JP2959196B2 - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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JP2959196B2 JP15356891A JP15356891A JP2959196B2 JP 2959196 B2 JP2959196 B2 JP 2959196B2 JP 15356891 A JP15356891 A JP 15356891A JP 15356891 A JP15356891 A JP 15356891A JP 2959196 B2 JP2959196 B2 JP 2959196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルスプラインの
作用により、ピニオンが前進してエンジン側のリングギ
アと噛み合う、慣性飛込式のエンジン始動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以下に示す技術が、従来より知られてい
る。シャフト100の外周には、筒状の突部111付き
チューブ110がスプライン結合されるとともに、段付
筒状のクラッチアウタ120が配置され、そのクラッチ
アウタ120とチューブ110との間に凹部付きゴム1
30が配設されている。そして、クラッチアウタ120
のピニオン121がエンジン側のリングギア200と噛
み合う際、ゴム130が軸方向に撓み衝撃を吸収する
(実開昭62−47770号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の技術
は、以下のような課題がある。ゴム130が軸方向に撓
む程、軸方向に強く圧縮されて硬くなり、回転方向に撓
み難くなる。このため、回転方向の衝撃吸収が不十分と
なり、ピニオン121やシャフト100等に有害な外力
がかかる。本発明の目的は、リングギアとの噛み合い時
にピニオンが受ける回転方向の衝撃力を、通常トルクの
伝達を損なうことなく吸収できるエンジン始動装置の提
供である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明は、始動電動機と、外周の一部にヘリカルスプラ
インを備えるとともに前記始動電動機により回転駆動さ
れるシャフトと、該シャフトに滑動自在に外嵌された慣
性飛込ピニオン機構とを備えたエンジン始動装置におい
て、前記慣性飛込ピニオン機構は、前記ヘリカルスプラ
インに噛み合うスプラインが内周に設けられるととも
に、径方向に延出するフランジ状部を外周に有するスラ
ストチューブと、飛込時にエンジン側のリングギアと噛
み合うピニオンを形成した前方筒部、および径方向に延
出した円盤部を有する後方筒部を備え、前記スラストチ
ューブの前方位置で前記シャフトに嵌め込まれるリング
体と、前記スラストチューブと一体に回動するように設
けられ、前記リング体の円盤部の前方位置にて、前記シ
ャフトに対して回動自在に配設された筒状カラーと、該
筒状カラーの前部と前記リング体の円盤部との間に介装
され、飛込時に、前記リングギアを駆動可能な摩擦力を
これら部材間に付与する第1弾性体と、前記リング体の
円盤部と前記スラストチューブのフランジ状部との間に
介装され、これら部材間に付与する摩擦力を、上記第1
弾性体が付与する摩擦力より小さくなるように設定した
第2弾性体とからなる構成を採用した。
【0005】
【作用】始動電動機によりシャフトが回転駆動される
と、シャフトの回転力は、スラストチューブおよび筒状
カラーに伝わり、さらに、主に第1弾性体を介してリン
グ体に伝達される。スラストチューブおよびリング体
は、ヘリカルスプラインの作用により、シャフト上を前
進しながら回転し、リング体のピニオンがリングギアの
端面に達する。この時、リング体が受ける軸方向の衝撃
力は、第2弾性体が軸方向に圧縮されて撓むことにより
吸収される。さらに、リング体が前進すると、ピニオン
がリングギアに噛み合い、リングギアが回転し、エンジ
ンに始動電動機の回転力が伝達される。なお、この時に
も軸方向の衝撃力が発生するが、同様に第2弾性体が軸
方向に圧縮されて撓んで衝撃力を吸収する。第2弾性体
が軸方向に圧縮されて撓んだことにより、第1弾性体に
おける軸方向の荷重が小さくなり、リング体の円盤部お
よび筒状カラーの前部の各接触面に加わる押圧力が小さ
くなる。
【0006】
【発明の効果】上記各接触面での摩擦力が初期に設定し
