JP2960130B2 - フォトクロミック化合物 - Google Patents

フォトクロミック化合物

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JP2960130B2
JP2960130B2 JP2234181A JP23418190A JP2960130B2 JP 2960130 B2 JP2960130 B2 JP 2960130B2 JP 2234181 A JP2234181 A JP 2234181A JP 23418190 A JP23418190 A JP 23418190A JP 2960130 B2 JP2960130 B2 JP 2960130B2
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フォトクロミック化合物に関するものであ
り、さらに詳細には、着色体の安定性に優れたスピロナ
フトオキサジン系フォトクロミック化合物に関するもの
である。
〔従来の技術〕
フォトクロミック化合物としてさまざまな化合物が知
られている。その中でもスピロナフトオキサジン系化合
物は、着色体と消色体の吸収波長の差が大きく、置換基
により着色体の吸収波長を任意に変化させることができ
るという特徴をもっている。また、着色、消色を繰り返
しても着色体の吸光度の変化がわずかで、耐久性にきわ
めて優れているため、書き換え可能な光記録材料、ある
いは表示材料として期待されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、スピロナフトオキサジン系化合物には繰り返
し耐久性には優れているものの、暗所での着色体の安定
性が良くないという問題を有している。すなわち、光に
より開環して着色しても熱反応により元の消色体に戻っ
てしまう。そのため記録材料として応用する際の記録の
保存安定性が問題となっている。そこで本発明はこのよ
うな課題を解決するため、着色体の安定性に優れたスピ
ロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物の提供を
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明のフォトクロミック化合物は、下記
一般式に示されるもので、スピロナフトオキサジン骨格
のインドリン部に炭素数5から20のアルキル基をもつこ
とを特徴とするものである。
(式中、R1、R2、R3は、アルキル基、アルコキシ基、ア
ラルキル基、またはアリール基を示し、R4、R5、R6、R7
は、アルキル基、水素原子、アルコキシ基、アラルキル
基、アリール基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、または水酸基を示し、R
4、R5、R6、R7のうち少なくとも一つな炭素数5から20
のアルキル基であり、R8は、水素原子、アルキル基、ま
たはアルコキシ基を示し、R9、R10、R11、R12、R13、R1
4は水素原子を示す。) スピロナフトオキサジン系化合物の着色体は極性構造
をとる。そのため着色体の安定化を図るには、極性を小
さくするような置換基の導入が有効である。本発明にお
いては、インドリン部に電子供与基である炭素数5から
20のアルキル基を導入して着色体の安定化を図った。炭
素数5から20のアルキル基の存在は、本発明のフォトク
ロミック化合物を記録材料等に用いるために成膜する際
にも重要な要素となる。
前記一般式で表される本発明のフォトクロミック化合
物の具体例の一部を以下に例示する。
本発明は上記具体例に限定されるものではない。
本発明のスピロナフトオキサジン系フォトクロミック
化合物は、各種の記録、記憶材料、印刷用感光体、ホロ
グラフィ用感光体等に利用できる。また、光学フィル
タ、ディスプレイ材料、マスキング材料、光量計、装飾
等の材料としても利用できる。
本発明のスピロナフトオキサジン系フォトクロミック
化合物は記録材料等として用いるには、アルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類、芳香族系溶媒、ハ
ロゲン系溶媒等に高分子物質とともに溶解し、支持体上
に塗布乾燥すればよい。または、高分子物質に直接混合
し成膜する。支持体上に真空蒸着する、あるいはLB(La
ngmuir−Blodgett)法で成膜する等の方法も用いること
ができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
(実施例1) 本実施例のフォトクロミック化合物は、次のようにし
て合成できる。
p−ドデシルアニリンを酢酸に溶解し、そこに亜硝酸
ナトリウム水溶液を約15分かけて滴下してジアゾ化を行
った。その反応液に塩化スズの懸濁液を加え、60℃に加
熱した。2時間後、塩酸を加え、さらに2時間60℃に保
った。再び塩酸を加え、反応液を急激に冷却してp−ド
デシルフェニルヒドラジン塩酸塩を析出物として得た。
