JP2946913B2 - 固定化酵素膜およびタンパク質固定化膜の製造方法 - Google Patents

固定化酵素膜およびタンパク質固定化膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体電界効果型イオン
センサの表面にタンパク質固定化膜または固定化酵素膜
が設けられてなる集積化された半導体バイオセンサのタ
ンパク質固定化膜および固定化酵素膜の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶液中の特定の有機物の濃度を測
定する半導体バイオセンサの一種に半導体電界効果型イ
オンセンサ(Ion Sensitive Field Effect Transisto
r,以下ISFETと略す。)の表面に酵素を固定化し
た膜が設けられたものが知られている。このISFET
バイオセンサは、溶液中の特定の有機物が固定化酵素膜
中で酵素の触媒作用により化学反応した時に生じる水素
イオン濃度の変化をISFETで検出することにより特
定の有機物の濃度を測定するものである。この選択性を
もつ固定化酵素膜の例として、例えば尿素検出用として
ウレアーゼ固定化膜、グルコース検出用としてグルコー
スオキシダーゼ固定化膜等が知られている。このような
バイオセンサを製造するにあたり、従来はアルブミン固
定化膜および固定化酵素膜の架橋剤としてグルタルアル
デヒドを用い、グルタルアルデヒド−アルブミン架橋膜
およびグルタルアルデヒド−アルブミン−酵素膜をフォ
トリソグラフィー法によりウェハ上にパターニングする
方法が栗山、中本らにより提案されている(特願昭59
−209165号、同60−194333号)。また膜
厚を均一化するために、スピン塗布する際に冷却しなが
ら行う方法も宮本により提案されている(特願昭63−
325216号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし架橋剤としてグ
ルタルアルデヒドを用いた場合、糖類等の保護膜のない
酵素では、固定化酵素膜作製工程中および測定中に膜の
収縮による酵素のコンホメーション変化が起こり、酵素
の失活が避けられなかった。また膜厚を均一化するため
に冷却してグルタルアルデヒドの架橋反応を抑制するこ
とが必要であった。本発明は、このような従来の欠点を
解決することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、(イ)
半導体電界効果型イオンセンサが形成された半導体ウェ
ハ上に有機溶剤に可溶なフォトレジストを塗布した後、
フォトリソグラフィー法により固定化酵素膜が設けられ
る所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面のフォ
トレジストを除く工程と、(ロ)前記工程に続きシラン
カップリング剤をスピン塗布し、前記所定部の半導体電
界効果型イオンセンサの表面をシランカップリング処理
する工程と、(ハ)前記工程を経た半導体ウェハ表面に
酵素と架橋剤を含むタンパク質水溶液の混液をスピン塗
布する工程と、(ニ)前記工程を経た半導体ウェハを前
記フォトレジストを溶解する有機溶剤で処理して前記フ
ォトレジストを溶解し、前記所定部の半導体電界効果型
イオンセンサの表面以外に存在する固定化酵素膜をリフ
トオフにより除去する工程の4つの工程からなり、前記
混液のスピン塗布を架橋剤の架橋反応に必要な時間をお
いて繰り返し、所望の膜厚の固定化酵素膜を前記所定部
の半導体電界効果型イオンセンサの表面に形成すること
よりなる固定化酵素膜の製造方法であって、酵素と架橋
剤を含むタンパク質水溶液の混液が、少なくとも1〜2
0重量%の酵素および10〜50重量%のタンパク質を
含む溶液1〜4重量部と、50〜100重量%の分子内
に2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤を含む溶
液1〜2重量部と、1〜2重量%のグルタルアルデヒド
を含有する溶液1〜2重量部とからなる混液であること
を特徴とする固定化酵素膜の製造方法である。ここで、
所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面をシラン
カップリング処理する工程の後、半導体ウェハ表面に分
子内に2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤をス
ピン塗布する工程を行うことを好適とする。
【0005】本発明の第2は、(イ)半導体電界効果型
イオンセンサが形成された半導体ウェハ上に有機溶剤に
可溶なフォトレジストを塗布した後、フォトリソグラフ
ィー法によりタンパク質固定化膜が設けられる所定部の
半導体電界効果型イオンセンサの表面のフォトレジスト
を除く工程と、(ロ)前記工程に続きシランカップリン
グ剤をスピン塗布し、前記所定部の半導体電界効果型イ
オンセンサの表面をシランカップリング処理する工程
と、(ハ)前記工程を経た半導体ウェハ表面に架橋剤を
含むタンパク質水溶液の混液をスピン塗布する工程と、
(ニ)前記工程を経た半導体ウェハを前記フォトレジス
トを溶解する有機溶剤で処理して前記フォトレジストを
溶解し、前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサの
表面以外に存在するタンパク質固定化膜をリフトオフに
より除去する工程の4つの工程からなり、前記混液のス
ピン塗布を架橋剤の架橋反応に必要な時間をおいて繰り
返し、所望の膜厚のタンパク質固定化膜を前記所定部の
半導体電界効果型イオンセンサの表面に形成することよ
りなるタンパク質固定化膜の製造方法であって、架橋剤
を含むタンパク質水溶液の混液が、少なくとも10〜5
0重量%のタンパク質を含む溶液1〜4重量部と、50
〜100重量%の分子内に2個以上のエポキシ基を有す
る水溶性架橋剤を含む溶液1〜2重量部と、1〜2重量
%のグルタルアルデヒドを含有する溶液1〜2重量部と
からなる混液であることを特徴とするタンパク質固定化
膜の製造方法である。ここで、所定部の半導体電界効果
型イオンセンサの表面をシランカップリング処理する工
程後、分子内に2個以上のエポキシ基を有する水溶性架
橋剤をスピン塗布する工程を行うことを好適とする。
【0006】また、上記固定化酵素膜またはタンパク質
固定化膜の製造方法において、水溶性架橋剤はエチレン
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルであるこ
とを好適とし、シランカップリング剤はトリエトキシビ
ニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、アリルト
リエトキシシランまたは3−アミノプロピルエトキシシ
ランであることを好適とする。
【0007】
【作用】このような手段によれば、半導体ウェハ上に有
機溶剤に可溶なフォトレジストを塗布した後、フォトリ
ソグラフィー法によりタンパク質固定化膜または固定化
酵素膜が設けられるべき所定のISFETの表面のフォ
トレジストを除き、その上からシランカップリング剤を
スピン塗布する。このシランカップリング剤は、後に形
成されるタンパク質固定化膜および固定化酵素膜がIS
FETの表面より剥離することを防止する。この工程
後、アルブミン−グルタルアルデヒド−2個以上のエポ
キシ基を有する水溶性架橋剤の混液または酵素−アルブ
ミン−グルタルアルデヒド−2個以上のエポキシ基を有
する水溶性架橋剤の混液を室温下、スピン塗布する。こ
の工程によりウレアーゼ等の失活しやすい比較的弱い酵
素においても、半導体バイオセンサとして製造、使用す
ることが可能となった。さらにこれらの工程を経た半導
体ウェハをフォトレジストを溶解する有機溶媒で処理す
ると、フォトレジストは有機溶剤に溶解し、フォトレジ
スト上に形成された固定化膜または固定化酵素膜も剥離
し、ISFET表面上に形成された固定化膜または固定
化酵素膜のみが残る。形成された固定化膜および固定化
酵素膜は、膜の端に耳がなく、均一の膜厚を得ることが
できる。また前記工程のシランカップリング処理の工程
後、2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤をスピ
ン塗布する工程を行うことにより、固定化膜および固定
化酵素膜のウェハからの剥離をより一層防ぐことができ
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。 実施例1 本発明の請求項1の実施例を示す。図1(a)〜(d)
の工程断面図に示すように、半導体電界効果型イオンセ
ンサが形成された半導体ウェハ上に有機溶剤に可溶なフ
ォトレジスト1を塗布した後(図1(a))、フォトリ
ソグラフィー法により固定化酵素膜が設けられる所定部
の半導体電界効果型イオンセンサの表面のフォトレジス
トを除く工程(図1(b))と、前記工程に続きシラン
カップリング剤をスピン塗布し、前記所定部の半導体電
界効果型イオンセンサの表面をシランカップリング処理
する工程と、前記工程を経た半導体ウェハ表面に、4重
量%の酵素を含む30重量%のアルブミン水溶液2重量
部に100重量%の2個以上のエポキシ基を有する水溶
性架橋剤を1重量部加え、さらに2重量%のグルタルア
ルデヒドを1重量部加えた混液をスピン塗布して固定化
酵素膜8を形成する工程(図1(c))と、さらに前記
工程を経た半導体ウェハを前記フォトレジストを溶解す
る有機溶剤で処理を行い前記フォトレジストを溶解し、
前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面以外
に存在する固定化酵素膜をリフトオフにより除去する工
程(図1(d))の4つの工程を行い、前記混液のスピ
ン塗布を架橋剤の架橋反応に必要な時間をおいて繰り返
し、所望の膜厚の固定化酵素膜を前記所定部の半導体電
界効果型イオンセンサの表面に形成した。
【0009】形成した膜の膜厚をタリステップ法により
測定した。その結果、膜は図2の(b)に示すように、
両端に突起を持たない均一なものだった。図2(a)は
従来のグルタルアルデヒド架橋膜の場合である。また酵
素としてウレアーゼを使用し、尿素センサとして酵素活
性を観察したところ、固定化酵素膜作製においては、従
来のグルタルアルデヒド架橋膜のものの酵素活性が10
%程度まで低下したのに比べて、本発明の2個以上のエ
ポキシ基を有する架橋剤を用いた固定化酵素膜では酵素
活性を90%も保持した。さらに連続使用による酵素活
性の低下も図3(a)に示すように、従来のグルタルア
ルデヒド架橋膜のもの(図中、×で示す。)より酵素の
失活を防いだセンサ(図中、○で示す。)を得ることが
