JP2851316B2 - フォトクロミック化合物 - Google Patents

フォトクロミック化合物

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JP2851316B2 JP1211253A JP21125389A JP2851316B2 JP 2851316 B2 JP2851316 B2 JP 2851316B2 JP 1211253 A JP1211253 A JP 1211253A JP 21125389 A JP21125389 A JP 21125389A JP 2851316 B2 JP2851316 B2 JP 2851316B2
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なフォトクロミック化合物に関するも
ので、さらに詳細には発色状態での安定性に優れたスピ
ロオキサジン系フォトクロミック化合物に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
スピロピラン系フォトクロミック化合物は、着色体
の吸光度が高く、着色体と消色体の吸収波長の差が大
きく、着色体の吸収波長が置換基により任意に変化可
能であり、着色、消色が繰り返し行えることから、書
換え型光記録材料あるいは表示材料としての応用が期待
されている。
しかし、スピロピラン系フォトクロミック化合物に
は、発消色の繰り返し耐久性に問題があった。近年、ピ
ラン環のC、C二重結合をC、N二重結合に変えた下記
のように表わされる基本骨格を有するスピロナフトオキ
サジンが繰り返し耐久性に非常に優れる化合物として注
目されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、スピロナフトオキサジンで代表されるスピロ
オキサジン系フォトクロミック化合物は繰り返し耐久性
には優れるものの、着色時の見かけの吸光度が小さく、
着色体の安定性が悪いという課題を有している。従っ
て、記録材料として応用した場合、記録の保存安定性に
問題があった。この原因は、光で開環した着色体が熱反
応により元の無色体に戻ってしまうためであり、その熱
反応がスピロオキサジン系フォトクロミック化合物の場
合非常に速い。着色体は極性構造を有しているため、極
性雰囲気下では比較的安定である。極性雰囲気を達成す
るには極性マトリックス中に分散するかあるいは極性基
を有する他成分との混合が考えられるが、この方法では
非常に特定の使用に限られてしまう。
そこで、本発明は着色体の安定性に優れたフォトクロ
ミック化合物の提供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明のフォトクロミック化合物は下記一
般式で示されるように、一分子中のに二つのスピロオキ
サジン骨格を持ち、このスピロオキサジン骨格がお互い
にインドリン部で共有結合していることを特徴とするも
のである。
(式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基、アラルキル基、アリール基、
R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素原子、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アラル
キル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ジアル
キルアミノ基、スルホン基、水酸基を示し、Aは炭素数
1〜10のアルキレン基、炭素数8〜16のアリールアルキ
レン基、酸素原子、エーテル結合を有する炭素数2〜10
のアルキレン基を示す。) 本発明のフォトクロミック化合物はビス型インドリン
化合物と、置換もしくは未置換のo−ニトロソフェノー
ルを縮合させることにより得られる。前記一般式の化合
物は次の反応式に従って合成できる。
(式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基、アラルキル基、アリール基、
R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素原子、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アラル
キル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ジアル
キルアミノ基、スルホン基、水酸基を示し、Aは炭素数
1〜10のアルキレン基、炭素数8〜16のアリールアルキ
レン基、酸素原子、エーテル結合を有する炭素数2〜10
のアルキレン基を示す。) 前記反応式のうちビス型インドリン化合物は対応する
ビス型アニリンを出発物質として以下の反応式にしたが
って合成される。
(式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基、アラルキル基、アリール基、
R4、R5、R6は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭
素数1〜20のアルコキシ基、アラルキル基、アリール
基、ハロゲン原子、ニトロ基、ジアルキルアミノ基、ス
ルホン基、水酸基を示し、Aは炭素数1〜10のアルキレ
ン基、炭素数8〜16のアリールアルキレン基、酸素原
子、エーテル結合を有する炭素数2〜10のアルキレン基
を示す。) すなわち、ビス型アニリンを塩酸に溶解させた後、亜
硝酸ナトリウムでジアゾ化し、得られたジアゾニウム塩
を還元することによりビス型ヒドラジンを得る。ビス型
ヒドラジンに対し2倍モルの一位に置換基を有する2−
プロパノンとビス型ヒドラジンとを酸触媒下、加熱還流
することによりビス型インドレニンが得られる。インド
レニンのN位に導入したい置換基を有するハロゲン化物
をビス型インドレニンに対し2倍モル作用させ、その
後、水酸化ナトリウムで脱塩を行うことにより、目的の
ビス型インドリン化合物が得られる。
この様な合成方法により得られる前記一般式で表わさ
れる本発明のフォトクロミック化合物の具体例の一部を
以下に例示する。
本発明は上記具体例に限定されるものではない。たと
えば、R1〜R10で示されている炭素数1〜20のアルキル
基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、n−プチル基、iso−プチル基、sec−
プチル基、t−プチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘ
プチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、イコシル基等が挙げられ、
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、プトキシ基、ペントキシ基、
ヘキシルオキシ基、イコシルオキシ基等が挙げられ、ア
ラルキル基としては、ベンジル基、ジフェニルメチル
基、トリチル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等
が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、トリル
基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル
基、フェナントリル基、ピレニル基等が挙げられる。R4
〜R10で示されるハロゲン原子には、塩素原子、臭素原
子、フッソ原子、ヨウ素原子が挙げられ、ジアルキルア
ミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
メチルエチルアミノ基等が挙げられる。
本発明のフォトクロミック化合物は、各種の記録、記
憶材料、印刷用感光体、ホログラフィー用感光体等に利
用できる。また、光学フィルタ、ディスプレー材料、マ
スキング材料、光量計、装飾などの材料としても利用で
きる。
本発明のフォトクロミック化合物は、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
などのケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸n−
プチルなどのエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン
などのハロゲン系溶媒、更にn−ヘキサン、シクロヘキ
サン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドなどの各種溶媒およびこれらの混合溶媒
に溶解する。
本発明のフォトクロミック化合物を感光材料として用
いるには、上記溶媒に高分子物質とともに溶解し、支持
体上に塗布乾燥するか、高分子物質に直接混合溶解し成
膜するか、あるいは重合性の低分子物質と混合した後低
分子物質を重合し成型させるなどして用いることができ
る。また、支持体上に真空蒸着法で成膜したり、LB法に
より成膜することも可能である。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
(実施例1) 5,5″−メタンジイル−ビス(1−オクタデシル−3,3−
ジメチルスピロ〔インドリノ−2,3′−〔2H〕−(7′
−ニトロベンゾ)(1,4)オキサジン〕) 本実施例のフォトクロミック化合物は次のようにして
合成できる。
4,4′−ジアミノジフェニルメタンを塩酸水溶液に加
熱溶解し、その後急激に冷却する。そこに亜硝酸ナトリ
ウムの水溶液を約30分かけて滴下し、しばらく撹拌を行
い、ジアゾ化を行った。その反応液に塩化錫の水溶液を
加え60℃に加熱し5時間反応を行った。反応終了後濃塩
酸を加え冷却したところ白色の沈澱が現われた。この沈
澱を吸引ろ過し、4,4′−ジヒドラジノフェニルメタン
塩酸塩を得た。(収率86.5%) 得られた、4,4′−ジヒドラジノフェニルメタン塩酸
塩をエタノール中硫酸触媒下でイソプロピルメチルケト
ンと加熱還流を行った。反応終了後、エタノールを減圧
除去し、アルカリ処理後エチルエーテルにより抽出を行
い5,5′−メタンジイル−ビス(2,3,3−トリメチルイン
ドレニン)を得た。(収率91.8%) 得られた5,5′−メタンジイル−ビス(2,3,3−トリメ
チルインドレニン)とよう化オクタデカンをn−ブタノ
ール中で4時間加熱還流後、溶媒を減圧除去し、アルカ
リ処理することにより5,5′−メタンジイル−ビス(1
−オクタデシル−3,3−ジメチル−2−メチレンインド
リン)を得た。(収率30.2%) 4−ニトロ−2−ニトロソフェノールのクロロホルム
溶液に、5,5′−メタンジイル−ビス(1−オクタデシ
ル−3,3−ジメチル−2−メチレンインドリン)のクロ
ロホルム溶液を滴下し還流下3時間反応を行った。反応
溶液を濃縮後、薄層クロマトグラフィ(展開溶媒:ベン
ゼン)により分離し、目的のフォトクロミック化合物を
得た。(収率7.7%) 本実施例の化合物の1H−NMRスペクトルの帰属を以下
に示す。なお、内部基準してテトラメチルシランを、溶
媒として重水素化クロロホルムを用いた。
(実施例2) 出発物質のアニリンに4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテルを用いた他は実施例1と同様な方法でビス型イン
ドリンを合成した。o−ニトロソフェノールのクロロホ
ルム溶液に、得られたビス型インドリンのクロロホルム
溶液を滴下し還流下3時間反応を行った。反応溶液を濃
縮後薄層クロマトグラフィ(展開溶媒:ベンゼン)によ
り分離し、上記構造式で示されるフォトクロミック化合
物を得た。(収率11.8%) (実施例3) 出発物質のアニリンに4,4′−ジアミノフェニル−p
−キシレンを用いた他は実施例1と同様な方法でビス型
インドリンを合成した。2−ニトロン−5−ジエチルア
ミノフェノールのクロロホルム溶液に、得られたビス型
インドリンのクロロホルム溶液を滴下し還流下3時間反
応を行った。反応溶液を濃縮後薄層クロマトグラフィ
(展開溶媒:ベンゼン)により分離し、上記構造式を有
するフォトクロミック化合物を得た。(収率16.4%)。
こうして得られたスピロオキサジン系フォトクロミッ
ク化合物を5重量%含むポリエステル10重量%溶液を石
英ガラス基板上にスピンナ塗布し、60℃で12時間真空乾
燥後、膜厚1μmの試料を作製した。
また、このスピロオキサジン系フォトクロミック化合
物を真空蒸着法により、石英ガラス基板上に蒸着させた
試料を作製した。
さらに、このスピロオキサジン系フォトクロミック化
合物はN位にアルキル長鎖を有していることから、水面
上に単分子膜を形成することが可能である。LB膜作製装
置でステアリン酸との混合比1:2で石英ガラス基板上に
両面で22層のY型のLB膜試料を作製した。
これらの試料に500Wのキセノンランプの光を、光学フ
ィルタを用いて360nm付近の紫外光と、600nm付近の可視
光に分けそれぞれの光を交互に照射した。紫外光を照射
すると、試料は濃青色に変化し、暗所ではかなり安定に
着色している。この濃青色の試料に可視光を照射すると
消色し、再び紫外光を照射すると濃青色に発色する。こ
のサイクルは繰り返し行うことができた。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明のフォトクロミック化合物
は、スピロオキサジン骨格を一分子内に二つ有するた
め、着色時にお互いの極性構造で着色体の安定化が達成
された。このため本発明により、保存安定性の良い記
録、表示材料を提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示されるフォトクロミック化
    合物。 (式中、R1、R2、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素
    数1〜20のアルコキシ基、アラルキル基、アリール基、
    R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10は水素原子、炭素数1〜2
    0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アラル
    キル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、ジアル
    キルアミノ基、スルホン基、水酸基を示し、Aは炭素数
    1〜10のアルキレン基、炭素数8〜16のアリールアルキ
    レン基、酸素原子、エーテル結合を有する炭素数2〜10
    のアルキレン基を示す。)
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