JP2504812B2 - 酵素電極及びアルコ―ル濃度測定方法 - Google Patents

酵素電極及びアルコ―ル濃度測定方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高感度で安定的なアルコール濃度測定用酵
素電極及びアルコール濃度測定方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 固定化酵素作用電極を用いた計測装置は、簡便性・迅
速性・基質特異性を有する等の特徴を有し、臨床分析・
食品分析・環境計測等の広範な分野において、その応用
範囲を広げつつある。中でも、アンペロメトリックな計
測を行う装置、すなわち酵素反応により起きる電極活性
物質の増減を、定電圧を印加した作用電極からの電流出
力値の変化として捉える形式の装置は、高感度化が容易
で安定性も優れるため各種の電極、装置、方法が開発さ
れている。
アンペロメトリックな計測方法の代表例としては、酵
素電極による計測と過酸化水素電極による計測方法があ
る。この2種は固定化酵素電極に最もよく用いられてい
るが、応答速度、S/N比の点で過酸化水素電極法(過酸
化水素の生成を検出する方法)が優れている。
アルコール、特にエタノールの計測は、食品・発酵・
臨床分野等において開発の要望が多く各種の提案がなさ
れている。しかし、アルコール測定用酵素電極に用いら
れるアルコールオキシダーゼは、下記の式に従いエタノ
ール等の酸化を触媒するが、活性が比較的低いものしか
得られず、またその安定性も実用上不充分なものしか得
られていない。
RCH2OH+O2=RCHO+H2O2 従来、アルコールオキシダーゼの活性が低いため固定
化を行わずに、溶液系の酵素の触媒反応を酸素電極で検
出する方法が提案されている(G.G.Guilbault,G.J.Lubr
ano:Anal.Chim.Acta,69,189(1974))。この報告によ
ると、アルコールオキシダーゼはその反応機構から過酸
化水素を生成するはずであるにもかかわらず、過酸化水
素電極での検出が困難であるとされている。そしてこの
点に関しては以後詳細な研究報告がなされた例はない。
その後、アルコールオキシダーゼの固定化方法に工夫
がなされ、固定化酵素電極の利用も報告されるようにな
った。例えば酵素を失活させないように、架橋剤のグル
タルアルデヒドとの反応性が酵素よりも高いポリマーを
共存させ、穏やかな反応により固定化を行う方法、もし
くはpH変化により不溶化するポリマーを用いる方法が提
案されている(特開昭第60−176587号、特開昭第62−21
5387号)。しかしこれらの方法は失活を防ぐ点では効果
があるが、酵素の結合力が弱く、酵素の漏出が起きる問
題があり、また充分な対策とは言えない。また、本質的
にアルコールオキシダーゼの活性、特に前記の過酸化水
素生成活性が低い点(過酸化水素電極での検出が困難で
あること)を解決するものではなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、安定かつ強固にアルコールオキシダーゼを
固定化した酵素電極を提供することを目的とし、さらに
過酸化水素を検出する形式のアルコール測定用酵素電極
を高感度で動作させ得る測定方法を提供することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、アルコールオキシダーゼと架橋剤を含有す
る酵素液を塗布してなる固定化酵素膜又は固定化酵素層
を酵素電極において、該酵素液が更に還元型グルタチオ
ンを含有することを特徴とする酵素電極である。
また使用するアルコールオキシダーゼがメタノール資
化菌、特にカンディダ属酵母に由来するものを用いる
と、熱安定性に優れた電極が得られる。
本発明は、アルコールオキシダーゼを架橋剤、特に多
官能基性アルデヒド、中でもグルタールアルデヒドを用
い共有結合により固定化を行う酵素電極である。
さらに、ゼラチン、アルブミン等の異種タンパク質の
少なくとも1種を共存させて固定化することにより、強
固な固定化酵素膜を得ることが出来る。
また本発明は上記酵素電極を用い、アルコールが酸化
される際に生成する過酸化水素を検出することを特徴と
するアルコール濃度測定方法である。
アルコールオキシダーゼを架橋剤を用い共有結合によ
り固定化した酵素電極を使用し生成する過酸化水素を検
出することにより測定を行うにあたり、アジ化ナトリウ
ムを含む緩衝液中で使用することによって、より高感度
な測定が可能になる。
(作用) アルコールオキシダーゼは担子菌、酵母等が生産する
酵素であるが、特にメタノール資化酵母のペルオキシソ
ーム中に大量に含まれることが知られている。アルコー
ルオキシダーゼは分子量が30万を越える比較的大きな酵
素であり、さらに化学共有結合による固定化において、
