JP2954916B2 - 歯科用治療ユニット - Google Patents

歯科用治療ユニット

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JP2954916B2 JP10028953A JP2895398A JP2954916B2 JP 2954916 B2 JP2954916 B2 JP 2954916B2 JP 10028953 A JP10028953 A JP 10028953A JP 2895398 A JP2895398 A JP 2895398A JP 2954916 B2 JP2954916 B2 JP 2954916B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用治療ユニッ
ト、より詳細には、身障者,老人等が歯科治療椅子に乗
降する時に、身体を安全に支えることのできる手摺部材
を備えた歯科用治療ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、本発明が適用される歯科用治療
ユニットの一例を示す全体構成図で、図中、10は歯科
用治療ユニットで、該ユニット10は、治療椅子1(1
aは安頭台、1bはバックレスト、1cはコンターシー
ト、1dはレッグレスト、1eはフットレストから成
る),ワークテーブル2,スピットン3,無影灯4,イ
ンスツルメントホルダー5,フットスイッチ6,アシス
タント用インスツルメントホルダー7等から成り、イン
スツルメントホルダー5には、歯科治療において使用す
る種々のインスツルメント8が収納されており、周知の
ように、歯科治療に当たり、患者は椅子に座り、頭を安
頭台に固定して治療を受ける。治療中、術者は治療椅子
1を上下動,起倒,傾斜動等させて、患者を治療しやす
い姿勢にして治療を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとき歯科用治
療ユニットにおいて、患者は、自力で治療椅子1に乗降
しなければならないが、その際、身障者,老人等は、ま
わりに身体を支えるものがないため、非常に不安定で、
危険であった。
【0004】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、特に、身障者や老人等が安定に乗降できる
ようにした歯科用治療ユニットを提供することを目的と
してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、起倒,上下
動,傾動等が可能な歯科用治療椅子と、該治療椅子のい
ずれか一方の側に配設されたスピットンとを備えた歯科
用治療ユニットにおいて、前記治療椅子の前記スピット
ンが配設された側の側方前部に回動可能に立設された垂
直部と水平部とを有する手摺部材を有し、該手摺部材
は、前記水平部が前記治療椅子の側方内側に傾め前方向
に延長する第1の位置と、前記治療椅子の側方に平行に
延長する第2の位置と、前記治療椅子の側方外側に傾め
前方向に延長する第3の位置との間で回動可能でかつ前
記第1の位置及び第2の位置及び第3の位置でロック可
能であり、前記第1及び第2の位置にある時は、前記椅
子の起倒,上下動,傾動等の操作が不可で、前記第3の
位置にある時のみ操作可能であることを特徴とし、もっ
て、治療中、患者の足が治療椅子と手摺部材との間に挟
み込まれるようなことをなくして、患者の安全を確保す
るようにしたものである。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による歯科用治療
ユニットの一実施例を説明するための要部概略斜視図、
図2は、平面図で、図中、1は歯科治療椅子、3はスピ
ットンで、これらは、図4において説明したように、従
来より周知のものであり、スピットン3は、治療椅子1
と一体(チェアマウント)でもよいし、別体でもよい。
20は本発明によって付加された手摺部材で、該手摺部
材20は、垂直部201と水平部202とにより形成され
ており、垂直部201は、治療椅子1のいずれか一方
(スピットンが配設されている側)の側部にチェアマウ
ントで回動可能に立設されている。
【0010】手摺部材20は、図1中に実線にて示す第
1の位置、すなわち、手摺部材20の水平部202が治
