JP6640556B2 - 水中油型液体入浴剤及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水中油型液体入浴剤及びその製造方法に関する。
入浴は、身体を清潔にし、精神的にリラックスさせる効果を有する。かかる入浴に際し、浴水の感触や保湿効果を高めたり、入浴中及び入浴後に肌に良好な感触をもたらしたりするために、種々の水中油型入浴剤が用いられており、様々な研究もなされている。
例えば、特許文献1には、分子量の異なる複数の流動パラフィンとノニオン界面活性剤とを特定の質量比で含有し、特定の炭素数を有する一価のアルコールをも併用し得る入浴剤が開示されており、かかる入浴剤は、肌のべたつきを抑制してすべすべ感を与え、保存安定性を高め得るものである。また、特許文献2には、常温で液状の炭化水素油に、HLBが異なる複数のノニオン界面活性剤や特定の一価のアルコールを併用した入浴剤が開示されており、入浴後の肌感触を良好なものとし、保存安定性等にも優れることが示されている。
一方、特許文献3には、アニオン界面活性剤である特定量のN−アシルタウリン塩を含有し、pHが5以下で特定の粘度を有する水中油型乳化組成物が開示されており、酸性の水中油型乳化組成物では分離やクリーミングが生じやすく、困難であった剤の安定化を図っている。かかる文献では、N−アシルタウリン塩として多岐にわたるものを用い得る旨記載されており、具体例でも複数のN−アシルタウリン塩が各々同等の安定性を発揮することが示されている。
特開2006−240993号公報 特開2005−281151号公報 特開2010−168334号公報
しかしながら、幅広い年代層の使用者や敏感肌の使用者への適用を考慮し、弱酸性の入浴剤を得ようとするにあたり、特許文献1〜2に記載の技術では、保存安定性の更なる向上を図る上で、乳化粒子径を充分に微細化することができないおそれがある。また、特許文献3に記載の技術であっても、用いるアニオン界面活性剤の種類によっては乳化粒子径の微細化が不十分となるため、依然として改善の余地がある。
したがって、本発明は、弱酸性でありながら、乳化粒子径を充分に微細化して優れた保存安定性を発揮することのできる水中油型液体入浴剤及びその製造方法に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、アニオン界面活性剤としてN−ステアロイル−N−メチルタウリン塩を特定量で用いつつ、特定のノニオン界面活性剤とグリセリンを各々特定量で併用することで、弱酸性のpH領域下でありながら、優れた保存安定性を発揮することのできる水中油型液体入浴剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A1)、(B1)及び(C):
(A1)N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩及び/又はN−ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.3質量%以上2.5質量%以下
(B1)HLB8以下のノニオン界面活性剤 2質量%以上8質量%以下
(C)グリセリン 5質量%以上20質量%以下
を含有し、かつ25℃におけるpHが5.5以上7未満である水中油型液体入浴剤。
また、本発明は、成分(A1)、成分(C)及び水(F)を含む混合物Xを得る工程(I)、
得られた混合物Xに成分(B1)及び油性成分(E)を添加して混合物Yを得る工程(II)、及び
得られた混合物Yを撹拌しながら残余の水(F)を滴下して混合物Zを得る工程(III)
を備える上記水中油型液体入浴剤の製造方法に関する。
本発明によれば、pH5.5以上7未満なる弱酸性のpH領域下でありながら、乳化粒子径が十分に微細化され、優れた保存安定性を発揮する水中油型液体入浴剤を実現することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(A1)として、アニオン界面活性剤であるN−ステアロイル−N−メチルタウリン塩及び/又はN−ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウムを0.3質量%以上2質量%以下含有する。なかでも、低刺激性でありながら、pH5.5〜7なる弱酸性のpH領域下でも優れた乳化能を発揮し、後述する特定量の成分(B1)及び成分(C)とも相まって、本発明の水中油型液体入浴剤における乳化粒子径の微細化に大いに寄与して、優れた保存安定性を付与することができる観点から、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩を用いるのが好ましい。
成分(A1)の含有量は、乳化粒子径の微細化を充分に図り、保存安定性を向上させる観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、0.3質量%以上であって、好ましくは0.4質量%以上であり、より好ましくは0.6質量%以上である。また成分(A1)の含有量は、入浴時から入浴後にわたり肌に良好な感触を付与するのを確保する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、2.5質量%以下であって、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(A1)以外のアニオン界面活性剤(A2)を含有することができる。かかる成分(A2)のアニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル又はそのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸アルカリ金属塩、及びアルキル硫酸アルカリ金属塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。またアルカリ金属としては、ナトリウム又はカリウムが好ましい。成分(A1)と成分(A2)のアニオン界面活性剤の合計含有量は、成分(A1)による効果を充分に発揮させる観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは0.7質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上であり、好ましくは4質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、成分(B1)として、HLB8以下のノニオン界面活性剤を2質量%以上8質量%以下含有する。低HLBの成分(B1)は、油に対する親和性が高いノニオン界面活性剤であり、かかる成分をこのような量で用いることにより、温度変化によって相分離が生じるのを有効に防止して、保存安定性を有効に高めることができる。
