−H切換え指令があり、切換え中フラグA=0の場
合、切換え前のモードにて、またA=1の場合は切換え
後のモードにてシステム比を算出(第14図(a)参
照))が目標システム比上・下限内にあるかの判断(F4
1)を行い、aPが上・下限外の場合、L−H切換え指令
があり(F42)、切換中の場合(F43)、目標システム比
を実現させるための目標ベルトトルク比は切換え後
のモードより算出し(切換え後Hモード:F42,F43,F45,F
47又は切換え後Lモード:F48)、またL−H切換え指令
があり、切換え中フラグのない場合、目標ベルトトルク
比を切換え前のモードより算出(切換え前Lモード:F4
2,F43,F46,F48又は切換え前Hモード:F47)、またL−
H切換え指令のない場合は、現在のモードで目標ベルト
トルク比Tを算出(現在モードL:F44,F48現在モード
H:F44,F47)する(第14図(b)参照)。実際のベルト
トルク比TPと目標ベルトトルク比Tを比較し、T
TPの場合、ダウンシフト信号(F51)、T>TPでない
場合は、アップシフト信号(F50)を変速用アクチュエ
ータに出力する。
従って、例えばL→H切換え指令が出力した場合(F4
2;Yes)、まず、L→H切換え作動が実際に開始したこ
とを判断し(F15;Yes→F16→F43;Yes)、更にHモード
に基づく目標ベルトトルク比Tが算出される(F45;Ye
s→F47)。これにより、補助変速装置の実際のL→H切
換え作動にタイミングを合せて無段変速装置の変速操作
が開始され(F49,F50,F51)、L→H切換え作動が完了
すると(F17)、L→H切換え指令はクリアされる(F18
→F42;No)。また、例えばH→L切換え指令が出力した
場合、H→L切換え作動が実際に開始したことを判断し
(F20;Yes→F16→F43;Yes)、更にLモードに基づく目
標ベルトトルク比Tが算出される(F45;No→F48)。
これにより、補助変速装置の実際のH→L切換え作動と
タイミングを合せて無段変速装置の変速操作が開始さ
れ、H→L切換え作動が完了すると(F21)、H→L切
換え指令がクリアされる(F18→F42;No)。
即ち、特許請求の範囲及び課題が解決するための手段
における「モード切換え信号に基づき、無段変速判断手
段に発する所定タイミング信号」は、第9図におけるF1
5,F20(又は第10図におけるF35)及び第13図におけるF4
3のYes判断が相当する。
更に、実際のエンジン回転数と目標エンジン回転数の
差(偏差量)より、システム比の変速速度を設定し、
(F55、第15図参照)、この設定値になるようにシーブ
移動スピードを決定する(F56)(第16図参照)。一例
として、高速モード時アップシフトを説明すると、現在
のシステム比をとり(P点)、そこからF55で決定され
た変速速度を横軸に平行にとり(l1)、その点から縦軸
に平行に線分を記入する(l2)。このl2の大きさに比例
して、ベルト部の変速速度を決定し制御を行う。低速モ
ード時、ダウンシフト時など、その他の場合も同様であ
る。またF41にて▲a* min▼<aP<▲a* max▼ならば変
速用アクチュエータに停止信号を出力する。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、補助変速装置
(40)の切換えによる実際の変化を検出して、無段変速
装置(30)の作動タイミングを合せるので、常に補助変
速装置(40)の切換えによる変速に合せて無段変速装置
を操作でき、無段変速作動の早過ぎ又は遅れ過ぎによる
シフトフィーリングの悪化を防止して、常に良好なシフ
トフィーリングを維持し得る。特に、係合要素のつかみ
換えによる(C2→B1,B1→C2)補助変速装置の切換え
時、及び経年変化及び部品のばらつきにより補助変速装
置の切換えタイミングにずれを生ずるような場合であっ
ても、常に補助変速装置の切換え変速に無段変速をタイ
ミング合わせすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る機能ブロック図である。また、第
2図は本発明に適用し得る自動無段変速機を示す概略
図、第3図はその各ポジションにおける各要素の作動を
示す図、第4図はベルト比に対するステップ比及びシス
テム比の関係を示す図である。更に、第5図は本発明の
実施例における制御装置を示すブロック図、第6図はそ
の油圧制御回路を示す図、第7図は本実施例の電子制御
装置を示すブロック図である。そして、第8図は本実施
例の作用を示すメインフロー、第9図は補助変速装置の
切換えによる変速検出処理を示すフローであり、また第
10図は他の実施例による変速検出処理を示すフローであ
る。第11図及び第12図は変速切換え中のシステム比の変
化を示す図である。更に、第13図は無段変速部変速用ア
クチュエータ制御を示すフローであり、第14図(a),
(b)はシステム比の算出を示す図である。第15図は目
標エンジン回転数と実際のエンジン回転数の差とシステ
ム比の変速速度の関係を示す図であり、第16図はシステ
ム比とシーブ移動量の関係を示す図である。そして、第
17図は補助変速装置切換え時のエンジン回転数変化を示
す図で、(a)はL→H、(b)はH→L時を示す。 1……自動無段変速機、30……(ベルト式)無段変速装
置、40……補助変速装置(シングルプラネタリギヤ装
置)、101……無段変速操作手段(モータ)、111,165…
…モード切換え検出手段(トランスファー回転センサ、
プライマリプーリ回転センサ)、112……モード検知手
段、120……(電子)制御部、121……目標トルク比設定
手段、122……変速判断手段、122a……無段変速判断手
段、122b……モード切換え判断手段、123……モード切
換え変速中判断手段、102,C2,B1……モード切換え手段
(ハイクラッチ、ローコースト&リバースブレーキ)、
160……トルク比検知手段。
フロントページの続き (72)発明者 今井 教雄 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 長田 幸広 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−2957(JP,A) 特開 昭61−109955(JP,A) 特開 昭62−67361(JP,A) 特開 昭62−98060(JP,A) 特開 昭63−158353(JP,A) 特開 昭63−266266(JP,A) 特開 昭63−280956(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段階にトルク比を可変制御し得る無段変
    速装置と、該無段変速装置と組合わされて、変速制御可
    能領域を、比較的高いトルク比領域となる低速モードか
