JP2954339B2 - 連続焼鈍炉 - Google Patents

連続焼鈍炉

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JP2954339B2
JP2954339B2 JP33414790A JP33414790A JP2954339B2 JP 2954339 B2 JP2954339 B2 JP 2954339B2 JP 33414790 A JP33414790 A JP 33414790A JP 33414790 A JP33414790 A JP 33414790A JP 2954339 B2 JP2954339 B2 JP 2954339B2
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、連続焼鈍炉に係り、特に、加熱帯と冷却帯
との間で鋼帯を連続的に浸炭及び/又は浸窒する,又は
冷却する浸炭・浸窒/冷却兼用帯を設けた連続焼鈍炉に
関する。
〔従来の技術〕
従来から、プレス加工用鋼板は、C≧0.01%の低C−
リムド鋼や低C−Alキルド鋼を箱焼鈍することにより製
造されていたが、最近の省エネルギーならびに製造納期
の短縮要求にかんがみ、連続焼鈍への変換が積極的に進
められている。
この連続焼鈍法では、加熱及び均熱時間が極めて短い
ため、絞り性が箱焼鈍法より劣る。そこで、絞り性を箱
焼鈍材並みにするために、低炭素鋼の熱延巻取り温度及
び焼鈍温度を箱焼鈍法より高温にする等の対策がとられ
ている。さらに、連続焼鈍法は、箱焼鈍法に比べ冷却時
間も極端に短いため、過時効処理を施すことにより焼鈍
中に固溶した炭素を析出させているが、固溶炭素が依然
として残留するために、加工性はともかく常温遅時効性
を得ることは困難であった。
そこで、箱焼鈍された低C−Alキルド鋼と同等の耐時
効性と、それ以上の高加工性を得る手段として、極低炭
素鋼(C≦0.01%、Al≦0.20%を含有)を用い、必要に
応じてTi,Nb,B等の炭化物形成元素を添加することが行
われ、現状では広くプレス加工用鋼板として採用されて
いる。
しかしこのような極低炭素鋼は、プレス成形後、塗装
下地処理として施されるリン酸亜鉛処理において、反応
性が従来の低C−リムド鋼,低C−Alキルド鋼と比較し
て幾分劣り、生成したリン酸亜鉛鉄結晶の細かさ、化成
処理条件の変動時安定性が不利であった。
そして、溶接性に対しては、極低炭素鋼の場合熱影響
部(HAZ)の組織が粗大化し、溶着部や母材よりも強度
が低下し易いため、溶接部の強度及び疲労特性の点で低
C−Alキルド鋼より不利であった。
さらに、極低炭素鋼は延性に富み、非常に粘り強いた
め、低C−Alキルド鋼と同一の条件で打ち抜きや剪断を
行うと、その端面にバリが発生し、後のプレス工程で剥
がれると星目欠陥を誘発する等の問題があり、極低炭素
鋼の打ち抜き性改善が強く望まれていた。
また、加工性向上のためには、必然的に不純物元素の
低減を伴うため、焼鈍中の鋼中元素の表面濃化量が制御
され、鋼板の表面硬化の低下を引き起こす。そのため、
プレス成形を施した場合に、潤滑が十分でないと鋼板表
面とプレス型とが接触時に噛りあい、鋼板の表面キズ欠
陥が誘発されるばかりでなく、極端な場合にはプレス割
れさえ伴うという問題もあった。
前記問題に対する有効な解決策として、鋼帯の表層部
のみに浸炭・浸窒を行って表層の物性を変える技術が特
公平1−42331号、特開昭63−38556号及び特開平2−13
3561号等で提案されている。
しかしながら、鋼帯の連続浸炭・浸窒処理装置とし
