JP2961811B2 - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JP2961811B2
JP2961811B2 JP12773890A JP12773890A JP2961811B2 JP 2961811 B2 JP2961811 B2 JP 2961811B2 JP 12773890 A JP12773890 A JP 12773890A JP 12773890 A JP12773890 A JP 12773890A JP 2961811 B2 JP2961811 B2 JP 2961811B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、振り分け指令に従い搬送体を搬出レールに
振り分けて搬送させる搬送装置に関する。
[従来の技術] 従来より、縫製工場等において縫製加工品等の仕掛材
料を保持した搬送体を搬送するための搬送装置として
は、例えば、本出願人による特願平1−193129号にある
ように、搬送体を搬入及び搬出する対の搬入及び搬出レ
ールに接続された振り分け手段と、搬送体の番号を読み
取る番号読取手段とを備え、読み取った番号に基づく行
き先指示から設定される振り分け指令に従い、振り分け
手段により搬送体を搬出レールに振り分けて搬出させる
ものが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] こうした従来のものでは、例えば搬送先が作業ステー
ションである場合、作業ステーションでの作業進行状況
等により、そこへの搬送を一時的に停止した方がよい場
合がある。そのときには、搬送体の行き先がない状態に
して、搬送体がその作業ステーションに搬送されないよ
うにしていた。しかしながら、振り分け手段に行き先指
示がない搬送体が搬送されてきた場合は、行き先指示が
ないため、行き先指示があるまで待機するような状態が
生じていた。そのため、行き先指示がない搬送体によっ
て、搬入レール等がつかえて、行き先指示がある他の搬
送体までもがその影響を受けて、一緒に搬入レール上等
で止まってしまう。そして、その搬入レールに次々と他
の搬送体が搬送されてくるので、搬送体の流れが渋滞し
てしまい、甚だしい場合には、その搬入レールがオーバ
ーフローしてしまっていた。このように、搬送体の流れ
が渋滞してしまうと、搬送体が搬送されている仕掛時間
が長くなり、作業効率が低下するという問題があった。
そこで本発明は上記の課題を解決することを目的と
し、行き先指示がない搬送体が搬送されてきた場合で
も、搬送体の流れが渋滞して搬送体の仕掛時間が長くな
ることを防止し、作業効率を向上させることができる搬
送装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は課題を解決するた
めの手段として次の構成を取った。即ち、第1図に例示
する如く、 搬送体を搬入及び搬出する複数対の搬入及び搬出レー
ルと、 予め定められた搬送順序に従って前記搬送体毎の行き
先を指示する行き先指示手段M6と、 前記搬送体の番号を読み取る番号読取手段M1と、 前記搬入及び搬出レールに接続され、前記番号読取手
段M1によって読み取った前記番号に基づく前記搬送体毎
の行き先指示から設定される振り分け指令に従い前記搬
送体を前記搬出レールに振り分ける振り分け手段M2とを
有し、前記搬送体を搬送させる搬送装置において、 前記一の振り分け手段M2は、一対の前記搬入及び搬出
レールによって他の振り分け手段MAに接続され、 前記行き先指示手段M6は、前記搬送体の行き先におけ
る作業状況が搬送を一時保留した方がよい状態である場
合には、該当する搬送体の行き先を一時的に指示しない
よう構成されており、 さらに、 前記搬入レールから振り分け手段に搬入される前記搬
送体について、前記番号読取手段によって読み取った前
記搬送体の番号に対応する行き先指示があるかないか
を、前記行き先指示手段M6による指示内容に基づいて判
断する行き先判断手段M3と、 前記行き先判断手段M3によって前記行き先指示がある
と判断されたときには、前記行き先指示に応じて前記振
り分け指令を設定する通常設定手段M4と、 前記行き先判断手段M3によって前記行き先指示がない
と判断されたときには、前記搬送体を、前記他の振り分
け手段MAに接続する前記搬出レールに振り分ける前記振
り分け指令を設定する返送設定手段M5と、 を備えたことを特徴とする搬送装置の構成がそれであ
る。
