JP2963169B2 - 高周波プラズマ発生用電極 - Google Patents

高周波プラズマ発生用電極

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、材料表面にプラズマCVD法により成膜した
り、また材料表面をプラズマクリーニングするなどの目
的に適用される高周波プラズマ処理装置において使用さ
れるプラズマ発生用電極に関するものである。
〔従来の技術〕
高周波プラズマ処理は、減圧下の乾式表面処理とし
て、例えばプラズマCVD法による材料表面上への成膜処
理あるいはプラズマエッチング法、プラズマクリーニン
グ法による材料の表面処理等に用いられている。
この種の高周波プラズマ処理装置は、減圧処理室内に
少くとも一対のプラズマ発生用電極を具え、その電極間
に被処理材を配置して、処理に応じた反応ガスを導入し
つつ、高周波プラズマを発生させて所定の処理を行なう
ものである。
この場合電極としては、平行平板型電極装置が多用さ
れており、更にそれには1枚ずつ処理を行なう枚葉型の
もの、および同時に複数枚処理を行なうバッチ型のもの
とがあって処理目的に応じて適宜使い分けられている。
なお、枚葉型の場合には上部電極と被処理材を支持する
下部電極とが対向して配置され、電極間に高周波電力が
印加されて被処理材が1枚ずつ処理されるのであり、バ
ッチ型のものは処理枚数に応じた電極を複数枚対向的に
配置して各対向電極間に被処理材を配置するか、または
被処理材が導電材であるときには、被処理材自体を一方
の電極として複数枚の被処理材を同時に行なうものであ
る。
現在、高周波プラズマ処理装置は、半導体素子などの
高付加価値部材の製造用装置として多用されている。例
えば、プラズマCVD法によってシリコン単結晶基板(以
下シリコンウェハという)上に二酸化珪素(SiO2)、窒
化珪素(Si3N4)等の絶縁皮膜を形成したり、適当な基
板の上にアモルファスシリコン膜を形成することなどが
行なわれている。この場合において、SiO2膜を得るとき
には、TEOS(テトラエチルオルトシリケート、またはエ
チルエトキシシラン)ガスと酸素(O2)を、またSi3N4
膜を得るときには、モノシラン(SiH4)ガスとアンモニ
ア(NH3)ガスをそれぞれ1〜20Torrの真空処理室に導
入し、例えば13/56MHzの高周波電流を印加してプラズマ
を発生させることにより、気相反応により300〜400℃に
加熱された被処理材のシリコンウェハ上に反応生成物を
堆積させて、これらの絶縁皮膜の形成を行なっている。
電極材料としては、かつては主としてステンレス鋼が
用いられていたが、プラズマアタックによる重金属汚染
や侵食性が大きい等の問題から現在では軽量で、重金属
汚染のないアルミニウム材に主流が移りつつある。この
ような、アルミニウム材の使用例は、例えば特開昭61−
56415号公報に見られる。また、発生プラズマの安定性
をはかるために、特開平1−312088号公報に見られる如
く、その表面に硫酸陽極酸化皮膜を形成しアルミニウム
電極も使用されている。
ところで、このようなプラズマCVD法による絶縁膜の
形成に際しては、反応生成物の堆積は勿論被処理材のシ
リコンウェハ上に優先的に行なわれるが、このほか処理
室内にある全ての物体上、例えばプラズマ電極や処理室
壁等の表面へも堆積する。このため、後処理としてプラ
ズマ電極のクリーニングを行ない、堆積物を除去するこ
とは操業の安定性確保のために欠くべからざる必要条件
となっている。このクリーニング処理法にはフッ化物ガ
ス、例えばCF4,C2F6,NF3ガスと酸素もしくはN2Oガスと
の混合ガスを添加したガスを用いて高周波プラズマ放電
を行なうドライクリーニング処理法が同一装置内で行な
い得るという簡便性故に実用的な方法として多用されて
いる。
即ち、ドライクリーニング処理は、処理室内にエッチ
ングガスを導入しつつ高周波プラズマ放電を行ない、プ
ラズマ中に発生したフッ素ラジカルによる化学作用によ
って、処理室内の各部位に堆積した先のプラズマ処理に
