JP3978611B2 - 化粧料組成物 - Google Patents

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本発明は、強力な乳化力を有し、化粧料として使用される極めて安全な界面活性剤に関する。
従来、高級脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤、及びポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤が、洗浄剤、乳化剤、分散剤等として広く利用されてきた。しかしながら、上記界面活性剤は安全性の面で問題があった。一方安全性の高い乳化剤として知られる蔗糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルは前述の界面活性剤、特に非イオン界面活性剤等と比べ、乳化力が著しく劣る欠点があった。こうして安全性に優れる一方で、乳化力において満足できる界面活性剤が求められていた。
風呂の湯の中に少量添加し、入浴感の向上、美容効果及び薬用効果を期待する浴用剤において、特にかさつく肌にうるおいを与える成分としてハーブや生薬の親油成分やオリーブ油、スクワラン等の油状成分が広く用いられている。しかしながら、そのまま風呂湯中へ添加したのでは、風呂湯に溶解せず、風呂湯表面にギラギラと浮遊したり、風呂上がり後も肌にベタベタと残り、使用感に問題があった。そのため、油状成分の浮遊を防止する方法として、オリーブ油等油状の有効成分と界面活性剤をあらかじめ混合物としておき、風呂湯中へ添加した時に、風呂湯中へ自然に乳化する様工夫をしていた。
しかし、これらの目的で使用される界面活性剤には、安全性の面から問題点が多かった。即ち、比較的安全性の高いソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステルは、いずれもHLBの低い親油性の乳化剤で本目的に合致した水分散性の良好なエマルジョンを作ることはできない。そのため、HLBの高いポリオキシエチレンを付価した非イオン界面活性剤が、主に本目的に使用されていた。しかし、非イオン界面活性剤は、溶血性、皮膚刺激性など、安全性に問題があり、本目的には不向きであった。一方安全性の高い乳化剤として知られる、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルは非イオン界面活性剤と比べ、その乳化力は数段低く、乳化力をあまり必要としない系、特に食品の乳化系に多く使用されている。また、その低い乳化力では大容量の風呂湯中へオリーブ湯等を乳化させることは殆ど不可能であると一般的には考えられていた。したがって、これまでポリグリセリン脂肪酸エステルを浴用剤の乳化剤として単独で使用した例は無かった。こうした浴用剤の乳化剤として用いることのできる、安全でかつ乳化作用の優れた界面活性剤の開発が求められ、新しい種類の浴用剤の開発が求められている。
た食品や医薬品、さらには化粧品といった直接摂取したり、人などの皮膚に接触する製品などにおいても、安全でかつ優れた乳化作用をもつ界面活性剤の開発が求められている。
そこで本発明者は、安全性と乳化力の両立を求めて鋭意研究の結果、安全性が高くかつ特異的に乳化力が強く、多くの親油成分に対応することのできる界面活性剤組成物、そしてその界面活性剤組成物を用いた乳化剤組成物を製造することに成功した。したがって、本発明の目的は、化粧品の乳化ベースとしても使い易く、また家庭用洗剤にも容易に使用できるなど、乳化対応力を格段に広げた、安全性の高い界面活性剤組成物を提供し、その界面活性剤組成物を用いた化粧料組成物を提供することにある。本発明の他の目的は、安全かつ乳化力の強い、O/W型界面活性剤を提供すると同時に、その乳化力を利用した、たとえ誤食しても安全無害で皮膚にやさしく、かつ生分解性も高い(下水道、河川に直接廃棄できる)安全性の高い、浴用剤などを提供することにある。
本発明のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとポリグリセリンラウリン酸エステルとの混合物であり、かつ該混合物中のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有率が15〜60重量%からなる水中油型の界面活性剤を、乳化対象物との混合比が25〜50重量%となるように含有してなることを特徴とする化粧料組成物は、その乳化力が非常に優良であり、安全で毒性が無いばかりか、約10,000cps以下の範囲で適度な粘性を有している。 本発明の浴用剤は、優良な乳化力により浴槽中へ添加撹拌すると、容易に湯全体に均一に分散し、風呂の湯の表面には油の浮遊が全く生じなく、安全無害で、たとえ誤食しても安全無害で、皮膚にも優しく、かつ生分解性も高く、安全性に優れている。そして本発明の化粧料組成物は、安全無害で、皮膚にも優しく、室温中にかなりの間放置しても乳液状態に変化がなく安定である。