療椅子1の側方内側に傾め前方に延長する位置Aと、図
1中に破線にて示す第2の位置、すなわち、手摺部材2
0の水平部202が治療椅子1の側方で該治療椅子1と
平行に延長する位置Bと、図中に破線にて示す第3の位
置、すなわち、治療椅子の側方外側に斜め前方向に延長
する位置Cとの間で回転可能であり、前記第1及び第2
及び第3の位置で回動不可にロックされるようになって
いる。
【0011】従って、患者が、治療椅子1に乗降する時
は、治療椅子1のフットレスト部1eを、図1に示すよ
うに、下した状態にし、この状態で、手摺部材20の水
平部202を図1の実線位置(第1の位置)に固定す
る。患者は、この状態で、手摺部材20の水平部202
に掴まって、簡単にかつ安全にフットステップ1eの上
に上り、次いで、手摺部材20の水平部202に掴まり
ながらコンターシート1cの上に座ることができる。そ
の後、治療椅子を起倒,上下動,傾斜動させて患者を治
療状態にするが、その前に術者又はアシスタントは、手
摺部材20を上方に引き上げてロックを解き、矢印方向
に回動して、鎖線にて示す第3の位置Cまで移動し、こ
の第3の位置Cにロックする。治療終了後に、再度手摺
部材の水平部202を第1の位置Aに戻し、該手摺部材
に掴って下りるようにし、患者が下りやすいようにす
る。
【0012】手摺部材20の治療椅子1と平行した第2
の位置Bは、車椅子に乗った患者が治療椅子1に乗る時
に設定される位置で、手摺部材20をこの第2の位置に
した状態で、車椅子の足置きをフットステップ1eの上
まで乗り上げ、その状態で車椅子の足置きを開き、手摺
部材20の水平部に掴まりながら、フットステップ1e
の上に降り、次いで、手摺に掴まりながら治療椅子1に
腰かける。治療椅子から車椅子に乗る時は、前記の逆の
手順による。
【0013】上述のように、本発明による歯科用治療ユ
ニットは、車椅子を使わない老人,身障者等、或いは、
車椅子に乗った老人,身障者等が安心してかつ容易に乗
り降りできる手摺を備えた歯科療椅子を備えたものであ
るが、歯科治療中、手摺部材の水平部202が、治療椅
子と平行の第2の位置Bにあると、治療中、治療椅子を
倒した時(寝状態にした時)等に、患者の足が治療椅子
のレッグレスト1d、或いは、フットレスト1eからは
み出しているような場合、患者の足が治療椅子のレッグ
レスト或いはフットレストと手摺部材20の水平部20
2との間に挟まってしまい危険である。そのため、本発
明においては、手摺部材20が第1の位置A及び第2の
位置Bにある時は、バックレストの寝動作,コンターシ
ートの寝動作を禁止し(手摺部材20は、椅子と一体で
あるので、椅子の上下動は関係ない)、第3の位置Cに
ある時のみ動作可能としている。
【0014】図3は、本発明による手摺部材の一実施例
を説明するための要部分解構成図で、図中、20は本発
明による手摺部材、30は手摺部材20を、前述のよう
に、第1の位置A,第2の位置B,第3の位置Cに回動
移動及び固定(ロック)するための手摺部材固定台で、
該手摺部材固定部材30は、治療椅子1に一体的に取り
付けられている。この手摺部材固定台30には、前記手
摺部材20を、前述のごとく、回動自在にかつ所定位置
(第1〜第3の位置)にロック可能な支持部31が設け
られている。
【0015】手摺部材20の垂直軸部201の下方に
は、フランジ部(カラー部)21が設けられており、該
カラー部21の下側には、前記垂直軸部201が延長し
た位置に軸22が延長して設けられており、該軸22が
前記支持部31に設けられた穴32に挿入されるように
なっている。この支持部31の上面には前記第1の位置
A,第2の位置B,第3の位置Cに対応した穴31A,
31B,31Cが設けられており、これらの穴31A,
31B,31Cに、前記カラー部21の下部に突出して
設けられたピン23が挿入される。なお、33は支持部
31に嵌合される筒体で、該筒体33は該支持体31よ
り上方に、好ましくは、カラー部21の下部に延長する
軸22とピン23の差の長さ以上に延長している。34
は前記延長軸23に嵌合しかつ前記軸穴32に挿入され
るスリーブで、該スリーブ34とカラー部21とによっ
て、手摺部材20がガタつかないように保持される。
【0016】手摺部材20は、上述のように、該手摺部
材の延長軸22が支持台31の軸穴32内に挿入され、
該手摺部材20をピン23がピン穴31A,31B,3
1Cから抜ける高さまで持ち上げることによって、該手
摺部材20を回動して、前記ピン穴31A,31B,3
1Cに係合させることができ、手摺部材20は、穴31
Aに係合させた時は、第1の位置Aに、穴31Bに係合
させた時は、第2の位置Bに、穴31Cに係合させた時
は、第3の位置Cに固定(ロック)される。
【0017】ピン23がピン穴31Cに係合された時
は、該ピン23がピン穴31Cに挿入されたことを検知
するスイッチが、例えば、ピン31C内に設けられてあ
り、該スイッチが動作することにより、治療椅子1の上
下動,起倒,傾動等ができ、それ以外の時は椅子を操作
できないようになっており、これによって患者の足が治
療椅子1と手摺部材20との間に挟まれるような危険を
防止している。
【0018】また、手摺部材20の水平部202は、図
示のように、垂直部201の上端部から延長する上部手
摺部2021と、該上部手摺部材2021の先端部で折り返
される比較的大きな丸みを有する折り返し部2022と、
該折り返し部2022より折り返されて前記垂直部201
に戻る帰還部2023によりループ状に形成されており、
該ループの先端部L1或いは後端部L2等において、患者
の袖等が引っかかるようなことがなく安全である。な
お、従来は、X1の位置やX2の位置が終端となってお
り、この部分に着衣が引っかかり、危険である。
【0019】
【発明の効果】本発明は、起倒,上下動,傾動等が可能
な歯科用治療椅子と、該治療椅子のいずれか一方の側に
配設されたスピットンとを備えた歯科用治療ユニットに
おいて、前記治療椅子の前記スピットンが配設された側
の側方前部に回動可能に立設された垂直部と水平部とを
有する手摺部材を有し、該手摺部材は、前記水平部が前
記治療椅子の側方内側に傾め前方向に延長する第1の位
置と、前記治療椅子の側方に平行に延長する第2の位置
と、前記治療椅子の側方外側に傾め前方向に延長する第
3の位置との間で回動可能でかつ前記第1の位置及び第
2の位置及び第3の位置でロック可能であり、前記第1
及び第2の位置にある時は、前記椅子の起倒,上下動,
傾動等の操作が不可で、前記第3の位置にある時のみ操
作可能であるので、治療中、患者の足が治療椅子と手摺
部材との間に挟み込まれるようなことをなくして、患者
の安全を確保することができる。
【0020】
【0021】
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による歯科用治療ユニットの一実施例
を説明するための要部概略傾斜図である。
【図2】 本発明による歯科用治療ユニットの一実施例
を説明するための要部概略平面構成図である。
【図3】 本発明による手摺機構の一例を説明するため
の要部概略構成図である。 .
【図4】 本発明が適用される一例としての従来の歯科
用治療ユニットの例を説明するための要部概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1…歯科治療椅子、10…歯科治療ユニット、20…手
摺部材、30…手摺固定台。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起倒,上下動,傾動等が可能な歯科用治
    療椅子と、該治療椅子のいずれか一方の側に配設された
    スピットンとを備えた歯科用治療ユニットにおいて、前
    記治療椅子の前記スピットンが配設された側の側方前部
    に回動可能に立設された垂直部と水平部とを有する手摺
    部材を有し、該手摺部材は、前記水平部が前記治療椅子
    の側方内側に傾め前方向に延長する第1の位置と、前記
    治療椅子の側方に平行に延長する第2の位置と、前記治
    療椅子の側方外側に傾め前方向に延長する第3の位置と
    の間で回動可能でかつ前記第1の位置及び第2の位置及
    び第3の位置でロック可能であり、前記第1及び第2の
    位置にある時は、前記椅子の起倒,上下動,傾動等の操
    作が不可で、前記第3の位置にある時のみ操作可能であ
    ることを特徴とする歯科用治療ユニット。
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