よる反応生成物を低沸点のフッ化物に転換し、気化させ
ることによってその表面から除去するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このクリーニング処理に際して電極の
一部もフッ化物との反応により、アルミニウム−フッ素
化合物を生じて消耗する。特に、近年になってフッ化物
ガスにクリーニング性能の高いものが使用されるように
なり、また使用温度も高くなるにつれて、このクリーニ
ング処理によるアルミニウム電極の消耗は無視できない
大きな問題になってきている。
例えばアルミニウム材として6061合金(Mg1重量%)
を使用した場合において、この合金に10μmの硫酸陽極
酸化皮膜を形成させた電極においても、処理可能なウェ
ハ枚数は5000枚が限度であった。
特にクリーニング処理を施すに際してCF4,C2F6ととも
にN2Oを使用する場合には電極の消耗は極めて急速であ
る。
本発明はプラズマ電極のかかえる上記したような問題
点を解決し、フッ素雰囲気下において150〜450℃付近の
温度で使用しても消耗が少なく安定的な操業を確保出来
るようなプラズマ電極を提供することを目的とするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記目的を達成するためにフッ素雰囲気
下において使用されるプラズマ発生用電極材料について
鋭意検討を重ねた結果、マグネシウムおよびマグネシウ
ム合金、アルミニウム材を用いる場合にはマグネシウム
を2重量%以上含むアルミニウム合金材を電極材料とし
て使用するか、或いはこれらの材料を電極表面に被覆し
た場合においては、100〜450℃の温度範囲でプラズマ励
起されたフッ素に繰返し曝されるような環境下において
も電極に著しく耐食性を付与することができることを見
出した。
また、電極使用前に電極表面、或いは前記被覆層表面
に予めフッ化マグネシウムからなる化合物層をイオンプ
レーティングその他の乾式処理法によって被着させてお
いてから使用に供するときは、プラズマ処理初期から所
望のプラズマ処理を安定して行うことができる。
即ち本発明は減圧処理室内に、対向的に配置された少
なくとも一対からなる電極間に高周波電力が印加され、
プラズマを発生させるプラズマ発生用電極において、該
電極の少なくとも表面がマグネシウム、マグネシウム合
金またはマグネシウムを2重量%以上含有するアルミニ
ウム合金で構成されていること、また必要に応じて使用
前に電極表面にフッ化マグネシウムの被覆層を形成させ
ることを特徴とする高周波プラズマ発生用電極である。
〔作 用〕
本発明の電極の少なくとも表面の主要構成成分である
マグネシウムとアルミニウムは、前述のクリーニングプ
ロセスにおいて、C2F6またはCF4等から高周波の印加に
よって生じたフッ素ラジカルと反応してその表面にAlF3
およびMgF2を生成する。AlF3の粒子は緻密ではないの
で、さらに表面からのフッ素ラジカルまたはフッ素イオ
ンの侵入を抑制することは困難であるが、一方のMgF2
子は緻密であるので、電極中のマグネシウム量が或る程
度あれば、フッ素ラジカルの侵入を抑制するに充分な厚
さの層を形成することが期待できる。
ここで「少なくとも」とは電極自体が上述の金属また
は合金で構成されている場合と電極の表面が上述の金属
で被覆されている場合を言う。
電極材料又は被覆材料が純マグネシウムによって構成
されるときはALF3とMgF2の競合生成の問題は起らない。
しかし電極又は被覆層に6061アルミニウム合金の如き、
マグネシウム含有量2重量%未満のアルミニウム合金を
使用するときは合金中のマグネシウム量が不十分である
ためにフッ素ラジカルの侵入を抑制するに足るフッ化マ
グネシウムの生成は期待出来ない。
本発明は目的に沿うようなアルミニウム合金は例え
ば、市販合金であれば5000系合金のようにマグネシウム
を2重量%以上含有する合金である。また、電極にアル
ミニウム合金を使用する場合にアルミニウム合金表面に
陽極酸化皮膜を施すことは電極の寿命の延長に若干の効
果はあるが、これは必ずしも決定的なものではない。特