できた。
【0010】実施例2 本発明の請求項2の実施例を示す。前記実施例1におい
て、シランカップリング剤をスピン塗布する工程の後、
100重量%の2個以上のエポキシ基を有する水溶性架
橋剤8をスピン塗布する工程(図1(e))を行い、固
定化酵素膜を形成した。その結果、膜は図2の(b)に
示すように、両端に突起を持たない均一なものだった。
また酵素としてウレアーゼを使用し、尿素センサとして
酵素活性を観察したところ、固定化酵素膜作製において
は、従来のグルタルアルデヒド架橋膜のものの酵素活性
が10%程度まで低下したのに比べて、本発明の2個以
上のエポキシ基を有する架橋剤を用いた固定化酵素膜で
は酵素活性を90%も保持した。さらに連続使用による
酵素活性の低下も図3(b)に示すように、従来のグル
タルアルデヒド架橋膜のもの(図中、×で示す。)より
酵素の失活を防いだセンサ(図中、○で示す。)を得る
ことができた。また、センサ使用中の膜の中途剥離セン
サの数は、シランカップリング剤処理のみ(実施例1)
では10本中4本、2個以上のエポキシ基を有する水溶
性架橋剤で処理する工程を含むもの(実施例2)では1
0本中0本で、ウェハと膜の密着性がより強度なものと
なった。
【0011】実施例3 本発明の請求項3の実施例を示す。図1(a)〜(d)
の工程断面図に示すように、半導体電界効果型イオンセ
ンサが形成された半導体ウェハ上に有機溶剤に可溶なフ
ォトレジスト1を塗布した後(図1(a))、フォトリ
ソグラフィー法によりタンパク質固定化膜が設けられる
所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面のフォト
レジストを除く工程(図1(b))と、前記工程に続き
シランカップリング剤をスピン塗布し、前記所定部の半
導体電界効果型イオンセンサの表面をシランカップリン
グ処理する工程と、前記工程を経た半導体ウェハ表面
に、30重量%のアルブミン水溶液2重量部に100重
量%の2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤を1
重量部加え、さらに2重量%のグルタルアルデヒドを1
重量部加えた混液をスピン塗布してタンパク質固定化膜
8を形成する工程(図1(c))と、さらに前記工程を
経た半導体ウェハを前記フォトレジストを溶解する有機
溶剤で処理を行い前記フォトレジストを溶解し、前記所
定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面以外に存在
するタンパク質固定化膜をリフトオフにより除去する工
程(図1(d))の4つの工程を行い、前記架橋剤を含
むアルブミン水溶液のスピン塗布を架橋剤の架橋反応に
必要な時間をおいて繰り返し、所望の膜厚のタンパク質
固定化膜を前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサ
の表面に形成した。形成した膜の膜厚をタリステップ法
により測定した。その結果、膜は両端に突起を持たない
均一なものだった。
【0012】実施例4 本発明の請求項4の実施例を示す。前記実施例3におい
て、シランカップリング剤をスピン塗布する工程の後、
100重量%の2個以上のエポキシ基を有する水溶性架
橋剤をスピン塗布する工程(図1(e))を行い、タン
パク質固定化膜を形成した。形成した膜の膜厚をタリス
テップ法により測定した。その結果、膜は両端に突起を
持たない均一なものだった。さらに、実施例2と同様
に、ウェハと膜の密着性がより強度なものとなった。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
り形成されたタンパク質固定化膜および固定化酵素膜
は、膜の両端に突起のない均一な膜厚のものであり、そ
の酵素活性は従来のグルタルアルデヒド架橋膜のものと
比べて失活の少ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】リフトオフ法による半導体バイオセンサの製造
工程の工程断面図である。
【図2】タンパク質固定化膜および固定化酵素膜の膜厚
をタリステップ法により測定した図である。
【図3】尿素センサの連続測定によるエポキシ架橋膜と
グルタルアルデヒド架橋膜の測定回数によるセンサ出力
の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 フォトレジスト膜 2 シリコン窒化膜 3 シリコン酸化膜 4 サファイア基板 5 金電極 6 N型シリコン 7 P型シリコン 8 2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤 9 タンパク質固定化膜あるいは固定化酵素膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 27/30 301K (56)参考文献 特開 昭62−225942(JP,A) 特開 昭56−26252(JP,A) 特開 平3−80098(JP,A) 特開 平5−123187(JP,A) 特開 平5−170921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/414 C12N 11/00 C12Q 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)半導体電界効果型イオンセンサが