    ら比較的低いトルク比領域となる高速モードまでの複数
    モードの中から適正なモードに切換え得る補助変速装置
    と、前記無段変速装置を可変制御する無段変速操作手段
    と、前記補助変速装置を切換え作動するモード切換え手
    段と、を備えてなる車輌用自動無段変速機において、 前記無段変速装置のトルク比を検知するトルク比検知手
    段と、 前記補助変速装置がどのモードにあるのかを検知するモ
    ード検知手段と、 走行状況において定まる前記無段変速機の目標トルク比
    を設定する目標トルク比設定手段と、 無段変速判断手段及びモード切換え判断手段からなり、
    前記トルク比検出手段、モード検知手段及び目標トルク
    比設定手段からの信号を適宜比較・判断して、前記無段
    変速操作手段及びモード切換え手段に信号を発する変速
    判断手段と、 前記モード切換え手段によるモード切換え状態を検出す
    るモード切換え検出手段と、 該モード切換え検出手段からのモード切換え信号に基づ
    き、前記無段変速判断手段に所定タイミング信号を発す
    るモード切換え変速中判断手段と、を備え、 前記変速判断手段によるモード切換え時、前記モード切
    換え変速中判断手段に基づき実際のモード切換え作動に
    合わせて前記無段変速操作手段の作動を開始するように
    構成した、 ことを特徴とする車輌用自動無段変速機における制御装
    置。
JP63141253A 1988-06-07 1988-06-07 車輌用自動無段変速機における制御装置 Expired - Fee Related JP2963460B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63141253A JP2963460B2 (ja) 1988-06-07 1988-06-07 車輌用自動無段変速機における制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63141253A JP2963460B2 (ja) 1988-06-07 1988-06-07 車輌用自動無段変速機における制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01312265A JPH01312265A (ja) 1989-12-18
JP2963460B2 true JP2963460B2 (ja) 1999-10-18

Family

ID=15287623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63141253A Expired - Fee Related JP2963460B2 (ja) 1988-06-07 1988-06-07 車輌用自動無段変速機における制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2963460B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5182968A (en) * 1991-10-16 1993-02-02 Borg-Warner Automotive Transmission & Engine Components Corporation Force ratio control of continuously variable transmissions
US6261200B1 (en) * 1997-10-02 2001-07-17 Nsk Ltd. Continuously variable transmission
WO2015053073A1 (ja) * 2013-10-08 2015-04-16 ジヤトコ株式会社 副変速機付き無段変速機の制御装置
JP2015224773A (ja) * 2014-05-29 2015-12-14 ダイハツ工業株式会社 動力分割式無段変速装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01312265A (ja) 1989-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6319743B2 (ja)
KR20110021684A (ko) 무단 변속기 및 그 제어 방법
US5924955A (en) Continuously variable transmission controller
JP2963460B2 (ja) 車輌用自動無段変速機における制御装置
JP3226123B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2825815B2 (ja) 車輌用自動無段変速機における制御装置
JP2847779B2 (ja) 無段変速機
JP2766639B2 (ja) 無段変速機用制御装置
JP3395581B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2003042280A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2768948B2 (ja) 車輌用自動無段変速機における制御装置
JP2864722B2 (ja) 車両用変速機の変速制御装置
JPH0379853A (ja) 車両の走行制御装置
JP2785225B2 (ja) 車輌用自動無段変速機における制御装置
JP3424505B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3617360B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JPH028930B2 (ja)
JPH08178000A (ja) 無段自動変速機の制御装置
JPH1113875A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH06257665A (ja) 無段変速機の制御装置
JP3303700B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3128098B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPS63280956A (ja) 無段変速機用制御装置
JPS59200849A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS61109946A (ja) 車両用自動変速機の変速初期油圧設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees