JP2956033B1 - 静電植毛鋼板及びその製造方法 - Google Patents
静電植毛鋼板及びその製造方法Info
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Abstract
【要約】
【課題】 表面処理鋼板を基板として使用し、その基板
表面に、従来技術における防錆顔料等を含有するポリエ
ステル合成樹脂層等の予備的中間層(プライマー)を設
けることなしに、特殊な成分組成の組成物から成る鋼板
等の基板との密着性に優れた植毛植付層のみを設け、そ
の植付層の上に短繊維を静電植毛することにより構成さ
れる植毛鋼板を提供すること。 【解決手段】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂、水性着色顔料分散液、消泡剤及びPH調整剤か
らなる植毛用水性接着剤組成物を塗布し、その鋼板表面
に鋼板との密着性に優れた植毛植付層を形成し、その植
付層の表面が接着性を保持している間に短繊維を静電植
毛することにより静電植毛鋼板を製造する。
表面に、従来技術における防錆顔料等を含有するポリエ
ステル合成樹脂層等の予備的中間層(プライマー)を設
けることなしに、特殊な成分組成の組成物から成る鋼板
等の基板との密着性に優れた植毛植付層のみを設け、そ
の植付層の上に短繊維を静電植毛することにより構成さ
れる植毛鋼板を提供すること。 【解決手段】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂、水性着色顔料分散液、消泡剤及びPH調整剤か
らなる植毛用水性接着剤組成物を塗布し、その鋼板表面
に鋼板との密着性に優れた植毛植付層を形成し、その植
付層の表面が接着性を保持している間に短繊維を静電植
毛することにより静電植毛鋼板を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理鋼板等を
基板として使用し、その基板上に防錆顔料を含有する合
成樹脂等から成る予備被覆層(プライマー)を設けるこ
となしに、その基板上に植毛植付層が直接設けられ、そ
の植付層に短繊維の静電植毛層が設けられた植毛鋼板及
びそれを製造する方法に関するものである。
基板として使用し、その基板上に防錆顔料を含有する合
成樹脂等から成る予備被覆層(プライマー)を設けるこ
となしに、その基板上に植毛植付層が直接設けられ、そ
の植付層に短繊維の静電植毛層が設けられた植毛鋼板及
びそれを製造する方法に関するものである。
【0002】本発明の植毛植付層は、表面処理鋼板等の
基板との接着強度に優れ、且つその柔軟性も高いので、
植毛された基板を成形加工(プレス、フォーミング等)
する際に、その植付層に破壊、亀裂又は脱離が生じない
ものである。
基板との接着強度に優れ、且つその柔軟性も高いので、
植毛された基板を成形加工(プレス、フォーミング等)
する際に、その植付層に破壊、亀裂又は脱離が生じない
ものである。
【0003】本発明の静電植毛鋼板は、基板として、市
販されているクロム酸処理された亜鉛めっき鋼板等の表
面処理鋼板を使用し、それに静電植毛することにより、
結露防止ダクト、結露防止パネル等の建材製品、厨房機
器、電機機器、事務用機器、自動車用部品、玩具、容
器、ケーシングなどの素材として使用することができ
る。
販されているクロム酸処理された亜鉛めっき鋼板等の表
面処理鋼板を使用し、それに静電植毛することにより、
結露防止ダクト、結露防止パネル等の建材製品、厨房機
器、電機機器、事務用機器、自動車用部品、玩具、容
器、ケーシングなどの素材として使用することができ
る。
【0004】
【従来の技術】本発明に関する従来技術としては、鋼板
の表面を脱脂処理後、クロム酸系化成処理することによ
り鋼板とポリエステル合成樹脂との密着性を高めた後
に、この表面処理した鋼板上に防錆顔料を含有するポリ
エステル合成樹脂層を設け、その樹脂層の一部又は全面
に、絞り加工や折り曲げ加工時に破壊、亀裂又は脱離が
生じない柔軟性を有する反応性アクリル系接着剤層を設
け、この接着剤層上に合成樹脂パイルを静電植毛するこ
とよりなる成形加工用植毛鋼板が知られている。(例え
ば、特公昭62−27864号公報)。
の表面を脱脂処理後、クロム酸系化成処理することによ
り鋼板とポリエステル合成樹脂との密着性を高めた後
に、この表面処理した鋼板上に防錆顔料を含有するポリ
エステル合成樹脂層を設け、その樹脂層の一部又は全面
に、絞り加工や折り曲げ加工時に破壊、亀裂又は脱離が
生じない柔軟性を有する反応性アクリル系接着剤層を設
け、この接着剤層上に合成樹脂パイルを静電植毛するこ
とよりなる成形加工用植毛鋼板が知られている。(例え
ば、特公昭62−27864号公報)。
【0005】土木、建築用鋼材として使用されるH形
鋼、鋼管、矢板又は鋼板の表面をショットブラスト、グ
ラインダー、ベルトサンダー等により除錆処理した後
に、アクリルウレタン系接着剤を塗布し、それが未硬化
状態のうちに非金属繊維を植毛することからなる植毛鋼
材及びその製造方法が知られている(例えば、特開平5
−138813号公報)。
鋼、鋼管、矢板又は鋼板の表面をショットブラスト、グ
ラインダー、ベルトサンダー等により除錆処理した後
に、アクリルウレタン系接着剤を塗布し、それが未硬化
状態のうちに非金属繊維を植毛することからなる植毛鋼
材及びその製造方法が知られている(例えば、特開平5
−138813号公報)。
【0006】アルミニウムまたはその合金の表裏面をク
ロム酸又はリン酸クロムで処理して化成被膜を形成し、
この被膜にアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムエ
マルジョンからなる接着剤を塗布し、これにナイロンパ
イル等の繊維を植毛することが知られている(特開昭4
7−34778号公報)
ロム酸又はリン酸クロムで処理して化成被膜を形成し、
この被膜にアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムエ
マルジョンからなる接着剤を塗布し、これにナイロンパ
イル等の繊維を植毛することが知られている(特開昭4
7−34778号公報)
【0007】自動車の窓ガラスの上下開閉部に用いられ
るウェザーストリップ部材の静電植毛用接着剤に関する
従来技術としては、その成分組成がエチレン−酢酸ビニ
ル系共重合体100重量部に対し、無黄変型ウレタンプ
レポリマー(このポリマーは、非黄変型ポリイソシアネ
ート樹脂で、エチレン−酢酸ビニル系共重合体の硬化剤
として使用される)1−30重量部、グリシジル系シラ
ンカップリング剤0.1−5重量部、漏れ剤0.01−
5重量部配合したものが知られている(特開平6−14
5635号公報)。
るウェザーストリップ部材の静電植毛用接着剤に関する
従来技術としては、その成分組成がエチレン−酢酸ビニ
ル系共重合体100重量部に対し、無黄変型ウレタンプ
レポリマー(このポリマーは、非黄変型ポリイソシアネ
ート樹脂で、エチレン−酢酸ビニル系共重合体の硬化剤
として使用される)1−30重量部、グリシジル系シラ
ンカップリング剤0.1−5重量部、漏れ剤0.01−
5重量部配合したものが知られている(特開平6−14
5635号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、通常市販さ
れているクロム酸処理された亜鉛めっき鋼板等の表面処
理鋼板を基板として使用し、その基板表面に、従来技術
における防錆顔料等を含有するポリエステル合成樹脂層
等の予備的中間層(プライマー)を設けることなしに、
特殊な成分組成の組成物から成る鋼板等の基板との密着
性に優れた植毛植付層のみを設け、その植付層の上に短
繊維を静電植毛することにより構成される植毛鋼板を提
供するものである。
れているクロム酸処理された亜鉛めっき鋼板等の表面処
理鋼板を基板として使用し、その基板表面に、従来技術
における防錆顔料等を含有するポリエステル合成樹脂層
等の予備的中間層(プライマー)を設けることなしに、
特殊な成分組成の組成物から成る鋼板等の基板との密着
性に優れた植毛植付層のみを設け、その植付層の上に短
繊維を静電植毛することにより構成される植毛鋼板を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、特殊な成分組
成の植毛用水性接着剤組成物からなる植毛植付層が鋼板
等の基板上に直接設けられ、この植付層に短繊維が静電
植毛された植毛鋼板、及びそれを製造する方法である。
成の植毛用水性接着剤組成物からなる植毛植付層が鋼板
等の基板上に直接設けられ、この植付層に短繊維が静電
植毛された植毛鋼板、及びそれを製造する方法である。
【0010】本発明の植毛植付層を構成する植毛用水性
接着剤組成物としては、オキサゾリンペンダントエマル
ジョン樹脂、エチレン−イミン化合物、カルボジイミド
化合物、メチロール化尿素、メラミン樹脂、自己乳化型
エポキシ樹脂、自己乳化型ブロックイソシアネートから
選択される架橋剤を含む水性ポリウレタン樹脂を主成分
とし、副成分として水性着色顔料分散液、消泡剤、及び
ジメチルエタノールアミンなどのPH調整剤からなるも
のである。
接着剤組成物としては、オキサゾリンペンダントエマル
ジョン樹脂、エチレン−イミン化合物、カルボジイミド
化合物、メチロール化尿素、メラミン樹脂、自己乳化型
エポキシ樹脂、自己乳化型ブロックイソシアネートから
選択される架橋剤を含む水性ポリウレタン樹脂を主成分
とし、副成分として水性着色顔料分散液、消泡剤、及び
ジメチルエタノールアミンなどのPH調整剤からなるも
のである。
【0011】本発明の静電植毛鋼板に用いられる植毛用
水性接着剤組成物からなる植毛植付層は、鋼板等の基板
との接着強度に優れ、且つその柔軟性が高いので、植毛
された基板を成形加工(プレス、フォーミング等)する
際に、その植付層に破壊、亀裂又は脱離が生じないもの
である。又、植毛された短繊維がその加工時に脱落する
ことがないという優れた植毛接着性をも有する。
水性接着剤組成物からなる植毛植付層は、鋼板等の基板
との接着強度に優れ、且つその柔軟性が高いので、植毛
された基板を成形加工(プレス、フォーミング等)する
際に、その植付層に破壊、亀裂又は脱離が生じないもの
である。又、植毛された短繊維がその加工時に脱落する
ことがないという優れた植毛接着性をも有する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用される表面処理鋼板
としては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金系溶融めっき鋼
板、電気亜鉛めっき鋼板、合金電気めっき鋼板、プレコ
ート鋼板等がある。又、植毛植付層に静電植毛される短
繊維としては、例えば再生繊維、半合成繊維、合成繊維
などの化学繊維、又は植物繊維、動物繊維、炭素繊維、
ガラス繊維等の天然繊維が使用され、有機繊維、無機繊
維を問わない。
としては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金系溶融めっき鋼
板、電気亜鉛めっき鋼板、合金電気めっき鋼板、プレコ
ート鋼板等がある。又、植毛植付層に静電植毛される短
繊維としては、例えば再生繊維、半合成繊維、合成繊維
などの化学繊維、又は植物繊維、動物繊維、炭素繊維、
ガラス繊維等の天然繊維が使用され、有機繊維、無機繊
維を問わない。
【0013】本発明の静電植毛鋼板に用いられる植毛用
水性接着剤組成物は、水性ポリウレタン樹脂[具体的商
品名:レザミン(大日精化工業社製)、ネオレッツR
(ゼネカ社製)、ダオタン(VIANOVA社製)、サ
ンキュアー(グッドリッチ社製)、スーパーフレックス
(第一工業製薬社製)]等に加えて、水性着色顔料分
散液[商品名:アクアファインカラー(大日精化工業社
製)]、消泡剤[商品名:デフォーマー(サンノブコ社
製)]及び3級アミン等のPH調整剤が使用される。主
成分のポリウレタン樹脂には、水酸基・カルボキシル基
等の官能基を含有しており、架橋剤として選択されたオ
キサゾリンペンダントエマルジョン樹脂[商品名:エポ
クロス(日本触媒社製)]、エチレンイミン化合物[商
品名:TAZM(相互薬工社製)]、カルボジイミド化
合物[商品名:レザミンD52(大日精化工業社
製)]、メチロール化メラミン樹脂[商品名:レザミン
UM−30(大日精化工業社製)]、自己乳化型エポキ
シ樹脂[商品名:エピコート(シェル社製)]、自己乳
化型ブロックイソシアネート[商品名:バーノックCR
−60N(大日本インキ社製)]の一つと反応して架橋
することにより、接着剤が硬化する。組成物のPHは7
〜9であり、熱硬化型接着剤である。
水性接着剤組成物は、水性ポリウレタン樹脂[具体的商
品名:レザミン(大日精化工業社製)、ネオレッツR
(ゼネカ社製)、ダオタン(VIANOVA社製)、サ
ンキュアー(グッドリッチ社製)、スーパーフレックス
(第一工業製薬社製)]等に加えて、水性着色顔料分
散液[商品名:アクアファインカラー(大日精化工業社
製)]、消泡剤[商品名:デフォーマー(サンノブコ社
製)]及び3級アミン等のPH調整剤が使用される。主
成分のポリウレタン樹脂には、水酸基・カルボキシル基
等の官能基を含有しており、架橋剤として選択されたオ
キサゾリンペンダントエマルジョン樹脂[商品名:エポ
クロス(日本触媒社製)]、エチレンイミン化合物[商
品名:TAZM(相互薬工社製)]、カルボジイミド化
合物[商品名:レザミンD52(大日精化工業社
製)]、メチロール化メラミン樹脂[商品名:レザミン
UM−30(大日精化工業社製)]、自己乳化型エポキ
シ樹脂[商品名:エピコート(シェル社製)]、自己乳
化型ブロックイソシアネート[商品名:バーノックCR
−60N(大日本インキ社製)]の一つと反応して架橋
することにより、接着剤が硬化する。組成物のPHは7
〜9であり、熱硬化型接着剤である。
【0014】具体的には、その植毛用水性接着剤組成物
の成分組成は、水性ポリウレタン樹脂100重量部に対
して、水性着色顔料分散液1−10重量部、消泡剤0.
1−2.0重量部、PH調整剤0.5−1.0重量部、
架橋剤0.5−25.0重量部からなる。これらを配合
する際には、ディスパーで5−10分間攪拌し、最終的
にはPH値を7.0−9.0に調整する。製造直後には
泡の発生があるが、製造後2−3時間経過した後で使用
する。
の成分組成は、水性ポリウレタン樹脂100重量部に対
して、水性着色顔料分散液1−10重量部、消泡剤0.
1−2.0重量部、PH調整剤0.5−1.0重量部、
架橋剤0.5−25.0重量部からなる。これらを配合
する際には、ディスパーで5−10分間攪拌し、最終的
にはPH値を7.0−9.0に調整する。製造直後には
泡の発生があるが、製造後2−3時間経過した後で使用
する。
【0015】本発明においては、水性ポリウレタン樹脂
からなる水性樹脂が使用される。この水性樹脂には、
(a)親水性の有機樹脂であって水中に溶け込むことが
できる水溶性型のもの、(b)水中に粒子径0.01−
O.1μmの有機樹脂の粒子を浮遊させることができ、
粒子自体をイオン化することによって又は乳化剤を添加
することによってその粒子を水中に浮遊安定させること
ができるディスパージョン型のもの、及び(c)ディス
パージョン型と同様の形態のものであ るが、その有機
樹脂粒子径が0.1μm以上のものであるエマルジョン
型のものがある。これらの中で、本発明の水性樹脂は、
ディスパージョン型に該当するも のであり、その乳化
形態はアニオン系自己乳化有機樹脂であって、その樹脂
粒子の自己内部にイオン性官能基からなる親水基を有す
るので、樹脂自身が水中に浮遊することができるもので
あり、その塗層膜の物性については、水中に乳化浮遊し
ている樹脂粒子そのものが融着重合において塗層膜を形
成するので、優れた密着性の強い塗層膜を生ずることに
なる。
からなる水性樹脂が使用される。この水性樹脂には、
(a)親水性の有機樹脂であって水中に溶け込むことが
できる水溶性型のもの、(b)水中に粒子径0.01−
O.1μmの有機樹脂の粒子を浮遊させることができ、
粒子自体をイオン化することによって又は乳化剤を添加
することによってその粒子を水中に浮遊安定させること
ができるディスパージョン型のもの、及び(c)ディス
パージョン型と同様の形態のものであ るが、その有機
樹脂粒子径が0.1μm以上のものであるエマルジョン
型のものがある。これらの中で、本発明の水性樹脂は、
ディスパージョン型に該当するも のであり、その乳化
形態はアニオン系自己乳化有機樹脂であって、その樹脂
粒子の自己内部にイオン性官能基からなる親水基を有す
るので、樹脂自身が水中に浮遊することができるもので
あり、その塗層膜の物性については、水中に乳化浮遊し
ている樹脂粒子そのものが融着重合において塗層膜を形
成するので、優れた密着性の強い塗層膜を生ずることに
なる。
【0016】本発明の静電植毛鋼板に用いられる植毛用
水性接着剤組成物の特性としては、水溶性であるので、
使用に際して公害性の高い有機溶剤を使用する必要がな
いという利点があり、又この接着剤組成物を水溶液とし
て基板上にロールコーター又はスプレー、或いはアプリ
ケータ塗装で塗布することにより柔軟性のある塗層を形
成することができ、その塗層の厚さは30〜40μm程
度で充分である。以下、本発明を実施例に基づいて説明
する。
水性接着剤組成物の特性としては、水溶性であるので、
使用に際して公害性の高い有機溶剤を使用する必要がな
いという利点があり、又この接着剤組成物を水溶液とし
て基板上にロールコーター又はスプレー、或いはアプリ
ケータ塗装で塗布することにより柔軟性のある塗層を形
成することができ、その塗層の厚さは30〜40μm程
度で充分である。以下、本発明を実施例に基づいて説明
する。
【0017】
【実施例1】図1は本発明の製造方法により得られる静
電植毛鋼板の構造を示す断面図である。図1において符
号1は基材となる表面処理鋼板、2は表面処理鋼板1の
面上に接着剤組成物を塗装して成る静電植毛植付層、3
は静電植毛操作により静電植毛植付層2に植え付けられ
た短繊維である。本実施例では短繊維3として有機短繊
維が植毛される。
電植毛鋼板の構造を示す断面図である。図1において符
号1は基材となる表面処理鋼板、2は表面処理鋼板1の
面上に接着剤組成物を塗装して成る静電植毛植付層、3
は静電植毛操作により静電植毛植付層2に植え付けられ
た短繊維である。本実施例では短繊維3として有機短繊
維が植毛される。
【0018】この静電植毛鋼板を製造するために、先
ず、100重量部の水性ポリウレタン樹脂に2重量部の
水性着色顔料分散液、1重量部の消泡剤、0.5重量部
のジメチルエタノールアミンでPH調整剤に自己乳化型
ブロックイソシアネートを5重量部加えてディスパーで
10分間攪拌し植毛用水性接着剤組成物を得た。このよ
うにして得られた接着剤組成物の粘度は30(秒/FC
#4)であった。
ず、100重量部の水性ポリウレタン樹脂に2重量部の
水性着色顔料分散液、1重量部の消泡剤、0.5重量部
のジメチルエタノールアミンでPH調整剤に自己乳化型
ブロックイソシアネートを5重量部加えてディスパーで
10分間攪拌し植毛用水性接着剤組成物を得た。このよ
うにして得られた接着剤組成物の粘度は30(秒/FC
#4)であった。
【0019】この植毛用水性接着剤組成物を、表面処理
鋼板1としての市販のクロム酸処理された亜鉛めっき鋼
板上に、口径1.3−1.5mmのスプレーガンを使用
して、吹き付け圧力3−4Kg/cm2 で塗布し、温度
80−120℃で10−15分間強制乾燥した。その結
果、その鋼板上に35μmの静電植毛植付層2(塗層)
が形成された。
鋼板1としての市販のクロム酸処理された亜鉛めっき鋼
板上に、口径1.3−1.5mmのスプレーガンを使用
して、吹き付け圧力3−4Kg/cm2 で塗布し、温度
80−120℃で10−15分間強制乾燥した。その結
果、その鋼板上に35μmの静電植毛植付層2(塗層)
が形成された。
【0020】次に、上記静電植毛植付層2の表面が接着
性を保持している間に、静電植毛装置(株式会社メサッ
ク製)を使用して塗層にナイロン66からなる有機短繊
維3を植え付け、静電植毛層を形成した。この植毛操作
においては、上記静電植毛層は、図2に拡大断面で示し
てあるように、有機短繊維3の根元3aが静電植毛植付
層2の途中で止まった状態で植毛され、この有機短繊維
3が静電植毛植付層2を突き抜けて基材である表面処理
鋼板1の表面1aに接触することがないように静電植毛
装置の電圧を制御するか、または接着剤組成物の粘度を
調整することが必要である。なぜなら、植毛された有機
短繊維3の根元3aが静電植毛植付層2を突き抜けて表
面処理鋼板1の表面1aに接触すると、加工時や使用時
に静電植毛植付層2が表面処理鋼板1から剥離し易くな
るという問題が生じるからである。上記のように有機短
繊維3を植え付けた後、乾燥機中で温度150−200
℃で3分間強制乾燥して静電植毛鋼板の製品を得た。な
お、接着剤組成物を表面処理鋼板1上に塗装するには、
ロールコーターまたはアプリケータを使用してロール塗
装やアプリケート塗装を行なってもよい。このような操
作により、上述の図1に示すような静電植毛鋼板が得ら
れる。
性を保持している間に、静電植毛装置(株式会社メサッ