[作用] 前記構成を有する本発明の搬送装置においては、行き
先指示手段M6が、予め定められた搬送順序に従って搬送
体毎の行き先を指示する。そして、番号読取手段M1によ
って読み取った番号に基づく搬送体毎の行き先指示から
設定される振り分け指令に従い、振り分け手段M2が搬送
体を搬出レールに振り分ける。ここで、一の振り分け手
段M2は、一対の前記搬入及び搬出レールによって他の振
り分け手段MAに接続されている。また、行き先指示手段
M6は、搬送体の行き先における作業状況が搬送を一時保
留した方がよい状態である場合には、該当する搬送体の
行き先を一時的に指示しないよう構成されている。この
「搬送体の行き先における作業状況が搬送を一時保留し
た方がよい状態である場合」とは、例えば、行き先での
作業が遅れており、そこでの作業を待つ搬送体が多数あ
るような場合や、特定の搬送体を先に搬送させる必要が
ある場合などである。
このように行き先指示手段M6による行き先が指示され
ない状況もあるため、行き先判断手段M3が、搬入レール
から振り分け手段M2に搬入される搬送体について、番号
読取手段M1によって読み取った搬送体の番号に対応する
行き先指示があるかないかを、行き先指示手段M6による
指示内容に基づいて判断する。そして、行き先判断手段
M3によって行き先指示があると判断されたときには、通
常設定手段M4が行き先指示に応じて振り分け指令を設定
し、行き先判断手段M3によって行き先指示がないと判断
されたときには、返送設定手段M5が、搬送体を、他の振
り分け手段MAに接続する搬出レールに振り分ける振り分
け指令を設定する。
上述したように、行き先指示手段M6は、搬送体の行き
先における作業状況が搬送を一時保留した方がよい状態
である場合には、該当する搬送体の行き先を一時的に指
示しないようにできる。そのため、例えば行き先での作
業が遅れ、そこでの作業を待つ搬送体が多数あるような
場合には、それ以上搬送体が溜まってしまうと搬入レー
ルがオーバーフローしてしまう可能性があるが、一時的
に行き先を指示しないことでそのような不都合を防止で
きる。また、特定の搬送体を先に搬送させる必要がある
場合にも、その特定の搬送体以外の搬送体の行き先を指
示しないことで実現できる。
このように、積極的に行き先を指示しないことで所定
の利点を得られるのであるが、上述したように、行き先
が指示されていない搬送体について、行き先が指示され
るまで振り分け手段M2において待機させておくと、搬送
体の流れが渋滞してしまい、行き先が指示されている搬
送体までもが搬入レール上で止まってしまったりして、
オーバーフローの原因ともなってしまう。
そこで、行き先指示がない場合には、返送設定手段M5
が他の振り分け手段MAに接続する搬出レールに振り分け
ることで、このような不都合を解消することができる。
つまり、行き先指示手段M6による「搬送体の行き先を指
示しない」ことによる効果を保ちながら、行き先指示が
ない搬送体の存在による不都合を解消することによっ
て、搬送体の流れが渋滞することなく、仕掛時間の短縮
を図り、作業効率を向上させることができるのである。
なお、この第1図に実線で囲んで示した構成(M1〜M
6,MA)は最低限の構成であるが、もちろん、この最低限
の構成に、第1図において破線で示すように、さらに別
の振り分け手段MBや作業ステーションMCが接続されてい
てもよい。その場合、振り分け手段M2は搬送されてきた
搬送体の行き先がその作業ステーションMCであれば、そ
こへ搬出させ、作業ステーションMCから搬入されてきた
搬送体をその行き先に応じて隣の振り分け手段MAあるい
はMBに搬出させるといった搬送制御を実行することがで
きる。
このように振り分け手段M2に別の振り分け手段MB及び
作業ステーションMCが接続されている構成を前提とする
と、上述した搬送制御を具体的に説明する上で好まし
く、理解も容易になるので、この構成にて説明する。
例えば、作業ステーションMCを行き先とする搬送体α
があった場合に、作業ステーションMCでの作業が遅れ、
作業ステーションMCへの搬出レール上が既に搬送体で一
体になっている状況を想定する。この状況において例え
ば振り分け手段MAから振り分け手段M2に搬送体αが搬送
されてきた場合に、その搬送体αの本来の行き先が作業
ステーションMCであり、そのまま作業ステーションMCへ
搬出させようとすると、搬出レールが既に一杯であり搬
出させられない。何の対処もしないと、振り分け手段M2
内に搬送体αが保持されたままとなり、振り分け手段M2
