JP6817001B2 - 水中油型液体入浴剤 - Google Patents

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本発明は、水中油型液体入浴剤に関する。
入浴は、身体を清潔にし、精神的にリラックスさせる効果を有する。かかる入浴に際し、浴水の感触や保湿効果を高めたり、入浴中及び入浴後に肌に良好な感触をもたらしたりするために、種々の水中油型入浴剤が用いられており、様々な研究もなされている。
例えば、特許文献1には、分子量の異なる複数の流動パラフィンとノニオン界面活性剤とを特定の質量比で含有し、特定の炭素数を有する一価のアルコールをも併用し得る入浴剤が開示されており、かかる入浴剤は、肌のべたつきを抑制してすべすべ感を与え、保存安定性を高め得るものである。また、特許文献2には、常温で液状の炭化水素油に、HLBが異なる複数のノニオン界面活性剤や特定の一価のアルコールを併用した入浴剤が開示されており、入浴後の肌感触を良好なものとし、保存安定性等にも優れることが示されている。
一方、特許文献3には、アニオン界面活性剤である特定量のN−アシルタウリン塩を含有し、pHが5以下で特定の粘度を有する水中油型乳化組成物が開示されており、酸性の水中油型乳化組成物では分離やクリーミングが生じやすく、困難であった剤の安定化を図っている。かかる文献では、N−アシルタウリン塩として多岐にわたるものを用い得る旨記載されており、具体例でも複数のN−アシルタウリン塩が各々同等の安定性を発揮することが示されている。
特開2006−240993号公報 特開2005−281151号公報 特開2010−168334号公報
しかしながら、幅広い年代層の使用者や敏感肌の使用者への適用を考慮し、弱酸性の入浴剤を得ようとするにあたり、特許文献1〜2に記載の技術では、保存安定性の更なる向上を図る上で、乳化粒子径を充分に微細化することができないおそれがある。また、特許文献3に記載の技術であっても、用いるアニオン界面活性剤の種類によっては乳化粒子径の微細化が不十分となるため、依然として改善の余地がある。
したがって、本発明は、弱酸性でありながら、乳化粒子径を充分に微細化して優れた保存安定性を発揮することのできる水中油型液体入浴剤に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、アニオン界面活性剤としてN−ステアロイル−N−メチルタウリン塩、及びN−ラウロイル−N−メチルタウリン塩から選ばれる1種又は2種を特定量で用いつつ、特定のポリオキシエチレンアルキルエーテルを含み、かつHLBが特定値のノニオン界面活性を特定量で含有するノニオン界面活性剤と、特定量のグリセリンとを併用し、さらに上記ポリオキシエチレンアルキルエーテルを特定の含有量に制御することで、弱酸性のpH領域下としながら、優れた保存安定性を発揮することのできる水中油型液体入浴剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩、及びN−ラウロイル−N−メチルタウリン塩から選ばれる1種又は2種のアニオン界面活性剤 0.3質量%以上2.5質量%以下、
(B)アルキル基の炭素数が12以上22以下であってエチレンオキシ基の平均付加モル数が5以上40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(b1)を含み、かつHLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量が45質量%以下であるノニオン界面活性剤、
(C)グリセリン 5質量%以上20質量%以下
を含有し、成分(b1)の含有量が0.2質量%以上2.5質量%以下であり、かつ25℃におけるpHが5以上7以下である水中油型液体入浴剤に関する。
本発明の水中油型液体入浴剤であれば、pH5以上7未満なる弱酸性のpH領域下でありながら、乳化粒子径が十分に微細化されてなり、優れた保存安定性を発揮することができる。また、製造時において乳化させる際にも、冷却等の特段の温度調整を要することがなく、幅広い温度域において微細な乳化粒子径を得るための乳化が可能である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(A)として、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩、及びN−ラウロイル−N−メチルタウリン塩から選ばれる1種又は2種のアニオン界面活性剤を0.3質量%以上2.5質量%以下含有する。なかでも、低刺激性でありながら、pH5〜7なる弱酸性のpH領域下でも優れた乳化能を発揮し、後述する特定量の成分(1)及び成分(C)とも相まって、本発明の水中油型液体入浴剤における乳化粒子径の微細化に大いに寄与して、優れた保存安定性を付与することができる観点から、成分(A)として、N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩を用いるのが好ましい。
成分(A)の含有量は、乳化粒子径の微細化を充分に図り、保存安定性を高める観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、0.3質量%以上であって、好ましくは0.4質量%以上であり、より好ましくは0.6質量%以上である。また成分(A)の含有量は、入浴時から入浴後にわたり肌に良好な感触を付与するのを確保する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、2.5質量%以下であって、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の水中油型液体入浴剤中に、0.3質量%以上2.5質量%以下であって、好ましくは0.4〜2質量%であり、より好ましくは0.6〜1.5質量%である。
