JP2946105B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、口腔用組成物に関し、更に詳細には、薬効
剤が粘膜に吸着して有効に作用し、歯周疾患に対して高
い予防、治療効果を有し、しかも使用感に優れた口腔用
組成物に関する。
〔従来の技術〕
口腔用組成物は通常、薬効剤を含有し、その薬効剤が
口腔内の患部に作用して口腔内の種々の疾患を予防、治
療するものである。このような口腔用組成物において最
も重要な機能は、配合された薬効剤が口腔内患部に長時
間留まり、有効に作用することである。従来、この機能
を充分発揮させるため種々の検討がなされている。例え
ば、薬効剤を粘膜用乳化基剤で乳化させてO/W、W/O製剤
とする方法(特開昭57−93906号)、ビタミンをサスペ
ンジョンとして投与する方法(特開昭60−218314号)、
空気または水と混合したときに不安定なエーロゾルまた
はヒドロゾルを生成する口腔用高圧適用製剤(特開昭61
−155316号)、薬効剤をマイクロカプセル化する方法
(特開平1−275520号)等が報告されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これら従来の口腔用組成物は油性基剤
を利用した乳化型であるため使用感が極めて悪く、取扱
いも容易ではない;サスペンジョン、ゾル系が不安定で
ある;エアゾールを直接口腔内に適用することは高圧ガ
ス取締法により禁止されており使用できない等の問題が
あり、いずれも満足できるものではなかった。また、非
水溶性の薬効剤を配合した練り歯磨においては、薬効剤
に比べて界面活性剤量が多いため、すすぎ時に薬効剤が
排出してしまい、粘膜に吸着しているものは、ほとんど
なかった。
従って、使用感に優れ、取扱いが容易であり、しかも
薬効剤を短時間で効果的に粘膜に供給することができ、
歯周疾患の予防、治療に高い効果を有する口腔用組成物
が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行なっ
た結果、非水溶性薬効剤を親水性界面活性剤及びエタノ
ールと併用した口腔用組成物は、特に水に投入してエマ
ルションを生成させることにより、薬効剤の口腔粘膜に
対する吸着性が飛躍的に向上し、歯周疾患の予防、治療
に高い効果を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C) (A)非水溶性薬効剤 (B)アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤から
選ばれる親水性界面活性剤 (C)非水溶性成分に対して2.5重量倍以上で、かつ全
組成中に50%以上のエタノール を含有することを特徴とする口腔用組成物を提供するも
のである。
本発明に用いられる(A)の非水溶性薬効剤として
は、非水溶性、すなわち水に分散したときに混じりあわ
ずに油滴を生成するものであれば特に限定されず、例え
ば非水溶性ビタミン類(A,E,D等)及びその誘導体、グ
リチルレチン酸、リノール酸及びその誘導体、アズレン
誘導体、ステロイド類、フタライド類、ニコチン酸誘導
体、センキュウ、トウキ、オトギリ草、センブリ等の生
薬の有機溶剤抽出物等が挙げられる。これらは、全組成
物中に20重量%(以下、%で示す)以下で配合するのが
好ましい。
(B)の親水性界面活性剤としては、HLB値が7以上
の親水性が高いものが好ましく、アニオン性、カチオン
性、両性及びノニオン性界面活性剤のいずれをも使用す
ることができる。
これらのうち、アニオン界面活性剤としては、アニオ
ン性基がサルフェート、スルホネート、カルボキシレー
ト、ホスフェート及びこれらの混合物からなる群より選
ばれたものであることが好ましく、例えば、サルフェー
ト、スルホネート系としては、アルキル硫酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸系、タウ
レート系、イセチオネート系、α−オレフィンスルホン
酸系等の界面活性剤が挙げられ、カルボキシレート系と
しては、脂肪酸石鹸、脂肪酸塩、エーテルカルボン酸系