なお、HLBとは、油−水系で界面活性剤の両液体に対する相対的親和力の比を表す指標となる値であり、グリフィン(GRIFFIN)の定義による、25℃におけるHLB値を意味する。グリフィンによるHLB値は、J.Soc.Cosm.Chem.,1954,5:249−256において定義されている。
成分(B1)のHLBは、8以下であって、好ましくは7.5以下であり、より好ましくは7以下であり、好ましくは3以上であり、より好ましくは3.5以上である。かかる成分(B1)としては、具体的には、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン鎖が短いか、或いはポリオキシエチレン鎖を持たないノニオン性界面活性剤から選択される1種又は2種以上が挙げられる。成分(B1)の脂肪酸部分の炭素数は、好ましくは8〜24であり、より好ましくは12〜22である。
成分(B1)としては、より具体的には、例えば、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル及びショ糖ジオレイン酸エステル;ステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;ショ糖ジステアリン酸エステル、ショ糖ジパルミチン酸エステル、ショ糖ジミリスチン酸エステル、ショ糖ジラウリン酸エステル、ショ糖モノオレイン酸エステル、ショ糖モノステアリン酸エステル、ショ糖モノパルミチン酸エステル、ショ糖モノミリスチン酸エステル、ショ糖モノラウリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステルから選択される1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、入浴時から入浴後にわたる肌感触及び保存安定性をさらに高める観点から、ソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。
かかるソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体的には、例えば、モノオレイン酸ソルビタン(HLB=4.7)、モノステアリン酸ソルビタン(HLB=4.7)、モノイソステアリン酸ソルビタン(HLB=5)、セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB=4.5)、セスキオレイン酸ソルビタン(HLB=3.7)、及びトリオレイン酸ソルビタン(HLB=1.7)から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタンから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
成分(B1)の含有量は、乳化粒子径を充分に微細化して保存安定性を有効に高める観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、2質量%以上であって、好ましくは2.5質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、8質量%以下であって、好ましくは7.5質量%以下であり、より好ましくは7質量%以下である。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(B1)と相まって保存安定性をより有効に高める観点から、成分(B1)以外のノニオン界面活性剤、すなわちHLBが8を超えるノニオン界面活性剤(B2)を含有するのが好ましい。かかるノニオン界面活性剤(B2)としては、具体的には、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(40)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビタン、ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル、及びポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
成分(B1)と成分(B2)のノニオン界面活性剤の合計含有量は、成分(B1)による効果を充分に発揮させる観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは2質量%超であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは4質量%以上であり、また、好ましくは9質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは7質量%以下である。
また、温度変化によって相分離が生じるのを有効に防止して、保存安定性を有効に高める観点から、成分(B1)及び成分(B2)のノニオン界面活性剤全体としてのHLBは、8以下であることが好ましく、7.5以下であることがより好ましく、7以下であることがさらに好ましく、3以上であることが好ましく、3.5以上であることがより好ましい。