て、個別部品を対象としたものは、特開昭47−29230号
により開示されているが、低炭素鋼、極低炭素鋼の鋼帯
を連続的に効率良く高精度で浸炭・浸窒処理する装置及
び方法については、未だ提案されていない。
また、高炭素鋼薄帯の製造装置としては、水平パス方
式による連続浸炭装置が特公昭56−26708号及び特開昭5
0−70275号に開示されているが、低炭素鋼及び極低炭素
鋼の鋼帯表層部の浸炭・浸窒処理には適していない。
〔発明が解決しようとする課題〕
鋼板表面に連続して浸炭することにより、鋼板表面層
のみに固溶Cを所望量、且つ、所望深さで存在させるた
めには、鋼板を短時間(数十秒以内)で浸炭する必要が
ある。
実際に冷延鋼板の製造現場で浸炭・浸窒を行うには、
連続焼鈍ラインの加熱帯から冷却帯の間で適当な温度域
に浸炭・浸窒炉を装入して処理するのが最も効率的であ
る。この場合、通板速度は鋼板本体の熱処理条件で決定
されるので、浸炭・浸窒炉の条件をこれに適合させる必
要がある。さらに、鋼板の材質規格と寸法等の条件変更
により通板速度の変更が常に起こるのでこれにも対応す
る必要がある。また、浸炭・浸窒処理自体も異なる製造
仕様に対応する必要がある。
短時間の浸炭においては、炭素の固溶は表面反応律速
であるため、連続焼鈍に際しての鋼板の通板速度の変化
に伴う浸炭処理時間の変化が浸炭濃度や浸炭深さに大き
な影響を与えることになる。
そこで、この発明は、前記課題を解決するため、鋼帯
の通板速度が変更しても、有効浸炭・浸窒炉長を迅速、
且つ、高精度で変更し、常にプレス成形性・化成処理性
・溶接性・打ち抜き性及び摺動性等各種の特性に優れた
鋼板を連続して製造できる連続焼鈍炉を提供することを
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために本発明は、連続的に送給さ
れる鋼帯を加熱する加熱帯と、次いで当該鋼帯を冷却す
る冷却帯とを有する連続焼鈍炉において、前記加熱帯と
冷却帯との間に鋼帯の通板速度に応じて浸炭・浸窒帯側
又は冷却帯側とに切り換え可能な複数の浸炭・浸窒/冷
却兼用帯が設けられ、当該浸炭・浸窒/冷却兼用帯は、
前記鋼帯を連続的に浸帯及び/又は浸窒、ないしは冷却
する連続焼鈍炉であることを特徴とするものである。
〔作用〕
この発明によれば、加熱帯と冷却帯との間に浸炭・浸
窒/冷却兼用帯を設けているため、炭素及び/又は窒素
を鋼帯の表面部分に固定することが可能な連続浸炭・浸
窒を行うことができ、且つ、鋼帯の通板速度に応じ、前
記兼用帯毎に独立して浸炭・浸窒帯側又は冷却帯側とに
切り換えを行うことができるため、例えば、通板速度が
減少した場合は、浸炭・浸窒帯として使用していた前記
兼用帯の少なくとも1つを冷却帯に切り換えることで、
浸炭・浸窒帯の有効炉長を短くすることができ、過浸炭
・浸窒を避けることができる。一方、鋼帯の通板速度が
増加した場合は、冷却帯として使用していた前記兼用帯
の少なくとも1つを浸炭・浸窒帯に切り換えることで、
浸炭・浸窒帯の有効炉長を長くすることができ、浸炭・
浸窒不足を避けることができる。
さらに、全ての兼用帯を冷却帯側に切り換えること
で、鋼帯の浸炭・浸窒が不要の際にも対応することがで
きる。
この結果、鋼帯の通板速度に応じ、炉内の雰囲気組成
を変える方法より、鋼帯の通板速度に対する応答性,制
御性が極めて良好で効率的である。このため、鋼帯の材
質仕様を満足させながら表層浸炭・浸窒濃度及び深さが
常に所望の値となる安定した品質を有する鋼帯を連続し