界面活性剤、アシル化アミノ酸系界面活性剤等が挙げら
れ、ホスフェート系としては、アルキルリン酸エステル
系界面活性剤等が挙げられる。これらのうち、特にスル
ホコハク酸系、ホスフェート系界面活性剤が好ましい。
カチオン界面活性剤としては、直鎖又は分岐のアルキ
ル基を有するモノ又はジアルキル付加型第4級アンモニ
ウム塩及びそのアルキル基にアルキレンオキサイドを付
加したもの、これと同様の第4級ピリジニウム塩、また
α−ココイル−L−アルキニンエチルエステルのDL−
ピロリドンカルボン酸塩(CAE)に代表されるアミノ酸
系カチオン界面活性剤等が好ましい。これらのカチオン
界面活性剤には抗菌作用を持つものが多く、乳化作用以
外に殺菌効果も期待される。
両性界面活性剤としては、カルボベタイン系、スルホ
ベタイン系、イミダゾリニウムベタイン系等の両性界面
活性剤が挙げられ、特にヒドロキシプロピルスルホベタ
イン、特開昭63−130129号公報に記載の脱塩処理した2
級のイミダゾリニウムベタイン等が好ましく用いられ
る。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン
付加系、アミンオキサイド系、モノあるいはジエタノー
ルアミド系、その他、ソルビタン脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキ
ルサッカライド等の多価アルコール系等が挙げられ、こ
れらのうち、特にポリオキシアルキレン付加系、ソルビ
タン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド等が好まし
く用いられる。
また、これら親水性界面活性剤以外に、HLB値が7未
満の疎水性界面活性剤を併用することもでき、これによ
り良好なエマルションを得ることができる。かかる疎水
性界面活性剤としては、例えば脂肪酸モノグリセライ
ド、脂肪酸ジグリセライド、脂肪酸ポリグリセリンエス
テル、脂肪酸シュガーエステル、脂肪酸ソルビタンエス
テル、脂肪酸プロピレングリコールエステル、レシチン
類などの食品添加物に用いられるものが好ましい。
さらに、界面活性剤として、含フッ素系界面活性剤を
用いることは、フッ素による歯のコーティング効果が期
待できるため好ましい。
これら界面活性剤は一種又は二種以上を組合わせて用
いることができ、薬効剤、香料などの非水溶性成分に対
して、2重量倍以下の範囲で配合するのが好ましい。こ
の範囲を超えると、エマルションが非常に小さくなった
り、可溶化系となるため、粘膜への吸着性が低下するの
で好ましくない。なお、薬効剤が電荷を有する場合に
は、それと逆符号の電荷を有する活性剤の使用は避けな
ければならない。
(C)のエタノールは、非水溶性成分に対して2.5重
量倍以上配合する必要があり、かつ全組成中に50%以上
配合される。これ未満では生成するエマルションが非常
に不安定となり、好ましくない。
さらに、本発明の口腔用組成物には、任意成分とし
て、通常の口腔用組成物に配合される成分、例えば、甘
味量、湿潤剤、粘結剤、水溶性薬効剤、酵素、香味料、
色素、防腐剤、油脂類、シリコーン類などを配合するこ
ともできる。これらのうち、油脂類はエマルションが粘
膜に吸着したときの薬効成分の拡散を補助するものであ
るため、目的により、非極性のパラフィン類、トリグリ
セライド等の油脂と極性のジグリセライド、モノグリセ
ライド、エステル油、アルコール等を組合わせると効果
的である。
本発明の口腔用組成物は、通常の方法に従って製造す
ることができ、洗口剤、水ハミガキ、ウガイ剤などとし
て適用することができる。
本発明の口腔用組成物は、水に投入すると瞬時に均一
かつ安定な粒径2μm以下のエマルションを生成するの
で、薬効剤の粘膜への吸着性の点から、このように水を
加えてエマルション状として使用するのが好ましい。な
お、水に投入する際には、口腔用組成物の5〜500倍
量、特に20〜200倍量の水を使用するのが好ましい。
また、本発明の口腔用組成物は、噴射剤とともに耐圧
容器に充填すると、さらに多くの利点を生じる。すなわ
ち、非水溶性薬効剤のなかには酸化を受けやすいものが