成分(B2)のノニオン界面活性剤のHLBは、乳化粒子径を微細化し、保存安定性を向上させる観点から、12以上であるのが好ましい。
また、成分(B2)のノニオン界面活性剤を含有する場合、成分(B1)との成分(B2)との質量比((B1)/(B2))は、成分(B1)による効果を充分に発揮させる観点から、1〜6であることが好ましく、2〜5.5であることがより好ましく、2.5〜4であることがさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、成分(C)として、グリセリンを5質量%以上20質量%以下含有する。これにより、優れた保湿効果を発揮して、入浴時から入浴後にわたり良好な肌感触をもたらすとともに、組成物中の各成分を有効に分散させて乳化粒子径の微細化に大いに寄与することができる。かかる成分(C)の含有量は、乳化粒子径の微細化を有効に図る観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、5質量%以上であって、好ましくは7質量%以上であり、より好ましくは12質量%以上である。成分(C)の含有量は、クリーミングの発生を有効に防止する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、20質量%以下であって、好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは17質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、炭素数14以上20以下の高級アルコール(D)を含有することができる。かかる成分(D)を含有することにより、乳化粒子径の微細化を促進させながら、さらなる保存安定性の向上を図ることができる。また、その他の成分として香料を用いる場合にも、効果的に保存安定性を高めることができる。かかる成分(D)としては、保存安定性の向上に有効に寄与させる観点から、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、及びオクチルドデカノール等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、少なくとも成分(D)としてミリスチルアルコールを含むのがより好ましい。成分(D)としてミリスチルアルコールを含む場合、ミリスチルアルコールの含有量は、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは0.3〜2.4質量%であり、より好ましくは0.4〜2質量%であり、さらに好ましくは0.5〜1.8質量%である。
成分(D)の含有量は、乳化粒子径の微細化を有効に促進させる観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.6質量%以上であり、さらに好ましくは0.9質量%以上である。成分(D)の含有量は、組成物の粘度が必要以上に上昇して、各成分の分散性が低下するのを有効に防止する観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは2.3質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、油性成分(E)を10質量%以上40質量%以下含有するのが好ましい。これにより、入浴時から入浴後にわたり優れた保湿効果や肌感触を発揮するとともに、成分(E)が他の成分と相まって微細な乳化粒子径を形成しながら、優れた保存安定性を確保することができる。かかる油性成分(E)は、成分(D)及び香料を除くものであり、具体的には、例えば、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、マイクロクリスタンワックス、オゾケライト、セレシン、プリスタン等の炭化水素油;オクタン酸セチル、アジピン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸グリセリド、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸コレステリル等のエステル油;シア油、糠油、オリーブ油、ホホバ油、大豆油、アーモンド油、オリーブ油、ヒノキ油、桂皮油、ひまし油、ヤシ油等の植物油;セラミド、セラミド類似物質、脂肪酸、ミツロウ、カルナウバロウ等の固体油性成分;ラノリン等が挙げられる。なかでも、組成物の粘度上昇を有効に防止して、各成分の分散性の向上を図る観点から、成分(E)として、少なくともエステル油を含むのが好ましく、かかるエステル油の含有量は、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜7質量%であり、さらに好ましくは2〜5質量%である。
成分(E)の含有量は、優れた保湿効果や肌感触を保持する観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上である。成分(E)の含有量は、組成物の粘度上昇を有効に防止する観点から、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは38質量%以下であり、さらに好ましくは35質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、上記成分のほか、水(F)を含有する。水(F)の含有量は、安定なO/Wエマルションを形成させる観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは35〜70質量%であり、さらに好ましくは40〜60質量%である。