て効率良く製造することができる。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、鋼帯10を連続的に焼鈍する竪型連続焼鈍炉
の構成を示すもので、この連続焼鈍炉は順に、コイル巻
戻し機,溶接機,洗浄機等を有する図示しない入側設
置,予熱帯1,加熱帯2、均熱帯3、浸炭/冷却兼用帯
4、第1冷却帯5、第2冷却帯6、速度センサ7、せん
断機,巻取り機等の図示しない出側設備からなる。
浸炭/冷却兼用帯4Aないし4Cには、それぞれ図示され
ていない雰囲気ガス入口,出口及び冷却ガス入口,出口
が設けられており、さらに、浸炭/冷却兼用帯4Aないし
4C内を所望の温度にするため、図示されていないヒータ
が備え付けられている。このヒータは、供給される電流
量を調整することにより、浸炭/冷却兼用帯4Aないし4C
内の温度の制御が可能である。そして、前記雰囲気ガス
入口には、図示しないが、雰囲気ガス流量制御弁及び雰
囲気ガス流量計を備えた雰囲気ガス供給管が連設され、
さらにこの雰囲気ガス供給管は分岐して、雰囲気ガスの
各々の成分ガス源に連設される。一方、前記冷却ガス入
口には、図示しないが、冷却ガス流量制御弁及び冷却ガ
ス流量計が備え付けられている。そして、鋼帯10の出入
口には、各浸炭/冷却兼用帯4内の雰囲気がその外部と
隔離されるようにシール部材40が設けられている。
速度センサ7は、鋼帯の通板速度を常時感知し、当該
鋼帯の通板速度に応じて、マイクロコンピュータに予め
設定された記憶テーブルに基づいて、浸炭/冷却兼用帯
4を浸炭帯として使用するか、或いは冷却帯として使用
するかを判断する制御手段を有している。この制御は、
浸炭帯内の雰囲気ガス組成を変化することで、鋼帯の通
板速度の変化により生じる過浸炭又は浸炭不足を避ける
方法より、前記通板速度に対する応答性,制御性が極め
て良好で効率的である。
本実施例における浸炭/冷却兼用帯4の浸炭帯/冷却
帯との切り換えは、前記ヒータの温度制御,雰囲気ガス
流量制御弁及び冷却ガス流量制御弁の開閉により行われ
る。例えば、鋼帯の通板速度が減少し、浸炭帯として使
用していた浸炭/冷却兼用帯4を冷却帯側に切り換える
場合は、雰囲気ガス流量制御弁を閉じ、前記ヒータへの
電流の供給を停止し、冷却ガス流量制御弁を開き、冷却
ガスを浸炭/冷却兼用帯4に供給して、帯内温度を下
げ、冷却帯とする。
そして、浸炭帯/冷却帯の切り換えは、各兼用帯毎に
実行するため、鋼帯10の通板速度変化に迅速、且つ、確
実に対応する。
次に、この連続焼鈍炉の動作について説明する。
極低炭素の鋼帯10は、入側設備から連続的に送給され
た後、予熱帯1、加熱帯2、均熱帯3及び浸炭/冷却兼
用帯4に到り、次いで、第1・2冷却帯5,6を順に通過
して最終的には常温まで冷却される。この時、鋼帯の通
板速度は、速度センサ7により常時モニタされている。
入側設備から連続的に送給された鋼帯10は、予熱帯1
で予熱され、次いで、加熱帯2に到る。この加熱帯2で
当該鋼帯10は、再結晶温度以上(具体的には加熱帯内温
度が900〜950℃で、鋼帯10の温度が700〜800℃)になる
ように加熱される。そして、加熱された前記鋼帯10は、
均熱帯3に送給され、次いで浸炭/冷却兼用帯4に到
る。
前記浸炭/冷却兼用帯4は、設置面積の低減の要求か
ら竪型にて形成される。この浸炭/冷却兼用帯4では、
鋼帯10の通板速度に応じて、浸炭帯側と冷却帯側との切
り換えが行われる。
例えば、鋼帯10の通板速度が通常の通板速度より減少
した場合は、鋼帯10が浸炭帯内に滞在する時間が長くな
り、過浸帯となる。この過浸炭を避けるためには、有効