なお、本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(A)以外のアニオン界面活性剤を含有することができる。かかるアニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル又はそのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸アルカリ金属塩、及びアルキル硫酸アルカリ金属塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。またアルカリ金属としては、ナトリウム又はカリウムが好ましい。成分(A)を含むこれらアニオン界面活性剤の合計含有量は、成分(A)による効果を充分に発揮させる観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは0.7質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上であり、好ましくは4質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下である。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(B)として、アルキル基の炭素数が12以上22以下であってエチレンオキシ基の平均付加モル数が5以上40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(b1)を含み、かつHLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量が45質量%以下であるノニオン界面活性剤を含有する。すなわち、本発明では、成分(B)のノニオン界面活性剤には、必ず成分(b1)のノニオン界面活性剤が含まれるとともに、かかる成分(b1)を含め、成分(B)中の全ノニオン界面活性剤において、HLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量が45質量%以下であることを意味する。ノニオン界面活性剤として、このような成分(B)を用いることにより、温度変化によって相分離が生じるのを有効に防止し、乳化粒子径を微細化して、保存安定性を有効に高めることができるだけでなく、幅広い温度域で、微細な乳化粒子径を得るための乳化が可能である。
なお、成分(b1)のHLBは、その種類によって種々様々であるため、用いる成分(b1)のHLBに応じて、HLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量を調整すればよい。すなわち、成分(b1)のHLBが8未満であれば、成分(B)中における成分(b1)の含有量を45質量%以下に調整すればよい。
かかる成分(b1)のアルキル基の炭素数は、12以上22以下であって、好ましくは12以上20以下である。また、成分(b1)のエチレンオキシ基の平均付加モル数は、5以上40以下であって、好ましくは5以上30以下である。
かかる成分(b1)としては、具体的には、例えば、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(13)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(12)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(20)オクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(25)オクチルドデシルエーテル等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の水中油型液体入浴剤において、上記成分(b1)の含有量は0.2質量%以上2.5質量%以下である。上記成分(b1)をかかる量で含有することにより、温度変化によって相分離が生じるのを有効に防止して、乳化粒子径を効果的に微細化することができるとともに、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化が可能であるため、特段冷却等の温度調整を要することがなく、例えば70〜80℃の温度域であっても、良好に乳化させて充分に微細化された乳化粒子径とすることができ、保存安定性の高い本発明の水中油型液体入浴剤を容易に得ることができる。成分(b1)の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、0.2質量%以上であって、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.4質量%以上である。また、成分(b1)の含有量は、相分離が生じるのを有効に防止する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、2.5質量%以下であって、好ましくは2.3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下である。そして、成分(b1)の含有量は、本発明の水中油型液体入浴剤中に、0.2質量%以上2.5質量%以下であって、好ましくは0.3〜2.3質量%であり、より好ましくは0.4〜2質量%である。
また、成分(B)のノニオン界面活性剤中における成分(b1)の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、成分(B)中に、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上である。また、成分(B)のノニオン界面活性剤中における成分(b1)の含有量は、高い保存安定性を確保する観点から、成分(B)中に、好ましくは75質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下である。