にプラズマの発生に際してアーキング等の非定状電圧状
態により陽極皮膜が破壊される場合には、侵食は速いス
ピードで進行してしまう。
マグネシウム以外に含有される元素としては、鉄、珪
素、亜鉛、マンガン、銅、クロム、チタン等があるが、
これらの元素はプラズマ処理初期においてフッ化物とし
て散し、電極表面には残存せず、したがって電極の寿命
には特に悪影響を及ぼさないから含有していても不都合
ではないが、上記の元素が多量に含有されるプラズマ処
理初期において散したフッ化物が生成した膜中に混入し
て膜の性能等を悪化させることがあるので、このような
観点からは上記の元素は可及的少量とすることが好まし
い。
なお、溶製にあたってベリリウムを0.005〜0.1重量%
程度含有させてマグネシウムの酸化消耗を防止すること
ができるが、プラズマ処理初期においてベリリウムがフ
ッ化物として散し、生成した膜中に混入して膜の性能を
悪化させることがあるので、このような観点からはベリ
リウムは可及的少量とすることが好ましい。
またアルミニウムの酸化皮膜はフッ素ラジカルと反応
して徐々にAlF3に変化するので、いずれにしても、その
防御作用は満足し得るものではない。
使用前の電極にイオンプレーティング、CVD等の乾式
表面処理によって予めフッ化マグネシウム(MgF2)層を
形成させておけば、形成されるMgF2層の厚さが安定する
までのプラズマ処理の処理枚数を減少できるので、被処
理材の歩留を向上させることができ、その厚さを3〜4
μmとしておくことによりプラズマ処理初期から所望の
プラズマ処理を安定して行うことができる。しかしなが
ら、これも6061合金の如きマグネシウム含有量の少ない
電極では長期的な効果は望めない。
何れにしても高周波プラズマ発生用電極は純マグネシ
ウムまたはマグネシウムを多量に含むマグネシウム合
金、またはアルミニウムをベースとする合金であれば合
金中にマグネシウム2重量%以上を含むアルミニウム合
金を使用することが必須の要件であり、また他組成から
なる電極表面に純マグネシウムまたはマグネシウム合
金、または2重量%以上のマグネシウムを含むアルミニ
ウム合金を被覆した電極を用いても同じ効果が得られ
る。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について述べる。
実施例1 マグネシウムを2.3重量%含むアルミニウム合金(JIS
5052)を用い、円盤状プラズマ電極を作成して下部電極
とした。前記下部電極と対向して同一アルミニウム合金
からなる上部電極を設けて、両極間にシリコンウェハを
置いてTEOSと酸素の混合気体を用いて数Torrとし、且つ
RFパワーを4ワット/cm2としてシリコンウェハ上にSiO2
膜を生成させた。このときの下部電極の温度は400℃で
あり生成時間は1分間であった。
シリコンウェハを取り出した後、下部電極の周辺及び
上部電極に析出したSiO2を除去するためにCF4,C2F6およ
び酸素の混合気体を用いて、RFパワー4ワット/cm2で90
秒間クリーニングを実施することによって1サイクルの
処理を終了した。
この一連の処理を繰返し5000回実施したところ、SiO2
膜の生成速度および膜の物理的性質は所定の範囲内にあ
って、極めて良好な特性のものを安定して得ることがで
きた。
下部電極はなお使用可能な状態であったが、検査のた
めこれを取り出したところ表面に褐色の膜が生成してい
るのが観察された。この部分の電極を切り出し膜断面の
顕微鏡観察による膜厚測定とEPMAによる膜組成の測定を
行なったところ、褐色膜の組成はMgF2であり、またその
膜圧は7〜8μmであった。
実施例2 マグネシウムを5.0重量%含み且つ溶体化温度から水
冷してマグネシウムを十分に固溶させたアルミニウム合
金(JIS5056に0.01重量%のBeを添加)を用いて、実施
例1と同様の一対のプラズマ電極を作成した。
これら一対の電極を用いて実施例1と同様に下部電極
上にシリコンウェハを設置し、SiH4とNH3との混合気体
を数Torrの真空度において両極間に導入しRFパワーを3.