炉長を短くし、鋼帯10が浸炭帯内に滞在する時間を調整
する必要がある。この時、浸炭帯として使用していた浸
炭/冷却兼用帯4のうち少なくとも1つを冷却帯とする
ことで、浸炭帯の有効炉長を短くすることができる。こ
の結果、鋼帯の通板速度が変化しても常に一定した浸炭
層を形成することができる。尚、浸炭/冷却兼用帯4の
切り換え制御は、鋼帯の通板速度の変化に対応して行う
他、鋼帯の厚さ,幅,素材等の他の連続焼鈍条件の変化
にも対応して行うことができる。
そして、浸炭帯として使用される浸炭/冷却兼用帯4
は、鋼帯表面の極薄い部分(0.5μm〜100μm以下)に
C≧0.01%の浸炭層を形成するために、650〜900℃の浸
炭帯内温度に制御される。前記鋼帯温度が650℃未満で
あると、浸炭速度が低下して熱処理生産性が低下する。
一方、浸炭帯内温度が900℃を越えると、固溶Cが拡散
し表面層にのみ固溶Cを固定することができない。
この浸炭帯内温度分布は、鋼帯表面へのスーティング
を防止するため、浸炭帯内温度差は50℃以内であること
が望ましい。鋼帯の表面に遊離Cが付着すると化成処理
性の劣化等、品質低下及び後工程の弊害要因となる。
前記浸炭帯内に供給される浸炭性ガスの組成として、
例えば、CO=5〜10vol%,H2=2〜4vol%,CO/CO2=15
〜20、残部としてN2が挙げられ、この浸炭性ガスを100N
m3/hr以上の割合で当該浸炭帯内に供給する。
また、冷却帯として使用される浸炭/冷却兼用帯4
は、次の第1冷却帯5の一部として扱われ、第1冷却帯
5と同じ雰囲気に制御される。即ち、鋼帯10の表面の極
薄い範囲にのみ固溶Cを固定するため、浸炭後の鋼帯10
の温度が600℃以下、好ましくは、500〜400℃程度にな
るまで、20℃/sec.以上の冷却速度で急冷する。前記冷
却帯及び第1冷却帯5内では、この冷却条件が達成でき
るように、冷却帯内を搬送される鋼帯10へ吹きつけられ
る冷却ガス流量,流速及び冷却ローラ温度,巻付け角等
が制御される。
また、浸炭/冷却兼用帯4の全てが浸炭帯として使用
された場合は、前記冷却は第1冷却帯5のみで行われ
る。
この第1冷却帯5を出た鋼帯10は、次いで第2冷却帯
6に到る。この第2冷却帯6では、鋼帯10温度が250〜2
00℃程度になるまでガス冷却が行われる。
このようにして最終的には、表面層にのみ固溶Cが存
在する極低炭素のプレス成形用鋼帯を得ることができ
る。このプレス成形用鋼帯は、特公平1−42331号にも
記載されているように、プレス成形性及び化成処理性に
優れたものとなる。そして、このようなプレス加工用鋼
帯は、溶接性、打ち抜き性、及び摺動性等各種の特性に
も優れたものとなる。
次に具体的な実施例について説明する。
鋼帯中にCを20ppm含有しているスラブを、転炉出鋼
後RHガス及び連続鋳造法により作成した。該スラブを12
00℃に加熱後、仕上げ温度890℃で熱間圧延し、540℃で
巻取り熱延コイルとした。次いで、この熱延コイルを巻
き戻して酸洗後圧下率75%で冷間圧延を施し、厚さ0.9m
m,板幅1200mmの鋼帯コイルとした。
このような鋼帯コイルを前記第1図の連続焼鈍炉にて
第2図の温度履歴による連続焼鈍を行った。この第2図
は、第1図の焼鈍プロセスにおける鋼帯の温度履歴を示
したものであり、第2図の(a),(b),(c)は、
それぞれ第1図の(a),(b),(c)の各点におけ
る鋼帯温度に対応する。第2図の(a)は浸炭帯入側温
度領域、(b)は第1冷却帯内温度領域、(c)は第2
冷却帯入側温度領域をそれぞれ示す。