本発明の水中油型乳化組成物は、上記成分のほか、カチオン界面活性剤又は両性界面活性剤;塩化ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム等の無機塩;クエン酸、安息香酸、フマル酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩;ジャスミン、カモミル、ネロリ、はっか、レモン、ペルペナ、シトロネラ、カヤプテ、サルピア、タイム、ローズマリー、ヒソップ、ページル、ペリラ、マジョラム、ローレル、ジュニパーベリー、ナッツメグ、ジンジャー、オニオン、ガーリック、ベルガモット、クラリーセージ、ペパーミント、ジャスミン、プチグレン、ナッツメグ、シナモン、クローブ、メース、オレンジ、樟脳、アルテミジア、サルビア、サンダルウッド油、コスタス油、ラブダナム油等の精油や、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、ヒドロキシシトロネラール、アブシンス油酢酸、アンバー、ムスク、α−ピネン、リモネン、サリチル酸メチル、テルペン系化合物等の香料成分等の香料;生薬、植物エキス、ビタミン類等の薬効成分;防腐剤;アラニン、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン等のアミノ酸のほか、染料、色素、顔料、成分(D)以外のアルコール、多糖、蛋白、酵素、水溶性高分子等を含有することができる。
本発明の水中油型乳化組成物の25℃におけるpHは、5.5〜7である。これにより、低刺激性で良好な肌感触を保持しながら、かつ入浴時における浴水の感触を良好なものとすることができる。また、上記成分と相まって乳化粒子径の微細化を有効に図ることもでき、優れた保存安定性を発揮することが可能となる。本発明の水中油型乳化組成物の25℃におけるpHは、上記成分と相まって保存安定性を有効に高める観点から、5.5以上であって、好ましくは5.7以上である。本発明の水中油型乳化組成物のpHは、肌のpH環境に近似させ、低刺激性を確保する観点から、7以下であって、好ましくは6.5以下である。
本発明の水中油型乳化組成物の乳化粒子のメジアン径は、優れた保存安定性を発揮させる観点から、好ましくは0.08μm以上であり、好ましくは0.4μm以下であり、より好ましくは0.3μm以下であり、さらに好ましくは0.2μm以下である。
なお、水中油型乳化組成物の乳化粒子のメジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社 LA−950)により測定される値を意味する。
本発明の水中油型乳化組成物は、乳化粒子径を充分に微細化し、保存安定性を有効に高める観点から、以下の製造方法により得るのが好ましい。
すなわち、本発明の水中油型乳化組成物は、成分(A1)、成分(C)及び水(F)の一部を含む混合物Xを得る工程(I)、
得られた混合物Xに成分(B1)及び油性成分(E)を添加して混合物Yを得る工程(II)、及び
得られた混合物Yを撹拌しながら残余の水(F)を滴下して混合物Zを得る工程(III)
を備える製造方法により得るのが好ましい。
工程(I)は、上記成分(A1)及び成分(C)を、上記成分(F)の水の一部と混合して混合物Xを得る工程である。かかる工程(I)では、乳化粒子径の微細化を充分に図る観点から、得られる混合物X中において、成分(A1)及び成分(C)が良好に溶解しているのが望ましく、これらの成分を混合した後、10〜30分間撹拌するのが好ましい。成分(F)の水の一部とは、具体的には、成分(F)の水全量中の5〜30質量%の量の水であるのが好ましく、成分(F)の水全量中の10〜25質量%の水であるのがより好ましい。
なお、混合物Xには、後述する工程において添加又は滴下する成分(B1)、油性成分(E)、残余の水(F)、並びに必要に応じて添加する高級アルコール(D)、香料、染料、色素、及び顔料以外に、その他の成分を用いる場合、例えば防腐剤や有機酸、アミノ酸等を用いる場合、上記成分(A1)、成分(C)及び成分(F)とともに混合して混合物Xとするのが好ましい。
工程(II)は、上記工程(I)で得られた混合物Xに成分(B1)及び油性成分(E)を添加して混合物Yを得る工程である。かかる工程(II)では、W/Oエマルジョンを得るための混合物を得て、これを続く工程(III)において転相させることで、微細な乳化粒子径を有する水中油型液体入浴剤を得ることができる。なお、成分(B1)及び成分(E)の添加順序は特に制限されず、同時に添加してもよい。
工程(III)は、得られた混合物Yを撹拌しながら残余の水(F)を滴下して混合物Zを得る工程である。かかる工程では、工程(II)において得られたW/Oエマルジョンである混合物Yを転相させて、O/Wエマルジョンである本発明の水中油型液体入浴剤を得ることができる。混合物Yの温度は、微細な乳化粒子径を有するO/Wエマルジョンへと転相させる観点から、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは62℃以上であり、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは68℃以下である。また、混合物Yの撹拌時間は、好ましくは20〜120分間であり、より好ましくは30〜120分間であり、撹拌速度は、好ましくは100〜400rpmであり、より好ましくは150〜350rpmである。
さらに工程(III)における残余の水(F)の滴下速度は、混合物Y中の各成分を良好に分散させつつ、微細な乳化粒子径を有するO/Wエマルジョンへと転相させる観点から、滴下後の混合物全体の質量に対して、好ましくは0.5%/分以上であり、より好ましくは1%/分以上であり、好ましくは30%/分以下であり、より好ましくは25%/分以下である。
本発明の水中油型乳化組成物の製造方法は、O/Wエマルジョンへと転相させた後、乳化状態を安定化させて微細な乳化粒子径の形成を確保する観点から、上記工程(I)〜(III)を備え、さらに工程(III)で得られた混合物Zを冷却しながら20〜120分間撹拌する工程(IV)を備えるのが好ましい。混合物Zの撹拌時間は、好ましくは30〜100分間であり、より好ましくは30〜60分間であり、撹拌速度は、好ましくは100〜400rpmであり、より好ましくは150〜300rpmである。