への他の搬送体の搬入の妨げとなる。そして、搬送体α
以外にも同様の搬送体が増加すると、振り分け手段M2,M
A,MB間の搬入レールのオーバーフローも招来してしまう
可能性がある。
そのため、搬送体αに対しては一時的に行き先を指示
しないようにする。これによって、振り分け手段M2は、
搬送体αを内部に保持しておくことなく、他の振り分け
手段MAあるいはMBへ搬出することができる。もちろん、
このように一時的に行き先が指示されず他の振り分け手
段MAあるいはMBへ搬送体αが搬出されている間に作業ス
テーションMCの作業状況が改善された場合には、その時
点で行き先指示手段M6が搬送体αに対して作業ステーシ
ョンMCを行き先として指示する。したがって、そのよう
な指示がされた状態で振り分け手段M2へ搬送体αが搬入
された場合は、今度は作業ステーションMCへ搬出するこ
とができる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図は本発明の一実施例である搬送装置の主にレー
ル等の概略構成を示す平面図、第3図は同側面図であ
る。複数の振り分け機構1a、1b…は縫製工場等に相互間
隔をおいて設置され、それらは同一構造であるので、以
下、一つの振り分け機構1aを中心に説明する。振り分け
機構1aには床面2上に立設される支柱3が設けられてい
る。支軸4は支柱3の上端に取付台5を介して立設さ
れ、その上端には支持板6が固定されている。長四角枠
状のステーションレール用支枠7aはその中間部において
支持板6の上面に支持固定されている。一対の平行なブ
リッジレール用支枠7bは隣接する振り分け機構1a、1b…
の支持板6間に跨って支持固定されている。
後述する搬送体36を搬入及び搬出するブリッジレール
8、10は、複数の吊下金具9によりブリッジレール用支
枠7bに吊下支持され、振り分け機構1aに接続されてい
る。本実施例では、一対の平行なブリッジレール8、10
により振り分け機構1a、1b同士が互いに接続されてい
る。一つの振り分け機構1aにとっては、一方のブリッジ
レール8が搬送体36を搬入する搬入レールであり、他方
のブリッジレール10が搬送体36を搬出する搬出レールで
ある。また、隣の振り分け機構1bにとっては一方のブリ
ッジレール8が搬出レールとなり、他方のブリッジレー
ル10が搬入レールである。また、振り分け機構1a、1b、
…の周囲に配置された作業ステーションST1、ST2、ST
3、ST4、…を経由して搬送体36を搬送するように、馬蹄
形状をなすステーションレール11が設けられている。こ
の振り分け機構1aから搬送体36が搬出されて、作業ステ
ーションST1、ST2に達するまでのステーションレール11
の半分が振り分け機構1aにとっての搬出レールである。
また、作業ステーションST1、ST2から振り分け機構1aま
でのステーションレール11の半分が搬入レールである。
ブリッジレール8の一端及びステーションレール11の
一端には搬入部8a、11aが、ブリッジレール10の一端及
びステーションレール11の他端には搬出部10b、11bがそ
れぞれ形成され、これらの搬入・搬出部8a、11a、10b、
11bが振り分け機構1aの周囲に同一高さ位置で所定角度
(実施例では45度)おきに配置されている。そして、本
実施例では搬出部10b、11bが4箇所あるので、搬送体36
を搬出するためのブリッジレール10またはステーション
レール11を区別するために、第2図に示すように〜
までの番号が予め定められている。また、ブリッジレー
ル8の他端には搬出部8b、ブリッジレール10の他端には
搬入部10aがそれぞれ形成され、隣の振り分け機構1bに
接続されている。なお、前記作業ステーションST1、ST
2、ST3、ST4…はステーションレール11の下方に配置さ
れたミシン等の縫製装置より形成される。
第4図、第5図に示すように、回転軸12は振り分け機
構1aの支持板6に固定ブラケット13を介して回転可能に
貫通支持され、その下端には駆動スプロケット14が固定
されている。従動スプロケット15は前記支軸4を介して
駆動スプロケット14の反対側に位置するように、支持板
6の他側下面に可動ブラケット16を介して回転可能及び
位置調節可能に取り付けられている。一対の連動軸17は
前記両スプロケット14、15間に位置するように、支持板
6に可動ブラケット18を介して回転可能及び位置調節可
能に貫通支持され、それらの下端には連動スプロケット
19が固定されている。