この連続焼鈍において、鋼帯10の通板速度を400〜200
m/minの範囲で変化させるとその変化に伴い浸炭/冷却
兼用帯4は、以下のように制御される。
鋼帯10の通板速度が400m/minの時は、浸炭/冷却兼用
帯4Aないし4Cを浸炭帯として使用する。
鋼帯10の通板速度が400m/minから300m/minに変化した
時は、浸炭帯として使用している浸炭/冷却兼用帯4Cを
冷却帯として使用する。尚、浸炭/冷却兼用帯4を浸炭
帯から冷却帯に切り換える方法としては、例えば、前記
兼用帯に連設している雰囲気ガス流量制御弁を閉じ、浸
炭性ガスの供給を停止し、当該浸炭/冷却兼用帯4に備
え付けられているヒータに供給している電流を切り、保
温を停止する。次いで、当該浸炭/冷却兼用帯4内の浸
炭性ガスを排出し、その後、冷却ガスを供給し、当該浸
炭/冷却兼用帯4内を所望の温度まで冷却し、冷却帯と
する。
鋼帯10の通板速度が400m/minから200m/minに変化した
時は、浸炭帯として使用している浸炭/冷却兼用帯4B及
び4Cを冷却帯として使用する。
尚、前記浸炭/冷却兼用帯4を浸炭帯として使用する
際の浸炭性ガス組成は、CO=5.0vol%,H2=3.0vol%,H2
O=0.1vol%,残部N2とし、ガス流量を1000Nm3/hr,浸炭
温度780℃,浸炭帯内圧力200mmAgとした。
また、前記浸炭/冷却兼用帯4を冷却帯として使用す
る際は、第1冷却帯5に使用する冷却ガスを雰囲気ガス
として使用した。
次いで、浸炭/冷却兼用帯4を出た鋼帯10は、第1冷
却帯5,第2冷却帯6に到り、250℃になる迄ガス冷却さ
れた。
このように、通板速度を変化して、表層面にのみ固溶
Cが存在する極低炭素のプレス成形用鋼帯を3種類作成
した(発明品)。
この3種類のプレス成形用鋼帯の表層部のC濃度を各
々測定した結果を第1表に示す。
次に、比較例として、前記実施例と同じスラブを用
い、第1図に示す連続焼鈍炉と同様の装置で、浸炭/冷
却兼用帯を浸炭帯に固定した連続焼鈍炉を使用して前記
実施例と同条件で、それぞれの通板速度を変化させた3
種類のプレス成形用鋼帯を作成した(比較品)。
この3種類のプレス成形用鋼帯の表層部のC濃度を各
々測定した結果を第1表に示す。
以上のように、発明品は比較品と比べ、その表層部の
C濃度が90〜95ppmであり、C濃度のバラツキが極めて
少なく、安定した品質を示した。
尚、本実施例では、浸炭/冷却兼用帯を3つ設けた
が、これに限らず浸炭/冷却兼用帯の数は通板速度の変
化、鋼帯の厚さ、幅、素材等に応じて任意に決定して良
い。そして、浸炭/冷却兼用帯の数が多いほど、鋼帯の
通板速度の大幅な変化に対しても、迅速,且つ,正確に
対応することができる。
本実施例では、冷却帯として使用した浸炭・冷却兼用
帯を第1冷却帯の一部とみなして帯内の雰囲気を第1冷
却帯と同じにしたが、これに限らず、鋼帯表面の極薄い
範囲にのみ固溶Cを固定できる範囲内であれば任意にそ
の雰囲気を決定して良い。
また、本実施例では、通板速度が減少した時の浸炭帯
側と冷却帯側との切り換えについて説明したが、通板速
度が増加した際にも、前記とは逆の切り換えを行うこと
により同様の効果が得られることは勿論である。
そして、浸炭帯側と冷却帯側との切り換えをマイクロ
コンピュータにより制御したが、これに限らず、鋼帯の
通板速度に応じて浸炭帯側と冷却帯側との切り換えを行
えれば、いかなる方法で切り換えても良い。
また、本実施例では、浸炭/冷却兼用帯の切り換えに
より、浸炭炉の有効炉長を制御して浸炭を行ったが、こ
れに加えて浸炭/冷却兼用帯毎に浸炭性雰囲気又は冷却