結合力が弱いことがわかった。この理由は化学共有結合
の形成によく用いられるアルデヒド類と結合するアミノ
基が、酵素分子が大きいにもかかわらず分子表面に露出
していないか、あるいは結合に関与できるアミノ基を有
するアミノ酸自体の数が少ないためと思われる。
従って強固な固定化を行うにはアルデヒド類等の架橋
剤濃度を上げる必要がある。ところがこのような対策を
とると酵素活性が急激に低下し、酵素の失活が起きてし
まう。
この失活を防止するために、ジチオスレイトール、シ
ステイン、還元型グルタチオン等各種添加剤による安定
化を試みたところ、還元型グルタチオンがこの目的に合
致し、しかも固定化酵素膜の強度に優れたものを与える
ことがわかった。還元型グルタチオンにより失活が防げ
る理由は必ずしも明かではないが以下のように推測され
る。アルコールオキシダーゼは、銅や水銀イオンにより
失活する性質を有することから、反応機構に酵素分子内
のチオール基が関与すると思われる。そして、アルデヒ
ド類による架橋反応中にも酵素分子中の活性残基である
チオール基がアルデヒド類となんらかの反応をして失活
する可能性が強い。ところがそれ自体がチオール残基を
有するオリゴペプチドである還元型グルタチオンを共存
させると酵素分子中のチオール基を保護する作用がある
ものと考えられる。
還元型グルタチオンのアルコールオキシダーゼ含有溶
液中への添加量は0.1mMから10mMの範囲が望ましい。あ
まり低濃度では効果が認められず、一方高濃度にすると
固定化を阻害することがわかった。これは還元型グルタ
チオン分子中の遊離アミノ基がアルデヒド類と反応し、
有効アルデヒド濃度を下げてしまうためと思われる。
アルコールオキシダーゼは、メタノール資化菌、特に
カンディダ属酵母由来の酵素が活性の保持特性の点で好
ましい。アルコールオキシダーゼはメタノール資化酵母
のペルオキシゾーム(マイクロボディー)中に大量に含
まれる。
アルデヒド類による固定化時に反応速度を上昇させ、
強固な架橋膜を作るため、室温以上の加熱を行うことが
望ましいが、酵素の耐熱性がカンディダ属由来のもので
は特に優れている。担子菌類の酵素では、25℃以上に加
熱して固定化すると失活する恐れがある。しかしカンデ
ィダ属由来の酵素では40℃程度に加熱しても60分以下な
らば殆ど活性が低下することはない。
架橋剤としては、アルデヒド類が用いられ、ホルムア
ルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド類を
例示出来るが、中でも多官能基性アルデヒド、特にグル
タルアルデヒドは活性低下が少ないため、好ましく用い
られる。アルコールオキシダーゼ含有溶液中のアルデヒ
ド濃度は0.1重量%以上、1.0重量%以下が望ましく、よ
り望ましくは0.2重量%以上、0.7重量%以下である。ア
ルデヒド濃度が低すぎると固定化酵素膜の強度が低下
し、また高すぎると還元型グルタチオンを添加しても活
性低下を充分に防げない。
さらに、架橋剤との反応時にアルコールオキシダーゼ
以外のタンパク質を共存させると、これらのタンパク質
が巨大なアルコールオキシダーゼの間隙に入り、より強
固な固定化酵素膜が形成される。この目的には、比較的
低分子量でアミノ基の多いタンパク質が望ましく、ゼラ
チン、アルブミン等はこの条件に合致し、かつ価格的に
も安価で好ましい。固定時に加えるタンパク質量は重量
比でアルコールオキシダーゼ量の10分の1から10倍程度
が実用上望ましい。
このアルコールオキシダーゼの固定化は白金等の電極
上に直接行っても良いし、過酸化水素を検出する際に妨
害物を除去するために作成された各種選択透過膜上に固
定化してもよい。
このようにして作成した酵素電極は、酵素の消費を検
出する方法(酵素電極)をとる限り高活性なものが得ら
れるが、過酸化水素を検出する場合(過酸化水素電極)
には必ずしも充分な活性が得られない。本発明者は、こ
の理由を確かめるため、電極にアルコールではなく過酸
化水素を作用させてみたところ、過酸化水素の検出感度
自体が低いことがわかった。さらに酵素標品自体につい
て過酸化水素の分解活性を調べると、顕著な過酸化水素
分解活性、すなわちカタラーゼ活性が認められた。これ
は、アルコールオキシダーゼ中に精製分解が困難なカタ
ラーゼが混入しているためである。従って優れた過酸化
水素電極を得るためには、カタラーゼ活性のみを抑制す
る必要がある。カタラーゼはシアンイオンやアザイド等
により活性が抑制されるが、シアンイオンはその毒性か
ら好ましいものではない。
酵素の溶液状態での活性を調べたところ、アジ化ナト
リウムを加えた緩衝液中で、カタラーゼ活性は確かに低
下するが、同時にアルコールオキシダーゼ活性も低下し
てしまった。カタラーゼおよびアルコールオキシダーゼ
活性の阻害は0.01mM程度のアジ化ナトリウムを反応系に
