JP2007261995A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 使用時にべたつき感がなく、肌にハリ感を付与する効果及び艶感を付与する効果に優れ、さらにこれらの化粧効果の持続性が良好な水中油型乳化化粧料を提供すること。
【解決手段】 次の成分(a)〜(c);
(a)揮発性シリコーン油
(b)フッ素変性シリコーン油
(c)非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子
を配合することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は揮発性シリコーン油、フッ素変性シリコーン油および非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子を配合する水中油型乳化化粧料に関し、より詳細には、使用時にべたつき感がなく、肌にハリ感を付与する効果及び艶感を付与する効果に優れ、さらにこれらの化粧効果の持続性が良好な水中油型乳化化粧料に関するものである。
高齢化社会が進行している現代において、健康維持としてアンチエイジングは大きな課題である。皮膚は、常に外界にさらされており、加齢とともにシワ、タルミ、くすみ、色素沈着などが生じる。なかでも、シワやタルミといった形態変化を目立たせなくしたいという人は多い。また、乾燥による肌つやを改善したいという人も多くいる。化粧料においても、肌にハリとつやを与えるといったアンチエイジング効果を謳い、かつ使用性の優れた皮膚化粧料が求められている。
肌にハリとつやを与える皮膚化粧料としては、物理的効果と薬剤的効果の二つのアプローチによるものがある。物理的効果によるものとしては、皮膜形成性の水溶性高分子を配合する技術があったが、水溶性高分子は肌上で皮膜を形成する際に、べたつきを感じやすいという欠点があった。このため、ポリビニルピロリドンまたはポリビニルアルコールなどの皮膜形成水溶性高分子と球状粉体を組み合わせて配合する技術(例えば、特許文献1参照)がある。薬剤的効果によるものとしては、リグナン配糖体を配合した化粧料(例えば、特許文献2参照)がある。併用効果として、ポリビニルピロリドンなどの皮膜形成水溶性高分子と納豆エキスを配合した化粧料(例えば、特許文献3参照)がある。
特開2000−239139号公報(第1頁−第6頁) 特開平09−095417号公報(第1頁−第17頁) 特開2000−034218号公報(第1頁−第6頁)
しかしながら、前記特許文献1の技術では、塗布時の伸び広がりが悪くなる場合があり、しかも粉体の凝集に由来して経時安定性の問題が生じる場合がった。また前記特許文献2の技術では、べたつき感は少なく使用性は良いものの、ハリ感を実感するまでに長期使用が必要であり、その効果も十分とはいえなかった。さらに、前記特許文献3の技術では、皮膜形成性水溶性高分子に由来するべたつき感は解消されていなかった。
このため、使用時にべたつき感がなく、即効的に肌にハリ感を付与する効果及び艶感を付与する効果に優れ、さらにこれらの化粧効果の持続性が良好な水中油型乳化化粧料の開発が求められていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、揮発性シリコーン油とフッ素変性シリコーン油及び非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子を組み合わせて配合することにより、上記課題を解決できる水中油型乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(c);
(a)揮発性シリコーン油
(b)フッ素変性シリコーン油
(c)非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子
を配合することを特徴とする水中油型乳化化粧料を提供するものである。
さらに成分(d)として、ポリオキシエチレンの付加モル数が10〜50でかつHLB値が10〜18の固形状ポリオキシエチレン脂肪酸エーテルを配合することを特徴とする前記水中油型乳化化粧料を提供するものである。また、前記成分(c)の配合量が0.01〜5質量%、前記成分(d)の配合量が0.05〜3質量%であることを特徴とする前記水中油型乳化化粧料を提供するものである。さらに、前記成分(a)と前記成分(b)の配合質量比が成分(a)/成分(b)=1/3〜7/1であることを特徴とする前記何れかの水中油型乳化化粧料を提供するものである。
本発明の水中油型乳化化粧料は、使用時にべたつき感がなく、肌にハリ感を付与する効果及び艶感を付与する効果に優れ、さらにこれらの化粧効果の持続性が良好な水中油型乳化化粧料である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)揮発性シリコーン油は、肌上で化粧料の伸び広がりを良好にし、均一な化粧膜を得るための成分である。このような成分(a)は、通常の化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、大気圧下で250℃以下の沸点を有するもので、例えば式{(CH3 2 SiO}x の環状ジメチルポリシロキサン(式中、xは3〜6の整数である)、式(CH3
3 SiO{(CH3 2 SiO}y Si(CH3 3