成分(B)は、高い保存安定性を確保する観点、及び幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、上記成分(b1)のほか、成分(b1)以外のノニオン界面活性剤を含有するのが好ましい。かかる成分(b1)以外のノニオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤から選択される1種又は2種以上が挙げられる。
成分(B)中において、HLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、成分(B)中に、45質量%以下であって、好ましくは42質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下である。また、HLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量は、乳化粒子径を十分に微細化する観点から、成分(B)中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。そして、HLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量は、成分(B)中に、45質量%以下であって、好ましくは5〜45質量%であり、より好ましくは7〜42質量%であり、さらに好ましくは10〜40質量%である。
なお、HLBとは、油−水系で界面活性剤の両液体に対する相対的親和力の比を表す指標となる値であり、グリフィン(GRIFFIN)の定義による、25℃におけるHLB値を意味する。グリフィンによるHLB値は、J.Soc.Cosm.Chem.,1954,5:249−256において定義されている。
成分(B)中において、HLBが12以上のノニオン界面活性剤の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、成分(B)中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは8質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。また、HLBが12以上のノニオン界面活性剤の含有量は、乳化粒子径を十分に微細化する観点から、成分(B)中に、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは38質量%以下であり、さらに好ましくは35質量%以下である。そして、HLBが12以上のノニオン界面活性剤の含有量は、成分(B)中に、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは8〜38質量%であり、さらに好ましくは10〜35質量%である。
成分(B)中において、HLBが8以上12未満のノニオン界面活性剤の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、成分(B)中に、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは35質量%以上であり、さらに好ましくは40質量%以上である。また、HLBが8以上12未満のノニオン界面活性剤の含有量は、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るための乳化を可能にする観点から、成分(B)中に、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは75質量%以下であり、さらに好ましくは70質量%以下である。そして、HLBが8以上12未満のノニオン界面活性剤の含有量は、成分(B)中に、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは35〜75質量%であり、さらに好ましくは40〜70質量%である。
成分(B)の含有量は、乳化粒子径を有効に微細化し、保存安定性を高める観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは4質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、相分離の発生を有効に防止する観点、及び入浴時から入浴後にわたり肌に良好な感触を付与するのを確保する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは9質量%以下であり、より好ましくは8.5質量%以下であり、さらに好ましくは8質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の水中油型液体入浴剤中に、好ましくは2〜9質量%であり、より好ましくは3〜8.5質量%であり、さらに好ましくは4〜8質量%である。
成分(B)のノニオン界面活性剤全体としてのHLBは、乳化粒子径を有効に微細化し、高い保存安定性を有効に確保する観点から、好ましくは9.5以下であり、より好ましくは9.0以下であり、さらに好ましくは8.5以下であり、好ましくは6.5以上であり、より好ましくは7.0以上であり、さらに好ましくは7.5以上である。
成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))は、乳化粒子径の微細化を充分に図り、保存安定性を高める観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは1.5以上であり、さらに好ましくは2以上である。また、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))は、相分離の発生を有効に防止する観点、及び入浴時から入浴後にわたり肌に良好な感触を付与するのを確保する観点から、好ましくは6以下であり、より好ましくは5.5以下であり、さらに好ましくは5以下である。さらに、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1.5〜5.5であり、さらに好ましくは2〜5である。