添加することにより観測されはじめ、0.1mMでアルコー
ルオキシダーゼ活性の5−10%程度が失われた。
ところが共有結合による固定化後の酵素電極において
は、アルコールオキシダーゼの対アザイドイオン耐性の
著しい向上が認められ、アルコールオキシダーゼは殆ど
抑制されないが、カタラーゼ活性は効果的に抑制される
ことがわかった。
測定時に用いる緩衝液、たとえば100mM、pH7.5のリン
酸ナトリウム緩衝液に0.1μM以上1mM以下のアジ化ナト
リウムを添加すると、カタラーゼ活性のみを抑制するこ
とが出来る。アジ化ナトリウム濃度が低すぎると、カタ
ラーゼ活性を充分抑制できず、高すぎるとアルコールオ
キシダーゼ活性まで阻害されてしまう。
なお、高濃度、例えば100mMのアジ化ナトリウムを含
む緩衝液中に固定化酵素電極または固定化酵素膜を浸漬
し、4℃程度で一夜放置後アジ化ナトリウムを含まない
緩衝液にもどし、さらに室温で5時間程度放置すると、
カタラーゼ活性は失われてアルコールオキシダーゼ活性
は70%程度回復することがわかった。これもアルコール
オキシダーゼが固定化により対アザイド耐性を増し、カ
タラーゼは対アザイド耐性があまり変わらないためと考
えられる。この処理方法は、条件のコントロールが必ず
しも容易ではないため、常時低濃度のアジ化ナトリウム
を測定系に添加する方法が好ましい。
(実施例) 以下に実施例を示し本発明をより具体的に説明する
が、もちろん本発明はこれのみに限定されるものではな
い。なお、%は重量%を表す。
実施例1 (1)電極の作成方法 直径2mmの白金線の側面を熱収縮テフロンで被覆し、
その線の一端をやすりおよび1500番のエメリー紙で平滑
に仕上げる。この白金線を作用極、1cm角型白金板を対
極、飽和カロメル電極(以下SCEと略す)を参照極とし
て、0.1M硫酸中、+1.4Vで10分間の電解処理を行った。
その後白金線をよく水洗した後、40℃で10分間乾燥し、
10%γ−アミノプロピルトリエトキシシランの無水トル
エン溶液に1時間浸漬後、洗浄した。このアミノシラン
化した白金線上に酵素を以下のように固定化した。
アルコールオキシダーゼ(シグマ社製、Candida boid
inii由来)5mg、および牛血清アルブミン(シグマ社
製、FractionV)5mgを100mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.5)1mlに溶解し、その中に還元型グルタチオンを1m
M、グルタルアルデヒドを0.5%になるように加える。こ
の混合液を手早く先に用意した白金線上に5μlのせ、
40℃で30分間乾燥硬化する。その後、100mMリン酸ナト
リウム緩衝液(pH7.5)中に保存した。このようにして
白金線上に、固定化酵素層を有する酵素電極を得た。
(2)測定方法 作成した酵素電極を作用電極、1cm角白金板状電極を
対極とし、参照電極としてSCEを用い、これらをポテン
シオスタットに接続した。作用電極に対SCE0.6Vの電圧
を印加して測定系を構成した。測定に用いた緩衝液は50
mMの塩化カリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.5)である。測定温度は30℃(±0.2℃)とした。
マグネチックスターラーで溶液を撹拌しながら、系内に
エタノールを1mMずつ添加し電流出力値の増加をレコー
ダーに記録した。
そして、1〜10mMのエタノールに対する検量線を作成
し、この検量線の勾配からエタノール1mM当りの電極の
感度をもとめた。同様にして作成した20本の電極の感度
を測定し、その平均値と標準偏差を第1表に示した。こ
のような作成方法により得られた電極が安定して高感度
を示していることがわかる。
比較例1 (1)電極の作成方法 電極を作成する際に還元型グルタチオンを除いた以外
は実施例1と同様に電極を作成した。
(2)測定方法 実施例1と同様に測定を行った。
そして、検量線の勾配からエタノール1mM当りの電極
の感度をもとめた。同様にして作成した20本の電極の感
度を測定し、その平均値と標準偏差を第1表に示し実施
例1の結果と比較した。このような作成方法により得ら
れた電極では実施例1に比べて約3分の1程度の感度し
か得られないことがわかる。以上のように還元型グルタ
チオン添加の効果が確認された。
実施例2 (1)電極の作成方法 実施例1と同様に電極を作成した。
(2)測定方法 作成した酵素電極を作用電極、1cm角白金板状電極を
対極とし、参照電極としてSCEを用いこれらをポテンシ
オスタットに接続した。作用電極に対SCE0.6Vの電圧を
印加して測定系を構成した。測定に用いた緩衝液は50mM
の塩化カリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.5)である。測定温度は30℃(±0.2℃)とした。マ