の鎖状ジメチルポリシロキサン(式中、yは0〜4の整数である)、またこれらの混合物等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。成分(a)の具体例としては、環状構造のものとして、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどがあげられる。これらの市販品としては、SH245FLUID(東レ・ダウコーニング社製)やシリコーンKF−995(信越化学工業社製)、シリコーンKF−994(信越化学工業社製)などが挙げられる。鎖状構造のものとしてトリストリメチルシロキシメチルシラン、低分子量のジメチルポリシロキサンがあり、市販品としてはTMF−1.5(信越化学工業社製)が挙げられる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(a)の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜15質量%(以下、単に「%」と略す)である。配合量がこの範囲であれば、使用時の伸び広がりがより良好な水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(b)フッ素変性シリコーン油は、成分(c)非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子により形成される化粧膜上で油膜を形成することにより、肌に艶感を付与する成分である。成分(b)は成分(a)と混合して用いられるが、トリグリセライド等のエステル油を配合することで相溶性が向上するためにより好ましい。使用時に成分(a)の揮発にともない肌の表面に移行し油膜を形成する。このような成分(b)は構造中に少なくとも1つのフッ素置換アルキル基を含有し、かつ構成するシロキサン単位が3〜8のものであり、例えば、下記式(1)で表されるものを例示することができる。
(式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基またはフェニル基を、Rは炭素原子数1〜10のフッ素置換アルキル基を示し、mは0〜3の整数、nは1〜6の整数であり、m+nは3〜6の整数である)
成分(b)の具体的例としては、メチル・トリフロロプロピルシクロポリシロキサン等を例示することができる。これらの市販品としては、KF5002(信越化学工業社製)などが挙げられる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(b)の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜3%。配合量がこの範囲であれば、肌に艶感を付与する効果がより優れ、しかも化粧持続性がより優れる水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(a)と成分(b)の配合質量比は成分(a)/成分(b)=1/3〜7/1であることが好ましく、1/2〜5/1がより好ましい。成分(a)と成分(b)の配合質量比は、肌上で成分(b)の油膜を形成する速度に影響し、この範囲内であれば、即効的に肌にハリ感を付与効果及び艶感を付与する効果により優れる水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(c)非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子は、化粧料中では水に溶解し、使用時に水の蒸散にともない肌上に皮膜を形成するものであり、肌にハリ感を付与する成分である。成分(b)は、肌上に存在する電解質(汗や分泌物由来の電解質)の影響を受けることなく、均一な皮膜を形成し、しかも化粧効果の持続性を高めるために、非イオン性であることが必要である。このような成分(c)は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。これらは、ルビスコールK(バディシュ社製)、PVP/VA(ISP社製)、クラレポバール224C(クラレ社製)、ゴーセノールEG−05(日本合成社製)等に市販品を用いることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(c)の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜3%。配合量がこの範囲であれば、肌にハリ感を付与する効果がより優れ、しかも化粧持続性がより優れる水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分の他に乳化剤を必須に配合する。このような乳化剤は、通常の化粧料に配合する界面活性剤であれば、何れのものでもよく、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等;両性界面活性剤としては、ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
これら乳化剤の中でも、成分(d)として、ポリオキシエチレンの付加モル数が10〜50でかつHLB値が10〜18の固形状ポリオキシエチレン脂肪酸エーテルを選択すると、肌にハリ感を付与効果がより良好な水中油型乳化化粧料を得ることができる。尚、前記固形状とは常温で固形状を呈するものを示し、HLB値とはGriffin法による値を示す。また、成分(d)における脂肪酸は、炭素数が18〜22のものが好ましく、特に炭素数22であるポリオキシエチレンベヘニルエーテルが最も好ましい。