5ワット/cm2で90秒間印加して、Si3N4を下部電極上に設
置したシリコンウェハ上に析出させた。
装置からシリコンウェハを取り出しC2F6とN2Oの混合
気体を数Torrの真空度で導入して、RFパワー4ワット/c
m2で90秒間両極間に印加して実施例1と同様電極のクリ
ーニングを実施して、1サイクルの処理を完了した。こ
の間の下部電極の加熱温度は400℃であった。
この一連の処理の繰り返しを5000回実施したが、Si3N
4膜の生成速度および膜の物理的性質はいずれも所定の
範囲内にあって、極めて良好な性質のものを安定して得
ることが出来た。
5000回の処理が終了した後、電極の検査を実施したと
ころ、電極表面には褐色の膜が生成していることが観察
された。
実施例1と同様にして褐色膜を検査したところその組
成はMgF2であり、また膜厚は7〜8μmであった。
処理期間中、上部婉曲の温度は250℃以下に保たれて
おり電極表面の変色は下部電極に比べて軽度であった。
上記と同様な検査を行なったところ3〜4μmのMgF2
生成が確認された。
実施例3 マグネシウムを4重量%含むアルミニウム合金を用い
て実施例1と同様の一致のプラズマ電極を作成し、これ
らを20℃、18重量%の硫酸中において1A/dm2の電流密度
で直流電流によって32分間の陽極酸化処理を施し、約9
μmの酸化皮膜をその表面に生成させた。
このようにして得られた電極を使用して実施例1と同
様、一連のシリコンウェハのSiO2処理とクリーニング処
理を繰り返し行なった。繰り返し数が5000回に達しても
ウェハに対するSiO2の生成速度は低下せずまた、生成し
た膜の物理的性質に変化は認められなかった。
5000回の処理を終了した後、操業を中止して電極の検
査を実施した。
電極表面は黒褐色に変化しており、この部分を切り出
して実施例1と同様にして皮膜断面顕微鏡観察とEPMA観
察による検査を行なったところ膜厚8〜9μmのMgF2
が生成しているのが確認された。
実施例4 アルミニウム9重量%、亜鉛約1重量%を含み残部マ
グネシウムからなるマグネシウム合金を用いて実施例1
と同様にして一対のプラズマ電極を作成し、この電極を
使用して実施例1と同様、シリコンウェハに対するSiO2
処理及び電極のクリーニング処理の一連の処理を繰り返
し行なった。
繰り返し数が5000回に達してもシリコンウェハに対す
るSiO2の生成速度は低下せず、また生成した膜の物理的
性質の変化は認められなかった。
5000回で操業を中止して、電極の検査を実施した。
電極表面は黒褐色に変化しており、この部分を切り出
して実施例1と同様にして断面顕微鏡観察とEPMA観察に
よる検査を行なったところ、膜厚6〜8μmのMgF2膜の
生成が確認された。
実施例5 99.85重量%のマグネシウムを用いて実施例1と同様
にして一対のプラズマ電極を作成し、この電極を使用し
て実施例1と同様、シリコンウエハに対するSiO2処理及
び電極のクリーニング処理の一連の処理を繰り返し行っ
た。
繰り返し数が5000回に達してもシリコンウェハに対す
るSiO2の生成速度は低下せず、また生成した膜の物理的
性質の変化は認められなかった。
5000回で操業を中止して、電極の検査を実施した。
電極表面は黒褐色に変化しており、この部分を切り出
して実施例1と同様にして断面顕微鏡観察とEPMA観察に
よる検査を行なったところ、膜厚6〜8μmのMgF2膜の
生成が確認された。
比較例1 マグネシウムを1重量%含むJIS6061アルミニウム合
金を用いて、実施例1と同様にして一対のプラズマ電極
を作成し、この電極を使用して実施例1と同様シリコン
ウェハに対するSiO2の成膜処理および電極のクリーニン
グ処理の一連の処理を繰り返し行なった。
繰り返し数が2000回に達したところで、成膜速度が所
定の範囲に入らなくなった。
操業を中止して電極を検査したところ、電極表面は黒
色に変色しており、且つ粟状の突起が生成していた。