無端状の第1チェーン20は隣の振り分け機構1bの駆動
スプロケット14と従動スプロケット15とに跨がって掛装
され、支持板6の下面に設けられた複数の案内用スプロ
ケット21及び各吊下金具9に設けられた複数のチェーン
ガイド22により、前記ブリッジレール8、10に沿って張
設されている。無端状の第2チェーン23は各連動スプロ
ケット19にそれぞれ掛装され、支持板6の下面に設けら
れた複数の案内用スプロケット24及び各吊下金具9に設
けられた複数のチェーンガイド(図示略)により、前記
ステーションレール11に沿って張設されている。
チェーン駆動用のモータ26は前記振り分け機構1aの支
持板6上に支持脚27を介して装着され、そのモータ軸26
aには駆動プーリ28が固定されている。従動プーリ29は
回転軸12の上端に固定され、この従動プーリ29と駆動プ
ーリ28との間にはタイミングベルト30が掛装されてい
る。3つの連動プーリ31は回転軸12の中間部及び連動軸
17の上端にそれぞれ固定され、これらの連動プーリ31に
はタイミングベルト32が掛装されている。支持板6上に
は、タイミングベルト32にテンションを付与する一対の
テンションプーリ33が設けられている。
第3図、第5図及び第7図に示すように、搬送体36は
一対の転動ローラ37を介してブリッジレール8、10また
はステーションレール11上に移動可能に連結され、縫製
加工品等の物品を吊下できるようにハンガー状にされて
いる。外周に複数の係合突起38aを有する一対の係合輪3
8は搬送体36に回転可能に支持され、通常はこの係合輪3
8の回転が図示しない摩擦手段によって規制されてい
る。そして、係合輪38の係合突起38aが第1又は第2チ
ェーン20、23に係合した状態で、チェーン20、23の移動
により搬送体36がブリッジレール8、10又はステーショ
ンレール11に沿って搬送移動される。
一方のブリッジレール8及びステーションレール11の
搬入部8a、11aには、第2図に示すように、番号読取装
置39が吊下金具9に装着されており、搬送体36が搬入ブ
リッジレール8又はステーションレール11に沿って番号
読取装置39と対応する位置に搬送されたとき、図示しな
いストッパとの当接により搬送体36の移動が一時的に停
止された状態で、この番号読取装置39により搬送体36に
付設された図示しない搬送体識別用のコードマークによ
り番号が読み取られる。なお、搬送体36の停止時にもチ
ェーン20、23の移動が継続されるが、この場合は前記摩
擦手段の作用に抗して係合輪38はチェーン移動と共に空
転するようにされている。
第2図、第3図、第5図及び第6図に示すように、前
記振り分け機構1aの支軸4には、回転体41がラジアルベ
アリング42を介して回転可能に支持され、その下端縁と
取付台5との間にはスラストベアリング43が介装されて
いる。そして、回転体41の外周縁には、ブリッジレール
8、10、ステーションレール11の搬入部8a、11a、又は
搬出部10b、11bと対向できるように、複数(本実施例で
は8本)の振り分けアーム44が所定角度(本実施例では
45度)おきで放射状に突出固定され、第1チェーン20又
は第2チェーン23の移動域と対応する位置まで延びてい
る。
また、第5図及び第8図に示すように、回転体41の下
面には被検出体54が各振り分けアーム44に対応する位置
に取り付けられている。そして被検出体54に対応して支
持板52上には検出器57が装着され、この検出器57が被検
出体54の端部を検出することにより、回転体41の原点位
置が検出されるように構成されている。
前記各振り分けアーム44の先端には、搬送体36を保持
する保持レール45が軸46により揺動可能に取着され、そ
の内端には係合突部45aが形成されている。そして、通
常は第5図に示すように、この保持レール45が自重によ
り係合突部45aを下降させた傾斜状態に保持され、搬送
体36が第1又は第2チェーン20、23により一方のブリッ
ジレール8又はステーションレール11の搬入部8a、11a
から振り分けアーム44上に搬入されたとき、その搬送体
36が保持レール45に沿って係合突部45aと係合する位置
まで下降されて、係合軸38が第1又は第2チェーン20、
23との係合から解除されるように構成されている。
第3図〜第6図に示すように、支持板6上には正逆回
転可能なアーム回転用のサーボモータ47が装着され、そ
のモータ軸47aには駆動プーリ48が固定されている。回
転体41の上面には従動プーリ49が支軸4に嵌挿した状態