雰囲気を変化させても良い。
そして、本実施例では、浸炭/冷却兼用帯を浸炭帯と
して使用する場合について説明したが、浸炭に変えて浸
窒を行う浸窒帯として使用しても良い。また、雰囲気を
変えることにより前記兼用帯を浸炭帯と浸窒帯とに使い
分けることもできる。浸窒性雰囲気としては、例えば、
NH3を含有する(N2+H2)ガスや、その他の混合ガスを
用いれば充分である。
また、本発明の浸炭帯は、浸炭ばかりでなく浸炭窒化
を行うものであっても良い。
そして、本実施例では、極低炭素鋼の鋼帯の連続焼鈍
について説明したが、これに限定されず低C−リムド
鋼,低C−Alキルド鋼等の低炭素鋼等他の鋼種に対して
も適用できる。
本実施例では均熱帯と第1冷却帯との間に浸炭・浸窒
/冷却兼用帯が設けられているが、均熱帯を省略して加
熱帯と第1冷却帯との間に浸炭・浸窒/冷却兼用帯を設
けること,均熱帯のあと浸炭・浸窒/冷却兼用帯の前段
に第1冷却帯を設け、この第1冷却帯により、均熱後の
鋼帯を浸炭・浸窒に適当な温度まで調整して浸炭・浸窒
後さらに第2冷却帯により冷却すること、等もそれぞれ
可能である。
そして、第1冷却帯及び第2冷却帯を一つの冷却帯に
することもできる。
そしてまた、前記兼用帯の全てを冷却帯として使用す
ることで、浸炭・浸窒を必要としない中炭素高、高炭素
鋼の連続焼鈍にも本発明に係る連続焼鈍炉を使用するこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係わる連続焼鈍炉によれ
ば、加熱帯と冷却帯との間に浸炭・浸窒/冷却兼用帯を
設け、鋼帯の通板速度に応じて当該兼用帯毎に独立して
浸炭・浸窒帯側と冷却帯側との切り換えを行うことで、
浸炭・浸窒帯の有効炉長を所望の浸炭・浸窒に必要な長
さにすることができる。
この結果、鋼帯の通板速度に対する応答性,制御性が
極めて良好で効率的となり、鋼帯の材質仕様を満足させ
ながら表層浸炭・浸窒濃度及び深さが常に所望の値とな
る安定した品質を有する鋼帯を連続して効率良く製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る連続焼鈍炉の一実施例に係る構
成図、第2図は連続焼鈍される鋼帯の温度履歴を示すグ
ラフである。 図中、2は加熱帯、4は浸炭/冷却兼用帯、5は第1冷
却帯、7は速度センサ、10は鋼帯を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−202652(JP,A) 特開 平4−202651(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 8/20 - 8/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に送給される鋼帯を加熱する加熱帯
    と、次いで当該鋼帯を冷却する冷却帯とを有する連続焼
    鈍炉において、前記加熱帯と冷却帯との間に鋼帯の通板
    速度に応じて浸炭・浸窒帯側又は冷却帯側とに切り換え
    可能な複数の浸炭・浸窒/冷却兼用帯が設けられ、当該
    浸炭・浸窒/冷却兼用帯は、前記鋼帯を連続的に浸帯及
    び/又は浸窒、ないしは冷却することを特徴とする連続
    焼鈍炉。
JP33414790A 1990-07-31 1990-11-30 連続焼鈍炉 Expired - Lifetime JP2954339B2 (ja)

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