このような成分(d)は、ポリオキシエチレンセチルエーテル(オキシエチレン基の付加モル数n=7〜30、HLB=10〜15)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(n=20〜50、HLB=13〜16)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(n=11〜40、HLB=11〜16)、ポリオキシエチエンラウリルエーテル(n=10〜50、HLB=12〜17)、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル(n=20〜25、HLB=14〜15)、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル(n=20〜25、HLB=13〜14)、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル(n=20〜25、HLB=13〜14)、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(n=10〜30、HLB=10〜14)等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。このような成分(d)は、EMALEX130、EMALEX550、EMALEX640、EMALEX750、EMALEX1625、EMALEX1825、EMALEX OD−25、EMALEX BHA−30、(日本エマルジョン社製)等の市販品を用いることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(d)の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.05〜3%である。配合量がこの範囲であれば、乳化安定性のより優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料には、水を必須に配合する。本発明の水中油型乳化化粧料における水の配合量は、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜90%である。配合量がこの範囲であれば、使用時の伸び広がり、乳化安定性のより優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記成分の他に、通常化粧料に配合される成分、例えば、成分(c)以外の皮膜形成剤、油性成分、保湿剤、多価アルコール、低級アルコール、高級アルコール、金属イオン封鎖剤、天然および合成高分子、水溶性および油溶性高分子、紫外線吸収剤、血行促進剤、各種抽出液、無機および有機顔料、無機および有機粘土鉱物、金属石鹸処理またはシリコーン類で処理された無機および有機顔料、有機染料等の色剤、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、その他の薬剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料に配合可能な成分(c)以外の皮膜形成剤は、カチオン性高分子として具体的にはビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等が挙げられ、これらを一種または二種以上用いることができる。このようなものの市販品としては、ガフコート734、同755(ISP社製)、H.C.ポリマーシリーズ(大阪有機化学工業社製)、ポリマーJRシリーズ(ユニオンカーバイド社製)、マーコート100、同550(カルゴン社製)等が挙げられる。また、アニオン性高分子としては、アクリル酸・アクリル酸エチル・N−tert−ブチルアクリルアミド共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体等が挙げられ、これらを一種または二種以上用いることができる。このようなものの市販品としては、ウルトラホールドシリーズやルビセットCA(BASF社製)、ガンツレッツESシリーズ(ISP社製)、プラスサイズL−6330(互応化学工業社製)等が挙げられる。そいて、両性高分子としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等が挙げられ、これらを一種または二種以上用いることができる。このようなものの市販品としては、ユカフォーマーシリーズ(三菱化学社製)、アンフォマーシリーズ(ナショナルスターチ社製)、マーコートプラス3330やマーコート280(カルゴン社製)等が挙げられる。
本発明の水中油型乳化化粧料の形態は、液状、乳液状、クリーム状、固形状の何れでもよい。また、本発明の水中油型乳化化粧料は、乳液、ローション、クリーム、美容液、日焼け止め料等のスキンケア化粧料、下地料、ファンデーション等のメーキャップ化粧料等に適用可能である。
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。
本発明品1〜7及び比較品1〜3:水中油型乳化化粧料(乳液)
表1及び表2に示す組成の乳液を下記製造方法により調製し、「使用時のべたつき感の無さ」、「ハリ感付与効果」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」の各項目について、以下に示す評価方法及び判断基準により評価判定し、結果を併せて表1及び表2に示した。
〔製造方法〕
A:成分1〜6を70℃に加熱し、混合する。
B:成分7〜13を70℃に加熱し、混合する。
C:AにBを注入し、乳化する。
D:Cを50℃まで冷却する。
E:Dに14〜17を添加し、均一に混合する。
F:E容器に充填して、乳液を得た。
〔評価方法〕