(収率51.1%)。
得られたp−ドデシルフェニルヒドラジン塩酸塩をエ
タノールに溶解し、硫酸を触媒としてイソプロピルメチ
ルケトンと還流状態で反応させた。反応終了後、エタノ
ールを減圧除去し、水酸化ナトリウム水溶液を加えた
後、エチルエーテルによる抽出で、2,3,3−トリメチル
−5−ドデシルインドレニンを得た(収率57.7%)。
得られた2,3,3−トリメチル−5−ドデシルインドレ
ニンとヨウ化オクタデカンをn−ブタノール中で4時間
加熱還流後、溶媒を減圧除去し、水酸化ナトリウム水溶
液を加えた後、エチルエーテルによる抽出で、1−オク
タデシル−3,3−ジメチル−5−ドデシル−2−メチレ
ンインドリンを得た(収率17.9%) 1−ニトロソ−2−ナフトールのエタノール溶液に、
1−オクタデシル−3,3−ジメチル−5−ドデシル−2
−メチレンインドリンのエタノール溶液を滴下し、還流
状態で3時間反応を行った。反応溶液を濃縮、冷却し
て、目的のフォトクロミック化合物を析出させて得るこ
とができた(収率7.1%)。
この化合物の元素分析の結果を表1に示す。
(実施例2) 出発物質のアニリンに3−ヒドロキシ−4−デシルア
ニリン塩酸塩を用いて、実施例1と同様に2,3,3−トリ
メチル−5−デシル−6−ヒドロキシインドレニンを合
成した。
得られた2,3,3−トリメチル−5−デシル−6−ヒド
ロキシインドレニンとヨウ化メタンをメタノールを溶媒
として封管中110℃で4時間反応させた後、水酸化ナト
リウム水溶液を加え、エチルエーテルによる抽出で、1,
3,3−トリメチル−5−デシル−6−ヒドロキシ−2−
メチレンインドリンを得た。
1−ニトロソ−2−ナフトールのエタノール溶液に、
1,3,3−トリメチル−5−デシル−6−ヒドロキシ−2
−メチレンインドリンのエタノール溶液を滴下し、還流
状態で3時間反応を行った。反応溶液を濃縮、冷却し
て、目的のフォトクロミック化合物を析出させて得るこ
とができた(収率4.9%)。
この化合物の元素分析の結果を表2に示す。
(実施例3) 実施例1で合成したフォトクロミック化合物5重量%
を含むポリエステル10重量%溶液をそれぞれ石英ガラス
基板上にスピンナ塗布し、60℃で12時間真空乾燥させ
て、膜厚1μmの試料を作製した。
次に、500Wのキセノンランプの光を光学フィルタで36
0nm付近の紫外光と600nm付近の可視光に分け、それぞれ
の光を試料に交互に照射した。紫外光照射で試料は着色
し、可視光照射で消色した。このサイクルは繰り返し行
うことができた。実施例2で合成した化合物につていて
も同様に試料を作製し、同様な結果が得られた。
表3に、実施例1、2で合成した化合物をそれぞれポ
リエステル中に分散して作製した膜試料のフォトクロミ
ック特性を示す。安定性とは着色体を暗所に放置した際
に最大吸収波長の吸光度が初めの吸光度に対して半分に
なるまでの時間を示したものである。また、耐久性とは
紫外光、可視光を交互に100回照射した後の着色体の吸
光度を初めの吸光度に対する値で示したものである。
(比較例) 比較例として下記のスピロナフトオキサジン系フォト
クロミック化合物を用いて、実施例3と同様のポリエス
テル膜試料を作製した。
この膜試料のフォトクロミック特性を表3に示す。
(実施例4) 本発明の化合物はアルキル長鎖を有しているので、LB
膜試料を作製することができる。実施例1で合成した化
合物とステアリン酸とを混合比1:2で石英ガラス基板上
に累積して、Y型のLB膜試料を作製した。実施例2で合
成した化合物についても同様にLB膜試料を作製した。
表4に、作製したそれぞれのLB膜試料のフォトクロミ
ック特性を示す。
〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明のフォトクロミック化合物
においてインドリン部に炭素数5から20のアルキル基が
存在するために着色体の安定性が向上した。また、この
アルキル基の存在によりLB膜が作製されうるので、デバ
イス化において分子レベルでの制御が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/10 C09K 9/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示されるフォトクロミック化
    合物。 (式中、R1、R2、R3は、アルキル基、アルコキシ基、ア
    ラルキル基、またはアリール基を示し、R4、R5、R6、R7
    は、アルキル基、水素原子、アルコキシ基、アラルキル
    基、アリール基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、または水酸基を示し、R
    4、R5、R6、R7のうち少なくとも一つは炭素数5から20
    のアルキル基であり、R8は、水素原子、アルキル基、ま
    たはアルコキシ基を示す。)
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