で固定され、この従動プーリ49と駆動プーリ48との間に
はタイミングベルト50が掛装されている。そして、サー
ボモータ47を正方向又は逆方向に回転させることにより
回転体41は駆動プーリ48、タイミングベルト50及び従動
プーリ49を介して正方向又は逆方向に45度又はその整数
倍の所定角度回転され、前記搬送体36を保持した振り分
けアーム44が所定のブリッジレール8、10又はステーシ
ョンレール11と対向する位置に回動配置可能にされてい
る。
なお、前述した検出器57からの被検出体54の検出信号
に基づいて、サーボモータ47はフィードバック制御され
るようにされ、さらに、サーボモータ47内にはエンコー
ダ72が取り付けられて、サーボモータ47の回転量、すな
わち振り分けアーム44の回転角度を検出するように構成
されている。
また、第3図及び第5図に示すように、各振り分けア
ーム44の下方には、押上用シリンダ51が、支持板52によ
り取付台5上に取着され、そのピストンロッド51aの上
端には振り分けアーム44上の保持レール45に係合可能な
押上体53が設けられている。そして、通常は没入状態に
されているピストンロッド51aを第5図に示すように突
出移動させ、押上体53を上昇させたとき、搬送体36を支
持した回動アーム45が下降傾斜状態から水平状態に回動
されて、搬送体36上の係合輪38が第1又は第2チェーン
20、23に係合されるように構成されている。
次に、本実施例の電気系統を第9図に示すブロック図
によって説明する。前記各装置は電子制御回路60によっ
て駆動制御されて搬送体36の搬送を行う。この電子制御
回路60は、周知のCPU62、ROM64、RAM66を論理演算回路
の中心として構成され、外部機器との入出力を行う入出
力回路68等をコモンバス70を介して相互に接続されて構
成されている。
CPU62は、番号読取装置39、検出器57、エンコーダ7
2、後述するキーボード74等からの信号を入出力回路68
を介して、各々入力する。一方、これらの信号及びROM6
4、RAM66内のデータに基づいてCPU62は、入出力回路68
を介してサーボモータ47を駆動する駆動信号を出力し、
同じく入出力回路68を介して押上げ用シリンダ51の駆動
信号を図示しない制御弁に出力して押上げ用シリンダ51
の動作を制御している。
また、電子制御回路60は、各振り分け機構1a、1b、…
毎に1台づつ設けられており、この複数の電子制御回路
60がホストコンピュータ75に接続されて、ホストコンピ
ュータ75により、全体の制御がなされるようにされてい
る。そして、ホストコンピュータ75にはキーボード74に
より、縫製加工品等の作業工程に応じて、各搬送体36を
どのような順序で各作業ステーションST1、…に搬送す
るかの順序が、各搬送体36毎に入力される。そして、ホ
ストコンピュータ75からは、各電子制御回路60に、その
搬送体36が次のどの作業ステーションST1、…に行くべ
きなのかの行き先指示が、各搬送体36毎に出力される。
各電子制御回路60は、ホストコンピュータ75からの行き
先指示を、第11図に示す行き先指示テーブル76の内容の
如く記憶する。尚、上記搬送順序を各電子制御回路60に
て入力し、搬送体36毎の行き先指示を、電子制御回路60
にそれぞれ記憶させてもよい。搬送体36がその指示され
た作業ステーションST1、…に到着して、所定の作業が
施された旨の終了信号を受けると、その搬送体36が次に
行くべき作業ステーションST1、…を各電子制御回路60
に出力し、行き先指示テーブル76を書き換えるよう構成
されている。
次に、本実施例の搬送装置の作業、前述した電子制御
回路60において行われる処理について、第10図に示すフ
ローチャートによって説明する。
まず、振り分け機構1aに設けられたチェーン駆動用の
モータ26が回転されると、第4図及び第5図に示すよう
に、駆動プーリ28、タイミングベルト30等を介して、第
1チェーン20がブリッジレール8、10に沿い第4図の反
時計方向に周回移動されると共に、前記回転軸12の回転
に伴い、連動プーリ31、タイミングベルト32等を介し
て、第2チェーン23がステーションレール11に沿い同方
向に周回移動される。
それにより、ブリッジレール8、10又はステーション
レール11上の搬送体36は、係合輪38が第1又は第2チェ
ーン20、23に係合した状態で、ブリッジレール8、10又
はステーションレール11に沿って第2図の矢印方向に搬
送移動される。
そして、搬送体36がブリッジレール8に沿って番号読