ク製)を使用して塗層にナイロン66からなる有機短繊
維3を植え付け、静電植毛層を形成した。この植毛操作
においては、上記静電植毛層は、図2に拡大断面で示し
てあるように、有機短繊維3の根元3aが静電植毛植付
層2の途中で止まった状態で植毛され、この有機短繊維
3が静電植毛植付層2を突き抜けて基材である表面処理
鋼板1の表面1aに接触することがないように静電植毛
装置の電圧を制御するか、または接着剤組成物の粘度を
調整することが必要である。なぜなら、植毛された有機
短繊維3の根元3aが静電植毛植付層2を突き抜けて表
面処理鋼板1の表面1aに接触すると、加工時や使用時
に静電植毛植付層2が表面処理鋼板1から剥離し易くな
るという問題が生じるからである。上記のように有機短
繊維3を植え付けた後、乾燥機中で温度150−200
℃で3分間強制乾燥して静電植毛鋼板の製品を得た。な
お、接着剤組成物を表面処理鋼板1上に塗装するには、
ロールコーターまたはアプリケータを使用してロール塗
装やアプリケート塗装を行なってもよい。このような操
作により、上述の図1に示すような静電植毛鋼板が得ら
れる。
【0021】得られた植毛鋼板製品をJIS−K−54
00(塗料一般試験規格)に基づいて耐久試験をした結
果は、表1に示されるとおりである。
00(塗料一般試験規格)に基づいて耐久試験をした結
果は、表1に示されるとおりである。
【0022】
【表1】
【0023】耐屈曲性:直径2mmの鉄棒に静電植毛鋼
板を押し付けて屈曲させて接着植毛層の剥離状態を検査
する試験。
板を押し付けて屈曲させて接着植毛層の剥離状態を検査
する試験。
【0024】付着性・碁盤目法:静電植毛鋼板の接着植
毛層にゴバン目状の切れ目を入れ、これに接着テープを
押し付けてその剥離状態を検査する試験。
毛層にゴバン目状の切れ目を入れ、これに接着テープを
押し付けてその剥離状態を検査する試験。
【0025】耐衝撃性・デッポン式:重さ500g、半
径1/2インチの鋼球を高さ50cmから静電植毛鋼板
上に落下させて接着植毛層の剥離状態を検査する試験。
径1/2インチの鋼球を高さ50cmから静電植毛鋼板
上に落下させて接着植毛層の剥離状態を検査する試験。
【0026】エクセリン値・破断距離法:直径20±
0.005mmの鋼球を静電植毛鋼板裏面から押し出す
ことにより、接着植毛層の剥離状態を検査する試験。
0.005mmの鋼球を静電植毛鋼板裏面から押し出す
ことにより、接着植毛層の剥離状態を検査する試験。
【0027】耐湿性・固定式:40℃、95%の湿度下
で240時間報知する試験。
で240時間報知する試験。
【0028】なお、上記説明においては、本発明の静電
植毛鋼板に用いる植毛用水性接着剤組成物は水性ポリウ
レタン樹脂、水性アクリル樹脂、水性着色顔料ペース
ト、増粘剤、消泡剤及びPH調整剤からなるものとして
説明してきたが、この他にも各種の成分からなる植毛用
水性接着剤組成物を用いて塗層膜を形成し、こに短繊維
を植毛して植毛鋼板を製造することも可能である。
植毛鋼板に用いる植毛用水性接着剤組成物は水性ポリウ
レタン樹脂、水性アクリル樹脂、水性着色顔料ペース
ト、増粘剤、消泡剤及びPH調整剤からなるものとして
説明してきたが、この他にも各種の成分からなる植毛用
水性接着剤組成物を用いて塗層膜を形成し、こに短繊維
を植毛して植毛鋼板を製造することも可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明においては、表面処理鋼板の表面
に特殊な植毛用水性接着剤組成物を塗布することによ
り、鋼板等の基板上に、基板との密着性に優れた、しか
も柔軟性の高い植毛植付層を形成することができるの
で、得られた植毛鋼板製品に絞り加工、折り曲げ加工等
の成形加工を施す際に、その塗層に破壊、亀裂及び剥離
等が生じることがなく、且つ植毛された短繊維がその成
形加工時に脱落することもないという効果がある。
に特殊な植毛用水性接着剤組成物を塗布することによ
り、鋼板等の基板上に、基板との密着性に優れた、しか
も柔軟性の高い植毛植付層を形成することができるの
で、得られた植毛鋼板製品に絞り加工、折り曲げ加工等
の成形加工を施す際に、その塗層に破壊、亀裂及び剥離
等が生じることがなく、且つ植毛された短繊維がその成
形加工時に脱落することもないという効果がある。