なお、混合物Zに香料、染料、色素、及び顔料から選ばれる1種又は2種以上を用いる場合、これらの香気や色素の発現等の効果を良好に保持する観点から、工程(IV)において混合物Zを冷却しながら、これらを添加するのが好ましい。これら香料、染料、色素、及び顔料から選ばれる1種又は2種以上を添加する時点の混合物Zの温度は、好ましくは50〜65℃であり、より好ましくは55〜65℃である。冷却することにより得られる、混合物の最終的な温度は、25〜35℃とするのがよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1]
表1に示す処方の液体入浴剤を、下記の方法にしたがって製造した。
グリシン、パラベン、コハク酸、グリセリン(C)、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム(A1)、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、セラミド類似物質、及び水(成分(F)中の5質量%)を混合し、各成分を溶解させて混合物Xを得た。次いで、得られた混合物Xにモノオレイン酸ソルビタン(B1)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム、及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの界面活性剤と、油性成分(E)及び高級アルコール(D)を添加し、得られた混合物Yを65℃まで加熱した。
次に、混合物Yに残余の水(F)を滴下速度1%/分にて滴下しながら、多機能型撹拌槽(マックスブレンド(登録商標)、住友重機械工業(株)、撹拌速度230rpm)を用いて30分間撹拌した。
混合物Yの温度が55℃になったところで、香料を添加し、30℃まで冷却した後、30分間撹拌して、入浴剤を得た。
[実施例2〜16、比較例1〜6]
表1に示す処方とした以外、実施例1と同様にして各入浴剤を得た。
《乳化粒子径の測定》
得られた入浴剤を用い、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社 LA−950)により、乳化粒子径を測定し、その平均値を求めた。
結果を表1に示す。
《保存安定性の評価》
得られた入浴剤100mLを、内径50mmのガラス瓶に充填し、50℃で1か月間静置保存した後、外観を目視により確認し、標準品(製造後5℃にて保存したもの)との違いについて、下記基準にしたがって評価した。
結果を表1に示す。
AA:標準品と同じでクリーミング及び油分離が全くなし
A :標準品と比較しクリーミング又は油分離がごく僅かに認められる
B :標準品と比較しクリーミング又は油分離が僅かに認められる
C :標準品と比較しクリーミング又は油分離がかなり認められる
Figure 0006640556

Claims (10)

  1. 次の成分(A1)、(B1)、(B2)及び(C):
    (A1)N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩及び/又はN−ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.3質量%以上2.5質量%以下
    (B1)HLB8以下のノニオン界面活性剤 2質量%以上8質量%以下
    (B2)HLB8超のノニオン界面活性剤
    (C)グリセリン 5質量%以上20質量%以下
    を含有し、成分(B1)と成分(B2)の合計含有量が2質量%超9質量%以下であり、成分(B1)と成分(B2)との質量比((B1)/(B2))が1.9〜6であり、かつ25℃におけるpHが5.5以上7未満である水中油型液体入浴剤。
  2. 炭素数14以上20以下の高級アルコール(D)を0.3質量%以上2.4質量%以下含有する請求項1に記載の水中油型液体入浴剤。
  3. 油性成分(E)を10質量%以上40質量%以下含有する請求項1又は2に記載の水中油型液体入浴剤。
  4. 成分(A1)を含むアニオン界面活性剤の合計含有量が、0.5質量%以上4質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤。
  5. 成分(B1)及び成分(B2)のノニオン界面活性剤全体としてのHLBが、8以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤。
  6. 乳化粒子径のメジアン径が、0.1μm以上0.4μm以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤。
  7. 成分(A1)、成分(C)及び水(F)の一部を含む混合物Xを得る工程(I)、
    得られた混合物Xに成分(B1)及び油性成分(E)を添加して混合物Yを得る工程(II)、及び
    得られた混合物Yを撹拌しながら残余の水(F)を滴下して混合物Zを得る工程(III)
    を備える請求項1〜のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤の製造方法。
  8. 工程(II)における混合物Yの温度が、60℃以上70℃以下である請求項に記載の水中油型液体入浴剤の製造方法。
  9. 工程(III)における水の滴下速度が、0.5%/分以上30%/分以下である請求項又はに記載の水中油型液体入浴剤の製造方法。
  10. さらに、工程(III)で得られた混合物Zを冷却しながら20〜120分間撹拌する工程(IV)を備える請求項のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤の製造方法。
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