取装置39と対応する位置に搬送され、この搬送体36の移
動を、図示しないストッパにより一時的に停止させる。
このとき、番号読取装置39により搬送体36に付設された
搬送体識別用の番号が読み取られたか否かにより、振り
分け機構1aに搬入する搬送体36があるか否かを判断し、
あると判断されると、以下の振り分け制御処理が実行さ
れる(ステップ100、以下単にS100で表す。以下同
様。)。次に、各振り分けアーム44毎に、その振り分け
アーム44に搬入される搬送体36の有無を記憶する(S11
0)。本実施例では、各振り分けアーム44にそれぞれア
ーム番号1〜8を付して区別し、あるアーム番号の振り
分けアーム44に対向する位置の搬入部8a、11aに何番の
搬送体36が搬入されるかを、番号読取装置39で読み取
り、第12図に示す搬送体振り分けテーブル78に示す如
く、有「1」及び無「0」を記憶する。本実施例では搬
入部8a、11aが4箇所あるため、搬送体36を最大4つま
で同時に搬入させる場合がある。
次に、第11図の行き先指示テーブル76を参照し、番号
読取装置39で読み取った番号に基づいて各搬送体36の行
き先指示があるか否かを判断する(S120)。本実施例で
は行き先指示がステーション番号(0以外の数字)で与
えられており、行き先指示テーブル76に「0」以外の番
号があれば行き先指示がある場合で、「0」の場合は後
述する行き先指示がない場合である。
そして、行き先指示がある場合には、行き先指示テー
ブル76を参照して、行き先指示に応じたブリッジレール
10、あるいはステーションレール11に振り分けるため
に、何番の振り分けアーム44を何度回転させればよいか
その回転角を演算する。そして、第12図の搬送体振り分
けテーブル78に示すように、振り分けアーム44毎にその
回転角と、行き先レール番号とを記憶させて振り分け指
令を設定する(S130)。
そして、S110において搬送体36が有と記憶された振り
分けアーム44が複数ある場合には、上記S120以下の処理
を繰り返し、振り分けアーム44に同時に搬入される搬送
体36の全てについて、振り分けアーム44毎にその回転角
と、行き先レール番号とを記憶させて振り分け指令を設
定する(S140)。
このようにして搬送体振り分けテーブル78に、必要な
振り分け指令を記憶させた後、前記ストッパを退避させ
て搬送体36の停止を解除させ、第5図に示すように、搬
送体36を搬入部8a、11aから振り分けアーム44上に搬入
させる(S150)。すると、下降傾斜状態の45上で係合突
部45aと係合する位置まで自重で下降し、係合輪38が第
1又は第2チェーン20、23との係合から解除され、搬送
体36が保持レール45上に静止保持される。
この状態で、搬送体振り分けテーブル78の内容に基づ
いて、アーム回転用のサーボモータ47を所定角度回転さ
せて、駆動プーリ48等を介して回転体41を正方向又は逆
方向に回転させ、搬送体36を保持した振り分けアーム44
を搬出部10b、11bと対向する位置に回動配置させる(S1
60)。
その回動配置の終了後、前記搬送体36を保持した振り
分けアーム44と対応する押上用シリンダ51により押上体
53を上昇させ、保持レール45を下降傾斜状態から水平状
態に回動させて搬送体36を上昇させ、係合輪38を第1又
は第2チェーン20、23に係合させる。そして、第1又は
第2チェーン20、23の移動に伴い、搬送体36を振り分け
アーム44上から搬出部10b、11bに搬出させる(S170)。
前記S160とS170の処理を、搬送体振り分けテーブル78
に示す場合では、各振り分けアーム44毎に、4回繰り返
し、全ての搬送体36を搬出させ(S180)、全ての搬送体
36を搬出させた後、S100に戻って以下の処理を繰り返し
実行する。
なお、搬送体36がステーションレール11上において作
業ステーションST1、…と対応する位置に到達すると、
ステーションレール11上に突出したストッパにより、搬
送体36の移動が停止される。縫製作業者等の作業者はこ
の状態で搬送体36から縫製加工品等の物品を取外し、そ
の物品に対して縫製等の作業を施し、そして物品を搬送
体36に戻した後、前記ストッパが退避されて、搬送体36
の搬送が再開される。
また、この時、本実施例では、振り分け機構1aが、そ
の搬送体36を作業ステーションST1へのステーションレ
ール11に搬出させたとき、行き先指示テーブル76に示す
ように、その搬送体36に対応した行き先指示を「0」に