グネチックスターラーで溶液を撹拌しながら、系内にエ
タノールを1mMずつ添加し電流出力値の増加をレコーダ
ーに記録した。
そして、検量線の勾配からエタノール1mM当りの電極
の感度をもとめた。次に測定に用いた緩衝液を新しいも
のに交換し5時間撹拌を続けたのち再度測定を行った。
この結果を第2表に示した。第2表からわかるように、
このような作成方法による電極は感度変動を起こしてい
ない。
実施例3 (1)電極の作成方法 牛血清アルブミンを除き、またアルコールオキシダー
ゼ10mg用いた以外は実施例1と同様に電極を作成した。
(2)測定方法 実施例2と同様の測定を行った。
検量線の勾配からエタノール1mM当りの電極の感度を
もとめた。次に測定に用いた緩衝液を新しいものに交換
し5時間撹拌を続けたのち再度測定を行った。この結果
を第2表に示した。第2表からわかるように、このよう
な作成方法による電極は感度の低下を起こした。目視判
定によれば固定化酵素膜の剥離が認められ、アルブミン
等の異種タンパク質が存在しない場合は固定化膜の強度
がやや劣ることがわかる。
実施例4 (1)電極の作成方法 実施例1と同様に電極を作成した。
(2)測定方法 作成した酵素電極を作用電極、1cm角白金板状電極を
対極とし、参照電極としてSCEを用いこれらをポテンシ
オスタットに接続した。作用電極に対SCE0.6Vの電圧を
印加して測定系を構成した。測定に用いた緩衝液は50mM
の塩化カリウムを含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.5)に10μMのアジ化ナトリウムを添加したものであ
る。測定温度は30℃(±0.2℃)とした。マグネチック
スターラーで溶液を撹拌しながら、系内にエタノールを
1mMずつ添加し電流出力値の増加をレコーダーに記録し
た。同様に既知濃度の過酸化水素を用いて測定を行っ
た。そして、検量線の勾配からエタノールおよび過酸化
水素1mM当りの電極の感度をもとめた。別個に作成した2
0本の電極の感度を同様に測定し、その平均値と標準偏
差を第3表に示した。このような測定方法を用いること
によりエタノールに関して、実施例1に比べてさらに5
倍程度の感度が得られることがわかる。さらに以下に述
べる実施例5の結果から過酸化水素に対する感度も向上
していることがわかる。以上のようにアジ化ナトリウム
添加の効果が確認された。
実施例5 (1)電極の作成方法 実施例1と同様に電極を作成した。
(2)測定方法 アジ化ナトリウムを除いた緩衝液を用いた以外は実施
例4と同様の測定を行った。
検量線の勾配からエタノールおよび過酸化水素1mM当
りの電極の感度をもとめた。この結果を第3表に示し
た。明らかにエタノール、過酸化水素共、実施例4に比
べて感度が低い。これはカタラーゼにより過酸化水素が
分解されるためである。
(効果) 本発明により、安定にアルコールオキシダーゼを固定
化することが可能となり、優れたアルコール測定用酵素
電極が得られた。さらに本発明により高感度な測定が極
めて容易に実施できた。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコールオキシダーゼと架橋剤を含有す
    る酵素液を塗布してなる固定化酵素膜又は固定化酵素層
    を有する酵素電極において、該酵素液が更に還元型グル
    タチオンを含有することを特徴とする酵素電極。
  2. 【請求項2】アルコールオキシダーゼがメタノール資化
    菌に由来するものである請求項(1)記載の酵素電極。
  3. 【請求項3】メタノール資化菌がカンディダ属酵母であ
    る請求項(2)記載の酵素電極。
  4. 【請求項4】架橋剤が多官能基性アルデヒドであること
    を特徴とする請求項(1)記載の酵素電極。
  5. 【請求項5】多官能基性アルデヒドがグルタルアルデヒ
    ドであることを特徴とする請求項(4)記載の酵素電
    極。
  6. 【請求項6】酵素液が、更にアルコールオキシダーゼ以
    外のタンパク質を含有することを特徴とする請求項
    (1)記載の酵素電極。
  7. 【請求項7】請求項(1)記載の酵素電極を用い、アル
    コールが酸化される際に生成する過酸化水素を検出する
    ことを特徴とするアルコール濃度測定方法。
  8. 【請求項8】酵素電極を、アジ化ナトリウムを含む緩衝
    液中で使用することを特徴とする請求項(7)記載のア
    ルコール濃度測定方法。
  9. 【請求項9】緩衝液中でアジ化ナトリウム濃度が0.1μ
    M以上で1mM以下であることを特徴とする請求項(8)
    記載のアルコール濃度測定方法。
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