本発明の水中油型液体入浴剤は、成分(C)として、グリセリンを5質量%以上20質量%以下含有する。これにより、優れた保湿効果を発揮して、入浴時から入浴後にわたり良好な肌感触をもたらすとともに、組成物中の各成分を有効に分散させて乳化粒子径の微細化に大いに寄与することができる。かかる成分(C)の含有量は、乳化粒子径の微細化を有効に図る観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、5質量%以上であって、好ましくは7質量%以上であり、より好ましくは12質量%以上である。成分(C)の含有量は、クリーミングの発生を有効に防止する観点から、本発明の水中油型液体入浴剤中に、20質量%以下であって、好ましくは18質量%以下であり、より好ましくは17質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、油性成分(D)を10質量%以上40質量%以下含有するのが好ましい。これにより、入浴時から入浴後にわたり優れた保湿効果や肌感触を発揮するとともに、成分(D)が他の成分と相まって微細な乳化粒子径を形成しながら、優れた保存安定性を確保することができる。かかる油性成分(D)は、香料を除くものであり、具体的には、例えば、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、マイクロクリスタンワックス、オゾケライト、セレシン、プリスタン等の炭化水素油;オクタン酸セチル、アジピン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸グリセリド、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸コレステリル等のエステル油;シア油、糠油、オリーブ油、ホホバ油、大豆油、アーモンド油、オリーブ油、ヒノキ油、桂皮油、ひまし油、ヤシ油等の植物油;セラミド、セラミド類似物質、脂肪酸、ミツロウ、カルナウバロウ等の固体油性成分;ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、及びオクチルドデカノール等の高級アルコール;ラノリン等が挙げられる。なかでも、組成物の粘度上昇を有効に防止して、各成分の分散性の向上を図る観点から、成分()として、少なくともエステル油を含むのが好ましく、かかるエステル油の含有量は、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜7質量%であり、さらに好ましくは2〜5質量%である。
成分()の含有量は、優れた保湿効果や肌感触を保持する観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上である。成分()の含有量は、組成物の粘度上昇を有効に防止する観点から、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは38質量%以下であり、さらに好ましくは35質量%以下である。
本発明の水中油型乳化組成物は、上記成分のほか、水を含有する。かかる水の含有量は、安定なO/Wエマルションを形成させる観点から、本発明の水中油型乳化組成物中に、好ましくは30〜80質量%であり、より好ましくは35〜70質量%であり、さらに好ましくは40〜60質量%である。
本発明の水中油型乳化組成物は、上記成分のほか、カチオン界面活性剤又は両性界面活性剤;塩化ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム等の無機塩;クエン酸、安息香酸、フマル酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩;ジャスミン、カモミル、ネロリ、はっか、レモン、ペルペナ、シトロネラ、カヤプテ、サルピア、タイム、ローズマリー、ヒソップ、ページル、ペリラ、マジョラム、ローレル、ジュニパーベリー、ナッツメグ、ジンジャー、オニオン、ガーリック、ベルガモット、クラリーセージ、ペパーミント、ジャスミン、プチグレン、ナッツメグ、シナモン、クローブ、メース、オレンジ、樟脳、アルテミジア、サルビア、サンダルウッド油、コスタス油、ラブダナム油等の精油や、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、ヒドロキシシトロネラール、アブシンス油酢酸、アンバー、ムスク、α−ピネン、リモネン、サリチル酸メチル、テルペン系化合物等の香料成分等の香料;生薬、植物エキス、ビタミン類等の薬効成分;防腐剤;アラニン、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、スレオニン等のアミノ酸のほか、染料、色素、顔料、上記高級アルコール以外のアルコール、多糖、蛋白、酵素、水溶性高分子等を含有することができる。
本発明の水中油型乳化組成物の25℃におけるpHは、5以上7以下である。これにより、低刺激性で良好な肌感触を保持しながら、かつ入浴時における浴水の感触を良好なものとすることができる。また、上記成分と相まって乳化粒子径の微細化を有効に図ることもでき、優れた保存安定性を発揮することが可能となる。本発明の水中油型乳化組成物の25℃におけるpHは、上記成分と相まって保存安定性を有効に高める観点から、5以上であって、好ましくは5.3以上であり、より好ましくは5.7以上である。本発明の水中油型乳化組成物のpHは、肌のpH環境に近似させ、低刺激性を確保する観点から、7以下であって、好ましくは6.5以下である。
本発明の水中油型乳化組成物の乳化粒子のメジアン径は、優れた保存安定性を発揮させる観点から、好ましくは0.08μm以上であり、好ましくは0.4μm以下であり、より好ましくは0.3μm以下であり、さらに好ましくは0.2μm以下である。