本発明者は、安全性の優れたポリグリセリン脂肪酸エステルを利用すべく、鋭意研究の結果、ポリグリセリン脂肪酸エステルも組み合わせしだいでは驚くべき乳化力を発揮することを知見し、本発明を完成した。すなわち、本発明者はポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸がラウリン酸及び縮合リシノレイン酸であるポリグリセリンエステルを含有してなる界面活性剤組成物、特にはポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸がラウリン酸であるものと、縮合リシノレイン酸のポリグリセリンエステルとを特定の割合で含有するものは、乳化力などが非常に優れ、安全性も高いものであることを見出し、さらにそうした界面活性剤組成物は、浴用剤用乳化剤としても非常に優れていることを見出した。また、この水中油型の界面活性剤を、乳化対象物との混合比が25〜50重量%となるように含有させることにより適度な粘性を有する化粧料組成物とすることができる。
こうした特性の界面活性剤組成物は、安心してその強い乳化作用を利用して、化粧品配合剤、食品配合剤、医薬品配合剤などとして用いられて有用である。また本発明者は、この安全性の極めて優れたポリグリセリン脂肪酸エステルを利用して、最小量で最大限の脂溶性健康食品及び脂溶性薬剤を乳化すべく種々検討を重ね、その結果ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルであるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとポリグリセリン飽和脂肪酸エステルであるポリグリセリンラウリン酸エステルとを組合わせると、少量で優れた乳化力を有することを見いだした。
本発明は、「ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとポリグリセリンラウリン酸エステルとの混合物であり、かつ該混合物中のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有率が15〜60重量%からなる水中油型の界面活性剤を、乳化対象物との混合比が25〜50重量%となるように含有してなることを特徴とする化粧料組成物」である。
上記本発明の化粧料組成物における界面活性剤においては、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有率は15〜60重量%の範囲がその乳化作用も十分に発揮されて好ましいものであるが、その含有率が15重量%未満あるいは60重量%を越えると、乳化作用が不十分なものとなることが実験の結果確認された。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルを、乳化対象物である油成分との混合比を25〜50重量%となるようにすることにより、ロータリー式のカプセル充填機による充填に適した粘性を有する化粧料組成物とすることができる。本発明の上記界面活性剤組成物の乳化作用は、温度変化、塩分濃度変化、pH変化等に対して、安定で良好な成績を保持するものであり、その事実はいくつかの実験により確認されている。本発明の上記界面活性剤組成物は、その安全性、高い乳化作用を利用して様々な分野で利用できる。
本発明の上記界面活性剤組成物は、グルテンなどの安定化剤、脂肪などの乳化剤や安定化剤、湿潤剤、粘性低下剤、分散剤、泡沫の安定化剤としても用いることができる。こうして製品を、乳化したり、その味、きめ、舌触りを優れたものにしたり、乾燥を防止したり、粘度低下を改善したり、結晶化を阻止したり、エマルジョンを安定化したり、脂肪の分離を防いだり、糖分の析出を防いだり、水分の損失を防いだり、芳香をより保持したり、水への溶解を速めるなど製品の再構成を助けたり、製品の老化を防いだり、分散の安定化を図ったり、各種色素の分散性を高めたり、発色性能を向上させたり、柔軟性を改善したりするのに有用である。
さらに本発明者は、この安全性の優れたポリグリセリン脂肪酸エステルを利用すべく、鋭意研究の結果、ポリグリセリン脂肪酸エステルも組み合わせしだいでは驚くべき乳化力を発揮することを知見し、ポリグリセリン脂肪酸エステルがラウリン酸及び縮合リシノレイン酸のポリグリセリンエステルを含有してなる浴用剤を提供するに至った。