電極から突起を含む部分を切り出し、突起部の断面顕
微鏡観察を行なったところ、突起部下部ではアルミニウ
ムが侵食されており、その侵食深さは最も深いところで
300μmに達していることが分かった。
次に、EPMAで組成分析を実施したところ、侵食部はAl
F3とMgF2の混合物からなっていることが判明した。
比較例2 マグネシウムを1重量%含むJIS6061アルミニウム合
金を用いて、実施例1と同様にして一対のプラズマ電極
を作成し、これを20℃、18重量%の硫酸中で1A/dm2の電
流密度で直流電流によって32分間の陽極酸化処理を施
し、その表面に約9μmの酸化皮膜を生成させた。
この電極を使用して実施例1と同様のシリコンウェハ
に対するSiO2の成膜処理と電極のクリーニング処理の一
連の処理を繰り返し行なったところ、繰り返し数が約30
00回に達したところで、成膜速度を所定範囲内に維持す
ることが困難になり操業を停止した。
電極を取り出して観察したところ、特に下部電極の表
面は激しく腐食されていて、所々腐食生成物の脱落も見
られた。
実施例1と同様な検査によって腐食生成物の調査をし
たところ、AlF3とMgF2との混合物からなるものであるこ
とが判明した。また腐食層の深さは300μmに達するこ
とも分かった。
比較例3 マグネシウムを1重量%含むJIS6061アルミニウム合
金を用い、実施例1と同様にして一対のプラズマ電極を
作成した。さらにこの電極の表面にイオンプレーティン
グと蒸着とを併用してMgF2を6μm形成した。
この電極を使用して実施例2と同様、シリコンウェハ
に対してSi3N4の成膜処理と電極のクリーニング処理の
一連の処理を繰り返した。繰り返し数が2500回に達した
ところで、成膜速度が所定の範囲に入らなくなり操業を
中止した。
電極を取り出して検査をしたところ最初に被着させた
MgF2皮膜は殆ど剥離し、電極は黒褐色に変化していた。
実施例1と同様な検査を行なったところ、黒褐色の膜
はAlF3とMgF2の混合物であって、その膜厚は250〜350μ
mの範囲にあることが分かった。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明の電極によるときは高周波プ
ラズマ発生による、フッ素含有ガス雰囲気下のプラズマ
処理に際して450℃付近の比較的高温処理においても電
極寿命を大幅に延長することができるし、またその処理
安定性も優れているので工業的に卓越した発明であると
いえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 英昭 東京都港区三田3丁目13番12号 日本軽 金属株式会社内 (72)発明者 伊藤 紘一 東京都港区三田3丁目13番12号 日本軽 金属株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−213480(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減圧処理室内に、対向的に配置された少く
    とも一対からなる電極間に高周波電力を印加して、プラ
    ズマを発生させるように構成したプラズマ発生用電極に
    おいて、該電極の少くとも表面がマグネシウム、マグネ
    シウム合金またはマグネシウムを2重量%以上含むアル
    ミニウム合金から構成されていることを特徴とする高周
    波プラズマ発生用電極。
  2. 【請求項2】前記電極の表面にフッ化マグネシウム層を
    被着させたことを特徴とする請求項1記載の高周波プラ
    ズマ発生用電極。
JP2211819A 1990-08-10 1990-08-10 高周波プラズマ発生用電極 Expired - Lifetime JP2963169B2 (ja)

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