    形成された半導体ウェハ上に有機溶剤に可溶なフォトレ
    ジストを塗布した後、フォトリソグラフィー法により固
    定化酵素膜が設けられる所定部の半導体電界効果型イオ
    ンセンサの表面のフォトレジストを除く工程と、(ロ)
    前記工程に続きシランカップリング剤をスピン塗布し、
    前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表面をシ
    ランカップリング処理する工程と、(ハ)前記工程を経
    た半導体ウェハ表面に酵素と架橋剤を含むタンパク質水
    溶液の混液をスピン塗布する工程と、(ニ)前記工程を
    経た半導体ウェハを前記フォトレジストを溶解する有機
    溶剤で処理して前記フォトレジストを溶解し、前記所定
    部の半導体電界効果型イオンセンサの表面以外に存在す
    る固定化酵素膜をリフトオフにより除去する工程の4つ
    の工程からなり、前記混液のスピン塗布を架橋剤の架橋
    反応に必要な時間をおいて繰り返し、所望の膜厚の固定
    化酵素膜を前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサ
    の表面に形成することよりなる固定化酵素膜の製造方法
    であって、酵素と架橋剤を含むタンパク質水溶液の混液
    が、少なくとも1〜20重量%の酵素および10〜50
    重量%のタンパク質を含む溶液1〜4重量部と、50〜
    100重量%の分子内に2個以上のエポキシ基を有する
    水溶性架橋剤を含む溶液1〜2重量部と、1〜2重量%
    のグルタルアルデヒドを含有する溶液1〜2重量部とか
    らなる混液であることを特徴とする固定化酵素膜の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 所定部の半導体電界効果型イオンセンサ
    の表面をシランカップリング処理する工程の後、半導体
    ウェハ表面に分子内に2個以上のエポキシ基を有する水
    溶性架橋剤をスピン塗布する工程を行う請求項1記載の
    固定化酵素膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 (イ)半導体電界効果型イオンセンサが
    形成された半導体ウェハ上に有機溶剤に可溶なフォトレ
    ジストを塗布した後、フォトリソグラフィー法によりタ
    ンパク質固定化膜が設けられる所定部の半導体電界効果
    型イオンセンサの表面のフォトレジストを除く工程と、
    (ロ)前記工程に続きシランカップリング剤をスピン塗
    布し、前記所定部の半導体電界効果型イオンセンサの表
    面をシランカップリング処理する工程と、(ハ)前記工
    程を経た半導体ウェハ表面に架橋剤を含むタンパク質水
    溶液の混液をスピン塗布する工程と、(ニ)前記工程を
    経た半導体ウェハを前記フォトレジストを溶解する有機
    溶剤で処理して前記フォトレジストを溶解し、前記所定
    部の半導体電界効果型イオンセンサの表面以外に存在す
    るタンパク質固定化膜をリフトオフにより除去する工程
    の4つの工程からなり、前記混液のスピン塗布を架橋剤
    の架橋反応に必要な時間をおいて繰り返し、所望の膜厚
    のタンパク質固定化膜を前記所定部の半導体電界効果型
    イオンセンサの表面に形成することよりなるタンパク質
    固定化膜の製造方法であって、架橋剤を含むタンパク質
    水溶液の混液が、少なくとも10〜50重量%のタンパ
    ク質を含む溶液1〜4重量部と、50〜100重量%の
    分子内に2個以上のエポキシ基を有する水溶性架橋剤を
    含む溶液1〜2重量部と、1〜2重量%のグルタルアル
    デヒドを含有する溶液1〜2重量部とからなる混液であ
    ることを特徴とするタンパク質固定化膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 所定部の半導体電界効果型イオンセンサ
    の表面をシランカップリング処理する工程の後、半導体
    ウェハ表面に分子内に2個以上のエポキシ基を有する水
    溶性架橋剤をスピン塗布する工程を行う請求項3記載の
    タンパク質固定化膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 水溶性架橋剤がエチレンポリエチレング
    リコールジグリシジルエーテルである請求項1〜4のい
    ずれかに記載の固定化酵素膜またはタンパク質固定化膜
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 シランカップリング剤がトリエトキシビ
    ニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、アリルト
    リエトキシシランまたは3−アミノプロピルエトキシシ
    ランである請求項1〜5のいずれかに記載の固定化酵素
    膜またはタンパク質固定化膜の製造方法。
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