本発明においてその浴用剤においては、通常浴用剤の有効成分として知られた成分の中から適宜選択されたものを用いることができる。このような浴用剤の有効成分としては、オリーブ油、サフラワー油、ホホバ油、スクラレン、スクラワン、馬油、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、コラーゲンなどが挙げられる。またハーブの精油成分、生薬の親油成分等が挙げられる。これらの成分は、そのまま、あるいはオリーブ油等に溶解した油状の成分とポリグリセリン脂肪酸エステルを、乳化対象物との混合比が25〜50重量%となるように混合することにより得られる。
薬用の植物としては、ウイキョウ、オウゴン、オオバク、カミツレ、コウボク、米発酵エキス、シャクヤク、ジュウヤク、ショウブ、ショウキョウ、センキュウ、チンピ、トウガラシ、トウキ、ニンジン、ユズ、ヨモギ、アロエ、ボウフウ、ハッカなどが挙げられる。植物精油としては、バラ油、ジャスミン油、ラベンダー油、チュベローズ油、オレンジ油、シナモン油、ペパーミント油、パッチュリー油、ベルガモット油などが挙げられる。その際、浴用剤の粘度や相溶性を考慮して、少量の水やエタノール、また少量の他の有効成分、さらには香料、色素などを添加することができる。こうして得られた浴用剤用混合物は、そのまま化粧容器に入れて用いる他、ソフトカプセルに充填するとか、水を加えてクリーム状にするとか、あるいは軽質ケイ酸等に吸着して粉体として使用できる。
本発明でいうポリグリセリン脂肪酸エステルとは、2つ以上のグリセリンの重合物に種々の脂肪酸をエステル化して得たものであり、HLBは当該物質におけるグリセリンの重合度、脂肪酸の分子量、エステル化度により異なり、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリン等に、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、リノール酸及び縮合リシノレイン酸等の脂肪酸をモノ、トリ、ペンタ及びデカエステル等とした種々のHLBの製品を使用でき、それらは市販されており容易に入手できる。
本発明の浴用剤組成物の一つの典型的な具体例では、例えばスクワラン5g、オリーブ油52g、ポリグリセリンポリ縮合リシノレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:CRS−75)16g、デカグリセリンモノラウレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:ML−750)16g、及びテトラグリセリンモノラウレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:ML−310)8gを均一に撹拌混合し、最後に香料(小川香料(株)社製)3gを加えて均一に混合して油状の浴用剤100gを得た。本浴用剤製品5gを約200リットルのお湯を満たした浴槽中へ添加したところ、すみやかに湯中に乳化し、軽く撹拌することにより、容易に湯全体に均一に分散した。また風呂湯表面には油の浮遊が全く無かった。一方、残り95gの浴用剤を一ヶ月室温に放置したが、層分離を起こすこと無く均一な状態を保持し乳化特性も全く変化なかった。
さらに本発明者は、この安全性の優れたポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸がラウリン酸であるものと、縮合リシノレイン酸のポリグリセリンエステルとを含有してなる界面活性剤組成物、特にはそれら成分を、特定の割合で含有する界面活性剤組成物を利用すべく、鋭意研究の結果、驚くべき乳化力を利用して、化粧品組成物を提供するに至った
本発明の化粧品組成物としては、シャンプー、洗顔剤、歯磨き、ボディシャンプーなどの洗浄を目的とするもの、例えばコールドクリーム、バニシングクリームなどのクリーム状化粧品、乳液、化粧水などの基礎化粧品、仕上げ化粧品、例えばパーマネントウエーブ、整髪料、ヘアーリッキド、ヘアーリンスなどの頭髪用化粧品であることができる
薬品組成物としては、軟膏、例えば乳化型基剤など、脂溶性医薬品の可溶化あるいは乳化製品、難溶性医薬品の可溶化などに使用できる。