前記本発明品及び比較品の乳液を化粧料専門パネル20に使用してもらい、「使用時のべたつき感の無さ」、「ハリ感付与効果」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」の夫々の項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し各乳液毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、化粧効果の持続性については、化粧後、パネルに6時間日常生活をしてもらった後に評価してもらった。 評価基準: [評価結果] :[評 点] 非常に良好 : 5点 良好 : 4点 普通 : 3点 やや不良 : 2点 不良 : 1点 判定基準: [評点の平均点] :[判 定] 4.5以上 : ◎ 3.5以上〜4.5未満 : ○ 1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
表1、表2、表3の結果から明らかなように、本発明品1〜14の乳液は、「使用時のべたつき感の無さ」、「ハリ感付与効果」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。これに対し、成分(a)を配合していない比較品1では、「使用時のべたつき感の無さ」に劣り、成分(b)を配合していない比較品2では、「使用時のべたつき感の無さ」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」に劣り、成分(c)を配合していない比較品3では、「ハリ感付与効果」に劣っていた。
水中油型クリーム
(成分) (%)
1.グリセリン 6
2.1,3−ブチレングリコール 6
3.ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(30E.O.)(注1) 0.3
4.N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.3
5.ポリビニルピロリドン(注2) 2.5
6.精製水 残量
7.モノステアリン酸ソルビタン 0.5
8.グリセリン脂肪酸エステル 2
9.セトステアリルアルコール 3
10.メチル・トリフロロプロピルシクロポリシロキサン(注3) 2
11.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2
12.デカメチルシクロペンタシロキサン(注4) 4
13.ワセリン 5
14.メドウフォーム油 4
15.カルボキシビニルポリマー 0.05
16.アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・
アクリルアミド共重合体(注6) 2
17.水酸化ナトリウム 適量
18.パーフルオロポリエーテル(注7) 1
19.雲母チタン 0.5
注6:マーコートプラス3330(カルゴン社製)
注7:フォンブリンHC/04(アウジモント社製)
〔製造方法〕
A:成分1〜6を70℃に加熱し、混合する。
B:成分7〜14を70℃に加熱し、混合する。
C:AにBを注入し、乳化する。
D:Cを50℃まで冷却後、成分15及び16を添加し均一に混合する。
E:Cに成分17及び18を添加し、均一に混合する。
F:Dを容器に充填して水中油型クリームを得た。
実施例2の水中油型クリームは、「使用時のべたつき感の無さ」、「ハリ感付与効果」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。
ローション
(成分) (%)
1.1,3−ブチレングリコール 10
2.ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(30E.O.)(注1) 0.75
3.ジグリセリンオレイン酸エステル 0.25
4.ポリビニルピロリドン(注2) 1
5.メチルパラベン 0.1
6.精製水 残量
7.スクワラン 0.5
8.メチル・トリフロロプロピルシクロポリシロキサン(注3) 0.5
9.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.5
10.デカメチルシクロペンタシロキサン(注4) 0.5
11.カルボキシビニルポリマー 0.05
12.水酸化ナトリウム 適量
13.アルコール 10
〔製造方法〕
A:成分1〜6を70℃に加熱し、混合する。
B:成分7〜10を70℃に加熱し、混合する。
C:AにBを注入し、乳化する。
D:Cを50℃まで冷却後、成分11〜13を添加し均一に混合する。
E:Dを容器に充填してローションを得た。
実施例3のローションは、「使用時のべたつき感の無さ」、「ハリ感付与効果」、「艶感付与効果」、「化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた水中油型乳化化粧料であった。

Claims (4)

  1. 次の成分(a)〜(c);
    (a)揮発性シリコーン油
    (b)フッ素変性シリコーン油
    (c)非イオン性の皮膜形成性水溶性高分子
    を配合することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
  2. さらに成分(d)として、ポリオキシエチレンの付加モル数が10〜50でかつHLB値が10〜18の固形状ポリオキシエチレン脂肪酸エーテルを配合することを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 前記成分(c)の配合量が0.01〜5質量%、前記成分(d)の配合量が0.05〜3質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中油型乳化化粧料。
  4. 前記成分(a)と前記成分(b)の配合質量比が成分(a)/成分(b)=1/3〜7/1であることを特徴とする請求項1〜3記載の何れかの項記載の水中油型乳化化粧料。
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