【0030】また、本発明の植毛用水性接着剤組成物を
使用して植毛された静電植毛鋼板製品は、その加工性に
優れているだけでなく、結露防止性、不燃性、耐蝕性に
も優れているので、本発明の植毛鋼板製品は、結露防止
ダクト、結露防止パネルなどの建材製品、厨房機器、電
機機器、事務用機器。自動車用部品、玩具、容器、ケー
シング等の素材として使用することができる。
使用して植毛された静電植毛鋼板製品は、その加工性に
優れているだけでなく、結露防止性、不燃性、耐蝕性に
も優れているので、本発明の植毛鋼板製品は、結露防止
ダクト、結露防止パネルなどの建材製品、厨房機器、電
機機器、事務用機器。自動車用部品、玩具、容器、ケー
シング等の素材として使用することができる。
【0031】さらにまた、従来の静電植毛鋼板の製造に
おいては、板状鋼板に静電植毛加工処理をすることが行
なわれていたが、本発明の静電植毛鋼板の製造において
は、ロール状に巻かれた表面処理鋼板をほどき、引き延
ばして連続して静電植毛植付加工処理をし、その後巻き
取ることができるのでそれをさらに細帯状にスリット加
工して、新たにスパイラル管等ロールフォーミング加工
製品の素材として供給することができるという本発明に
特有な効果を有するものである。
おいては、板状鋼板に静電植毛加工処理をすることが行
なわれていたが、本発明の静電植毛鋼板の製造において
は、ロール状に巻かれた表面処理鋼板をほどき、引き延
ばして連続して静電植毛植付加工処理をし、その後巻き
取ることができるのでそれをさらに細帯状にスリット加
工して、新たにスパイラル管等ロールフォーミング加工
製品の素材として供給することができるという本発明に
特有な効果を有するものである。
【図1】本発明の方法で得られた植毛鋼板製品の一実施
の形態の切断面を示す図である。
の形態の切断面を示す図である。
【図2】図1に示された植毛鋼板製品の植毛状態を説明
する部分拡大断面図である。
する部分拡大断面図である。
1 表面処理鋼板 2 静電植毛植付層 3 (有機)短繊維 3a 有機短繊維の根元
Claims (10)
- 【請求項1】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂、水性着色顔料分散液、消泡剤、PH調整剤、架
橋剤からなる植毛用水性接着剤組成物から形成された植
毛植付層が設けられ、その植毛植付層に短繊維からなる
静電植毛層が形成された静電植毛鋼板。 - 【請求項2】 静電植毛層は短繊維の根元が植毛植付層
の途中で止まった状態で植毛されていることを特徴とす
る請求項1記載の静電植毛鋼板。 - 【請求項3】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂、水性着色顔料分散液、消泡剤、PH調整剤、架
橋剤からなる植毛用水性接着剤組成物をロール塗装又は
スプレー塗装、或いはアプリケータ塗装により塗布し、
その鋼板表面に鋼板との密着性に優れた植毛植付層を形
成するとともに、その植毛植付層の表面が接着性を保持
している間に短繊維を静電植毛することにより静電植毛
鋼板を製造する方法。 - 【請求項4】 植毛操作においては、短繊維の根元が植
毛植付層の途中で止まった状態で植毛され、この短繊維
が植毛植付層を突き抜けて基材である表面処理鋼板の表
面に接触することがないように、植毛時の電圧が制御さ
れるか、または接着剤組成物の粘度が調整されているこ
とを特徴とする請求項3記載の静電植毛鋼板を製造する
方法。 - 【請求項5】 ロール状に巻かれた表面処理鋼板をほど
き、引き延ばして連続して植毛植付加工処理した後に巻
き取ることを特徴とする請求項4記載の静電植毛鋼板の
製造方法。 - 【請求項6】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂100重量部に対して、水性着色顔料分散液1−
10重量部、消泡剤0.1−2.0重量部、PH調整剤
0.5−1.0重量部、架橋剤0.5−25.0重量部
からなる植毛用水性接着剤組成物から形成された植毛植
付層が設けられ、その植毛植付層に短繊維からなる静電
植毛層が形成された静電植毛鋼板。 - 【請求項7】 静電植毛層は短繊維の根元が植毛植付層
の途中で止まった状態で植毛されていることを特徴とす