多く、耐圧容器に充填することにより、ほとんどの薬効
剤を安定に保つことができ、また、水に投入するときの
分散速度を高くすることが可能である。噴射剤として
は、炭酸ガス、LPG、窒素及びこれらの混合物が好まし
い。特に、LPGなどの液化ガスを均一に溶解した系や、
炭酸ガスのようにエタノールに対して高い溶解性を持つ
ガスが過飽和状態になっている系は水中での拡散性が良
く、均一かつ粒径分布の小さい安定なエマルションを生
成するので好ましい。更に、炭酸ガスを用いた場合には
血行促進効果が得られるため薬効剤の導入とともに血流
が増加するため、歯周病の治療に高い効果が期待できる
ため特に好ましい。
なお、口腔内に適用する本発明組成物の浸透圧は、生
理食塩水に近いアイソトニックな条件が好ましく、例え
ば高濃度食塩水を用いて乳化させた場合などは組織液な
どの湿潤により、エマルションの吸着が妨害されること
があるので好ましくない。
〔作用及び効果〕
本発明の口腔用組成物は、水中に投入することによ
り、瞬時に均一かつ安定な平均粒径2μm以下の非水溶
性薬効剤のエマルションを生成させることができ、これ
により、薬効剤の粘膜への吸着量を著しく向上させ、歯
周疾患に対して高い治療効果を奏するものである。
また、本発明の口腔用組成物は、使用感に優れ、取扱
いも容易であるため、日常的な使用にも好適であり、歯
周疾患の予防効果にも優れたものである。
〔実施例〕
次に、実施例を挙げ、本発明を更に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 第1表に示す組成の口腔用組成物は、各成分を混合撹
拌することにより製造し、溶液の状態、エマルションの
生成及び粘膜吸着性について評価した。結果を第2表に
示す。
<評価方法> エマルションの生成: 口腔用組成物を50倍量の水に投入し、その状態を観察
した。エマルションが生成したものについては、粒度分
布測定装置により粒径を求め、その粒度分布を第1図に
示した。
粘膜吸着性: 上記の口腔用組成物の50倍希釈液(ビタミンEの濃度
が0.02%)について、以下の方法によりビタミンEの粘
膜吸着量を求めた。粘膜としては、ハムスターのチーク
ポーチを用い、測定はそれぞれ10回ずつ行ないその平均
値を求めた。
さらに、市販のビタミンE配合歯磨10種について、同
様にビタミンEの濃度が0.02%になるよう調製して吸着
量を求めた結果、HPLCではビタミンEのピークを確認で
きなかった。
実施例2 以下に示す組成の洗口剤を常法により製造した。
ビタミンE 2(%) CAE 3 サッカリン 1 香料 5 エタノール 79 水 バランス 計 100 得られた組成物を耐圧容器に入れ、炭酸ガスが2%に
なるように充填した、これを100倍量の水に投入する
と、均一なエマルションが生成し、使用感に優れた洗口
剤が得られた。なお、エマルションの平均粒径は0.50μ
mであり、また、実施例1と同様にしてビタミンEの粘
膜吸着量を測定したところ、本発明品2とほぼ同じ値1.
19×10-7(g/cm2)が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1において本発明品1及び2により得
られたエマルションの粒度分布を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/16 - 7/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(A)〜(C) (A)非水溶性薬効剤 (B)アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤から
    選ばれる親水性界面活性剤 (C)非水溶性成分に対して2.5重量倍以上で、かつ全
    組成中に50%以上のエタノール を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】水に投入したときに、粒径2μm以下のエ
    マルションを生成する請求項1記載の口腔用組成物。
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