本発明において脂溶性薬物としては、脂溶性の医薬活性を有する薬物や脂溶性の医薬用原料を意味し、例えばビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、あるいはこれらビタミン類の酢酸、酪酸、ニコチン酸、パルミチン酸などのエステル、CoQ7 、CoQ9 、CoQ10(ユビデカレノン)、リボフラビン・テトラニコチネート、アスコルビン酸パルミテート等の水溶性ビタミンの脂溶性の誘導体、エリスロマイシン、キサンタマイシン等の抗生物質、γ−オリザノール等の実質上水に溶解しがたい薬剤が挙げられる。
本発明において界面活性剤組成物に使用されるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル及びポリグリセリンラウリン酸エステルは、低級脂肪酸とのエステルとは異なり、苦味等、味覚に影響を与えないという優れた特性が認められる。本発明の組成物には、必要に応じ、水やエタノールを添加してもよい。例えば水に分散して懸濁水溶液、乳液、分散液、ゼリーにしたり、デキストリンやデンプンなどの担体に吸着したりあるいはスプレードライして粉体などとして使用することもできる。
次に実施例を示して、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
本例は乳化剤としての使用に好適な界面活性剤の発明に係わる例である。表1に示すごとく、各種のポリグリセリン脂肪酸エステルの混合物とオリーブ油等の乳化対象物との混合液を試験液として、乳化力を比較・実験した。前者の各種ポリグリセリン脂肪酸エステルと後者のオリーブ油等の乳化対象物との混合比は、前者とオリーブ油又はビタミンEとは50:50重量部を混合し試験液とした。乳化対象物としてのユビデカレノンは、ユビデカレノン100mgをビーカーに計り取り60℃のウオーターバス中で溶解した後、ポリグリセリン脂肪酸エステル混合物1gを添加混合して試験液とした。この様にして得た各々の試験液を、約20mlの水を入れたネジ口試験管中へ2〜3滴加えた後、密栓をしてから数度上下に軽く震盪し、30分後の乳化状態を観察した。その結果を表1及び表2に示す。
Figure 0003978611
Figure 0003978611
この時の評価は。◎、○、△及び×の4段階表示とした。◎は、「良好」なもので、表面に油は浮遊せずに、乳化液の透明度が高く、白濁してもわずかなもの、○は、「比較的良好」なもので、白濁が強いが表面にはほとんど油の浮遊しないもの、△は、「良くない」もので、乳化液が層をなす、又は白濁が表面に浮遊するなど乳化の良くないもの、×は、「不良」なもので、ほとんど又は全く乳化しないもの、を夫々意味する。
なお、表1中の記号とHLB値(親油性と親水性の均合程度の値)は下記の通りである。
[記号] [HLB] [成分名]
CRS−75 3 ポリグリセリンポリ縮合リシノレート
ML−750 15 デカグリセリンモノラウレート
ML−500 13 ヘキサグリセリンモノラウレート
ML−310 10 テトラグリセリンモノラウレート
MCA−750 16 デカグリセリンモノカプレート
FRL−1 13 デカグリセリンモノリノレート
MO−500 11 ヘキサグリセリンモノオレエート
MO−310 8 テトラグリセリンモノオレエート
PO−500 4 ヘキサグリセリンペンタオレエート
PO−310 2 テトラグリセリンペンタオレエート
表1及び表2に示した結果からみて、乳化剤としては、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと他のポリグリセリン脂肪酸エステルとの組み合わせが良好であることが判った。なかでも、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとポリグリセリンラウリン酸エステルとの組み合わせは乳化力が特異的に良好であって、同時に多くの乳化対象物に巾広く対応できることが判った。
表1及び表2に示した結果からみると、本発明以外の組み合わせでは、類似したHLBとしたものでも、十分な乳化力は発揮されない。一方本発明のものでは、HLBが低く、O/W型の乳化には一般的に使用されないポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを用いることにより、親油性の乳化対象物に対する一種の改質溶剤となり、HLBの高いポリグリセリンラウリン酸エステルとの組み合わせで、意外な乳化力を示したものと考えられる。
実施例