している。即ち、振り分け機構1aに接続されたそのステ
ーションレール11の下方に配置された作業ステーション
ST1に、その行き先が作業ステーションST1である搬送体
番号36−3の搬送体36を振り分ける場合だけ、振り分け
終了後に、その振り分け機構1aの行き先指示テーブル76
の、搬送体番号36−3の行き先指示を「0」にする。こ
れは、作業ステーションST1での作業が終了して搬送体3
6が振り分け機構1aに戻った際、行き先指示がステーシ
ョン番号「ST1」のまま残っていると、作業ステーショ
ンST1に再度搬出してしまうことがあるので、これを防
止するためである。
この作業ステーションST1において、この搬送体番号3
6−3の搬送体36に対する所定の作業を終了すると、ホ
ストコンピュータ75に終了信号が発せられる。そして、
ホストコンピュータ75からは、その搬送体番号36−3の
搬送体36の次の行き先の作業ステーションST2、…が指
示される。しかし、次の行き先の作業ステーションST
2、…での作業進行状況等により、例えば、その次の行
き先の作業ステーションST2、…での作業が遅れてお
り、その遅れている作業ステーションST2、…が次の行
き先である搬送体36が多数有り、作業ステーションST
2、…において、つかえてしまう場合がある。また、こ
の搬送体番号36−3の搬送体36を、その行き先の作業ス
テーションST2、…に搬入する前に、その行き先の作業
ステーションST2、…の他の搬送体番号の搬送体36を先
に搬入する必要がある場合がある。このような場合に
は、ホストコンピュータ75は、搬送体番号36−3の搬送
体36の次の行き先指示を、前述した状態が解消されるま
で、電子制御回路60に指示しない。このようなときに、
搬送体番号36−3の搬送体36は、前述した状態が解消さ
れるまでの間、行き先指示テーブル76の行き先指示が
「0」の状態である行き先指示のない搬送体36となる。
上記のように、搬送体36に行き先指示がない場合に
は、その搬送体36を搬送してきたのはステーションレー
ル11であるか否かを判断し(S190)、ステーションレー
ル11であるときには、搬送体36を、そのステーションレ
ール11毎に定めた特定のブリッジレール10に振り分ける
よう、何番の振り分けアーム44を何度回転させればよい
かその回転角を演算して、振り分けアーム44毎に、その
回転角と行き先レール番号とを記憶させて振り分け指令
を設定する(S200)。このステーションレール11毎に定
めた特定のブリッジレール10とは、例えば本実施例で
は、ステーションレール11の搬出部11bに最も近いブリ
ッジレール10としており、ステーションレール11毎に異
なったブリッジレール10を定めるようにするとよい。
一方、ステーションレール11でないとき、例えば、搬
送体36が隣の振り分け機構1bからブリッジレール8を介
して搬送されてきたときには、搬送体36を、その隣の振
り分け機構1bに接続されたブリッジレール10に振り分け
るよう、何番の振り分けアーム44を何度回転させればよ
いかその回転角を演算して、振り分けアーム44に対応し
てその回転角と行き先レール番号とを記憶させて振り分
け指令を設定する(S210)。その後、前述したようにS1
50〜S180の処理を行い、搬送体36を搬出させる。
尚、番号読取装置39が番号読取手段M1として働き、振
り分け機構1a、1b、…、及びS150〜S180の処理が振り分
け手段M2として働く。また、S120の処理が行き先判断手
段M3として働き、S130の処理の実行が、通常設定手段M4
として働き、S140〜S160の処理の実行が返送設定手段M5
として働く。そして、ホストコンピュータ75が行き先指
示手段M6として働く。
前述した如く、本発明の搬送装置は、番号読取装置39
が読み取った搬送体36の番号を元に、振り分け機構1aに
搬入される搬送体36に行き先指示があるか否かを判断す
る。そして、行き先指示があるときには、行き先指示に
応じて振り分け指令を設定する。また、行き先指示がな
いときには、その搬送体36を搬送してきたのはステーシ
ョンレール11であるか否かを判断し、ステーションレー
ル11から搬送されてきたときには、そのステーションレ
ール11毎に定めた特定のブリッジレール10に振り分ける
振り分け指令を設定し、ブリッジレール8を介して搬送
されてきたときには、その搬送してきたブリッジレール
8と同じ振り分け機構1bに接続されたブリッジレール10
に振り分ける振り分け指令を設定する。そしてそれらの