た滑りトルクより小さくなり、ピニオンと、スラストチ
ューブおよび筒状カラーとが回動し易くなるため、リン
グギアの駆動を行う際の回転方向の衝撃を吸収すること
ができる。また、リングギア駆動時には、スラストチュ
ーブに伝達されたシャフトの回転力が第1弾性体を介し
てリング体のピニオンに伝わり、確実にリングギアを駆
動できるので、リングギアへのトルク伝達性は良い。前
進衝撃力が強く加わる程、第2弾性体が大きく撓み、第
1弾性体の荷重が小さくなり、ピニオンと、スラストチ
ューブ及び筒状カラーとが回動し易くなる。従って、ピ
ニオンがリングギアに衝突し、噛み合い後、リングギア
を駆動するときに生じる衝撃力を吸収して緩和すること
ができ、ピニオン、リングギア、シャフト等への悪影響
の防止が図れ、エンジン始動装置は、耐久性に優れる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図6に基づいて説
明する。図1に示すごとく、エンジン始動装置Aは、始
動電動機(図示せず)と、始動電動機により回転駆動さ
れるシャフト1と、径方向に延出するフランジ状部21
を外周に有するスラストチューブ2、スラストチューブ
2の前方位置で軸受け31を介してシャフト1に嵌め込
まれるリング体3、後部41がフランジ状部21に固着
される筒状カラー4、およびゴム5、6からなる慣性飛
込ピニオン機構とを備える。
【0008】シャフト1は、丸棒状を呈し、始動電動機
の出力軸71に噛み合うドライブギア11を後部に嵌着
し、このドライブギア11の前側の外周にヘリカルスプ
ライン12を螺刻している。また、シャフト1の前部に
は、飛込んだリング体3を止めるピニオンストップ13
が外嵌され、このピニオンストップ13は、周設溝14
に嵌め込まれたスナップリング15により回転自在とさ
れている。
【0009】スラストチューブ2(鋼鉄製)は、ヘリカ
ルスプライン12に咬合するスプライン22が内周に設
けられている。
【0010】リング体3(鋼鉄製)は、飛込時にエンジ
ン側のリングギア72と噛み合うピニオン321を形成
した前方筒部32と、径方向に延出した円盤部331を
有し、スラストチューブ2の前部23に外嵌される段付
後方筒部33を備える。また、このリング体3は、ピニ
オンストップ13との間に装架されたリターンスプリン
グ8により後方に付勢されている。
【0011】筒状カラー4(金属製)は、全体形状が略
カップ状を呈し、フランジ状部21に加締られる後部4
1と、リング体3の円盤部331、ゴム5、6を内包す
る円筒状の中間部42と、内方に延出してゴム5の前端
面を押圧する円環板状の前部43とからなり、スラスト
チューブ2と一体に回転する。
【0012】ゴム5は、略円環状を呈するとともに、筒
状カラー4の前部43とリング体3の円盤部331との
間に介装され、飛込時に、リングギア72を駆動可能な
摩擦力を筒状カラー4- リング体3間に付与する。
【0013】ゴム6は、略円環状を呈するとともに、リ
ング体3の円盤部331とスラストチューブ2のフラン
ジ状部21との間に介装され、スラストチューブ2- リ
ング体3間に付与する摩擦力を、ゴム5が付与する上記
摩擦力より小さくなるように設定されている。
【0014】つぎに、エンジン始動装置Aの作動を作用
効果とともに説明する。図示しない始動スイッチを投入
すると、始動電動機の出力軸71が回転し、出力軸71
の回転はドライブギア11を介してシャフト1に伝達さ
れる。シャフト1が回転すると、回転力はスプライン噛
み合いされたスラストチューブ2、および筒状カラー4
に伝わり、さらに、主にゴム5を介してリング体3にも
伝達される。
【0015】これにより、スプライン22を形成したス
ラストチューブ2、およびリング体3は、リターンスプ
リング8の後方付勢力に打ち勝ってヘリカルスプライン
12を螺刻したシャフト1上を前進し、ピニオン321
はリングギア72の端面721に当接する。この時、リ
ング体3が受ける軸方向の衝撃力は、ゴム6が軸方向に
圧縮されて撓むことにより吸収される。
【0016】さらに、リング体3が前進すると、ピニオ
ン321がリングギア72の端面で回転し、軸方向に押
されることでリングギア72と噛み合い、リングギア7
2に始動電動機の回転力が伝達される。このリング体3
は、ピニオンストップ13の端面に当接するまで前進す
る。なお、この時にも軸方向の衝撃力が発生するが、同
様にゴム6が軸方向に圧縮されて撓んで衝撃力を吸収す
る。