なお、水中油型乳化組成物の乳化粒子のメジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社 LA−950)により測定される値を意味する。
本発明の水中油型乳化組成物は、例えば、成分(A)、成分(C)及び水の一部を混合した後、成分(B)及び油性成分()を添加し、次いで得られた混合物を撹拌しながら残余の水を滴下することによって製造することができる。このように残余の水を滴下する際に、W/OエマルジョンからO/Wエマルジョンへ転相させ、微細な乳化粒子径を有する水中油型液体入浴剤を得ることができる。本発明の水中油型液体入浴剤であれば、幅広い温度域で微細な乳化粒子径を得るため乳化が可能であるため、転相させる際の混合物の温度は、特段の温度調整を要することがなく、例えば65〜85℃で乳化させることが可能である。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1]
表1に示す処方の液体入浴剤を、下記の方法にしたがって製造した。
グリシン、コハク酸、グリセリン(C)、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム(A)、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、セラミド類似物質、及び水(全水分量中の10質量%)を混合し、各成分を溶解させて混合物Xを得た。次いで、得られた混合物Xに成分(b1)を含む成分(B)のノニオン界面活性剤と、油性成分(D)を添加し、得られた混合物Yの温度を75℃とした。
次に、混合物Yの温度を75℃に保ちつつ多機能型撹拌槽(マックスブレンド(登録商標)、住友重機械工業(株)、撹拌速度230rpm)を用いて撹拌しながら、残余の水(F)を滴下し、乳化を行った。
混合物Yの温度が55℃になったところで香料を添加して30℃まで冷却し、入浴剤を得た。
[実施例2〜8、比較例1〜8]
表1に示す処方とし、実施例1と同様にして各入浴剤を得た。
《乳化粒子径の測定》
得られた入浴剤を用い、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(HORIBA社 LA−950)により、乳化粒子径を測定し、そのメジアン径を求めた。
結果を表1に示す。
《保存安定性の評価》
得られた入浴剤100mLを、内径50mmのガラス瓶に充填し、50℃で1か月間静置保存した後、外観を目視により確認し、標準品(製造後5℃にて保存したもの)との違いについて、下記基準にしたがって評価した。
結果を表1に示す。
A:標準品と同じでクリーミング及び油分離が全くなし
B:標準品と比較しクリーミング又は油分離がごく僅かに認められる
C:標準品と比較しクリーミング又は油分離がかなり認められる
《乳化温度範囲の評価》
混合物Yの温度について、上記75℃以外にも65℃〜85℃の範囲のなかから適宜選択し、その温度を各々一定に保った以外、実施例1と同様にして、各処方にしたがった入浴剤を複数得た。得られた各複数の入浴剤について、乳化粒子径が0.3μm以下に調整できた際の温度、及び保存安定性を確認し、下記基準にしたがって評価した。
A:複数の入浴剤において、保存安定性が良好であり、なおかつ0.3μm以下の微細な乳化粒子径が得られた温度範囲の幅は15℃以上であった。
B:複数の入浴剤において、保存安定性が良好であり、なおかつ0.3μm以下の微細な乳化粒子径が得られた温度範囲の幅は10℃以上15℃未満であった。
C:複数の入浴剤において、保存安定性が良好であり、なおかつ0.3μm以下の微細な乳化粒子径が得られた温度範囲の幅は10℃未満の範囲であった。
Figure 0006817001

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)、及び(C):
    (A)N−ステアロイル−N−メチルタウリン塩、及びN−ラウロイル−N−メチルタウリン塩から選ばれる1種又は2種のアニオン界面活性剤 0.3質量%以上2.5質量%以下、
    (B)アルキル基の炭素数が12以上22以下であってエチレンオキシ基の平均付加モル数が5以上40以下であるポリオキシエチレンアルキルエーテル(b1)を含み、かつ成分(B)中におけるHLBが8未満のノニオン界面活性剤の含有量が45質量%以下であるノニオン界面活性剤、
    (C)グリセリン 5質量%以上20質量%以下
    を含有し、成分(b1)の含有量が0.2質量%以上2.5質量%以下であり、かつ25℃におけるpHが5以上7以下である水中油型液体入浴剤。
  2. 成分(B)中において、HLBが12以上のノニオン界面活性剤の含有量が、5質量%以上40質量%以下である請求項1に記載の水中油型液体入浴剤。
  3. 成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))が、1以上6以下である請求項1又は2に記載の水中油型液体入浴剤。
  4. 成分(B)の含有量が、2質量%以上9質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤。
  5. 成分(B)中における成分(b1)の含有量が、3質量%以上75質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤。
  6. 成分(A)、成分(C)及び水の一部を混合した後、成分(B)及び油性成分を添加し、次いで得られた混合物を撹拌しながら残余の水を滴下する工程を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水中油型液体入浴剤の製造方法。
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