振り分け指令に従い、搬送体36を搬送させる。
行き先指示のない搬送体36が搬送されてきた場合に、
ホストコンピュータ75から次の行き先指示があるまで、
その搬送体36の搬送を停止すると、次々と搬送されてく
る他の搬送体36が、この行き先指示のない搬送体36によ
りつかえてしまう。よって、搬送体36の流れが渋滞して
仕掛時間が長くなってしまう。
前述したように、行き先指示のない搬送体36を、他の
振り分け機構1bに接続したブリッジレール10に振り分け
ることによって、流れが渋滞することがなく、仕掛時間
の短縮を図り、作業効率を向上させることができる。
以上本発明はこの様な実施例に何等限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得る。上記実施例では振り分けアーム44
が45度おきに8本放射状に配置されているが、用途に応
じ、振り分けアーム44の数を増やして、例えば36度おき
に10本にする等してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の搬送装置は、行き先指示
がない搬送体が搬送されてきた場合でも、搬送体の流れ
が渋滞することなく、仕掛時間の短縮を図り、作業効率
を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を例示するブロック図、第
2図は本発明の一実施例である搬送装置の主にレール等
の概略構成を示す平面図、第3図は同側面図、第4図は
本実施例の振り分け機構の駆動構成を示す平面図、第5
図は第4図のA−A断面図、第6図は第4図のB−B断
面図、第7図は第5図のC−C断面図、第8図は第5図
のD−D断面図、第9図は本実施例の電気系統の構成を
示すブロック図、第10図は本実施例の電子制御回路にお
いて行われる振り分け制御処理を示すフローチャート、
第11図は搬送体の行き先指示メモリを示す図、第12図は
搬送体振り分けメモリを示す図である。 M1……番号読取手段 M2……振り分け手段 M3……行き先判断手段 M4……通常設定手段 M5……返送設定手段 1a、1b……振り分け機構 8、10……ブリッジレール 11……ステーションレール 36……搬送体 39……番号読取装置 60……電子制御回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−21869(JP,A) 実開 昭48−53066(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 43/08 B65G 47/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送体を搬入及び搬出する複数対の搬入及
    び搬出レールと、 予め定められた搬送順序に従って前記搬送体毎の行き先
    を指示する行き先指示手段と、 前記搬送体の番号を読み取る番号読取手段と、 前記搬入及び搬出レールに接続され、前記番号読取手段
    によって読み取った前記番号に基づく前記搬送体毎の行
    き先指示から設定される振り分け指令に従い前記搬送体
    を前記搬出レールに振り分ける振り分け手段とを有し、
    前記搬送体を搬送させる搬送装置において、 前記一の振り分け手段は、一対の前記搬入及び搬出レー
    ルによって他の振り分け手段に接続され、 前記行き先指示手段は、前記搬送体の行き先における作
    業状況が搬送を一時保留した方がよい状態である場合に
    は、該当する搬送体の行き先を一時的に指示しないよう
    構成されており、 さらに、 前記搬入レールから振り分け手段に搬入される前記搬送
    体について、前記番号読取手段によって読み取った前記
    搬送体の番号に対応する行き先指示があるかないかを、
    前記行き先指示手段による指示内容に基づいて判断する
    行き先判断手段と、 前記行き先判断手段によって前記行き先指示があると判
    断されたときには、前記行き先指示に応じて前記振り分
    け指令を設定する通常設定手段と、 前記行き先判断手段によって前記行き先指示がないと判
    断されたときには、前記搬送体を、前記他の振り分け手
    段に接続する前記搬出レールに振り分ける前記振り分け
    指令を設定する返送設定手段と、 を備えたことを特徴とする搬送装置。
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