る請求項6記載の静電植毛鋼板。 - 【請求項8】 表面処理鋼板の表面に、水性ポリウレタ
ン樹脂100重量部に対して、水性着色顔料分散液1−
10重量部、消泡剤0.1−2.0重量部、PH調整剤
0.5−1.0重量部、架橋剤0.5−25.0重量部
からなる植毛用水性接着剤組成物を、ロール塗装又はス
プレー塗装、或いはアプリケータ塗装により塗布し、そ
の鋼板表面に鋼板との密着性に優れた植毛植付層を形成
し、その植毛植付層の表面が接着性を保持している間に
短繊維を静電植毛することにより静電植毛鋼板を製造す
る方法。 - 【請求項9】 植毛操作においては、短繊維の根元が植
毛植付層の途中で止まった状態で植毛され、この短繊維
が植毛植付層を突き抜けて基材である表面処理鋼板の表
面に接触することがないように、植毛時の電圧が制御さ
れるか、または接着剤組成物の粘度が調整されているこ
とを特徴とする請求項8記載の静電植毛鋼板を製造する
方法。 - 【請求項10】 ロール状に巻かれた表面処理鋼板をほ
どき、引き延ばして連続して植毛植付加工処理した後に
巻き取ることを特徴とする請求項9記載の静電植毛鋼板
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26592698A JP2956033B1 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 静電植毛鋼板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26592698A JP2956033B1 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 静電植毛鋼板及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2956033B1 true JP2956033B1 (ja) | 1999-10-04 |
JP2000094581A JP2000094581A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17424017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26592698A Expired - Fee Related JP2956033B1 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 静電植毛鋼板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2956033B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007141949A1 (ja) | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Toyo Kohan Co., Ltd. | 植毛金属板、植毛金属板の製造方法、屋根材及び空調設備用ダクト |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103252932A (zh) * | 2013-04-23 | 2013-08-21 | 苏州金义瑞建筑装饰材料有限公司 | 一种聚酯纤维板 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP26592698A patent/JP2956033B1/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007141949A1 (ja) | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Toyo Kohan Co., Ltd. | 植毛金属板、植毛金属板の製造方法、屋根材及び空調設備用ダクト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000094581A (ja) | 2000-04-04 |
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