本例は、水溶性粉末香料の製造に係わる例である。スペアミントオイル10gに乳化剤としてポリグリセリンポリ縮合リシノレート(商品名SYグリスターCRS−75、坂本薬品工業株式会社製)10g、デカグリセリンモノラウレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:ML−750)10g及び賦形薬としてデキストリン70gを水200ml中へ加えホモジュナイザー(キネマチカ社製 ポリトロンRT3000)で充分乳化分散した後、噴霧乾燥して、水分散性の大変良好な微粉末を得た。本品は乳化剤として添加するアラビアガムを用いた水溶性粉末香料の代替品となるものであった。
実施例
本例は、化粧品乳液の製造に係わる例である。界面活性剤として、ポリグリセリンポリ縮合リシノレート(商品名SYグリスターCRS−75、坂本薬品工業株式会社製)2g、デカグリセリンモノラウレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:ML−750)2.5g、テトラグリセリンモノラウレート(坂本薬品工業株式会社製 商品名:ML−310)5.5g及び化粧用基剤としてスクワラン20gを30℃に保温しながら混合し、次いでこの混合液中に精製水400mlを加えて激しく攪拌してスクワラン乳液を製造した。得られた乳液は、サッパリとして使用感が良く、2週間室温に放置したが、乳液状態に変化は認められず、乳化安定性も非常に良好であった。
実施例
ビタミンE(商品名ビタミンE5−67、イーストマン社製)2重量部と月見草油8重量部の混合油を乳化対象物として用意した。この混合油と表3に示す各種のポリグリセリン脂肪酸エステルを表3の添加量加え良く混合して、試験液(試料)No.6〜8、26〜35を試作した。各試験液は、約35℃に保温した水20mlを入れた50mlのビーカーの中に2〜3滴加え、ミクロスパーテルで数度攪拌したときの乳化状態を観察した。また試験液は粘度約10,000cpsのテトラグリセリンモノオレエート(商品名SY−グリスタ−MO−310 阪本薬品工業社製)と比較して、粘度の高いものはロータリー式のカプセル充填機での充填に適さないと判断して評価した。
Figure 0003978611
結果は表3に示した。同表からも明らかなように、試料No.26〜29はHLB13以上の高HLBのポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた例であるが、いずれも乳化がやや不十分で、特に粘度が極端に高くなる欠点があった。試料No.30〜33のHLB3以下の低HLBのポリグリセリン脂肪酸エステルを併用した例では、粘度は低下したが乳化が不十分であった。また、試料No.34においては、乳化対象物と界面活性剤との混合比で、界面活性剤が50%を越えると、粘度が高くなり問題が生じることが判る。また、試料No.35では、乳化剤組成物中のポリグリセリンポリ縮合リシノレイン酸の混合比が20%から10%に低下すると、乳化が不良になることが判る。
なお、表3中「MO−750」は、デカグリセリンモノオレエートを意味する。また、評価記号としての○,×,△は、乳化状態の欄においては、○は、乳化の大変良好なもの。×は、ほとんど乳化しないもの。△は、粘度が高く固まりとなり、なかなか乳化しない。又は分散するが乳化は不十分で、暫くすると表面に油の浮遊するもの。粘度の欄においては、○は、対照のテトラグリセリンモノオレエートの粘度より低く、充填適性の良好なもの。×は、対照のテトラグリセリンモノオレエートの粘度より高く、充填適性の不良なもの。総合判定の良否の欄においては、○は、乳化、粘度のどちらも大変良好なもの。△は、乳化または粘度のどちら化に改良の余地のあるもの。×は、乳化、粘度のどちらも不良なもの。を、各々意味する。
実施例
dl−αトコフェノールアセテート(ロッシュ社製)70kg、デカグリセリンモノラウレート15kg、ポリグリセリンポリ縮合リシノレート15kgを良く混合し、ロータリー式自動カプセル充填機で、1カプセル600mg充填したオブロング型ソフトゼラチンカプセルを製造した。製造は大変スムーズに行うことができ、得られたカプセルの重量にばらつきはなく、乳化状態は良好で、さらに経時安定性も非常に良好であった。

Claims (1)

  1. ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルとポリグリセリンラウリン酸エステルとの混合物であり、かつ該混合物中のポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有率が15〜60重量%からなる水中油型の界面活性剤を、乳化対象物との混合比が25〜50重量%となるように含有してなることを特徴とする化粧料組成物。
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