【0017】ゴム6が軸方向に圧縮されて撓んだことに
より、ゴム5の軸方向の荷重が小さくなり、リング体3
の円盤部331および筒状カラー4の前部43の各接触
面に加わる押圧力が小さくなる。この結果、上記各接触
面での摩擦力が初期に設定した滑りトルクより小さくな
り、ピニオン321と、スラストチューブ2および筒状
カラー4とが回動し易くなるため、リングギア72の駆
動を行う際の回転方向の衝撃を吸収することができる。
また、リングギア72駆動時には、スラストチューブ2
に伝達されたシャフト1の回転力がゴム5を介してリン
グ体3のピニオン321に伝わり、確実にリングギア7
2を駆動できリングギア72へのトルク伝達性を低下さ
せることはない。
【0018】以上のごとく、エンジン始動装置Aでは、
前進衝撃力が強く加わる程、ゴム6が大きく撓み、ゴム
5の荷重が小さくなり、ピニオン321と、スラストチ
ューブ2および筒状カラー4とが回動し易くなる。従っ
て、ピニオン321がリングギア72に衝突し、噛み合
い後、リングギア72を駆動するときに生じる衝撃力を
吸収して緩和することができ、ピニオン321、シャフ
ト1等への悪影響の防止が図れ、耐久性に優れる。
【0019】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。 a.上記実施例では、筒状カラー4は、スラストチュー
ブ2に加締により固定されているが、スラストチューブ
2と筒状カラー4とをセレーション嵌合させ、軸方向の
抜け止めとしてサークリップ(止め輪)等で固定しても
良い。また、強度に問題が無ければ、スラストチューブ
2と筒状カラー4とを圧入により固定しても良い。 b.中間部42、後部41を、スラストチューブ2と一
体に形成しても良い。この場合、筒状カラー4は、前部
43だけとなる。 c.上記実施例では、リング体3の段付後方筒部33が
スラストチューブ2の前部23に外嵌されることによ
り、スラストチューブ2とリング体3との芯出しを図っ
ているが、円盤部331の外周と筒状カラー4の内周と
の嵌合により芯出しを行っても良く、この場合、前部2
3は不要となる。 d.第2弾性体は、皿バネであっても良い。 e.シャフトは、始動電動機の回転軸であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るエンジン始動装置の半
断面正面図である。
【図2】従来のエンジン始動装置の半断面正面図であ
る。
【符号の説明】
A エンジン始動装置 1 シャフト 2 スラストチューブ 3 リング体 4 筒状カラー 5 ゴム(第1弾性体) 6 ゴム(第2弾性体) 12 ヘリカルスプライン 21 フランジ状部 32 前方筒部 33 後方筒部 41 後部 42 中間部 43 前部 72 リングギア 321 ピニオン 331 円盤部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動電動機と、外周の一部にヘリカルス
    プラインを備えるとともに前記始動電動機により回転駆
    動されるシャフトと、該シャフトに滑動自在に外嵌され
    た慣性飛込ピニオン機構とを備えたエンジン始動装置に
    おいて、前記慣性飛込ピニオン機構は、前記ヘリカルス
    プラインに噛み合うスプラインが内周に設けられるとと
    もに、径方向に延出するフランジ状部を外周に有するス
    ラストチューブと、飛込時にエンジン側のリングギアと
    噛み合うピニオンを形成した前方筒部、および径方向に
    延出した円盤部を有する後方筒部を備え、前記スラスト
    チューブの前方位置で前記シャフトに嵌め込まれるリン
    グ体と、前記スラストチューブと一体に回動するように
    設けられ、前記リング体の円盤部の前方位置にて、前記
    シャフトに対して回動自在に配設された筒状カラーと、
    該筒状カラーの前部と前記リング体の円盤部との間に介
    装され、飛込時に、前記リングギアを駆動可能な摩擦力
    をこれら部材間に付与する第1弾性体と、前記リング体
    の円盤部と前記スラストチューブのフランジ状部との間
    に介装され、これら部材間に付与する摩擦力を、上記第
    1弾性体が付与する摩擦力より小さくなるように設定し
    た第2弾性体とからなることを特徴とするエンジン始動
    装置。
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